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製品&サービス

・ Cisco Jasper Control Center

課題

・ コネクティビティ機能を円滑に運用するには、各車両に導入される SIMの状況把握および管理を、効率的に且つリアルタイムで行う必要があった。

・ 当プロジェクトでは迅速にサービスを立ち上げる必要があり、合わせて SIMおよび通信ネットワークの管理基盤も短期間で構築することが求められた。

・ コネクティビティ機能はグローバル展開も予定されているため、海外のモバイル キャリアへの柔軟な対応も必須条件だった。

ソリューション

・ すぐに使えるポータルが提供され、スケーラブルな SIMおよび通信ネットワークの管理が可能な Cisco Jasper Control Center を採用。

・ マルチキャリア対応やリアルタイム性の高さも評価。

・ API連携が容易で、他のシステムとの互換性が高く、素早いサービス立ち上げも実現。

結果~今後

・ 通信量をリアルタイムで把握できるため、テストフェーズでもチューニングを迅速に行えた。

・ リモートでの SIM アクティベート機能により、納品当日にネットワークの利用が可能。

・ 将来は収集したデータを活用したコンサルティング サービスや、データにもとづくトラック業界全体の運行最適化、さらにはシェアード エコノミーも検討。

世界最大のトラックメーカーであるダイムラー・トラックの一員として、トラックやバスといった商用車の技術革新を続けている三菱ふそうトラック・バス株式会社。2017 年 5 月 15 日には同社のフラッグシップとなる大型トラック『スーパーグレート』の新モデルを発表し、大きな注目を集めています。このスーパーグレートには『TRUCKONNECT(Truck + Connect)』というコネクティビティ機能が装備されており、車両管理や運行管理をオンラインで行えるのも大きな特徴です。そして、これを支える SIM/通信管理の基盤として採用されているのが、Cisco Jasper Control Centerです。これによって SIM のオン /オフがリモートで行えるようになり、通信状況もリアルタイムで把握することが可能となりました。将来はデータ活用による運行最適化サービス等を実現することも視野に入れています。

TRUCKONNECTは、これまでのトラックの世界にはなかった新しいコンセプトにもとづくサービスです。安全性、快適性、経済性に並ぶ、新型スーパーグレートを特徴づける 4 本柱の 1 つになっています

─ 三菱ふそうトラック・バス株式会社IT・プロセス本部 ITインフラ部 部長 中村 圭吾 氏

2017 年 5 月 15 日、三菱ふそうトラック・バス株式会社が大型トラック『スーパーグレート』の新モデルを発表しました。これは実に 21 年ぶりとなるフルモデルチェンジで、アクティブブレーキアシスト等による安全性向上、変速ショックの少ない新世代 AMT(自動変速マニュアル トランスミッション)による快適性向上、低燃費で高効率なエンジンによる経済性向上等、三菱ふそう

の技術を集大成した、トラック業界の常識を超える仕上がりになっています。

そしてこのスーパーグレートでもう 1 つ注目したいのが、『TRUCKONNECT』というコネクティビティ機能の実装です。

「これはトラックの位置や安全運転情報、燃費データ、デジタルタコグラフ(運行記録用計器)のデー

タ等を、モバイル キャリアのネットワークを通じてクラウドに集め、お客様ご自身が活用できるようにするサービスです」と説明するのは、三菱ふそうトラック・バス株式会社 IT・プロセス本部 ITインフラ部 部長の中村 圭吾氏。トラックの顧客企業は、インターネット上の TRUCKONNECT専用ページにアクセスするだけで、トラックの現在位置や運行状況を把握でき、車両管理や遠隔

Cisco Jasper 導入事例

三菱ふそうトラック・バス株式会社新型トラックにコネクティビティ機能を実装、SIMの管理基盤として Cisco Jasper Control Center を採用し、高効率なデバイス管理を実現

診断も可能になると語ります。「これまでのトラックの世界にはなかった新しいコンセプトにもと

づくサービスであり、安全性、快適性、経済性に並ぶ、新型スーパーグレートを特徴づける 4 本柱の 1 つになっています」。

課題

TRUCKONNECTの実現に向けたプロジェクトは、2015 年 11 月にスタート。「開発部門だけではなく、セールス部門や海外拠点の社員も参加し、世界展開を視野に入れたコンセプト作りが進

められていきました」と、このプロジェクトのマネジメントを担当する三菱ふそうトラック・バス株

式会社 IT・プロセス本部 Connectivity Project 鈴木 照幸氏は振り返ります。「データの送信を行う車載ユニットは、すでに欧州で開発されていたものをベースに新規開発し、

データの蓄積や処理を行うバックエンド システムは、IaaS と PaaS を組み合わせたクラウド サービスで実現しています。トラックからのデータ送信はほぼ毎秒のペースで行われており、お客様は

リアルタイムでトラックの状況を確認できるようになっています」(鈴木氏)。

ここで大きな課題になったのが、モバイル キャリアの SIM 管理や通信管理を、どのように実現するかでした。トラックを納品してすぐに TRUCKONNECTの機能を使えるようにするには、リモートで SIM のアクティベートを行わなければなりません。また通信上の問題が発生した場合には、リアルタイムで現状を把握し、すぐに診断・対応が行えることも必要です。

この課題を解決するために採用されたのが、クラウド ベースの IoT サービス プラットフォーム、

Cisco Jasper Control Center です。国内モバイル キャリアの選定と並行して、2016 年 1 月には Cisco Jasper Control Centerの検討を開始。2016 年 5 月に導入を決定しました。

ソリューション

4 つの理由からCisco Jasper Control Center を選択SIM とモバイル通信の管理基盤として Cisco Jasper Control Center を選択した理由について「大きく 4 つのポイントがあります」と説明するのは、三菱ふそうトラック・バス株式会社 IT・プロセス本部 IT インフラ部の雨堤 信勝氏です。「第 1 は多数の回線を一括管理できることです。それもマルチキャリアの回線を Cisco Jasper Control Center 1つで管理できることが、大きなメリットでした。第 2 は、データの通信量や月額料金がリアルタイムで管理、確認できることです。第 3 は、API 連携が可能なことです。自社で開発したカスタマーアシスタンスセンターのアプリケーションと連携し、すぐに SIM のステータスを切り替えるといったことが可能です。そして第 4 が、海外マルチキャリアへの対応です。

TRUCKONNECT のサービスは、当初は日本国内を対象に提供されますが、近い将来にはアジア

三菱ふそうトラック・バス株式会社IT・プロセス本部 ITインフラ部部長

中村 圭吾 氏

三菱ふそうトラック・バス株式会社IT・プロセス本部 ITインフラ部Mobile communication planner

雨堤 信勝 氏Cisco Jasper Control Center の採用理由は大きく 4 つあります。多数の回線の一括管理、リアルタイム性、API連携、海外マルチキャリアへの対応です

─ 三菱ふそうトラック・バス株式会社IT・プロセス本部 ITインフラ部 雨堤 信勝 氏

Cisco Jasper で SIM をアクティベートすることで、納車してすぐにTRUCKONNECTを利用できます。通信量も月末まで待つことなく、リアルタイムで把握可能です

─ 三菱ふそうトラック・バス株式会社IT・プロセス本部 Connectivity Project 鈴木 照幸 氏

を中心としたグローバル展開が予定されています。Cisco Jasper Control Center なら世界各国のモバイル キャリア事業者の SIM や通信を、単一の管理ポータルで一括管理可能です」(雨堤氏)。

立ち上げの速さやスケーラビリティも高く評価「連携のための API も豊富に用意されています」と語るのは中村氏です。「現在は Cisco Jasper Control Center の管理ポータルを三菱ふそうのカスタマーアシスタンスセンターで利用していますが、将来は TRUCKONNECT のポータルと API 経由で連携させ、お客様に直接 SIM や通信の情報を提供したいと考えています」。

さらに雨堤氏は、立ち上げの速さやスケーラビリティも大きな魅力だと指摘します。「Cisco Jasper Control Center にはすぐに使えるポータルが用意されており、開発スピードが求められていた今回のプロジェクトには最適でした。またスーパーグレートがグローバル市場で販売されれば、数万台、

数十万台の車載ユニットを管理する必要がありますが、Cisco Jasper Control Center ならこれにも対応可能です」。

結果~今後

Cisco Jasper Control Centerの導入はまず、テスト フェーズで大きな効果をもたらしました。通信量をリアルタイムで把握できるため、そのデータを元に車載モジュールやバックエンド システムのチューニングを、迅速に行えるようになったのです。「Cisco Jasper Control Centerがなければ、月末になるまで通信量がわかりません。モバイル キャリアからデータを落とすのにも、手間と時間がかかっていたはずです」(鈴木氏)。

また新型スーパーグレートのリリース後は、SIM のアクティベートを短時間で行えることが、迅速なサービス提供に大きな貢献を果たしています。

「例えば TRUCKONNECTにはオンライン デジタル タコグラフという機能があり、これが大きな売りになっています」と語るのは、三菱ふそうトラック・バス株式会社 IT・プロセス本部 Connectivity Projectで UX デザイナーを務める三宅 智子氏。車両総重量 7 トン以上または

三菱ふそうトラック・バス株式会社IT・プロセス本部Connectivity Project

鈴木 照幸 氏

三菱ふそうトラック・バス株式会社IT・プロセス本部Connectivity ProjectUXデザイナー

三宅 智子 氏

新型スーパーグレート新型スーパーグレートの

ユーザ企業

モバイルキャリア網

三菱ふそう基幹系システム

SIM/通信管理

Cisco Jasper Control Center

位置情報運行情報燃費情報

車両管理運行管理遠隔診断

顧客情報管理契約管理  保守部品管理

ポータル

データ蓄積

クラウド サービス

三菱ふそうカスタマーアシスタンスセンター

所在地神奈川県川崎市幸区鹿島田 1-1-2設立2003 年 1 月資本金350 億円業種トラック・バス、産業エンジンなどの開発、設計、製造、売買、輸出入、その他取引業。規模約 10,000人(2015 年 12 月末現在)URLhttp://www.mitsubishi-fuso.com/

2003 年に設立され、2006 年にダイムラー・クライスラーの新体制「トラック・グループ」の一員に。「ふそう」ブランドのトラックやバスはグループ全体の販売台数の約 40 %を占めており、世界 160 を超える国々で販売されている。またハイブリッド技術や、排ガスゼロを実現した 100%電気トラック等、技術革新でも世界をリード。ダイムラーグループの「情熱」「尊重」「誠実」「規律」の 4 つの企業理念に則り、すぐれた製品ラインアップと、顧客満足へと導く一貫したサービスを提供し続けている。

最大積載量 4 トン以上のトラックでは、タコグラフによる運行管理が 2015 年 4 月から法律で義務付けられており、この機能が使えなければトラックを納品しても運行できないのだと説明し

ます。「Cisco Jasper Control Center を活用すれば、納品したその日からタコグラフのデータをオンラインで管理できます。これはお客様にとても喜ばれています」。

さらに雨堤氏は、技術情報や事例などのナレッジが豊富に蓄積されており、Cisco Jasper Control Center のポータルからアクセスできる点も、メリットの 1 つだと語ります。「ポータルの使い方はもちろんのこと、API 連携の方法も技術者が見れば簡単に理解できます。これなら将来

TRUCKONNECTのポータルと統合する作業も、スムーズに進められるはずです」。新型スーパーグレートのユーザ企業からは「収集したデータをどう使うべきか教えて欲しい」とい

う声も寄せられています。今後はこのような声に応えるため、データ活用のコンサルティングを業

務として行うことも検討されています。またデータによる運行最適化をトラック業界全体に広げて

いくことも視野に入っています。

「中長期的にはトラック版の Uber のような、シェアード エコノミーの実現につなげていくことを考えています。そのためには新型スーパーグレートだけではなく、既存のスーパーグレートや小型・

中型トラックにもサービスを拡大する必要があります。このような取り組みを効率よく進める上で

も、Cisco Jasper Control Centerが大きな威力を発揮すると期待しています」(中村氏)。

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「パートナー」または「partner」という用語の使用は Cisco と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。(1502R)この資料の記載内容は 2017 年 9 月現在のものです。この資料に記載された仕様は予告なく変更する場合があります。

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