多文化共生 実践活動支援事業 - CANPAN...

7
い多文化共生のまちづくりに役立ちたいと思いました。(日本人スタッフ) 6 たぶんか便り 当団体は、昨年8月に愛知県より「多文化共生実践活動支援事業」 を受託しました。本事業では、新規スタッフ11名とともに、県内5 地域において日本人と外国人の相互理解や外国人の社会参加の促 進に向けた取り組みを実施しました。市・自治会・地元NPO等の協 力を得ながら各地域で行った取り組みをご報告します。 愛知県委託事業 2011年1月9日に「第一回A住宅国際交流の集い」を行いました。 A住宅に住む外国人住民の皆さんに先生を務めていただき、日本 人住民の皆さんとともにポルトガル語、スペイン語、中国語、 タガログ語、英語の5言語で、挨拶や住宅内で使える言葉を練習 しました。語学講座のあとはお菓子を囲んで交流会。参加者か らは「外国人のお友達ができた」「来年もこのようなイベント があるといい」といった喜びの声が聞かれました。来年以降も 続けていこうという自治会役員さんの想いから“第一回”と名 付けられた当イベント。イベントが継続していくことで団地内 のコミュニケーションが活発になることを期待しています。 現在、国際化・多文化共生推進計画の策定を進めている刈谷市。 本事業では、計画策定後の多文化共生事業を行政とともに担う 人材の育成を目的に「多文化共生専門講座“考えよう!ともに 暮らすために”」を実施しました。講座では、概要・教育・労 働とテーマを設定し、刈谷市の現状、公立小学校に通う外国人 児童生徒の様子、外国人研修生と地域のつながり等、市内及び 近隣で活躍している方々にお話いただきました。講座終了後、 講師を務めた企業の方からは「初めてこのような機会に参加し た。今後は市の取り組みに積極的に参加していきたい」との声 が聞かれました。講座を経て、来年度にどんなプランが出来上 がるのか楽しみです。 実践活動支援事業 KARIYA CITY 「多文化共生専門講座」 気がしました。こういった交流会を通じて、少しでも住宅内であいさつができる友達がで スタッフ STAFF’S VOICE スタッフ STAFF’S VOICE INUYAMA CITY

Transcript of 多文化共生 実践活動支援事業 - CANPAN...

  • 講座を通して、様々な立場・観点からの多文化共生についての考え方を知り、刈谷市の新し

    い多文化共生のまちづくりに役立ちたいと思いました。(日本人スタッフ)

    6 たぶんか便り

    当団体は、昨年8月に愛知県より「多文化共生実践活動支援事業」

    を受託しました。本事業では、新規スタッフ11名とともに、県内5

    地域において日本人と外国人の相互理解や外国人の社会参加の促

    進に向けた取り組みを実施しました。市・自治会・地元NPO等の協

    力を得ながら各地域で行った取り組みをご報告します。

    愛知県委託事業

    2011年1月9日に「第一回A住宅国際交流の集い」を行いました。

    A住宅に住む外国人住民の皆さんに先生を務めていただき、日本

    人住民の皆さんとともにポルトガル語、スペイン語、中国語、

    タガログ語、英語の5言語で、挨拶や住宅内で使える言葉を練習

    しました。語学講座のあとはお菓子を囲んで交流会。参加者か

    らは「外国人のお友達ができた」「来年もこのようなイベント

    があるといい」といった喜びの声が聞かれました。来年以降も

    続けていこうという自治会役員さんの想いから“第一回”と名

    付けられた当イベント。イベントが継続していくことで団地内

    のコミュニケーションが活発になることを期待しています。

    現在、国際化・多文化共生推進計画の策定を進めている刈谷市。

    本事業では、計画策定後の多文化共生事業を行政とともに担う

    人材の育成を目的に「多文化共生専門講座“考えよう!ともに

    暮らすために”」を実施しました。講座では、概要・教育・労

    働とテーマを設定し、刈谷市の現状、公立小学校に通う外国人

    児童生徒の様子、外国人研修生と地域のつながり等、市内及び

    近隣で活躍している方々にお話いただきました。講座終了後、

    講師を務めた企業の方からは「初めてこのような機会に参加し

    た。今後は市の取り組みに積極的に参加していきたい」との声

    が聞かれました。講座を経て、来年度にどんなプランが出来上

    がるのか楽しみです。

    多文化共生実践活動支援事業

    KARIYA CITY

    犬山市 「国際交流の集い」

    刈谷市 「多文化共生専門講座」

    住民の皆さんは積極的に交流されていたので、外国人との交流の機会を待っていたような

    気がしました。こういった交流会を通じて、少しでも住宅内であいさつができる友達がで

    きると毎日が楽しくなるだろうなと思いました。(日本人スタッフ)

    スタッフの 声

    STAFF’S VOICE

    スタッフの 声

    STAFF’S VOICE

    INUYAMA CITY

  • 7 たぶんか便り

    団地住民の35%が外国人住民である豊川市の県営B住宅では、団

    地住民の特技を活かし「やさしいポルトガル語・ブラジル文化講

    座」と「五平餅懇親会」を行いました。全3回にわたったポルト

    ガル語講座では、基本的な挨拶からブラジルの成り立ち、ブラジ

    ルで人気のお菓子作りまで、終始和やかな雰囲気で行われ、ブラ

    ジルについて理解を深めることができました。五平餅懇親会は、

    市の防災訓練と同時開催し、約270名の住民が参加しました。両

    イベントを終え、自治会長からは「お互いを知る機会になり、こ

    れをきっかけにあいさつもできる。こうした行事を継続できれば

    良い」という感想をいただきました。

    TOYOKAWA CITY

    豊川市 「ポルトガル語講座」「五平餅懇親会」

    2つの自治会からなる市営C住宅。2010年12月19日にC住宅では初めて

    両自治会役員および日本語教室に参加する外国人住民が協働で、交

    流イベント「C住宅FESTA」を行いました。会場には、おでんや串揚

    げ等の日本料理とシュハスコ(牛肉の串焼き)やブリガデイロ(チョ

    コレートのお菓子)等のブラジル料理が並び、ビンゴや宝探しゲー

    ム等も行われました。参加した住民は各国の料理を食べながら談笑

    するなど、和気藹々とした雰囲気の中楽しんでいるようでした。ま

    た、日本人住民と外国人住民の間で双方の料理について質問し合う

    など、互いの文化について理解を深めるきっかけにもなりました。

    TOYOHASHI CITY

    豊橋市 「交流イベント」

    大府市では、昨年12月からの1カ月半、大府市に外国人登録をして

    いる16歳以上の外国人住民を対象に、情報提供の多言語化について

    アンケート調査を実施しました。アンケートは郵送で行い、24.3%

    の方から回答を得ました。また、1月下旬からは市役所の外国人登

    録窓口等で来訪者にインタビュー調査を行い、ブラジルや中国をは

    じめとする31名にご協力いただきました。調査結果の詳細は後日、

    愛知県多文化共生推進室のホームページからご覧いただけます。今

    後、大府市では本調査結果を参考に、外国人住民へのより効果的・

    効率的な情報提供の在り方を考えていただけると聞いています。

    大府市 「外国人住民対象アンケート調査」

    このインタビュー調査を通して、外国人がどんなことで困っているのか、どんな助けを求めているのかについての実状を知れたことは、一つの参考資料として、多文化共生の発展の大

    きなヒントになるのではないかと思います。(マレーシア人スタッフ)

    日本人がポルトガル語とブラジルの文化に興味を持ってくれて嬉しいです。それは少しずつ

    外国人と日本人の関係を良くし、けんかを防ぎ、偏見のない生活を送ることにつながると思

    います。(ブラジル人スタッフ)

    スタッフ

    の声

    STAFF’S VOICE

    事前準備で外国の料理名「PAPA A LA HUANCAINA」の発音の仕方を教えてもらったところ、日

    本語では「パパ、洗わんかいな」と発音することがわかり、皆で大笑いしました。こういう小

    さなことから相手の文化への興味が湧いてくるのかなと思いました。(日本人スタッフ)

    STAFF’S VOICE

    スタッフの 声

    STAFF’S VOICE

    スタッフ

    の 声

    OBU CITY

  • 8 たぶんか便り

    2010年10月21日より調査をスタートした「多文化共生コミュニティ

    状況等実態調査事業」。約4か月にわたり、愛知県内10地域(名古

    屋市中区・港区、小牧市、瀬戸市、豊田市、碧南市、西尾市、豊

    橋市、豊川市、田原市)の「外国人コミュニティ」(注1)を訪問し、

    アンケートやインタビュー調査、団体活動への参加を行いました。

    (注1) 外国人県民が集まって住んでいる地域や集まって活動している

    場。外国人が経営する飲食店や販売店、教育施設、娯楽施設、宗教施設、

    自助組織等。(愛知県委託要綱より)

    愛知県委託事業

    調査期間中は、スタッフ全員無我夢中で走り抜けましたが、最終的

    には目標の50件を大きく上回る128件もの施設、団体の皆さんにご

    協力頂くことができました。アンケート調査からは「日本人の利用

    を増やしたい」「地域とのつながりをもちたい」と考えている外国

    人コミュニティが多いこと、その一方で主な広報元は同胞による口

    コミであることがわかりました。今後は、この調査で得たたくさん

    の外国人コミュニティの情報を、マップや情報誌など紙面やWebを

    活用し、広く日本人住民にお届けします。

    また本事業の一環として、2011年2月12日には、名古屋国際センター

    別棟ホールにて「外国人コミュニティフェア2011」を開催しました。

    本調査対象のうち外国人自助組織の皆さんの協力を得て、各団体の

    現状および今後の活動展開に関する意見交換会と団体活動紹介を行

    いました。団体紹介では伝統舞踊の発表、民族衣装の試着、伝統料

    理や工芸品の販売など、団体ごとにさまざまな工夫がされていまし

    た。イベント当日の模様は当団体のブログでも紹介していますので、

    ぜひご覧ください。http://blog.canpan.info/mrc-t/archive/148

    多文化共生コミュニティ状況等実態調査事業

    外国人コミュニティフェア2011

    出展団体:Illary del Peru(豊橋市:ペルー)、華豊の友(豊田市:中国)、

    Nagoya Center For African Migrants(名古屋市:ウガンダ)、

    ANBRT Associação Nipo-Brasileira de Toyota(豊田市:ブラジル)、

    PECLA Programa Educativo del Círculo Latino Americano(豊川市:ペルー)、

    NPO法人コリアンネットあいち(名古屋市:コリア)

    MIGRANTS’ ASSOCIATION FESTIVAL 2011

    私が一番心に残っていることは、ペルーの団体の民族舞踊の発表です。子どもたちの笑

    顔を見ていると、国籍に関係なく誰もが笑顔で暮らす社会の構築ために自分も微力なが

    ら何かお手伝いしたいと強く思ったからです。(日本人スタッフ)

    スタッフの 声

    STAFF’S VOICE

  • 9 たぶんか便り

    -3月11日14時46分、だれもが忘れられない出来事が起こりました。

    マグニチュードMw9.0、震度7(宮城県北部)を記録した大地震は、多くの人の大切なものを奪いまし

    た。この惨状の中、一人でも多くの命を救い被害を最小限にとどめようと、さまざまなNPO/NGOが支援

    活動にあたっています。ここでは、その支援活動のひとつをご紹介します。

    発災当日の夜、NPO法人多文化共生マネージャー全国協議会(以下、NPOタブマネ)は、大津市にある

    全国市町村国際文化研修所内に「東北地方太平洋沖地震多言語支援センター」を設置しました。特に

    被害の大きかった東北3県(岩手県・宮城県・福島県)には、合わせて3万人を超す外国人が暮らし

    ています。16年前に起きた阪神・淡路大震災では外国人にも多数の犠牲者が生まれ、避難先で「情報

    弱者」となった彼らは大きな不安に包まれました。そこで同センターでは、外国人被災者らに正しい

    情報を届け彼らの不安や混乱を最小限に抑えることを目的に、webサイト等による多言語情報の提供と

    電話相談窓口「多言語ホットライン」を開設しました。

    この活動は、全国各地で多文化共生に取り組む団体等との連携・協働により行われました。当団体か

    らは、代表理事の土井が同センター長として運営に携わり、副代表理事の後藤はタガログ語翻訳チー

    ムのコーディネーターを務めました。また、事務局長の河村は当団体ブログに各多言語情報サイトを

    まとめ、関連団体等を通じて広報協力を行いました。そうして同センターが閉所した4月末日までに、

    計137報の多言語情報発信と133件の電話相談に対応することができました。

    しかし、被災地の復旧復興はまだ途についたばかりです。今後は被災地だけでなく、各地でこの震災

    の影響を受けたすべての人々と手をとりあって、新たな地域づくりに取り組んでいきたいと思います。

    最後に、今回の震災で犠牲となった方々に追悼の意を表すとともに、被災された皆様に心よりお見舞

    い申し上げます。

    「東北地方太平洋沖地震多言語支援センター」活動報告

  • 合わせて半径5kmほどの2地区は、40以上の言語が日

    常的に飛びかい、キリスト教の教会だけでなくイスラ

    ム教のモスクやシク教のゴドワラ寺院、ヒンズー教の

    お寺など様々な宗教施設、エチオピアやクルド系のレ

    ストランなどが見られる。もともとは自動車工業が盛

    んな工業都市で、1960年代に旧植民地のジャマイカや

    インド、パキスタンなどから移民労働者が大量に流入

    した。それらのいわゆるオールドカマーが定住化し、

    二世三世がイギリス人としてコミュニティを確立した。

    また近年では、ニューカマーとしてアフリカ系の難民

    や東ヨーロッパ、中国などから多くの移民労働者が入っ

    てきて、人種・宗教・文化のモザイクが形成された。

    こうしてコベントリーは、様々な背景を持った人々が

    暮らす文化的に豊かな地域となった。

    〝結束力〟のある地域作り

    イギリスの首都ロンドンから北東に約150km、グレートブリテン島のど真ん中にコベントリーという街がある。人

    口約31万人のこの街では全国平均8%の倍に上る16%が非白人(2001年調べ)で、中でもフォールズヒルとヒルフィー

    ルズという隣接する2つの地区には、合わせて2万8千人の移民が住んでおり、実に2人に1人がエスニックマイノリ

    ティー(民族的少数派)という超多文化地域である。

    10 たぶんか便り

    世 界 の

    多 文 化

    英国編事 情

    ~フォールズヒル・ヒルフィールズから学ぶ~

    超 その一方で課題もある。異なるコミュニティ同士の接触が少なく、孤立したり対立したりと必ずしも良好

    な関係が築けていないのだ。またこの地域は、英国政

    府から国内の最貧困地域の一つとして認定されている。

    もともと労働者の街だったが、長く続く不況のあおり

    を受けて、白人層でも「働かない労働者階級」と呼ば

    れる貧困層が増えた。そのような状況に特に影響を受

    けるのがマイノリティーである。人種や宗教のちがい

    からくる差別や偏見、また法の未整備や言葉の壁 で、

    仕事につくことができない人も多い。このような困難

    を抱えているため、仕事や助成金など少ない資源 を

    めぐってコミュニティ同士が対立する場面も見られる。

    そのような状況をなんとかしようと立ち上がったの

    が「foleshillfields vision project(フォールズヒ

    ルフィールズ・ビジョン・プロジェクト)」だ。この

    団体は、「人と人とのつながりが結束力のある地域を

    つくる」という信念のもとに、いくつものユニークな

    取り組みを行っている。例えば、同じ南アジア系の移

    民にも関わらず歴史的背景から未だ緊張関係にあるシ

    ク教徒とムスリムを結びつけるために、2つのコミュ

    ニティが協働で開催するお祭りを企画したり、同じルー

    ツを持つアフリカ系とカリブ系の住民の対話イベント

    を行ったりしている。また、ムスリム文化圏の女性の

    ために女性限定のイベント をするなど、民族や宗教

    のちがいを超えてあらゆる人に手を差し伸べられるよ

    う創意工夫が行われている。

    写真右:

    フォールズヒルの

    街並み。南アジア

    系の人が多く住ん

    でいる。

    写真左:

    ヒルフィールズ

    にある集合住宅。

    住民のほとんど

    が移民の背景を

    持っている。

    多文化地域の抱える問題

    異なるコミュニティ間の

    〝橋渡し〟を担う地元のNPO

  • イギリスの多文化共生では「郷に入っては郷に従え」

    という言葉は、タブーとされていると言っていい。む

    しろそれぞれの文化を大切にして、ちがいを尊重しよ

    うという考え方が主流である。自らのアイデンティティー

    を誇りに思うことができなければ、コミュニティ同士

    が手を携えて結束していくことができないと考えられ

    ているからだ。「foleshillfields vision project」

    はその考えを体現している団体として地域住民によく

    知られている。団体の活動に参加した人からの「異な

    るコミュニティの人と話ができるのはここだけだよ」

    や「この団体のイベントに来ると自分の中にある偏見

    に気づく」などという感想から、地域住民が文化のち

    がいを越えてつながれる居場所ができていることが伺

    える。ここでの出会いが学びを生み、学びによって促

    される気づきが、多様な文化的背景をもつ人々で構成

    される地域の結束を育むのだろう。(文責:竹内 綾)

    写真上と右:

    ユースグループ

    (若者のグループ)

    にて、たくさんの

    ゲームや対話が行

    われている。

    11 たぶんか便り

    世界の

    カナダでは一年に2,

    3度、突然の大吹雪

    で道路が通れなく

    なったり、人が家から出られなく

    なったりします。雪が道路に積もっ

    て氷に変わると取り除きにくくな

    り、人々の日常生活に大変な危険

    をもたらします。一夜で市内の道

    路すべてを除雪するには行政のも

    つ除雪車だけでは足りないため、

    市役所がトラックを持っている一

    般市民に呼びかけ、トラックに雪

    かきを付けて除雪を依頼すること

    もあります。(イザベル・ビドロー

    さん:カナダ ケベック)

    大吹雪アメリカ西部に

    は毎年ハリケー

    ン(暴風雨)が

    発生します。ハリケーンが発生す

    ると、地下室に逃げ込みます。ア

    メリカでは、多くの家庭に地下室

    がありますが、災害時のシェルター

    としての機能があるかどうかは不

    明です。(徳田マヤさん:アメリ

    カ ヒューストン)

    ハリケーン

    いつ起こるとも知れない自然災

    害。あなたの国では、どのよう

    な防災対策を取っていますか?

    防災

    撫順市(ふじゅん

    し)には「渾河(こ

    んが)」という川

    があります。毎年7月、8月に

    なると雨が多くなります。19

    88年には、大きな洪水が起こ

    り、市民の飲み水が汚染され

    ました。政府は、毎年7月にな

    るとダムの水門を開けて、水

    位を元の3分の2まで下げます。

    そのようにしても、豪雨にあっ

    たら、郊外に住んでいる人は

    再びきれいな水が飲めなくな

    ります。(白冬暁さん:中国

    遼寧省 撫順市)

    洪水

    貧しい人は山の上

    に家を建てること

    が多いですが、豪

    雨になると大変危ないです。警

    報が鳴るので、学校や市役所に

    避難します。(カストロ・シモー

    ネさん:ブラジル サンパウロ)

    豪雨

    台風がひどいの

    はベトナム中部

    です。中部では、

    窓に木などを打ち付けて補強

    します。できるだけ家から出

    ないようにします。もし外に

    いたらすぐに屋内に入ったり、

    安全なところに避難します。

    (ハイさん:ベトナム)

    台風

    束力のある地域

    対策

  • 12 たぶんか便り

    半年余り関わらせて頂いた、プロジェクトを文字にする機会を与えて頂き胸いっぱいです。私の思い出と思いが文字になりました。(永井真衣香)

    サポーター会員大募集!団体正会員 年会費 20,000円個人正会員 年会費 5,000円賛助会員 年会費 3,000円寄 付 一口 1,000円

    *ご支援頂ける方は下記までご連絡下さい。

    特定非営利活動法人多文化共生リソースセンター東海〒453-0021 愛知県名古屋市中村区松原町1-24 COMBi本陣N203

    TEL.052-485-6150FAX 052-485-6155E-mail [email protected]

    発行:特定非営利活動法人多文化共生リソースセンター東海発行責任者:土井佳彦編集スタッフ:河村槙子・張雅婷・竹内綾・永井真衣香・近藤淳宗発行日:2011年/平成23年 5月31日

    編集

    後記

    台湾ドラマ『結婚って、幸せ

    ですか』(原題:犀利人妻)の

    日本での放送が決定した。台湾で

    最高視聴率を得たこのドラマは、

    六歳の一人娘を育てながら夫の事

    業を支えてきた家族第一主義の主

    人公の女性が、夫に不倫されて幸

    せな結婚生活が崩壊する中、自立

    と再出発に奮闘するという内容で

    ある。このドラマは、女性の自立

    する姿への大きな共感以上に、夫

    婦関係に介入する不倫相手が大き

    な話題になった。同時に、「小三」

    という不倫相手の女性を指す言葉

    が大流行した。

    「小三」とは元々台湾の社会

    で使われている言葉で、日本と同

    じく小学校三年生の略称だが、こ

    のドラマの影響で本来の意味をは

    るかに超えて、「人妻」と対立す

    る存在としての不倫相手を指すよ

    うになった。「小三」の「三」は

    「第三者」(台湾では夫婦やカッ

    プル以外の人物)の意味で、主に

    他人の婚姻や長く付き合っていた

    カップルに介入する女性を指す。

    この新しい意味を付与された

    「小三」という言葉は元々中国の

    インターネットから広まった言葉

    だが、台湾ではこのドラマをきっ

    かけに日常生活にまで普及し、メ

    ディアや新聞記事の見出し、さら

    に若者の間で広く使われている。

    この言葉の大流行から、夫/男性

    の存在を無視し、まるで女の戦争

    のごとく「人妻」と「小三」の対

    立構図が仕立てあげられた。女性

    たちは、夫に裏切られた妻に正義

    感を寄せると同時に、「小三」を

    夫婦関係に危機をもたらす存在で

    あり、他人の夫を奪うという女性

    の敵として見なした。こうして敵

    か友かという感情論にかられ、冷

    静に物事を考える道が閉ざされる

    のではないかと私は思う。また、

    これらの否定的側面にも関わらず、

    これまではバラバラの名前で呼ば

    れていた人たちが一気に「小三」

    の名の下で結束し、自ら「小三」

    を名乗る女性が増えるという歪な

    現象が起きている。これは、人気

    ドラマがもたらした言葉の流行に

    過ぎないのか、あるいは台湾社会

    で今まで潜在した「人妻」と「小

    三」の問題が顕在化されたのか。

    (文責:

    張雅婷)

    「小三(

    シャオ・サン)

    ー台湾の流行語ー

    今回は、全員で会ってミーティングすることもできないくらいそれぞれ多忙な中で作り上げました。チームのみんな大好きです!(竹内綾)

    自分が何かできるのかと色々と考えたあげく、やはり書き続けることではないかと思った。何よりも、文字の力を信じていますから。(張雅婷)

    今回もレイアウトを担当しました。文章のイメージでレイアウトを考えています。すごく楽しかったです。(近藤淳宗)

    ニュースレターの発行を開始して一年が経ちました。読者の皆さんからの感想が何よりの励みです。(編集長河村槙子)

    6県実践事業7県実践事業8県事業コミュニティ9震災支援修正10世界の多文化事情 a-ya 完成11防災コラム完成12編集後記 完成2