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土壌から飼料作物への放射性 セシウ 移行と低減対策ウムの移...
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平成23年11月24日平成23年度自給飼料利用研究会「飼料自給の危機をどう乗り越えるか」
土壌から飼料作物への放射性ウ 移行と低減対策セシウムの移行と低減対策
畜産草地研究所飼料作物研究領域飼料作物研究領域
原田 久富美
土壌管理による放射性セシウム抑制対策の意義
○放射性Csを暫定許容値以下自給飼料利用の回復、経営の安定化自給飼料利用の回復、経営の安定化資源の循環利用、耕畜連携
○放射性Csをできるだけ抑制費 安
○放射性Csのながれ
消費者の安心、市場での評価土壌管理も含めた全ての対策が重要
○放射性Csのながれ
土壌←↓ ↑↓ ↑
耕種農家→ 飼料 ↑↓ ↑
家畜 ↑家畜 ↑↓ ↑
堆肥→ →耕種農家
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土壌中での放射性セシウムの挙動移動しにくい-移動しにくい-
水田土壌の137Cs深度分布 (駒村ら,2000)
フォールアウトから数十年後も作土層以下に移行する割合は小さい。また、土壌間に違いも見られる
土壌へのセシウムの「吸着」
○土壌の陽イオン吸着
土壌はカリウムイオン(K+)などの陽イオンを吸着する土壌はカリウムイオン(K )などの陽イオンを吸着する
→粘土鉱物などに起因
(粒子が細かく、表面積が大きい 土壌の性質に影響大)(粒子 細 く、表面積 大き 壌 性質 影響大)
○イオン吸着の選択性
Na+ < K+ NH4+ Rb+ < Cs+ (土壌はセシウムイオンを強く吸着)Na < K , NH4 , Rb < Cs (土壌はセシウムイオンを強く吸着)
○イオン吸着反応は可逆(土壌に吸着したり離れたりする)
→土壌溶液(液)と土壌(固)を移動→土壌溶液(液)と土壌(固)を移動
→土壌溶液にある場合、植物の吸収されやすい
- 30 -
土壌へのセシウムの「固定」
○粘土鉱物への固定
・粘土鉱物内の隙間にセシウムが潜り込むと離れなくなる粘土鉱物内の隙間にセシウムが潜り込むと離れなくなる
・土壌の種類によってセシウムの固定しやすさが違う
粘土質 >砂質(粘土が少ない)
雲母類 >バーミキュライト >スメクタイト(離れやすい)
ケイ素四面体シート
アルミニウム八面体シート-
-
ケイ素四面体シート
-
-
層間
--
陽イオンが層の負電荷を中和
土壌鉱物におけるセシウムに対する特異吸着サイト
○フレイドエッジサイト(FES)
雲母類の風化により部分的に膨潤した層末端部の負電荷サ雲母類の風化により部分的に膨潤した層末端部の負電荷サイト。セシウム選択性が極めて高く、いったん保持したセシウムを容易に放出しない
陽イオン交換サイトのうちわずかな割合であるが、K+よりCs+は1000倍吸着されやすい性質があり、セシウム吸着、固定サイトとして重要
図 中尾2011酸性条件では層間のAlが吸着を阻害
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土壌および作物による放射性セシウム移行の違い壌および作物による放射性 シウ 移行の違
有機質>砂質>壌質、埴質放牧>マメ科>イネ科 トウモロコシ
0.7
0.8トウモロコシ地上部
イネ科牧草
放牧>マメ科>イネ科、トウモロコシ
0.4
0.5
0.6
er f
act
or マメ科牧草
放牧
0.2
0.3
Tra
nsf
e
0
0.1
IAEA 2010 Technical Report Series 472, 47-48
放射性セシウムの牧草への移行について-経年変化の例-
○測定値のばらつきが大きいが(100倍の年内変動も)、1986~1999年の14年間で 1/100に低下 半減期は 40ヶ月
経年変化の例
1986~1999年の14年間で 1/100に低下。半減期は 40ヶ月
s-13
7濃度
kg)
牧草
中の
Cs
(Bq/
k牧
Papastefanow et al. 2005 J Environ Radio 83, 253-257
1986~2002年の期間における牧草中の放射性セシウム濃度の変化(ギリシャ)
- 32 -
飼料作物中放射性セシウムの経年的減少(モデル)
○土壌への固定粘土の層間 FES
放射性Csの経年変化予測モデル
D = Pfast・e-kfast・t + (1-Pfast) ・ e-kslow・t
1.0
粘土の層間、FES経時的な土壌への固定
-乾燥と湿潤サイクル
fast ( fast)Pfast = 0.814, kfast = 0.0019 , kslow = 0.00019
Absalom et al(1999) Environ Sci Technol 33, 1218-1223
0 6
0.7
0.8
0.9
1.0
る放
射性Cs
下時
=1
、D
)
○134Cs、137Csの壊変半減期 134Csは約2年
0 2
0.3
0.4
0.5
0.6
物に
移行
する
相対
値(降
下137Csは約30年
○下層土への溶脱作物の根域外に移行(ゆっくり)
0.0
0.1
0.2
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
作物
の相作物の根域外に移行(ゆっくり)
土壌への沈着後時間(年)
黒線:上式による計算値 赤線:沈着時の134Cs/137Cs比を1とし半減期を考慮に入れた計算値
原発事故後の牧草中放射性セシウム濃度の変化
2000
2500
kgFM
)
m2)
y = 643e‐0.011x
R² = 0.95
200 300 400 500
放射
性Cs
q/kgFM)○採草地(上)、放牧草地
(下)とも緩やかに放射性
1000
1500
射性Cs濃
度(Bq/k
放射
性Cs量
(Bq/m
放射性Cs濃度
地上部放射性C 量
1番草
2番草
0 100
6/4 6/25 7/16 8/6 8/27
放 (Bq(下)とも緩やかに放射性
Cs濃度が減少
指数関数に回帰すると みかけの
0
500
4/27 5/17 6/6 6/26 7/16 8/5 8/25 9/14
牧草
の放
射
地上
部放 地上部放射性Cs量
2番草
3番草
指数関数に回帰すると、みかけの低減割合は約60日で半減← モニタリングの継続が必要 採草地
/ / / / / / / /
y =1487e‐0.011x
R² = 0.721200
1400
1600
Bq/kgFM
)
採草地 オーチャードグラス優占
400
600
800
1000
の放
射性Cs濃
(B
土壌1080Bq/kg乾土(0-15cm)放牧草地 オーチャードグラス優占
土壌1520Bq/kg乾土(0-15cm)調査 刈り高さ10cm、134Cs+137Cs合計
0
200
400
4/27 5/17 6/6 6/26 7/16 8/5 8/25 9/14
放牧
草の
放牧草地
- 33 -
牧草地では放射性セシウムの大部分は土壌に含まれるが 表層の枯草 リタ が高濃度含まれるが、表層の枯草、リターが高濃度
2番草
再生牧草 放射性Csの存在割合(7/7)
基部(0‐10cm)
枯れ部(0‐10cm)
リター
土壌(0‐15cm)
立ち枯れ
落下
土壌
(0‐15cm)
リター
ルートマット 分解吸収
落下
刈り取り高さ移行
茎部
(0‐10cm)
枯れ部
(0‐10cm)
リター
土壌
吸収
牧草根牧草基部
0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000
2番草
放射性セシウム濃度(Bq/kg乾物)
飼料用トウモロコシにおける放射性セシウムの作物/土壌濃度比 測定例作物/土壌濃度比 測定例
0 15
0.20
ム 壌)
A圃場
B圃場
○黄熟期は出穂期より低くなる雌穂の放射性Csは検出限界以下
○黄熟期の濃度比の測定例
0.10
0.15
射性
セシ
ウム
比(作
物/土
壌 B圃場○黄熟期の濃度比の測定例A圃場0.11、B圃場0.05→土壌1000Bq/kg乾土の場合
50~110Bq/kg乾物
0.00
0.05
出穂期 黄熟期
放射
濃度
比50~110Bq/kg乾物10~22Bq/kg原物(乾物20%)と計算
参考 IAEA TRS472の土壌-作物TF出穂期 黄熟期
「セシリア」、「38H20」の結果を平均。縦軸はデータ範囲。
参考 IAEA TRS472の土壌 作物TF幾何平均0.073範囲0.003~0.49
土壌は20cm深調査( IAEA TRS472と同じ) 。
- 34 -
耕起による放射性セシウムの移行抑制①
25
30ディスク耕(6cm)更新後
更新前
○外部被曝の低減、汚染、
拡散の抑制
ディスク耕約4割低下2.7→1.7
10
15
20
測定
地点
数
更新前拡散の抑制
・表層土壌に沈着した放射性Csを
埋め込むことで放射線を遮蔽
0
5
0.3 0.6 0.9 1.2 1.5 1.8 2.1 2.4 2.7 3.0 3.3 3.6
測埋め込むことで放射線を遮蔽
・放射性Cs濃度が高い表層土の
飛散等による汚染拡散を抑制
30354045
数
プラウ耕更新後
更新前プラウ耕約7割低下2 6 0 8
1015202530
測定
地点
数 2.6→0.8
草地表面の空間放射線率を10m間隔でサーベイメータ(TGS-121)を用いて測定
測定数 デ スク耕33点 プラウ耕44点
05
0.3 0.6 0.9 1.2 1.5 1.8 2.1 2.4 2.7 3.0 3.3 3.6
地表面の空間線量率(μSv/hr)
測定数 ディスク耕33点、プラウ耕44点
耕起による放射性セシウムの移行抑制②
0 20 40 60 80 100
放射性セシウム分布割合(%)
0 20 40 60 80 100 120
放射性セシウム分布割合(%)
○作物への移行低減
10‐20
0‐10
深度
(cm
)
10‐20
0‐10
深度
(cm
)・根域の放射性Cs濃度を低下
・表層リターに吸着された
放射性C の土壌への吸着20‐30 20‐30
0 20 40 60 80 100
放射性セシウム分布割合(%)
0 20 40 60 80 100
放射性セシウム分布割合(%)
放射性Cs の土壌への吸着
反応を促進耕起前 ロータリー耕
0 20 40 60 80 100
10‐20
0‐10
度(cm
)
0 20 40 60 80 100
10‐20
0‐10
度(cm
)
20‐30
10 20
深度
20‐30
10 20
深度
プラウ耕+ロータリー耕 深耕プラウ+ロータリー耕プラウ耕 タリ 耕 深耕プラウ タリ 耕
耕起法による放射性Csの垂直分布の違い
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プラウ耕による土壌の反転状況プラウ耕による土壌の反転状況
ほ場の土壌とほぼ同じ見かけ比重の小球を埋設し、プラウ耕前後の位置を計測することにより 土壌の移動状況を確認する置を計測することにより、土壌の移動状況を確認する。
100
15030C
表層は最 層
-100
-50
0
50
(mm
)
0A0B0C0D
10B10D 10C20B
20C
30B5B10A
10B
10C
20A
元の位置表層は最下層へ
300
-250
-200
-150
100深
さ(
0D
0A
0B
0C
10A
20A20D
30A30B30C30D
20A
20B20C表層が反転されて斜めに埋没
深耕時(耕起深35 )の小球の垂直および横移動
-350
-300
-400 0 400 800横方向移動(mm)
0A最下層が最上層へ
埋没させた1cmの小球
深耕時(耕起深35cm)の小球の垂直および横移動
土壌養分管理による放射性セシウムの移行抑制
腐植
の放
射性
度(B
q/kg
)
○ベラルーシの例
放射性Csの移行抑制は、
腐植含量(%)
牧草
中C
s濃度放射性Csの移行抑制は、
・土壌腐植含量が高い
・土壌pH(KCl)は中性域
pH腐植含量(%)
中の
放射
性濃
度(B
q/kg
)
・交換性カリ30mg/100g乾土以上
の場合に見られると報告
カリpH(KCl)
射性
kg)
牧草
中C
s濃
カリ
牧草
中の
放射
Cs濃
度(B
q/k
IAEA 2001 TECDOC 1240 カリ(mgK2O/kg乾土)
牧
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採草地の放射性セシウム低減に配慮した施肥量(ロシアの事例)(ロシアの事例)
通常 セシウム対策土壌タイプ 成分 差
t/ha/year t/ha/year
窒素 120 180 +60 kg
土壌タイプ 成分 差
窒素 120 180 +60 kg
リン酸(P2O5) 90 120 +30 kg
カリ(K2O) 120 180 +60 kg
Soddy podzolic
2 g
窒素 50 70 +20 kg
リン酸(P2O5) 90 120 +30 kgPeat
カリ(K2O) 180 240 +60 kg
資料提供 Natalia Sanzharova (Director RIARAE, Obninsk、ロシア)
採草地では、セシウム対策として通常施肥の約1.5倍量の施肥を実行している
水稲における放射性セシウム移行の検討例
石灰、堆肥施用による玄米への放射性セシウム移行の影響
処理区玄米収量
玄米137Cs 玄米K処理区yield
g/pot cpm/g % mgK/g %
対照区 control 10.9 57 100 4.23 100
K区 K 14 3 488 856 4 20 99
玄米 Cs 玄米K
-K区 -K 14.3 488 856 4.20 99
炭カル5g区 +CaCO3 5g 11.7 47 82 3.52 83
炭カル10g区 +CaCO3 10g 11.2 56 98 3.52 83
炭カル30g区 +C CO 30 13 8 59 104 3 79 90炭カル30g区 +CaCO3 30g 13.8 59 104 3.79 90
堆肥100g区 +manure 100g 10.7 28 49 3.74 88
堆肥300g区 +manure 300g 9.3 12 21 4.06 96
1/5000アールポットを用いた137Cs添加試験
津村ら1984農技研報B36 57‐113
1/5000ア ルポットを用いた Cs添加試験
土壌は荒川沖積土壌、未耕地、CL、pH6.1、CEC 14me/100g
津村ら1984農技研報B36, 57 113
- 37 -
東日本地域の草地土壌の実態
・土壌pHの平均値は5.2しかない
交換性
○北東北地域の公共草地の土壌化学性
pH(H2O) 交換性K2O
土壌調査草地数
牧場 作物中K所在県
・交換性K2O目標値20 mg/100g以下が散見作物含量はK欠レベルではない
年間カリ施肥量
mg/100g乾土 %乾物
牧場A 青森 4 5.0 15 1.98
牧場B 秋田 4 4.9 20 3.04
牧場C 秋田 2 5.1 24 2.41
牧場D 岩手 3 4.9 28 2.45
牧場E 岩手 3 5 6 16 2 08 年間カリ施肥量放牧地 47kg/ha/年採草地 68kg/ha/年
菅野ら 2003 日草誌49, 336‐345
牧場E 岩手 3 5.6 16 2.08
牧場F 岩手 4 5.8 22 2.18
牧場G 岩手 2 4.6 25 2.81
平均値 5.2 21 2.42
○新潟県の調査事例・土壌pH
目標値(6.0)以下が61%
・交換性K2O目標値(19mg/100g乾土)
以下が18%
新潟県2007「新潟県飼料作物生産・利用マニュアル」p31
永年草地における施肥実態(アンケート調査)
30
35
○関東東海甲信の公共牧場における施肥量
施肥量の平均値は
15
20
25
30
相対
度数(%)
施肥量の平均値は37~57 kgK2O/ha 程度
草地管理指標(2007)にお
平均 37 kgK2O/ha
0
5
10
0 0< <20 < 40 < 60 < 80 < 100 < 120 < 140
相
山田ら(2009)日草誌55(別)146
( )ける推奨施肥量より少ないものが半数以上
カリ施肥量(kg/ha)
カリ(K2O) 石灰(原物)
○東北・関東の放牧草地の施肥量(kg/ha)
●永年草地では 土壌診断平均 最小 最大 平均 最小 最大
東北 146 57 2 361 123 1 1000
関東 14 49 6 109 378 140 1000
カリ( 2 ) 石灰(原物)有効数地域
●永年草地では、土壌診断、養分管理実態の把握およびその対策が放射性Csの移行抑制に有効か?関東 14 49 6 109 378 140 1000
動物衛生研究所 2000 「牛の放牧場の全国実態調査」 p16
移行抑制に有効か?
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飼料畑土壌の交換性カリ(K2O)含量飼料畑 壌の交換性カリ( 2 )含量
○平均値:96 mg/100g乾土 (範囲:5~247 mg/100g乾土)
試算に用いた文献:畠中ら(1983, 2004)、佐野ら(1984)、井出ら(1994)、
峰岸ら(1995)、安西ら(1998)、山田ら(1999)、若原ら(2001)
(栃木 群 葉 島根 愛媛 長崎 計 点)(栃木22、群馬68、千葉68、島根11、愛媛23、長崎60、計269点)
→府県の飼料畑では、牛ふん尿に由来する堆肥等の有機物や
施肥により 十分量のカリが土壌に含まれていると考えられる施肥により、十分量のカリが土壌に含まれていると考えられる。
●飼料畑では、現状でも放射性セシウムの移行が抑制されており れ以上 カリ増肥 効果は期待 きな 可能性り、これ以上のカリ増肥の効果は期待できない可能性
モニタリング調査ではトウモロコシの放射性Cs濃度は低い傾向
アンモニア施肥と作物へのセシウム移行ア ア施肥 作物 シウ 移行
○土壌中での反応
は と 様 土壌 吸着 た シウムを脱着さ るがNH4+はK+と同様に土壌に吸着したセシウムを脱着させるが、
→畑条件では NH4+→NO3
‐ の変化で土壌溶液中のセシウム濃度も減少
濃度
(mg/
L)壌
溶液
中の
濃
R, 根圏土壌; NR, 非根圏土壌; NP, 非作付け施肥土壌; NF, 作付け施肥なし土壌
土
播種後日数 播種後日数 播種後日数
ポットでコマツナを栽培 Takeda et al 2008 J Environ Radio 99, 900-911
- 39 -
石灰施肥と放射性セシウムの移行抑制石灰施肥と放射性 シウ の移行抑制
○土壌pHを中性に保つ酸性側 アルカリ側では土壌の吸着力が弱くなる・酸性側、アルカリ側では土壌の吸着力が弱くなる
・十分な牧草生育を確保する
○土壌酸性化の主な原因○土壌酸性化の主な原因・降雨により硫酸イオンなどがカルシウムなどを溶脱させる
●対策・土壌診断を行い石灰を施用・酸性条件では重点施用する酸性条件では重点施用する・窒素施肥は硫酸イオンを含む硫安ではなく、尿素を利用する
チェルノブイリ事故対応における低減対策の効果
・耕起(初年目) 1/2.5~1/4・石灰施用、施肥 1/1.5~1/3石灰施用、施肥・草地更新 1/1.5~1/9
参考 「Skim and burial ploughing」表層(0‐5cm)をはぎとり、深層に埋め込むRoed et al Mechanical decontamination tests in areas affected by the Chernobyl accident,in areas affected by the Chernobyl accident, http://130.226.56.153/rispubl/NUK/nukpdf/ris‐r‐1029.pdf
Fesenko et al 2007 Sci Total Environ 383, 1–24
- 40 -
鉛遮蔽を有するNaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータによる放射性セシウム測定の検討
Cs‐134
(725 850 keV)
800
た
による放射性セシウム測定の検討
放射性セシウムを含む牧草試料のγ線スペクトル 134Csと137Csの区別(土壌試料)
NaIシンチレーションスペクトロメータLB2045を用いた結果
0.10
0.15
0.20
率(CPS)
Cs134+Cs‐137
( )
(725‐850 keV)R2 = 0.989
300
400
500
600
700
ム半
導体
検出
器を
用い
た
シウ
ム分
析値
(Bq/kg)
NaIシンチレ ションス クト メ タLB2045を用いた結果
↓ Cs-134, 605keV
↓ Cs-137, 662keV
0.00
0.05
256
110
164
218
272
326
380
434
488
542
596
650
704
758
812
866
920
974
1028
1082
1136
1190
1244
1298
1352
1406
1460
1514
1568
1622
1676
1730
1784
1838
1892
1946
2000
計数
率 (450‐850 keV)R2 = 0.989
0
100
200
0 5 10 15 20 25 30
ゲル
マニ
ウム
放射
性セ
シ
NaI(Tl)シンチレーション検出器の計数率積算値 (cps/kg)
↓ Cs-134, 796keV
エネルギー(keV,チャンネル番号)
0.2
0.3
0.4
率(CPS)
V‐3容器
R² = 0.998
4000
5000
6000
検出
器に
よる
ム分
析値
+Cs137)
塩化カリウムのγ線スペクトル(コンプトン散乱の影響) 容器形状の影響(牧草)
放射性Csが少なく、Kが多く含まれる試料では要注意
↓ K 40 1461k V
0
0.1
256
110164218272326380434488542596650704758812866920974
1028
1082
1136
1190
1244
1298
1352
1406
1460
1514
1568
1622
1676
1730
1784
1838
1892
1946
2000
計数
率
マリネリ容器
R² = 0.976
1000
2000
3000
ゲル
マニ
ウム
半導
体検
放射
性セ
シウ
ム
(Bq/kg,Cs‐134+↓ K-40, 1461keV
エネルギー(keV,チャンネル番号)0
0 50 100 150 200 250 300
NaI(Tl)シンチレーション検出器の計数率積算値
(cps/kg, 450‐850keV範囲)
自己吸収補正式(1-e-μH)/μHの利用 μ:線減弱係数(cm‐1)、H:容積試料の厚さ(cm)
畜産草地研究所が取り組み中の課題
●放射性セシウム移行抑制技術・草地更新
今後・対策効果の明確化草地更新
・施肥管理 カリ施肥、土壌カリ、堆肥・耕起深・品種比較(飼料畑)
対策効果の明確化土壌、管理条件との関係
・モニタリング影響が残りやすいか?
・堆肥からの移行抑制●調査、モニタリング
・土壌や管理の違いによる濃度比の違い草地 飼料畑 水田(飼料用イネ)
影響 残りやす土壌など立地条件、管理
・冬作物、来年の1番草などが課題と考えられる
・草地、飼料畑、水田(飼料用イネ)
飼料増産放射能汚染で大きなダメージを受けた畜産の回復・肉牛、酪農経営
飼料増産飼料用イネ WCS、米稲麦2毛作、トウモロコシ
広域流通・公共牧場・耕畜連携
広域流通TMR、品質安定化
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