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www.soka.edu SUA Founders October, 2013 Vol.12 アメリカ創価大学 NEWS LETTER

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SUAFounders

October, 2013Vol.12

アメリカ創価大学NEWS LETTER

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2 | SUA FOUNDERS | OCTOBER 2013

3 羽吹学長ごあいさつ 4 盛大に第9回卒業式開催 6 卒業生体験 ミツエ•ヤマモト|2期生 モンセ•セプルベダ|9期生 チャリー•チン|8期生

8 開学13年目を迎えるキャンパス 9 2014年度全米大学ランキング10 13期生入学歓迎レセプション11 ラーニング•クラスター 12 学期留学体験 ギャブリエル•オコーナー|日本•東京 レイア•マラソビック|エクアドル シンイチ•ヨシノ|中国•北京

14 春季体験研修:ミシガン州デトロイト市15 SUAチェンジメーカー•プログラム エリン•グルーウェル氏|「フィリーダム•ライターズ」原作者 エレンドロ•シンハ|3期生

16 第9回「創価教育会議」開催17 第12回インターナショナル•フェスティバル18 世界的著名なチェロリスト   ヨーヨーマ氏が創価芸術センターでコンサート 新立体駐車場が完成19 教員紹介 エドワード•ロー教授20 2013-2014年度「特待生」 寄付ご案内•お問い合わせ先

Features

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1. 正門2. 体育館3. ピース・レイク4. ファウンダーズ・ホール5. 創価芸術センター6. マータイ棟7. ポーリング棟8. ガンジー棟

9. イケダ図書館10. 学生センター11. サンライズ寮12. アベオナ寮13. オーロラ寮14. ホライズン寮15. ソムナス寮16. サンセット寮

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17. オーモジャ寮18. ミニットマン寮19. 同窓センター20. レセプション・センター21. ゲスト・ハウス22. 自然公園

A - Fパーキング

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 拝啓 皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。またアメリカ創価大学(SUA)に対して、いつも変わらぬご厚志を賜り、誠にありがとうございます。 本年5月24日、SUA創価芸術センターにおきまして、第9回卒業式が盛大に行われ、114名の卒業生を送り出すことが出来ました。今回の式典では、世界的ジャズピアニストとして有名なハービー・ハンコック氏が記念講演。自身の体験を通して、卒業生達へ大切な人生の指針を示してくださいました。 今回の卒業生からは、ミシガン州立大学博士課程へ特待生として入学する学生をはじめ、ジョンホプキンズ大学、イエール大学、ロンドン大学などの一流大学院への進学や、グローバル企業、非営利団体などへの就職を勝ち取ったメンバーもおり、今後の活躍が楽しみです。 8月には新しく13期生として入学した113名の英才が各国より集ってまいりました。新入生歓迎レセプションには、創立者からのメッセージが紹介され、「わが誉れの13期生よ!断じて負けるな!朗らかに青春勝利の旗を振りゆけ!」と期待が寄せられました。新入生達は理想と夢に溢れ、大きな期待をSUAに寄せながら、勉学への挑戦を開始しています。SUAでの4年間が彼らの人生に与える影響を考えると、改めて身の引き締まる思いです。 来年8月にはSUA大学院の新研究科「リーダーシップと社会変化のための教育基礎学」が開設されます。同プログラムは教育と社会変革に貢献するリーダーおよび研究者の養成を目的とし、10人程度の学生が2年間、SUAのキャンパスで学びます。カリキュラムでは6週間のインターンシップも予定されています。 さらにSUAの魅力あるプログラムの一つ「スタディ・アブロード(学期留学)」では、これまでのスペイン語、中国語、日本語に加え、新たにフランス語が開始いたしましたが、今秋、フランス語圏への留学第1号として8名の学生が、フランスとアフリカのセネガルへ留学いたします。 また、皆様のご支援により10周年事業の一つとして完成した「創価芸術センター」では、各界の有名アーティストを招いてのコンサートが定期的に行われ、地域の人々にも愛されるセンターとなっております。本年2月には世界的に著名なチェロリスト、ヨーヨーマ氏が演奏会を行い、また本年10月には弦楽四重奏団の最高峰といわれるジュリアード弦楽四重奏団が演奏を予定しています。皆様からの温かいご支援なしで、これらSUA各種プログラムの充実・発展はありえません。この場をお借りして改めて感謝申し上げる次第です。 SUA開学15周年に向けて、大学の更なる発展と、人類に貢献できる世界市民輩出のために、一層の精進をしてまいります。皆様におかれましては引き続きご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

ダニエル・ハブキ | アメリカ創価大学学長

羽吹学長ごあいさつ

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 本年5月24日、第9回SUA卒業式がキャンパス内創価芸術センターにて執り行われました。在学生、家族、友人、支援者など約1000名以上が見守る中、114名が卒業証書を受け取りました。 式典では在学生の国歌斉唱、ハブキ学長挨拶に続き、へフロン学生部長が創立者・池田先生の祝辞を紹介。「創価の学の光でチャンスを創り出せ!」「真剣と誠実と忍耐で勝て!生命の凱歌を轟かせよ!」「不屈の楽観主義で世界市民の“善”の連帯を広げゆけ!」など、9期生への期待を寄せられました。 在学生による愛唱歌「On the Path of Peace(平和の大道)」

合唱の後、伝説的ジャズ・ピアニストのハービー・ハンコック氏が記念講演、そしてハブキ学長より一人一人に卒業証書が授与されました。 卒業生の代表としてジニーブラ・ジェラシターノさん(イタリア出身)、マーティン・サイトウさん(米国出身)、タエコ・イワモトさん

(日本出身)がスピーチ、そして「創立者賞」がチャーリー・ケーヒンさんに授与されました。 最後は創立者より贈られた愛唱歌「Light of Hope(希望の光)」が在学生によって披露され、感動の渦の中、式典が終了しました。

lass of 2013 Commencement Ceremony盛大に第9回卒業式開催

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lass of 2013 Commencement Ceremony

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6 | SUA FOUNDERS | OCTOBER 2013

 今回、私が6年前にSUA受験を勧めたチリ出身のモンセ・セプルベダさんが卒業することになり、お祝いのため、母校に戻って参りました。 現在、私は東アフリカの農村地域・マラウィに住んでいます。マラウィは世界で最貧国の1つであり、人口増加、政治腐敗、HIV/エイズの蔓延など、多くの問題を抱えています。私は農村地域の孤児を擁護するための非営利団体のプログラム・ディレクターとして、各種プログラムの開発を担当しています。 マラウィでは多くの子供達が貧困のために教育の機会を奪われます。そうした子供達を教育の場に送ることが、SUAで学ぶことが出来た私の使命だと感じました。途中、ニューヨークのコロンビア大学で国際福祉学の修士号を取得し、再びマラウィーで使命の道を歩み続ける事ができました。 SUAでは素晴らしい友人に囲まれ、自分の限界に挑戦することができました。そして自分の力を信じて、世界に貢献することを学びました。高等教育をあきらめていたモンセさんも今回SUAを卒業し、非営利団体「アムネスティー・インターナショナル」でインターンシップを開始します。SUAが彼女の人生を変え、希望の人生を歩ませたのです。 現在2人の孤児にSUAへの出願を勧め、5年後、再び彼らの卒業式でSUAに戻れることを願っています。 私達に教育の機会を与えてくださった支援者の皆様には深い感謝の思いで一杯です。感謝の心を忘れず、人々に貢献するため、社会で頑張って参ります。

 出身はチリですが両親が英語教育を強く勧めてくれたおかげで、視野が大きく広がりました。15歳でヨーロッパを旅行した時、アウシュビッツ博物館を訪れ残虐な過去の歴史にショックを受けました。16歳でイギリスの大学に行きたいと思いましたが親が留学費用を工面できず諦めました。そしてアフリカのモザンビークの田舎の村でエイズプロジェクトのボランティアをしました。そこで7歳の女の子が栄養失調で亡くなるのを目の当たりにして苦しみました。 そうした中でSUA卒業生のミツエ・ヤマモトさんに出会いました。彼女がSUAのモットーである「生命尊厳に寄与する世界市民の育成」を語ってくれた時、心から感動し、SUAの人間主義を学びたいと考えました。 当時は自分が普通の学校生活に戻れるのか不安もありましたが、幸いにも奨学金を受けてSUAに入学することができました。学生生活では考えもしなかった体験と喜びを得ることが出来ました。1年次にはラーニング・クラスターで中米グアテマラを訪問し内戦を研究、2年次でも奨学金を受けてインターンとして再びグアテマラを訪問。更にシカゴでは非暴力のワークショップ、サンディエゴではウガンダ紛争の会議にも参加しました。3年次にはメンフィスでガンジー・キングの会議、ラーニング・クラスターでアルゼンチンを訪問。更にスタディ・アブロードでは1学期間、中国に留学しました。 SUAでは教室で学ぶだけでなく、様々な国や地域を訪れ、現地の状況を目にしながら学ぶことが出来ました。SUAの4年間で再び本来の自分自身に戻れた気がします。将来はEUの人権と虐殺防止に関する修士課程で学びたいと考えています。大学を支援してくださった皆様なしに人生の目的を見出すことは出来ませんでした。また私と同じように全てのSUA生が感謝の気持ちで、これから頑張っていくことは間違いありません。SUAは私にとって平和を築きゆくための使命に生きる出発点となりました。

モンセ ・ セプルベダ9期生2012年10月 ピースGALAより

lumni Experie nce

ミツエ・ヤマモト 2期生2013年5月卒業謝恩会より

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lumni Experie nce 卒業生体験

チャーリー•チン8期生

 現在、私はカリフォルニア大学デービス校の法科大学院で学び、将来は正義のために戦う人生を歩みたいと決意しています。この夏は、カリフォルニア州東部地区連邦地方裁判所の判事の下で働きました。私の祖父は20代の頃、創立者・池田先生に初めてお会いし、その大きな志に感動し心から尊敬の念を抱きました。 数年後、創立者が平和と人間主義の一貫教育の学校を作る構想を発表。当時、祖父母は3人の子供と共に、水道も暖房もない小さな家に住んでいましたが、なんとしても創価教育を受けさせたいと資金を工面し、母を含めて3人の子供達を創価の学校に送り出しました。 その祖父が昨年、私の卒業式の4日前に亡くなりました。私の両親が、祖父と同じ思いで私をSUAに送ってくれたことに心から感謝しました。 SUAで4年生になった時、創立者がSUAのために愛唱歌「希望の光」を作ってくれました。卒業式の最後に後輩達がこの歌を合唱、創立者が学生一人一人を「希望の光」として大きな期待を寄せてくださっていることに深い感動を覚えました。そして貴重な仲間達と過ごした4年間を振り返りながら、8期生として卒業できたことを誇りに思いました。また伝統を築いてくれた先輩達、教職員、そして多くの無名の支援者の皆様に心から感謝しています。「青年らしく失敗を恐れず、未来を見つめよ」との創立者の激励を忘れず、どこまでも挑戦して参ります。

創宝会総会(本年5月)

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oka University開学13年目を迎えるSUAキャンパス

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 この度、発表されたUSニューズ&ワールド・レポート誌の全米大学ランキング「ベスト・カレッジ 2014」で、SUAは「全米リベラルア

ーツ大学」で248校中41位(昨年は49位)の評価をいただきました。

 1983年より開始の同誌の大学ランキングは、アメリカ国内で最もよく知られ、毎年大きな話題を呼んでいます。ランキングは厳密な

評価基準が設けられており、詳細なデータを集計・分析しています。カーネギー教育振興財団による大学分類を基にして、全米の大学

を大きく4つのカテゴリー(全米総合大学、全米リベラルアーツ大

学、地域総合大学、地域リベラルアーツ大学)に分け、それぞれの

ランキングを行います。

 SUAはリベラルアーツ大学の部門別ランキングでも「ベスト・バ

リュー部門」で全米5位(昨年は8位)、「多様性」で全米5位、「海

外からの留学生の割合」で全米1位となりました。特に「ベスト・バ

リュー部門」は、より高い質の教育を、充実した奨学金で、より低

負担額で提供できる大学の評価であり、厳しい経済状況の中で

は最も関心の高い部門といえます。この部門のベスト10に入る大

学は、ほとんどが全米でも有名な大学となっています。

 ハブキ学長のコメント。「ランキングは、あくまでも主観的な評

価で、大学の価値の全てを伝えているわけではありませんが、オ

レンジ群に開学して13年目を迎える歴史浅いリベラルアーツ大

学としては、大変に意義深い結果といえます。ひとえに学生をはじ

め、教員・スタッフの努力、そして支援者の皆様の温かい応援の

結果であり、改めて深く感謝申し上げます」。

2014年度全米大学ランキング

SUAが全米リベラルアーツ大学で41位USニューズ&ワールド・レポート誌

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reshman Orientation

 本年8月、13期となる新入生113名が10数カ国が集ってきました。8月7日に行われた歓迎レセプションでは新入生を代表し、サマンサ・スティードさん(アメリカ)、ハルキ・ミヤモトさん(日本)、パラカシュ・ビスタさん(ネパール)の3人が抱負を述べました。創立者はメッセージを贈り、「一人一人が新時代の『1期生』との誇りも高く、英知の最高峰を目指し、一歩一歩、学問の山を登攀していってください」と期待を寄せました。

13期生入学 歓迎レセプション

Class of 2017

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ラーニング・クラスターは、SUAのプログラムでもユニークで人気の高いプログラムの一つ。学生と教授がチームとなって課題に取り組む3週間ほどのセミナー形式で、それぞれのチームは教室を離れ、実地調査や実験を通して課題に対する結論が導けるようにデザインされています。学生はラーニング・クラスターを経て、世界市民として価値ある変化を社会・世界に与えていけることを目指します。プログラムで取り組まれた課題の一部を紹介します。

earning Clusterラーニング•クラスター

トピック1: ブラジル・ジェキティンホンハ バレーでの社会状況担当教員: イアン・リード准教授(ラテンアメリカ学)

トピック2: 欧州連合(EU) ―史上最大の平和条約?担当教員: ジェイ・へフロン学生部長•教授(歴史学)

トピック3: 社会企業を通じて変革を促す (チェンジ・メーキング)担当教員: ゲイル・トーマス教授(社会学)

 経済的に恵まれず疎外された地域(ジェキティンホンハ)において、地域住民自身がその状況を物語る写真をウェブサイトで掲載する事により、地域の社会変革を遂げるための提唱やコミュニケーションを図りました。子供達にカメラを与え、周辺地域の写真を撮らせることで、その地域の問題に対する意識変革を可能にすることを目的にしました。

 EU議会(ブリュッセルとストラスブール)とフランクフルトの欧州中央銀行(ECB)を見学した他、EUの高官や大使、EUを支援する市民社会団体、欧州最大政党の欧州人民党の代表、閣僚欧州理事会事務局長などと懇談しました。学生はEUの一部の政策を検討し、独自の政策案を用意。その是非を査定し、将来のための提案を集約しました。

 レボリューション・フーズ(子供の肥満を解消する食品開発)、キバ(マイクロファイナンスー生活を改善するための小規模ローン)、AUL(経済的に恵まれない地域への保険提供や職場環境の改善)など、特定地域や地球規模で変革を促す社会企業と、そのトップ達と懇談。人類に有益なビジネスと営利行為の整合性や、企業を動かすリーダーの資質を学びました。

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SUA在学中の3年次に海外で1学期間学ぶスタディ・アブロード(学期留学)は、人気あるSUAプログラムの一つ。SUAで履修した第2言語を実際に使用する国で自分の語学力を試しながら、異国の文化・生活を体験します。同プログラムは、多くの学生にとって将来の方向性を決める大きな体験となっています。これまでの中国語、スペイン語、日本語に加え、2013年秋季セメスターよりフランス語の留学が開始しました。

tudy Abroad学期留学体験

ギャブリエル•オコーナー日本•東京

 ギャブリエル・オコーナさんはウィスコンシン州オシュコシュ市出身。SUAで日本語を専攻し、八王子の創価大学で学ぶことを希望しました。日本での目標は、日本語をより流暢に話せるようになることと、新しい文化を理解することでした。彼女にとっては初めての海外経験であり、その可能性を大いに期待していました。 日本の創価大学では日本人のルームメートと寮に住み、最初の頃は新しい生活に適応するのに大変苦労しました。しかし寮生活と共に、楽しい日本語の授業のおかげで、日本語がより早く上達しました。また日本語の映画を字幕なしに読むことで、日本語の俗語を学び、より早く話せるようになりました。 ギャブリエルさんは、留学体験を通し日本のことが更に好きになり、いつか日本で英語の先生になることを望んでいます。「人生に目標があるならば今から始めるべきであり、毎日一歩ずつでも目標に向かって進んでいく大切さを学びました」。

レイア•マラソビックエクアドル

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 レイア・マラソビックさんは、言語が異なる生活の厳しさを覚悟して、南米エクアドルへ留学しました。一番好きだった授業は、現地の農作物や植物を学ぶことでした。学校の農園では、働く現地の住民とも仲良くなりました。 大学の授業以外に、非政府機関Un Techo Para Mi Pais (母国の証明)のプログラムで、貧しい家庭に家を建てるボランティアを行いました。バスで4時間、国内で最も貧困な地域に向かい、11人で3日間で家を建てます。住居予定の家族には、これまで水道もトイレもベッドもなし。はるかに予想を超えた厳しい生活を強いられ、大きなショックを受けました。 家族はスペイン語とは違う現地の言葉ケチュア語を話しますが、特に3人の子供達とは、とても仲良くなりました。そして心を通わせる時に、言葉の壁は関係ないことを学びました。

 様々な困難を乗り越えて家は予定通りに完成。家族は壁や屋根、窓、水道のある本物の家に住むことができたのです。 マラソピックさんにとって留学は、人生観を変える経験となりました。「外国での経験は、自分が一人の人間であり、同時に世界の一員であることを理解する機会となりました」。

 愛知県名古屋市出身のシンイチ・ヨシノさんは、まずは1人の中国人の親友を作ることを目標に、北京教育大学の留学に臨みました。ルームメートは日本文化、特にアニメやプロ野球が好きな中国人の青年で、すぐに打ち解け、深い友情を築くことができました。 しかし一部の反日感情から厳しい環境に置かれたこともあります。この経験から、単に過去の歴史を学ぶだけでなく、未来のために貢献できることを考え始めました。別の日本人留学生とも協力し、毎週末に日中の青年を集めて日中映画祭を企画、互いの相違にとらわれず、一緒に映画を楽しみながら交流する機会を持ちました。参加者は映画鑑賞後、様々な意見を述べ合い、有意義なディスカッションをしました。映画祭は順調に進み、今後も継続して企画していきたいと考えています。 「小さなステップかもしれませんが、創価の精神を胸に、日中間で平和の橋渡しをすることができたことを心から嬉しく思います」。

シンイチ•ヨシノ中国•北京

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 SUAでは毎年3月の春季休暇を利用し、課題に沿って様々な地域を訪問する春季体験研修(ASB)が行われています。同研修では現地での貴重な体験を通して、学生自身が啓発され成長していくことを目的としています。 本年もSUA生16名が同研修に参加し、米国イリノイ州デトロイト市を訪問。都市部の貧困をテーマに体験研修を行いました。この訪問に向け参加者は、貧困やホームレスなどの複雑な社会問題を検証しながら準備を進めてきました。 デトロイト訪問中、学生達は地元の社会福祉士と共にホームレスの人々や、貧困家庭の子供達と接する中で、貧困問題を直視し、その中で苦しむ人々に人間として触れ合うことの大切さを学びました。 また、市内にある自然管理区域で植物や木々の除去作業や、市営建築物の解体廃棄物の処理作業にも参加した他、ウエイン州立大学の学生との交流も行いました。今回の参加者の一人は、「今回の研修で、1年分の情報量と人生のスキル(技量)を学ぶに値する1週間を過ごせた」と喜びを語っています。

lternative Spring Break (ASB)in Detroit春季体験研修ミシガン州デトロイト市

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「フリーダム•ライターズ」原作者

 本年3月には、ニューヨーク・タイムズ紙でも紹介されたベストセラー作家エリン・グルーウェル氏をキャンパスに迎え、同氏の足跡を描いた記録映画「Sto-ries from an Undeclared War(宣言なき戦争のストーリー)」を鑑賞。SUAの学生・教職員をはじめ、地域の方々、そして本作の舞台サンタアナ・バレー高校の生徒も参加し、質問会やパネルディスカッションも行われました。 同氏のベストセラー作品「フリーダム・ライターズ」は実話を基にしたノンフィクション作品で2007年に映画化。新人英語教師が荒れ放題の学校で苦心しながら生徒達と日記を通して心を通わせていく物語。 参加した高校生からも感謝の手紙が届けられ、「人生を変えるような出来事」

「最高の課外授業」などの声がありました。SUA生のアレサンドラ・アリツムノさんは「心が揺さぶられるイベントで、未来に向けて大きな触発を受けました」と語っていました。

SUAチェンジメーカー•プログラムUA Changemaker

 SUAでは卒業後の就職活動を支援するキャリアセンターが主催となり、定期的に「ソウカ・チェンジメーカー」プログラムを開催。SUAの学生達が、やりがいのある仕事を見つけ取り組められられるよう、社会の一線で活躍するリーダー達との交流イベントなど企画しています。

 エレンドロ(レイチョンバム)・シンハさん(3期生)は本年2月、母校のSUAを訪問し後輩の学生達と「国際開発に関する仕事」についてのセミナーを行いました。 エレンドロさんはインド・マニプール出身。以前から創価教育の思想やSUA創立の目的を耳にして、SUAで学ぶことを夢見ていました。生まれ育ったマニプールはインドでも最も貧困な地域の一つだったため、SUAでは奨学金を受けて学ぶことが出来たことを心から感謝してい

ます。SUA卒業後、2012年にはハーバード大学で国際開発行政学の修士号を取得しました。 2012年3月、母国インドを支援するため、非営利団体「マニプール・インターナショナル・センター」を設立。同センターは「マニプールを含むインド北東部地域の平和と発展を目指し、世界市民の力を結集する」ことを目的としています。エレンドロさんは同団体の創設者として、アメリカとインドを往復しながら、地元社会の活性化に貢献しています。

エレンドロ•シンハ | 3期生

「国際開発」に関するセミナー

エリン•グルーウェル氏

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 SUA生のプロジェクト・グループ「創価教育学生研究プロジェクト(SESRP)」は本年2月、キャンパスで第9回「創価教育会議」を行いました。 SESPRでは、創価教育の精神・価値を永続的に残し、広く人々に伝えゆくため、自ら創価教育の哲学を研究し、展示発表を行っています。 2日間に亘り行われた同会議では、多くの学生や教育者が集い、創価教育について活発なディスカッションを行いました。今回来学し基調講演を行ったカリフォルニア大学ロサンゼルス校・教育情報学大学院のピーター・マクレーン教授は、自身の理論である「クリティカル・ペダゴジー(批判的教育学)」と社会正義に基づいた教育観について言及。また多くのSUA卒業生も母校に集い、自身の教育現場で得た経験や知識を紹介しました。同会議の模様は今回初めてインターネット中継で世界中で視聴されました。

第9回「創価教育会議」開催oka Education Conference

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 本年5月4日、SUAキャンパスで第12回インターナショナル・フェスティバルが開催され、周辺地域などより約6000名が来学しました。同フェスティバルでは、約900名のSUA学生や地元地域の演奏者やパフォーマーが様々な国や文化の演奏やダンスを披露。「平和の池」周辺では地元地域から参加した約250店舗が立ち並び、国際的な食べ物や、洋服や陶器など多種多様な品々や、子供向けのイベントやゲームが用意されました。インターナショナル・フェスティバルは2002年の5月にSUAの開学を祝うイベントとして開始され、地元地域と共に平和と文化を祝うイベントとして毎年行われています。

nternational Festival第12回インターナショナル•フェスティバル

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 本年1月、テニスコート横のB駐車場に、新立体駐車場が完成。地上4階建で683台まで収容できます。入口には駐車可能台数を示した電光掲示板、また電気自動車用の充電設備(2台分)が設置されています。新しい駐車場の完成により、SUAでは現在、1732台分の駐車スペースが整いました。

 本年2月、キャンパス内の創価芸術センターで、オレンジ郡フィルハモーニック交響楽団と世界的著名なチェロリスト・ヨーヨーマ氏の演奏会が行われました。ヨーヨーマ氏の自然で美しい音色の演奏が会場内に響き渡り、約1000人の観客を魅了しました。 ヨーヨーマ氏は同芸術センターを、これまで訪れた会場の中でも最高の音響設備の一つと絶賛。演奏会終了後には、ハブキ学長がヨーヨーマ氏の来学・演奏に感謝し、同センターが今後も世界的レベルの会場としてSUAと地域を繋いでいってくれることを期待しました。

新立体駐車場が完成ew Parking

世界的著名なチェロリストヨーヨーマ氏が創価芸術センターでコンサート

oyoma Concert

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 SUA人類学准教授。テキサスA&M大学で人類学と心理学の学士号、カリフォルニア大学アーバイン校で社会科学博士号を取得。またカリフォルニア大学ロサンゼルス校で精神・生物行動学部の文化・健康センター博士研究員として2年間勤務。昨年より「エトス:心理人類学会の国際ジャーナル」の編集長。 SUAでは都市人類学や都市の貧困、オセアニア地域のグローバル化、人間の起源、及び、それらの研究方法を教えています。SUAは、自分が信じる学生への効果的な教育方法を実践できる環境があります。 またSUAの学生は、現在の最も重要な課題に深い関心を持ち、その問題解決に貢献したいと強く願っています。そして学生時代は、そのための力をつける機会であることを認識しています。教授やスタッフへの常に真剣にぶつかってきます。視野を広げるために高い水準の学問を望み、期待以上の結果を出してきます。素晴らしい学生達の姿にいつも圧倒されます。 SUAの学生と共に働けることは大きな挑戦であると同時に、大きなやりがいでもあります。

エドワード•ロー教授

教員紹介rofessor’s Profile