ファシリテーションとは

　

ファシリテーションについて、協会

は次のように説明しています。

　ファシリテーションとは、人々の活

動が容易にできるよう支援し、うまく

ことが運ぶよう舵取りすること。集団

による問題解決、アイデア創造、教育、

学習等、あらゆる知識創造活動を支援

し促進していく働きを意味します。

　

井上氏は、「ファシリテーションを担

う人（＝ファシリテーター）は、司会者

と異なる」と述べ、会議等の場づくりや

参加者の意見を引き出すこと、そして

その意見を整理しまとめていくスキル

がファシリテーターに求められると解

説していました。

演習①　マーカーペンの使い方

　

模造紙に意見を書き出したり、類似

する意見を囲う際に使用するマーカー

ペンについて、色の役割や書く時の留意

事項を学び、ファシリテーションで実現

したいことを紙に書いてグループ内で

発表しました。「スムーズに会議を進行

したい」や「お互いの理解が深まるよう

にしたい」などの意見がありました。

　演習②　マシュマロチャレンジ

　

参加者の意見をまとめ、分かち合う

合意形成を学ぶために、パスタで自立

式のタワーをつくり、頂上にマシュマ

ロを刺して高さを競う「マシュマロ

チャレンジ」を行いました。

　

より高くするためには、マシュマロ

の重さに耐えるタワーにするためには

等、多くの意見が飛び交う中、ファシリ

テーター役を中心に意見を書きとめて

整理をしながらグループ内で合意形成

を図っていました。

演習③　時間の組み立て方

　

限られた時間で有意義な話し合いを

進めるために、会議等の流れの組み立

てを学びました。

　

模造紙の中心に目標を記し、その周

りに挨拶が５分、地域の現状説明が15

分、グループ内での自己紹介が10分な

ど内容と時間を書き込みます。こうす

ることで、常に目標を意識しながら全

体を俯瞰しつつ進めることができるよ

うになります。

　

さらに、これらを参加者全員で共有

することで、話の脱線や時間の超過を

減らすことも期待されます。

　

研修会の締めくくりに井上氏は、

「ファシリテーターは話し合いに参加

する人たちの代弁者であってほしい。

そして、想いを実現するためのツール

にファシリテーションがあると思って

ほしい」と述べました。

　

参加者からは、「会議のゴールの明確

化について学ぶことができた」や「参加

者の視点や思いを大切に考えたい」な

どの感想があり、概ね好評でした。

　

今回の研修が各地域での実践に役立

てられることを願っています。

　去る12月15日、羽島市福祉ふれあい会館において、市町村社協

職員を対象に「ファシリテーション実践研修会」を開催しました。

「ファシリテーション」は、地域の福祉懇談会や関係機関が集まる

地域ケア会議、職場の定例会など様々な場面における情報共有や話

し合いに有効な方法です。

　当日は、特定非営利活動法人日本ファシリテーション協会（以下、

協会）元理事で、新潟県教育庁スクールソーシャルワーカー、新潟

医療福祉大学非常勤講師の井上基之氏を講師に招き、「明日から実

践！ファシリテーションの一工夫」をテーマに講義・演習を行いま

した。その一部を報告します。

▲「縦は太く、横は細く」を意識してマーカーペンの使い方を練習

▲より高いパスタタワーを目指し、意見を統合しながら作業を進める

▲会議の時間割を作成し、目標と進め方を可視化する

▲ファシリテーションの一工夫について語る講師の井上基之氏

▲

ファシリテーションを活用して実現したいことをグループ内で発表

目標を明確に、話し合いの進め方を学ぶ

～ファシリテーション実践研修会を開催～

（ 5）（第667号）（昭和33年 8 月30日第三種郵便物認可）� 毎月15日発行　平成30年２月15日発行