北九州学術研究都市 121122 - Kitakyushu Science …2Kitakyushu Foundation for the...

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北九州学術研究都市 Kitakyushu Science and Research Park 財団法人北九州産業学術推進機構 2 4 5 6 7 8 12 12 12 〈季刊〉 ご存知ですか?学研都市のこんなとこ 北九州学術研究都市の施設を紹介します vol.3 研究室最前線 産学連携 TOPICS 3月16日、新北九州空港が開港します! 早大 清水一範さんが DACのデザインコンテストで1位に! 就職前線到来! 九州半導体合同会社説明会2006Spring開催 「彩りのまち、響きの」Web小説連載スタート! 展示会に出展しました! 台湾成功大学訪問 新竹科学工業園区25周年記念シンポ参加 ロボットたちの熱い闘い、 ロボカップジャパンオープン2006北九州開催! 新北九州空港を利用してください!! エントランスに次世代型観光案内登場!! 情報技術高度化センター 事業化支援センター インテリジェント・コントロールの実現を目指して 早稲田大学大学院情報生産システム研究科 教授 李 羲頡 新しく2社の企業が仲間入りしました! 販路拡大目指して共同受注 「ひびきの半導体ベンチャーサークル」発足 次世代クリーン燃料(DME)を利用した 実証試験設備が稼動開始!

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北九州学術研究都市Kitakyushu Science and Research Park

財団法人北九州産業学術推進機構

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6

7

8

121212〈季刊〉

ご存知ですか?学研都市のこんなとこ

北九州学術研究都市の施設を紹介します vol.3

研究室最前線

産学連携

TOPICS

3月16日、新北九州空港が開港します!

早大 清水一範さんがDACのデザインコンテストで1位に!就職前線到来!九州半導体合同会社説明会2006Spring開催「彩りのまち、響きの」Web小説連載スタート!展示会に出展しました!台湾成功大学訪問新竹科学工業園区25周年記念シンポ参加ロボットたちの熱い闘い、ロボカップジャパンオープン2006北九州開催!

新北九州空港を利用してください!!エントランスに次世代型観光案内登場!!

情報技術高度化センター事業化支援センター

インテリジェント・コントロールの実現を目指して早稲田大学大学院情報生産システム研究科                教授 李 羲頡

新しく2社の企業が仲間入りしました!販路拡大目指して共同受注「ひびきの半導体ベンチャーサークル」発足次世代クリーン燃料(DME)を利用した実証試験設備が稼動開始!

2 Kitakyushu Foundation for the Advancement of Industry,Science and Technology

特 集 北九州学術研究都市の施設を紹介します 北九州学術研究都市には半導体設計関係の企業が集積しています。また、学研都市発のベンチャー企業なども増えてきました。 3回目の今回は、半導体設計及び評価環境が提供され、多くの企業に利用されている情報技術高度化センター(産学連携センター3号館)と大学発ベンチャー企業等の研究開発や事業化を支援する事業化支援センター(産学連携センター4号館)を紹介します。

情報技術高度化センター(産学連携センター3号館) 平成14年5月 開設

 半導体集積回路の設計では、要求される仕様を実現するためのアルゴリズム(HDL:ハードウェア記述言語)を設計する『機能設計』、アルゴリズムから回路を構成し検証する『論理設計・合成』、回路から構成されたトランジスタや素子(LSIと呼ばれるもので一般的に1,000~100,000個)を効率的に配置・配線するための『レイアウト設計』を行います。設計作業は複雑かつ膨大であり、半導体設計用のコンピュータソフト(EDA)などを利用します。産学連携センター3号館には、素子の自動配置配線ツールなどを含めたEDAや、高周波を扱う技術者には欠かせない高周波測定装置などを含めた評価機器を備え『設計・評価環境』を充実させており、大学の研究者や企業の設計者などに広く貸し出しています。 高いものでは数千万円もする高価なソフトや機器を自己所有する必要がなく時間貸し等で利用できることは、北九州学術研究都市の大きな魅力のひとつになっています。 このほか、研修用の部屋や会議室などを提供しています。

vol.3

使用料※営利を目的としない場合は半額になります。1時間ごと 終日(午前9時~午後10時)

設計研修室評価研修室設計開発室1~3情報技術研修室

19人17人-30人

3,200円2,100円100円

2,500円

32,800円21,300円800円

26,500円

 北九州学術研究都市に入居して

約4年半になります。

 当社は主にアナログLSIの設計

支援のためのCADツール(EDA)

を研究・開発しています。

 従来から自動化が困難な分野で

すが、北九州市立大学、早稲田大

学などとの産学連携により、世界

に通用する設計ツールを目指して

います。

情報技術高度化センター

事業化支援センター

回路図

レイアウト

㈱ジーダット・イノベーションのみなさん設計研修室 評価研修室 設計開発室

主な設備 収容人数

入居者の声

3F A I S

【平成17年度】開講講座程度 講   座   名

ものづくり講座

アナログ集積回路設計(ファイル基礎)

アナログ集積回路設計(フィルタ応用)

アナログ集積回路設計(∑⊿ADC&電源回路)

アナログ混載SoCのシステム設計

アナログ集積回路設計(基礎)

アナログ集積回路設計(CMOSオペアンプ)

RF回路設計

アナログ集積回路ものづくり(CMOSオペアンプ)

RF回路ものづくり講座(FM受信機フロントエンド)

アナログ集積回路設計(A/D、D/A変換回路)

RF回路ものづくり講座(VHF帯同調アンプ)

RF集積回路設計

初級

初級

初級

中級

初級

初級

初級

初級

初級

中級

初級

中級

事業化支援センター(産学連携センター4号館) 平成17年4月 開設

 起業家やさまざまな研究室ニーズに対応するために平成17年4月

にオープンしました。機械系や化学系の研究開発に対応した研究室や、

ベンチャー企業などが小規模ブース単位(約5m2)で安価に利用する

共同研究室があります。

 このほか、会議室を提供しています。

これまでにご紹介した施設に入居している機関・企業

SoC人材育成事業

 産学連携センター3号館の設

計・評価環境等を管理する(財)

北九州産業学術推進機構SoC設

計センターでは、SoC時代のア

ナログ・RF技術の習得を目標と

する人材育成事業「ひびきの

SoCアカデミー」を運営してい

ます。大学や産業界と連携して、

エレクトロニクス産業の技術者や大学院生などを対象に教育・再教

育をおこなっており、平成13年度からこれまでに約800人が受講し

ました。座学だけでなく、半導体の設計から試作・評価までを行う

実践的な「ものづくり講座」を開催しています。詳しくは

http://www.ksrp.or.jp/fais/soc/kouza-noyori/academy.html

をご覧ください。

小会議室 共同研究室

アナログ集積回路ものづくり講座の様子

入居者の声

【産学連携センター】 ソフィアエンジニアリング㈱、㈱インフォグラム、石田特許事務所、㈱トッパン・テクニカル・デザインセンター、日本システムウエア㈱、共栄環境開発㈱、情報技術開発㈱、福岡県リサイクル総合研究センター、FAISロボティクス研究所【共同研究開発センター】 アーズ㈱、㈱日立超LSIシステムズ、㈱シキノハイテック、クリーデンス・システムズ㈱、広島工業大学共同研究ラボ(民間5社)【情報技術高度化センター】 サンユー工業㈱、㈱ジーダット・イノベーション、㈱リアルビジョン北九州、㈱日出ハイテック、ディー・クルー・テクノロジーズ㈱、アイピーフレックス㈱、㈱システム・ファブリケーション・テクノロジーズ、㈱シーデックス、㈱エリア、大日本印刷㈱、戸田テクノロジーサービス㈱、(財)九州ヒューマンメディア創造センター研究開発部、英国クランフィールド大学北九州研究所【事業化支援センター】 エーシーテクノロジーズ北九州㈱、㈱ジェイエムネット、(有)ジオクラスター、ヒロコン㈱、㈱シスウエーブ、㈱キットヒット、㈱NS Core、実研開発(有)、ベリフィケーションテクノロジー㈱、㈱ブラテック、㈱ミックステクノロジーズ、Napa Jenomics㈱、㈱テルミナス・テクノロジー、(有)バイオライン、㈱ペプチドサポート、(独)産業技術総合研究所北九州サイト、北九州市立大学地域新生コンソーシアム研究開発ラボ【学術情報センター】 (独)情報通信研究機構北九州IT研究開発支援センター

(8研究機関、39社)

平成18年1月1日現在

エーシー・テクノロジーズ北九州㈱のみなさん

 当社は電源回路や表示回路につかうICの設計などを行っています。北九州市の熱心な誘致で進出することになったのですが、ここでは半導体の設計環境が整っていることが魅力です。また、大学の研究者やいろんな分野で強みをもつ企業がいて、産学共同研究や企業同士で手を組んで仕事ができるのもいいですね。 学研都市には留学生がたくさんいますが、彼

らにも仕事を手伝ってもらっています。この4月には、ここの九州工業大学から卒業する方を採用します。(梅北社長談)

4 Kitakyushu Foundation for the Advancement of Industry,Science and Technology

Fig.2. 日々変動する在庫量の確率分布

確率値

0.16

0.14

0.12

0.1

0.08

0.06

0.04

0.02

0

800

1600

2400

3200

4000

4800

5600

6400

7200

8000

8800

9600

10400

11200

12000

12800

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14400

15200

16000

16800

17600

18400

19200

20000

20800

21600

22400

23200

24000

24800

25600

26400

27200

28000

28800

29600

30400

31200

32000

在庫量

A

day1310741

研究室最前線インテリジェント・コントロールの実現を目指して早稲田大学大学院情報生産システム研究科  教授 李 羲頡

人間と同様な知能をコンピュータに実現させようとする試みが、人工知能の分野で活発に進められています。知能とは、外界情報や内的思考を記憶・再生し、その処理結果を適切に外界に表現すると共に、この過程を自律的に、創造的に活性化できる能力を意味し、この能力の一つに、物事の有用である性質や目的と状況に

応じた対処の仕方を指す知識があります。また、知能における情報を処理する方法の中に、得られた知識をもとに新しい結論を得る推論や、伝え聞き体験した経験を蓄え、将来使えそうな知識を見つける学習があります。我々の研究室では、人間の学習機能をコンピュータ制御で実現する方法を中心に様々な研究を行っています。

1. 搬送ロボット群の協調行動学習制御複数のロボットによる搬送タスクを強化学習で実現しています。与えられた環境の中でロボットは、現在の状況を観測し、取るべき行動を選択することで環境から報酬を得ますが、一連の行動による報酬を最も多く得られるよう自らの経験をもとに行動を学習する方法が強化学習法です。また、荷物を搬送しているロボットにはストレスが生じ、細胞における熱ショック蛋白質(HSP)のようなストレスに対する抗体が生成されると見なすことによって、この抗体を、来援のロボットに譲り与え協調を促す新たな報酬にすることで、ロボット間の協調行動を実現すると共に、学習器を環構造化し学習効率を高めています。

2. 学習オートマトンによる学習型PID制御確率オートマトンは、有限個の入力・状態・出力変数により構成されており、動的な外部環境からの入力信号を受ける毎に状態が遷移され、その状態変数に対応する出力変数を外部環境に出力します。この外部環境からのペナルティ応答を受ける確率が最も小さくなるように、状態遷移確率を強化法を用いて更新する学習機能を有するものが学習オートマトンです。制御対象のゲイン、時定数、むだ時間などの特性値が外乱や経年経過などによ

りノミナル値から変化した場合に、PIDコントローラのパラメータを自律的にチューニングする学習制御法を提案しています。

3. ベイジアンネットを用いた生産在庫管理知的情報処理システムに対して、実際の問題領域の観測データから自律的に学習を行い、不確実な情報でも確

率的な推論や予測を行う仕組みを取り込む要請が高まっている中で、不確実性を伴う変数間の依存関係や因果関係を非循環グラフで表すベイジアンネットが最近注目されています。様々な要因により日々の生産量や納品量、在庫量が確率的に変動する生産在庫管理問題に対して、それら確率変数をノードで、またノード間の依存関係を有向リンクで表すベイジアンネットでモデル化し、その確率伝搬を計算することにより、確率的に変動する日々の在庫量の確率分布を求め、また在庫量の下限値を、ある確率以下に維持する生産計画の修正更新アルゴリズムを提案しています。

4. サーモグラフィを用いたアナログ電子回路(無電極ランプ用インバータ)の初期故障検出近年の電子回路を構成する部材の高機能化、高品質化に伴い、規格以下の材料使用、不適切な加工・組立や設置・貯蔵・搬送により、正常に動作はするが、正常製品として出荷後、重大な故障に至る初期故障を的確に検出することが求められています。初期故障検出の一般的手法としてバーンイン試験が良く知られていますが、この試験は比較的長い時間を要します。不良素子の混入により正常に動作していても、不良素子部での異常な発熱により出荷後重大な故障に至る可能性があるアナログ電子回路を対象に、この発熱現象をサーモグラフィで計測し、その熱画像を時間差分処理することによって、リアルタイムに非接触・非破壊・短時間の不良素子検出が可能であることを示しています。

Fig.1. ゲインK変化に対する制御パラメータKpの学習

Fig.3. 抵抗値不良回路の時間差分熱画像

K

0 100 200 300 400 500 600 700 800

pk

0 100 200 300 400 500 600 700 800-5

0

5

10

15

20

0.750.80.850.90.95

1.051.11.15

1

5F A I S

産学連携

新しく2社の企業が仲間入りしました!

 半導体製品開発に伴う設計・評価・解析などを手がける情報技術開発㈱(東京)が『TDI北九州ラボラトリ』を、LSI開発、アプリケーション開発等を行う戸田テクノロジーサービス㈱(東京)が『北九州デザインセンター』を新たに学研都市に開設しました。当キャンパスにおいて半導体開発に取り組む教育研究環境が形成されていることを踏まえ、産学連携や企業間連携および優秀な人材確保などを視野に入れ進出したものです。これら2社を加え、学研都市に立地する企業は39社となりました(1月1日現在)。

次世代クリーン燃料(DME)を利用した実証試験設備が稼動開始!

 次世代のクリーンな燃料として注目されているDME(ジメチルエーテル)を燃料とするコージェネシステム※の実証事業が北九州学術研究都市で行われており、このたび設備が稼動を始めました。 DMEは、天然ガスやバイオマスなどの原料から生産でき、ディーゼルエンジンや燃料電池など様々な用途が期待されている次世代の燃料であり、燃焼時にススや硫黄酸化物が発生しないなど優れた環境性能を持っています。 今回の事業では、このコージェネシステムを北九州学術研究都市内の既存の熱発電供給設備とつなぎ合わせ、実際に運用する点で日本初の試みであり、今後、DMEエンジンの燃焼性、クリーン性、耐久性及び発電効率など省エネ効果の検証を進めていきます。 詳しくは、九州DME研究会のHPをご覧下さい。URL:www.kyudme.jp

<事業実施機関>北九州市立大学、出光ガスアンドライフ㈱、横河電機㈱、㈱ドーワテクノス、㈱九州テクノリサーチ、(財)北九州産業学術推進機構

※コージェネシステム:発電の際に排出される熱を空調などに利用することにより、電気と熱の両方を供給する仕組み。◎本実証事業(DMEを燃料とする小型コージェネシステムによる省エネ実証モデル評価事業)は、NEDOの「平成17年度民生部門等地球温暖化対策実証評価事業」の採択を受けて取り組んでいます。

販路拡大目指して共同受注「ひびきの半導体ベンチャーサークル」発足

 (財)北九州産業学術推進機構(FAIS)では北九州学術研究都市に集積する半導体関連企業による共同受注の仕組みづくりに取り組んできましたが、このたび、「ひびきの半導体ベンチャーサークル」をスタートさせ、東芝グループで量産するICを試験するためのテストパッケージを共同受注することになりました。 共同受注するのはエーシーテクノロジーズ北九州株式会社ほか3社で、学研都市に立地する九州工業大学大学院生命体工学研究科神酒研究室が研究開発面で支援するほか、横河電機、テラダイン、アドバンテストの3社がテスターを提供します。 半導体ベンチャー企業は販路拡大を目指していますが、商習慣などさまざまな要因で大企業と新規取引を始めるのは困難です。「ひびきの半導体ベンチャーサークル」では、従来から取引のある企業を中心にサークルを立ち上げ、参加する各社の技術をもちより共同受注を行います。現在、北九州学術研究都市には約30社の半導体設計関連企業が集積していますが、第2、第3のサークルを輩出し、3年後にはこれらサークルで5億円程度の受注を目指したいとしています。

DMEエンジン(北九州学術研究都市エネルギーセンター内)

DME供給施設

製造原料

化石燃料・天然ガス・石炭 等バイオマス・廃棄物・木質廃材・下水汚泥 等

用 途

発電用・ボイラータービン・ディーゼルエンジン・ガスタービン民生用・家庭用一般ガス輸送用・低公害車用燃料    (軽油代替)工業用・工業炉・ボイラ燃料

H

H HC CO

H

H H

【DMEの構造】

合成ガス(H2、CO)

DME

イメージ図

FAIS

顧客企業 窓口企業

大 学

参画企業A

参画企業B

参画企業C

研究協力

コーディネート

開発委託

専門分野ごとに業務分担

ひびきの半導体ベンチャーサークル

6 Kitakyushu Foundation for the Advancement of Industry,Science and Technology

TOPICS

就職前線到来!九州半導体合同会社説明会2006Spring開催

早大 清水一範さんがDACのデザインコンテストで1位に!

 早稲田大学大学院情報生産システム研究科の清水一範さん(博士課程2年、助手)が、LSI設計技術開発において世界で最も権威ある国際会議とされるDAC(Design Automation Conference)のDAC/ISSCC 2006 Student Design Contest (Conceptual 部門)で第1位に選ばれました。過去には、MIT、UC Berkley、台湾大学、トロント大学など世界のトップ大学が受賞しており、日本からは本件が初の受賞となります。2月5日~9日にサンフランシスコ(USA)にて、半導体のオリンピックといわれるISSCC(International Solid-State Cir-cuits Conference)でも発表されます。 第1位となった論文のテーマは、LDPC符号と呼ばれる次世代の誤り訂正符号の復号処理機能をLSIチップ化したもので、

演算の高速性を保ちながら、低消費電力を実現した画期的なものです。演算技術と回路技術に革新的なアイデイアを導入し、さらに先端プロセス技術(TSMC0.18μm)を用いて実際にチップを試作し、評価しています。 清水さんは、早稲田大学理工学部在籍中から『誤り訂正符号』のLSI化に関する研究を進め、2004年4月から早稲田大学大学院情報生産システム研究科後藤敏研究室(博士後期課程)に在籍しています。 「昨年5月ごろから今回のチップの設計に取り組み、レイアウト、チップ試作、論文執筆を期限までにこなすことは、これまでで一番の苦労でしたが、名誉ある賞を受賞することができて大変嬉しいです。」と清水さん。 同研究室に在籍する学生のほとんどは留学生であり、北九州学術研究都市へ来て日常的に英語に触れる機会が増え、今回の論文にも生かせたということです。今後も研究の世界に身を置いて、更なる技術開発に努めたいと語ってくださいました。※受賞論文: ASIC Implementation of LDPC Decoder Accelerating Message-Passing-Schedule by Kazunori Shimizu、Tatsuyuki Ishikawa、Nozomu Togawa、Takeshi Ikenaga、Satoshi Goto※ LDPC: Low Density Parity Check Codeという次世代の誤り訂正符号で、シャノンの限界に限りなく近い理想的な符号化技術として、近年注目を集め、企業、大学を問わず、世界レベルでチップ開発競争が行われています。

 1月17日、学研都市にて『九州半導体合同会社説明会(日本半導体ベンチャー協会主催)』が開催されました。今回で4回目となるこの説明会には、学研都市入居企業12社を含む過去最多の29社の企業が参加。これまでもこの開催により、数多くの学生の就職に結びついてきました。 参加者は約250名。個別に設けられた企業ブースでじっくり説明が聞ける貴重な機会とあって、中には約20~30分の時間をかけ熱心に質疑を行う姿も見受けられました。早稲田大学大学院情報生産システム研究科システムLSI分野に所属する中国からの留学生、楊 偉強(ヤン ウイチャン)さんは、「日本語などの不安はあるが、学研都市企業も視野に入れて日本での就職を考えたいので参加しました。」とのこと。

就職活動のスタート時期とあって、活動の方向を模索する学生、すでに志望動機を明確に持つ学生など様々でした。この説明会は定期的に開催されており、次回は5月予定。

「彩りのまち、響きの」 Web小説連載スタート!

 北九州市は、北九州学術研究都市で整備を進めている新しい街「彩りのまち、響きの」を舞台にしたWeb小説の連載を1月31日から開始しています。 タイトルは「ダイニング・ビオトープ~くじらとくじらたち~」。街づくりのコンセプトである「自然と人、人と人との響きあい」をテーマにしたストーリーです。 物語の主人公は30代の女性。ある日家族で「響きの」に出かけた時、池で1匹の魚 バラタナゴを見つけ、幼い頃の父、母、兄とのいとしい日々をたどってゆきます。 また、このWeb小説のほか、街での暮らしをイメージできるよう、web上の地図を散策してクイズに回答するゲームもあり、正解して応募すれば抽選で豪華賞品(協賛企業提供)が当たります。 是非アクセスしてこれからできる新しい街に思いを馳せてください!アドレス http://www.hibikino.jp お問い合わせ 北九州市建築都市局区画整理部区画整理課       電話(093)582-2469

清水一範さん

北九州市末吉市長に受賞を報告しました(2月14日)

ISSCCにて(サンフランシスコ:USA)

7F A I S

ロボットたちの熱い闘い、ロボカップジャパンオープン2006北九州開催!

展示会に出展しました!

 今年の5月4日~6日、北九州市小倉北区の西日本総合展示場で「ロボカップジャパンオープン2006北九州」が開催されます。毎年RoboCup日本委員会の行う公募で開催地を決定しており、2006年度は北九州市が選出されました。同市はロボットメーカーや関連企業、大学・研究機関が連携し、次世代を見据えたロボット産業振興に重点的に取り組んでいます。この大会には、学研都市からもHibikino Musashiチームが中型ロボットリーグに出場します。

 (財)北九州産業学術推進機構 阿南 惟正理事長が台湾の新竹科学工業園区25周年記念シンポジウムに来賓として招待され、北九州市立大学・北九州市・FAISからなる訪問団が昨年12月新竹科学工業園区を訪問しました。 新竹の科学工業園区並びに南部科学工業園区と北九州学術研究都市は、2004年に科学

技術に関する交流協定を結び交流を深めており、昨年10月には北九州学術研究都市産学連携フェアにおいて両園区から講師をお招きしセミナーを開催しました。 今回の訪問では、南部地区にある成功大学も訪問し、共同研究のテーマ等について意見交換を行いました。

ロボカップサッカー

ロボカップレスキュー

ロボカップジュニア

4足リーグ

小型ロボットリーグ

中型ロボットリーグ

ヒューマノイドリーグ

シミュレーションリーグ

レスキューロボットリーグ

レスキューシミュレーションリーグ

サッカーチャレンジ

レスキューチャレンジ

ダンスチャレンジ

北九州市発の    ロボット展示

ロボット工作教室

人工知能学会  AIチャレンジ研究会

中高生のための  ロボットセミナー

その他のイベント

1

2

3

4

 昨年12月、東京・有明の東京ビッグサイトに

て開催された『2005産学官技術交流フェア』並

びに『国際ロボット展2005』に出展しました。

学研都市進出大学等の研究シーズや、学研都市

で開発が進む『水中探査ロボット』、『下水道管

渠検査ロボット』などの紹介をしました。

台湾成功大学訪問新竹科学工業園区25周年記念シンポ参加

ロボカップHibikino Musashiメンバー

*ロボカップとは・・・?「西暦2050年までに、人間のサッカー世界チャンピオンチームに勝てるロボットチームを作る」という、夢のある目標を掲げ、真に社会生活に役立つロボット関連技術の育成を目的とした国際プロジェクト。競技のみでなく、ここで培われた技術は、人命救助や科学教育などの分野にも応用されています。

*種目はどんなものがあるの?大きく分けると3つあります。今年6月の世界大会(ドイツ・ブレーメン)からは、以下に加え、『ロボカップ@ホーム』という名の新たなリーグもスタートします。これは、家の中でのロボットの働きぶりを競い合うもので、日常生活を支援する実用的なロボット技術開発の促進を目的としています。

北九大河野助教授(左)と台湾成功大の先生方

学研都市の説明をする阿南理事長

 北九州市立大学、九州工業大学大学院生命体工学研究科、FAISロボティクス研究所から12人のメンバーが集い、日々ロボット製作、改良に取り組んでいます。昨年のロボカップ世界大会(大阪)では、ロボット本体が完成直後で基本的な機能しか搭載しておらず、ベスト8入りにあと一歩届きませんでしたが、今年はサッカー対戦に不可欠なフィールド上の自己位置検出の機能を向上させるなど、動作能力を強化しています。製作チームは機械・電子班、行動班、ビジョン班に分かれ、毎週のミ

ーティングで各班の課題を共同で解決しています。今年は地元の北九州での大会でもあるので、気合が入っていて、昨年以上の成果はもちろんのこと、目標は“優勝”です!

(九工大大学院 一瀬 貴明さんより)

シミュレーションリーグ

4足リーグ

ミーティング風景

国際ロボット展2005

2005産学官技術交流フェア

ひびきのNEWS 第12号 発行日 平成18年2月23日

発行 (財)北九州産業学術推進機構 総務企画部住所 〒808 - 0135 北九州市若松区ひびきの2番1号T E L 0 9 3 - 6 9 5 - 3 1 1 1   F A X 0 9 3 - 6 9 5 - 3 0 1 0URL h t t p : //www .ks rp . o r . j p/ f a i s E -ma i l i n f o@ks rp . o r . j p

 周防灘沖合3kmに建設される海上空港ですが、開港にあわせ北九州学術研究都市-新北九州空港間を約70分で結ぶ「北九州空港エアポートバス」が運行されます。1日17便の羽田路線に対応するよう12往復する予定です。この『折尾・学研都市線』を含む6つの路線のほか、早朝・深夜に便利な乗り合いタクシーも運行が予定されています。また、開港から来年3月末までは、「優待券」を使うと、最高500円(市内域のみ)でエアポートバスを利用できます。詳しくはHPをご覧下さい。URL: http://www1.sphere.ne.jp/kitaqair/

エントランスに次世代型観光案内登場!!

新北九州空港を利用してください!!―2月26日、東九州自動車道 北九州JCT~苅田北九州空港I.C.間開通!―

 (財)北九州産業学術推進機構(ロボティクス研究所)と九州工業大学ヒュー

マンライフIT開発センターは、各所の保有技術をもとに共同開発した2つのロ

ボット等を新空港に設置し、実証実験を行います。一つは、新北九州空港の観

光案内カウンターで、空港施設案内や観光案内に応じる女

性型ロボットで、「シナリオシステム」を用い、不特定多

数の人と会話する案内ロボットです。もう一つは、70イン

チの大型モニターを使い、北九州市の観光情報や四季折々

の行事を映像で紹介するもので、モニターの前に立つ人の

動きに反応して、画面に埋め込まれている音や画像が流れ、

瞬間瞬間で異なる画面を生み出す次世代型の広報媒体です。

いずれも単に“見る”“聞く”という案内ではなく、案内を受ける人と情報を与えるロボット等

のインタラクティブ(双方向)交信が可能であり、このようなロボットなどの空港における実

証実験は日本初となります。設置は開港日を目標に行われます。

026,3

055,1

872

600

1,768

626,1

005,1

学研都市ひびきの

70分700円

折尾駅西口

60分

高速千代ニュータウン

引野口

北九州JCT

苅田北九州空港IC

40分

黒崎BC

50分

若松駅

70分

戸畑

65分

下関駅

70分

小倉駅BC

40分

桟橋通

40分

朽網駅

20分

三萩野

高速葛原

小倉南IC

八幡IC

高速畑

新北九州空港

※所要時間は概算です。※所要時間は概算です。※所要時間は概算です。

東九州自動車道(建設中)

北九州空港エアポートバス運行ルート

新北九州空港は    こうなってます!・ 駐車場 390円/24時間      1500台収容・ 早朝便・深夜便あり     (21時間運用)・ 羽田、名古屋(小牧)、沖縄、  広州(上海経由)、  ウラジオストクなどへ         定期便就航

新空港旅客ターミナル外観(完成予想図)

新空港全景

女性型案内ロボット

インタラクティブ(双方向)広報「画楽」(1Fエントランスのエスカレーター横に設置予定)

か らく