特許太郎によろしく !
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特許太郎29歳合成樹脂メーカーの営業マン最近、大口の取引先を開拓し、乗りに乗っている。私生活も仕事も順調。そんな、ある日・・・
新たな取引先を開拓するために、競合の取引先に乗り込んだ・・・
第5話「競合の悪口を言う」
2 現在の取引先に満足している。
貴社製品に置き変えるべき理由を示して欲しい。
3 ここだけの話ですが・・・BBB社の製品
は我が社の特許を侵害しております。
4侵害品を用いて貴社製品を製造すると、貴社製品も特許権を侵害することになります
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どうして・・・そりゃぁ、大変だ・・・
今後から御社から購入することにするよ。
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プレゼンの結果、新規の取引先の開拓に成功し、特許太郎はますます絶好調であった。そんな、ある日・・・BBBから警告状を届いた・・・
7 警 告 状貴社の特許太郎は、XYZ社に対して、弊社の製品〇〇が貴社特許を侵害する旨を告げて、貴社がXYZ社から受注を受けております。しかし、弊社は、製品〇〇について先使用権を保有しているために、製品〇〇は、貴社特許の侵害とはなりません。従って、貴社がXYZ社に対して告知した内容は虚偽であり、不正競争防止法2条1項15号の不正競争行為に該当しますので、その行為によって生じた弊社の損害賠償を請求致します。
株式会社AAA 御中
株式会社BBB代理人弁護士 来葉 ルミ
8特許太郎の上司 太郎くん、
君は自分が何をしたのか分かっているのか?
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・・・
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あんなに頑張って取引先を開拓したのに・・・特許を活用しようとしただけなのに、窮地に陥ってしまった・・・
第5話「競合の悪口を言う」のおさらい 不正競争防止法に注意が必要 2条1項十五号 競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布する行為 客先に対して、競合について、誤った情報を伝える行為は危険 意図的でなくても、客観的事実が異なっていれば適用 営業トーク例
弊社は、この製品をカバーする特許権を保有している。 〇〇社の製品は、弊社の特許権を侵害している可能性は否定できない。 〇〇社の製品は、弊社の特許権を侵害している。
〇〇社が先使用権を有している場合 詳細に分析すると〇〇社の製品は権利範囲外だった場合 客先に情報を伝えた後に、無効審判で対象特許が無効になってしまった場合
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NG!