WWF ジャパン Vol.03 NEWS LETTER 2019 - 宗教法 …...©WWF Indonesia...

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NEWS LETTER Vol.03 2019.06 WWF ジャパン 11 スマトラ島 ブキバリサンセラタン公園 ブキ・バリサン・セラタン国立公園は、今も多く の動植物が生息する、貴重な森が広がる地域の一 つです。ここでは、森林の違法な伐採や、野生動 物の密猟、コーヒーなどの換金作物を国立公園内 で違法に栽培する問題などが生じてきました。こ うした問題を解決する手段の一つとして、国立公 園の周辺部で暮らす住民の方々に、環境保全に対 する意識を高めてもらうため、地域の小学校で、 教育プログラムの実施を支援してきました。直接 の支援対象となった3つの小学校では、その地域 の特産品である一方、森林破壊の原因にもなって きたコーヒーやコショウなどの農産物について、 算数の問題や、国語の作文、図工の工作など、幅 広い教科の中で取り上げました。 活動地域:インドネシア ボルネオ島 北カリマンタン州 ボルネオゾウの生息域調査 手つかずの森が残されている この地域には、ボルネオゾウ が暮らしています。2018年 2月から、約6年ぶりの生息域 調査を開始しました。約1000 平方キロに及ぶこの調査は、 2019年末までに完了予定です。 得られたデータは、今後10年 間に及ぶ長期的なボルネオゾ ウの保全計画の基礎情報とし て活用されます▲スマトラ島 ▲ボルネオ島 1 2 © WWF-Indonesia/North Kalimantan ©Ridho Hafizh Zainur Ridha/WWF-Indonesia 80 森を守る次世代を育てる ©WWF Indonesia 生長の家の皆さまからのご支援により、このような活動が継続して実施されています。 どうぞ引き続き、温かいご支援をお願い申し上げます。 (公財) 世界自然保護基金ジャパン 〒108-0073 東京都港区三田1-4-28 三田国際ビル3階 https://www.wwf.or.jp/

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Page 1: WWF ジャパン Vol.03 NEWS LETTER 2019 - 宗教法 …...©WWF Indonesia 生長の家の皆さまからのご支援により、このような活動が継続して実施されています。

NEWS LETTER Vol.03

2019.06

WWF ジャパン

ボルネオ島で発見された

スマトラサイを保護

生息域である熱帯林の減少と、角を狙っ

た密猟とにより、絶滅の危機に追い込まれ

ているスマトラサイが、2018年11

月、

ボルネオ島のインドネシア領、東カリマン

タン州で保護のために捕獲されました。

捕獲されたサイが生息していた森は、保

護区にも指定されておらず、今も開発が進

んでいる場所でした。また、密猟の危機に

もさらされていたことから、今回、インド

ネシア政府の判断により、サイを捕獲して、

安全な保護区に移送される措置が取られま

した。

スマトラ島 ブキバリサンセラタン公園

ブキ・バリサン・セラタン国立公園は、今も多くの動植物が生息する、貴重な森が広がる地域の一つです。ここでは、森林の違法な伐採や、野生動物の密猟、コーヒーなどの換金作物を国立公園内で違法に栽培する問題などが生じてきました。こうした問題を解決する手段の一つとして、国立公園の周辺部で暮らす住民の方々に、環境保全に対する意識を高めてもらうため、地域の小学校で、教育プログラムの実施を支援してきました。直接の支援対象となった3つの小学校では、その地域の特産品である一方、森林破壊の原因にもなってきたコーヒーやコショウなどの農産物について、算数の問題や、国語の作文、図工の工作など、幅広い教科の中で取り上げました。

活動地域:インドネシア

ボルネオ島 北カリマンタン州

ボルネオゾウの生息域調査

手つかずの森が残されている この地域には、ボルネオゾウ が暮らしています。2018年 2月から、約6年ぶりの生息域 調査を開始しました。約1000 平方キロに及ぶこの調査は、 2019年末までに完了予定です。 得られたデータは、今後10年 間に及ぶ長期的なボルネオゾ ウの保全計画の基礎情報とし て活用されます。

▲スマトラ島 ▲ボルネオ島

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ボルネオ島

東カリマンタン州

2 © WWF-Indonesia/North Kalimantan

©Ridho Hafizh Zainur Ridha/WWF-Indonesia

現在、スマトラ

サイの個体数は、

推定で約80

頭とい

われています。非

常にリスクの高い

場所に身を置いて

いたこのサイが無

事に捕獲されたこ

とは、活動の最初

の重要なステップ

を無事に進めたと

言えます。

今後、移送され

たサイの保護は、

インドネシア政府

の主導により継続

されることになっ

ています。

森を守る次世代を育てる

©WWF Indonesia

生長の家の皆さまからのご支援により、このような活動が継続して実施されています。 どうぞ引き続き、温かいご支援をお願い申し上げます。

(公財) 世界自然保護基金ジャパン 〒108-0073 東京都港区三田1-4-28 三田国際ビル3階 https://www.wwf.or.jp/