It企業向けのdrupal構築アドバイス slideshare

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Drupal ビジネスコンソーシアム 第2回説明会 IT 企業向けの Drupal 構築アドバイス ~図書館での事例から考察~ 株式会社アイキューム 井村 邦博 2014 10 2

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IT企業向けのためのDrupal構築アドバイスを図書館の事例から紹介しました

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Drupalビジネスコンソーシアム 第2回説明会

IT企業向けのDrupal構築アドバイス ~図書館での事例から考察~

株式会社アイキューム 井村 邦博

2014年10月2日

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自己紹介• 氏名:井村邦博 いむら くにひろ

• 経歴:

• 2000年に大学図書館システムのパッケージをJavaServletで開発し、2013年までに全国約100校に導入。東京大学様を初め大規模な導入から2名ぐらいの小規模な図書館を経験。パッケージの開発から初め、導入、保守、営業と社内の組織をつくながら業務改善を実施。

• 3年目から製品のエバンジェリスト的な活動も実施。各種勉強会、論文執筆、カンファレンスで発表。

• 2014年2月末に退職直後に「大学図書館システムについて」のSlideShareが公開から1週間で2600Viewを越える。

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現在の所属

• 株式会社アイキューム 代表取締役

• 「Library & Drupal」ということで図書館業務システム全般とDrupalの案件を実施

• 図書館で必須となる日本語検索系のソリューションに強い(Solr、Drupal+Solr Solrはオープンソフトウェアの検索エンジンです)

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Drupalを利用した図書館での事例

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Drupalって何?3年前に、図書館様からDrupalでの図書館ホームページ案件のお仕事をいただく

最初の感想

• 何それ、よく判らない、今どきPHP

• CMSは知っているけど、過去にあまり良いイメージはなかった

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Drupalを調べてみよう調べながらやってみようか、Amazon、Googleで検索

当時は日本語文献、情報がかなり少ない。

書籍は2冊ぐらい。

しかし、英語文献、情報はとても、とても多い。

あれ「見つからない」。。。

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Drupalできるかな

開発者1名と私で、コツコツ進める。

基本、英語文献とサンプル、人に聞く。

その結果、理解すればするほど、Drupalはよく出来ていることが判った。

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システムの構築内容

1. 図書館のホームページをNucleus(オープンソースのCMS)から、Drupalに移行

2. 図書館ポータルサービス(貸出延長、予約、施設予約、購入依頼など)をDrupal上で開発

3. 検索システムをDrupal 6からDrupal 7に移行および機能強化

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事例紹介1(ホームページ)主な要件

• 画面構成をシンプルに

• レスポンシブ・ウェブデザイン

• 日英対応

• 機能の統合、整理

• SSO(Single Sign On)連携

• 今後開発していく機能を考えた最終系をイメージする

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アドバイス-CMSの画面設計画面構成をシンプルに、レスポンシブ・ウェブデザイン、機能の整理・統合

最初はCMSを知らないディレクターによりデザインファーストで画面設計。50ページを超す下層を含む画面案が作成される。

結果、上手く行かなかった。静的なHTMLとCMSの違い。

・機能を整理してデザインされていなかった ・イメージで進めており、あとで修正も可能と考えていた ・スマフォでのイメージが考慮されていなかった

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アドバイス-CMSの画面設計Drupalでは部品を配置するイメージで画面設計 !・各ページに部品をどのように配置するかを考える ・部品の統一、整理を意識する ・同じコンテンツでも見せ方を変えて表現 ・表示するコンテンツを意識した設計

ファンクションファーストによる実施

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アドバイス-モジュールの利用• 日英対応

Drupalは標準は多言語対応しているが、各言語毎にコンテンツを入力する。 モジュールを追加することにより、コンテンツ入力時に日英の切り替えが容易になる。また、日英で共通の項目は片方だけ入力すればよい。 !

• Web技術の標準的なものはモジュールで解決 SSO連携(Shibboleth)、画像ビューワー、メニュー、Google Map、Google Analytics、JQuery対応など。

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アドバイス-将来への拡張性

今後開発していく機能を考えた最終系をイメージする

Drupalは、メニュー、コンテンツの見せ方を変更するのは容易。入力しているコンテンツには影響がない。

小さく初めて、大きくしていくことが可能。

アジャイル的な開発で、モックアップを作る感覚で機能が実現できる。

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事例紹介2(図書館サービス)主な要件

• 図書館ポータル機能(貸出状況照会、予約、購入依頼、複写依頼、施設予約など)

• 図書館業務システムと連携

ホームページと同じ要件

• レスポンシブデザイン

• 日英対応

• SSO連携14

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アドバイス-ロジックとUIの分離図書館ポータル機能をDrupalモジュールで開発

貸出の延長、予約、図書の購入申込み、複写申込みは、図書館システムとの業務連携が必須。

図書館システム側では各機能を利用するAPIを実装。

DrupalはフロントエンドのUI機能(レスポンシブ・ウェブデザイン対応など)を実現し、ビジネスロジックとの完全な分離。開発効率の向上と開発できる人の幅が広がる。

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アドバイス-機能に集中して開発

Drupalのモジュール開発は機能のコーディングに集中

開発者はデザインが苦手だが、Drupalのモジュール開発は、HTMLタグを書く必要がない。

また、多言語対応もDrupal側で対応。

生産性の劇的な向上。画面遷移が決まれば、2,3日で1機能を開発できた。

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事例紹介3(検索システム)主な要件

• Drupal6からDrupal7

• Apache Solr 1.4から4.1

• 約220万のデータのハンドリング

• バグ対応ホームページと同じ要件

• レスポンシブデザイン

• 日英対応

• SSO連携

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アドバイス-システムのマイグレーション

Drupal6からDrupal7、Apache Solr1.4から4.1に

• Drupalの6と7ではモジュールの互換性が低いが、機械的に置き換えて対応可能だった。作業はアメリカの開発者が実施していたが、システムを十分に理解しなくても可能であった。

• 我々はデバッグや置き換え漏れの対応。

• Apache Solr連携部分は我々で対応。

Drupal・Solrはオープンソフトウェアだからできた。

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アドバイス-パフォーマンス• パフォーマンス

• Drupal上に約220万の目録データを登録。検索はSolrだが、詳細表示はDrupalのデータを取得する。

• 1台のサーバで4Core、32Gメモリのサーバ上にDrupalとSolr、MySQLが動作

• メモリキャッシュ、MySQLチューニング、Solrチューニングを実施

パフォーマンスはクリアー

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アドバイス-システムの運用!

• DrupalのファイルとMySQLのデータをコピーすれば、簡単に同じ環境を構築できる

• Drupalはコマンドライン管理ツール、自動実行機能がありメンテナンスは楽

• Coreモジュールと開発モジュールが分離されており、アップデートが容易

運用的コストが低い

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開発者観点でのDrupalのメリット• デザインとプログラムの分離。

• モジュールを使えば、簡単に機能が実現。開発することよりモジュールを見つけること。

• パフォーマンス、セキュリティがデフォルトで優秀。

• 他のオープンソフトウェアの連携が容易 Apache Solr, デザインテンプレートのBootstrap, JavaScriptフレームワークのAngularJSなど

開発者談「スクラッチの開発が馬鹿らしい」

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日本での課題• 日本語情報の少ないため学習コストが高い

• 日本のコミニティの発展に期待と協力

• 英語のリーディングができれば、改善される

• ビジネス事例の紹介が少ない

• DBCJの活動

• スクラッチよりも開発工数が低く、日本でも使われている案件がある

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終わりに10/1、Drupalバージョン8のβ1がリリースされました。Drupal8では、さらなる日本語化対応や最新のWeb技術に対応しており、日本でも利用が進むと考えています。

日本のビジネス分野でもDrupalで「できること」が沢山あります。 ソフトウェア開発の明るい将来としてDrupalを考えてみてはいかがでしょうか。

Drupalが業界全体の発展に寄与できればと思います。

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