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· Web view非線形レオロジーを含めた沈み込み帯付近のマントルの計算例...
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報告書(大学院生)
海外インターンシップ成果報告書
書類提出先:地球惑星科学専攻事務室内・組織的な若手研究者海外派遣プログラム事務担当
提出締切:帰国後 10日以内
提出形式:デジタルファイル(WORDもしくはテキストファイル)、およびそれを印刷したもの 1部。
氏名(ふりがな) 森重 学
学年 / 指導教員 博士課程2年 / 本多 了
学内居室 / 内線番号 地震研究所2号館224 / 25781
電子メールアドレス [email protected]
訪問先 ミシガン大学
国名・所在地 アメリカ合衆国ミシガン州アナーバー市
期間(日数) 36日間
受入教員
(部局 / 役職 / 氏
名)
Department of Geological Sciences
Professor
Peter E. van Keken
受入教員連絡先
(電話・電子メールアドレス)
1-734-764-1497
1. 経過報告:受け入れ先に到着してから帰国まで、時間順に研究に関しての主要な経過(セミナー参加、研究発表、ディスカッシ
ョン、受けた指導、行った実験・解析など)を記載。600∼800字。
とは別に、補足資料として、画像ファイルも添付すること。画像はA4で2枚に納まる分量を限度とする。
最初の頃は主に van Keken氏に沈み込み帯付近のマントル対流計算において非線形レオロジーの効果をうまく取り入れる考え方を教
わり、その考え方に基づき私の使用している数値計算のプログラムを改良した。また非線形レオロジーの効果を取り入れた計算の精度
を確かめる方法を van Keken氏に教わり、それを試すことで自分の計算がうまくいっていることを確かめることができた(計算例を添
付。上の結果が非線形レオロジーの効果を取り入れていない計算、下の結果が非線形レオロジーの効果を取り入れた計算。色と等高線
は温度を示している)。
滞在後半は主に沈み込み帯付近のマントルの流れが海溝に対して平行になる可能性に関して van Keken氏と議論した。
滞在最終週には沈み込み帯付近のマントル対流の数値計算を専門とする人々で集まるインフォーマルセミナーに参加した。セミナーは
各自現在取り組んでいることを簡単に紹介し、その後質疑応答という形で行われた。このセミナーでは主に沈み込み速度の与え方の違
い、境界条件の与え方などについて議論した。
また毎週金曜日午前中には van Keken氏の研究室で行われる論文輪講のセミナーに参加した。私の滞在中には Jarvis and McKenzie
(1980)という論文に取り組んでおり、圧縮性がマントル対流に及ぼす影響に関して議論した。
さらに毎週金曜日午後には地球内部を研究するグループ全体でのセミナーにも参加し、最近起こった地震や論文の紹介(この学期での
テーマは惑星調査)を聴いた。
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2. 研究上の成果: 解決した問題点やあらたに発見された問題点、今後の研究の進め方について得られたヒントなどを記載。 600
字以上。
沈み込み帯付近でのマントル対流の数値計算において非線形レオロジーの効果を取り入れる際に問題となるのが特異点の取り扱いで
ある。これまで私が用いていた手法では沈み込みの速度を与える領域近傍で速度に大きな不連続が生じる場所ができてしまい、そこ
が特異点として(非線形レオロジーの効果を取り入れた計算では特に大きく)結果に影響を及ぼしてしまう。その特異点の影響をで
きるだけ小さくする方法について van Keken氏に相談した結果、速度に大きな不連続が生じる場所付近の速度変化を意図的に滑らか
に与えるという方法を教わった。ただ van Keken氏と私が用いている数値計算手法は異なっているため (van Keken氏は有限要素
法、私は有限体積法) van Keken氏が用いている方法をそのまま使う事はできない。そこでその方法を私の手法に応用できるよう試
行錯誤した結果、特異点の影響を大きく抑える事に成功した(具体的にはこれまで特異点での温度上昇が〜100℃だったものが最も
良いケースでは 10℃以下にまで下がった)。
特異点が数値計算の結果に及ぼす影響を抑える事ができるようになったことで非線形レオロジーの効果を含めたマントル対流の計算
を精度良く行えるようになった(計算例を添付図に示してある)。今後はこの計算を沈み込み帯付近のマントルの流れに対して応用
していく予定である。特にサブスラブマントル側(沈み込み帯のマントルウェッジと反対側)で非線形レオロジーがマントル対流に
及ぼす影響について調べた研究はまだ数が少なく、大変興味深いテーマであると思う。
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非線形レオロジーを含めた沈み込み帯付近のマントルの計算例
色は温度を示し、青い部分ほど冷たく赤い部分ほど熱い。100℃毎の等温線も重ねて表示してある。
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Diffusion creep
Dislocation creep
報告書(大学院生)
上図が線形レオロジーで計算した場合(拡散クリープによるマントルの変形に対応)、下図が非線形レ
オロジーで計算した場合(転位クリープによるマントルの変形に対応)の結果。
3.インターンシップ制度についての意見、感想、提案等。
(分量自由。必要に応じてスペースを増やしてよい。研究以外の側面も書いてよい。)
海外での研究生活を経験できたのは大変有意義だった。
教員、学生のほとんどが遅くとも午後6時までには帰宅すること、教員が毎日のように学生の様子を見に部屋を訪れることなど日本
との違いに驚くことも多かった。もちろん日本とアメリカのスタイルのどちらが良いかは分からないが、それまでの日本での自分の
研究スタイルを見つめ直す良いきっかけになった。
滞在期間が短かったためか英語はあまりうまくならなかったように思う。ただそれでも他人と英語でコミュニケーションを取る事へ
の抵抗は減った気がするのでそれだけでも大きな価値があった。
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