今は,柔道を頑 吉岡優里選手 張って全日本で活 の...

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夜勤があったときは,練習や体調の リズムを整えるのが難しくて大変でした。 地元に戻った今は,自分が柔道をや りたいと思う分だけできていて,これま でで一番,柔道を楽しくやれています今は,柔道を頑 張って全日本で活 躍したいです。 刑務官としては, 今後も,ずっと現 場でやっていきた です。地元から 離れたくないという 気持ちがあります。 柔道を続けようと思っていて, 親も柔道を生かして働いて ほしいと希望しており,元々 知っていた刑務官を受験しま した。武道区分は採用数に も限りがあるし,武道区分で はなく一般で受験しました。 吉岡優里選手 のストーリー

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夜勤があったときは,練習や体調のリズムを整えるのが難しくて大変でした。 地元に戻った今は,自分が柔道をやりたいと思う分だけできていて,これまでで一番,柔道を楽しくやれています。

今は,柔道を頑張って全日本で活躍したいです。 刑務官としては,今後も,ずっと現場でやっていきたいです。地元から離れたくないという気持ちがあります。

柔道を続けようと思っていて,親も柔道を生かして働いてほしいと希望しており,元々知っていた刑務官を受験しました。武道区分は採用数にも限りがあるし,武道区分ではなく一般で受験しました。

吉岡優里選手のストーリー

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◆平成28年4月 札幌刑務支所 採用◆

→ 平成30年4月 旭川刑務所 へ異動

【代表的な戦歴】

2014年・2017年・2019年

皇后盃全日本女子柔道選手権大会 出場

吉岡 優里 選手

柔道を続けようと思っていて,親も,柔道を生かして働いてほしいと希望していました。それで元々刑務官という仕事も知っていたし,受験しました。 他に武道区分で受験する人がいるということをすでに知っていて,その人がほぼ採用されるだろうと思ったので,採用数にも限りがあるし,それなら一般で受験しようと思いました。 メリットは,公務員なので,安定しているところです。結婚や出産後も働きやすい環境づくりや休暇等の取組も年々充実してるように思います。 また,大会等に出場する際,年休等を配慮していただくなど,施設全体で応援していただき,ありがたく思っています。

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現在は,日勤で,女区(女性を収容するエリア)の担当をしています。 初めは,受刑者と実際に関わる際に,どうしようという思いがありました。ただ,これは今も慣れてはいけないことだと思っていて,「怖い」,「何か起きるかもしれない」という感覚はずっと持っていようと思っています。 また,自分の甘えもありますが,夜勤があったときは,練習や体調のリズムを整えるのが難しくて大変でした。ちょうどマーガレット・アクションとして,男子施設勤務の話があり,地元に戻ってやってみることになりました。

今は,自分が柔道をやりたいと思う分だけできていて,これまでで一番,柔道を楽しくやれていると思います。 練習は,男性職員ばかりのところに加わりますが,40代・50代の職員が胸を貸してくれるし,年齢層が幅広いので,自分で考えて練習して,いろいろな視点から助言ももらえます。監督は,選手の視点からも考えつつ助言や指導をしてくれるので,本当にやり易い環境です。この監督の下で柔道ができることは,自分の成長にも繋がっていて,これまで以上に頑張りたいと思うきっかけにもなりました。 所属施設では,男性職員相手の練習になるので,女子特有の柔軟性とか,そういった練習相手が必要な時には,出身大学の部活に参加させてもらうことがあります。

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今は,柔道を頑張って全日本で活躍したいです。 刑務官としては,今後も,ずっと現場でやっていきたいです。武道教官(警備指導官)も考えてはいますが,地元から離れたくないという気持ちがあります。 武道をやっている先輩で,視点が違うというか,自分が思いつかないような対応でちゃんと解決するという方々がいて,自分もそういう方法があるということを後輩に示せるようになりたい。後輩職員とは違った視点・見方から一つの方法として助言するようになりたいです。

例えば,高校や大学の後輩から相談されれば,刑務官という仕事も紹介はしますが,その人の考え方や価値観があると思います。 絶対に受刑者と関わりたくない,無理だと思う人もいると思います。 でも,私は,刑務官として勤務し,様々な「人」と関わり,向き合うことで,自分の世界観が広がったと感じています。