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映画監督
草野陽花さん映画、ドラマ、オリジナルビデオなど多くの映像制作の現場で活躍する映画監督・草野陽花さ
ん。今回は、ニコンデジタル⼀眼レフカメラD90の動画撮影機能「Dムービー」による映画、「あたしとあたし」の監督を務めた感想を中⼼に、D90の新しいメディアとしての魅⼒や普段の⽣活の中での写真の楽しみ⽅まで、いろいろと語っていただきました。
Beginning 出会いD90との出会いは衝撃的!
今回草野監督には、ニコンD90を使って撮影する映画製作をお願いしましたが、「⼀眼レフカメラで映画を撮りませんか?」という話を聞いたときの率直な感想を教えてください。
⼀眼レフカメラに動画機能がついていることを知らなかったので、まずそれに驚きました(笑)。その後単純に頭に浮かんだの
が、「⼀眼レフカメラで撮った⼀枚の写真が動き始める」というイメージでした。だから写真に精通している映像カメラマンと組
めたら、⾯⽩いものができるのではないかなと思ったんです。
今回の撮影カメラマンは早坂さんですね。
はい。彼は映像を撮るかたわら、写真もセミプロとして撮っているんです。声をかけたら、すぐに「いいよ」という返事をもらえ
たので、この新しい試みに挑戦してみようと決めました。
映画「あたしとあたし」の物語は、どのような経緯で製作されたのですか?
早坂さんの撮る写真の世界を僕なりに動かしてみたい、それが出発点だったので、パステル調で⾊が美しい彼の画の特徴を⽣かせ
るような物語にしようと思ったんです。それで浮かんできたのが太宰治の⼩説、「⼥⽣徒」でした。「⼥⽣徒」は全編を通して⼥
の⼦の⼀⽇の⼼情が語られている、僕⾃⾝とても好きな⼩説。この本に表現されている思春期特有の不明確な気持ちや毒気のある
感情、そんな⼼のヒダをうまく早坂さんの撮る映像にのせられたら、すごくいいものができるのではないかと思いました。そうい
った逆算から「あたしとあたし」を作ったんです。
実際にD90での撮影に⼊られてからはいかがでしたか?
⼀番に感じたのはビデオカメラにはない奥⾏き感がすごく出るということです。僕はビデオカメラで映像を撮る場合が多いんです
が、⽐較すると結構な違いがあって、D90はボケの感じがとてもいいんですよね。簡単に⾔うと、フィルムのムービーカメラのニュアンスに近いんです。「あたしとあたし」では主⼈公の⼥の⼦がトンネルを通るところから撮り始めたんですが、その最初のカ
ットをビューアーで確認したときには⿃肌が⽴つくらい感動した記憶があります。
D90とはそれくらい衝撃的な出会いだったのですね。
そうですね。他にも良いなと思ったのは、撮った映像そのままを確認できることです。だいたい映画を撮るときはモニターを出し
て、それで撮っている映像を確認するんですが、モニターに出せる映像はあくまでもガイドであって、実は実際に撮れる映像その
ものではないんですね。それがD90の場合だと、撮れた映像がそのまま表⽰されて⾒ることができます。これは映画の現場では経験したことのないことなので、本当に新しいメディアだと思いました。だから今回撮影現場にモニターは持ち込まず、全部カメラ
のビューアーで確認しながら撮影したんですよ。
Pleasure 楽しみ写真を楽しんできた分、堪能できる動画制作
⼀眼レフカメラならではの映像撮影のポイントなどはありますか?
そうですね、やはりレンズがポイントになると思います。ビデオカメラと⼤きく違う点で、⼀眼レフカメラのレンズはすごくいい
ですよね。たとえば、光量が⾜りないシチュエーションでも撮影できるというのは特徴だと思います。今回の映画には「ノーライ
ト」という裏テーマがあって、あえてライト(照明)を使わずに撮影しました。特に⼣陽のシーンはすごくきれいに撮れました
ね。あの状況の暗さだと、本来なら⼈物にライトを当てなくてはいけなかったと思うんですが、D90の場合は必要ありませんでした。こんなに光を拾えるんだという利点が⽰されている場⾯だと思うので、注⽬していただければ嬉しいです。
確かにとても美しい映像でした。照明を使わずにきれいに撮れるというのは、アマチュアユーザーにとって嬉しいことです。
はい。最後の⽅の江の電に乗るシーンも駅の蛍光灯だけで撮っているんですよ。全編が意図的に作った光ではなく、⾃然な光なん
です。それに、レンズ交換や持ち運びに関してもビデオカメラとは⽐にならないくらい楽なので、撮影の効率も上がります。具体
的に⾔うと、先ほどもお話しした⼣陽のシーンは、いわゆる業界⽤語で⾔う「マジックアワー」で、⻩⾦⾊の光が満ちて影がなく
なり、⼈物が1番美しく写る時間帯なんです。でもマジックアワーは20分くらいしか続かない。フィルムのムービーカメラなら、
talk! talk! talk! 映画監督・草野陽花さん
プロフィール
くさのようか。1975年⽣まれ。兵庫県宝塚市出⾝。⽇本映画学校卒業後、25歳のときに「⻘の瞬間(とき)」(01年)で劇場映画デビュー。同映画で、第35回ヒューストン国際映画祭シルバーアワード、第11回あきた⼗⽂字映画祭観客賞受賞。その後も精⼒的に作品を⽣み出している。
劇場映画に、「悲しいボーイフレンド」(08年)「ブラブラバンバン」(08年)。連続ドラマに、「チョコミミ」(07年〜08年/テレビ東京)「恋する!?キャバ嬢」(06年/テレビ東京)「Pinkの遺伝⼦」(05年/テレビ東京)。
オリジナルビデオに、「僕らの愛の奏で」(08年)「禁断の恋」(08年)「ナース⽩書」(06年)がある。またシナリオ作品として、連続ドラマ「週刊⾚川次郎」(07年・テレビ東京)と「遠くの空は燃えているか(仮題)」(公開未定)がある。
通常その間に撮れるカットはせいぜい2、3カットです。でもD90は本体も軽いし、レンズ交換もはるかに早いので、15〜20カットくらいは撮影できました。
暗さに強いことと機能性の⾼さは、撮影にさまざまな可能性を持たせてくれるのですね。今回の
撮影でレンズはいくつくらい使⽤されたのですか?
僕が覚えている限りだと5、6本でしょうか。その中には、早坂さんの⽗親が持っていたレンズも含まれているはずです。古いものから新しいものまで、レンズのバリエーションは数知れない
わけですから、いろいろな画が撮れるという⾯⽩さはすごくあると思います。
なるほど、両親や祖⽗⺟が持っていたレンズを使って動画を撮ることも可能なんですね。
もう使わないと思っていた古いレンズを押し⼊れから引っ張り出してきて、映像を撮ってみると
いうのももちろんありです。味わいのある画が撮れるかもしれませんよね。今まで写真を楽しん
できて、こつこつレンズを集めてきた⽅こそ、D90の動画撮影は楽しめるんじゃないでしょうか。教えてあげたいくらいですよ(笑)。
D90の魅⼒をくまなく発揮して映画を作っていただいたのですね。
いかに特徴を⽣かせるかということは、常に念頭において作りました。ノーライトのほかにフィ
ックス(カメラを固定して撮影)にこだわって撮ったことも、このカメラの性格をあらわしてい
るひとつです。撮れる映像⾃体がきれいなので、その素晴らしさを最⼤限に引き出そうと思いま
した。⼀枚の写真のような美しい⾵景の中を、⼈物がゆるやかに動いている。そんな映画を作る
のが得策なんじゃないかなと考えたんです。
Photo's 作品紹介息⼦さんと⼀緒だからこそ輝く⾵景の数々
Future これから映像だけでなく、写真もD90で撮ってみたい!
今後もD90で映画を撮ってみようと思われますか?
今、D90を使った商業ベースの映画を作ろうと画策しているんです。まだまだ試⾏錯誤中ですが、僕が得意とするような作品はもしかしたら製作できるかなと思っているんです。
それはとても楽しみです! 将来的には新たな映画製作のメディアとして、⼀眼レフカメラを使った映画製作が増えるかもしれませんね。
はい。それに、僕は普段写真を撮るときは、デジタルのコンパクトカメラを使っているんです
が、今回D90に触れてみて、⼀眼レフカメラやってみようかなと思い始めたんです。これはお世辞でもなんでもなく、価格的にもおこづかいで買えてしまうし、シンプルなつくりでムダがない
本当に良いカメラだと感じたので。
ありがとうございます。普段どんな写真を撮られることが多いのですか?
休⽇に息⼦と散歩する中で、⾵景を撮影することが多いですね。たまに「どうにかして残した
い」と感じる⾵景と出会うので、その際にシャッターを切っています。でも、⾵景そのものに惹
かれているというよりは、息⼦と⼀緒にいることで、残したいと思う気持ちが強くなるんだと思
うんです。息⼦が7歳だった頃はこんな景⾊を⼀緒に⾒たとか、8歳のときはこんな景⾊の中を⼀緒に歩いたとか、そういった思い出を写真に収めたいんです。
息⼦さんの存在が写真を撮るきっかけを作っているのですね。
そうなんです。独り⾝のときはそんなふうに思いませんでしたからね。単純に今⼀番楽しい遊び相⼿が息⼦で、彼といると発⾒が
あるんです。彼の視点だったり、発想に感化されて、僕のもの作りに対するスタンスも変わってきたくらいです。
どんな⾵に変わったのですか?
たとえばシナリオを書く際に、息⼦がモチーフになったりします。彼がいることで⽣まれてくるストーリーがあるんですよね。僕
が19歳や20歳の頃に感じてきたことからではなく、息⼦との出来事からの⽅が物語が派⽣していくんです。
とてもいいご関係なんですね。お話を伺っていると、深いコミュニケーションをとられていると感じます。
コミュニケーションという点では、写真もその担い⼿となっていると思います。最近では、息⼦に「好きに撮ってきていいよ」と
⾔ってカメラを渡すんです。そうすると⾛り回っていろいろな写真を撮ってくるので、僕の撮った写真と彼の撮った写真をお互い
⾒せ合って楽しんでいます。僕から⾒ると息⼦の撮る写真はとても新鮮で、すごくいい写真。⼀眼レフカメラを買おうかなと思っ
たのは息⼦の撮る写真に触発されて、僕ももっと写真にこだわってみたいなと感じたのもあるんです(笑)。
写真が草野監督と息⼦さん、お互いの⽬線や興味を抱いたものを共有できるツールとなっているのですね。
© 2019 Nikon Corporation / Nikon Imaging Japan Inc.
はい。写真は⼼を通わせたり、理解を深め合うという際にはとても有⽤だと思います。これからも息⼦と⼀緒に写真を楽しめてい
けたらいいなと思っています。
今回はD90で撮る映像の魅⼒、また写真に関しての素敵なお話、ありがとうございました。これからのご活躍期待しています。
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※掲載している情報は、コンテンツ公開当時のものです。