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2 2018-11 Lighting Scene No.1

■ ライティングシーン施設例14 みちのく銀行 函館営業部

16 広島テレビ放送 A スタジオ・B スタジオ

18 SG リアルティ和光

20 赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設

22 福岡県庁舎行政棟・県民ホール

特集 学校の照明

■ 巻頭インタビュー2 名古屋学院大学 名古屋キャンパスたいほう[GLOBAL LINKS] の建築と照明

名古屋学院大学財務課 課長 箕浦 太郎 様

名古屋学院大学国際センター 課長 長瀬 賢俊 様

株式会社久米設計 名古屋支社意匠設計担当 上席主査 加納 史章 様

株式会社久米設計 名古屋支社電気設計担当 部長 小島 工 様

■ 施設例5 名古屋学院大学 名古屋キャンパスたいほう 「GLOBAL LINKS」

6 関西高等学校 新本館

8 認定こども園 中川町幼児センター

10 中京大学 豊田キャンパス 新体育館

12 国立大学法人 九州大学 伊都キャンパス・センター 4 号館

Lighting Scene

No.1 2018-11

CONT ENT S

巻頭インタビュー

名古屋学院大学 名古屋キャンパスたいほう

[GLOBAL LINKS]の建築と照明新しく建築整備された国際人材教育拠点「GLOBAL LINKS」の建築と照明について、名

古屋学院大学の箕浦 太郎様、長瀬 賢俊様と久米設計の加納 史章様、小島 工様にお話

を伺いました。

世界や地域と連携した教育で主体性や実践力を養成する総合大学。── 先ず、最初に名古屋学院大学様の概要を

お聞かせください。

箕浦 米国のキリスト教宣教師フレデリック・

チャールズ・クライン博士が1887年に創立した

名古屋英和学校を前身として、1964年に名古

屋学院大学が開学しました。クライン博士の掲

げた「敬神愛人」を建学の精神とし、豊かな国

際感覚を備えた、社会に貢献する人材育成を

ミッションとしています。現在では、8学部11学

科、留学生別科、大学院2研究科を擁する総合

大学に発展しており、学生数は6,000名を超え

ています。全学的に多様な特色ある教育研究

を展開していますが、伝統ある国際人材教育を

はじめ、キャリア教育、情報教育、そして地域・

社会連携教育に力を入れています。

── 「GLOBAL LINKS」の建設に向けて重視

したことは。

箕浦 日本の社会構造が変化し、社会・経済の

グローバル化が進展、様々な領域で複雑化、不

確実性が高まる中で、産業界や地域社会から

は大学教育に対して有為な人材の育成や学術

研究への社会的要請が高まってきています。建

設に際して「教育の国際化と情報化」「地域コ

ミュニティとの連携・複合化」というコンセプト

を教育的要素としてあげています。この計画を

具体的に進めるうえで重視したことは、まった

く新しい考え方を持った学習空間を創出、学

生の主体的・自律的な行動を育成する学びの

機会を提供することでした。「GLOBAL LINKS」

は、学生の主体的行動を促す教育の質向上、グ

ローバル化と社会、地域との連携という機能を

より強化して展開していく施設となっています。

長瀬 国際教育を支援・推進する施設には、語

学教育支援と多文化理解という二つの側面が

ありますが、この「GLOBAL LINKS」は様々な人

が集い、交流する異文化理解を目的とした多

目的交流スペースを施設の中心に配置してい

ます。これまで本学ではインターナショナル・ラ

ウンジ「i-Lounge」という場所が国際教育の拠

点となっていました。主に留学をサポートする

施設として開設されましたが、自然に留学生と

日本人学生が交流しながら学び合う、そういっ

名古屋学院大学財務課 課長箕浦 太郎 様

名古屋学院大学国際センター 課長長瀬 賢俊 様

株式会社久米設計意匠設計担当 上席主査加納 史章 様

株式会社久米設計電気設計担当 部長小島 工 様

©ROCOCO PRODUCE

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32018-11 Lighting Scene No.1

た環境が整っていきました。「GLOBAL LINKS」

にはこの「i-Lounge」が拡大し、移設されてい

ますが、本学の特色を活かすため、建物の中

心にコミュニティ・リンクという多目的交流ス

ペースを配置しました。そして、それをサポー

トする形で周囲に語学学習を支援する機能を

配置しています。「i-Lounge」を大きく分けると

1階部分が交流を深めながら学ぶフロアとな

り、2階部分は静かに学ぶフロアとして切り分

けています。また、英語学習では、読む、書く、聞

く、話すといった4技能が求められますが、洋

書に囲まれたリーディング・スペース、ライティ

ング・センター、リスニング・スピーキングブー

スを用意して教育プログラムを展開していま

す。使用言語が英語のみに制限された英語ラ

ウンジでは、外国人講師と日常的に会話できる

ようにしています。

「GLOBAL LINKS」は学びの輪を広げる国際人材教育の拠点施設。箕浦 建物中央のコミュニティ・リンクを大き

な吹き抜け空間とすることで多様な学び場に

一体感を与え、立体的に連続した空間を形成し

ています。あたかも建物内にいながら街中にい

るようなにぎわいを感じさせ、自然に交流の場

を形成するよう仕掛けられています。また、主体

的で自律的な行動を育成するアクティブラーニ

ングを実現するため、フレキシブルに可動・可

変できるテーブル・チェアを導入、教員と学生に

とって使いやすい教室形状を調査・検討を重ね

た結果、一般的な講義室ではなく、円形教室と

していることも特徴的です。透過性のガラス壁

を多用することで教室内に留まっていた学びを

視覚的に解放、教室と教室をつなぐ廊下をなく

して個人からグループまで対応する学習スペー

スとすることで「選べる学び場」としました。

 もう一つ大切なことは、地域との連携拠点と

いう機能です。長年、地域に根差したまちづくり

や社会活動、地域と連携した教育プログラムに

力を入れてきた実績があります。社会構造の変

化から、グローバル化の進展がビジネス分野だ

けでなく地域社会にも浸透してきています。学

生が大学で身につけた専門知識を大学教育と

して地域で実践、実際に社会の発展に寄与で

きる人材育成に努めると共に地域の活性化・教

育・行政等あらゆる領域において、知の成果を

社会に還元し、社会の発展に資する取り組みを

今後も積極的に展開していきます。

円形室“LINK”から広がる多様な学びの場が共存する刺激的な学習環境。── 次に、建築設計についてお聞きかせください。

加納 今回の設計では、名古屋学院大学様の

国際人材教育を象徴する学舎が求められてい

ました。その教育の中心に据えられた対話型講

義“アクティブラーニング”に最適な形として提

案させていただいたのが、円形教室です。人が

集まり、輪になったときの形です。方向性がな

いため、グループワークやプレゼンテーション

など、学習プログラムに合わせた自由なデスク

レイアウト変更を促します。また求心性が高い

ため、その中にいる誰しもが主役だと感じられ

る高揚感ある学習の場ができると考えました。

 円形の室を設けることで生まれる周囲の余

白は「i-Lounge」と位置付け、自学自習の場とし

ています。日本人が苦手とされる自己表現力を

育むには「見る」「見られる」という刺激ある環

境の中で学ぶことが重要だと考え、意識的に視

1階キッチン・コーナー❷。

2階リーディング・スペース。2階吹抜けからコミュニティ・リンクを見下ろす。

2階ジャパニーズ・ラウンジ❶。

2階グループワーク・スペース❶。

1階グループワーク・スペース❷。2階メディア・スタジオ❷。

アクティブラーニングをサポートする円形教室。

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4 2018-11 Lighting Scene No.1

(画像センサーを活用した光環境例)アカデミック・アドバイジング、ライティング・センター❶。

線が通るよう計画しました。

 円形室を形成する円弧壁は構造体でもあり

ますが、視線の抜け、音環境の観点からも検討

を重ね配置しています。

 平面計画は、中央に大きな円、その周囲に

4つの小さな円を配置したシンプルな構成で

す。従来型の一般教室やサポート諸室は、それ

らを挟み込むよう両側にまとめて配置していま

す。断面計画は、1階の動的な賑わい空間、2階

の静的な落ち着いた空間、3階の屋外空間から

なり、階毎に性格の異なるものを積み重ねてい

ます。それらを視線的、あるいは空間的につな

げることで、1つのシーンの中に様々な場が共

有され、互いに触発しあえる学習環境を目指し

ました。階高をなるべく抑え、1階から3階まで

の距離感を縮めることで、シンプルな平面構成

ながらも立体的なつながりをもった広がりある

空間としています。

 外観は、両端部を名古屋学院大学様の伝

統を継承したレンガボックスとし、中央は円形

室によって支えられた透明性の高いガラスの

ショーケースとしました。内部のプログラムを

そのまま表出させた計画です。

画像センサーを活用し少人数、多人数に応じた適切な明かり環境を創出。── 照明設計については。

小島 この施設は様々な用途のラウンジが配

置され、留学生との国際交流が可能な場であり、

また地域との連携拠点という機能をもった場

でもあり、さらにはグループ学習や個人学習等、

少人数から多人数までもが集まれる様々な学

習空間を配置しています。このため、省エネを

配慮しつつも、人の動きや人数が変化する中

で、自然な形の新しい学びの光空間を提供で

きないものかと検討していたのですが、たまた

ま東芝さんからそういったものを開発している

という話がありました。それは、画像センサー

により人の動きや人数に合わせて適切な照度

に変えるというシステムなのですが、その新し

いシステムに今回チャレンジしたのです。そこ

で、1階の入口部分と1階、2階の多人数が集ま

る特定のエリアを選定し採用することにしまし

た。入口部分は、人が入ってきた時には少し明

るさをアップする、また通り過ぎたら元の明る

さに戻すという制御。それに1階および2階の多

人数が集まり対話が生まれる広いエリアでは、

夕方・夜間は無人または通過のみの場合に200

ルクス、1人2人と学び始めると400ルクス、3人

以上になると500ルクス、大多数の人が集まる

と600ルクスの照度を確保します。同時に昼間

の色温度と夕方からの色温度が変化するよう

にしています。そのほかの「i-Lounge」の狭いエ

リアは通路部分として調色のみを変える制御と

しました。調色については単純に時間軸で、昼

間は白色、夕方になると徐々に色温度が下がっ

て温白色に変わっていくようにしています。夏

は夕方がだんだん遅くなりますから時間を遅く

するとか、冬は早くするとか、そういった変化も

させています。

 1人で勉強する時や本を読む時はあまり明る

さは必要としないものですが、同じ空間に人が

集まってきたらそれに応じて照度が上がる、少

し離れたところに座っている人の顔もよく見え

るようになってくると、会話を生み出すような

きっかけにもなるのではないか。自然と気が付

かないうちにそのような光環境になっているこ

とを狙いとして照明設計を行いました。

── 本日は貴重なお話しをいただきありがと

うございました。

多人数の場合 照度 600Lx 調色 4000K

少人数の場合 照度 400Lx 調色 3800K

無人の場合 照度 200Lx 調色 3500K

保守率0.77込み [計算面高さ]0.800

40.65

31.71

50100200300400500

[lx]

グループ学習スペース

グループワーク・スペース

ジャパニーズ・ラウンジ

メディア・スタジオ

リーディング・スペース

アクティブ・リンク

アクティブ・リンク

アクティブ・リンク

コミュニティ・リンク

2F

2階最大出力時照度分布

【日中】

【夜間】

【夜間】

※上記3枚の写真は試験調整時のもので実際の運用時刻の写真ではありません。

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52018-11 Lighting Scene No.1

LED調光調色ダウンライト採用の「i-Lounge」2階グループワーク・スペース❶。

LED調光調色ダウンライトT/Flecs仕様❶

TENQOOシリーズ埋込形グレア抑制❹

グレア抑制のTENQOO埋込形連結器具をライン配置したメアリーホール❹。

特集 名古屋学院大学 名古屋キャンパスたいほう 「GLOBAL LINKS」

名古屋学院大学の「名古屋キャンパスたいほう」に誕生した「GLOBAL LINKS」は、中央に配置した3層吹き抜けのコミュニティ・

リンクを囲むように、多様な学習支援空間を全体に点在させています。人の動きが見えるボーダレスな空間構成により、国際的

な感覚を育む学習環境としました。照明は「i-Lounge」の特定の広いスペースにSMART EYE SENSOR MULTI+T/Flecsを活用し

て、利用人数に応じた必要照度と外光の色温度に合わせた調色を自動的に制御する新しい照明システムを採用しています。

「i-Lounge」はSMART EYE SENSOR MULTI+T/Flecsの組み合わせで人数に応じた適切な明かりを提供。

主な掲載器具一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

館内

LED調光調色ダウンライト(T/Flecs仕様) ❶ LEDG-60011MC-MC9K(特注) 52 消費電力:71.0WLED調光調色ダウンライト ❷ LEDG-60011MC-LC9K(特注) 51 消費電力:71.0WLEDスクールソフト ❸ LET-42764-LD9 72 消費電力:51.0WTENQOO埋込形グレア抑制 ❹ LEKR415523DW-LD9 126 消費電力:32.5W

【 物件概要 】所在地:愛知県名古屋市熱田区大宝二丁目 427番 1建築面積:2,619.00㎡延床面積:6,146.00㎡構造・規模:鉄骨造、地上 3階建施主:名古屋学院大学設計:㈱久米設計施工: 建築/㈱熊谷組 電気/㈱トーエネック竣工:2018年 8月

照明は 1階の入口ゾーンと1・2階の「i-Lounge」の広いエリアに、

画像認識技術を用いた SMART EYE SENSOR MULTI、照明器具を個

別にコントロールできるT/Flecs を組み合わせた制御システムを採用。

SMART EYE SENSOR MULTI により人数を検知して、その人数に応じ

た適切な照度を自動的に創出。例えば、多人数の場合は 600 ルクス、

少人数の場合は 400 ルクスに減光し、無人あるいは、通過のみの場

合は 200 ルクスまで減光するというように、人数に応じた心地良い明

るさ空間の演出と省エネ性を両立させた新しい照明制御を導入してい

ます。同時に調色制御も可能で、昼間は白色 (4000K)、夕方になれば

温白色(3500K)に切り換わるようにプログラミングされています。そ

れ以外のエリアは、調色制御のみとし、昼間はさわやかな白色、夕方

からは温かみのある温白色として雰囲気が緩やかに変化していく光環

境としています。

また、1 階に配置された 200 人収容の教室(メアリーホール)は、

客席にグレア抑制の TENQOO 埋込形を連結設置でライン配置、ステー

ジにはLEDユニバーサルダウンライトを採用。40人教室はLEDスクー

ルソフトを用いて天井面共に明るい空間にしながら目の負担を軽減し

た設計とし、CALLラボ教室は視界に入る眩しさを低減する TENQOO

下面開放のグレア抑制器具をライン状に整列配置しています。

キリスト教主義に基づき、国際感覚豊かな人材を育成してきた名古屋学院大学。現在は8学部11学科を有する総合大学へと発展しています。平成30年9月には「名古屋キャンパスたいほう」に名古屋と世界を結ぶ自由交流&学習空間「GLOBAL LINKS」が誕生。国内でもトップクラスの国際人材教育拠点施設として学部教育と連携した実践的なグローバル教育を行うほか、多様な地域連携プログラムも展開し、地域に根づいた国際教育が行われています。

LEDスクールソフト❸SMART EYE SENSOR MULTI

※SMART EYE SENSOR MULTIは 東芝インフラシステムズ株式会社の商品です。

S480

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76 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

 既存の校舎に連結する形で建てられた鉄骨造 5階建ての新本館には、

18 の普通教室のほか、各種特別教室、理事長室、校長室、教員室、大

小会議室、図書室など、さまざまな部屋が設けられています。無線 LAN

設備やタプレット端末連動のテレビモニターの導入など、ICT(情報通信

技術)活用が考えられた施設環境が整えられ、照明器具には相関色温度

5000K の TENQOOシリーズ各タイプを中心に、それぞれの空間の用途

に応じた LED 照明器具が多数採用されています。

 例えば、新本館を象徴する総合学習スペースとして設けられた特別教

室「iRoom」では、その主用途であるアクティブラーニング、つまり生

徒たちが机やイスの配置を自由に変えたり移動したりしてディスカッショ

ンしながら学ぶスタイルに適した照明環境を、TENQOOシリーズ直付形

が演出。天井面に広く5灯× 5 列で配置されたことにより、影が生じに

くく照度ムラも目立たない、部屋の隅まで光が行届いた明るい学習環境

がつくられ、能動的に行動する生徒たちの活発な議論を支えます。

計500台を超えるLEDベースライトTENQOOシリーズの採用などにより、明るい学びの環境を創出。

2017 年に創立 130 年を迎えた岡山の私学伝統校、関西高等学校が周年記念事業として本館校舎を新築。5 階

建ての新校舎は、総合学習スペースが設けられるとともに最新の ICT(情報通信技術)が導入された、次代を担

う人材の育成が考えられた施設となっており、各種 LED 照明器具が学びの場にふさわしい照明環境を創り上げ

ています。

特集 関西高等学校 新本館

4階特別教室「iRoom」 25台のTENQOOシリーズ直付形W230❶が採用され床面最大971ルクスの明るさを実現。

【 物件概要 】所在地:岡山県岡山市北区西崎本町 16-1建築面積: 1,483.56m2延床面積: 6,048.01m2構造・規模:鉄骨造・地上 5階建施主:学校法人関西学園 理事長井上峰一設計:㈱山陽設計施工: 建築/中国建設工業㈱ 電気/旭電業㈱竣工:2018年 3月

主な掲載器具一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考教室・iroom、ほか

❶LEDベースライトTENQOOシリーズ直付形40タイプW230 LEKT423693N-LS9 331 消費電力:43.0 W❷LEDベースライトTENQOOシリーズ 埋込形40タイプ黒板灯 LEKR414253N-LS9 57 消費電力:17.0 W

図書室 ❸LEDベースライト一体形スクエア□600乳白パネル LEKR760101FN-LS9 49 消費電力:60.5Wエントランス・展示室

❹LED一体形ダウンライト1500シリーズ 広角タイプ LEDD-15011FN-LS9 67 消費電力:14.6W❺LED一体形ユニバーサルダウンライト1500シリーズ 中角タイプ LEDD-15035W 16 消費電力:15.2W

図書室 総合学習スペースとしてディスカッションもできる図書室/ LED 一体形スクエア器具❸を3列で計 32 台配置。

普通教室(左)/理科室(右) TENQOO 直付形❶により床面最大 850 ~1100 ルクス超の明るい学習環境を実現/ホワイトボードの照明には発光部が生徒の目に入りにくい構造の学校用黒板灯❷を3灯設置。

展示室/エントランスホール ベース照明には 5000Kの LED 一体形ダウンライト❹を採用/トロフィーなど壁の展示物は4000Kの LED 一体形ユニバーサルダウンライト❺で演出。

❶LEDベースライト TENQOOシリーズ  直付形40タイプ W230

❷ TENQOOシリーズ 埋込形学校用黒板灯

❸ LED一体形スクエア □600乳白パネル

スポーツ強豪校としても全国的に知られる関西高等学校は、生徒数1100名を超える岡山県下唯一の男子校。「天分発揮」「敢為の精神」「質実剛健」を校訓に掲げ、生徒一人ひとりの自主性を尊重した教育が実践されており、1887年(明治20年)の開校以来、さまざまな分野に人材を輩出してきました。2017年には創立130周年を迎え、その記念事業の1つとしてICT(情報通信技術)教育環境が整えられた新たな本館校舎が建てられました。

S481

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98 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

特集 認定こども園 中川町幼児センター

“ 木を見せる ”ということを意識した空間づくりとなっている幼児セン

ター内は、全体的に外光をできるだけ活かしながら照明のあかりが違

和感なく自然な感じで馴染むように照明設計されています。

センター内で最も広い遊戯室は、子どもたちが直接木と触れ合える

木柱と太い梁が印象的な全面フローリング仕上げの空間。エントランス

寄りの半面が高天井となっており、その壁面に設けられた面積の広い

上窓とテラス側の窓から外光をふんだんに取り込んでいます。

この外光を活かしながら明るい照明環境を創出できるように、ベー

ス照明には 6,850 lm の FHP32 形× 3 灯用器具相当タイプ TENQOO

スクエア器具が採用され、高天井部の側面には 5,200 lmタイプの

TENQOOシリーズウォールウォッシャーが 3.3mの高さにライン状に設

置されました。共に 5000K の LED バーと組み合わせられ、明るい昼白

光が空間のすみずみまで行き渡り、Ra83 の色再現性と合わせて、教育・

保育の現場にふさわしい照明環境を創り出しています。

北海道中川町が、力を入れている子育て支援施設整備の一環として、2018 年春に幼児センターを移設。新築され

た新センターは林業で栄えてきた中川町の地域色を生かす木造建築が採用され、木の温もりや柔らかさが感じられ

る室内に、教育・保育環境に適した 5000Kの LED 照明器具が明るく清潔感ある光空間を創り上げています。

木のもつ癒しの効果を生かした明るい保育・教育環境をTENQOOスクエアにより実現。

【 物件概要 】所在地:北海道中川郡中川町字中川 217番地 2の内延床面積: 881.09m2構造・規模:木造・平屋建施主:中川町設計:㈱ IA研究所施工:建築/高組・中川建協経常建設共同企業体 電気/㈱三和電機竣工:2017年 12月

遊戯室(大写真:エントランス側より/右下写真:テラス側より) 白い天井にスッキリとなじむ薄形設計のTENQOOスクエア□570❶を等間隔で配置/ 高天井部壁面にはTENQOOシリーズウォールウォッシャー直付形❷を連結設置。

主な掲載機器一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

屋内

❶LEDベースライトTENQOOスクエア 直付埋込兼用形 □570下面開放タイプ LEKT750652N-LD9 61 消費電力:93W

❷LEDベースライトTENQOOシリーズ  ウォールウォッシャー直付形40タイプ LEKT411403N-LS9 36 消費電力:24.8 W

❸LED一体形ダウンライト LEDD87003N(W)-LS 53 消費電力:9.5W

北海道北部を流れる天塩川の中流域にあり、北海道の美しい大自然に恵まれた中川町では、町づくりの基本である「元気なひとづくり」の最優先課題として、子育て環境の充実化を推進。その一環として2018年春、老朽化が進んでいた幼児センター施設を新築移転しました。認定こども園機能と子育て支援センター機能を持つ新センターは、安全で安心できる保育・教育の場として、子育て情報の共有の場として、地域全体で子育てを支援する拠点として、期待されています。

エントランス付近 空間を広く見せるTENQOOシリーズウォールウォッシャー❷をライン状に設置。

多目的ホール(左)/図書コーナー(右) 影が生じにくく絵や字が見やすいスクエア器具❶による照明環境。/多目的ホール通路側にはLED一体形ダウンライト❸を整列配置。

子育て支援室「まめちょ」 園児に限らず地域の未就学児をもつご家庭をサポートする子育て支援センターに採用されたTENQOOスクエア❶。

❶ TENQOOスクエア 直付埋込兼用形□570 下面開放タイプ

❷ TENQOOシリーズ ウォールウォッシャー 直付形40タイプ

❸ LED一体形ダウンライト

S482

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1110 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

特集 中京大学 豊田キャンパス 新体育館

アリーナを照らすのは、1kW形メタルハライドランプ器具相当の LED

高天井器具です。天井高 13.2m の位置に照明器具設置用の鉄骨を組

み、デザインアクセントにもなっている化粧梁に沿って106 台を配置し

ています。明るさの広がる広角タイプを採用し、床面積 2471.8㎡とい

うアリーナ全体を均等に照らしています。また拡散下面カバーを取り付

け、上を向いたときのまぶしさを低減し、球技などによる万一の破損を

防止し、気持ち良く安全に練習、競技できる環境を実現しています。観

客席背面は通路兼陸上競技用のランニングスペースがあり、こちらには

直線コース上に沿って400W形水銀ランプ器具相当の LED 高天井器具

(広角タイプ)を14 台設置しています。またアリーナは照明点灯パター

ンや調光シーンの切り換えが行え、競技や練習に応じた明るさを選択

することができます。

このほか全館 LED 化により、廊下やロビーには LEDユニット交換形

ダウンライト、更衣室や事務室などには TENQOOシリーズを採用しな

がら、自然光などを取り入れ、年間通して使用する施設の徹底した省

エネを図っています。

アリーナの照明 LED高天井器具❶106台によってアリーナ全体の快適な照明環境を創出。

中京大学豊田キャンパスでは大体育館の老朽化にともない、安全性の向上のため新体育館を建設。アリーナやスポー

ツ・ミュージアム、管理機能を設けた複合施設で、スポーツおよび教育・研究活動の新たな拠点として機能します。

全館 LED 照明を採用し、自然光や自然通風も取り入れ、省エネを実現しています。

豊田キャンパスの新しいスポーツ拠点にふさわしい照明環境を創造し省エネも実現。

【 物件概要 】所在地:愛知県豊田市貝津町床立 101建築面積:3,785.37㎡延床面積:5,096.28㎡構造・規模:鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造・地上 2階建施主:学校法人梅村学園設計・監理:㈱梓設計 関西支社施工:㈱竹中工務店 電気工事/川北電気工業㈱完成:2018年 3月

❶LED高天井器具(1kW形メタルハライドランプ器具相当)

❷LED高天井器具(400W形水銀ランプ器具相当)

主な掲載機器一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

館内

LED高天井器具(1kW形メタルハライドランプ器具相当) ❶ LEDJ-40046N-LD9 106 消費電力:275WLED高天井器具(400W形水銀ランプ器具相当) ❷ LEDJ-10028N-LD9 14 消費電力:111WLEDユニット交換形ダウンライト ❸ LEKD153004WW-LS9 132 消費電力:10.6WTENQOOシリーズ埋込形40タイプ ❹ LEKR415693N-LS9 56 消費電力:43.0WLED屋内用ライン器具 ❺ LEDL-06501N-LD9 15 消費電力:10.3W

1階アリーナはバスケットボール2面、バドミントン3面あるいはハンドボール1面と新体操、チアリーディングの練習を同時に行うことができます。アリーナ北側にはスポーツテラスや多目的室を整備。2階は 264 席の観客席のほか、スポーツ・ミュージアム(2019 年度予定)、管理センターが設けられています。またこの新体育館は豊田市との防災・減災協定により震災時における避難所としての利用も想定しています。

アリーナの照明 2階の客席から望む。

ロビーと廊下の照明 廊下は主にLEDユニット交換形ダウンライト❸を採用し、ロビーには折り上げ天井をLED屋内用ライン器具❺で演出。

更衣室の照明 更衣室や事務室には主にTENQOOシリーズ❹を採用。

2階通路兼ランニングスペースの照明LED高天井器具❷を直線に配置。

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1312 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

特集 国立大学法人 九州大学 伊都キャンパス・センター 4号館

センター 4号館の外観は、隣接するセンター 3号館のデザイン要素

である「列柱形式」「プロフィリットガラス」および「カーテンウォール」

を採用して統一感を図り、内部は 1階にエントランス、同窓生サロン、

1階および 2~ 4階に事務室を配置した構成としています。

エントランスの照明は、展示物が設けられる予定なので、見た目の

良い公共施設用 LED 一体形ダウンライト(遮光角 30°)のあかり+人

感センサーを採用し、眩しさを抑制しつつムダな照明の使い方を省い

て省エネを図っています。同窓生サロンの照明は TENQOOスクエア器

具を採用。輝度ムラが少なく、光が自然に広がる面発光なので、眩し

さ感のない優しい光環境を創出しています。

大空間の各階事務室の照明は、将来、人員の増加やレイアウト変更

があった場合でもフレキシブルに対応を可能にするようタブレット操作

器で点灯・制御もワンタッチで簡単に操作できる信号線レスの T/Flecs

シリーズを採用。事務作業に支障のない昼白色の LED ベースライトを

無線エリアコントローラーとの連動で、タブレット操作器によりエリアや

グループなどの点灯設定、調光制御の変更も簡単に光空間が得られる

ようにしています。タブレット操作器は各階の事務室の壁面に 1台ずつ

設置。無線エリアコントローラーは1階1台(2台へ変更予定)、2階3台、

3・4階 2台を配置しています。

3階の屋外通路は、伊都キャンパスの東西を結ぶユニバーサルレベ

ルルートとなっており、その天井には軒下用 LEDダウンライトを設置。

光色は伊都キャンパスの外光色に合わせて暖色系としています。

事務室はLED照明+無線T/Flecsを採用し、点灯・調光制御・設定変更をタブレットで容易に操作。

TENQOO無線T/Flecsシステムを採用し、レイアウト変更にもフレキシブルに対応可能とした1~4階の事務室の照明❶。

九州大学・伊都キャンパス内のセンターゾーンに建設されたセンター 4 号館は、1階にエントランス、同窓生サロ

ン、事務室が配置されており、2 階~ 4 階には事務室、会議室、打合せ室などが配置された構成になっています。

事務室の照明は、将来のレイアウト変更にフレキシブルに対応を可能にするよう信号線レスで、点灯・調光制御

が簡単に導入できる LED ベースライトによる無線 T/Flecs システムを採用しています。

【 物件概要 】所在地:福岡県福岡市西区元岡 744番地建築面積:904㎡延床面積:2,993㎡構造・規模:RC造、4階建施主:国立大学法人 九州大学設計:㈱綜企画設計 ㈱総合設備コンサルタント施工: 建築/㈱鴻池組 電気/九州電気システム㈱ 機械/大橋エアシステム㈱竣工:2018年 6月

センター 4号館の 1階エントランス 照明は遮光角 30°の LED 一体形ダウンライトを均等配置❷。

272ha の広大な敷地面積を有する九州大学の新しい顔となった伊都キャンパス。

1階の同窓生サロンにはTENQOOスクエア器具を設置❸。軒下用 LEDダウンライト採用の 3階屋外通路❹。

主な掲載器具一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

館内

TENQOO無線T/Flecs ❶LEET-42301-WD9 117 消費電力:33.5WLED一体形ダウンライト ❷LEDD-35021N-LD9 46 消費電力:31.9WTENQOOスクエア器具 ❸LEKT750452N-LD9 22 消費電力:34.0W

LEDユニット交換形ダウンライト

❹LEDD-16001M-LD9 LECF19N-W20GH5070P 51 消費電力:18.6 W

 LEKD203905N-LS9 10 消費電力:13.5W LEDD-16001M-LD9 LECF/14N-W16GH5070 112 消費電力:13.8W❷ LED一体形ダウンライト

❸ TENQOOスクエア器具

❶ TENQOO無線T/Flecs 無線エリアコントローラー

タブレット操作器

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1514 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

ガラス張りを基調にした外観は、柱のように赤レンガを配し、カーテ

ンウォールを効果的に取り入れています。日の入りとともに自動的にメ

タルハライドランプ 250W 器具相当の LED 投光器(電球色)が 11 台

点灯。赤レンガに沿って下から光源が伸び、幻想的な雰囲気をともな

いながら、テクスチチャーを浮かび上がらせます。透かし積みレンガ

ウォールには、上下向き合った 2台ずつの LED 投光器が店名を照らし

出します。店舗前の駐車スペースが広いため、大空間に美しく堂々と

立つ姿が、道行く人にアピールします。

1階のロビーは LEDライン器具と化粧梁の間に LEDライトエンジン

ダウンライトを設置し来店客を迎えるにふさわしい落ち着きのある心地

好い空間を創出。2階ロビーと接客ブースは TENQOOスクエア器具埋

込形とLEDライトエンジンダウンライトが採用されました。このほか応

接室、大会議室、ATMコーナーなどそれぞれ使用目的に応じた LED

器具が設置され、快適な照明環境を実現しています。

LED投光器が赤レンガのテクスチャーを浮かび上がらせ、美しさが際だつライトアップ。

ライトアップされた外観 LED投光器❶の光源が赤レンガを下から上へ照らし出し、カーテンウォールにはLED投光器❶❷を向かい合わせて設置。

青森市に本店を置くみちのく銀行は、函館進出 50 周年を迎えた昨年、「函館営業部」を建替えました。旧店舗

より広い2 階建ての心地好い空間で、1階は店頭窓口、2 階は相談スペースなどを設け、お客さまにきめ細やか

で質の高いサービスを提供しています。地域のランドマークになるよう設計された洒脱な建物は、透かし積みレ

ンガウォールが特徴的で、夜間になると美しいライトアップがいちだんと目を引きます。

LIGHTING SCENE みちのく銀行 函館営業部【 物件概要 】所在地:北海道函館市千歳町 9番 10号建築面積:716.81㎡延床面積:1,299.93㎡構造・規模:鉄筋コンクリート造 2階建施主:㈱みちのく銀行設計:㈱二本柳慶一建築研究所施工: 建築/小泉建設㈱ 電気/㈱新営電気設備完成時期:2017年 9月

2 階ロビーと相談ブースの照明 TENQOOスクエア埋込形❹とLEDライトエンジンダウンライト❼。

1階ロビーの照明 LEDライン器具❺❻と化粧梁の間にLEDライトエンジン直付シーリング❽を設置。

横から見たライトアップ。

2階大会議室の照明 TENQOOシリーズ直付形❸とLEDライトエンジンダウンライト❼を設置。

店名の入った透かし積みレンガウォールのライトアップ。

主な掲載器具一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

外構 LED小形角形投光器❶ LEDS-13901LN-LJ9(狭角タイプ) 11 消費電力:111W❷ LEDS-13901LM-LJ9(中角タイプ) 2 消費電力:111W

店内

TENQOOシリーズ直付形 40タイプ ❸ LEKT412523N-LS9 17 消費電力:32.5WTENQOOシリーズスクエア埋込形 ❹ LEKR760101FN-LD9(乳白パネル) 26 消費電力:60.5W

LED屋内用ライン器具❺ LEDL-12501N-LD9 41 消費電力:29.0W❻ LEDL-09501N-LD9 18 消費電力:13.8W

LEDライトエンジンダウンライト一般形 ❼ LEDD-16001M-LD9 72 消費電力:13.8WLEDライトエンジンダウンライト直付シーリング ❽ LEDG-16401(W)-LD9 18 消費電力:13.8W

新店舗は2階建で、旧店舗より約1.2倍の広さになります。道道に面して駐車スペースを広くとり、来店客の出入りがしやすくなっています。1階はATMコーナーをはじめ店頭窓口を設け、2階は主に融資の相談スペースなどを設けています。天井も高くすっきりとした店内は木の化粧梁や壁、レンガを配し、温かみある雰囲気を演出。また外観は赤レンガと透かし積みレンガウォールを採用し、洗練された表情をつくっています。

❶ LED小形角形投光器

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Aスタジオは、LED 専用のスマートセンピ、スマートトラスを、美

術セットへの干渉を軽減できるようにレイアウト。これらのシステムは、

照明器具吊込み時にバトン本体で DMXアドレス変更ができ、DMXア

ドレス、積載荷重、定格消費電力などの情報がバトン本体に表示可能

です。昇降時には動作方向を点滅表示し安全性にも配慮しています。

新型のフル LED 専用調光操作卓スマートコンソールは、39 形タッ

チモニタによる直感的な調光操作、カラー制御、シーンやチェイスの

作成、メモリ操作が可能。マルチファンクションボタンをもつベルト

フェーダはオペレーターの好みでカスタマイズ割り当てができ、従来

の操作卓と比較して、より自由度が高い操作を実現しました。

新技術の LED 器具自動認識機能により、調光操作卓で照明器具の

状態確認が表示できます。さらに、読み込んだ美術セットのデータを

画面上で合成することもでき、仕込図としてプリントも可能なため、仕

込作業の負担が大幅に軽減されました。

スマートセンピ、スマートトラスを採用。作業性、操作性に優れたフル LEDスタジオを実現。

Aスタジオの照明 LED専用バトンのスマートセンピ❾、スマートトラス10、照明器具は1kW/1.5kW/2kW切換形LEDスポットライト❷、LEDブロードライト❸を導入。

2018 年 3月、広島テレビ放送がJR 広島駅の北口、通称『エキキタ』に本社を移転。9月から電波が発報され完全

移転となります。制作スタジオのAスタジオ、報道スタジオの Bスタジオは、クロス運用または同時運用が可能で、

将来の運用変化や様々な番組構成に合理的に対応するシステムとなっています。調光設備、バトン、照明器具、すべ

てが LEDに対応したフル LEDスタジオです。

LIGHTING SCENE 広島テレビ放送 Aスタジオ・Bスタジオ【 物件概要 】所在地:広島市東区二葉の里 3丁目5番 4号Aスタジオ スタジオ面積:366㎡ 天井高:10m グリッド高:8m ホリゾント高:6.5mBスタジオ スタジオ面積:112㎡ 天井高: 4m グリッド高: 3.5m完成:2018年 3月

AスタジオのLEDホリゾントライト アッパー❻、ロアー❼によりフルカラーでの照明演出が可能。

Bスタジオの照明 主にハロゲン500~750W相当LEDスポットライト❹とLEDフラッドライト❺を備えた報道スタジオ。

LED照明器具専用バトン Aスタジオに導入したスマートセンピ❾(左)と、スマートトラス10(右)。

❶フルLED専用調光操作卓 Aスタジオ、Bスタジオ共に同一の調光操作卓を導入。

❽ワイヤレスタブレット操作器 調光操作卓と同じ画面、同じ操作性で、調光・バトン昇降の操作が可能。

主な掲載器具一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

A・Bスタジオ

❶フルLED専用調光操作卓 SmartConsole SC60 各 1 ベルトフェーダ 60本、39形タッチモニタ、他

❷1kW/1.5kW/2kW切換形 LEDスポットライト FORTEX Grand AL-LED-FSG-W-S(特注) 50 消費電力:241W

❸LEDブロードライト AL-LED-BRH-W 42 消費電力:162W❹ハロゲン500~750W相当LEDスポットライト FORTEX Junior AL-LED-FSJ-W 23 消費電力:140W

❺LEDフラッドライトSタイプ AL-LED-SQA-W 40 消費電力:159W

Aスタジオ

❻LEDアッパーホリゾントライト AL-LED-UH-4W-C 50 消費電力:140W❼LEDロアーホリゾントライト AL-LED-LH-4W 44 消費電力:140W❽ワイヤレスタブレット操作器 - 2 調光・昇降操作❾LED専用バトン スマートセンピ - 52掛LED専用バトン スマートトラス - 3掛

広島テレビ放送は、広島に本社を置く日本テレビネットワークの地上波テレビ局です。1962年に開局し、現在は、県内全域と周辺の約150万世帯、380万人に放送を届けています。地方局で初めて、24時間いつでもニュースを送り出せる『ニュースセンター』を設けるなど、常に先進的な“創意”と広い視野を持った番組作りが特徴。カープを応援する“No.1放送局”を目指し、2015年から局のキャッチコピーを「完全カープ主義」とし、カープナインの躍動をよりエキサイティングに伝えています。

❷ 1kW/1.5kW/2kW切換形LEDスポットライトFORTEX Grand (特注)

❸ LEDブロードライト

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1918 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

都心から約 25 分。広域交通ライフラインの有効活用が可能な埼玉県の和光北インター地域に、太陽光発電の

システムを利用した防災用蓄電設備を有する「環境・防災対応型の最先端大型物流施設」、SGリアルティ和光が

誕生。全館に LED 照明を採用し、先進的な物流拠点にふさわしい光環境を実現しています。

(建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)「最高ランク★★★★★」・「ZEB」、CASBEE 埼玉県 Aランク取得)

LIGHTING SCENE SGリアルティ和光

SGリアルティ和光は、広大な倉庫区画のほか、事務所スペースやラ

ウンジなども備えた大型物流拠点です。全館にLED照明を採用し、倉

庫区画やトラックバースは 300ルクス、事務所スペースは750ルクスの

平均照度に設計しています。

倉庫区画の照明器具は、形状を丸形とすることで施工時に向きを気

にせず迅速、正確に取り付けでき、さらに高効率、低荷重とした特注

仕様の LED高天井器具を採用し、1スパン(約11.5m×10.5m)に2

台の千鳥配置としています。トラックバースでは、出入り口上部の壁面に、

周囲への光漏れを考慮して横長タイプ配光の LED小形角形投光器を配

置し、平均照度100ルクスを確保しています。

また、全館において、人の動線に合わせて色温度に変化を持たせるこ

とで、エリアごとに快適な光環境を創出。廊下や事務所スペースなどの

ワーキングエリアは昼白色(5000K)、ラウンジなどのリラックス・リフレ

ッシュエリアは電球色(2700K)とし、LEDライン器具(4000K)を建

築化照明として採用したエントランスが、グレード感を保ちつつ、両エ

リアをゆるやかにつないでいます。

施工性を高めたLED丸形高天井器具を採用。さらに、人の動線に合わせて光環境の快適性を追求。

倉庫区画の照明 丸形の形状で施工性を高めた特注仕様のLED高天井器具❶を千鳥配置。

(一社)住宅性能評価・表示協会 2018年7月

【 物件概要 】所在地:埼玉県和光市新倉 5丁目1番 63号 延床面積:65,259.06㎡構造・規模:S造・地上 5階建施主:SGリアルティ㈱設計:大和ハウス工業㈱施工: 建築/大和ハウス工業㈱ 電気/㈱きんでん完成:2018年 2月

主な掲載器具一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

1階~5階

倉庫区画 ❶LED丸形高天井器具 LEDJ-20503N-LS2(特注) 827 消費電力:127.9W

事務所スペース 他 ❷LEDベースライト TENQOOシリーズ  40タイプ埋込形W150

LEER-41502-LS9(ランプ LEEM-40693N-01) 304 消費電力:43.0W

エレベーターホール、廊下 他

❸LEDユニット交換形 ダウンライト 一般形 φ150

LEDD-18005-LS9(ランプ LEEU-2002N-01) 238 消費電力:13.4W

ラウンジ、喫煙室 他 ❹LEDユニット交換形 ダウンライト 一般形 φ150

LEDD-18005-LS9(ランプ LEEU-2002L2-01) 32 消費電力:13.4W

4階 トラックバース(屋外) ❺LED小形角形投光器 横長タイプ 耐塩形 LEDS-23901NX-LJ2 9 消費電力:176W

1階テラス ❻LEDスポットライト

 ハロゲン130W形器具相当 LEDS-01801LW-LS9 9 消費電力:13.0W

エントランス ❼LED屋内用ライン器具 LEDL-12501W-LD9 18 消費電力:28.5W

デリバリー事業、ロジスティクス事業をはじめとした幅広い事業を展開するSGホールディングスグループ。その不動産事業において、首都圏と全国をつなぐ『場の力』を提供する大型物流拠点が、SGリアルティ和光です。東京外環自動車道の和光北IC、国道298号、国道254号和光富士見バイパスなど、広域交通の結節点に位置し、敷地面積約27,000㎡、地上5階建のスケールを誇ります。倉庫区画は、総面積45,191㎡。1 ~ 4階に片面バースを採用し、10tトラックで各階23台の着車が可能です。

4 階倉庫区画の照明 トラックバース側から望む。

事務所スペースの照明 埋込形の LED ベースライト❷により開放的なオフィススペースを実現。

4 階トラックバースの屋外照明 横長タイプ配光の LED 小形角形投光器❺を出入り口上部壁面に配置。

廊下・エレベーターホールの照明 昼白色の LEDダウンライト❸により洗練された空間を演出。

エントランスの建築化照明 ライティングシミュレーションにより検討を重ね 4000K のLEDライン器具❼を採用。

休憩室 LEDユニットを電球色としたダウンライト❹によりリラックスできる光環境を提供。

1 階テラスの照明 LEDスポットライト❻の間接光を組み合わせたリラックス空間。

❷ LED ベースライト TENQOOシリーズ  40 タイプ埋込形

❶ 特注仕様の LED丸形高天井器具

❺ LED 小形角形投光器

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2120 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

エントランスを抜けて左側の展示室 1には、壁面に坑内実測図が展

示され、照明ダクトに設置された LEDスポットライトが詳細な図面を浮

かび上がらせる役割を果たします。床置きディスプレイ台のある展示室

2では LEDユニバーサルダウンライト(埋込形)を配し、天井面をスマー

トにして、ディスプレイ台頂部のフレームが天井空間に浮遊しているよ

うな広がりを演出。照度は 150 ルクス、展示物自体は 200 ~ 250 ルク

スを確保し、展示物の昭和の時代感、古色感を活かせるよう電球色を

採用しています。

レクチャーホールは LEDユニット交換形ダウンライトを採用。展示室

と連続した空間として、極端に明るい雰囲気にならないよう照度は 300

ルクスに設定しています。施設全体の照明は、炭鉱資産の展示という

性格上、間接照明などで過度な重厚感や落ち着き感は出さず、建築素

材も当時の材料をあえて選択しながら、現代的な洗練された照明空間

を創出しています。

レクチャーホール 後方から展示室と窓外を望む、LEDユニット交換形ダウンライト❷による照明。

赤平市では、貴重な炭鉱遺産を紹介する「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」を、旧住友赤平炭鉱立坑やぐらの前に

開設。主に 3つの展示室、レクチャーホールからなり、照明はメンテナンスフリーと省エネ、光源露出面がコンパク

トでデザイン性に優れているという理由からLED 器具を採用しています。

展示物の時代感を伝えながら、モダンで洗練された照明空間を創出。

LIGHTING SCENE 赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設【 物件概要 】所在地:北海道赤平市赤平 485番地ほか建築面積:514.08㎡延床面積:496.19㎡構造・規模:鉄筋コンクリート造・平屋建施主:赤平市長 菊島好孝設計:北電総合設計(株)施工:建築/西出・丸宮・川本特定建設工事共同企業体   電気/(有)三浦電機商会完成時期:2018年 3月 23日

レクチャーホールから立坑やぐらのライトアップを望む。

主な掲載機器一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考

屋内LEDユニバーサルダウンライト(埋込形) ❶ LEDD-15032WW 30 消費電力:15.2WLEDユニット交換形ダウンライト ❷ LEKD202003WW-LS9 24 消費電力:13.5WLED一体形スポットライト ❸ LEDS-35112WWK-LS1 11 消費電力:35.0W

赤平市は旧炭鉱関連会社より無償譲渡された、炭鉱遺産建造物を保存・活用した「まちづくり」を進める拠点として「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」を建設しました。実際に使われた採炭道具、図面類を見て触れることができたり、当時使用した坑内実測図を鑑賞できる展示室のほか、見学ツアー前にやぐらを窓越しに見ながら解説を聴くレクチャーホールなどを整えています。また来訪者と交流できる物産販売やカフェコーナーも備えています。

展示室1 LEDスポットライト❸で坑内実測図を浮かび上がらせる。

展示室3 LEDユニット交換形ダウンライト❷による照明。

展示室2 LEDユニバーサルダウンライト(埋込形)❶による照明。

エントランス 展示室に続くLEDユニバーサルダウンライト(埋込形)❶による照明。

❷ LEDユニット交換形ダウンライト

❶ LEDユニバーサルダウンライト(埋込形)

❸ LEDスポットライト

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2322 2018-11 Lighting Scene No.1 2018-11 Lighting Scene No.1

県民ホールは、これにつながる北玄関と南玄関と共に建物の導入部で

あり、県庁舎の風格を表現する重要な場所。県民を各行政部門へ導く動

線のターミナルとなっており、そこに総合案内、休憩・待合わせスペース、県

政 PRコーナーを配置。これに応じて今回の照明リニューアルでは、ホール

の用途に応じた調光パターン制御の可能な計画が求められるため、高さ

6.9 mの木質ルーバー天井面にLED高天井器具調光タイプを、ピッチ縦

4m横 2mにして72 台が均等に分散配置。この LED高天井器具は、省

エネはもちろん長寿命によるメンテナンスフリーのほか、瞬時点灯再点灯、

耐衝撃性などの特性があり、かつ照明制御と組み合わせて調光可能(約

5%~100%連続調光)として用途に応じた適切な明るさを確保しています

(調光100%時約 940ルクス、通常運行調光 40%時約 400ルクス)。ま

た県民ホールの東側と西側に設けられた有田焼陶板を使用した油絵の

壁画には、TENQOOウオールウオッシャー(調光対応)を壁面に沿ってそ

れぞれ15台を均等に配置。縦約 7m、横約 20 mの大きな壁画を建築と

一体化した柔らかな間接光により美しく浮き上がらせ、県民ホールの空間

照明として落ち着いた雰囲気を演出しています。

県民ホールは木質ルーバー天井への改修に伴い、省エネで、かつ光源交換の困難さを解決するLED高天井器具にリニューアル。

福岡県庁行政棟・県民ホールのリニューアルは、特定天井が建築基準法に適合するためのもので、県産材使用

の木質ルーバー天井とし、木彫の見栄えを良くするよう器具を黒色に統一しています。照明は省エネ性能が優れ、

高天井での光源交換の困難さを解決するLED高天井器具を多用。木質ルーバー天井の間から自然に光を落とし、

温かみのある落ち着いた雰囲気を形成しつつ眩しさを抑制しています。

LIGHTING SCENE 福岡県庁舎行政棟・県民ホール【 物件概要 】所在地:福岡県福岡市博多区東公園7番7号延床面積:77,082㎡構造・規模:SRC造、地上 11階、地下 3階施主:福岡県設計:建築/㈱桝本建築設計事務所 電気/㈱エコーテック施工:建築/松本建設㈱ 電気/吉松電装㈱リニューアル完成年月:2018年2月

リニューアル後の県民ホールを2階から望む 木質ルーバー天井に改修し、LED高天井器具を分散配置。省エネと省メンテナンスを実現しつつ眩しさを抑制❶❷。

分散配置した 72 台の LED 高天井器具を 1階から望む。

木質ルーバー天井に配置した LED 高天井器具❶。

ホールの西側と東側の壁画用には TENQOOウオールウオッシャーによる間接光で照射❷。

採用された LED 高天井器具角形器具❶。

主な掲載器具一覧設置場所 器 具 名 (品種名) 形 名 台数 備考県民ホール

❶LED高天井器具(調光形) LEDJ-10024N-LD9 72 消費電力:68.7W❷TENQOOウオールウオッシャー(調光対応) LEKT411693N-LS9(特注) 30 消費電力:43.0W

(株)黒川紀章建築・都市設計事務所と(株)日建設計と(株)九州開発計画研究所の設計により1981年に竣工した福岡県庁舎は、行政棟、議会棟、警察棟から構成されています。地上11階、地下3階建ての行政棟は、1~2階吹き抜けとした面積約740㎡の開放的な県民ホールが設置されており、東側と西側の壁面には文化勲章受章者・田崎 廣助作の壁画を展示。上階に配置されている行政フロアへ導く動線の核の役割を果たしていると同時に、待合わせ場所、県政PRの掲載場所として活用されています。

❷ TENQOOウオールウオッシャー(調光対応) LEKT411693N-LS9(特注)

❶ LED高天井器具(調光形) LEDJ-10024N-LD9

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Lihgting Scene

www.tlt.co.jp