Japanese Design Trend 2010 - ITV 2009

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Interior Trend Vision 2009

description

Presentation in Big Design Week 2009, Bangkok, Thailand.

Transcript of Japanese Design Trend 2010 - ITV 2009

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インテリアトレンドビジョン2004定価1,575円

インテリアトレンドビジョン2005定価1,680円

インテリアトレンドビジョン2006定価1,680円

INTER

IOR

TREN

D V

ISIO

N 2

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インテリアトレンドビジョン2007定価2,100円

毎年に開催された主要なインテリア国際見本市を現地取材した情報を分析し、インテリアトレンドを発信。新しい居住空間を演出する上で、必ず役に立つインテリアトレンドが満載。

インテリアトレンドビジョン2008定価2,100円

2,200

InteriorTrendVision2009

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Introductionはじめに

経済先進国は、地球としての命題を抱えグローバル化からグローカル化し始めた。一方で、資本主義経済大国の市場原理主義の破綻を横目に、途上国は富を求めて繰り返される消費経済を謳歌している。各国の力のバランスの均衡が崩れ、新たなるパラダイムを求めて迷走する現実は、人々に生活に様々な影響を及ぼしている。そういった社会情勢は、もちろんデザインにおいても相互的に影響し合い、浮かび上がってきたのが次の5つのキーワードである。

GREEN/緑環境問題からの影響なのか、GREEN/緑を意識した、自然を取り入れたデザインが

多く見れた。インドア・アウトドアから拡大しつつある新たなナチュラル感を刺激するスタイルは今後も注目だ。

DISCLOSURE/情報開示食品の安全性の問題も同様だが、デザインも意匠だけでなく「中身」が重要。職人による製作過程を公開するイベントや、デザイナー自身がアイデアリソースをどこから得ているのかを表現したインスパイア本など、オリジナリティの確保と開示は重要なようだ。

FRESH DIMENTIONS/新鮮な次元若手デザイナーのアイデアは留まることを知らない。溢れ続けるデザインは、その時代背景となって歴史に残るはずだ。しかし、そ

れはより素晴らしく、過去に誰もやっていない発案者のオリジナルのみ。本物のみだ。

INDUSTRIALS/工業的デザインモチーフだけでなく、実際の商品から環境・演出まで様々なシーンで取り入れられていた。古いモノ・コトの代名詞のようなこのスタイルは、さらに加熱しそうだ。

EXCLUS IVE GROUND/特別な土壌アートとデザインの狭間から生まれた新しい市場は熱しやすく冷めやすいのか、それとも燃え続ける限界の見えた化石燃料なのか…。新たな投資市場としても活性化が進み、デザイナー達の新規ターゲット市場として確立しそうだ。しかしその市場を狙

ている者ほど、その場所から遠いのかも知れない。

対峙するすべてのモノ・コトによって巻き起こるバランスを整え、そこから新しい息吹が生まれる。デザインのバランス感覚はもちろん人それぞれだ。何がデザインであってデザインでないか、何が有効であって何が無駄なのか?価値感覚の広がりは消費を促進させる。しかし、本当に必要なモノ・コトとは一体「何」なのかを、ひとりひとりが真剣に捉え、咀嚼しなくては次世代の成長や未来の創造はありえないのかも知れない。

Interior Trend Vision2009インテリアトレンドビジョン2009世界のインテリア情報発信ブック

Interior Trend Vision 20091

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WorldInteriorDesign Trade FairReport2008

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Contents

World Interior DesignTrade Fair Report 2008海外インテリア見本市レポート2008

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Heimtextilハイムテキスタイル

imm Cologneアイ・エム・エム・ケルン

Maison & Objetメゾン・エ・オブジェ

Meuble Parisムーブル・パリ

Stockholm Furniture Fairストックホルム・ファニチャー・フェア

Ambienteアンビエンテ

International Furniture Fair Singaporeインターナショナル・ファニチャー・フェア・シンガポール

Thailand International Furniture Fair タイ・インターナショナル・ファニチャー・フェア

i Saloniミラノ・サローネ

ICFFインターナショナル・コンテンポラリー・ファニチャー・フェア

Design Annualデザイン・アニュアル

Tendenceテンデンス

100%Design London100%デザイン・ロンドン

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Creator's Visionクリエーターズ・ビジョン

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Interior Top Trend 2009インテリアトップトレンド2009

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Creator's Fileクリエイターズ・ファイル

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Shop & Showroom Listショップ&ショールームリスト

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Introductionインテリアから世界を読み解く

毎年、世界の各主要都市ではインテリア関連の見本市が定期的に開催されている。世界規模の主要な見本市では最新の技術、デザインといった新しいトレンドが発信される。ビジネスの場として注目されている会場をレポートする。

海外インテリア見本市レポート2008

Max Lamb

OGATA

Stephen Johnson

bora.herke stilbüro

Raw-Edges Design Studio

Junichi Ohnawa

Tom Price

Studio TEC

マックス・ラム

オガタ

ステファン・ジョンソン

ボラ・ヘルケ・スティルビューロー

ロゥ・エッジ

大縄順一

トム・プライス

スタジオテック

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Cool Talents クールタレント

Professional プロフェッショナル 

ContentsInterior Trend Vision 20092

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 20093

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Heimtextil 2008年のモットーは「It’s time to be…(~の時、到来)」、というキーフレーズが掲げられた。準備してきた瞬間が訪れ、新しい価値観のもとに純粋な気分を謳歌しようという意味。4つのトレンドテーマとふたつのサブテーマによって構成され、今この地点から始まる新たな展望やアプローチの模索、新しい発想の転換。新時代への変化の軌跡を振り返り、つくり上げてきた現在からの決別。そして新たな変革を求める時代へ突入。純粋主義や芸術的感性を刺激するエモーショナルな時代への幕開けを掲げていた。

統合性とソウル(魂)が最も重要なエレメントであり、装飾主義と奇抜感が機能性主義と透明性に置き換わる。歴史と独創性はさらに重要視され、オーセンティック(真実性)な感覚を加速させる。真実、信頼出来るモノづくりはより価値感を増幅させ、特に素材感となって現実化してきている。完全性は引き続き重要視され、それと同時に不完全性も幅広く認識されてくる。相反するモノやコトのコントラストが上手くひとつに融合し、新たな価値観と潮流をつくっていく。エコロジーとハイテク、ミニマリズムとラグジュアリー、リサイクルとハイクオリティー、知能性と直感性。総合的な相容れないふたつのコンセプトの融合が2008~09年の基本指針として提案されていた。

インテリア素材としてのファブリックは、より多様な表情とその豊かな表現力によって耐久性とデザイン表現を兼ね備えた次世代に突入しつつある。ストラクチャー(凹凸感、立体感)、メタリック(光沢感)の表面・表情、手触り感の傾向がさらに拡大。柄のモチーフで目新しいものはないが、ビックリピートのオーナメント柄や抽象柄など多く、また色彩では白~黒色が全体分野に広がり、パープルとグリーンがフレッシュな印象の差し色として使われていた。

World Interior DesignTrade Fair Report 2007

Interior Trend Vision 20094-5 Heimtextil Trends / Brands

9-12. Jan. 2008 ハイムテキスタイル ドイツ・フランクフルト フランクフルト・メッセ見本市会場www.heimtextil.messefrankfurt.com/frankfurt/en/home.htmlz

特別イベントCampus。パリのEcole Nati-onale Supérieure des Arts Déco-rat if sやドイツのKuns thochs chule Berlin Weissen-seeからの卒業制作は、自由で既存のファブリックの概念を破壊する勢いのある作品だ。

TEXTILE DESIGNEUROPEAN ART ACADEMIESwww.roomsforfree.de

TREND 全体傾向

It ’s t ime to be…新しい価値観の到来

ラポキシという新しい行程で製作される壁面加工のプレゼンテーション。壁紙にレジンを使ってガラスコーティングを施す。光沢がある特別な表面加工に仕上げ、平面から複雑なカーブや形にも応用が可能で、商業施設から個人住宅まで汎用度の高い加工技術。

RAPOXY (WALLPAPER EVENT)www.rapoxy.com

アジアンメーカーを中心に商業施設のコントラクト向けイベント。高級ホテルのロビーを思わせるスタイリングで、ファブリックや小物、照明、大型の家具類までリアルに表現。B to Bのビジネスをさらに活性化する予感。

CONTRACT VISION 奇抜でファッションを意識したMATTISE。ミリタリースタイルと光沢素材の組合せ、ジオメトリックな不揃いな円形パターンにフロッキングを施した提案、複合的で何重にもプリントを重ねたアプローチなど、クリエイティブで見逃せない。

MATTISEwww.matisse.fr/

130年の歴史から育まれた伝統と最新トレンドを上手に組合せ、伝統的で装飾柄にプレーンな色彩を組み合わせたファブリックやグラデーション入りのマルチストライプ、袋状にしわ加工されたデザインなどオリジナル性の高い商品を提案していた。

Eijffingerwww.eijffinger.nl

デザイナーとの密接な連携が継続的なクリエイティブを支えているNYA NORDISKA。凹凸感のある特殊な刺繍技術、グラデーション、透過性と光沢感の合わせなど複合的な要素を独自の製造技術で革新的かつエレガントに仕上げられていた。

NYA NORDISKAwww.dummytest.com

最新作は特に注目されているZOEPPRITZ。キーカラーはイエロー、ブルー、グリーンを基調に提案したシーズン展開と素材感のあるリメイクやリサイクル生地を使ったコレクションも好調。白黒でメタリック、ファーなど起毛感のある素材も継続して人気だ。

ZOEPPRITZwww.zoeppritz.com

Brandsブランド

SWAROVSKIのバスルームコレクション。Waterloungeといテーマで、水回りの蛇口や取手に輝くクリスタルを発表。今後は様々なデザイナーやメーカーとのバスルームのラグジュアリーコレクションの展開予定。デザインはJOI-Design。

SWAROVSKI Crystal Waveswww.swarovski.com

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 20098-9 Heimtextil Heimtextil 2008 Trend Chart

ORIGINAL

独創性 魅力的な

モダンラグジュアリーとアールデコの組合せ。ラグジュアリー、エレガント、メトロポリス、未来的な魅力、ドラマティック。ネオクラシックとメタリック。スパークリング、清々しい輝きとかすかに光る輝き、ミステリアス、魅惑的、光と影の交差。新しい未来的なイメージの表現は、装飾的なスタイルとそぎ落とされたモダンスタイルの融合によって情熱的に創造される。シンボリック(象徴的)、バレンシアが、映画のメトロポリス、デザイナーのフィリップ・スタルク。

審美的な暗い色調+中性色の組合せが特徴。ダークな色使いでミステリアスな表現をしている。バイオレットにライトカラーの組合せは斬新で神秘的。ダークカラーにメタリックを合わせ深い光沢感を演出。ガラスのクリアな感じにトーンダウンした透明感の組合せ。ダークブラウン、カッパー(銅色)、チタン、プラチナ。

・光沢感、ラッカー塗装のような 加工のレザー・レインボー効果、玉虫色・鏡面塗装、磨面塗装・メタリックコーティング・未来的な魅力、キラキラ感・ラグジュアリーで暖かな感触・クリエイティブなストラクチャー、 エンボス加工・贅沢感、ウール、羽根・装飾的、輝くような金のラメ刺繍、 スパンコール・大きな柄、ジオメトリック、 ビックリピート

MAG

ICAL

MAG

ICAL

シンプルライフをコンセプトに自然との共生を提案している。また、エコロジーなデザインを中心に、実験的、ハンドメイド(手づくり感)、奇抜さ、ユニーク、リサイクルなどがキーワード。ベーシックでモダンなデザインは自然素材を活用することによって変化する。モダンでエスニックなデザインは古いアンティーク家具とスーパーモダンな空間で演出される。建築家としては、自然建築を提案している藤森照信や、有機的建築フォルムの伊藤豊雄などがインスピレーション。

グリーンを主体にオレンジ、パープル、ライトグリーン、ゴールド。ローズ(バラ)メタリックの組合せ。パープル+ベージュの組合せ。自然からのインスピレーションを重要視。木、石、植物、土、籐、麻色。

・試験的、独創的、奇抜なテクスチャー・オーガニック、ナチュラルテクノ・毛足の長い素材、スキン・暖かくてコンパクト・自然のモチーフ、ジャングルのイメージ・モダンでエスニックなデザイン・ハンドメイドと洗練さ・流動的なデザイン・自然の革新的なイミテーション、 モーフィング

PANTONE 19-4914 TC

PANTONE 19-3712 TC

PANTONE 19-4305 TC

PANTONE 19-3906 TC

PANTONE 19-1621 TC

PANTONE 13-0002 TC

PANTONE 19-1102 TC

PANTONE 16-0806 TC

MESSING

PANTONE 18-0527 TC

PANTONE 17-1212 TC

PANTONE 19-0912 TC

PANTONE 12-1605 TC

PANTONE 15-1145 TC

PANTONE 15-0525 TC

PANTONE 17-1547 TC

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 20096-7 Heimtextil Heimtextil 2008 Trend ChartMakers

未来的で超モダンなスタイル。削ぎ落とされたピュアリズム(純粋主義)。ミニマリズムと控えめな美しさを誇るエッセンの建築物、ピュアで透明感のあるハイテクな建築、未来的なフォルム、構造的なデザイン、ミニマル主義、シンプルな形、直線的な家具、アレッキ・カステリオーニのインテリアデザイン、深沢直人、コンスタンチン・グルチッチ、ジル・サンダーなど。

色彩はクールパステルを中心にイエローとパープルがアクセントに使われている。パステル、クローム、白のブロックカラー。超モダンな色使いが特徴的でプレーンカラーは光沢のあるアクセントカラーと一緒に使い、黄色、藤色と虹色のアクセントカラーで展開していた。

・冷ややかで滑るような表面加工や素材・メタリックな外観・風変わりな表面加工・ハイクオリティー(ウルトラファイン)・透かしの表面・量感のあるクオリティー・コンパクト&ソフトネス・高層建築のような幾何学柄

Heimtextil 2008 Trend Chart

先見性VISIONAR

Y

14世紀のパリ市街をグラフィック化させたファブリックのパーテーションや、アジアのインスピレーションとヨーロピアンクラシックを見事に融合。サテンやシャンタンなど光沢感のある高級素材とフロッキングや刺繍でノスタルジックなスタイルを提案。

DAUPHINE

エレガントでゴージャスな素材使いをベースに女性的で繊細なアクセントが注目のNEED'K。ブラウン系の落ち着いた色彩を中心に展開。ランダムに編み込まれたグラデーションの刺繍は芸術的な感性を取り入れたオリジナル感溢れるアプローチだ。

NEED'Kwww.needk.com

CHROME

PANTONE 14-4214 TC

PANTONE 12-4705 TC

PANTONE 12-0643 TC

PANTONE 17-0000TC

PANTONE 12-5506 TC

PANTONE 11-0601 TC

PANTONE 19-3220 TC

Makersメーカー

ゴージャスでエレガントなスタイルで高級感をアピール。貴族の宮廷のような演出は一段と豪華に仕上げられていた。また、各素材も光沢感のある繊維を使ったキラキラを輝く素材をふんだんに使用している。

JABwww.jab.de/

フォークロアなスタイルはファッションでも今期注目。キルティングの刺繍をモチーフにしたプリントを中心に展開。マトリョーシカのグラフィックや、大きなクジャクの刺繍など、ハンドメイド感のあるビックリピートも新作として発表していた。

VOYAGEwww.voyagedecoration.com/

インドデザイナーの感性を生かしたデザインで人気に。キッチュでオリエンタルなアプローチで、民族モチーフや虫柄、スパンコール、ビーズなど光沢感のある立体的なデザインに注目。また絞り染めのベースファブリックは今期初の提案。

SYNERGYwww.synergyhome.com

台湾を拠点に壁紙を中心とした製品を提案。今年は無垢材の付板を組み木の装飾に仕上げた壁紙を提案。また、貝殻をスライス状にして合わせた壁紙はオリジナルデザインとその組合せで、さらに大きなパターンの可能性を秘めた今後の期待作だ。

ATT ROTEXwww.att-rotex.com.tw

巨匠デザイナー、ルイジ・コラーニのシグニチャーデザインの壁紙を新作として発表。流線型の美しいデザインやサイケデリックなシリーズ、壁面にプラスティック製の極粒が散りばめられたデザインなど、素材感をもたせたアプローチが魅力的。

MARBURGwww.marburg.com

フィンランド出身の5人組。斬新で画期的なアプローチは世界屈指。フェルトにゴールドの錦糸は金属感があり、モジャモジャの錦糸をランダムに掛け合わせている。また、凸凹で裏も表もないような毛糸の編み込みは、縦糸と横糸の収縮率を使った面白いデザインだ。

SISKOSwww.siskos.fi

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200910-11 Heimtextil Heimtextil 2008 Trend Chart

VIBAL

ANT

溢れる活気 メタリック感

グラフィカルな空間構成。カラフルなインテリア、若々しくファンシーで新鮮、清楚で明るい空間、メンフィスムーブメント、エトーレ・ソットサスのイメージ、スポーツ感覚。60年代のスタイル、カラフルでビビッド、スポーツジムからのインスピレーション、アーティフィシャル、サイケデリック。

ブリリアントカラー+ニュートラルな表現。白と黒にゴールドのアクセント。カラフル&バイブレーション、ネオンカラー、動きのあるもの、ホログラム、ポップな感覚。

・グラフィカルなパターン・タイポグラフィー、デジタルプリント・スポーティー・ダイナミックな幾何学柄・膨張する素材感・大胆な表面変化、フロッキー加工・強い光沢感、ホイル、ラテックス・輝きのアクセント、 バロック唐草×スワロフスキー・カラフル、蛍光、LEDファブリック・ス-パーサイズ、ビックオーナメント・プラスティック風、ガラス調のビニール・オープンワーク、穴アキ・ユーモア、コミック・グラデーションストライプ、 亀甲プリント柄

MAG

ICAL

MAG

ICAL

METAL

LIC

ストラクチャー

もうひとつのサブテーマはストラクチャー。構造的な素質をそなえたファブリックがコレクションされていた。構造的で凹凸感のある素材はより立体的につくられ、光と影の陰影感も強く表現している。テクスチャーの重要性を再確認するための展示となっていた。

STR

UCTU

RE

サブテーマとして掲げられていたメタリック。4つのテーマの共通的な要素のひとつからくる。素材からくる仕上げ感は特に大切で、様々な光沢感のある素材が集められていた。光の角度によって様変わりする表情は非常にユニークで、自然素材のコーティングなど奇抜なアイデアが満載していた。

PANTONE 16-1310 TC

PANTONE 12-0642 TC

PANTONE 18-4051 TC

PANTONE 16-3803 TC

PANTONE 18-5642 TC

PANTONE 11-0601 TC

NEON PINK

PANTONE 19-4006 TC

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ImmCologne

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200912-13 Imm Cologne d3 contest

14-20 Jan 2008 ケルン国際家具見本市ドイツ連邦共和国 ケルンメッセ会場www.imm-cologne.com

d3 contest d3コンテスト

素材重視で、特に木工製品にトレンドが集中していたケルン。もちろん、無垢材をたっぷりと使った量感のある木製品は代えがたい魅力だが、コンクリート、人工大理石、化石の入った岩石などにも注目だ。また、壁付けの大きな収納が減り、ユニット化されているのが見られた。いかに小さく省スペースで組めるかということが重要となり、結果、日本では当たり前だが、軽量で機能的なシステムユニットが拡大していた。椅子やソファは張り地の汎用性が広がり、機能的

で使い勝手の良い機能を備えたものが多く見られた。例えば、マッサージ機能や拡張性、LED照明付き、音楽ユニットの機能など。色彩はホワイトが基本で、メーカーごとに自社の色見をトレンドとして発表する動きが強い。技術革新や家電製品との連動による製品開発も盛んで、フラットスクリーンTVや音響システム等の進化に、家具も同調させていた。また、LEDが通常の光源になりつつあるようだ。既存のデザインは、より明るく、よりシンプルでスモールな

方向へ向かっていた。キッチンでは、電動式でタッチすると反応する引き出しや収納扉、昇降式の大型キッチンテーブルなどが充実。そしてエコロジーを意識した商材は広がりを見せ、製造段階から環境に意識したメーカーの取り組みや、商品がリサイクルしやすいように考えられたデザインなど、サステイナブルなアプローチが目立っていた。

TREND 全体傾向

高級嗜好とエコフレンドリー、多品目から限定品、変革する市場の真価が一目瞭然

534組の応募から選出された、30人のデザイナーやグループのノミネート作品を展示していた。ドイツ・デザイン・カウンシルとケルンメッセの共同開催によるイベントは毎年業界から注目されている。若手デザイナーの登竜門として注目されているイベントだ。

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Contacts1 FurnID www.furnid.com2 Silvia Knüppel www.silviaknueppel.de3 Aylin Kayser [email protected] Christian Metzner [email protected] Katrin Sonnleitner katrin-sonnleitner.com5 Katharina Wahl www.katharinawahl.de6 Yael Mer www.yael-mer.com

7 Nina Farsen, Isabel Schöllhammer www.ninafarsen.de/invalid.htm8 Tom Price www.tom-price.com9 Hunn Wai www.hunnwai.com0 Tanja Seiner [email protected] Martin Meier, Isabelle Olsson www.macmeier.com/3poeng

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200914-15 Imm Cologne Trends

ボーダーという名の境界線が、ネット社会のウェブの広がりと共に曖昧な状況になった現在。非現実と現実、外側と内側との関係もその境界線が曖昧になり、ファジーな空間、つまりすべての物事が混じりあう「混沌」とした状況になってきている。そしてその状況が、反対から見る者のアングルで反対を捉えることで、新たなハーモニーをつくり上げる。外側が内側であり、内側が外側である新しい概念で空間を捉えてみませんか、という提案。

1.Outside in

私たちはまだ何も知らない。そして知らないこと、何もないことは非常に気分がよい。歴史なんて意味もない。やり方や技術なんて忘れろ。芸術的な勉強なんて使いものにもならない。実験的に動き、その躍動を忘れない。つくり続ける情熱だけが手掛かりだ。自分達だけが気持ちイイことだけを信じ続ける準備はできた。そう、随分前に卒業してたとしても、卒業しただけで、終わった訳じゃない

3.Design school

デジタル時代のアールヌーボー。技術の進化と共に自然を取り入れる体制が整いつつある今。今まで不可能とされていた自然の進化や神秘を、遺伝子分解によって知識を習得し、一歩一歩確実にその神秘を手に入れようとしている人類。人類の歴史はいまだ地球のそれとは比べようもなく短い。しかし、新しい探求の精神は受け継がれ、デジタルエイジの進化をさらに深めるだろう。

2.Neo Nature

デザインは死んだのか?芸術はどうだ?芸術は死んだ。デザインがまだ生きているとすれば、それはどのくらい続くのかなんて誰にもわからない。そう、だから入札して買えるうちに買っておくんだ!もちろんユニークで一点モノで限定生産のものだけだ。機能性なんて意味ない。造形のみが最高の賞賛。生産工場は頭を抱え、消費者はコレクターに変身する。ロン・アラッドに座り、マーク・ニューソンを眺める。会社倒産から出てきたオークション物を格安で手に入れる。そんな品々も最近は手に負えないような価格で売買されている。シンプルに価格のつけようがない値段で。

4.Priceless

Trends トレンド

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Maison& Objet

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200920-21 Maison & Objet Brands / Makers

Maison et Objet JAN 2008 25-29 Jan 2008メゾン・エ・オブジェ 1月展 パリ、フランスParc de exposition会場 www.maison-objet.com

JANUARY

世界各国で盛んに行われている経済支援対策。DARはポルトガル政府の援助を得て、街や村おこしの活動をしている。フランスのスチール家具アーティストのバックアップを受け、陶磁器やアクセサリーなどの小物から大型の家具まで幅広い商品展開をしていた。

DAR

Patrick Norguetデザインによる新作を発表。複数の大きさの異なるクッションを散りばめたソファや近未来的で実用的なワークデスク、小回りの効くスタッカブルなスツールや椅子など特別エディションとして発表。パリの百貨店でも展開している。

SILVERA EDITIONwww.silvera.fr

j

Brands / Makers

フランス人デザイナーのTINE KRUMHO-RN。特注家具を制作しているが、なんとすべて紙の段ボールで制作されている。何層にも塗装を繰り返し深みを出した表面仕上げは、アンティークと見分けも付かないほど精巧に仕上げられている。

TINE KRUMHORNwww.tinedeco.free.fr

中東やロシアを中心に成功。ソファメーカーから始まり、いまやオールプレーヤー。今年はキッチンの最新コレクションも発表した。タッチするだけで収納や開閉が可能な全自動、まれに見る超高級・豪華絢爛な仕様で、独自のスタイルを確立している。

VISIONNAIRE HOMEwww.visionnaire-home.it

特注張り地メーカーは、ノスタルジックな写真を本革に特殊プリントしたり、ストリートグラフィティ、ジャングルの背景に滝や亜熱帯の植物のプリントを発表。注目はゴシック調の厳格なスタイルの家具にオリジナルのクラッシュ網加工された張り地のコレクション。

ATELIERS PHILIPPECOUDRAY SSTwww.siege-traditionnel.com

非常に高級感のある仕上げと、素材を組み合わせた家具はどれも職人のこだわり。アートとデザインの融合市場の需要の高まりで、市場拡大を狙っての参入。特別なラグジュアリーと、ただひとりのクライアントに向けて開発している。今後が楽しみなメーカー。

SE LONDONwww.sharifilondon.com

ホームファニッシンングのトレンドを把握するうえで、重要な展示会のひとつであるMaison et Objet。特に1月展での特別イベントは注目度が高い。展示会の中に更に展示会を設け、カテゴリー別にその年の新作が揃う。1月展ではエディトゥールというファブリックの展示会や、デザイナーに焦点をあてた展示もある。インテリア・シーンで注目だったのは展示スペースを拡大し、新規のメーカーが多く参加。エスニック・ミックでは民族的なモチーフの商材も活性化。南インドのアンティークとアフリカのビーズに、工業系スタイルなども、リアルアンティークやアンティーク仕上げの新品がブレンドされていた。素材的特徴は技術の進化によって、素材が本来もつ質感を生かしたような凹凸感や粗さ、また陰影と光沢感がある仕上げも頻繁であった。色彩は、白黒ベースにプラス各社意向の色を使うなど、自社発信型の色彩が目立つ。独自性を強調し、ユニークな商材展開から、一部諸国を除き景気に減速感がある欧州諸国の現状が確認できた。

Brands / Makers ブランド / メーカー

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JAN. TREND

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200922-23 Maison & Objet

JANUARYTREND

Maison et Objet JAN 2008メゾン・エ・オブジェ 1月展

「夢幻/Onirique」

今シーズンは3つのステージが用意された。「ホーム(家)を、私達が思ったことを何でもできる究極の空間として捉えてみましょうというコンセプトのもと、各ステージに常道、月並みなアイテムから一歩外れて一味違った未来を思い描き、思いきって世の中を一変させてしまおう」ということ。コンセプトにもある「夢幻」の通り、「夢の一片が現実を美しく変貌させ、奇抜であり詩的でもある雑種から、奇抜でありながらにこやかなミュータントが私達を感嘆とさせる。新たな活力が、これまでになかった美を生み出す。そこでは、フォーマット化や欲望の画一化の暴挙を断固として拒否し、独特な住まい方が提案される。想像力が実権を握り、退屈や平凡さを追放する。良い趣味か、それとも悪い趣味か、どうぞ自分の目で判断して下さい」という、今回も大胆なコンセプトで幕開けとなった。

奇抜なバザール…、実はすべての計算しつくされた空間と配置は、雑踏と混沌とした情景に演出されている。ゴチャゴチャした異国の街のマーケットのような雰囲気は、実は完璧に操作された実空間の演出。目を見張るコレクションと、洗練された雑多なオブジェとの超現実的な取り合わせが、比類なき創造力とともに次から次へと渦巻いていく。

1.BIZARE BAZZARby ウァンサン・グレゴワール(ネリー・ローディー・オフィス)

芸術的な展示背景に、ユニークで型破りな作品が紹介されている。ここではバロック様式が、脱構築、再生、変化、モーフィング(コンピューターグラフィックスで実写描写をアニメーションのように変化させる特撮技術)を紹介し、技術革新の未来性と、人間が求める本質を捉えた作品をキュレートしていた。「詩の中から無数の断片となって立ち現れる」というような、時間を止めたりずらしたリすることをプロダクトに表現した作品や、デフォルメされた造形の進化などが確認できた。

2.TRANSFORM

ホワイト、不在、現実逃避、インテリアの非現実化、空間の引力…、新しい現実を求める来場者に独特な感覚と珍しい体験の提供。幻想的な空間、白に白、吸い込まれてなくなりそうなブレンドしてゆく「無い」感覚を楽しみ、同質化された物体を近づいて確認した瞬間にひとつひとつが持つ「真」の特徴やキャラクターの確認が可能になる。

3.PRESQUE LA

Trends トレンド

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Maison& Objet

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200924-25 Maison & Objet Brands / Makers

Maison et Objet JAN 2008 5-9 Sept 2008メゾン・エ・オブジェ 9月展 www.maison-objet.com

SEPTEMBERスペイン、マドリット出身のデザイナーGlòria Margenat。ヨーロッパを中心に素材発見の旅をして周り、そこで見つけた鉄鋼材やインダストリアルな照明などを、自分流に仕上げ直して発表しているアーティスト。

Glòria [email protected]

アフリカからのデザイン発信は昨今非常に盛んになりつつある。EUROP ARFICAの新作は、い草にラメ入りリボンやリサイクルのビニールテープを使って巻き込み、編み上げている商品を発表していた。

EUROP [email protected]

家具アーティストMichel Haillardの究極家具の展示を行った。クロコダイル、スネーク、オーストリッチ、リザートそして数々の動物の角は独特の風格と権威をもって融合されていた。

GALERIE OMAGHwww.galerieomagh.com

究極のアーティフィシャルフラワーデザイナーEMILIO ROBA。パリから世界に最新の技術によって製作された造花の最先端に注目。造花はよりリアルにみずみずしくそしてエキゾティックな組合せがトレンドに。

EMILIO ROBAwww.emiliorobba.com

ノルディックデザイナーを中心に集めているMUUTO。デンマークからの新たなデザインブランド。新鋭デザイナー達とのワークショップによって創造されるデザインは素材、フォルム、色彩全てに統一感を持たせながら個性も忘れない。

MUUTOwww.muuto.com

Brands / Makers ブランド / メーカー

アウトドア専門の展示会が行われる9月展。2007年同様に注目は、大手メーカーからの新作ラッシュ。新規市場であるアウトドアインドア領域の拡大を狙った商品投入は、今後も更に活性化しそうだ。また、プロジェという名のコントラクト専門の装飾や、エクステリアなどのメーカーが集まる展示スペースも人気で、インテリア・エクステリア素材の汎用性は、プロから一般ユーザーまで幅広く認知してもらうプラットフォームとしてアピールしていた。インテリアグリーンの提案が増加傾向で、造花はリアリティがより追求され、植物の種類もマニアックなものまで豊富に。室内の壁面のグリーンウォール化や、植木鉢やガーデングッズの新たなデザインも増えていた。グリーンを意識した商品構成がさらに充実すると思われる。奇抜で特異なデザイン性の高い商材よりも、素朴でシンプル、そして自然で無理や無駄のないモノ・コトの提案が多く観察された。「ネオ・グリーンムーヴメント」の到来予感だ。

鉄の網を型にして手吹きで厚手のガラスを吹き込む。ガラス部分が膨れたような形状が特徴的。ハンドメイドで丁寧にバランスを見ながら製作。セラミックの動物フィギュアも新作発表。

VANESSA MITRANIwww.vanessamitrani.com

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SEP. TREND

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200926-27 Maison & Objet

SEPTEMBERTREND

Maison et Objet SEP 2008メゾン・エ・オブジェ 9月展

「シンプル/SIMPLE」

物事をシンプルに見たらどうなるだろう?

単にシンプルに、単純化させよう。けばけばしい装飾や、気どりを放棄する時期の到来である。複雑で先が見えず、無秩序で混沌とした世界を前に、未来のシナリオは本質へ回帰し始め、大地と地方色が価値を取り戻すだろう。つまり、確かな根を持たない都会人達は、都市と田園との新しい真価を見出し、自然とテクノロジーがついに人間を生態系の中に戻り始めていく。つつましいアイテムの趣味の良さに囲まれること、木の温もりに触れること、これらが自宅で過ごす快適な過ごし方なのである。

ELIZABETH LERICHE(エリザベス・ルリッシュ)が新しい農業のフィールドを開拓する。シンプルな田舎暮らしの喜びは、地方色や根を下ろすことの価値に新たな力を与えるだろう。都市化が急速に進むなか、田園風のスタイルは深く浸透していき、また、農業界における動植物の美しさも再発見されている。根を張ったアイテムからは、原材料や職人の専門技術の穏やかな真実性が育まれることだろう。

3. FARM LIFEファームライフ大地への回帰

トレンド発信企業であるNELLY RODI(ネリー・ローディ)社が発表した今期トレンドは、メトロピューリタン達による新しい抵抗運動を明らかにすること。スマートな形での「富の放棄」を主題に、見せかけのカモフラージュされた都会のエコロジストたちは、禁欲と軍隊並みの厳格さを要求している。健康な生活を求める環境活動家たちは、生存とつつましさ、薄い感覚的欲望の色を帯びた「理想郷」を準備し始めるだろう。徹底的な簡素さの宣言をここで行った。

2. LE METROPURITAINSメトロピューリタンエコ・サバイバルのためのラインナップ

Trends トレンド

Francois Bernard(フランソワーズ・ベルナール)が、非現実化した世界のなかでの休息を提案している。穏やかで流れるようなテクノロジーが、シンプルな生活という思想を生み出すために、自然を再検討すること。このスタイルは、前世紀のデザイナーやエンジニア達による産業学からも着想を得ている。気持ちを和らげる重厚なフォルムは、強固で安心をもたらすエレガンスを生み出していく。家は「使い捨て」から遠く離れて、厚みと安心を取り戻していくだろう。

1. SLOW TECHスローテックより良く生きるために、速度を落とすこと

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008 Maison & Objet

éditeurs JANUARYInterior Trend Vision 200928 Makers

メゾン・エ・オブジェエディトゥール 1月

World Interior DesignTrade Fair Report 2008 Maison & Objet

outdoors SEPTEMBERInterior Trend Vision 200929 Makers

メゾン・エ・オブジェアウトドア 9月

スチール製の製品技術の向上で、複雑な湾曲やフォルムが可能になりつつある。パオラ・ナボーネとの新作は、タイルトップのラウンジテーブルに同様のデザインのソファ。ソファには通水性のある速乾性の高い新素材を使用。

EMUwww.emu.it イタリアの製陶メーカーは、デザイナーと

共に新たなガーデンの世界を切り開く。若手から有名デザイナーまで、毎年の新作は継続。今回は間仕切りのような壁型のフラワーシェルフ、ストリングを使って天井から吊るすタイプなど、一味変わったデザインで人気に。

TERACREAwww.teracrea.com

最新作はパトリシア・ウルキオラによるラウンジチェア。スチールフレームに籐やプラスティックストリングを編み込んで製作される。また、大型の天蓋付きのソファは、リゾート向けのコントラクト需要を想定したもの。

B&B ITALIAwww.bebitalia.it

パリをベースに30数年の歴史があるCASANOVA。レアな観用植物からホテルなどのフラワーアレンジメントまで幅広く対応している。テラコッタの素焼きに特殊コーティングを施した大型の鉢類が新作。

[email protected]

4つの空間提案で違うスタイルを提案していたPIERRE FRAY。中でも立体的なクラシック・グラフィックを壁紙に黒でシックにまとめ上げたディスプレイは、シックでゴージャスで品のある提案として印象深い。

PIERRE FRAYwww.pierrefrey.com

繊細でデリケートな生地づくりはSACHOならでは。新作を数多く発表する中、ダークパープルに螺旋や幾何学模様のパターンや、ベース生地には厚手で毛足立ちのある素材にパタン部分だけに光沢素材を用いたコンビネーションなどが新しい。ULF MORITZのコレクションも丸形でジュエリーのようなタッセルや幾何学のフリンジで透明感のあるシルバーグレイの素材も新規で発表していた。

SACHO & ULF MORITZwww.sahco-hesslein.com

非常に立体的で3次元を強く意識したファブリックが目立ったELITIS。凹凸感をさらに洗練させた表現はELITISらしいつくり込みとなっている。クロス、織り込み、透かしなどの基本に光沢とマットな素材を互いに織り込んだもの、ステッチによって膨らみを持たせたグラフィック、スパンコールを複雑に組み合わせたパターンなど、どれも新作ばかりの発表で話題を呼んだ。

ELITISwww.elitis.fr

フロッキングを使った人物柄の壁紙が目立ったOSBONE&LITTLE。淡いゴールド調にシックにダークブラウンやイエロー系のグリ-ンなどと組み合わせた色調は美しい。トラベルを意識した旅行カバンや椅子の張り地にはゼブラ柄のアニマルパターンを提案していた。クッションなどのアクセントにはクリスタルやエンブの刺繍など高級感も忘れない。

OSBONE&LITTLEwww.osborneandlittle.com

Makers メーカー

Makers メーカー

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MeubleParis

メゾン・エ・オブジェがサロン・ド・ミューブルを合併吸収し昨年より本格的に始まったMeuble Paris。実質的にはメゾンの構成内容とは少し違い、こちらのMeuble Parisでは家具メーカーが中心となり、カテゴリーごとにトラディショナルからスーパーモダンまで幅広い構成で展開されている。学生のフレッシュな展示コーナーから若手デザイナーの企画展、それにプロのスタイリストとトレンドセッターによるシーズントレンドの提案など、その企画内容はメゾン本体よりは小規模なものの、充実させつつある。まだまだ満足いく内容とは言いがたいが、メゾン・エ・オブジェ本会場からピストン運行のバスを準備し会場間の移動もスムーズで、バイヤーにとってはありがたい。2008年は目立った新鋭の数社とフランスVIAの展示、また若手デザイナーに注目してみた。

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200930 Meuble Paris

Trends / MakersYoung Designers

TREND 全体傾向

家具の祭典として、今後の発信力に期待

Makersメーカー

Young Designersヤングデザイナーズ

黒ベースの環境に、色彩豊かでビビットな配色の組合せは定番。家具のフォルムは、様式をベースに現代風にデフォルメしたり、増幅させてアンバランス感を楽しんでいる。まずはこの斬新な色彩感覚に目を見張るだろう。家具はフランス製でその実力は高い。

LOUIS DESIGNwww.louisdesignparis.com

木製の家具を、特別な表面塗装と仕上げによってアンティーク加工するARTCOPIの家具。塗装技術を応用し、インダストリアルスタイルの鉄を錆びさせたような加工を行い始めた。新しいモノを古い表情に自在に加工できる技術は人気だ。

ARTCOPIwww.artcopi.com

フランス人のデュオデザイナー16&12。展示会には初出展で、陶器を使った照明類を発表。存在するものに寄生させる照明や、シェードの内側に装飾を施したデザインなど面白い。今後は木工製品やスチールを使ったデザインも発表予定。

16&12www.16et12.com

エクステンション式の椅子など見たことがない。ARNAUD LAPIERRE独自のアングルはオブジェクトの違う側面を引き出すことを特徴としている。製品化するために現実性のあるデザインを突き進め、本格的にプロダクションを進める予定。

ARNAUD LAPIERREwww.arnaud-lapierre.com

CHRISTOPHE DELCOURTはフランス製にこだわり、「機能性やデザイン、すべてが刻 と々変化する消費者の環境に合った、すっきりとしたデザイン」を心がけている。丸みを帯びた表面加工、や直線とラウンドシェープをバランス良く取り合わせている。

TUJAGUEby CHRISTOPHE DELCOURTwww.tujague.com

フランス政府の支援によって数々のデザイナー達の支援を行っている。今回は重なる部分の色彩を変化させたソファ、アウトドアインドア用のテラコッタ製のシェルフシステム、木材のリサイクル素材を使った組み上げ式スツールなど新作を発表。

VIA(Valorization ofInnovation in Furnishing)www.via.fr消費財技術開発安定機構

24-28 Jan 2008ムーブル・パリ 2008パリ、フランスル・ブルジェ会場www.meuble-paris.net

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StockholmFurnitureFair

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200932-33

StockholmFurniture Fair Trends / Makers / Events

6-10 Feb 2008ストックホルム家具見本市スウェーデン・ストックホルムwww.stockholmfurniturefair.com

Trends 全体傾向

軽快でシンプル、色彩の魔術師、北欧デザインの今

Makersメーカー

サウンドパネルと呼ばれる吸音機能とデザインが融合したシンプルな壁面装飾が好調。背座に高さを持たせ、会話を漏らさずプライベートを確保するという新作のソファ。

Offecctwww.offecct.se

Events イベント

スティーブン・バークスのReady MADEプロジェクトがお披露目になった。リサイクルペーパーを使ったスツールやサイドテーブルは表情豊かでカラフルにコーティング仕上げされている。

Ready MADEwww.readymadeprojects.com

美しい色彩に注目してほしい。グラデーションを生かして積み重ねて高さが調整可能なテーブルや、ひとつの椅子で数種類の張り地を可能にしたデザインなどに注目だ。

Bla Stationwww.blastation.se

若手デザイナーの起用ではその先見の目があるSwedes e。シェーズロングやラウンジチェアの新作は人気に。また、シェルフシステムは今年のデザインアワードを受賞していた。

Swedesewww.swedese.se

シャレモ独特のデザイン個性は世界屈指の職人によって支えられている。クリアイエローのファイバーグラスとスチールのチェアはハンドメイド。若手の作品も数点新発表。

Kallemowww.kallemo.se

フェルトのようで、実はファイバー素材と無垢の木材を組み合わせたハイブリットな新作を発表。常に斬新でタイムレスなデザインを心掛けている。技術力とデザインの融合は無限。

Garsnaswww.garsnas.se

先見のングや。また、ンアワ

北欧最大級の国際家具見本市であるStockholm Furniture Fair。北欧より発信される最新デザインは、レジデンス向けの一般的なものからオフィス向けのコントラクト使用のものまで非常に幅広い。そんな中、やはり面白いのは若手デザイナー達の存在だ。国益のためのデザインの支援は活発で、特にデザインや建築などを勉強する学生達にとっては、一般企業からのモックやプロトタイプの製作支援など、他国では比べようがないほど土壌が整っている。社会がクリエイティブに対して理解を示している現状は初期的に活動するメリットが多い。今年もビックメーカーから若手デザイナーまで興味深いクリエーションで賑わった。限定や芸術主義の一点モノより、商業的でシンプルなデザイン傾向が見れる北欧は、基本を忘れない。

デンマークの老舗メーカーの新作は若手デザイナーとのコラボレーションによるノスタルジックなチェア。ディスプレイも色彩も逸脱しながら品行良くスマートな提案。

Erik JORGENSENwww.erik-joergensen.com

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200934-35

StockholmFurniture Fair

EventsGreen house

今年も興味深いデザイナーが揃ったGre-en house。スウェーデンデザイナーだけでなく、世界中から様々なデザイナーが出展している。韓国とスウェーデン出身のデュオCHEN&KARLSSONは鳥の羽根をモチーフにしたランプや、日本からはISHIKAWA GENの波形のブラインド、デザイナーのグループとしてはDESIGNERS IN RESIDENCEの巡回展、IN EVERY TREEはオーガニックで超リアルな大型の葉っぱやキノコなどをモチーフにした照明、また、YUNICは壁面から家具が飛び出してくるようなディスプレイが斬新。デザイン学校も数多く出展。地元のKONSTFACTは、選出されたデザイナー達の最新の力作を揃えた。削り出した状態そのままに仕上げたり、荒削りに品良く仕上げる手法や、やりすぎない仕上げ感覚はさらに拡大中。また色彩はPRするための要素を盛り込んだ色目が多く、デザイナー自身が「何を提案したいのか?」がより重要に鍵になってきていることと、リサイクルやサステイナブルなデザインも多く目立っていた。

EventsGreen house グリーンハウス

Contacts

Green housewww.furniture.stofair.se

1 CHEN&KARLSSONwww.chen-karlsson.com2 DESIGNERS IN RESIDENCEwww.designersinresidence.co.uk 5 KONSTFACTwww.konstfack.se 6 IN EVERY TREEwww.ineverytree.com

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Ambiente耐久消費財の見本市としては世界最大規模で行われているAmbiente。非常に幅広い商品構成のゆえ、ここではトレン

ド・エージェンシーが発表したトレンドスタイルを中心にお伝えする。そして、各会場では毎回様々なイベントが行われており、こちらもダイジェストをピックアップしてその一部を見てもらいたい。盛んに提案されるトレンドはその年の流れを確認するもの。Ambienteでは不確実に動く消費者動向を的確につかみ、トレンドエ

ージェンシーの協力のもと、流行の最先端をつかみ出す。様々なスタイルから絞り出された4つの提案が基準となり、来シーズンに向けての仕入れのアクセントや方向性の確認に役立っている。今後も精力的にトレンドを世界に向けて発信し、展示会のコンテンツとしてさらに充実するだろう。

World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200936-37 Ambiente Trends / Events

8-12 FEB 2008アンビエンテ 2008フランクフルト、ドイツフランクフルトメッセ会場ambiente.messefrankfurt.com/global/en/home.html

出展しているすべてのメーカーから最新のデザイングッズを紹介。最新メーカーからの一押しのニューデザイングッズが満載。ケーキを焼く段階から違う大きさに仕分けてつくることが可能なシリコン製のキッチングッズや、オイルで燃焼するモダン暖炉などが揃った。

Design PLUSwww.german-design-council.de/www.ambiente.messefrankfurt.com/designplus

ドイツのインダストリアルデザインの入賞作品を一挙に展示。優れた機能的デザインは、その機能だけでなく内容も含めてノミネートされている。

Design Preiswww.designpreis.de

Trends 全体傾向

Eventsイベント

トレンド傾向と市場予測はここから発信

アバンギャルドな純粋主義とウルトラモダン思想の融合。ミニマリスティックで詩的先進的で感覚的機能的で心地よい剥奪された造形は未来的でモーフィング(形態融合)の形シャイニーな素材は寒色系のクロームやステンレス、真鍮と共に輝くきめ細かいコンクリートとマット塗装の組合せマーブルやコーリアン(人工大理石)はスムースに仕上げられる剥き出しのコンクリート構造的なカラス素材、プラスティック、フェルトと革水晶体の小さな表面の集まり、プリズム、メッシュミシン目、点線、オープンワークのクリーンな仕上げ感色彩:クール・ナチュラル、メタリック、オレンジ、スキンカラー

2. clean& pure

表現主義で見た目が大切。色彩豊かなカラフルミックス。インフォーマル&実験的偶発的&軽快 閃光的&勇敢新しいモノを探求しユーモアとバイタリティー豊か発明的なコンビネーションは人工的な素材、プラスティック、グラスファイバー、ビニール、ラテックス、シリコンコーティングとラバー仕上げアルミニウム、チタン、スチールも重要な素材超光沢感と塗装 ノーマルなモノと装飾的なモノ表現力のあるラインはモダンアートからの影響凸凹感、オーバーサイズ、折り畳むピクセルで表現される斬新な線種、グリッド、ピクトグラム、フォークロア&ナイーブキッチュ色彩:センシティブなモノクロームがベースに外向的な批評的な色彩が用いられる。濃厚なイエロー、ブルー、レッド、マゼンタ、オレンジ、ブラック&ホワイト

1. Playful&intensive

装飾的な詳細は新たな豪華さを設えたスタイルに変身する。エレガント&モダン ラグジュアリー&シックユニーク&高価突飛で風変わりなアイテムと、象徴的なオブジェは一点モノの家具などと融合特徴的なモダンなライン使いとミニマルな装飾感デリケートな組合せの素材:一本岩のマーブルの大理石とベルベットやベロア生地と本革の組合せアニマルファーや羽根と光沢感のあるプラスティックや厚塗りされた表面 ゴールドとモザイククリスタルとフラワーベースに花のモチーフクラックや炸裂のあるセラミック鏡面仕上げと装飾的な張り地の組合せ色彩:暖

4. decorative&reduced自然とハイテックの融合だが、上品な行いのもと、クリエイティブでリラックスなスタイルインテリジェント&ナチュラル 実験的&オリジナルエモーショナル&自信満々自然は限りないインスピレーションの源である:素材、デザイン、表面のデザインに関して木材がとても重要:無垢で加工されていない、ラフで味わいのある部分、洗練されていて経年変化のある表面破壊されたよう朽ちた部分、錆び、硬化竹、レザー、実験的なフェルト、毛足の長い毛皮フォークロアでエスニカルな味わいはモダンな感覚モダンな素材と同調するマルチカラーの傾向、ブレンド、酸化、錆び加工は重要色彩:植物園のような雰囲気暖色系のメタリックのくすみ、重油色とベージュ、ブレンドしたりかき混ぜたり、スプレーしたり

3. Natural & innovative

Trends by Bora.herke www.bora-herke.de

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200938-39

InternationalFurniture FairSingapole Trends / Events

香港のメーカーは世界を見つめ、その素材感を全面に打ち出していた。朽ちてゴツゴツした質感の剥き出しの仕上げは少量生産で対応している。

China Art Groupwww.elmo.com.hk

世界各国のありとあらゆる展示会に出展し、インダストリアルで無骨なスタイルを打ち出している。ガレージスタイルという廃屋や工場廃材を利用した新作が一押し。

HALO ASIAwww.haloasia.com

固めた粘土とセメント素材にスチールを組み合わせたハイブリットな椅子、スチール板を折り曲げて完成する立体的な椅子、グリッド型のシェルフの中心だけが曲線で組んであるデザイン。また、軟質チューブ状の光のパイプを使った照明など、新素材も面白い。

Design Award2008www.singaporefurniture.com/design/fda_events.htmlEvents

イベント

木を使ったデザインコンペ。木材の切れ端や端材を増幅させてテーブルに仕上げたり、2cm角の材を細かに組合せ、積み上げて造形された照明、リサイクルウッドとしての材料の枯渇を意識してつくられた作品が目立っていた。

FLIPFurniture lifestyle Innovations Perspectiveswww.singaporefurniture.com/design/flip_events.html

IFFSInternationalFurniture FairSingapole

Trends 全体傾向

9-12 MAR 2008 シンガポール国際家具見本市 シンガポールwww.iffs.com.sg

シンガポールは東南アジアマネーが集まるキャピタルシティ。狭い国土での国内需要を満たす展示会ではなく、世界中からのバイヤーを満たす、生産者とバイヤーを直結するためのプラットフォームとして存在している。中国生産拠点のメーカーでひしめき合う中、オリジナリティを掲

げてユニークな商品を提案しているメーカーが数多い。しかし出展メーカーの基本は、東南アジアの本拠地として世界のOEM生産を請け負うメーカーが多い。一方若手デザイナーが面白い。どの国でもそうだが、若手の存在は明日への希望。生産者と直結することが近距離のシン

ガポールは、東南アジアのデザイナー達にとってもなくてはならない存在だ。またIFFSでも積極的にデザイナーサポートを行っており、Des ig n Awardを開催して意欲的にデザイナーの育成を心掛けている。

アジア経済立国とデザインの可能性

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200940-41

TIFFThai International Furniture Fair Trends / Events / Makers

12-14 MAR 2008 タイ国際家具見本市 バンコク、タイ www.thaitradefair.com

Eventsイベント

DEP(輸出促進機構)の政府支援のもと、日本のZero Firs t Des ignとタイメーカー数社のコラボレーションによって実現した特別イベント。架空高級リゾートホテルへの直接的なデザイン提案を行い、コントラクト需要の拡大サポートを行っていた。

Hotel Quolia

若手デザイナーの育成プロジェクトを積極的に進めているDEP。素材使いの面白さ、組合せ、またタイデザイナーらしい自国の南国スタイルともいえる天然素材を用いたデザインなど、若手デザイナー達のクリエイティブは見逃せない。

Future Natural

剛質の岩石のようなデザインは、実は型からくり抜かれた後、アルミや真鍮の削り出しで製作されたスツールとテーブルセット。自然のモチーフがインスピレーションになっている。

RESTROGENwww.restrogen.com

アクリルとチークウッドを融合させたチェアセットや、大理石を使ったセンターテーブル。どれも未来的でタイムレスなデザインを提案している若手グループ。

ANYROOMwww.anyroom.comTIFFThai International

Furniture Fairアジアで生き残りをかけた時代が本格的にやってきた。タイ、バンコクはアジア地区ではトップレベルのデザイン発信力を持ち、同時にそれをバックアップするための政府機関の動きも積極的だ。また、各メーカー、生産者、小売店とも経済活動とデザインを自らの視点で捉え、「自身のオリジナリティとは何か?」という命題

を掲げ、デザインを通してアピールしてきている。東南アジアは未だにOEM生産の拠点ではあるものの、自社の独自性とデザイン性が高く、付加価値のある商品づくりを心掛けている生産者が目立って活躍し、また生き残ってきている。時代の進化とともに、中国のマスプロダクションさえも耐久消費財の代表的なインテリア製

品は大きく変化しつつある現在、少量多品目生産で、しかも独自のデザインで活路を見出さなくてならない現状を、タイの若手デザイナーに期待してやまない。インテリアに限らず、雑貨製品での展開も今後に期待したいタイ王国。

Trends 全体傾向

デザイン王国を目指すバンコク

薄い木材のシート材を使った照明は様々なデザインに応用され、他の素材と組合せにより進化していた。

[email protected]

ラタンの大型キノコはその大きさに驚かされる。ホテルや大型物件の獲得を狙ったパフォーマンスは日本のスケール感覚を麻痺させる。

PLANET 2001www.planet2001design.com

チークウッドの老舗メーカーは欧米クライアントのOEMだけでなく、オリジナルデザインで自由自在に対応し、独自市場でターゲットを狙う。

DEESAWATwww.deesawat.com

建築的な構造とラインの美しいデザインが印象的。上質なチーク材と高品質のステンレス加工技術で信頼を獲得している。

KENKOONwww.kenkoon.com

Makers メーカー

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200960-61

ICFFInternationalContemporaryFurniture Fair Trends / Makers

アクリル製品でのクリエーションでは日本一と言っても過言ではないWaazwiz。デコラティブでトレンド色豊かな、独自性のあるデザインは一見の価値あり。

Waazwizwww.waazwiz.com

ICFFTrends 全体傾向

経済支援を目的としたデザイン復興事業に精通している。今回は素焼きのテラコッタを燻し、黒く燻蒸したキッチンウェアや、幾何学パターンで構成されるランプシェードなどを発表。

Artecnicawww.artecnicainc.com

ペーパーをアコーデオン状にし、広げることでストラクチャーとなる。建築家グループで運営するMOLOは現在、青森のねぶた祭り博物館のランドスケープの設計を手掛けていたりと、実は多彩な仕事範囲を持っている。

MOLOwww.molodesign.com

17-20 MAY 2008 ICFF 2008 Javis Center, New York, U.S.A.www.icff.com

InternationalContemporaryFurniture Fair

アート熱がNYでは一段落の感に見えたが、場所が変わったり移動したりというだけで一向に冷めない。投資のメディアやバーターとしてのデザイン・アートはその市場を拡大して、増々盛んになってきている。そん

なデザインとアートが接点する話題は派手に語られていた。一方、サブプライムローンの影響から金融不安が闇を拡大しつつあり、好材料であったデザイン・アートの浮ついた話題と実質的なショップの販売やギャラリーの動向には、見通しが立たないという意見もまばらに聞かれた。金融恐慌が純粋なインテリアビジネスに影響を与えるのは、しばらく時間が経ってから様々な形でおとずれるのかも知れない。デザイン熱は熱しやすく、冷めやすい。

しかし、モノづくりの人々は確実なクライアントと共に「明確なvis ion」を持って邁進している。面白かったのは、セカンドハンドやアンティークショップの勢いだ。ここ数年、新品のデザインものばかりを扱っていたショップが、セカンドやアンティークなどを品揃えに加えたり、リメイクや一点モノの作品的要素の強いプロダクトを取り扱い始めたことだ。また、展示会場でのディスプレイやショップのウインドウにも、そのテイストが多く見られた。さらに、メ

ーカーは復刻製品を再発表したり、アーカイブから復刻版を基に現代風にアレンジしたデザインなど、「少しのノスタルジー」を味わえるプロダクトも目に付いた。デザインと生活を考えたとき、生活感のある空間を優先順位として考えている人々が、当たり前のように過ごしているだけの「普通の状態」に戻ってきている兆しが見えた。

独自性の高い価値観と明確なヴィジョンを発信し続けるNew York

Makersメーカー

エル・サルバドルのデザイナー達による初出展のグループ展示。独特なデザインスタイルが多く、市場性というよりはデザイナーの個性を重視した発見的面白さがあった。

Fresh from the TropicsJosé Paredeswww.cincopatasalgato.com/Roberto [email protected] Menjí[email protected] [email protected] Vásquez& Harry WashingtonDUE [email protected] [email protected]

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200964-65

ICFFInternationalContemporaryFurniture Fair Outside Events

オランダのデルフトの歴史的ピースであるピラミッド。17世紀に作られたデルフトプラミッドをStudio JOB, Hella Jongerious, Jurgen BeyとAlexander van Slobbeの4人のデザイナーと16世紀からの製陶会社Tichelaar Makkumによって実現進化させていた。

MOSS GalleryPyramids of Makkum www.mossonline.com

Studio JOBのブロンズ作品はDesign MIAMIでの展示のもの。MOSSのためのデザインとして、エクスクルーシブなコレクションとしてお披露目された。煙突の煙部分はテーブルトップになっている。

MOSSwww.mossonline.com

Outside Eventsアウトサイド・イベント

MTVのインテリア部門のスタイリストだったオーナー達は、抜群のセンスであらゆるスタイルのインテリアをいとも簡単にスタイリングしてしまう。特注家具からアンティークの掘り出し物まで幅広く取り扱う。

Fresh Killswww.fresh-kills.com

Sarah Cihatはブルックリン在住のアーティストで、アクセサリーからカトラリー照明まで幅広くデザインしている。作家の作品を精力的取り扱うことで、地域の活性化と独自性のあるショップ展開を進めている。

Future Perfectwww.thefutureperfect.com

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World Interior DesignTrade Fair Report 2008

Interior Trend Vision 200966-67

ICFFInternationalContemporaryFurniture Fair Outside Events

イタリアメーカー3社で共同運営されているBynewyork。全てのデザインはPIERO LISSONIによるもの。実際のLOFT環境を演出している。今年はルーフトップが加わり順調な運営を行っていた。

Bynewyorkwww.bynewyork.com

小売店としてSOHO地区で息の長いCITEでは、北欧デザイナーとグラフィックデザイナーとのコラボレーションを実施。壁全面を使った大胆なグラフィックはポップ&クレイジー。複雑に絡み合うことで、今風の表現になっていた。

CITEwww.citenyc.com

無垢材をふんだんに使った力のあるシンプルなデザインのHUDSON。オーナー自らがデザインを起こし、それに従って今回はシャンデリアを発表。エレガントでアンバランスに螺旋状に巻かれたデザインは、限定エディションだ。

HUDSONwww.hudsonfurnitureinc.com

モザイクタイルの可能性は無限に広がる。提案次第でカスタム可能なデザインはNYで成功を収めている。新柄は鎖やチェーンをリピートしたもの。Studio JOBの作品もリピートながらお披露目された。

BISAZZAwww.bisazza.it

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