No.1098 ヘリ搬送などテーマに議論...静岡徳洲会病院の上田...

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35 14 調便80 便stanford B 使西12 30 10 鹿16 12 鹿調13 西13 西調25 中部徳洲会病院(沖縄県) バレーボール部は7月21日か ら4日間、埼玉県で開催され た第70回全日本9人制バレー ボール実業団男子選手権大 会で優勝した。全試合ストレ ート勝ちで、2年ぶり9回目の 優勝。 同大会は各都道府県の予選を勝ち抜いた代表チームと推薦チ ーム合わせて計56チームが出場。同院はグループ予選を危なげな く通過し決勝トーナメントに進出。第4シードで2回戦から登場し、 明治大阪(大阪府)、続く3回戦のJT東京(東京)、準々決勝の住友 電工伊丹(兵庫県)に対し、得意の攻撃力を生かしセットカウント2 対0のストレートで勝利を飾った。 そして迎えた準決勝、相手は富士通(兵庫県)。今大会で 最も苦戦した試合だ。第1セットは中盤までリードを許しな がらも勝負どころでスパイクを決め、ライン際のボールを冷 静に処理するなどし、流れを引き寄せ21対18で取った。第 2セットも途中逆転される場面があったが、要所で攻撃を決 め21対19で接戦をものにした。決勝のサンデンホールディ ングス(群馬県)戦は、準決勝の勢いのまま攻守に優りスト レート勝ち。 新城剛監督(同院健康管理センター係長)は「決勝トーナ メントは全試合、強豪との対戦でしたが、それにより緊張 感を保ち集中力を最後まで持続できました」と勝因を分析。 下地将一郎キャプテン(介護老人保健施設おきなわ徳洲苑 介護士)は「チームがひとつになり優勝できました」と振り返 った。 中部徳洲会病院は10月7日から 3日間開催される第3回全日本9人 制バレーボールトップリーグ男子 (V9チャンプリーグ)に出場。全国 の強豪8チームによる総当たり戦 だ。会場はBumB東京スポーツ文 化館。ぜひ応援に駆け付けよう。 試合ではチームワークと勝負強さを発揮 優勝を喜ぶ中部徳洲会病院チーム 中部徳洲会病院 バレーボール部 2年 ぶり9回 目 優 勝 真剣な様子で耳を傾ける参加者たち 救急科医師や看護師、薬剤師などが集まり研鑽 活発な議論を呼びかける幹事 の阪本副院長 「今後は離島医療もテーマ に」と救急部会長の篠﨑セン ター長 講演後に質問を受ける上田係長 ヘリ搬送などテーマに議論 第7回ERCCMフォーラム 徳洲会グループ救急部会 命だけは平等だ 平成 29 9 4 日 月曜日│ No. 1098

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  • 静岡徳洲会病院の上田

    由美子・健康管理センタ

    ー係長は中国の寧波市と

    杭州市で講演した。浙江

    省と静岡県が友好締結か

    ら35周年を迎え、民間交

    流をさらに促進するため

    に開かれたイベントのひ

    とコマで、静岡県上海事

    務所や日中の企業も講演

    した。

    上田係長は「〜最先端

    のがん検診〜PET―C

    Tハイテク医療機器によ

    るガンの早期発見を」と

    題し、自院で実施してい

    るPET―CT(陽電子

    放出断層撮影+コンピュ

    ータ断層撮影)ドックを

    紹介。がんの早期発見の

    重要性を指摘したうえで、

    PET―CTを用いた検

    査の仕組みや特徴などを

    説明した。

    自院の実績も提示。2

    005〜14年までにPE

    T―CT検査で見つかっ

    たがんの件数や具体的な

    症例を示し、あらためて

    検査を受ける際のポイン

    トや検査当日の流れなど

    を説明した。

    最後に静岡県でPET

    ―CT検査を受ける良さ

    を強調。富士山静岡空港

    から杭州への直行便があ

    り、アクセスが良いこと、

    検査後に観光が可能なこ

    となどを挙げ、「静岡徳

    洲会病院で検査を受け、

    万一、がんが見つかった

    場合、全国の徳洲会グル

    ープ病院とスムーズに連

    携し治療ができます」と

    締めくくった。

    2つの会場とも中国の

    会社役員ら約80人が参加。

    講演後、すぐに上田係長

    に質問が寄せられるなど

    高い関心を示していた。

    上田係長は「地元の企業

    や静岡県上海事務所の協

    力で講演させていただき

    ました。せっかく直行便

    が飛んでいるので、少し

    でも知っていただき、当

    院が国内だけでなく外国

    の方にもお役に立てたら

    と思います」。

    湘南鎌倉総合病院(神奈

    川県)の大村史・薬剤部

    主任が「当院での急性大

    動脈解離stanford B

    おけるせん妄に対する抑

    肝散の使用状況」をテー

    マにそれぞれ発表した。

    最後に、救急部会長の

    篠﨑正博・岸和田病院救

    命救急センター長が挨拶

    した。「今後は離島での

    活動も報告していければ

    良いと思います。参加で

    きない離島病院のために、

    WEBでの配信も含め検

    討していきましょう」と

    展望。また、湘南鎌倉病

    院の大森俊和・薬剤部副

    主任が「徳洲会救急・集

    中治療薬剤師研究会」の

    発足を報告。「薬剤師の

    専門性を形あるものにし

    ていきましょう」と参加

    を呼びかけた。

    ムの可能性を検討するた

    め、参加者にアンケート

    への協力を呼びかけた。

    このほか岸和田病院の

    白坂渉・救急科医師が「レ

    ジオネラLAMP法遺伝

    子検査の有用性」、東京

    西病院の萩野貴磨・歯科

    口腔外科医師が「顎骨骨

    折をともなう顎顔面の広

    範囲外傷を審美的さらに

    機能的に修復した1例」、

    ④造影CTが必要――と

    問題提起した。

    仙台徳洲会病院の吉田

    秀一・整形外科部長は「救

    急医療におけるAIの活

    用について」がテーマ。

    電子カルテの診療録デー

    タを用い、AI(人工知

    能)による救急患者さん

    の受診誘導システムと、

    救急対応にあたるスタッ

    フ向けの診療補助システ

    徳洲会グループ救急部会(TKG)は7月8日から2日間、武蔵野徳洲会病院(東

    京都)で第7回ERCCMフォーラムを開催した。これはTKG独自の学術集会で、

    今回のテーマは「ヘリコプター利用の現況」。全国から12病院30人が参加、救急現

    場での診断・治療など多様な情報を共有し、活発に議論を展開した。

    ERCCMとは、ER

    (救急外来)とCCM(救

    命救急医療)をかけ合わ

    せた造語。同フォーラム

    はTKGが発足した20

    14年から年2回程度開

    催している。今回は徳洲

    会8病院から10演題が発

    表された。

    冒頭、幹事である武蔵

    野病院の阪本敏久・副院

    長兼救急科部長が「同じ

    グループ内なので遠慮せ

    ず活発な議論を交わしま

    しょう」と挨拶し開会。

    沖永良部徳洲会病院

    (鹿児島県)の金城直哉・

    看護師長は「離島医療に

    おける救急患者のヘリ搬

    送の現状」をテーマに発

    表。沖永良部島にある病

    院は同院のみ。対応困難

    な症例は島外の医療機関

    へ搬送しており、これま

    で沖縄県ドクターヘリと

    自衛隊ヘリに依頼してい

    た。16年12月から奄美ド

    クターヘリの運用が開始

    されたことで、病院から

    出発するまでの時間が大

    幅に短縮。

    「これまで沖縄県を主な

    搬送先としてきましたが、

    奄美大島や鹿児島本土も

    搬送先の候補となり、提

    供する医療の質の担保や、

    患者さんやご家族の意向

    を考慮した搬送先の決定

    などが可能になりまし

    た」と報告した。

    岸和田徳洲会病院(大

    阪府)の薬師寺泰匡・救

    急科医長は「岸和田徳洲

    会病院救命救急センター

    における敗血症性ショッ

    クの治療」と題し発表し

    た。同院救命救急センタ

    ーは、内科三次救急に対

    する地域の最後の砦とりでであ

    ると強調。

    同演題では13年から4

    年間の敗血症性ショック

    の患者さん123例を対

    象とし、予後の推移を検

    討した。結果、死亡率は

    年々低下した。「ERか

    らICU(集中治療室)

    へのスムーズな治療介入、

    集中治療の質向上が影響

    しています」と分析。今

    後は早期経腸栄養プロト

    コルの作成などを課題に

    挙げた。

    東京西徳洲会病院の秋

    本琢磨・歯科口こう

    くう腔

    外科医

    長は「ドクターヘリで搬

    送された四肢外傷を伴う

    顔面多発骨折の1例」が

    テーマ。この症例を通じ、

    高エネルギー外傷患者さ

    んの管理は、正確な患者

    アセスメント(身体評価)

    の後、治療の優先順位を

    見極めることが重要であ

    るとし、とくに「顎がく口腔

    からの出血をともなう外

    傷には、気管切開を行わ

    ない対応が肝要です」と

    考察した。

    札幌東徳洲会病院の松

    田知倫・救急科部長は「地

    域連携による〝断らない

    救急〟の実践」と題し発

    表。今年1〜5月に平均

    13・8日が満床で、救急

    受け入れ困難になった状

    況を受け、①土日に救急

    科へ入院させた治療中の

    患者さんの転院、②ER

    で初期評価を行った後で

    即日他院に転院、③同じ

    区に立地している4施設

    と月1回の会議で密接な

    連携――という新しい取

    り組みを始めた。

    結果、「救急受け入れ

    不能を減らすことに成功

    し、連携施設との会議は

    円滑な転院、転院数の増

    加に有用でした」と報告

    した。

    松原徳洲会病院(大阪

    府)の西山毅・初期研修

    医(2年目)は「脳卒中

    と初期診断した特発性脊せき

    髄ずい硬膜外血腫の2例」が

    テーマ。救急外来では、

    時に片側症状の訴えで搬

    送された患者さんに、脳

    卒中と誤診されやすい頚けい

    椎つい疾患が潜んでいると指

    摘。「詳細な病歴聴取、

    神経学的所見を取ること

    により、頚椎疾患を見逃

    さないことが重要です」

    と強調した。

    生駒市立病院(奈良県)

    の今村正敏院長は「25歳

    男性の急性大動脈解離」

    と題し発表した。経験し

    た症例をもとに、若年者

    の急性大動脈解離の診断

    の難しさを説明。①若年

    者は頻度が少ないので見

    落としがち、②単純CT

    (コンピュータ断層撮影)

    では診断困難、③疑った

    時は家族歴の聴取が必要、

    中部徳洲会病院(沖縄県)バレーボール部は7月21日から4日間、埼玉県で開催された第70回全日本9人制バレーボール実業団男子選手権大会で優勝した。全試合ストレート勝ちで、2年ぶり9回目の優勝。

    同大会は各都道府県の予選を勝ち抜いた代表チームと推薦チーム合わせて計56チームが出場。同院はグループ予選を危なげなく通過し決勝トーナメントに進出。第4シードで2回戦から登場し、明治大阪(大阪府)、続く3回戦のJT東京(東京)、準々決勝の住友電工伊丹(兵庫県)に対し、得意の攻撃力を生かしセットカウント2対0のストレートで勝利を飾った。そして迎えた準決勝、相手は富士通(兵庫県)。今大会で最も苦戦した試合だ。第1セットは中盤までリードを許しながらも勝負どころでスパイクを決め、ライン際のボールを冷静に処理するなどし、流れを引き寄せ21対18で取った。第2セットも途中逆転される場面があったが、要所で攻撃を決め21対19で接戦をものにした。決勝のサンデンホールディングス(群馬県)戦は、準決勝の勢いのまま攻守に優りストレート勝ち。新城剛監督(同院健康管理センター係長)は「決勝トーナ

    メントは全試合、強豪との対戦でしたが、それにより緊張感を保ち集中力を最後まで持続できました」と勝因を分析。下地将一郎キャプテン(介護老人保健施設おきなわ徳洲苑介護士)は「チームがひとつになり優勝できました」と振り返った。中部徳洲会病院は10月7日から3日間開催される第3回全日本9人制バレーボールトップリーグ男子(V9チャンプリーグ)に出場。全国の強豪8チームによる総当たり戦だ。会場はBumB東京スポーツ文化館。ぜひ応援に駆け付けよう。 試合ではチームワークと勝負強さを発揮

    優勝を喜ぶ中部徳洲会病院チーム

    全日本実業団選手権で強さ発揮

    中部徳洲会病院バレーボール部 2年 ぶり9回目優 勝

    真剣な様子で耳を傾ける参加者たち

    救急科医師や看護師、薬剤師などが集まり研鑽

    活発な議論を呼びかける幹事の阪本副院長

    「今後は離島医療もテーマに」と救急部会長の篠﨑センター長

    講演後に質問を受ける上田係長

    ヘリ搬送などテーマに議論第7回ERCCMフォーラム

    徳洲会グループ救急部会

    静岡徳洲会病院がPR

    中国で人間ドック

    徳 洲 新 聞生い の ち

    命だけは平等だ 平成 29 年 9 月4日 月曜日 │ No.1098 ❹