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院内研究発表会 ROKUJYUKAI AN ANNUAL REPORT 118

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院内研究発表会

ROKUJYUKAI AN ANNUAL REPORT

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「慢性疾患療養支援を振り返り ~中断対策への取組み~」

発表者 : 金城 志乃

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「バリウム検査の種々の検討 ~ X 船 TV 装置を更新して~」

発表者 : 宮城 優

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院内研究発表会

院内研究発表会(介護部門)

危険予知訓練の効果について

施設名:介護老人保健施設 禄寿園

発表者:介護副主任 杉山 雅也

【はじめに】

 当施設(80 床定員)では、以前より事故を未然

 に防ぐため、全職員に危険に対する気づき、意識

 をもってもらおうと委員会を中心にヒヤリハット

 や事故の分析、評価等を行ってきた。しかし、色々

 な方法や資料を用いていたが不備や管理不足があ

 り、なかなか定着できずにいた。また、入所者が

 重度化していくなかで職員への指導、教育が充分

 に行えず事故件数が減少せず苦悩する現状でい 

 た。このような現状を改善するために、老健協主

 催介護基礎研修に参加して学んだ危険予知訓練 

 (KYT)を導入した。

【研究目的】

 1.危険に対する再認識と気づきを高める。

 2.日々の業務の中で危険を察知すること

   で事故軽減につなげる。

【研究期間】

 平成 22 年 5 月~平成 22 年 12 月 週 2 回実施

 (導 入 日)平成 22 年 5 月

 (対象職員)介護職員 34 名

【研究方法・内容】

 ①危険予知訓練の学習会実施

 ②危険予知訓練(KYT)とは、現場での一般的

 な危険にはどのようなものがあるかを、1枚の写

 真をもとに小グループ(4、5 名)で討議し、参

 加者が自分の発想で、そこに潜む危険性(剥離、

 転倒など)を挙げていくものである。危険行為に

 ついて中堅職員が新人職員へ指導ができる等で職

 員全体の危険認識向上を狙う目的もある。   

【結果】

(事故総件数)

平成 21 年 6 月~ 12 月 95 件 月平均 13.6 

平成 22 年 6 月~ 12 月 76 件 月平均 10.9

【考察】

危険予知訓練を実施した結果、昨年と比べて事故総

件数は 20 件減少、更に当施設で多い、転倒・座り

込み・剥離の事故も若干減少した。

減少要因は危険予知訓練の効果と、今年度より再発

事故、事故予防の為にヒヤリハットを集計して検証

した結果と考えられる。

危険予知訓練の効果として、職員一人ひとりが現場

での事故・危険を察知できる能力を高めることがで

きる。また、KYTを実施することでタイムリーな

対応や話しやすい環境作りにも役立つと感じた。

今後の課題は、看護師やリハビリなどの他職種と一

緒に実施する事で、違った視野を広げると共に、全

職員で利用者様が過ごしやすい環境づくりを行い事

故減少へ繋げていきたいと考える。

(対象期間の事故、ヒヤリ、危険予知訓練数)

    事  故  ヒヤリ  危険予知

H21  35 件

H22  32 件   84 件   28 回

H21  33 件

H22  28 件   6 件   8 回

転  倒

座り込み

剥  離

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院内研究発表会

【はじめに】

 平成 17 年から国は病院死ではなく、在宅、施設で死を迎えられるよう新たな制度を勧めている。

 当ステーションでも在宅での看取りは年々増え、平成 22 年は6名看取りました。今回、それぞれの事例

 を通して、在宅ターミナルケアにおける訪問看護師の役割を考え、ターミナル期にある利用者を支える

 家族支援のあり方を学ぶ事ができたので報告する。

【研究方法】

 1. 事例検討 3例      2. 研究期間 平成 22 年 2 月~ 12 月

 3 . 用語の定義

 在宅ターミナルとは、在宅ケアとターミナルケアの概念を満たすものだと言われている。通常予後が

 6 ヶ月以内と考えられる状態をターミナル期と言う。住み慣れた地域の自分の家で家族と暮らす。残され

 た人生をその人らしく有意義に生きぬくことが出来るよう多職種の在宅ケアチームで支援する事を言う。

<事例1> 96 歳 女性 慢性心不全の末期状態で入院中。

 主治医より「もう長くはない」と言われ、娘は「家に帰りたい」と言っていた母親に最期の親孝行をした

 いと家へ連れて帰った。大好きな家で地域の方々、二人の娘、大勢の孫やひ孫に囲まれて静かに息を引き

 取った。(在宅期間9日)

<事例2> 60 歳 女性 がんの末期を最期まで家で過ごした。

 「家に帰りたい、店(娘 2 人と営んでいるエステサロン)にも行きたい」という本人の思いを夫と 3人の

 娘達は受け入れ退院。夫は常に手足をさすり、3 人の娘達も子育てと仕事の合間に毎日訪れていた。

 「訪問看護がいたから家で過ごす事ができた、ありがとう」と家族は最期まで家で過せた事に満足していた。

 (在宅期間43日)

<事例3> 91 歳 男性 胃ろう造設を家族、親戚が拒否。

 「何も分からない人に栄養を入れて長生きしても意味がない、逆にかわいそう」という家族の思いや考え

 があり入院中入れていた経鼻栄養を中止して退院する。認知症のある妻が介護、妻のサポートに 1 日

 3回ヘルパーを利用した。好きだったコーヒーが飲めるようになり、デイサービスも2回利用できたが徐々

 に衰弱。口も開かなくなり枯れるように亡くなった。(在宅期間 27 日)

【考察および今後の課題】

 在宅ターミナルケアにおける訪問看護の役割は大きい。利用者と家族の自己決定を尊重して在宅に戻って

 も家族の思いは常に揺れ動いている。どうすれば安心して安全、安楽に過ごせるのか在宅ケアチームで

 支える事の重要性を認識できた。訪問看護にとって在宅ターミナルケアは宝物である。利用者とその家族、

 そして地域住民にとって貴重なたくましい存在だと思われる最高の支援をしていきたい。そのためには

 デスケースカンファレンス(亡くなった人のケースを振り返る事)を行い、その結果を分析して病院や

 各関係機関へ報告したり今後の訪問看護に役立てたい。

在宅ターミナルケア

~家族の力を引き出す~

小禄老人訪問看護ステーション   平 良 久 美 子