InfiniBand用テスト・ツール -...
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物理層からシステム統合まで
InfiniBand用テスト・ツール
T R A D E A S S O C I A T I O N
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インターネットが爆発的に普及し、それに伴う膨大な量のデータを即時に伝送する必要性から、相当な負担が既存のサーバにかかっています。情報技術(IT)産業は、留まることを知らない需要に対応し、コストの削減、性能の向上、絶え間ない可用性の提供を実現しようと懸命に努力しています。
InfiniBand 相互接続技術は、チャネル・ベースのスイッチ・ファブリック・ポイントツーポイント・アーキテクチャを使って、新たなレベルのスケーラビリティ、可用性、性能を提供します。スケーラビリティは、交換機のネットワーク相互接続、デバイスの追加または取外し時のネットワークの自動再構成、配線によるリンクではなく仮想チャネルを使ったサーバと他のデバイスとの接続によって、一部は実現します。
InfiniBand が新しい高速な製品を誕生させる機会をもたらすことは確かですが、そうした製品の開発が課せられている場合、習熟度曲線がかなり長くなります。非常に高速なデータ転送速度が求められるため、エンジニアリングの能力が試されます。その上、複雑なプロトコル、ホット・スワッピング機能、ネットワークの自動再構成、分散コンピューティング・インテリジェンスなど、困難な問題があります。
しかし、こうした困難に一人で対処する必要はありません。Ag i l e n tTechnologies は、お客様が必要とされる InfiniBand テスト・ソリューションを提供します。Agilent は、InfiniBandTrade Association のメンバであり、発展し続ける標準に対応したツールを提供します。さらに、InfiniBand デザイン手法の基本と、高周波テストおよびシステム検証の両分野に関して、多彩なトレーニングを提供します。
物理層のシグナル・インテグリティの検証から、BER(ビット・エラー・レート)のチェック、InfiniBand トラヒックの解析、InfiniBand プロトコルのステップ実行に至るまで、Agilentは必要なツールを提供できます。InfiniBand の領域に移行するには、さまざまな問題がありますが、Agilentはお客様の側で最後までお手伝いします。
可用性は、信頼性、フォールト・トレランス、保守性の産物です。InfiniBandは、ポイントツーポイント相互接続を活用して、後続のフェイルオーバ機能を備えたデバイス間の冗長経路を可能にし、エラーの検出、補正機能の向上が図られたものになっています。また、ネットワークの自動再構成により、デバイスのホット・スワッピングも実現します。
InfiniBand のもう 1 つの要は、性能向上です。データは、メタル・ケーブルまたは 光 フ ァ イ バ の リ ン ク 上 のInfiniBand ファブリック・エレメント間で転送されます。実効データ・レートは、50MB/s(1x)、2GB/s(4x)、6GB/s(12x)です。生データの転送速度以外にも、システム・レベルの性能がインテリジェント・チャネルという概念に基づいて向上しており、I/O の制御タスクをプロセッサから肩代わりします。
高速な InfiniBand への移行
図1:データ・センタでは、この高速データ伝送テクノロジーをクラスタ・サーバと記憶装置に採用するものと予想されています。
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www.agilent.com/find/InfiniBand
InfiniBand のコンポーネントHCA -ホスト・チャネル・アダプタ
TCA -ターゲット・チャネル・アダプタ
テスト用計測器OSC -オシロスコープ/TDR
PLTS (VNA) -物理層テスト・システム
PG -パルス・ジェネレータ
PB -ParBert
SB -シリアルBERT
LA -ロジック・アナライザ
PA -プロトコル・アナライザ/トラヒック・
ジェネレータ
BE -バス・エクセサイザ/アナライザ
(PCI-X)
86100B Infiniium DCA
81250 ParBERT
N1947A、48A、51A 物理層テスト・システム(VNA)
81134A パルス/パターン・ジェネレータ
86130A BitAlyzer
上位レベル・プロトコルアプリケーションおよび管理ソフトウェアの検証• 接続の確立と切断• エラー条件の処理
トランスポートパック動作の検証• シーケンス内のパケット、エンドツーエンド・フロー制御、QP
• 転送時間(レイテンシー)
ネットワークスイッチングのテスト• スイッチ・テーブルにしたがった入出力の切替え• 負荷条件の処理
ポート・リンク・レベル2つのノード間のポイントツーポイント接続の検証• バッファ、仮想レーン、データ・パスの実装• バリアントCRCチェック(8ビット・レベルになる)• リンク・トレーニング、リンク・レベルのフロー制御
ポート物理2.5Gビット・デザインの検証• シグナル・インテグリティ(アイの開口部、BER、ジッタなどを測定)ボードのデザインとコンポーネントの特性試験
• 適切な50Ωストリップラインのデザイン、ボードのレイアウト、コネクタ、ケーブルなどの確認(TDR測定)
• シンボルのエンコード、ランニング・ディスパリティ、制御記号と順序付けセット、レーン間スキュー、エラスティック FIFO
E2950シリーズ
• E2951A InfiniBand 1x 用プロトコル・アナライザ
• E2952A InfiniBand 4x 用プロトコル・アナライザ
• E2953A InfiniBand 1x 用トラヒック・ジェネレータ
• E2954A InfiniBand 4x 用エクセサイザ
• E2955A InfiniBand 4x バンドル
• オプション100 E2953Aおよび E2954A用コンプライアンス・テスト・ソフトウェア
16700シリーズ・ロジック解析システム
• N4206Aソフトウェア・ツール
• N4217Aロジック解析プローブ
• N4216A 4:1 コンバータ・ボックス
図 2 : InfiniBand 技術は複雑なので、実装のさまざまな段階で多種多様なツールが必要です。この図は、典型的な InfiniBand システムと、各種測定器の使用場所を示したものである
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シグナル・インテグリティは、デバイスまたはボードをレイアウトする時に、一度だけ確認するものではなくなりました。すべての人が、プロジェクト全体を通してシグナル・インテグリティを認識し、評価し、これを解決するための適切なツールを持っている必要があります。今日の高速ディジタル・デザインでは、様々なエンジニアリング・ツールを注意して使用する必要があります。何回ものデザインのやり直しを防ぐために、これらの新しいツールの使用方法を効果的に身につけることが重要です。
Agilent Technologies が提供する幅広いツールを使用すれば、デザイン・プロセス全体を通してシグナル・インテグリティの評価が可能です。
製品のシミュレーションと検証をすべて行った後、最終的には実際のハードウェアを扱うことになります。このような高データ・レート製品のテストの最初のステップは、物理層の品質の検証です。物理層が反射、クロストーク、その他のノイズ源が最小限となるようにレイアウトされているかどうかの確認は極めて慎重に行う必要があります。
コンポーネントを最初に取り付けたときに、パルス・ジェネレータを使用して、ライブ信号を用いてシステムをテストすることができます。高速オシロスコープとアクティブ・プローブを使用すれば、何が起こっているかを確認できます。システムが稼働すれば、ロジック・アナライザと新しいアイ・ダイヤグラム機能である「アイ・スキャン」を使用して、数百のチャネルのシグナル・インテグリティをモニタできます。
システムが動作しているときには、アイ・ダイヤグラムを用いて、オシロスコープで個々の信号の品質をさらに検証することができます。ビット・エラー・テスタ(BERT)も、エラーが仕様の範囲にあるかどうかの確認に使用できます。
最終的に、すべての信号をチェックした後、システム全体を Agilent のプロトコル・アナライザとバス・エクセサイザを使用してテストすることができます。非常に限定的なワースト・ケース・シナリオを使用してストレスをデザインに印加し、システムが出荷できる状態かどうかを確認することができます。
ADS
SPICE/IBIS
デザイン・シミュレーション デバイスおよびボード システム
モデル・データベースへのリンク
デバイスおよびインターコネクトの特性評価
プロトタイプの特性評価
立ち上げテスト システム統合および機能検証
外部信号
デバイスの特性評価およびモデリング
TDR付き86100B
物理層テスト・システム(VNA)
ライブ信号
シリアル・パラレルBERT
81133/34A パルス・ジェネレータ
16700シリーズ・ロジック解析システム
アイ・スキャン付き16760A
86100B DCA (Probes)プロトコル・アナライザ
広帯域リアルタイム・オシロスコープ
リアルタイム・オシロスコープ用シングルエンド/差動プローブ
物理層の特性評価
図3:Agilent Technologies はデザイン・プロセス全体を通してシグナル・インテグリティの問題への対処を支援します。
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TDR(タイム・ドメイン・リフレクトメータ)は、プリント基板、ケーブル、コネクタのシグナル・インテグリティを検査するのに最適です。TDR には、急峻なエッジを信号経路に送り出すことのできるステップ・ジェネレータを内蔵した、高速ディジタイジング・オシロスコープが必要です。信号経路に沿ったさまざまなインピーダンスの不連続部からの反射波形をモニタすることにより、信号経路が信号に過剰なノイズを追加するかどうかを確認することができます。最も精密なプリント基板のレイアウトでさえも、信号経路を役に立たないものにしてしまうほどの、インピーダンスの不連続部が存在する場合があります。
Agilent 86100B Infinium DCA(ディジタル・コミュニケーション・アナライザ)と TDR を併用することによって、バックプレーン、ケーブル、コネクタなどの電気コンポーネントを正確に特性評価し、InfiniBand 物理層を設計、解析することができます。86100B は、広帯域オシロスコープで、InfiniBand コンポーネントのテストをサポートする以下のプラグイン・モジュールを備えています。
• 54754A 差動 TDR• 86112A デュアル 20GHz 電気プラグイン・モジュール
• 83484A デュアル 50GHz 電気プラグイン・モジュール
• 86101A 光プラグイン・モジュール
InfiniBand 光テストのために、Agilentは中心周波数 850nm でのコンポーネント・テスト用の 86101A プラグイン・モジュールを用意しています。InfiniBand トランシーバの変調特性は、消光比、ジッタ、平均パワー、デューティ・サイクル歪みなどの主要性能パラメータを測定して最適化
することで改善できます。フィルタなしの 3GHz 帯域幅により、優れた特性評価が可能です。
図5:86100B Infiniium DCA(ディジタル・コミュニケーション・アナライザ)によるTDR測定
図4:N1020A TDRプローブおよびポジショニング・アームを使用した物理層のプロービング
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正確なモデルを作成するには、デバイスとインターコネクトを正確に評価する必要があります。既存のモデルを変更したり、付属のライブラリを使用することができますが、最も正確な方法は、実際のデバイスを測定することです。
Agilent N1947A、N1948A、N1951A物理層テスト・システムを使用すれば、高速インターコネクトおよびコンポーネントの正確な特性評価が可能になります。高速システムのインターコネクトとコンポーネントの特性評価は、ますます難しくなっています。マイクロ波アプリケーションを扱うエンジニアは、周波数ドメイン・ベースの体系化された手法を使用して、類似した問題に対処してきました。
現在では VNA(ベクトル・ネットワーク・アナライザ)をベースとする同じテクノロジーが高速シグナル・インテグリティの問題に適用され、その結果測定確度が高くなりました。
測定の確度は、テスト・フィクスチャの影響を完全に取り除く能力により向上します。また、1 回の接続で、順方向伝送、逆方向伝送、反射成分のすべてを測定できます。測定が完了すれば、解析をシングルエンド、差動、コモン、ミックスド・モードで行うことができます。また、周波数ドメインとタイム・ドメイン、アイ・ダイヤグラム、伝送ライン・パラメータ(RLCG)間の切り替えは、マウスをクリックするだけの簡単な操作で可能です。
開発期間の短縮には、ハードウェアの作成後に問題の原因を捜すのではなく、作成前にシグナル・インテグリティの問題に対処することが重要です。正確なモデルを使用すれば、シグナル・インテグリティの問題が実際に生じる前に解決することができます。
物理層の特性評価(続き)
図6:Agilent N1947A、N1948A、1951A を使用すれば、モデル抽出および物理層の特性評価のための正確なデータ収集が可能です。
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一般的に、システム全体を稼働させる前にシステムの一部に信号を印加してテストが行われます。パルス/パターン・ジェネレータは、オシロスコープがアイ・ダイヤグラムの生成に使用する入力信号を供給します。このジェネレータを使用すれば、入力信号に制御可能なジッタを加えて、システムにストレスを加えることも可能です。
81134A パルス/パターン・ジェネレータは、物理層の特性評価および高速クロック・システムの確認と検証用の高性能パルス/パターン信号源です。グラフィカル・ユーザ・インタフェースにより、非常に複雑な信号を容易に設定することができます。PRBSの生成からジッタのクロックまたはデータへの追加まで、81134A はユーザが必要とする信号を供給します。
高速の立ち上がり時間、低ジッタ、柔軟性の高いパラメータにより、特にタイミングが重要な高速システムに必要な信号を提供します。アイ・
ダイアグラム測定では、25 - 1 から231 - 1 の PRBS を使用して評価することができます。また、遅延制御を使用すれば、クロック信号またはデータ信号にジッタを追加することができます。さらに、可変クロスオーバ機能により、アイ・パターンを歪ませることができます。
他の機能として、LVDS レベルとリモート・グラフィカル・ユーザ・インタフェース、リモート処理およびプログラミング用の SCPI コマンドがあります。
シグナル・インテグリティ・ソリューションの詳細については、www.agilent.com/find/si を参照してください。
図7:Agilent 81134Aパルス/パターン・ジェネレータを使用すればデバイスの正確な特性評価が可能になり、信号源によるジッタの影響が最小になります。
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製造部門のエンジニアを対象とした高速合否判定測定機能も備わっています。
ParBERT 81250 は、現在市場で販売されている唯一のパラレル BERT 測定器です。本器は、標準テスト・パターン(PRBS および PRWS)、ユーザ定義のカスタム・パターン、PRBS とカスタム・データの組合わせを用いて、複数の InfiniBand バス・ラインをシミュレートし、解析することができます。SerDes デバイスに対しては、多数の低速パラレル・ライン上にデータを生成し、デバイスの高速シリアル側での多重化処理の忠実度を検出できるので特に有用です。同様に、SerDes デバイスのシリアル側のシミュレートや、低速パラレル・ラインの解析に、81250 を使用することも可能です。ParBERT 81250 を使用して、1x InfiniBandシリアライザ/デシリアライザ・デバイス、4x InfiniBandシリアライザ、12x InfiniBand シリアライザをテストすることができます。
物理層のシグナル・インテグリティを検証した後、フルスピードのディジタル・データを用いて、InfiniBandチャネルをテストする必要があります。これは、通常、テスト・データを作成し、それをチャネルを通して流し、受信したデータと送信したデータを比較することによって行なわれます。目標は、許容可能なビット・エラー・レート(BER)を検証することです。BER が許容できるものでない場合、問題の原因をすばやく突き止める必要があります。
もう 1 つのテスト目標は、InfiniBandの実装にストレスを加えて動作の限界を確認し、設計が仕様のパラメータの範囲内になるようにすることです。主なテスト機能としては、マージン・テスト用に信号パラメータのレベルまたはデータの内容を変更したり、他のパラレル・バス・ライン上のパルスに対するパルスのエッジ位置を時間とともに正確に移動したり、性能の限界に達するまでデバイスにストレスを加える機能があります。新しい測定ソフトウェアは、デバイスの特性試験を行なう研究開発部門のエンジニアを対象としたより詳細な解析機能を提供します。また、
ディジタル・データの転送性能
図8:ParBERT 81250を使った複数のポートのBER結果の表示
図9:ParBERT 81250は、複数の InfiniBand バス・リンクをシミュレートし、解析できます
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ParBERT 81250 は、最高 10.8Gb/s の速度で最大 64 チャネルまでを同時にテストするためのモジュラ構造のソリューションです。ParBERT 81250は、BER 測定を行なうだけでなく、伝搬遅延、セットアップ/ホールド・タイムなどのさまざまなテストを提供することにより、デバイスを徹底的に特性評価できます。本システムは、最高 2 3 1 - 1 までのPRBS/PRWS を生成できます。
86130A BitAlyzer は、最高 3.6Gb/s までの InfiniBand 光リンクの個々のチャネルの BER 性能のシミュレートおよび測定に最適なシリアル BERT です。本器は、被試験デバイスを完全にシミュレートする優れた波形性能に加えて、これまでは一般的でなかった方法でエラーを完全かつ正確に特性評価することのできる高度なエラー解析機能も備えています。86130A のエラー解析機能は、エラーの根本原因を突き止めます。これらの機能に加えて、非常に分かり易いユーザ・インタフェースと 86100B と類似の詳細なヘルプを備えているため、InfiniBand の開発サイクルが短縮されます。検出時間の短縮により、デザイン上の問題点をより早い段階で、より簡単に解消できます。
図11:86130A BitAlyzer は、InfiniBand 光リンクの個々のチャネルのBER性能のシミュレーションと測定が行えます
図10:86130Aによるエラー解析:テスト・デバイスのエラー性能の一因となる根本的原因が明らかになります
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InfiniBand ノードが起動できるようになると、InfiniBand ファブリック自体の 動 作 検 証 を 開 始 で き ま す 。InfiniBand バスを分離して表示する上位レベルの表示が可能なので、InfiniBand プロトコルや性能に関連する問題に的を絞ることができます。再現性のあるワーストケース・トラヒック条件で InfiniBand システムを検証できることが極めて重要です。再現性のあるトラヒックを生成することにより、動作を検証するためにシステム・パラメータを変更したり、問題に直面した時には、解決策が見つかるまでエラーを繰り返し発生させることができます。
Agilent E2950シリーズは、データの階層表示、プロトコル・エラーやデータ不整合の自動通知、テスト・データを使ったシステムのシミュレートにより、システムの動作検証をスピードアップできます。
Agilent の E2950シリーズによるソリューションE 2 9 5 0 シ リーズはバス情報をInfiniBand 固有のコードにデコードし、ワーストケースの InfiniBand トラヒックを生成することができます。
トラブルシューティングのために、E2950 シリーズには、イベント、ヘッダ、ペイロードの一部でのリアルタイム・トリガ機能があります。この機能により、カウント処理とシーケンス処理、プロトコル・エラー検出、データのフィルタリングが行えます。
8b/10b や物理層のディスパリティ・エラーからパケットまで、あらゆるプロトコル・レベルでのプロトコル違反を検出して、ユーザに警告します。Windows® 環境で動作する対話型のグラフィカル・ユーザ・インタフェースが採用されているため、あらゆるレベルの InfiniBand プロトコルを簡単に処理できます。
さらに、C アプリケーション・プログラミング・インタフェース(C-API)は、便利な研究開発用デバッギング・ツールで、構造化された自動化テストを実現する際のベースを提供します。
InfiniBand 1x または4x アプリケーション用の機器E2950 シリーズは、外観と使い勝手が統一されており、InfiniBand テクノロジーと標準の発展に伴ってテスト環境を拡張することができます。InfiniBand 1x 用 E2951A プロトコル・ア ナ ラ イ ザ と 、 InfiniBand 4x 用E2952A プロトコル・アナライザは、物理レベルとプロトコル・レベルの
解析機能を持ったスタンドアロン測定器で、時間解析とリアルタイム性能解析機能、検証機能を提供します。
これらのアナライザは、 1 つの2.5Gb/s(1x 用)または 4 つの 2.5Gb/sInfiniBand フロントエンド・モジュール(x4 用)のいずれかを使用して構成します。フロント・エンド・モジュールは、InfiniBand リンク物理プロトコルの動作には影響しません。
これらのアナライザは、最大で512MB または 2GB までのメモリを備えており、パケット・タイムスタンプ分解能は 8ns です。デュアル・シンプレックス・パケットを解析したり、スキップ・セットをカウントすることができます。
幅広いトリガ機能により、InfiniBandヘッダ・ビット、データ・ペイロードのビット、リアルタイム・エラー、リンク・トレーニング・シーケンス、メッセージ・レベルまたはパケットシーケンスでトリガすることができます。
プロトコル解析
図12: E2951A プロトコル・アナライザのグラフィカル・インタフェースは、InfiniBand プロトコルのすべてのレベルを簡単に処理できます
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E2951A/E2952A のグラフィカル・ユーザ・インタフェースは、上位のメッセージ・レベルから個々のビット・レベルまでデータを階層表示します。タイミング情報は、絶対タイムスタンプ、タイムスタンプ間の時間差、またはパケット間のアイドル時間として表示されます。パケット・フィールドの展開/圧縮や、それらのフォーマットやビット順を定義することも可能です。
E2953A トラヒック・ジェネレータとE2954A エクセサイザは、コンプライアンス・テスト、コーナー・ケース・テスト、ストレス・テスト、エラー・テストのためのトラヒック信号を供給します。これらのツールは、InfiniBand テスト・トラヒックを生成するとともに、C++ または TCL スクリプト・インタフェースを使用してプログラムできる InfiniBand パケットのシーケンスも生成できます。入力トラヒックのモニタ、リンク・トレーニングへの参加、アイドル・データとスキップ・セットの転送、パケット・シーケンスの生成、パケット・フレーミングの実行、入力パケッ ト へ の 応 答 が 可 能 で す 。E 2 9 5 3 A / E 2 9 5 4 A により様々なInfiniBand テスト・シナリオを生成することができるため、デザインを検証して、標準への適合を検証すること が 可 能 で す 。 オ プ シ ョ ン のInfiniBand コンプライアンス・テスト・スイート(オプション #100)も用意されています。このオプションには、“Run”をクリックするだけで実行できる InfiniBand コンプライアンス・テストが含まれています。
E2950 シリーズには、内蔵電源、PCとの接続用の USB(ユニバーサル・シリアル・バス)コネクタ、インジケータ、トリガ I/O コネクタ、1x または 4x InfiniBand インタフェースが付属しています。これらの InfiniBandツールは、InfiniBand 製品の設計、デバッグ、検証に最適な組み合わせです。例えば、これらのツールを使用すると、HCA(ホスト・チャネル・ア
ダプタ)とサーバの検証が可能です。2 つの測定器を使用すれば、I/O 側からサーバにストレスを加え、システム性能をモニタしたり、ワーストケース・シナリオを用いてテストすることができます。
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www.agilent.com/find/E2950_series_promotion
図13: InfiniBand 4x 用 E2952Aプロトコル・アナライザ
図 14 :プロトコル・アナライザの典型的なアプリケーション
図 15 :トラヒック・ジェネレータの典型的なアプリケーション
E2951A
ユニバーサル・シリアス・バス(USB)
サーバ
スイッチホスト・チャネル・アダプタ
RAID
スイッチ
ターゲット・チャネル・アダプタ
E2951A
E2953A
E2953A
E2953A
E2953A
ユニバーサル・シリアス・バス(USB)
4ポート・スイッチ
クリティカルな
テスト・トラピック
用のジェネレータと
アナライザ
バックグラウンド負荷
を生成するための追加
ジェネレータ/ポート
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InfiniBand リンクが規定の BER を満たしていることを確認した後、InfiniBand デバイス(HCA、TCA、スイッチなど)と、そのデバイスを内蔵するシステムの両方の動作を検証することができます。InfiniBand トラヒックを捕捉する N4207A ロジック解析プローブを 16700 シリーズ・ロジック解析システムと組み合わせて用いれば、トリガ、相互相関、および詳細な測定が可能になり、完全なInfiniBand システムのハードウェアやソフトウェアのデバッグができます。プローブを 1x InfiniBand メタル・ケーブルに接続することにより、16700は、10b の物理レベルから 8b の論理レベルまでの InfiniBand トラヒックや上位レベルの InfiniBand プロトコルの測定が可能になります。
4x 銅ケーブルは、N4217A アナライザ・プローブに直接接続します。別の SFP コネクタにより、SFP 銅モジュールまたは光 1x モジュールを使用することができます。
InfiniBand パケット・プロトコルでロジック・アナライザのトリガを定義して、測定結果をデコードされたInfiniBand パケットとして表示できます。InfiniBand プロトコルのエキスパートにならなくても、ロジック・アナライザにトリガをかけたり、結果を解析することが可能です。16700 は柔軟性に優れているため、上位レベルの InfiniBand イベントのトリガと、他のロジック・アナライザで測定したイベントを組み合わせることができます。このため、さまざまなソースからのデータにトリガをかけて解析し、問題の範囲をすばやく絞ることができます。これにより、システムに負荷をかけた状態でシステムを動かして、デザインが正しく動作するかどうか確認できます。
モジュラ構造の 16700 シリーズを拡張することによって、InfiniBand チャネルの動作検証以外にも、システムの他の部分と時間相関したデータを収集できます。Rambus®、SDRAMおよび DDR メモリ、PCI、PCI-X などの他のシステム・バスの測定に、追加のプローブを用いることも可能で
す。マイクロプロセッサ解析プローブと逆アセンブラ・ソフトウェアにより、HCA または TCA 上で動作するソフトウェアの解析が可能になります。16700 シリーズ・ロジック解析システムはモジュラ構造であるため、切り分けられた問題の少数の信号を測定したり、多数の領域に及ぶ問題を突き止めるために多数の信号を測定したり、柔軟に対応できます。
4x および 12x InfiniBand チャネルの動作検証については、N 4 2 0 6 AInfiniBand 用プロトコル解析ツール(16700 シリーズ・ロジック解析システムと併用)により、各バイト・レーンの 10b データ・ストリームが読み取られ、デコードされた InfiniBandパケットが生成されます。10b データを捕捉するには、Mictor コネクタを使って、SERDES(シリアライザ/デシリアライザ)デバイスと各バイト・レーンの InfiniBand コントローラ・チップ(HCA、TCA、スイッチなど)の間を流れる 10b データをプロービングします。
システム・レベルのテスト
図 16 :タッチ・スクリーンを備えた16702Bロジック解析システム
図17:N4207A InfiniBand 用ロジック解析プローブ
図18:N4207Aのトリガ・メニュー
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関連カタログ
カタログ・タイトル カタログ・タイプ カタログ番号
Signal Integrity Solutions Color Brochure 5988-5405EN
Agilent Infiniium DCA オシロスコープ Color Brochure 5968-8548J
Agilent 86100B 広帯域オシロスコープ Technical Specifications 5988-5311JA
86130A BitAlyzer 3.6 Gb/s エラー・ Color Brochure 5968-8547Jパフォーマンス・アナライザ
Agilent 86130 BitAlyzer エラー・ Technical Specifications 5968-8545Jパフォーマンス・アナライザ
高速ディジタル伝送テストのためのソリューション Color Brochure 5968-9250J
Agilent ParBERT 81250 パラレル・ビット・ Product Overview 5968-9188Jエラー・レート・テスタ
InfiniBand 用 E2950シリーズ Product Overview 5988-1784JA
16700シリーズロジック解析システム Product Overview 5968-9661J
Agilent Physical-Layer Test Systems Product Overview 5988-5288EN
VNAベース・システムによる物理レイヤのテスト Application Note 1382-7 5988-5075JA
81133Aおよび81134A、3.35 GHzパルス/パターン・ジェネレータ Data Sheet 5988-5549JA
InfiniBand におけるシステム・レベルのデバッグ Application Note 1382-1 5988-4225JA
Choosing the Right Signal Integrity Tools for InfiniBand Measurements White Paper 5988-6591EN
Passively Probing an InfiniBand System with an Agilent Technologies 16700 Series Logic Analysis System Product Note 5988-2857EN
8 Hints for Debugging and ValidatingHigh-Speed Buses Application Note 5988-5623EN
コネクティビティ・ソリューション Color Brochure 5988-6527JA
www.agilent.com/find/InfiniBand
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86100B Infiniium DCA with TDR
50GHz の帯域幅
62.5fs のタイム・インターバル分解能
1.7ps のジッタ実効値
200mVp-p の感度
Windows® 98 を、866MHz マイクロプロセッサ
InfiniBand 1x 用 TDRプローブ
86100A と互換性のある 5GHz プローブ
Agilent 54754A 差動 TDRモジュール
2チャネル(シングル・エンドまたは差動)
12GHz(TDR):18GHz(電気)の帯域幅
35ps(公称値)のTDRステップ立上がり時間
エッジ TDR ステップ・フラットネスから+ 5%、- 3% 1ns
フルスケールDC確度の ±0.4 %
86101A光モジュール
2 チャネル(電気的 1、光 1)12.4/20GHz 電気、3GHz 光帯域幅
750 ~ 860nm の波長
2つまたは 3つの切り替え可能なフィルタ
- 17dBmのマスク・テスト感度
物理層テスト・システム
2 つの差動チャネルまたは 4 つのシングルエンド
強力な解析ツール:タイム・ドメイン解析(TDR/TDT)、周波数ドメイン解析、アイ・ダイヤグラム、RLCG 伝送ライン・パラメータの抽出
N1947A/N1948A
300kHz ~ 9GHz
80ps の立ち上がり時間
100dB を超えるダイナミック・レンジ
N1951A
50MHz ~ 20GHz
35ps の立ち上がり時間
75dB を超えるダイナミック・レンジ
81134Aパルス・ジェネレータ
パルス、データ・パターン、15MHz ~ 3.35GHz の PRBS データ
速い立ち上がり時間< 50ps 低ジッタ< 2ps RMS
25 -1 ~ 231 - 1 の PRBS
クロック信号またはデータ信号に最大500ps のジッタ追加機能
1つまたは 2つの出力チャネル
50mV ~ 2.00V の出力レベルを使用してLVDS に対応
ユーザ定義パターンを作成可能
グラフィカル・ユーザ・インタフェース
GPIB、LAN または USB を介したリモート・プログラミング
81250 ParBERT
最高 10.8Gb/s のビットレート・カバレージ
パラレル入力/出力チャネル
モジュラ設計
最高 231 - 1 までの PRBS/PRWS の生成
86130A BitAlyzer
50Mb/s ~ 3.6Gb/s のビット・レート範囲
高度なエラー解析
優れた波形品質
最高 10nmのクロック/データ遅延
Agilent 71501C ジッタ・アナライザと互換
主な特長と仕様
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www.agilent.com/find/InfiniBand
E2951A/E2952A 1x および4xInfiniBand 用プロトコル・アナライザ2.5Gb/s InfiniBand フロントエンド・モジュールが予め搭載された設計
デュアル・シンプレックス・パケットの解析
最大 512MBのメモリ
8ns の分解能のパケット・タイムスタンプ
0、1、Xパターン、OP コード、Qペアなどでのトリガ
ICRC、VCRC、スキップ・セットのエラー、CRC エラー、ランニング・ディスパリティ・エラー、アライメント・エラー、異常パケット・コードの終わり、不正な10b コードでのリアルタイム・エラー・トリガ
リンク・トレーニング・シーケンスでのトリガ
メッセージ・レベルまたはパケット・シーケンス・トリガ
絶対タイムスタンプ、タイムスタンプ間の時間差、またはパケット間のアイドル時間として表示されるタイミング情報
トリガ、ストレージ、フィルタおよびサーチ機能を備えた対話型グラフィカル・ユーザ・インタフェース
MAD(管理データグラム)のデコード
リアルタイム・パフォーマンス解析
512MB(1x)および 2G バイト(4x)のトレース・メモリ長
スキップ・セットの記録
パケットレベル、動作レベル、10 ビット・コーダの表示、またはデコードされた管理データグラム(MAD)としての表示機能
E2953A/E2954A 1x および4xInfiniBand 用トラヒック・ジェネレータ入力トラヒックのモニタ
リンク・トレーニングへの参加
アイドル・データやスキップ・セットの送信
8MBのトラヒック・ジェネレータ・メモリ
自動 CRC 計算およびパケット・フレーミング
8b/10b のコーディング
ソフトウェア制御による入力パケットへの応答
ICRC、VCRC、不正なヘッダ、パケット・フレーミング、ディスパリティ、8b/10bのエラー位置探索
InfiniBand パケットの生成と受信
C++ および TCLスクリプティング言語
グラフィカル・ユーザ・インタフェース
リアルタイムでの入力パケットに対する自動応答
プログラム可能なパケット間遅延
エラー・リカバリ回路のテスト
最大帯域幅データ・ソースまたはデータ・シンク
スイッチ・パケット・レイテンシ解析
記録および再生
2Mバイトの送信/ 2Mバイトの受信トレース・メモリ
オプションのコンプライアンス・テスト・ソフトウェア
外部トリガ/同期
リアルタイム・パフォーマンス・カウンタ
InfiniBand 1x または4x用N4217Aロジック解析システム・プローブ2.5Gb/s での 1x または 4x InfiniBand トラヒックの捕捉とトリガ(トランスポート層までの InfiniBand プロトコルの全フィールドが、トリガ・マクロでサポートされている)
InfiniBand プロトコルの表示(N4217A でレーン間リンク・スキュー補正を実行し、4つのレーンにストライピングされたパケット・データを表示できます)
LEDにより提供される信号切断情報
8b/10b のコーディング、ディスパリティ、フレーミング、制御シンボル・エラーの検出
フィルタによりデータの異なる表示が可能(アイドル・データおよびペイロード・データに対するフィルタリング)
他のシステム・バスとの時間相関をとるための、ロジック・アナライザでタイムスタンプが付けられた全パケットまたはセル
InfiniBand 接続
4x 銅ケーブルへの接続。追加 SFP コネクタにより、SFP 銅 1x モジュールまたは光1x モジュールの使用が可能
N4206A 1x、4x、12xInfiniBand 用プロトコル解析ツール1x、4x、12x InfiniBand リンクの捕捉された 10b データからの InfiniBand プロトコルのデコード
ディスパリティ、VCRC、ICR エラーの検出
4x および 12x InfiniBand リンクのバイト・レーン・スキューの表示
アイドル・シンボル、データ、リンク・パケット、制御シンボル、パケット・ペイロードのフィルタ・プロトコル表示
N4216A InfiniBand 用 4:1 コンバータ・ボックス4x 銅コネクタ各 2つを 1x 銅コネクタ 4つに変換
August 15, 2005
5988-2424JA0000-00DEP
電子計測UPDATE
www.agilent.com/find/emailupdates-Japan
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