NEAR news vol.53 (JPN)

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北東アジア地域自治体連合 NEAR | NEAR Leading the Era of Northeast Asia 2013. 9-10 Vol. 53 NEAR News 北東アジア地域自治体連合 The Association of North East Asia Regional Governments 特別取材 第9回NEAR実務委員会及び第1回農業分科委員会 今月の動静 NEAR活動 I 事務局ニュース I NEAR会員動静 I 会員自治体行事日程 NEAR 会員探訪 ロシア連邦ザバイカリエ地方 I グローバル 知識経済都市-大邱 第9回NEAR 実務委員会集合写真

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北東アジア地域自治体連合 NEAR | NEAR Leading the Era of Northeast Asia2013. 9-10

Vol. 53

NEARNews

北東アジア地域自治体連合The Association of North East Asia

Regional Governments

特別取材第9回NEAR実務委員会及び第1回農業分科委員会 今月の動静NEAR活動 I 事務局ニュース I NEAR会員動静 I 会員自治体行事日程

NEAR 会員探訪 ロシア連邦ザバイカリエ地方 I グローバル 知識経済都市-大邱

第9回NEAR実務委員会集合写真

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「NEAR News」は会員自治体のニュースを伝え、情報を共有するNEARの公式なメッセンジャーとして創刊されました。NEARの活動状況、会員自治体動静、関連国際動向、各種の寄稿、お知らせなどの内容で定期的に発刊しており、会員自治体及び関連機関に無料配布し、NEARホームページにも掲載されます。「NEAR News」は会員自治体がともに作っていくニュースレターであり、NEARと北東アジア地域に関心を持つ方はどなたでも参加できます。「NEAR News」に掲載を希望する原稿や斬新なアイデアをお持ちの方はNEAR事務局までご連絡いただくようお願いします。

NEAR News

Vol. 53

中国山東省青島市‐海岸の景色

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北東アジア地域自治体連合は

北東アジア6カ国(日・中・韓・蒙・露・北朝鮮)76の広域自治体(71会員自治体、5オブザーバー自治体)で構成される北東アジア地域における代表的な地方外交協力体であると同時に、国際的な機構でもあります。北東アジアの共同繁栄を基本理念とする連合憲章を採択し、経済・人文、教育文化交流、環境、防災、国境地区協力、科学技術、観光、海洋漁業、鉱物資源開発・調整、エネルギー・気候変動、女性・児童、生命・医療産業、農業などの様々な分野で幅広い交流・協力プログラムを展開してまいりました。欧州最大の地方政府協力機構であるAER(欧州地域会議)、R-20 (気候変動行動機構)など国際的な機構との交流を活性化し、パートナーシップの締結、共同事業の推進など、北東アジアを越えて、世界中と繋がる国際協力ネットワーク構築の先頭に立っています。

NEARの門戸は開かれています。

北東アジア地域に位置し、連合の設立趣旨に賛同する広域自治体は、連合の総会の承認を経て参加することができます。

北東アジア地域自治体連合The Association of North East Asia

Regional Governments

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第9回NEAR実務委員会及び第1回農業分科委員会

概 要日 程:2013年9月10日(火)~13日(金)場 所:ホテル現代(韓国全羅南道霊岩郡所在)参加者:5カ国26会員自治体94人 主要内容:2012年第9回NEAR総会結果報告、NEAR事 務局及び分科委員会の主要活動報告及びNEAR発展方 法の提案にかかる討論、第11回NEAR総会誘致申請及び NEAR憲章改正、経済通商分科委員会の名称変更、スポ ーツ分科委員会の新設、総会上程案件と実務委員会の 議決

第9回NEAR実務委員会及び第1回農業分科委員会

第9回実務委員会集合写真

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特別取材

NEAR NEWS Vol. 534

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第9回NEAR実務委員会及び第1回農業分科委員会

2013年 9月 10日、現代ホテル霊岩に各国の会員自治体から代表者が集まり、9月 11日の開幕式では裵勇泰 ( ぺ・ヨンテ ) 全羅南道行政副知事の歓迎挨拶と金在孝(キム・ジェヒョ)NEAR 事務総長の祝辞が述べられた。裵副知事は、歓迎挨拶で各国の自治体交流と協力を持続し、北東アジアの平和を実践することを呼びかけた。また、金事務総長は祝辞のなかで、今回の実務委員会を通して NEAR 会員自治体からの発展的な意見提示を依頼し、第 9回NEAR 実務委員会が幕を開けた。

■ 第9回NEAR総会結果報告及び NEAR事務局主要 活動報告

実務委員会では、はじめに 2012年中国寧夏回族自治区で開催された第 9 回 NEAR 総会にかかる結果報告が行われ、同総会に 5カ国約280 人が参加し、主要な成果として 4項目の行動計画、会員自治体間の友好交流締結、NEAR の国際影響力の向上などが挙げられ、会員自治体が多様な分野において NEAR の共同繁栄の理念を実現しているとする旨の報告が行われた。

引き続き、事務局主要活動報告では、会員自治体間における交流協力の推進及び分科委員会の設置運営、国際機関との協力ネットワークの構築、会員自治体からの派遣職員に対する勤務環境の改善、NEAR 年次報告書及びニュースレターの発行、NEAR 長期ビジョンの提示に向けた委託研究の推進、会員自治体が相互協力できる事業発掘の推進など、交流・協力に向けた様々な活動事項が報告された。

■ 分科委員会主用活動報告

環境分科委員会 ( 日本富山県 ) は、国際環境フォーラム「国境なき自然」のほか、3 つの個別プロジェクトの実施状況について発表を行い、教育文化交流分科委員会 ( 日本島根県 ) は、「北東アジア交流の翼 in しまね」と「北東アジア国際文化パレット」事業の開催など、北東アジア地域の相互交流とネットワークの構築について報告し、また防災分科委員会 ( 日本兵庫県 ) は、阪神・淡路大震災と東日本大震災への対応にかかる講演及び会員自治体の事例発表などについて説明した。

また、国境地区協力分科委員会 ( ロシア・イルクーツク州 ) は、2012年に実施した周辺国との協力に向けた情報共有にかかる議論、科学技術分科委員会 ( 韓国京畿道 ) は、自治体における科学技術協力にかかる方策の模索、海洋漁業分科委員会 ( 中国山東省 ) は、海洋新興産業及びブルー・シリコンバレー建設に関するフォーラムの開催について、それぞれ報告を行った。

さらに、エネルギー・気候変動分科委員会 ( 韓国大邱広域市 ) は、会員自治体間のおけるエネルギー・気候変動への対応・協力方法にかかる議論について説明し、最後に、鉱物資源開発・調整分科委員会 ( ロシア・マガダン州 ) は、会員自治体の経済発展戦略及び鉱山会社、投資会社との天然資源にかかる情報共有など、会員自治体間の共同資源開発の可能性を模索する方法などについて発表を行った。

■ NEAR発展方法の提案及び実務委員会議題の審議

NEAR 発展方法の提案にかかる会員自治体の発表では、まず中国湖北省が「共同認識の凝集による協力の推進」というテーマの下、自治体中心の交流・協力から一方前進し、地方議会、民間団体、企

1. 歓迎挨拶(裵勇泰 全羅南道行政副知事) 2. 祝辞(金在孝NEAR事務総長)

3. 開幕式の光景

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The 9th Working Committee andThe 1st Sub-Committee on Agriculture

第 9回 NEAR 実務委員会

特別取材

実務委員会の会議の光景

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第9回NEAR実務委員会及び第1回農業分科委員会

業にまで交流を拡大し、会員自治体間の友好都市締結を推進することを主張するとともに、様々なメディアを通じた PR と情報交換を強化すべきと訴えた。

引き続き、寧夏回族自治区は、「共同繁栄の促進に向けた交流・協力の深化」をテーマに、NEAR 事務局を積極的に活用しながら、NEAR総会などの行事の際に会員自治体間の友好都市締結などを同時に行うことで、効果を高めるとともに、会員自治体が主催する大規模な

国際行事へ積極的に参加することで、共同繁栄を図る連絡チャンネルの構築を呼びかけた。

一方、実務委員会の議題としては、2016 年NEAR 総会の誘致、経済通商分科委員会の名称変更、スポーツ分科委員会新設の提案、NEAR 憲章の改正提案などが取り上げられた。まず、2016 年 NEAR 総会の誘致については、モンゴル国ウブルハンガイ県、ロシア連邦ザバイカリエ地方とイルクーツク州が誘致を申請した。次に韓国慶尚北道から経済通商分科

委員会を経済・人文交流分科委員会に名称変更することが提案された。また、ロシア・サハ共和国からスポーツ分野での交流協力促進を目的とするスポーツ分科委員会の新設が提案された。

その後、金在孝 NEAR 事務総長の司会で、提案された議題についての審議が行われ、合意文書の作成及び結果発表が行われた。合意文の内容は以下のとおり。

特別取材

農業分科委員会の会議光景        

実務委員会の模様

NEAR実務委員会合意文

1. 2016年第11回NEAR総会開催地の選定ロシア連邦ザバイカリエ地方とイルクーツク州、モンゴル国ウブルハンガイ県の三つの自治体が総会開催を申し込んだことから、開催経験やアクセス、経済的能力などを勘案して議論が行われ、今後、国家間の平等性などを勘案して、ロシアとモンゴルから各1自治体を総会に上程することとなった。但し、モンゴル国ウブルハンガイ県の開催が困難な場合、ロシアの二つの会員自治体を総会開催候補地として総会に上程することとした。

2. NEAR憲章改正NEAR実務委員会の開催周期とNEAR事務局の長期設置に関連してNEAR憲章を修正し、名称については、韓国語の表記に限り「自治団体」を「地方政府」に変更するが、韓国の16会員自治体と協議した後、確定し、次期総会に上程することとなった。

3. 分科委員会の名称変更及び新設議決審議参加自治体の真摯な議論を通じて、経済通商分科委員会を「経済・人文交流分科委員会」に名称を変更する案を受け入れ、議決を行った。(NEAR憲章第11条に基づく)但し、各言語別表記方法については、国家別に適切な表現にすることとした。また、会員自治体におけるスポーツ分野での積極的な交流協力を促進することを目的としたスポーツ分科委員会の新設にかかるロシア・サハ共和国の提案を議決し、次期総会で報告することとなった。

NEAR NEWS Vol. 536

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特別取材 第9回NEAR実務委員会及び第1回農業分科委員会

会議では、気候変動と自然災害に対応した農業の持続可能な発展方法をはじめ、ハイレベルな提案と日本の地産地消運動の促進施策の紹介など、各会員自治体における農業の現況と様々な優秀事例が紹介されたほか、モンゴルのゴビスンベル県農業地区土壌学者であるエルデンバイル主任と于永德(ユ・ヨンダ)中国山東省農業庁処長は、農業部門における情報交換・技術交流システムの構築、気候変動と自然災害にかかる学術交流・研究開発に向けた協力を提案した。

今回の農業分科委員会では、参加した 4 カ国における農業の現状を理解することができたことから、次期農業分科委員会開催の際には、全羅南道の三農政策をはじめ、各国の先進農業施策と北東アジア地域の農業関連技術交流と協力事業を活発に推進される見通しとなっている。

また、気候変動に対応した安定的な農産物の生産問題については、特定の自治体・国家に限定した問題ではないため、NEAR 農業分科委員会を通じて、共同での課題解決の模索が必要との意見で一致した。

第 1 回 NEAR 農業分科委員会が、イム・ヨンジュ全羅南道農林食品局長の開会挨拶を皮切りに、韓国全羅南道で開催された。今回の農業分科委員会では、日本、中国、韓国など 4 カ国 9 つの会員自治体から 47人が参加し、「気候変動に対応した農産物の安定的な生産方法」をテーマに全羅南道の三農政策 ( 農業・農村・農民 ) の紹介及び会員自治体間における農業交流の増進に向けた提案及び議論が行われた。

現場視 察

第1回農業分科委員会

農業分科委員会の会議光景 

実務委員会視察 -木工芸センター

実務委員会視察-曾島塩田塩博物館

会議後に実施された視察では、実務委員会参加者は曾島塩田、農業分科委員会参加者は宝城緑茶畑及び順天湾、順天湾国際庭園博覧会をそれぞれ視察し、全羅南道の自然環境とエコ産業への理解を深めるとともに、先進的な事例を学んだ。

農業分科委員会視察―大韓茶園 

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今月の動静 NEAR活動

NEAR活動

9月 16日、モンゴル国ウブルハンガイ県のトクトフスルン知事と中国寧夏回族自治区の袁家軍(ユェン・ジアジュン)副主席が参加したなか、寧夏回族自治区とウブルハンガイ県の姉妹都市締結式が寧夏回族自治区銀川市で行われた。今年 5 月 NEAR 事務局が主催した2013NEAR 実務者ワークショップをきっかけに関係を持った両地域は、ワークショップ後、寧夏回族自治区代表団がモンゴルを訪問し、姉妹提携意向書を交わしたことで、今回の締結に至った。

姉妹締結を通じて双方は経済、貿易、科学技術、文化、教育など各分野で様々な交流と協力を行う予定である。

第11回NEAR環境分科委員会開催日本富山県富山市(10月28日~11月1日)

NEAR会員自治体の姉妹都市締結

中国寧夏回族自治区―モンゴル国ウブルハンガイ県の姉妹締結

海洋・漁業分科委員会のコーディネート自治体である中国山東省は、11月 5日から 7 日まで青島市で NEAR 海洋・漁業分科委員会を開催する。今回の行事名は「海洋新興産業及びブルーシリコンバレー建設に関するフォーラム」で、北東アジア各国の海洋新興産業の発展と関連した政策、経済、技術などでの交流を行い、更に深化した協力の推進を目的とする。特に今回のフォーラムでは、山東省の重点施策である

「ブルー・シリコンバレー」建設にかかる紹介も行われる予定であり、同省は NEAR 会員自治体の積極的な参加を歓迎すると述べた。

2013NEAR海洋・漁業分科委員会開催中国山東省青島市(11月5日~7日)

日 付 内 容

11.5(火) 参加者登録

11.6(水)

「2013中国青島ブルー経済発展国際サミットフォ ーラム」参加

海洋新興産業及びブルーシリコンバレー建設にかかるフォーラム1. 山東省幹部及び金在孝NEAR事務総長の祝辞2. 基調講演3. 専門家発表 : 中国中央政府責任者、国内外海洋専 門家、企業家等

11.7(木) 青島視察及び帰国

■ NEAR海洋漁業分科委員会日程

北東アジア地域の環境保全対策の推進を図るため、2 年毎に開催される NEAR 環境分科委員会が、10月 28日から 11月 1日まで、コーディネート自治体である富山県の富山市で開催される。今回の分科委員会では、各会員自治体の環境関連個別プロジェクトの実施状況とその成果報告をはじめ、次期コーディネート自治体の選出及び環境分科委員会の今後の活動方向などについて議論が行われる予定である。

また、10月 30日には環境分科委員会の会議に先立って、「北東アジア環境活動交流会」も開催され、富山県内の先進的な環境 NPO 活動や北東アジア地域自治体の市民との協力事業について情報交換するとともに、今後、北東アジア地域における環境保全活動のため、自治体、NPO などの連携協力の方向について協議し、交流を推進する予定である。

日 付 内 容

10. 28(月)~29(火)

入国及び参加者登録

10. 28(水)

• 10 : 00~17 : 30「北東アジア環境活動交流会」• 18 : 00~20 : 00「NEAR環境分科委員会歓迎レセプション」

10.31(木)

• 09:30~15:00「第11回NEAR環境分科委員会」• 15 : 00~ 視察

11.1(金) 帰国

■ NEAR 環境分科委員会日程

NEAR NEWS Vol. 538

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今月の動静 事務局ニュース

事務局ニュース

金在孝(キム・ジェヒョ)NEAR 事務総長は、8月 28日 ( 水 ) にロッテホテルソウルで開催された日中韓協力事務局「離任・歓迎レセプション」に出席した。今回の行事で金事務総長は、北東アジア地域における申鳳吉 ( シン・ボンギル )TCS 前事務総長の今までの努力に謝意を表した後、後任の岩谷滋雄事務総長と新任の李鍾憲 ( リ・ジョンホン )、陳峰(チェン・フォン)の両事務次長とも挨拶を交わした。また、申鳳吉前事務総長からは、北東アジア地域の交流増進のため引き続き NEAR に積極的な協力を求める旨の依頼があった。

この日のレセプションには、金成煥 ( キム・ソンファン ) 元韓国外交部長官をはじめ、ソン・キム在韓国アメリカ大使、別所浩郎在韓国日本大使など内外貴賓と駐韓外交官らが出席した。

9月 5日、金事務総長は、浦項文化芸術会館で開催された新日本海時代の共存発展にむけたビジョン及び共同宣言式に出席した。

共同宣言式には、蔚山広域市、慶尚北道、江原道など日本海側の 3 つの広域市・道知事、国会議員、日本海側 15 の市・郡・区長、海洋水産関連団体関係者、市・道民など約 1000人が参加し、新日本海共生発展ビジョンの発表及び共同宣言行事が開催された。また会議では、環日

金東星 ( キム・ドンソン )NEAR 事務処長を団長とする NEAR 事務局一行は、9月 10日に開催された第 9回 NEAR 実務委員会及び第 1 回 NEAR農業分科委員会の開催成功に向け、3回にわたって全羅南道庁を訪れた。

今回の訪問で NEAR 事務局は、実務委員会及び農業分科委員会に参加

9月 27日から 28日まで 1泊 2日、NEAR 職員の環境保護活動及び海外派遣公務員の韓国文化探訪の一環として、慶尚北道鬱陵島を訪問した。今回の環境保護活動を通して地域の発展に貢献しただけでなく、鬱陵島固有の自然の生態保護について理解を深める契機となった。その後、鬱陵島の独特の自然景色及び文化遺跡を探訪し、海外派遣公務員に韓国文化を紹介する意義深い時間となった。

鬱陵島は、慶尚北道の東、日本海上にある島で、羅里盆地、卵峰、弥勒山、聖人峰など、火山岩地域の特色を有している。また、泥棒・公害・蛇がない一方、伊吹・風・美人・水・石が多い、「三無五多」の島として有名である。

本海経済圏におけるビジョン実践に向けた日本海岸 6大発展戦略が提示された。

共同宣言文の主要内容としては、新海洋文化創造地帯の造成、新海洋産業の価値創出と創造経済の実現、海洋融合複合観光産業育成、環日本海拠点港湾の特化開発、北極航路と海洋経済領域の開拓、災害総合防災システムの構築などが含まれた。

する会員自治体の出入国状況、晩餐会及び現地視察参加の可否の確認、実務委員会関連発表資料の翻訳及び合意文作成、実務委員会当日の通訳等の支援を行うことで合意した。

日中韓協力事務局(TCS)「離任・歓迎レセプション」に出席

新日本海時代共存発展のためのビジョン及び共同宣言式に出席

第9回NEAR実務委員会及び第1回NEAR農業分科委員会の開催支援

NEAR派遣公務員の鬱陵島環境保護活動及び韓国文化探訪の実施

集合写真(鬱陵島羅里盆地)

離任・歓迎レセプションの光景金在孝NEAR事務総長と申鳳吉TCS事務総長

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今月の動静 NEAR 会員動静

NEAR会員動静湖北省-中国第22回中国武漢金鷄百花映画祭が開幕

9月 25日夕方、絵に描いたような風景を誇る中国湖北省武漢市「月湖」付近にある琴台大劇場で毎年開催される中国最高の映画祭である「第22回中国金鶏白花映画祭」が幕を開けた。

陳曉光(チェン・シァオグゥアン)中国人民政治協商会議副主席が同映画祭に参加し、開幕を宣言した。また、夏潮(シア・チャオ)中国文学芸術界連合会副主席兼映画祭議長団議長は祝辞で、第 22 回金鶏白花映画祭の開催成功を祈念するとともに、現在、中国が映画強国として発展しており、中国映画界は前例のない活気と希望に溢れる繁栄・発展の黄金期を迎えていると強調した。

また、映画関係者に社会・文化的責任を果たし、歴史、時代、大衆に対して誇れる作品をより多く作ることを依頼するとともに、金鶏白花映画祭が持続的な革新を通じて映画関係者と観客から最も歓迎される映画祭として生まれ変わり、中国映画が世界に進出できる美しい窓口として発展し、大衆が楽しめる文化祭になることを祈念した。

山東省-中国第10回中国芸術祭、10月山東省で開幕

10月 11日、第 10回中国芸術祭が山東省で開催される。今回の芸術祭のメイン会場は建設及び検査が既に終了した状況で、現在は試行運営中となっている。山東省は本事業に 2億 8千万元を投入しており、芸術祭では優秀作品を選定し、62の優秀創造プログラムを披露する予定で、既に 15 のプログラムが重点推薦作として確定された。国内外から約 600の芸術団が約 2000のプログラムを携え、今回の芸術祭に参加する予定である。

第22回金鶏白花映画祭開幕式      

開幕式上映作品の中国映画「百鳥朝鳳」の主演俳優

第10回中国芸術祭展示館

■ 第10回 中国芸術祭の主要行事1. 第10回中国芸術祭中国優秀美術作品 展:2013年10月12日~12月30 日、山東美術館2. ヨーロッパ・アメリカ地域傑作美術大展:2013年10月9日~10月20 日、山東博物館3. 美しい伝説―山東省民間文学及び中国絵画展:2013年10月24日午 前10時、山東省文化館 4. 山東地域画風―山東中国画大展:2013年10月22日午前10時、山東 博物館5. 宝島台湾写生展:2013年10月13~20日、山東省文化館

第10回中国芸術祭記者会見

NEAR NEWS Vol. 5310

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今月の動静 NEAR 会員動静

山形県-日本山形デスティネーションキャンペーン全国宣伝販売促進会議に併せた海外旅行会社、メディアの招請

「山形デスティネーションキャンペーン全国宣伝販売促進会議」(8月 28日開催)に併せ、海外から本県を訪れる旅行商品の造成及び誘客促進のため、海外の旅行会社等を招請し、商談会及びモニターツアーを実施した。

招請したのは、旅行会社が台湾7社7名、韓国8社9名、香港3社3名、中国2社2名、タイ2社2名、マレーシア1社1名、メディアが台湾1社1名、韓国2社2名の合計 27 名。

蔵王温泉で開催した商談会では、温泉旅館や観光協会など、県内の観光関係者 38 名が参加し、山形の観光の魅力をPRした。

また、山形県の観光資源の魅力を実際に味わっていただくため、8月 25 日(日)から 30 日(金)まで、新たに映画が製作された「おしん」のロケ地である羽黒山、銀山温泉、最上川舟下りなどの視察を行った。

鳥取県-日本「第30回全国都市緑化とっとりフェア」「エコツーリズム国際大会2013 in 鳥取」開催

今秋、鳥取県は、緑の豊かさ、環境の良さを生かした地域づくりのイベントを相次いで開催する。「第 30 回全国都市緑化とっとりフェア」は、鳥取市湖山池公園を主会場として 9月 21日から 11月 10日まで開催される。   

多種多様な地域の草花を中心に 170 品種以上の植物を組み合わせた7000㎡のナチュラルガーデンを制作し、身近な自然を生活空間に取り入れる鳥取流の緑化スタイルを PR する。

また、「エコツーリズム国際大会 2013 in 鳥取」は、10月 19日から21日まで米子市で開催し、期間中、パネルディスカッションや、県内各地の自然や歴史を体感できるエクスカーションなどを行う。西日本随一のブナの豊かな森、日本海に面し美しく広がる白砂青松の砂浜など鳥取県のもつ自然環境の良さや自然と共に暮らす人々の営みといった地域の魅力を観光資源としてアピールする。

忠清南道-韓国第59回百済文化祭開幕

9月 28日から 10月 6日まで、韓国を代表する歴史文化の祭典である第 59 回百済文化祭が、百済金銅大香炉発掘 20 周年を記念し「金銅大香炉の世界」という副題で開催された。

今回の百済文化祭では、合計 93 プログラム ( 百済文化祭推進委員会10、公州市 45、扶餘郡 38 プログラム ) が披露され、副題「金銅大香炉の世界」を反映した大きな変化が試みられた。

9 月 28 日、錦江新官公園で開催される開幕式は、「百済金銅大香炉の秘密」をテーマに、10月 8日、扶餘グドゥレ河川敷で開かれた閉幕式は、「百済金銅大香炉と永遠不滅の大百済」をテーマにそれぞれ実施された。

百済文化祭のメインプログラムで、国内最大のナイト・パレードで

ダウンヒルサイクリング-標高850mからブナの森を越え、日本海に至る

商談会の様子 DCキャンペーン キャラクター「きてけろくん」

県内視察の様子(金山町)

2012年、扶餘郡のメイン舞台で上演された百済器楽「味摩の仮面踊り」

The Association of North East Asia Regional Governments 11

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慶尚北道-韓国浦項市、活発な北東アジア地域自治体間セールス外交の成果現る

浦項市は、天敬海運、東暎海運の「浦項迎日湾港―中国、日本」新規航路の開設で、迎日湾港の物流事業に青信号が灯った。

9月 2日、浦項市庁の会議室で、天敬海運、東暎海運が共同で運行する CJM(CHINA JAPAN MOJI) 航路の開設協約式が行われた。今回の協約締結で、浦項迎日湾港から中国寧波、上海港、日本博多港、門司港を繋ぐ新規航路が開設され、浦項迎日湾港に東暎海運の「M/V XIANG WANG 号」と天敬海運の「SKY LOVE 号」が定期運航することとなる。

これら船舶は、浦項-釜山-蔚山・光陽-上海-寧波-博多-門司港を毎週 1 回定期運航し、日本と中国の物流運送に貢献することが予想される。海運会社側は運航から一年間の物流量によるインセンティブを得ることになる。

朴承浩 ( パク・スンホ ) 浦項市長は、「浦項迎日湾港を使う船社、荷主、フォワーダーなどに便利で、迅速な物流サービスを提供するとともに、日本、中国など多様な航路開設を持続的に推進し、港湾の活性化に向けより一層努力して行く」と述べた。

クラスノヤルスク地方の文化部、行政部、国家独立文化機関「国際及び地域文化交流センター」が主管し、ロシア連邦政府文化部、UNESCO ロシア連邦委員会、クラスノヤルスク地方政府、ロシア連邦外交部が後援する「第 4 回クラスノヤルスク地方アジア太平洋地域国家国際フェスティバル」が 2014年 6月 26日から 7月 4日までクラスノヤルスク地方で開催される。

慶尚北道のセマウル運動世界化事業が潘基文( パン・ギムン ) 国連事務総長とアメリカ、イギリス、アフリカ諸国などの在韓外交官らの注目を集めた。

8月 23日、金寛容 ( キム・グァンヨン ) 慶尚北道知事は、ロッテホテルソウルで開催された国連事務総長及び在韓外交団との朝食フォーラムでセマウル運動の世界化を通じた貧困克服の成功事例を発表した。

同フォーラムは、国連観光機関 (UNWTO) の「持続的な観光開発を通じた貧困の軽減」財団と月刊外交誌「Diplomacy」が共同主催し、国連のミレニアム開発目標 (MDGs) の活性化と関連した潘事務総長の基調演説及び金知事のアフリカ貧困軽減事例発表、質疑応答などが行われた。

金知事は、発表で「セマウル運動の世界化は現地住民の自立する力を強化し、持続可能な発展基盤をつくり、住民と共に行う実践運動である」と述べ、「韓国で貧困克服の原動力となったセマウル運動の成功とその経験を低開発国家に必ず伝えたい」と話した。

慶尚北道は 2005 年から、中国、ベトナム、インドネシアなど、アジア地域を中心にセマウル事業を行い、2010 年からは、エチオピア、ルワンダ、タンザニアなどアフリカ地域にも「セマウルリーダーボランティア団」を派遣し、セマウルモデル村建設事業を推進しており、今年はエチオピア、ルワンダ、タンザニア、フィリピン、インドなど 5カ国 15 ヶ村に約 80 人のボランティア団を派遣、セマウル運動を伝授している。2015年まで 10 カ国 20 ヶ村に拡大する計画である。

今月の動静 会員自治体動静

ある「パレード交流王国大百済」は、今回初めて「金銅大香炉」と「五楽士 ( 香炉に飾ってある五人の楽士像 )」の模型を追加で製作し、既存の百済―梁 ( 中国 )―倭国―黒歯国 ( フィリピン )―扶南 ( カンボジア )の模型行列の先頭に配置した。また、「百済金銅大香炉、古代文化の香を立てる」をテーマにした国際学術会議 (10月 1日 ) をはじめ、国際創作舞踊大会 (10月 3日~ 4日 )、百済文化商品全国公募展 (9 月28 日~ 10月 6日 )、全国高校生文学コンテスト (10月 1日 ) などのプログラムは今回のテーマを際立たせ、祭典のステータス向上にも多大な役割を果たした。UNESCO 世界遺産「鷹狩り」も 6 回 ( 公州:9月 29日~10月 1日、 扶餘:10月 4日~ 6日 ) 行われ、観客の人気を集めた。

左から崔東俊(チェ・ドンジュン)㈱浦項迎日湾港代表理事、イ・ジョンソク㈱天敬海運理事、朴承浩浦項市長、イ・サンホ㈱東暎海運常務、ゴン・ピョンシク浦項地方海洋 港湾庁長

* 百済文化祭:毎年韓国忠清南道公州市と扶餘郡が共同開催する総合芸 術祭。1955年忠清南道扶餘郡で初開催。百済文化祭は祭典として始ま ったが、年を重ねることに地域の総合文化行事に成長した。

慶尚北道-韓国国連事務総長及び在韓外交団との朝食フォーラムで「セマウル運動の世界化」について紹介

クラスノヤルスク地方-ロシア

「第4回クラスノヤルスクアジア太平洋地域国家国際フェスティバル」開催

金寛容 慶尚北道知事と潘基文 国連事務総長

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沿海地方-ロシア

東方の火―2013

第 1 回国際フェスティバル極東の炎の芸術「東方の火‐2013」が 9月 10 日から 15 日まで、沿海地方ウラジオストクで開催された。今回の行事は、一ヶ月間に わ た っ て 開 催 さ れ る「The Great Asian Fire Month」北東アジアファイアフェスティバルの一環として行われるもので、今年はロシアウラジオストク「東方の 火‐2013」、 日 本 の「Japan Fire Festival」、韓国の「The Korea Burn Festival」公演が行われた。

オブス県-モンゴル国境のない友情文化行事開催

今月の動静 会員自治体動静

9月 26日から 28 日まで、モンゴル・オブス県オランガム市で、ロシア・クラスノヤルスク地方コラギンスキー区文化の日行事が開催された。今回の行事には「国境のない友情」をテーマに、文化交流事業の一環として開催され、コラギンスキー区教育局長、「国境のない友情」事業関係者、「ロダキ」学生舞踊団、歌手など約 40 人の代表団が訪問した。

この日には「オランガム市の日」行事が開催されただけでなく、モンゴル伝統祭りである「ナーダム」も開催され、訪問団がモンゴルの文化風習を習うきっかけとなった。また、訪問団はミュージカル「エレン・フレ」や伝統歌舞団の公演を観覧した。

今回の行事でオランガム市とコラギンスキー区は文化分野における交流・協力協定を締結し、オランガム市の子供芸術団をコラギンスキー区へ招待し、公演することで合意した。

■ フェスティバルの趣旨等•クラスノヤルスク地方、シベリア連邦管区、極東連邦管区、アジア

太平洋地域間の文化芸術の発展、交流の促進、新たな文化ネットワ ークの構築•地域の文化的多様性の保存を通じた音楽分野の世界的傑作の保存、

信頼と相互理解の強化、国家の伝統音楽の振興、創造的な成長の 促進•世界共通の文化空間としてのアジア太平洋地域諸国の統合の促進、

新たな文化的伝統の形成、文化の活性化、創造的な環境作りと発展•クラスノヤルスク地方における観光潜在力についてプレゼンテーシ ョン「ロシアの地理的中心、シベリアの最も広い領土、アジア太平 洋地域の国家代表」•クラスノヤルスクの投資魅力の増大、経済協力の拡大、アジア太平

洋諸国を代表する地域間の対外貿易の発展

■ フェスティバルのプログラム•伝統文化:アジア太平洋地域の伝統文化を提示する一連の行事、セ

ミナー、社会専門家の養成に向けたマスター講座、文化遺産と世界文化財の保存にかかる討論•芸術創造文化:展示、設置、パフォーマンス、ビデオプログラム、

創造産業発展などにかかる討論と講義、プレゼンテーション•社会制度文化:現代芸術の革新ジャンルで、現代文化の現況と業績

にかかる討論と学術会議

■ フェスティバル公式サイト:http://www.apfest.com/

「コラギンスキー区の日」訪問団のためのモンゴル伝統祭り「ナーダム」開幕式

訪問団のモンゴル文化体験

ウラジオストク政府の青年部の支援で開催される今回の「東方の火‐2013」フェスティバルの主要行事は、ロシアと海外から参加した約100 人の芸術家の中から、一次、二次選抜を経て選出された最終進出者 27 名が参加し、9 月 13日にウラジオストク「アバンガルド」スタジアムで開催されたファイアショー・ファイナル国際大会で、9月 14日には世界の有名なアーティスト等によるファイアショーが開かれ観客から拍手喝采を浴びた。

このフェスティバルを通じて形成された創作空間は、人々に現代芸術、建築、音楽、演劇、そしてビデオ・映画芸術、デザインなどに接する機会を提供し、アジア太平洋地域の国家特有の文化と学問、伝統芸術の結合を通じて、地域文化が境界を越える契機となるものと期待される。

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今月の動静 会員自治体行事日程

Sunday Monday Tuesday| 会員自治体行事日程 |

November2013.11

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• 自治体名 : 富山県 ( 日 )• 行事名 : 第 15 回日中韓地方政府交流会議• 期 間 : 11. 10 ~ 11. 13• 場 所 : 富山市富山国際会議場• 連絡先 : ( 財 ) 自治体国際化協会交流親善課 T.+81-3-5213-1723

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今月の動静 会員自治体行事日程

Wednesday Thursday Friday Saturday

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• 自治体名 : 全羅北道 ( 韓 )• 行事名 : 第 8 回国際炭素フェスティバル• 期 間 : 11. 6 ~ 11. 8• 場 所 : 全州市• 連絡先 : 全羅北道主力産業課 T. +82-63-280-2268

• 自治体名 : 光州広域市 ( 韓 )• 行事名 : 光州国際食品展• 期 間 : 11. 7 ~ 11. 8• 場 所 : 金大中コンベンションセンター• 連絡先 : 光州広域市国際協力課 T. +82-62-613-3923

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• 自治体名 : 光州広域市 ( 韓 )• 行事名 : 光州国際食品展• 期 間 : 11. 14 ~ 11. 17• 場 所 : 金大中コンベンションセンター• 連絡先 : 光州広域市国際協力課 T. +82-62-613-3923

• 自治体名 : 釜山広域市 ( 韓 )• 行事名 : G-star2013 国際ゲーム展示会• 期 間 : 11. 14 ~ 11. 17• 場 所 : BEXCO• 連絡先 : 釜山広域市国際協力課 T. +82-51-888-3541

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• 自治体名 : 釜山広域市 ( 韓 )• 行事名 : 2013 国際印刷電子及びフレキシブ ルディスプレーワークショップ• 期 間 : 11. 20~11. 22• 場 所 : 全州市• 連絡先 : 全羅北道主力産業課 T. +82-63-280-4729

• 自治体名 : 釜山広域市 ( 韓 )• 行事名 : 第 11 回釜山国際水産貿易エキスポ• 期 間 : 11. 21~11. 23• 場 所 : BEXCO• 連絡先 : 釜山広域市国際協力課 T. +82-51-888-3541

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29 30• 自治体名 : 大邱広域市 ( 韓 )• 行事名 : 国際部品素材産業展• 期 間 : 11. 20~11. 23• 場 所 : 大邱広域市• 連絡先 : 大邱部品素材産業展事務局 T.+82-53-601-5027

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中国との活発な交流協力

NEAR会員探訪

ロシア連邦ザバイカリエ地方

ロシア連邦ザバイカリエ地方

ロシア連邦ザバイカリエ地方

ザバイカリエ地方は、ロシアの「南アジア」に位置し、地方都はチタ市となっている。総面積は 431,900㎢で、ロシア領土の 2.5% を占めており、ロシア連邦内の行政区域の中で 10 番目に面積が広く、シベリア連邦管区の中では、クラスノヤルスク地方とイルクーツク州に次ぐ第 3 位を占めている。隣接する地域として、南と西北はブリヤート共和国とイルクーツク州、東北と東はサハ ( ヤクーチア ) 共和国とアムール州と境界を接しており、南は中国と、東南方はモンゴル国とそれぞれ国境を接している。このため、ザバイカリエは北東アジア各国との関係において地理的に有利な位置を占めている。ザバイカリエ地方の人口は 1,098,800 人 ( ロシア連邦総人口の0.8%) であり、人口密度は 2.6 人 / ㎢で、120 以上の民族が分布し、構成比率としてはロシア人が 89.8%、ブリヤート人が6.1%、タタール人が 1% 未満、その他ウクライナ人やベラルーシ人などが居住している。気候は、ユーラシアの内陸に位置し、海から離れているため、究極の大陸性気候とも言え、地形的に海水面より高いところに位置している

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NEAR会員探訪 ロシア連邦ザバイカリエ地方

豊富な天然資源による様々な産業開発ザバイカリエには有用な鉱物が幅広く分布している。数十種類の鉱物のなかには金、銅、亜鉛、鉛、

鉄をはじめ、石炭、沸石、マグネサイトなどがあり、ロシアで採掘される大部分のウランとタングステンが本地方で生産されている。また、ロシア採掘量の 2/3 を占めるタンタル、1/3 を占める蛍石とモリブデンなどの資源も分布している。代表的な巨大鉱山には、金を含む何種類かの金属が埋蔵されているノヴォシロキンスキー産地と金やモリブデンを生産するジレンスキー産地が挙げられる。これらの産地では採掘だけでなく、産業用品の生産と加工も同時に行われている。

これ以外にも、本地方が高い潜在力を持つ分野は木材産業である。ザバイカリエの全体森林面積は 3,130 万 ha で、オノン・アルグンスキー地域を除くザバイカリエの全体森林地域は、ロシアの産業開発のための十分な木材量を有している。また、地域の様々な自然環境は豊かな動植物群を形成し、約 1,800 種の植物と約 80 種の哺乳類、約 350 種の鳥類、約 60 種の魚類を含む約 500 種の動物が生息している。希少動植物、典型的かつ独特な自然環境、タイガからなる山とステップ地域を保護するため、2 ヶ所の自然保護区域 (1973 年にソホジンスキー、1987年にアウルスキーが保護区域に指定 )、18 ヶ所の狩猟禁止区域、アルハナイ国立公園が指定され、保護・管理されている。

交通インフラ構築による活発な対外貿易活動ザバイカリエで最もダイナミックに発展している分野の一つは対外貿易である。地理的にアジア

太平洋国家、特に中国、モンゴルと国境を接していることから、経済協力にメリットがある。近年、ザバイカリエの対外貿易量は 3 倍以上増加し、世界 54 カ国と交易している。以前と変わらず、貿易の主なパートナーは中国で、主要輸出品には木材とパルプ製品、金属と金属加工品、機械、装備、車、食品及び農産物などがあり、主要輸入品は食品と機械類である。

ザバイカリエは、隣接する中国、モンゴルとの交流・協力を維持するとともに、今後も長期的な互恵関係を持続させて行く計画となっている。本地方は、積極的な姿勢でアジア太平洋諸国との協力関係を広げて行く予定である。

交通インフラの構築として、ザバイカリエのチチンスキー空港は、ヨーロッパと東南アジアを繋ぐ最短距離に位置し、国際基準を満たす滑走路を備えており、東南アジアへのフライトについては、海外の空港での給油無しで直接目的地へ行くことができる。

また、鉄道交通はシベリア横断鉄道とアムール‐ザバイカリエ鉄道が通っており、全体鉄道の長さは 2,400㎞で、投資プロジェクトの中には「南に向かう扉」と命名された鉄道の再建事業がある。

このように、交通インフラ構築を通じたザバイカリエ地方の対外経済活動における発展戦略としては、外国からの投資誘致、外国人労働力の効果的な活用、国境のインフラ改善、国境通関業務の最適化などが挙げられる。

1. ザバイカリエ地方の位置2. 豊かな鉱物資源3. 木材産業4. 外国人労働力5. 交通インフラの構築-鉄道

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ロシア連邦

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ザバイカリエ地方

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NEAR 会員探訪 グローバル 知識経済都市 -大邱

韓国大邱広域市

グローバル知識経済都市 - 大邱

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1. 大邱テクノポリス2. DGIST(大邱慶北科学技術院)研究室

3. 大邱機械部品研究院4. 大邱テクノパーク

5. EXCOの外観6. 新西革新都市

7. コミュニケーションセンター8. 大邱国家産業団地

9. 起工式(2013年6月5日)

大邱広域市は、朝鮮半島の東南部内陸に位置し、北は八公山、南は大徳山と琵瑟山、東西は緩慢な丘陵地に囲まれた盆地に位置する都市で、また、都心には新川が流れ、都市の北部には琴湖江が東から西にめぐって洛東江と合流し、南に流れている。

大邱の人口は 252 万 7,566 人で、世帯数は 94 万 8,652 世帯、面積は 883.63㎢、7 区 1 郡で構成され、139 の邑・面・洞を有している。

現在、大邱広域市はグローバルメディカル都市としての飛躍とともに、トップレベルのテクノポリス建設と先端国家産業団地を造成して、グローバル知識経済都市の新たな未来を切り開き、企業と大学、研究機関中心の R&D 革新クラスター構築とハイテク産業を基盤に「洛東江経済時代」を切り開いている。

洛東江江亭・高霊堰堤と「The Arc」「The Arc」は江亭堰堤、達城堰堤に隣接する四大河川文化館であり、エコタウン造成と太陽光など新再生エネルギーの普及活動を行い、ソーラーシティとしての大邱のステータスを高めている。

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NEAR会員探訪 グローバル 知識経済都市-大邱

北東アジアR&Dの中心を現実に!大邱テクノポリス研究と産業、住居、教育、文化の各機能が調和する未来型複合団地と

して造成される大邱テクノポリスは生活と先端技術が共存する新しい概念の産業団地として、また知識経済都市の新たな成長原動力としても位置付けられている。

デジタル時代への革新先端知識産業IT・CT (Culture Technology) 産業を基盤としたグローバルモバイル産業

とともに、文化創造及び最先端コンテンツサービス産業のインフラ構築を通じ、世界経済成長の中心軸として浮上している高付加価値産業を主導する革新的科学技術都市を形成している。

世界が注目する展示・コンベンション都市大邱広域市は、2013年世界エネルギー総会、2015 年世界水フォーラ

ムなど国際会議を誘致し、世界的都市、コンベンションシティとして飛躍している。2001年、地方初の展示・コンベンションインフラとして出発した EXCO は、開館以来、最大の行事、最高の稼働率、最高の経営実績を達成し、大邱の国際的コンベンション都市としての飛躍と地域経済の活性化に貢献している。

「新西革新都市」 を開く!韓国ガス公社など 12 の公共機関の移転と先端医療複合団地の造

成など、産学官民が協力し、最適な革新条件と高い品格の生活環境

を備えた新概念の未来型都市として、世界に、そして未来にまで続く幸福な生活の基盤を切り開いている。

大邱の未来を担う大邱国家産業団地次世代型電子・通信・先端機械などの産業と関連して、競争力のある技

術とアイディアを持つ新生ベンチャー企業を誘致し、ロボット、太陽光、新再生エネルギーなど、未来成長産業を主導する国内最高の都心型大邱国家産業団地の造成により、広域経済圏の核心拠点として更に一歩前進している。

2013年 6月 5日、朴槿恵大統領と国土交通部長官など政・官界の要人等約 200 人と企業役員、地域住民ら約 1,500 人が参加したなか、大邱初の国家産業団地造成の起工式が行われた。生産誘発効果約 35 兆ウォン、雇用誘発約 14 万人の造成効果が期待されており、「21 世紀洛東江新産業ベルト」の中心軸になって「創造経済」の起爆剤になると見られる。

大邱国家産業団地は大邱広域市達城郡求智面に位置し、その規模は8,548,000㎡ ( 産業施設:4,855,000㎡、研究施設:153,000㎡、その他:3,540,000㎡ ) であり、外国人投資区域、ルーツ産業集積化団地、水産業クラスター、知能型自動車部品走行試験場などの主要施設が入居する予定である。業種は、機械・金属、自動車部品、IT、新素材などの主力産業と IT融・複合 ( 医療機器、ロボット )、新再生エネルギー、バイオ・水産業などの新産業がメインになると見られる。2013 年 11 月から分譲が始まり、2016年には第 1,2 区域が竣工、2018年には第 3 区域が竣工される予定である。

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Page 20: NEAR news vol.53 (JPN)

北東アジア地域自治体連合The Association of North East Asia Regional Governments(790-834)慶尚北道浦項市南区芝谷路394(芝谷洞601番地) 浦項 テクノパーク本部棟3階

T. +82-54-223-2317 F. +82-54-223-2309 E-mail [email protected] Homepage www.neargov.org

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