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Image Credit: Pileated Gibbon (Hylobates pileatus) Photo by @ Slavena Peneva on Unsplash IUCN絶滅危惧種 レッドリスト

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IUCN絶滅危惧種レッドリストTM

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Image credits: Rodrigues Fruit Bat (Pteropus rodricensis) © Jacques de Speville

ENDANGEREDEN

IUCN絶滅危惧種レッドリストTM

『IUCN絶滅危惧種レッドリスト™』は、動物、菌類、植物の地球規模での保全状況に関する世界で最も包括的な情報源です。何千種もの絶滅リスクを評価することにより、生物多様性保全のための行動は何かを教えてくれるとともに、保全活動を進めやすくするための強力なツールです。人類が依存している自然資源とそのプロセスを守るために必要な政策変更を促します。

ジェーン・スマート博士「IUCNグローバルスピーシーズプログラム」ディレクター

私たちは自然が設定した限界内で暮らしています。未だかつてないレベルの生物多様性の喪失により、社会が目指す最も重要な目標のいくつかが危機にさらされています。IUCNレッドリストは、保全行動の出発点です。政府、経済界、市民社会の協働により、私たちは種の消失という潮流を押し戻し、持続可能な未来を保証することができるでしょう。

<危機>

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Image credits:

Top: Agarwood (Aquilaria malaccensis) © Vinayaraj [CC BY-SA 4.0]Bottom: Agarwood (Aquilaria malaccensis) © BG BGCI

CRITICALLYENDANGERED

CR

事例

地理的範囲: 現在の原産地

種にとっての脅威は人間活動

種:

利用:

主要脅威:

個体群動向:

保全状況:

ジンコウ (Aquilaria malaccensis)

香水、香料

過剰採取

減少

深刻な危機

<深刻な危機>

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1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020

0.5

0.6

0.7

0.8

0.9

1.0

Key: Extremes Most likely value

Image Credit: Greater Bamboo Lemur (Prolemur simus) - Critically Endangered © Russ Mittermeier

信頼に足るデータが効果的保全の鍵

IUCNレッドリストは強力なツールとして使われています。たとえば:

9カテゴリーを用いて世界の生物種の状況を評価する深刻な危機(CR)・危機(EN)・危急(VU)種は、絶滅が危惧されます。IUCNレッドリストは、世界の生物多様性の健全性に関する重要な指標(生命のバロメータ)です。野生種を救うために必要なことを私たちに教えてくれます。

生物多様性保全を計画するための意思決定を導き、政策に反映させるIUCNレッドリスト指標(RLI)は、国連持続可能な開発目標(SDG)15「陸上の生命」をモニターするために用いられており、生物多様性の消失を減らすための進捗状況を追跡することができます。RLIにより、いくつかの種群が深刻な絶滅の脅威に直面していて、SDG目標15を達成できない恐れがあることが示唆されています。

環境フットプリントを減らすプロジェクトを計画、実行するために、政府、コンサルタント、多国間組織によって利用されています。データは、包括的生物多様性評価(IBAT)のような重要な環境計画ツールにも貢献しています。

2012年におこなわれたマダガスカルの103種の既知のキツネザル類の評価の結果、保全戦略が策定されました。765万米ドルもの寄付金を確保し、IUCN SOS(セイブ・アワー・スピーシーズ)を通じて多くのキツネザル類を守る活動が続いています。

保全行動の優先順位づけ

種の生存に関するIUCNレッドリスト指標の経年変化

サンゴ類

ソテツ類

両生類

哺乳類

鳥類

種の

生存

に関

する

IUC

Nレ

ッド

リス

ト指

絶滅

リス

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Image Credit: Amboseli National Park, Kenya. Photo by © Harshil Gudka on Unsplash

ある研究によると、種別の資金獲得の80%がIUCNレッドリストで絶滅危惧種に指定されている動物と植物に関するものです。

生物多様性とその生態系サービスとの相互関係についての地域評価では、IUCNレッドリストを使い、「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」において、アジア太平洋、アフリカ、南北アメリカ、ヨーロッパ中央アジアの絶滅危惧種に関する報告をおこなっています。

これに対応して、「IUCN種保全行動」をIUCN SOS(セイブ・アワー・スピーシーズ)と「包括的トラ生息環境保全プログラム(ITHCP)」を通じて実行しています。200以上もの市民社会組織および70か国以上の政府機関を支援することで、現在、300種以上もの絶滅危惧種を絶滅から守っています。

生物多様性喪失を減らすための効果的な保全行動を導き、測定する

環境影響の緩和

『世界経済フォーラム旅行観光競争力指標』も、観光業の持続可能な発展の程度を測定するためにIUCNレッドリストのデータを利用しています。

国内の自然資源を調べ、環境持続可能性のような要素を計算するためにそのデータが使われています。

IUCN-トヨタパートナーシップ

地球環境問題の取り組みにおいて大切なことは、人々の生活に良い変化をもたらすように早期かつ大胆に具体的な行動を起こすことです。トヨタは、1997年にプリウスを発売し、2014年には燃料電池自動車MIRAIを発売するなど環境対策を進めてきました。しかし、環境を守るということは、二酸化炭素や排出ガスの問題に対応することだけではありません。生物多様性の保全も、人々の生活にとって重要な取り組みです。IUCNとのパートナーシップにより「人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ」の実現に向けて新たな一歩を踏み出せたことを誇りに思います。

ディディエ・ルロワトヨタ自動車取締役副社長

IUCN-トヨタパートナーシップは、自動車による環境負荷を限りなくゼロにし、同時に社会に対してプラスの影響を与えることを目的とした「トヨタ環境チャレンジ2050」実現に向けたプロジェクトの一環です。トヨタは28,000種以上の生物種の世界規模での評価を支援することで、人と自然が共生する未来づくりへの基盤を築くのに役立つ知識に貢献できることを誇りに思います。

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VULNERABLEVU

Image credits: Fin Whale (Balaenoptera physalus) © Robin Moore

地理的範囲: 現在の原産地

事例

保全行動の成功

種:

主要脅威:

保全行動:

カテゴリー変更:  

ナガスクジラ(Balaenoptera physalus)

脂肪、鯨油、鯨肉目当ての過剰捕獲

商業捕鯨禁止により、1970年代以降、個体数が倍増

(過去) 危機 → (現在) 危急

<危急>

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寄付のお願い: 『IUCNレッドリスト』は、世界の生物種の保全状況を評価・再評価するという重要な作業を続けていくため、一般からの寄付と長期的に資金を提供してくれる組織とのパートナーシップの上に成り立っています。

コンタクト

より完全な「生命のバロメータ」にするため、私たちと 一緒にどんなことができるか、下記を参照してください:

iucnredlist.org/support/[email protected]

この冊子はIUCN–トヨタパートナーシップにより作成 されています。

『IUCN絶滅危惧種レッドリストTM』 は現在、以下の組織とのパートナーシップにより作成されています:アリゾナ州立大学、バードライフインターナショナル、植物園自然保護国際機構、コンサベーションインターナショナル、国際自然保護連合(IUCN)、ネイチャーサーブ、英国王立キューガーデン、ローマ・サピエンツァ大学、IUCN種の保存委員会、テキサスA&M大学、ロンドン動物学会