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M2M成功のポイント ~事例蓄積・普及促進SWGから~
2014年5月28日
富士通株式会社ネットワークサービス事業本部ビジネスプロモート部長
新世代M2Mコンソーシアム 事例蓄積・普及促進SWGリーダー
大澤 達蔵
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自己紹介
1992年、富士通株式会社入社。
ネットワークインテグレータとして企業/公共のお客様システムの企画・設計・構築・運用に従事。
現在は、M2Mに関するネットワークサービス事業に従事。
富士通認定プロフェッショナル。
新世代M2Mコンソーシアム会員。事例蓄積・普及促進SWGリーダー。
2012年、ワイヤレスJAPAN パネリスト
2012年、明治大学先端講座 出講
2013年、テレコミュニケーション取材記事掲載
2013年、富士通フォーラム 講師
2013年、CEATEC JAPAN 講師
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本日お話ししたいこと
• 事例を見る際には「ビジネスモデル」が重要である。
• 成功のポイント。「ビッグデータ」は一朝一夕にはならず。むしろ、「データフォルダ」であることが重要。
• 成功のポイント。M2Mは「ZEN」の心で。
• 成功のポイント。コンソーシアム会員が最も反対したのは「フリーに見せる」。最も賛同したのは、 「時にはえいや!と投資に踏み切る」。
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ご注意事項
• 本プレゼンテーションで登場する事例は、新世代M2Mコンソーシアムホームページにて公開された内容を引用する形で紹介しています。
• 内容は、取材当時のもので、必ずしも最新の情報ではありません。
• また、取材後に公開まで至らなかった情報については、一切利用しておりません。
• 新世代M2Mコンソーシアムの事例公開情報、成功のポイント等のコンテンツは、特別な表示のあるもの以外は、コンソーシアムに著作権が帰属します。それらは、著作権法上の無許可引用の範囲で、コンソーシアムに断り無く利用することが可能です。 ~普及目的のために積極的に引用ください~
• 本プレゼンテーションのように、主たる主張や構成が原本の多くを再利用する場合は、無許可引用の範囲を超えるため、コンソーシアムにご連絡ください。
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SWG参加企業
• NECエンジニアリング
• キヤノンITソリューションズ
• 協栄産業
• シーイーシー
• 大日本印刷
• 日本経済大学
• 日本コントロールシステム
• ルネサスエレクトロニクス
• 富士通
取材事例の紹介
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事例取材の観点
• 「M2M」のような気がすれば取材対象 (ワイヤレス、ワイヤード、そもそもつながってない)
• ポイント① ビジネスモデル (お金と情報の流れ) (過去~現在~未来の変化)
• ポイント② どんな技術を採用しているか
技術はいろいろな事例で明記されるが、ビジネスモデルはなかなか分からない。
有名事例でも、少し違う確度でアウトプット。
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取材事例一覧
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
MWA Intelligence, Inc. 複合機のコール回避を大幅に改善する米国発のサービス・インテリジェンスソリューション
アスザック株式会社 水稲のいもち病発生・出穂期・収穫期を予測する作物の栽培支援装置「クロップ・ナビ」
バイセン株式会社 高度アニマルセンサシステムによる牛乳セーフティネット事業
パナソニック株式会社 「CO2±0」のくらしを実現するスマートHEMS
富士通株式会社 徹底的な愛犬目線と最新のICTが融合したペットライフレコードサービスわんダント
株式会社JR東日本ウォータービジネス 自販機イノベーションによる購買の楽しさの提供と継続的な商品改善 次世代自販機
株式会社ぐるなび, 富士通株式会社 「食」を楽しみながら、運動や生活習慣の見直しを取り組むことができ、導入法人エリア周辺地域の店舗への集客促進、および対象エリアにおける経済を活性化させる法人企業向けサービス
株式会社エナリス 無理なく効率的な節電を実現するBEMS(ビルエネルギー管理システム)「FALCON SYSTEM」
株式会社タニタヘルスリンク 健康機器とネットワークを活用した健康管理サービス
株式会社トランストロン 物流の安全・エコ・経営改善に貢献するクラウド型運行支援サービス ITP-WebService
株式会社日立製作所 企業の業績改善を実現する人間行動計測ツール「ビジネス顕微鏡®」
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トランストロン~構成図~
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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トランストロン~ビジネスモデル図~
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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富士通わんダント~構成図~
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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富士通わんダント~ビジネスモデル図~
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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富士通わんダント~取材内容抜粋~
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
目的、ねらっていた事 徹底的に愛犬目線で役立つとともに、従来品より高い精度で、富士通のICTを生かした商品にしたかった。
解決すべきハードル、制約事項 小型犬でもストレスが無く装着できる大きさ、重量と、安全性を追求すること。犬の歩数を健康管理にも使える精度で正確に測定すること。
技術的なチャレンジ
大きさ(愛犬が嫌がらない)、重量(20g以下)、安全性(ボタン電池利用)を追求するため、GPSを外すなど、機能を厳選した。 人間用歩数アルゴリズムをベースにしたが、犬の歩数測定は初めてのチャレンジであったため、100匹以上の犬にセンサーを付けながら録画して歩数を数え、独自のアルゴリズムを生み出した。
利用者、ユーザーの反応
愛犬の毎日の生活リズムが分かる。自分が不在時の愛犬の様子が分かる。愛犬の生活リズムを通して、離れている家族の生活リズムが分かる。生活リズムの変化から病気の傾向を察知できこともある。
M2M成功のポイント
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「成功のポイント」について
• 事例蓄積・普及促進SWGの「普及促進」
• 集まった事例や、事例取材を通して経験値を上げた視点をもとに、普及促進に役立つような知見をまとめたい。
• 必ずしも全てを満足する必要はないが、多くの事例で共通で見られる「ポイント」をまとめてみた。
• 主語は「M2Mビジネスオーナー」。
• 事例が成功のポイントそれぞれに適合しているかどうかは、事例そのものの優劣を示すものではありません。
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「影響度」について
• 新世代M2Mコンソーシアム会員アンケートにより、ポイントの中で「成功事例」と「身近な事例」での採用状況のギャップの大きさの度合いを「影響度」として表現した。
• 「影響度」が少ないから必ずしも重要ではないとは限らない。むしろ「成功事例ではもちろんのこと、身近な事例でも適合している項目」という解釈になる。
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1.フリーに見せる (影響度:大)
⇒M2M導入・管理・維持コストをエンドユーザから回収しない、もしくは回収しているように思わせない ⇒例えば、広告収入活用などのエンドユーザへの上手な課金の仕組み、他サービスインフラの併用や低消費電力(エネルギーハーベスティングの適用など)などの技術を活用し、コストフリーあるいはコスト少額を実現している
Author: Philip Taylor 新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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2.標準装備にする (影響度:大)
⇒全てもしくは特定カテゴリの製品に標準装備し、エンドユーザ側につける/つけないを選ばせない
Author: Steve Jurvetson 新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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3.エンドユーザのコスト削減になることを明確に示す (影響度:中)
Author: 401(K) 2012 新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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4.エンターテインメント性をもたせる (影響度:中)
Author: uniquelycat (Cathy) Smith
⇒使い続けることに、「おもしろい」「かっこいい」「便利・たのしい」「新しい」「先進的」などの魅力がある
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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5.手間要らずに見せる(影響度:小)
Author: Ian Barbour
⇒例えば、電池交換の頻度が低いなど、ユーザまたは提供者にとって維持に手間がかからない ⇒例えば、ノンステップなど、ユーザにとって利用に手間がかからない
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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6.データフォルダである(影響度:小)
Author: Upupa4me
⇒ビッグデータビジネスの展開に必要と思われるデータの所有権を保持している
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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7.システムやデータを多目的に活用する (影響度:大)
Author: Stan Dalone & Miran Rijavec
⇒他システムと連携することにより、ユーザが利用しやすく、また、データを多角的に解析できる
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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8.ビッグデータによって新しい知見を得る (影響度:中)
Author: André Mouraux
⇒ビッグデータを解析することにより、有効な情報を得られる
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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9.法制度をうまく活用する(影響度:大)
Author: umjanedoan
⇒法制度の変化を捉え、その対応を具現化するシステムを提供する
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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10.ネットワーク外部性を活用する (影響度:中)
Author: Simon Cockell
⇒ユーザ数や利用頻度が増えるほど、より便利で魅力的になるような商品・サービスを提供する
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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11.継続性あるしくみを確立する (影響度:小)
Author: Broderick
⇒何年も継続して利益を生み出すビジネスモデルを作る必要がある ⇒運用や多数展開、長期保証/供給を意識した技術を選定する必要がある
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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12.「こだわりポイント」を制約条件として手段を厳選する (影響度:中)
Author: Sébastien Bertrand
⇒例えば、コストや重量や低消費電力などの「こだわりポイント」をもとに、技術手段を厳選する。よくある失敗パターンでは、やりたいことを積み上げて過剰性能となり、投資対効果が成立しなかったり、容量が大きくなりすぎたりしてシステムの目的を満たさなくなる。
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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13.自社の強みにM2Mの仕組みを加える (影響度:中)
Author: Leszek Leszczynski
⇒0から立ち上げるのではなく、既存サービスにM2Mの仕組みを加える
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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14.時には、えいやっ!と投資に踏み切る (影響度:中)
Author: Randall Chancellor
⇒まずは最小コストでM2Mを標準装備してしまい、段階的に活用範囲を増やす。 ⇒ビッグデータ活用が初めから計算立って投資対効果が出ることは稀。導入することにより得られる知見から副次的な効果を期待した投資をする。
新世代M2Mコンソーシアム ホームページより
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まとめ
• 事例を見る際には「ビジネスモデル」が重要である。
• 成功のポイント。「ビッグデータ」は一朝一夕にはならず。むしろ、「データフォルダ」であることが重要。
• 成功のポイント。M2Mは「ZEN」の心で。
• 成功のポイント。コンソーシアム会員が最も反対したのは「フリーに見せる」。最も賛同したのは、 「時にはえいや!と投資に踏み切る」。
新世代M2Mコンソーシアムおよび本SWGへのご参加、ならびに、取材事例の自薦・他薦を募集しております。