Syncsort MFX for z/OS: EMC Disk Library for Mainframe … MFX for z/OS 3 目次...

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ホワイト・ペーパー 2012 7 Syncsort MFX for z/OS: EMC Disk Library for Mainframe パフォーマ ンス・テスト

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Page 1: Syncsort MFX for z/OS: EMC Disk Library for Mainframe … MFX for z/OS 3 目次 エグゼクティブ・サマリー 4 Syncsort MFXの概要 5 パフォーマンスおよび効率性

ホワイト・ペーパー

2012 年 7 月

Syncsort MFX for z/OS: EMC Disk Library for Mainframe パフォーマ

ンス・テスト

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2 Syncsort MFX for z/OS

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日時点で正確であるとみなしています。この情報は予告

なく変更されることがあります。 この資料に記載される情報は、「現状有姿」の条件で提

供されています。EMC Corporation は、この資料に記載さ

れる情報に関する、どのような内容についても表明保証

条項を設けず、特に、商品性や特定の目的に対する適合

性に対する黙示的保証はいたしません。 この資料に記載される、いかなる EMC ソフトウェアの使

用、複製、頒布も、当該ソフトウェア・ライセンスが必

要です。 最新の EMC 製品名については、japan.emc.com で EMC Corporation の商標を参照してください。 Syncsort および MFX は、Syncsort, Inc.の登録商標または商

標です。その他のすべての名称ならびに製品についての

商標は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。 パーツ番号:h10790-J

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3 Syncsort MFX for z/OS

目次

エグゼクティブ・サマリー .................................................................................... 4

Syncsort MFX の概要 ............................................................................................... 5

パフォーマンスおよび効率性 ................................................................................ 5

リソース管理 ......................................................................................................... 6

データ・ユーティリティ .............................................................................................. 7

Syncsort MFX の使用例 ........................................................................................... 8

EMC Disk Library for Mainframe の概要 .................................................................... 9

パフォーマンス ............................................................................................................. 9

災害復旧 ...................................................................................................................... 10

レプリケーション ....................................................................................................... 10

高可用性 ...................................................................................................................... 11

データセンターのフロア面積の再利用 ...................................................................... 11

Disk Library for Mainframe の使用例 ............................................................................ 12

Syncsort MFX および EMC Disk Library for Mainframe のパフォー マンス・テスト .................................................................................................... 12

Disk Library for Mainframe の MAXSORT テスト ........................................................... 12

Disk Library for Mainframe の PARASORT テスト .......................................................... 13

ターゲット使用例 ....................................................................................................... 14

Disk Library for Mainframe または MFX PARASORT オポチュニティに対するテー

プ評価スタディ .................................................................................................... 15

Disk Library for Mainframe/MFX MAXSORT の評価およびオポチュニティ .............. 15

導入時の注意事項 ....................................................................................................... 15

結論 ...................................................................................................................... 16

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4 Syncsort MFX for z/OS

エグゼクティブ・サマリー

メインフレーム処理は依然として重視され、MIPSは向上し続けています。「メインフ

レームは廃れた」という主張が毎年のように聞かれていますが、メインフレームは拡大

を続け、ビジネスに不可欠であるミッション・クリティカルなエンタープライズ・アプ

リケーションを稼働させ続けています。メインフレームMIPSは、多くのエンタープラ

イズのコア・ビジネスをサポートしているため、年々向上の一途をたどっています。 メインフレーム・ユーザーは、新規の投資や新しいテクノロジーの導入、経費と投資のバランスを保つことで、MIPSの最大化、ストレージ設置面積の縮小、コスト削減に取り組み続けています。 SyncsortとEMCが共同で作成したこのホワイト・ペーパーでは、Syncsort MFXとEMC Disk Library for Mainframeを使用した両企業のコラボレーションについて説明します。

両企業はこのコラボレーションによって、独自の価値を提供し、次に挙げるようなお客

様の主な目標の達成に貢献しています。 • メインフレームROIの向上

• SLA(Service Level Agreement)の達成

Disk Library for Mainframeでは多数のドライブを使用できるため、より多くのドライブ

をソート処理に割り当てることができます。また、Syncsort MFXの特殊なソート技術を

使用して、並列処理と動的な最適化を行うことができます。EMCとSyncsortのこうした

テクノロジーを組み合わせることで、大幅なパフォーマンス向上およびコスト削減が可

能になります。このホワイト・ペーパーでは、次のテスト結果が報告されています。 • クロック時間を最大56%削減

• CPU時間を最大14%削減

世界的な経済圧力を受け、IT部門は何に投資することができ、何に投資すべきか、困難

な決断を迫られ続けています。そのため、ビジネスを維持するために重要なインフラス

トラクチャをサポートしながら、競争優位性を得るための新しいテクノロジーへ投資を

行うという微妙なバランスが不可欠になります。 以降では、Syncsort MFXおよびEMC Disk Library for Mainframeの詳細情報と、これらの

テクノロジーを組み合わせることで、メインフレーム・ユーザーに大幅なROIの向上と

コスト削減をもたらす仕組みについて説明します。

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5 Syncsort MFX for z/OS

Syncsort MFX の概要

Syncsort MFX for z/OS は、z/OS オペレーティング・システムと IBM System z サーバの

高度な機能を利用できるように設計された高パフォーマンスなソート/マージ/結合/コピー・ユーティリティで、IBM メインフレーム上にインストールされるサード・パー

ティのソフトウェア製品として最も普及しています。MFX は、IBM システムのソート

機能とプラグの互換性があります。 MFX には、40 年にわたって培った特殊なソートの専門技術と独自機能があります。

MFX では、ハードウェアとオペレーティング・システムの優れた機能を利用して、パ

フォーマンス、効率性、リソース管理を向上し、コスト削減を可能にします。さらに、

MFX では、データ変換機能をフルに活用できるため、プログラミング・コストを削減

することもできます。 MFX は、次の 4 つの主要分野において、実証済みのメリットを提供します。 • パフォーマンス

o 経過時間を大幅に短縮(最大 40%) o PAV、MIDAW を採用 o 複数のテープ・ボリュームに対する PARASORT

• 効率性 o CPU 時間を大幅に短縮(最大 40%) o zIIP オフロード

• リソース管理 o Dynamic Storage Management o インクリメンタル DYNALLOC o MAXSORT

• データ・ユーティリティ o DB2 クエリー o データ編集 o 結合処理 o 複数出力 o SortWriter

パフォーマンスおよび効率性

Syncsort MFX では、独自のソート・アルゴリズム、高度なアクセス方式、動的な最適

化技術を組み合わせて使用します。MFX の高度な設計により、ソートのパフォーマン

スを高めるだけでなく、システム全体の効率性も最適化されます。CPU 時間と経過時間

の短縮は、システムのスループットの向上とコスト削減に直接つながります。

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6 Syncsort MFX for z/OS

MFX の最適化処理手順では、CPU の利用率、DASD の競合、コントローラ・キャッシュ、

中央ストレージの可用性、ページング・レート、MFX が動作しているコンピュータの

個々のメーカーやモデルなどのシステム・ステータスを動的に監視し、対応します。

MFX では、PAV(Parallel Access Volume)のテクノロジーが採用されており、ソート実

行の経過時間を最小限に抑えることができます。 MFX では、MIDAW と System zIIP(z Integrated Information Processor)が採用されてい

ます。MFX で、MIDAW 機能を使用することにより、CPU 時間と経過時間が短縮されま

す。zIIP 機能により、多くのソートで処理の一部を zIIP に転送できるようになります。

これにより、ソートに関連する TCB CPU 時間のコストが抑えられます。また、zIIP を

採用することにより、従来の CPU サイクルが解放され、zIIP 機能を使用しない他のア

プリケーションで空いた CPU サイクルを使用できるようになります。 PARASORT では、専用に設計された並列技術が採用されており、大量のマルチボ

リュームまたは連結テープ・データセット入力を含むソートの経過時間を短縮できます。

この独自のテクノロジーにより、MFX で 2~4 台のテープ・ドライブから同時にデータ

を読み取ることができます。PARASORT を使用することで、2 つのボリュームの並列処

理時には最大 20%、4 つのボリュームの並列処理時には最大 33%経過時間を短縮でき

ます。

リソース管理

• DSM(Dynamic Storage Management)は、MFX 独自の高度なシステムで、ソート

のパフォーマンスとリソースの使用を監視して動的に制御します。 o 監視

DSM は、中央ストレージの可用性および DASD と DASD I/O チャネル・

パスのパフォーマンスとワークロードを継続的に監視します。取得した

情報は専用の履歴データベースに記録され、同時に実行される他のソー

トに伝達されます。 o 最適化

DSM では、現在のリソース使用レベルと個々のソート・ジョブ特性に

応じて履歴データベースが分析されます。その後、DSM は、同時実行

ソート・ジョブのニーズ、システム負荷、システムの他のジョブの

ニーズ間のバランスに基づいて、同時実行ソート・ジョブへのリソー

スの割り当て方法を決定します。DSM に従って、MFX では最適な容量

のアドレス・スペースとデータ・スペースが使用され、最小限の競合

と最大の転送レートで使用可能な SORTWK デバイスが選択されます。 o システム全体の効率性

DSM は、履歴トラッキングと現在のシステムの監視を組み合わせて使

用し、リソース使用を調整して、システム全体の効率性を向上させます。

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7 Syncsort MFX for z/OS

• インクリメンタル DYNALLOC によって、MFX ジョブの実行中に SORTWK DASD が

動的に割り当てられます。インクリメンタル DYNALLOC は、独自の増分アロケー

ション技術を採用しており、ソート用の DASD リソースの使用を最小限に抑えるこ

とができます。MFX は、ソート開始時に予測されるすべてのスペースを割り当てる

のではなく、ソート・ステップ中に必要に応じて SORTWK を取得します。このため、

MFX では、DASD スペースを過剰に割り当てることなく、使用できない DASD や不

正確な FILESIZE の見積りによる SORTWK ABEND の発生を防ぐことができます。イ

ンクリメンタル DYNALLOC により、SORTWK スペース全体を最大 25%削減し、

DASD スペースの不足によるコストのかかる再実行を抑えることが可能です。

• MAXSORT では、使用可能な SORTWK スペースより大きいファイルのソートを自

動化し、最小限の DASD スペースで大量のデータセットをソート可能にします。こ

の機能は、DASD ワークスペースに制限がある販売店や、使用可能な DASD を長期

間独占することが許容されない販売店で役立ちます。MAXSORT は入力データを動

的にセグメント化し、そのセグメントをソートしてテープに格納し、マージします。

これらはすべて単一のジョブ・ステップです。MAXSORT では、運用管理とジョブ

のスケジューリングをスムーズに行うためのブレークポイントが提供されます。

データ・ユーティリティ

強力な機能により、DB2 データの取得、レコードの編集、レコードの結合、複数の出

力ファイルの生成、レポートの生成を行うことができます。 • DB2 クエリー機能により MFX SORT または COPY 操作を使用して、SQL SELECT ス

テートメントで指定されたクエリーに基づいて DB2 データベースからデータを直接

取得できます。DB2 クエリー機能では、ステップの構成やユーザー作成の exit が不

要であるため、DB2 の DSNTIAUL プログラム全体でパフォーマンスを向上できます。

ほとんどの MFX データ変換関数およびレポート関数を、クエリー操作によって作成

されたレコードに適用できます。 • データ編集機能により、COBOL プログラミングを使用することなく、さまざまな

データ処理関数を実行できます。MFX の制御ストリームは、MFX の性能をフルに活

用します。MFX では、入力レコードと出力レコードを選択(INCLUDE/OMIT)して、

それらを再フォーマット(INREC/OUTREC)することができます。再フォーマット

には、フィールドの抽出、文字の追加または削除、算術計算の実行、出力可能な形

式またはその他の形式への数値フィールドの変換、MFX 提供またはユーザー定義の

編集マスクによる編集が含まれます。MFX では、レコード内のさまざまな長さや位

置のフィールドを抽出できます。この機能は、別のプラットフォームからインポー

トしたレコードに対して有益です。MFX では、可変長の入力ファイルを固定長の出

力ファイルに変換(CONVERT)したり、固定長の入力ファイルを可変長の出力ファ

イルに変換(FTOV)したりできます。また、同一のソート・キーを持つレコードを

統合することもできます。オプションで、指定したフィールドの値を合計したり、

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8 Syncsort MFX for z/OS

削除済みのレコードを別のデータセットに書き込んだりすることも可能です(SUM、

XSUM)。これらの関数に加えて、MFX では、指定したフィールドの平均値、最大

値、最小値を計算することもできます(DUPKEYS)。 • 結合処理により、JOINKEYS ステートメントで指定したキーに基づいて、2 つのソー

ス・ファイルのレコードを結合できます。2 つのファイル内の同じキーを持つレ

コードは、1 つまたは複数のレコードに結合されます。REFORMAT ステートメント

を使用して、フィールドの選択と結果レコードのレイアウトを定義できます。MFXでは、左結合、右結合、内部結合、外部結合がサポートされます。

• 複数出力により、選択済みのデータ・グループや再フォーマット済みのデータ・グ

ループを別々に作成できます。これらのデータ・グループは、複数の出力データ

セットに割り当てることができます。プロセス全体(レコードの選択、編集、複数

出力)で必要なソート・パスは 1 つだけです。これにより、同一データでの複数パ

スが排除されて、システム・リソースが節約されるため、アプリケーションを効果

的に結合することが可能になります。 • SortWriter を使用すると、COBOL プログラミングを使用することなく、高パフォー

マンスのレポート作成アプリケーションを作成できます。

Syncsort MFX の使用例

• ICBC(Insurance Corporation of British Columbia)では、お客様が一目で情報を確認

できるように大量のデータを処理する必要がありましたが、DB2 テーブルを迅速に

結合することができませんでした。ICBC のチームは、DB2 を使用して複数のテーブ

ルを結合し、DB2 データベースからデータを抽出しようとしていました。データの

抽出後、データを別の DB2 テーブルに再ロードするために、DB2 ユーティリティを

使う必要がありましたが、このアプリケーションでは、完了までに 27 時間かかっ

ていました。MFX の結合機能を使用することで、1 つの DB2 アプリケーションの経

過時間を約 89%短縮し、アプリケーションでかかる時間を 3 時間に短縮することが

できました。

• 数百万人もの顧客を抱えるある連邦信用金庫は、買収によって拡大し続けていまし

たが、顧客数とデータの増加により、メインフレームを頻繁にアップグレードする

必要に迫られていました。月に 2 回の給料日には、大量の顧客が口座にアクセスす

るため、処理環境に非常に負荷がかかっていました。SLA(Service Level Agreement)に対応するため、頻繁にメインフレームに容量を追加していた結果、ハードウェア

とソフトウェアの両面でコストが増加してしまいました。既存のソート製品を

Syncsort にリプレースしたことで、CPU 時間を 41%短縮し、容量を増加させること

なく SLA に対応できるようになりました。

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9 Syncsort MFX for z/OS

EMC Disk Library for Mainframe の概要

EMC Disk Library for Mainframe は、ディスク上でテープの機能を再現する製品であり、

業界をリードするメインフレーム環境向け仮想テープ・ソリューションです。多くのお

客様がメインフレーム・データセンターからすべてのテープを排除する方向に移行しよ

うとしています。ディスク上でテープの機能を再現する EMC Disk Library for Mainframeの仮想テープの導入は、次に挙げるような非常に大きなメリットをもたらします。

• 極めて高速なパフォーマンスを実現 • DR(災害復旧)を合理化 • 柔軟なレプリケーション • 高可用性アーキテクチャ • データセンターのフロア面積を再利用

Disk Library for Mainframeは、単一の高パフォーマンス・テープ・プラットフォームと

して、バックアップ、アーカイブ、作業テープ/バッチ、HSMをサポートできるように

初期段階から設計されました。EMCのお客様は、Disk Library for Mainframeのバランス

のとれた高パフォーマンス設計により、物理テープ・ドライブ、ロボット型テープ・ラ

イブラリ、ホスト・ソフトウェア、既存の仮想テープ・ライブラリ・システムを排除す

ることに成功しています。

パフォーマンス

Disk Library for Mainframe は、すべてのテープのワークロードに対し卓越したパフォー

マンスを発揮します。お客様からは、Disk Library for Mainframe を使用してテープへの

アクセス時間を分単位から秒単位に短縮できた、テープへのアクセスが集中する時間で

も、テープへのアクセス時間を桁違いに短縮できたと、といった報告を受けています。

たとえば、あるお客様は、ディスク上でテープの機能を再現する Disk Library for Mainframe のパフォーマンスによって、6~10 分かかっていたリコール時間を数秒単位

に短縮することができました。パフォーマンスを向上することで、より短い時間でより

高いスループットを得られるようになります。 メリット:

• 高速パフォーマンスを常時維持 • 卓越したスループットを実現 • 容量を容易に追加可能 • SLA(Service Level Agreement)の達成 • バッチ・ウィンドウを削減

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10 Syncsort MFX for z/OS

災害復旧

Disk Library for Mainframe を使用すると、DR(災害復旧)テストおよび管理を大幅に

合理化できます。Disk Library for Mainframe は、固有のインテリジェンスと、接続され

たストレージの機能を活用します。Disk Library for Mainframe では、すべてのテープ・

ボリュームを DR テストに使用することができます。Disk Library for Mainframe によっ

て、テスト対象のボリュームを個別に選択する必要がなくなります。 たとえば、DLm6000 では、インテリジェントなスナップショット機能や、完全な書き

込みに変更されたテープ・ボリュームに対して、スナップショットを読み取り専用モー

ドまたは読み取り/書き込みモードに設定する機能を活用できます。Disk Library for Mainframe では、完全な書き込みや読み取りが可能であるため、「閉じたファイルへの

データ追加」が必要なバッチ処理などをはじめ、すべての DR テストを 100%エンド・

ツー・エンドの DR テストで実行できます。 Disk Library for Mainframe のお客様は、万一災害が発生しても、すべてがエンド・

ツー・エンドでテスト済みであることに自身を持つことができます。これは、EMC Disk Library for Mainframe ならではの機能です。さらに、お客様は、DR テスト・サイクル

を通常 40~60%短縮できています。 メリット:

• 100%エンド・ツー・エンドの DR テスト • 検証可能なリカバリ • DR テスト時の完全な読み取り/書き込み設定機能 • DR テスト時のリモート・サイトへの継続的なレプリケーション • DR テストの合理化

レプリケーション

Disk Library for Mainframe のアプローチにより、柔軟なレプリケーション・スキームを

採用して、データをコピーできるようになります。1 対 1、1 対多、カスケード型のア

プローチにより、複数サイトのレプリケーション・オプションやリカバリ・オプション

に対応できます。 Disk Library for Mainframe では、接続されたストレージ・プラットフォームの機能とそ

の利点を活用できます。たとえば、Data Domain では、Disk Library for Mainframe の重

複排除ストレージを使用して、一意のデータのみをレプリケートできるため、結果とし

てネットワーク・トラフィックとコストを削減できます。 その他の Disk Library for Mainframe ストレージ・プラットフォームでは、重要なエン

タープライズ・テープ・データのローカル・サイトへの完全な同期レプリケーションや、

第 3 のサイトへの非同期レプリケーションを実行できます。これは、厳しい RPO(Recovery Point Objective:目標復旧時点)や RTO(Recovery Time Objective:目標復

旧時間)を抱えるお客様にとって特に魅力的です。

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11 Syncsort MFX for z/OS

メリット: • 要件に対応する柔軟なレプリケーション・トポロジー • 重複排除テクノロジーによりコストを削減 • 非同期および同期レプリケーション・オプション • GR(保証されたレプリケーション) • 実装、使用、管理の簡易化

高可用性

Disk Library for Mainframe のアーキテクチャは、高可用性の要件に対応できるように設

計されました。Disk Library for Mainframe ではモジュラー方式を採用しており、継続的

な可用性を提供します。すべての Disk Library for Mainframe VTE(仮想テープ・エミュ

レーション)エンジンは、ストレージ・プラットフォームに接続され、冗長性と継続的

なデータの可用性を提供します。 Disk Library for Mainframe に複数の VTE が存在する場合、1 基の VTE をサービスやメ

ンテナンスのためにオフラインにし、データへのアクセスは他の VTE を使用して維持

することも容易にできます。こうした機能は、高可用性および継続的な可用性を提供す

るためのアーキテクチャ設計上のポイントで、各 Disk Library for Mainframe のインス

タンスに組み込まれています。高可用性を実現するために複雑なグリッドや複数ノード

を構成する必要はありません。 メリット:

• 単一ユニットとして各 Disk Library for Mainframe に組み込まれた高可用性 • 保存データに対する RAID-6 保護 • 複数のデータ・ムーバーにより拡張性と復元性を向上(VNX) • データ非脆弱性アーキテクチャによりデータの整合性を確保(Data Domain) • 業界で実証済みの可用性

データセンターのフロア面積の再利用 Disk Library for Mainframe では、単一のプラットフォームにすべてのワークロードを統

合できるため、あらゆるワークロードに対し一貫した高パフォーマンスを実現できます。

異なるワークロードごとに、テープ・ライブラリやスタンドアロン・ドライブ、仮想

テープ・ライブラリ、テープ・エミュレーションを実行するホスト・ソフトウェアを使

い分ける必要はありません。 お客様は必要なフロア面積を 78~93%縮小することに成功しており、従来のテープ・

インフラストラクチャよりも必要な電力と冷却装置を削減し、さらなるコスト削減を実

現しています。 メリット:

• 既存のテープ・インフラストラクチャと比べて必要なフロア面積を最大 93%縮小 • 電力と冷却装置を削減 • 運用の合理化

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12 Syncsort MFX for z/OS

Disk Library for Mainframe の使用例 • ある世界有数の銀行では、22台の旧式のテープ・ライブラリ、100台を超える

テープ・ドライブ、100,000個のカートリッジ、12基の仮想テープ・システムを

リプレースして、アクセス時間を平均6分から1~2秒に短縮し、テープの設置面

積を90%以上縮小しました。

• ある大手保険会社では、Disk Library for Mainframeを導入したことにより、2,500個の移行されたボリュームのHSM ML2へのそれぞれのリコール時間を、リコー

ルあたり90~120秒から1秒に短縮できました。また、リサイクル時間の短縮以

外にも、圧縮と移行に使用されるCPUサイクルが排除されたことで、さまざまな

メリットが得られました。

• あるアウトソーシング企業では、8基の自動テープ・ライブラリ・システムと

125台を超えるバックアップ用テープ・ドライブを、メインフレームに接続され

たData Domainにリプレースすることで、必要なフロア面積をフロア・タイル3枚分に抑えることができました。これにより、信頼性とパフォーマンスを向上し、

期待されるSLAに対応し、ビジネスを拡大させることが可能になりました。

Syncsort MFX および EMC Disk Library for Mainframe のパフォーマ

ンス・テスト

SyncsortとEMCは、EMCのDLm6000テープ・サブシステムを使用して、SyncsortのMAXSORT機能とPARASORT機能のパフォーマンス・テストを実施しました。このテス

トでは、z/OS v1.12を実行する中央ストレージ(2,048 MB)を備えたIBM z10-R05メイ

ンフレームを使用しました。2基のVTE(仮想テープ・エミュレーション)エンジンを

搭載したVMAX DASDとDLm6000の構成が使用されました。

Disk Library for Mainframe の MAXSORT テスト このテストでは、200 GBのデータに対してMAXSORTを実施しました。36 GBのDASDスペースをSORTWKに使用して、6つの中間ソート結果を取得しました。以降、テストを

実行するたびに、仮想テープ・ドライブの数を増やしていき、仮想テープ・ドライブの

数が7つになるまで続けました。また、7つの仮想テープ・ドライブを使用して、中間

マージ数を6から最終的に1まで減らしました。Disk Library for Mainframeテープ・ボ

リュームでは、32 KBのブロック長が使用されました。 これらのテストの結果を次のチャートにまとめています。

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13 Syncsort MFX for z/OS

Disk Library for Mainframe仮想テープ・ドライブの数を3から7に増やすと、ランタイムが

370分(6時間10分)から243分(4時間3分)に、つまり経過時間が34%短縮されました。 同時に、Disk Library for Mainframe仮想ドライブの数を3から7に増やすことでCPUが節

約され、CPU時間が49.0分から42.1分に、つまりCPU時間が14%短縮されました。 これらのテストは非本番システムで実施されていますが、ソートは実際のユーザー・

データを表すものであることに注意してください。 経過時間を34%短縮:

CPUサイクルを14%削減:

Disk Library for Mainframe の PARASORT テスト 2つ目のテストでは、32 GBのデータに対してSyncsortのPARASORTを使用しました。前

述のテストと同様に、最初のPARASORTテストでは1つのDisk Library for Mainframe仮想

テープ・ドライブを使用して実行し、その後、合計4つのDisk Library for Mainframe仮想テープ・ドライブまで増やしました。

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14 Syncsort MFX for z/OS

Disk Library for MainframeでPARASORTを使用することで、経過時間が34分から15分に、

つまり経過時間が56%短縮されました。 経過時間を56%短縮:

Disk Library for Mainframeをテープ・ストレージ・デバイスとして、MAXSORTまたは

PARASORT、もしくはその両方を組み合わせて使用することで、次のメリットをもたら

す環境を実現できます。

• 真の意味で拡張性に優れたソリューション • 重要なジョブにおけるCPU時間と経過時間を短縮 • システム・スループットを向上 • コストの削減

このホワイト・ペーパーでは、業界をリードする2社がお客様のコスト削減を実現する

ために実施しているコラボレーション、技術者認定、テストを通じて、お客様にもたら

されるメリットに焦点を当てて説明しています。

ターゲット使用例

これらのテクノロジーを組み合わせることで最もメリットを得られるお客様の使用例に

は、次のようなものがあります。 • テープ入力ボリュームを大量に含む、経過時間が重要となるソートによって、

SLAまたはバッチ・ウィンドウの目標に影響が生じている場合 • より多くの一時DASDストレージを必要とする、大量のデータ・ボリュームを含

むソートによって、予期される以上(または許容範囲以上)に時間がかかってい

る場合

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15 Syncsort MFX for z/OS

• 経過時間が重要となるMAXSORTジョブにより、SLAまたはバッチ・ウィンドウの

目標に影響が生じている場合

Disk Library for Mainframe または MFX PARASORT オポ

チュニティに対するテープ評価スタディ

• Syncsort MFXのお客様は、SyncsortソートのSMF 208レコードを使用して、複数

の入力テープ・ボリュームを使用するすべてのソートを特定できます。これらの

ジョブは、Disk Library for MainframeとPARASORTを活用するうえでの有力な候

補になります。MFX以外のお客様はSMFタイプ30のレコードを使用して同じタイ

プのジョブを特定できます。 • 適格なジョブを特定したら、SLAまたはバッチ・ウィンドウの要件を満たすため

に各ジョブの経過時間と重要性の評価を行います。

Disk Library for Mainframe/MFX MAXSORT の評価およびオポ

チュニティ

• Syncsort MFXのお客様は、SyncsortソートのSMF 208レコードを使用して、すべ

てのMAXSORTジョブを識別し、経過時間を短縮するためのオポチュニティを特

定できます。 • Syncsort MFX以外のお客様はSMFデータを確認して、大量の一時DASDストレー

ジを使用する大容量ボリュームのソートを特定することで、MAXSORTの全体的

なメリットと同等のメリットを特定できます。この場合のメリットは、次のとお

りです。 o 使用できる DASD ストレージに制限があるか、使用可能な DASD を長期間

大量に使用することが許容されない場合のソート要件を満たすことができ

ます。 o 完了までに長時間かかるソート・ジョブの運用管理やジョブのスケジュー

リングをスムーズに行うためのブレークポイントを提供できます。

導入時の注意事項

• 選択済みの経過時間が重要となるジョブに対して、JCLの変更が必要です。 • 通常、変更が必要となるのは一握りの重要なジョブのみです。 • PARASORTの変更は比較的簡単です。追加のDD名を定義済みの入力DSNに追加し、

解読が難解なUNIT名を使用してEMC Disk Library for Mainframeアプライアンスの

並列化を確保します。

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16 Syncsort MFX for z/OS

• MAXSORTの変更は比較的簡単です。追加のDD名を指定し、パラメータを最適化

するだけです。

結論

EMC Disk Library for MainframeとSyncsort MFXの製品はそれぞれメインフレーム・ユー

ザーに多大なメリットとコスト削減をもたらします。 EMC Disk Library for MainframeとSyncsort MFX(MAXSORT、PARASORTの独自機能)の

テクノロジーを組み合わせることにより、特定タイプのソート・ジョブでパフォーマン

スを大幅に向上できます。このようなパフォーマンスの向上は、EMC Disk Library for Mainframeの高パフォーマンスなテープ・プラットフォームとMAXSORTおよび

PARASORTに組み込まれた並列化のベスト・プラクティスと性質を活用することでもた

らされます。 その結果得られるCPU時間と経過時間の短縮は、メインフレーム・ユーザーが常に目標

とする、システム・スループットの向上とコスト削減に直接つながります。