Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

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スイスイノベーションの中枢

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刊記編集: スイス貿易振興会(Osec) コミュニケーション/マーケティング部門チューリッヒテキスト: InfelAG、チューリッヒデザイン: effactAG、チューリッヒ印刷: SondereggerDruckAG、ヴァインフェルデン刊行言語: 中国語、ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、日本語、 ポルトガル語、ロシア語

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目次

安全性と信頼感

信頼性の高いガバナンス 5

社会的、公正、意欲的 6

堅固な購買力 7

慣行の多様性 8

連邦制の合理的な税制 9

迅速かつ簡単

パイオニア精神があるところには未来がある 11

探し求められた拠点 12

投資家にとっての快適さ 13

才能はいつでも歓迎される 14

革新と技術

研究開発のホットスポット 17

教育がスイスの最大の資本 18

強力な金融センター 19

知的財産のためのスペース 20

世界的に重要な産業クラスター 21

世界的に有名なイノベーション 22

生活の質 生活を楽しめる場所 25

制限のない情報フロー 26

欧州の中心 27

スイス製の時計と同様、信頼性の高いインフラ 28

近接性が有利に 30

企業誘致が目標 31

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安全性と信頼感

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5スイス

安全性、安定性、開放性、寛容性。

政治的な安定、連邦制度、広範な貿易ネットワーク。これらの柱はスイスの安全性、成長、および成功を表しています。

スイスは連邦制をとっており、3つの政治的

レベルに分割されています。連邦政府、26の

カントン(州)、および約2,500ある地方自治

体。カントンには広範な権限があり、医療、教

育、文化に関して多くの自由を持っています。

各地方自治体は、個人に対して独自の地方税

率を設定しています。

政治的な決断に際しては非常に多くの草の

根運動が行われています。レファレンダム(国

民投票制度)、イニシアチブ(国民提案制度)

、強制的な議決のおかげで、投票者は政治の

プロセスにおいて大きな役割を果たしてい

ます。このような直接民主主義制度をとって

いるのは欧州ではスイスのみです。主要政党

はすべて、国の政府とカントンの内閣に代表

を送っています。この政治制度の安定性がス

イス経済に高い信頼感を与えており、リスク

の確率を評価可能にしています。

スイスには4つの公用語、ドイツ語、フランス

語、イタリア語、レートロマンス語があります。

また、英語はビジネスで広く使われていま

す。このような異なる文化の共存(人口の20

%以上が外国人)は、開放性と許容性が高い

ことを表しています。数多くの戦略的利点に

よって、スイスは先を見越した研究、生産、サ

ービスを提供する企業に最良の条件を提供

することができます。スイスが世界で最も魅

力的な事業拠点の一つだと認識されている

のにはそれだけの理由があります。スイス経

済は、高水準のイノベーション、十分に発達

した事業文化、効率的な労働市場によって特

徴づけられます。

信頼性の高いガバナンス

安全性と信頼感

政治スイスの政治制度

www.admin.ch経済拠点としてのスイスの成功を支えるのは、政治的安定、行政プロセスの効率性、そして教育水準の高さです。フォルカー・ヘレ株式会社スイス・フーゴー・ボスマネージング・ディレクター

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6 スイス

雰囲気の良い職場環境 スイスでは、労使関係がパートナー関係であるのは珍しいことではなく、むしろ普通です。

それは双方に利益をもたらしています。スイ

ス経済は世界で最も生産性が高い経済の一

つです。労働市場の規制は緩やかで、雇用法

は開放的です。失業率は低く、過去10年間4

%未満を維持してきました。総労働時間が高

水準であることが、職場の生産性に寄与して

います。

雇用者と労働組合は社会的パートナーシッ

プによって協力しています。議論は交渉の席

で解決されるため、ストライキは非常にまれ

です。社会保障制度は個人の責任を強く強調

しており、スイスの社会保障費用は国際的な

水準から見ても適度です。

従業員は概して意欲的で、非常に信頼性が高

く、仕事に対して極めて真剣です。特に、中小

企業の従業員は、「自らの」会社と自分を強く

同一視してとらえる傾向があります。

社会的、公正、意欲的

安全性と信頼感

1954年から今にいたるまで、バイエルがスイスで成功を収めることができたのは、信頼できるパートナーシップのおかげです。ライナー・ショルスイス・バイエル、代表

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7スイス

価格の安定。スイスの強み

スイスの購買力は世界でも最高水準です。スイスは継続性を非常に重視しており、穏やかなインフレ水準は、価値の安定と信頼性の高さを表しています。

購買力の保持はスイスの経済政策の土台の

一つであり、スイスは、継続性と説明責任の

指針となる国として見られています。このた

め、スイスは自国の通貨の安定性をとても重

要視しているのです。

低いインフレ率と資本コスト、良好な投資環

境と堅固な購買力によってスイス経済は世

界で最も開放的かつ競争力の高い経済の一

つとなっています。これは、スイスの国内総生

産が欧州連合(EU)の平均を大幅に上回って

いることからも確認できます。

UBSによる調査結果「物価と給与」(2011年)

によれば、チューリッヒとジュネーブは給与

水準に関して世界でもトップレベルです。ス

イスでは、最高水準の給与が支払われてい

ます。チューリッヒとジュネーブにおける税込

みの給与額の水準は最も高く、この後にコペ

ンハーゲン、オスロ、およびシドニーが続い

ています。

堅固な購買力

購買力スイス連邦統計局

www.bfs.admin.chスイスの人々は一流のクオリティを重んじます。スターバックスのコーヒー体験がスイスでとりわけ大きな支持を得たのも、そのためです。フランク・ブッベンスイス・スターバックス・コーヒーマネージング・ディレクター

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8 スイス

世界主義、寛容、国際的な関与

スイスの慣行では、人間性、外交術、寛容さと言った価値を重視します。このような要因は、多国籍企業が拠点の場所を決定する際に非常に重要です。

事業拠点としてのスイスは世界主義である

必要があります。そして、外国人従業員や外

国企業はその寛容の文化を高く評価してい

ます。スイスの中立政策は、外交、人道的関

与、国際協力の増大を推進します。

しかし、スイスは世界政治でも役割を果たし

ています。スイスは2002年から国際連合に

加盟しており、国連の特別プログラム、代理

機関、組織などに関与しています。スイスは、

欧州自由貿易協定(EFTA)などの重要な経済

組織においても積極的な役割を果たしてい

ます。また、スイスは、特定の第三国と外交関

係を持たない国々の利益を代表しています。

スイスは中立国として、政治的に慎重を要す

る会合や会議の場所に適していることが多

いからです。

世界保健機関(WHO)や国連など、さまざま

な国際機関がスイスに本部を置いています。

ジュネーブは国際協力の最も重要な中心地

の一つであり、世界貿易機関(WTO)の本部

があります。WTOは多国籍貿易制度の法的・

制度的枠組みを策定し、世界レベルで各国

間の貿易関係を支配する唯一の組織です。

スイスに本部を持つ国際組織の例は以下の通りです。

国際教育局/国連教育科学文化機関(BIE/ユネスコ)

ジュネーブwww.ibe.unesco.org

国際決済銀行 (BIS)

バーゼルwww.biz.org

欧州原子核研究機構 (CERN)

ジュネーブpublic.web.cern.ch

欧州自由貿易連合 (EFTA)

ジュネーブwww.efta.int

国際サッカー連盟 (FIFA)

チューリッヒwww.fifa.com

赤十字国際委員会 (ICRC)

ジュネーブwww.icrc.org

国際オリンピック委員会 (ISO)

ローザンヌwww.olympic.org

国際標準化機構 (ISO)

ジュネーブwww.iso.org

欧州サッカー連盟 (UEFA)

ニヨンwww.uefa.com

国連難民高等弁務官事務所 (UNHCR)

ジュネーブwww.unhcr.org

世界保健機関 (WHO)

ジュネーブwww.who.int

世界貿易機関 (WTO)

ジュネーブwww.wto.org

世界自然保護基金 (WWF)

グランwww.wwf.org

慣行の多様性

安全性と信頼感

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9スイス

穏やかな課税環境

スイスは、柔軟性の高い、連邦構造の課税制度を制定しました。それは、民間の個人と企業の両方に対する公正な課税の基盤となっており、課税負担水準は適度です。

スイスには、魅力的な税制があります。すで

に2003年から債務限度が設けられており、連

邦は、景気サイクルにかかわらず、収入と支

出の均衡を図ることが義務づけられていま

す。そのため、他の多数の先進国と異なり、総

合的な課税負担は適度なものとなっている

のです。

スイスの制度は国の連邦構造を反映してお

り、連邦政府、カントンの政府、地方自治体に

より課税されます。連邦レベルの法人税率は

わずか8.5%です。カントンと地方自治体のレ

ベルでも所得税が課税されます。

各カントンと地方自治体の間では、税金に関

して苛烈な競争が行われているため、拠点

の選択が特に重要となる場合があります。

スイスへの投資プロジェクトによって創設さ

れる職場の数によっては、企業はこれらの税

金の全部または一部を免除される場合があ

ります。スイスと外国での二重課税を防ぐた

めに、スイスは主要な先進国その他多くの国

々と条約を結んでいます。

スイスはまた、納税者と課税当局の建設的な

関係でも有名であり、この信頼の精神は、税

務のコンサルティングや監査を行っている数

社の著名な企業から高く評価されています。

連邦制の合理的な税制

租税財務省

www.efd.admin.ch

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迅速かつ簡単

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11スイス

パイオニア精神があるところには未来がある

会社の設立を簡単に

会社の設立には通常多数の事務作業が伴います。しかし、スイスの場合は違います。スイスでの会社設立は迅速かつ簡単に済み、原則的には誰でも事業を行うことが許されています。

会社設立の申請を提出してから法的な設立

に至るまで、スイスでは通常、2週間から4週

間です。会社設立を希望する外国人は歓迎

されており、幅広い支援を受けることができ

ます。スイスは貿易と事業活動の自由が保証

されているため、基本的に誰でも事業運営、

会社の設立、または会社の権利の保有を行

うことができます。唯一の条件は、その会社

の授権署名者がスイスに居住していなけれ

ばいけないことです。

スイスに事業所を設立することが決まれば、

事業地として選んだカントン(州)の経済開

発局がプロジェクトの調整を手伝います。銀

行、コンサルティング会社、受託企業、会社法

を専門とする法律事務所も、個別の質問に対

応しています。連邦政府のインターネットサ

イトにも関連情報が記載されています。オン

ラインサポートは、事業計画の作成からその

会社の商業登録まで、あらゆる事をカバーし

ています。

スイスに登録事務所を移転する会社は通

常、株式会社(Aktiengesellschaft[AG])また

は有限責任会社(limited liability companies

[GmbH])のいずれかを選択します。ただし、

個人事業主、ゼネラル・パートーシップ、有限

責任パートナーシップとしてスイスに支店を

構える際には、会社設立に要する手続はすべ

て、オンラインポータル経由で行うことがで

きます(www.kmu.admin.ch)。

スイス企業のパイオニア精神は、多くの成功

の歴史を生み出してきました。1908年には、

テオドール・トブラーが有名なヌガーチョコ

レート、トブルローネを世に出しました。

ホワイトヌガーとミルクチョコレートの組み

合わせが素晴らしい成功を収めたのです。現

在ではクラフト・フーズが所有していますが、

このユニークなピラミッド型のお菓子

は、120カ国以上の店で販売されています。

迅速かつ簡単

会社の設立連邦SMEポータル

www.kmu.admin.ch

スイスという場所が重要なのは、トブラローネ・チョコレートにとってだけではありません。弊社のチューリッヒ・ヨーロッパ本社にとっても、やはりそうなのです。ダニエル・マイヤー有限会社クラフト・フーズマネージングディレクター

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12 スイス

本社設立に適した場所

法的確実性、低い税金、高い生活水準など、スイスは外国企業にとって多くの魅力があります。

本社を他の国に移転すると、多岐にわたる影

響が生じます。そのため企業は全般的な事

業環境を非常に綿密に調査します。多国籍企

業や企業本社が集中していることは、スイス

の魅力の確固とした証拠です。企業の本社を

置く場所としての他の国との比較において、

スイスは好ましい国とされています。

地の利として最も重要なものの一つに、法的

な安全と緩やかな税金制度があります。この

法的確実性とスイスの税制が、本社を置く場

所を選択する際に重要なポイントとなりま

す。企業は低い税率その他ビジネスに有利

な環境から恩恵を受けることができます。

スイスと外国での二重課税を防ぐために、ス

イスは主要な先進国その他多くの国々と条

約を結んでいます。納税者と課税当局の関係

は、理解とお互いへの敬意に基づいたもの

です。高い生活水準は、外国人労働者にとっ

て特に重要な要因です。シグマ・アルドリッ

チ・コーポレーションは、新しい欧州本社の

場所を探すために2年を費やしました。米国

のライフサイエンス会社は現地の経済開発

局と共に作業しながら、ザンクトガレン州を

選択しました。欧州、中東、アフリカのための

重要な機能はすべて、同社の新たなハブに

持ち込まれました。そこでは、化学とバイオケ

ミカル研究のための製品や機器を製造して

います。決め手となった要因は、中心的な立

地、卓越した交通の接続、トップクラスの教育

機関や研究機関への近接、当局との協力の

容易さなどでした。従業員が新たな場所に期

待するであろう生活の質の高さも考慮されま

した。

探し求められた拠点

迅速かつ簡単

弊社は欧州中東アフリカ本部をスイスに置いています。なぜなら、カントンとの関係が良好で、従業員の生活の質も類をみないほど高いからです。マイケル・ハリス有限会社シグマ・アルドリッチ・インターナショナル、欧州中東アフリカ副責任者/マネージングディレクター

中心的機能スイス国際企業連盟

www.swissholdings.ch

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13スイス

ポジティブな力の推進力

スイスは投資家にとって安全な避難所です。これにより経済全体は恩恵を受けています。

近年、投資資本を惹きつけることはかつてな

いほど困難になりました。スイスの金融セク

ターは新たな条件を受け入れ、競争に直面

する準備ができていると考えています。スイ

スの資本市場は良好な状態にあり、資本を

求めている人々は、真剣で長期的な貸し手を

見つけることができます。銀行セクターの健

全な競争は、スイスのクレジット市場が良好

に機能しているという事実を証明していま

す。それは、企業にとっての利益でもありま

す。国としても投資を呼び込むための独自の

役割を果たしています。ベンチャーキャピタ

ルの資金調達は、減税措置から恩恵を受け

ています。スイスの証券の取得や売却には

1.5%の税率で課税されるのに対し、外国証

券には3%の税率が課されます。

この環境により、銀行部門だけでなく、観光

業もまた繁栄を築いています。エジプトの投

資家、サミフ・サウィリスが指揮する大型プロ

ジェクト「アンデルマット・スイス・アルプス」

の下で、ウーリ州のウィンタースポーツのリ

ゾートは、年間を通して利用される高級なリ

ゾート地に拡大されています。これはスイス

の観光の新たな側面となりうる、将来に向け

た持続可能な投資です。

投資家にとっての快適さ

投資スイスへの投資

www.invest-in-switzerland.com

私は企業活動をスイスで展開しています。なぜなら、さまざまな前提条件が実に理想的に整っているからです。サミフ・サウィリス株式会社アンデルマット・スイス・アルプス代表取締役

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14 スイス

査証(ビザ)および労働許可

スイスでの労働許可の取得には二重の制度があります。欧州連合(EU)と欧州自由貿易連合(EFTA)のほとんどの国民はスイスの従業員と同じ条件で働くことができますが、その他の国民には労働許可証が必要です。

外国人はスイスを文化的に豊かにしてくれる

だけではありません。スイスは外国人のもた

らす大きな富にも感謝しています。外国人向

けの居住と雇用の提供はとても簡単です。通

常、3ヵ月未満の滞在には、有効なパスポート

があれば十分です。

特定の国の国民は、スイスへの入国にビザ

が必要です。ビザは外国にあるスイスの領事

館や大使館で申請することができます。3ヵ月

を超える滞在には、通常、滞在許可証が必要

となります。滞在許可証はカントンの移民局

で発行されます。ルーマニアとブルガリアの

国民を例外として、EUとEFTAのすべての国

民はスイスの従業員と同様に扱われ、労働許

可証は必要ありません。通常はスイスの雇用

者が、他国民の代理として許可証を申請しま

す。医師の手術、ワイン取引、銀行業務など、

一部のセクターでは、連邦政府やカントンか

ら特別の認可を得ることも必要となります。

カントンの経済開発局は、このような事項に

ついて価値のある支援を提供することがで

きます。

才能はいつでも歓迎される

入国および移住査証および在留許可

www.bfm.admin.ch

スイス大使館、領事館および海外派遣団

www.eda.admin.ch

スイスには多様性が息づいています。そのおかげで、ここでは創造的な頭脳が存分に力を発揮することができるのです。ぺトラ・イェンナー有限会社マイクロソフト・スイスカントリー・ゼネラルマネージャー

迅速かつ簡単

Page 15: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

15スイス

Page 16: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

革新と技術

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17スイス

研究開発のホットスポット

一流のテクノロジー・センター

高名な大学、国境を越えた協力とトップレベルの研究。賢明な教育政策が実を結ぶ。

スイスのように天然資源の乏しい国にとって

は、十分な教育と高度な訓練を受けた労働

力、そして継続的な革新が最も重要な資本で

す。従って、教育と研究はスイスの政治の重

要なトピックです。この国の公的教育制度、プ

ライベートスクールや全寮制の学校、大学、

技術機関などは、世界中から非常に高く評価

されています。スイスの教育の特徴の一つ

は、二重の職業トレーニング・システムです。

このシステムでは、訓練を受けているトレー

ニーは職業訓練所で手作業のスキル、産業

スキル、サービス指向のスキルを教えられて

いる間も、学校に通い続けています。

訓練を修了したトレーニーは、大学で引き続

き応用科学を学習することもできれば、連邦

技術機関で研究し続けるこことも可能です。

スイスは、国内総生産の約3%を研究・開発

に費やしています。大学や技術機関は、最高

水準の研究を実施し、国際的な研究コミュニ

ティと密接に協力しています。EUとの二国間

協定によって、スイスの大学の研究者はEU

のすべての開発プログラムを利用することが

できます。

あらゆるセクターの組織や企業が、国際的な

イノベーション・ハブとしてスイスを利用して

います。医薬品会社ノバルティスはその一例

です。医薬品市場は特に、知識とイノベーシ

ョンによって動いています。そのため、バー

ゼルのノバルティス・キャンパスは、才能の

ある個人に対して、イノベーション、知識の交

換、学際的な協力のための卓越した環境を

提供しています。IBMと、チューリッヒ湖畔リュ

シュリコンにあるチューリッヒ工科大学ナノ

テクノロジカル・リサーチ・インスティテュー

トもIT業界との将来を見据えた提携の好例

です。

ジュネーブの欧州原子核研究機構(CERN)

も、世界的名声を享受しています。CERN

は、1980年代末に発展した、最も重要な物理

学研究センターの一つです。

チューリッヒとローザンヌにあるスイス連邦

工科大学は共に、科学的パートナーシップ、

ノウハウの移転、新規立ち上げや業界との協

力推進を非常に活発に行っています。国際的

に著名なもう一つの教育機関は、ザンクトガ

レン大学です。卓越したネットワークを持つ、

エコノミストや弁護士を養成するこの教育機

関は、民間企業との緊密なつながりを持つ

40の機関から構成されています。

革新と技術

大学スイス大学学長会議

www.crus.ch

充実した教育と研究に支えられて、チューリッヒ工科大学は多岐にわたるイノベーションを生み出しています。ラルフ・アイヒラーチューリッヒ工科大学学長

Page 18: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

18 スイス

高度なスキルを持つ従業員

十分な教育を受け、複数の言語を操り、信頼性が高く、献身的。スイス人従業員は、雇用者にとってすばらしい選択肢です。

国際的な調査では、スイス人従業員は、意欲

が極めて意欲が高く忠誠心も強いことが確

認されています。スイス人従業員はまた、十

分な教育を受けており、広範な言語スキルが

あり、平均以上の国際的経験を持っていま

す。

スイスは、イノベーションをリードする場所

であるのみならず、複数の卓越した教育機関

があります。スイスの二重教育システム、すな

わち、学術的な達成と職業訓練の両方を重視

した教育システムは、欧州の手本と見られて

います。この実務指向のモデルによって、学

生は職業的な資格を取得することができま

す。近年、教育経路の数が増加し、このシステ

ムはさらに柔軟性が高いものになっていま

す。見習い期間を完了した者は、大学で研究

を継続する機会が得られる新たな資格を取

得できるようになりました。スイスは、一人当

たりの高等教育への投資額に関して世界的

にトップクラスであり、他のどの国よりも多様

な研究機会を提供しています。これは、経済

協力開発機構(OECD)の調査でも確認され

ており、スイスは最も革新的な国の一つとし

て注目されています。スイスは、新しいスキ

ルや技術の開発に関して有利な立場にあり

ます。世界経済フォーラム(WEF)の調査で

は、スイスが他のどの国よりも高い競争力を

持っていることが明らかにされています。

有名な私立学校や全寮制の学校、実務指向

の基礎教育、世界最高水準の一般科学およ

び応用科学の大学など、スイスの教育は、堅

固な基盤の上に構築されており、スイスの企

業はそこから恩恵を受けることができます。

世界で最も魅力的な企業の一つに数えられ

ているグーグルは、その一例に過ぎません。

チューリッヒにあるグーグルのスイス本社

は、スイスの高等教育機関と密接に協力して

おり、これらの教育機関から毎年、非常に優

秀な学生たちが同社に入社しています。

教育が最大の資本

革新と技術

教育スイスの教育制度

www.swissworld.org

スイスは、あらたなグーグル製品の研究・開発の中心です。ここには発明家精神が生きています。パトリック・ワーンキング有限会社グーグル・スイスカントリー・ディレクター

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19スイス

金融サービスの本拠地

プライベートバンキング、資産運用、保険など、スイスはその経験、セキュリティ、専門知識で際立っています。

スイスは、世界の重要な金融センターの一つ

です。スイスが得意とする主な金融商品は、

プライベートバンキングと資産管理、そして

保険です。ジュネーブは、チューリッヒと共に

欧州の主要金融センターの一つであり、最近

の金融業界のトレンドでは多くの銀行家、資

産運用会社、ヘッジファンドがこの町に惹き

つけられています。スイスは全体として、幅広

い金融・保険の商品やサービスを個人や企

業顧客に提供しています。

金融セクターのおかげで、スイス証券取引所

はスイスにとっても外国企業にとっても非常

に魅力的があります。他の欧州諸国と比較す

ると、スイス証券取引所は国際企業の比率が

最も高くなっています。この取引所は、企業に

対して国際的な投資家グループへのアクセ

スを提供します。また、自主規制の権限があ

るため、投資家保護と契約義務を組み合わ

せることが可能です。

ABB、CSグループ、ネスレ、ノバルティ

ス、UBS、チューリッヒ・ファイナンシャル・サ

ービシズなど、スイスに上場されている企業

は、世界中で高く評価されています。バーゼ

ルを本拠とするロシュは、世界最大のバイオ

テクノロジー会社の一つですが、同社も長

年、スイス証券取引所に上場されています。

金融センターとして成功するには、予測可能

な運営環境が必要です。スイスの長期的な

経済、財政の安定は、低いインフレ率と低金

利によって実証されており、スイスフランは

その安定性から、魅力的な準備金通貨、かつ

分散のための通貨となっています。

強力な金融センター

金融センタースイス証券取引所

www.six-swiss-exchange.com

私たちは、金融サービス分野での豊かな経験と、スイス貿易振興会(Osec)との長年にわたる関係に基づいて、スイス市場への企業の参入をサポートしています。ベルント・フルイトホフ株式会社クレディ・スイスコーポレート&インスティテューショナル・クライエンツ部門チーフ

Page 20: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

20 スイス

革新と創造性のためのセキュリティ

新しいアイデアのための肥沃な土壌。スイスほど、新しく開発された技術や発見を保護できる国は他にありません。

スイスは、その人口に対して最も多くのノー

ベル科学賞受賞者を輩出しています。知的財

産権の保護は非常に発達しており、特許、商

標、意匠、著作権などは包括的に保護されて

います。スイス連邦の知的財産局は、革新的

な業績が競争者によって誤用されることが

ないよう保証しています。

研究活動を中心とした成長部門において、ス

イスは過去15年間のうちに数多くの基盤を

築き上げました。新たなテクノロジー分野の

重要性は増大しています。より多くの特許が

発行され、医療技術、バイオテクノロジー、環

境・建築技術などの分野でますます多くの産

業クラスターが形成されています。ここでも、

スイスは一流の部類に属しています。

たとえば、グラールス州のビルテンに本社の

ある中堅企業の株式会社ヘス製薬は、幅広

い医療技術ソリューションを提供し、開業医

や病院向けの治療用ソファー、介護用のベッ

ドや家具を製造しています。同社自身の展開

に加え、大量生産およびオーダーメイドの著

名な外国製品も提供しています。むろん同社

は、スイスが知的財産権の重要性を高く評価

していることから恩恵を受けています。

知的財産のためのスペース

知的財産権商標、特許、著作権の保護

www.ige.ch 品質に妥協は許されません。お客様のニーズに合わせた製品を提供するため、私たちは常に革新的でなければなりません。ヴァルター・ツァニエ株式会社ヘス製薬、CEO

革新と技術

Page 21: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

21スイス

高レベルのネットワーク

人脈を得る、プロジェクト・パートナーを探す、新たなノウハウを得る。スイスは多数のセクターで重要なセンターに発展しています。

これによって新しい市場へのアクセスが簡略

化されます。そこにはさまざまな生産者、サ

プライヤー、研究機関、サービス提供者が集

まっています。産業クラスターは、購入者とサ

プライヤー、あるいは共通のテクノロジーと

スキルを緊密に結んでいます。スイスでは近

年、国際的に重要な一連の産業クラスターが

発達してきました。スイスは常に、研究・開発

にとって卓越した環境、効率的な登録・認証

制度、極めて高度に教育され、技術的なスキ

ルが高く、複数言語を話すことのできる従業

員という利点を備えていたからです。

自動車:スイスには様々な部品の構成物に高度に特化したサプライヤーのネットワークが

あります。これによって自動車産業は、精密機

械やマイクロメカニクス、素材およびプラス

チック技術、経験豊富な繊維業界の代表者な

ど、幅広いパートナーから恩恵を受けること

ができます。

建築技術:建築技術の分野では、ツークにあるシーメンス・ビルディング・テクノロジーの

インターナショナル本部が、地域の恩恵を受

けています。ツーク湖畔地域では、たとえば

火災報知システムや、効果的なエネルギー

管理システムが展開されているのです。スイ

ス国内の関連クラスターは技術力の獲得に

大きく貢献し、競争力の強化に役立っていま

す。

クリーンテクノロジー:スイスは環境に優しいテクノロジーと効率的なエネルギー利用シス

テムの開発において世界的リーダーになりま

した。特にCO2の排出削減とリサイクルに関

しては指導的役割を果たしています。

IT:事業拠点としてのスイスは、ITと通信セクターの重要なハブとなっています。このセク

ターでは、グーグル、IBM、デル、HP、ロイタ

ー、オレンジなどの大手企業がスイスに拠点

を置いています。

生命科学、化学、医薬品:スイスにおける生命科学会社の密度は世界でも類を見ないも

のです。この分野の企業は、ノバルティスや

ロシュのような大型の多国籍企業から、革新

的な新興企業まで多岐にわたっています。特

に後者はチューリッヒとローザンヌの2つの

工科大学の存在によって繁栄しています。

高級時計産業:近年、スイスの時計製造会社は、世界市場の高価格帯分野におけるシェア

を2パーセント超にまで拡大し、主導的地位

を高めることに成功しました。スウォッチ・グ

ループだけで、ブレゲ、オメガ、ティソ、サーチ

ナなどいくつもの高級ブランドを持っていま

す。

機械、エレクトロニクス、金属産業:ABB、ビューラー、ジョージフィッシャー、シンドラーな

どの企業を擁するスイスは、ほとんどすべて

のセクターで、世界でも最高の職場の一つで

す。

医療技術:スイスの研究への投資と医療技術企業の成長率は平均を超えています。シン

セスやソノバのような有名な国内企業と共

に、ジュネーブ湖に拠点を置く米国企業メド

トロニックのような多くの外国企業も増加し

ています。

商品取引:スイスは歴史的にも、欧州の複数の取引ルートが出会うハブであり、最も重要

な商品積み換え地の一つです。ジュネーブは

原油と穀物の重要な取引プラットフォームと

なっています。エクストラータとグレンコアと

いう大手企業2社が拠点を構えるツークは、

原材料の世界的な取引センターとしての地

位を確立しています。

世界的に重要な産業クラスター

知識と技術の移転技術革新委員会(CTI)

www.kti.admin.ch

Page 22: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

22 スイス

幅広い基盤の上に多くのアイデア

革新的な中小企業、輸出と多数の特許を重視。スイスのサクセスストーリー。

スイス経済は、イノベーションによって繁栄

しており、スイスは定期的に欧州のイノベー

ション指数のトップに上がります。世界経済フ

ォーラム(WEF)の調査によると、スイスは世

界で最も競争力の高い国です。複数の特許、

登録された商標と意匠は、高水準のイノベー

ションの明確な証であり、多くの人々が知識

集約的なセクターに雇用され、非常に重要な

役割を果たしています。

新しい製品やプロセスを持ち込む中小企業

の密度は、近隣国の平均を上回っています。

輸出に占めるハイテク製品の比率が高いこ

とも、スイス経済のイノベーションの潜在力

の証拠となっています。

これらの革新的な企業の一つがルツェルン

を拠点とする株式会社シュルターです。シュ

ルター社は電気電子部品の技術開発と製造

で世界をリードしています。広範な製品ライ

ンナップには、ヒューズ、コネクタ、EMC製品、

入力システムなどがあり、さらにはEMSサー

ビスも行っています。世界トップクラスのメー

カーである同社は、1933年にハインリッヒ・

シュルターにより設立され、現在では、1,600

名を超える従業員を雇用しています。この三

代目による家族経営会社は、複数の国に拠

点を持っています。

世界的に有名なイノベーション

革新的であるとはすなわち、製品やサービスをお客様と密接に協力しながら開発することを意味します。ラルフ・ミュラー株式会社シュルター、CEO

革新と技術

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23スイス

Page 24: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

生活の質

Page 25: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

25スイス

人生が楽しめる場所

生活の質

観光旅行観光旅行

www.myswitzerland.com

地域からの支援と、ヨーロッパの中心に位置する経済的利点が、スイスの何よりの魅力です。パトリック・ファイル株式会社ホリデーチェックダッハ地域責任者

卓抜した生活の質

独特な自然の景観、第一級のインフラ、十分に発達した医療サービス、スポーツ、レクリエーション、教育、文化の幅広い卓越した活動、生活の質の高さはスイスの最も強力な長所の一つです。

スイスでは、質の高い生活が得られます。マ

ーサーによる世界で最も住みやすい都市ラ

ンキングで、チューリッヒ、ジュネーブ、ベルン

は上位10位に入っています。スイスでは都市

も郊外も、所得、学校、気候、安全の面で、通

常、優れた評価を受けています。追加的なプ

ラス要因には、個人的な自由、極めて良好に

保全された清浄な湖と川のある自然環境、適

度な税負担などがあります。スイスの医療制

度は世界でも最高水準です。公共と民間の

病院の密度の濃いネットワークによって第一

級の医療が保証されています。福利厚生制

度の組織が良い例です。年金の支給は、「3つ

の柱」に基づいており、国、職場、個人による

手段を組み合わせています。

スイスは、欧州の中心に位置しており、多くの

文化が出会う場所です。スイスには、ドイツ

語、フランス語、イタリア語、レートロマンス

語という4つの公用語があります。その結果、

スイスではさまざまなライフスタイルが親し

まれています。アルプス山脈、肥沃なミッテル

ランド、地中海の影響を受けているティチー

ノ地方には多様な景観が広がっています。

また、多くのレジャー活動が行われていま

す。41,000平方キロメートルの国土では、自

然愛好者、スポーツファン、文化的に好奇心

の深い人々など様々な人たちが関心を引く

何かを見つけられるしょう。そのためスイス

には、訪れた人たちに強い印象を与える何か

新しいものが常にあるのは意外なことでは

ありません。

ボーデン湖畔のボッティッヒホーフェンにあ

る株式会社ホリデーチェックは、ドイツ語圏

最大の休暇評価ポータルを運営。周辺地域

と多彩な関わりを育んでいます。

Page 26: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

26 スイス

ネットワーク化された情報社会

最新の情報と通信。スイスの情報社会は卓越したネットワークで結ばれています。

事業拠点にとっては、広範囲にわたる新技術

を利用できることが重要です。特に21世紀の

情報社会には最新の情報・通信ツールが不

可欠です。スイスは、これらのテクノロジーに

最も大きな投資をしている国の一つです。

「光ファイバーを家庭まで」のキャンペーン

が全国的に展開されています。光ファイバー

ケーブルは、従来型システムよりも大量のデ

ータをより速く同時に伝送することができま

す。

既存の銅ケーブルと同軸システムはまずま

す受容力の限界に達しつつあり、徐々に置き

換えられています。

ロジテック社も、1982年に世界で初めてコン

ピュータ・マウスの量産に踏み切ったときに

限界を克服しました。このコンピュータ周辺

機器メーカーは、それ以降、最も有名なスイ

ス企業の一つとなりました。ロジテック・グル

ープは、最新の周辺機器でデジタル世界へ

のアクセスを促進するために、引き続きスイ

スという場所を利用しています。この会社自

身も、常に改善されている通信インフラの恩

恵を受けています。

制限のない情報フロー

生活の質

ICTセンターICTセンターとしてのスイス

www.ictswitzerland.ch

私たちは先頃、ローザンヌ工科大学にイノベーション・センターを開設することを発表しました。これはスイスの革新力の証となるでしょう。ジュニアン・ラブルース株式会社ロジテック・ヨーロッパ、社長

Page 27: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

27スイス

欧州の国境

スイス経済は世界でも最も安定性が高い経済の一つです。

スイスは、欧州のビジネスセンターと密接な

ネットワークを築いており、欧州の経済制度

に統合されながらも、政治的独立を保持して

います。

スイスは、欧州の中心にありますが、それは

単に地理的な意味だけではありません。異な

る文化の交差点であり、非常に重要な輸送

のハブとして、多言語国家であるスイスは、

欧州大陸の東西南北をつないでいます。スイ

スの国境は、欧州最大の4つの市場のうちの

3つ、ドイツ、フランス、イタリアに接していま

す。

スイスと欧州は経済的に緊密な関係にあり

ます。欧州連合は、スイスの最も重要な貿易

パートナーです。スイスの輸出の3分の2近く

がEU地域に対するものであり、輸入の5分の

4がEUからのものです。

スイスはEUに加盟していませんが、包括的自

由貿易協定と一連の二国間協定によって、商

品やサービスを自由に取引することができ

ます。これらの協定の結果として、スイスは5

億人もの消費者を擁するEU内部の市場に完

全に統合されています。にも関わらず、スイス

はその政治的独立を保持しています。

移動の自由が制限されていないため、EUと

EFTAの加盟国の国民は、スイスの労働市場

に自由にアクセスすることができます。EU加

盟国の中ではルーマニアとブルガリアだけ

が例外で、特別な移行措置がとられていま

す。

欧州の中心

スイスとEU協力と協定

www.europa.admin.ch

経済拠点としてのスイスは、未来の成長市場から利益を得るには最適の位置を占めています。ジークフリート・ゲルラッハスイス・シーメンス、CEO

Page 28: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

28 スイス

第一級のインフラ

鉄道と高速道路の密集したネットワーク、全国的なエネルギー供給システム、あらゆる要件を満たす不動産が、可動性、安全性、利便性を保証します。

スイスは欧州の輸送ネットワークと申し分な

く連結されています。確実な接続によって、乗

客や貨物を迅速に、問題なく輸送することが

できます。スイスの道路網はヨーロッパ大陸

で最も密度の高いものの一つです。

チューリッヒ、ジュネーブ、バーゼルの3大空

港からは、欧州および欧州以外のあらゆる重

要な目的地への直行便が発着しています。信

頼性の高い公共交通網も整備されています。

スイス連邦鉄道(SBB)は、世界で最も成功を

収めている鉄道会社の一つです。毎日、最大

9,000台の列車が3,000キロメートルの線路

を運行しており、スイスの鉄道網は、世界のど

こよりも大々的に運営されています。その子

会社であるSBBカーゴは毎日23万トン前後

の貨物をスイスと欧州全域に輸送していま

す。

スイスのあらゆる地域に十分な水とエネル

ギーが供給され、郵便と通信サービスは常

に保証されています。スイスの不動産市場に

は、住宅建設に利用できる豊富な土地があり

ます。

また、商業用不動産も十分にあります。テクノ

ロジー・パークやオフィス・センターは自社の

インフラを少なく維持することに熱心な企業

にとって魅力的な選択肢です。外国人による

土地の所有権の規制は、近年大幅に緩和さ

れました。

スイス製の時計と同様、信頼性の高いインフラ

エネルギーと交通スイス連邦鉄道

www.sbb.ch

環境交通郵政省

www.uvek.admin.ch

チューリッヒ空港は、魅力ある交通拠点として、またスイスエアの本拠地として、スイスと世界を直接結びつけています。ハリー・ホーマイスター株式会社スイスインターナショナルエアラインズ、CEO

生活の質

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29スイス

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30 スイス

近接性が有利に

カントンの経済開発

26のカントンの間には健全な競争があります。

ほとんどのカントンには独自の経済開発機

関があり、多くは地域的な組織にも属してい

ます。

利用可能な金融上の優遇策は、立地、地方に

よる優先順位、地域の経済状況などにより異

なります。スイスで設立を希望する会社は、

関連する現地の経済開発機関と密接に協力

しながら実行されることをおすすめします。

アールガウ(AG) www.aargauservices.ch

アッペンツェル・アウサーローデン(AR) www.ar.ch/wirtschaft

アッペンツェル・インナーローデン(AI) www.ai.ch

バーゼル・ラント(BL)とバーゼル・シュタット(BS) www.baselarea.ch

ベルン(BE) www.berneinvest.com

フリブール(FR) www.promfr.ch

ジュネーブ(GE) www.geneva.ch

グラールス(GL) www.glarusnet.ch

グラウビュンデン(GR) www.awt.gr.ch

ジュラ(JU) www.eco.jura.ch

ルツェルン(LU) www.luzern-business.ch

ヌーシャテル(NE) www.e-den.ch

ニトヴァルデン(NW) www.nw.ch

オプヴァルデン(OW) www.iow.ch

シャフハウゼン(SH) www.sh.ch/wf

シュヴィーツ(SZ) www.schwyz-wirtschaft.ch

ゾロトゥルン(SO) www.standortsolothurn.ch

ザンクトガレン(SG) www.standort.sg.ch

ティチーノ(TI) www.copernico.ch

トゥールガウ(TG) www.wiftg.ch

ウーリ(UR) www.ur.ch/wfu

ヴォー(VD ) www.dev.ch

ヴァレー/ヴァリス(VS) www.business-valais.ch

ツーク(ZG) www.zug.ch/economy

チューリッヒ(ZH) www.standort.zh.ch

バーゼル地域 www.baselarea.ch

大ジュネーブ、ベルン圏 www.ggba-switzerland.org

大チューリッヒ圏 www.greaterzuricharea.ch

ザンクトガレン、ボーデン湖圏 www.sgba.ch

Page 31: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

31スイス

企業誘致が目標

国の経済開発

企業誘致の推進はスイス経済政策の重要な要素です。

連邦政府は、可能な限り最高の枠組み条件

を保証するために、企業やカントンと密接に

協力しています。

スイス外国企業誘致局(Switzerland Trade

&InvestmentPromotion=STIP)は、潜在的

な外国人投資家に対して、枠組みとなる条件

と事業拠点としてのスイスの強みやスイスに

拠点を置くために必要な手続きについて情

報提供することにより貴重な役割を果たして

います。STIPは市場の可能性、ターゲットグル

ープ、関連のトレンドを分析し、その情報を、

スイスに拠点を置く会社が必要とする際に

該当するカントンに提供します。STIPは連邦

政府の代理として、事業拠点としてのスイス

を推進する取り組みに関与するすべての機

関の活動を調整しています。

スイスは連邦制であるため、企業誘致推進

は連邦政府とカントンの両方によって行われ

ています。全国レベルでは、STIPのスイス・ビ

ジネス・ハブが、海外の事業拠点としてのス

イスのマーケティングの一貫性を確保してい

ます。STIPは外国人投資家が最初に問い合

わせをする機関であり、そこから適切なカン

トンの当局を紹介しています。カントンの事

業開発機関は、潜在的投資家に対して、その

カントンの長所を知らせ、投資に関心を持っ

ている者と連絡を取り続け、特定の誘致提案

を配布し、投資家のための現地支援を手配し

ます。

スイスは自由な国です。金融支援プログラム

は適時かつ戦略的に実施されます。一般的

に、連邦の支援は、民間のイニシアチブと共

に展開され、個別の投資プロジェクトによっ

ては、特定の証書が使用されます。個別のソ

リューションを策定することも可能です。

企業の誘致国の経済開発

www.invest-in-switzerland.com

Page 32: Switzerland - Leading Centre of Innovation (Japanese)

Switzerland. Trade & Investment Promotion.

Stampfenbachstrasse 85

CH-8006 Zürich

Phone +41 44 365 51 51

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