固体(バルク)中のアスベストのISO分析法:...Determination of Asbestos in Bulk...

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固体(バルク)中のアスベストのISO分析法: ISO 22262で検討されてきたアスベスト分析法 L5B 1Y8 カナダ オンタリオ州ミシサガ ディクソンロード2071 エリック・J・チャットフィールド博士 ケンブリッジ大学修士 FCICチャットフィールド・テクニカル・コンサルティング・リミテッド [email protected] 1

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  • 固体(バルク)中のアスベストのISO分析法:ISO 22262で検討されてきたアスベスト分析法

    L5B 1Y8 カナダオンタリオ州ミシサガ ディクソンロード2071

    エリック・J・チャットフィールド博士ケンブリッジ大学修士

    FCICチャットフィールド・テクニカル・コンサルティング・リミテッド

    [email protected]

    1

  • 国際 標準化機構(ISO)

    2

    中央事務局

    技術委員会

    分科委員会

    作業グループ

    TC 146 –大気質

    SC 3 – 室内大気

    WG 1 – アスベスト議長(エリック・J・チャットフィールド博士)

    会員団体119(119か国) + 会員44

  • ISO分析法の整備段階

    3

    新しい作業項目の提案(NWIP)

    作業原案(WD)

    委員会原案(CD)

    国際基準原案(DIS)

    国際基準最終原案

    (FDIS)国際基準

    (IS)

    投票投票 投票投票

  • ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」によるISO 22262の策定年表

    • 1998年のゲイザースバーグ会議において、固体試料に含まれるアスベストのISO分析法を策定することを決議。

    • 2000年のトルコのアンタルヤ会議において、各国の関連する分析法を作業グループ議長に提出し、作業グループ議長はこれに基づいて固体(バルク)試料中のアスベストのISO分析法のドラフトを準備することを決議。

    • 2002年のトロント会議において、大気分析のSC3が固体分析まで拡大してスコープに含む調整ができるまで、作業グループは固体試料中のアスベストの分析法について引き続き非公式に取り組むことを決議。

    4

  • ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」によるISO 22262の策定年表 (続き)

    • 2003年のデンマークのBautahøj会議において、固体(バルク)試料中のアスベストの新しいISO分析法策定に向けて、新しい作業項目の提案を提出することを決議。

    • 2004年のストックホルム会議において、 2004年末までに固体(バルク)試料中のアスベストの定性分析について、新しいISO分析法の第一ドラフトを作成することを決議。

    • 2005年のバーリントン会議において、新しいISO分析方法の第一ドラフトを提出。アスベスト濃度の定量、アスベスト検出の定義、検出下限値等について欧米各国の立場からの考え方を討議。

    5

  • ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」によるISO 22262の策定年表(続き)

    • 2006年のウェスト・コンショホッケン会議において、作業グループメンバーから出されたコメントを取り込みながら、DIS 22262-1のドラフトを改定することを決議。

    • 2007年のロンドン会議において、 DIS 22262-1の新しいドラフトについて討議。あわせて、作業グループ議長が DIS 22261-2(アスベスト定量分析)の暫定ドラフトを作成し、2008年9月前に作業グループメンバーに配布することを決議。

    6

  • フレッド・ウィックス博士 神山宣彦博士エリック・チャットフィールド博士 矢田敬二博士

    2008年8月29日に神山博士と矢田博士が訪問 7

  • トロントで神山博士と矢田博士と会談

    • 神山博士がISO作業グループに提出するJIS A 1481:2008のコピーを提供。

    • 固体(バルク)試料中のアスベストの定性分析と定量分析において多くの国が XRDを却下していることを踏まえ、同会談ではJIS A 1481:2008に対して、ISO作業グループメンバー達はどのように反応するかについて協議。

    • 成分濃度既知の21の固体サンプルを神山教授に提供。その多くは、香港の環境保護庁研究所が分析機関比較研究で以前分析したもの。

    • これらのサンプルの目的は ISO作業グループに対しJIS A 1481:2008 の基準の適用可能性を示すこと。これらの分析の結果の概要は後述する。

    8

  • ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」によるISO 22262の策定年表(続き)

    • 2008年10月13日から17日の週にかけて、田中正躬教授がISO技術管理評議会の書記官マイク・スミス氏に接触。田中教授は2005年から2006年にかけてISO議長を務めた。

    • 田中教授は日本の法律では、 X線回折法によるアスベスト分析が定められており、そのような分析法をいかにISO基準に盛り込めるか質問。

    • スミス氏より、X線回折法を国際規格化する上で障害があるか質問を受ける。

    • スミス氏へは、 次回の作業グループ会議でJIS A 1481:2008について発表があり、作業グループはそれがISO 22262のPartを構成することができるか評価する予定だと伝えた。

    9

  • ワーキンググループ「 ISO/TC 146/SC 3/WG1」によるISO 22262の策定年表(続き)

    • 2008年のベルリン会議において、 CD 22262-1のドラフト(DISドラフトから再修正)について決議することを決定。

    • CD 22262-2の暫定ドラフトの変更点について協議、改定ドラフトを作成、2009年4月までに作業グループに提出、レビューを受けることを決定。

    • ISO 22262のPart 3として、固体試料中のアスベストの定量分析にX線回折法を追加するという日本代表の提案を新しい作業項目(NWIP)として決議することを決定。

    10

  • 11

    その理由は?

    偏光顕微鏡法は、ISO 22262分析法の基礎として、作業グループにより選定された

  • 鉱物の同定には偏光顕微鏡が長らく使用されてきた。

    • 光学的性質に基づいて鉱物を同定するため1800年代より偏光顕微鏡が使用されてきた。

    • 鉱物の同定において、偏光顕微鏡は今なお主要なツールとして用いられている。

    • 建築資材に含まれるアスベスト繊維を同定する際、多くの国で偏光顕微鏡が採用されている。

    • 偏光顕微鏡のアクセサリーとして、対象物の分散染色を導入することにより、アスベスト繊維の同定が容易になり、必要な研修を最小化できる。

    12

  • ISO 22262の基礎として偏光顕微鏡を選定した理由

    1) すぐに結果が分かる。多くの物質について数分で結果が出る。

    2) コストがかからない。 必要な設備は偏光顕微鏡のみ。

    3) 偏光顕微鏡法は、アスベストを確実に特定することが可能。

    4) 偏光顕微鏡法は 感度が非常に高い。マトリックス干渉がない場合、2ppm以下の濃度を検出することが可能。

    5) 偏光顕微鏡は広く用いられているというISO要件を満たしている。

    6) 1998年のISOプロジェクトの開始時に、建築資材に含まれるアスベストの同定と定量化において、すでに多くの国で20年以上にわたり、偏光顕微鏡が使用されていた。

    13

  • ISO 22262の基礎として、偏光顕微鏡を選定した理由 (続き)

    6) 適切な研修と経験を有するアナリストによって実施され、偏光顕微鏡によるアスベストの同定および分散染色は信頼できるものであることが1998年までに判明。

    7) 偏光顕微鏡と分散染色によるアスベストの同定に関するアナリストの研修は 1週間の集中コースで充分。

    8) 偏光顕微鏡と分散染色によるアスベストの同定に関する研修コースは英国では1969年より、米国では1973年より開始され、これまで数千人のアナリストが研修を受けている。

    9) マクローン・リサーチ・インスティテュートのウォルター・マクローン博士により、偏光顕微鏡と分散染色によるアスベストの特定に関するアナリストの研修に関する最初の書籍が1980年に出版された。

    10) 第2版では「アスベストの特定」に書名が変更され、1987年に出版された。

    14

  • 建設資材に含まれる固体試料のアスベスト定性試験に利用可能なその他技術に関するISO作業グループの考

    1) エネルギー分散型X 線分光法を用いた走査電子顕微鏡、 エネルギー分散型X線分光法と電子線回折を用いた透過電子顕微鏡は、アスベスト纖維の特定に有用と考えられた。

    2) 感度の限界と特異性の欠如により、赤外線分析は却下された。

    3) アスベストと非アスベスト角閃石を区別できないことを主な理由に、X線回折は却下された。また実際の建築資材の分析に用いられた際、容認できない干渉を受ける可能性があると考えられた。

    15

  • 分析手法を出版公表し、ISO 22262の基礎を確立

    • 1994年に3つの分析手法を発表。

    • いずれも、偏光顕微鏡の使用に基づく。– アメリカ合衆国環境保護庁(1982年)「Interim Method for the

    Determination of Asbestos in Bulk Insulation Samples」(固体保温材サンプル中のアスベスト分析に関する暫定的方法)。 EPA Report EPA-600/M4-82-02

    – アメリカ合衆国環境保護庁(1993年)「 Test Method, Method for the Determination of Asbestos in Bulk Building Materials」(固体建材中のアスベスト分析のテスト手法と分析手法)。 EPA Report EPA-600/R-93/116.

    – 英国安全衛生庁(1994年)「 Asbestos in Bulk Materials, MDHS 77」(固体試料中のアスベスト) (現HSG 248)

    • 2004年にオーストラリア規格協会が同様に、偏光顕微鏡に基づく分析手法を発表。

    16

  • DIS 22262-1, 2010-04-09に関する投票

    17

    角閃石系のアスベスト様形態と 非アスベスト様形態の区別に関して、米国が反対票を投じた。

    この反対票は若干の変更を加えた上で、2010年に開催されたマウイ会合で決議された。

  • 2012年にISO 22262-1 が発表された。18

  • 分析の目的と要件

    • 物質の規制状況の確立– アスベスト濃度は規制当局が定めた「アスベスト含有物質」の定義を上回っているか?

    • 管轄に応じて、規制されたアスベスト含有物質の定義は異なる。1) 検出可能なアスベストが僅かでも(アスベスト繊維が1本でも)入ってい

    る場合

    2) アスベスト含有量が 0.1%より大きい 場合

    3) アスベスト含有量が0.5%より大きい 場合

    4) アスベスト含有量が 1%より大きい場合

    19

  • 分析の目的と要件(続き)

    • 建築資材中のアスベスト濃度が適用される規制値を超えることがひとたび分かれば、実際のアスベスト濃度に関する詳細によって、いかなる形であれ、規制措置が変更されることはない。

    • アスベスト濃度が規制値を大きく超えることが明白な場合には、偏光顕微鏡によるアスベスト濃度の目測は分析の目的で十分である。

    • アスベスト濃度の精密な定量化が重要となる唯一の領域は、「非検知領域」と、適用される規制値に近似の領域(1%等)の間である。

    20

  • アスベスト含有物質の多くの種類について、前処理無しでの偏光顕微鏡による分析で十分である。

    1) 商業用アスベスト含有建築資材はほとんどの場合、 ピンセットを用いて取り出せる程度の大きなアスベスト繊維束を含んでいる。

    2) 偏光顕微鏡による大きなアスベスト繊維の同定は容易かつすぐにできる。

    3) アスベストの同定後、試料中の無作為スライドサンプルを偏光顕微鏡で再確認する。

    4) 商業用アスベスト含有建築資材の多くの種類について、 アスベスト濃度が規制基準を上回っていることは直感的に明白である。

    5) 物質の粉砕は必要でなく、粉砕した場合、アスベストの同定は一層困難になる。

    21

  • 偏光顕微鏡による耐火材、断熱財、セメント製品に含有されるアスベストの同定

    • 耐火材、断熱材、セメント板、セメント管などの物質については、大量のアスベストが含まれるか、追加アスベストが存在しない。この種類のサンプルは、偏光顕微鏡や分散染色で直接分析することが可能。偏光顕微鏡による観察前に、サンプルを用意する必要はない。

    • 5~15分程度の偏光顕微鏡による観察により、ほとんどの場合、そのような物質は、アスベスト含有物質であるか、検知可能なアスベストは含有していないと分類できる。

    22

  • ISO 22262-1によるアスベストの同定

    • ステレオ双眼顕微鏡を用いてサンプルを分析し、アスベスト懸念繊維の有無を確認する。疑わしいアスベスト繊維を選び、アスベストを同定する。

    • 各種アスベストの懸念がある場合、疑わしいアスベスト繊維を適切な屈折液に浸したスライドを用意する。

    • 目的– アスベスト繊維の色– 屈折率– 伸長の兆し– 多色性(アスベスト繊維に対して平行または垂直)

    • 平行λ0、垂直λ0を記録するo.• 疑わしい物質について、2つのλの値が規定の容認可能な数値内にある

    か確認する。

    • 任意で、走査型電子顕微鏡(SEM-EDXA)またはエネルギー分散型X線分光法(TEM-EDXA)を用いることができる。

    23

  • 屈折液(1.550)に浸した耐火材の偏光顕微鏡写真サンプルは鉱物綿とクリソタイルを20%含有。

    24

    クリソタイル

    250 µm偏光方向

  • 屈折液(1.680)に浸した断熱材の偏光顕微鏡写真サンプルはハイドロマグネサイトとアスベスト(アモサイト) を15%含有。 25

    アモサイト

    250 µm偏光方向

  • 屈折液(1.550)に浸した断熱材の偏光顕微鏡写真サンプルはハイドロマグネサイトとアスベスト(アモサイトとクリソタイル) を15%含有。

    26

    アモサイトクリソタイル

    250 µm偏光方向

  • 分散染色偏光顕微鏡法によるアモサイトの同定27

    100 µm偏光方向

  • 分散染色偏光顕微鏡法によるクロシドライトの同定28

    偏光方向 100 µm

  • 分散染色偏光顕微鏡法によるクリソタイルの同定29

    偏光方向 100 µm偏光方向

  • ISO 22262-1について、正確な分散染色チャートを作成

    30

  • アモサイトの分散染色像31

    900

    1000

    860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    γ

    900

    1000860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    α

    偏光方向

    γ(平行) α(垂直)

  • クリソタイルの分散染色像32

    900

    1000

    860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    γ

    900

    1000860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    α

    γ(平行) α(垂直)

    偏光方向

    900

    1000

    860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    γ

    900

    1000860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    α

    900

    1000

    860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    γ

    900

    1000860

    820

    780

    740

    700

    680

    660

    640

    620

    600

    580

    560

    540

    520

    500

    480

    460

    440

    420

    400

    390

    380

    370

    360

    350

    340

    330

    320

    310

    300

    合致する波長(nm)

    α

  • 偏光顕微鏡では1%未満のアスベストを測定できないとの主張がある。

    これは正確ではない。

    33

  • 偏光顕微鏡法の検出下限値

    1) サンプル1 mg が顕微鏡スライドに載っていると考えてみよう。

    2) スライド上のすべて粒子は視認可能でかつそれぞれ分かれていると考えてみよう。

    3) 長さ100 µ、直径2 µmの1つのアスベスト繊維(束)が顕微鏡スライドに見つかったと考えてみよう。

    4) この状態で理論上、アスベスト繊維の検出下限値は約1ppmまたは0.0001%である。

    5) 建材中のその他の成分物質(Matrix)の干渉妨害で、アスベスト繊維の検出下限値が上がる可能性はある。しかし、顕微鏡分析の前にマトリックス質量低減法を適切に用いれば、0.01% を大きく下回る検出下限値は達成できる。

    34

  • コアリンガ(Calidria®)クリソタイルの検出

    • コアリンガ(カリドリア)クリソタイルは カリフォルニア州キングシティ近郊で採鉱された。

    • 大量のクリソタイルが日本に輸出された。

    • コアリンガ・クリソタイルは以下に使用されている。– 弾性床タイル– 天井タイル– 押出成形セメントセメント製品– ベークライト

    • 偏光顕微鏡ではコアリンガ・クリソタイルは検出できないとの主張があるが、これは正確ではない。

    • このクリソタイルは独自の形態を持つ。繊維はすべて30 µmより短いが、集合体や束は偏光顕微鏡によって検出・同定可能である。

    • このクリソタイルを含有する製品が日本で発見された。

    35

  • 岩綿吸音板に使用されたコアリンガ・クリソタイルの偏光顕微鏡写真

    36

    100 µm 100 µm

    屈折液(1.550)に浸したサンプルを偏光顕微鏡と分散染色で調査。

    偏光方向

  • 定量分析を必要とする試料

    • ISO 22262-1を用いて試算すると5%未満アスベストの含有量となる試料に含まれるアスベストの定量分析

    • 成分として骨材を持つプラスターやセメントなど、取り扱いが困難なマトリクスを有する試料の定量分析

    • バーミキュライトや滑石などの鉱産物の定量分析

    37

  • ISO 22262-2を用いて分析した標準的なサンプルの種類 38

    直径5 cmの石膏コア試料(6層)

    弾性(ビニール)床タイル塗膜の間のスキムコート

    アスファルト・ル−フィング材

  • 砂、動物の毛、クリソタイルを含むプラスタークリソタイルの含有量は0.1%以上か? 39

    2mmの石英片

    2 mmの石英片

    動物の毛

    クリソタイルと疑わしい繊維

  • 一部のプラスター・サンプルでは、偏光顕微鏡分析に前処理せずに直接顕微鏡スライドを作っても総じてうまくいかない。 40

  • DIS 22262-2, 2013-02-09の採決

    41

    2014年7月7日にISO/DIS 22262-2をFDISにあわせて加工することについて採決

  • 2014年にISO 22262-2 が発表された。 42

    First edition2014-09-01

  • アスベストの定量分析の要件

    試料タイプ各国の規制値

    1本でもアスベスト繊維を検出

    0.1%超 0.5%超 1%超

    商業的に生産された製品の試料

    クリソタイル、アモサイト、クロシドライトの商業アスベストが存在する場合には、さらなる定量分析は必要ない。

    アスベスト濃度が5%未満と推定される場合には、高精度の定量分析が必要とされる。

    その他の物質の試料

    アスベストが検出された場合、さらなる定量分析は必要ない。

    アスベスト濃度が5%未満と推定される場合には、高精度の定量分析が必要とされる。

    43

  • ISO 22262-2では、サンプルマトリクスとアスベストの種類によって、最適な分析手順が決まる。

    • 建築資材におけるさまざまなサンプルマトリクスにより、全種類のサンプルに適用される段階的な前処理手法を定めることは不可能である。

    • ISO 22262-2では、特定のサンプルマトリクスに最適な分析手順として、あるいは組み合わせて選定される、数々の重量分析テクニックと顕微鏡法テクニックを規定している

    • 大半の種類のマトリクスについて、定量下限は0.001%以下が得られる。

    44

  • ISO 22262-2 –重量減量法

    1) 灰化により有機物を除去

    2) 酸可溶物を除去

    3) 水に浮く軽材料 を除去

    4) 沈殿により重い集合体を除去

    5) 磁性粒子を除去

    6) 角閃石系アスベストのみ場合、2Mの塩酸と4Mの水酸化ナトリウムの連続還流により、その他の鉱物を除去

    7) 重液の遠心分離による角閃石系アスベストの分離

    45

  • 重量減量法による、 ISO 22262-2に基づく、残留物に含まれるアスベストの定量化の手順

    1) 重量法のみ

    2) 重量法+目視推定

    3) 重量法+光学的ポイントカウント

    4) 重量法+走査型電子顕微鏡または透過電子顕微

    鏡による繊維の計測

    46

  • 吹付けアスベスト含有試料の分析に関するISO 22262-2のガイダンス

    鉄骨構造の輪郭に沿った耐火材の吹付け

    騒音対策としての天井および壁の吹付け

    管、導管、ケーブル貫通部の密封吹付け

    クリソタイル、クロシドライト、アモサイトの40~70%

    アモサイト20%またはクリソタイル最大30%を含む鉱物綿の混合物

    クリソタイル15% に加え、パーライト、バーミキュライト、ジプサムのいずれかを含むその他の混合物

    Part 1に従った、偏光顕微鏡法によるアスベスト濃度の推定で充分

    使用方法

    典型的な構成成分

    分析の推奨

    47

  • 吹付け仕上塗装(繊維コーティング)の分析に関するISO 22262-2のガイダンス

    天井および壁の表面凹凸を隠す吹付け仕上塗装

    クリソタイル(最大5%)

    一部の構成物質はトレモライトを含有

    灰化、2Mの塩酸による処理、浮遊または沈降による集合体の分離を推奨。

    偏光顕微鏡によるポイントカウンティング、走査型電子顕微鏡法または透過電子顕微鏡法による残渣物中のアスベストの計測

    使用方法

    典型的な構成成分

    分析への推奨

    48

  • 偏光顕微鏡ポイントカウンティングと組み合わせた重量法による分析は高感度

    49

    クリソタイル平均濃度 = 0.13%

    95%信頼限界 = (0.05~0.24)%

    規制値 = 0.5%超

    クリソタイルポイント数 = 9

    全ポイントカウント数= 400 残留物 = 5.6%

    分析を実施した層

    酸可溶性 = 29.2% 沈殿物 = 61.8% 有機物 = 3.4%

  • X線回折によるアスベストの定量分析

    • 日本側代表はJIS A 1481:2008に基づき、X線回折によるアスベストの定量分析法の作業原案( WD 22262-3)を策定。

    • 2009年にアトランタで開催された作業グループ会合にて、この作業原案をTC 146/SC 3事務局に提出し、新しい作業項目として決議することを決定。

    • X線回折法による分析のために提出された21のサンプルの結果を作業グループのメンバーに配布。

    50

  • X線回折法および位相差顕微鏡を使用する分散染色法の適用可能性を示すためにISO作業グループに提出されたサンプル

    1) 提出された21のサンプル

    2) アスベスト濃度が約5%を上回るサンプルは存在せず

    3) サンプルの大半は、重量減量法を用いることを必要とするマトリクスを有していた。

    4) ポジティブサンプルはいずれも、香港の環境 保護研究所およびチャットフィールド・テクニカル・. コンサルティング・リミテッドの分析者のブラインドテスト方式で以前分析されたもの。

    51

  • チャットフィールド・テクニカル・. コンサルティング・リミテッドによるプラスター分析結果

    Formula Weight Percent Asbestos

    0.1 1 10

    Rep

    orte

    d W

    eigh

    t Per

    cent

    Asb

    esto

    s

    0.1

    1

    10Linear Regression95% Confidence Interval0.979 Correlation Coefficient

    52

  • 香港の環境保護研究所によるプラスター分析結果

    Formula Weight Percent Asbestos

    0.1 1 10

    Rep

    orte

    d W

    eigh

    t Per

    cent

    Asb

    esto

    s

    0.1

    1

    10Linear Regression95% Confidence Interval0.968 Correlation Coefficient

    53

  • X線回折および位相差分散顕微鏡法により報告された結果の概要

    1) 21サンプルのうち15サンプルは分析結果が満足のいくものと考えられる。これらはアスベストが含まれている場合、実際のアスベスト濃度は0.1%超であった。

    2) 21サンプルのうち5サンプルは、実際のアスベスト濃度は0.12%~ 3.41%であったが、分析結果はアスベスト含有無しと報告された(フォールス・ネガティブ) 。

    3) 21サンプルのうち9サンプルにX線回折定性分析の結果は、実際には含有していないアスベスト種類を報告している(フォールス・ポジティブ)。

    4) 3つのサンプルについてコアリンガ・クリソタイルが含まれていた。コアリンガ・クリソタイルは JIS A 1481で使用されるクリソタイル標準物質と同じ。 実際のアスベスト含有量 0.60% と3.41%であったが、アスベスト含有無しと報告された。

    また位相差分散顕微鏡とX線回折の結果の相違により、実際のアスベスト含有量4.56%もあったが、アスベスト含有0.1%超と報告された。

    5) 位相差分散顕微鏡法の結果を一貫して採用し、X線回折定性分析法の結果を否定している。

    54

  • X線回折および位相差分散顕微鏡法による分析結果

    サンプル 構成成分 重量パーセント

    CTC 12

    クリソタイル(コアリンガ)(RG-144) 3.41

    石膏 67.23

    カオリナイト 9.34

    滑石 17.20

    酸化チタン 2.8255

    サンプル

    X線回折および位相差分散顕微鏡法による観察の結果

    実際の濃度定性分析 定量分析

    X線回折 位相差分散顕微鏡

    濃度

    CTC 12

    アモサイトクロシドライトトレモライト/アクチノライト

    なし なしクリソタイル

    3.41%

  • サンプルCTC 12 には実際コアリンガ・ クリソタイルが3.41%含有している。このコアリンガ・クリソタイルは、 JIS A 1481のクリソタイルの標準物質に指定されているものと同じものである。

    X線回折分析機関のサンプルCTC 12の分析に関するコメント

    1) X線回折定性分析により、ピークは10.5°と 12.4°で確認され、アモサイト、クロシドライト、トレモライト/ アクチノライトと報告された。

    2) 位相差分散顕微鏡分析では、 3,000粒子中、アスベスト繊維の分散染色が確認されたものは、なかった。

    3) 12.4 ° のピークを用いた定量分析により、クリソタイル21.7%の結果が得られた。

    4) 21.7%という高い濃度により、 「 12.4°の高いピークの物質はクリソタイルであると考えることは難しい」

    5) 以上より、同サンプルには「アスベストは含まれない」と判断し報告した。

    56

  • X線回折および位相差分散顕微鏡法による分析結果

    サンプル 構成成分 重量パーセント

    CTC 08

    トレモライト・アスベスト 0,30ガラス繊維とセルロースを含むアスファルト 68,81

    砂 15,45

    炭酸カルシウム 15,44

    57

    サンプル

    X線回折および位相差分散顕微鏡法による観察の結果

    実際の濃度定性分析 定量分析

    X線回折 位相差分散顕微鏡

    濃度

    CTC 08クリソタイルトレモライト/アクチノライト

    なし なしトレモライト

    0.30%

  • JIS A 1481:2008で定められた位相差分散顕微鏡法による繊維の計数に用いる分散色

    58

  • WD 22262-3およびISO 22262-1に定められたアスベスト繊維の同定手順の比較

    ISO 22262-1:2012

    1) 繊維の色

    2) 複屈折

    3) 伸長の符号

    4) 多色性

    5) 繊維に平行な分散色がλoに一致

    6) 繊維に垂直な分散色がλoに一致

    WD 22262-3:2011(JIS A 1481:2008)

    1) “分散色”

    59

    クリソタイルの場合:赤紫色から青色

    クリソタイルを特定するためのその他の光学特性を確認する必要がない。繊維が複屈折かどうかを確認する必要がない。

    クリソタイル以外の多くの繊維でも同じ範囲の分散色を呈する。試料の粉砕も分散色による繊維の同定を困難にしている。

  • クロシドライトの同定ISO 22262-1 で定める重要な観察 60

    伸長の負符号

    青色から灰色への多色性

    偏光方向

  • 2011年9月25日にウィーンで開催されたWG1会合でJIS A 1481:2008に基づくISO 22262-3 作業原案を却下

    • WG1の決議

    – 「技術専門家によるレビューに基づき、WG1はSC3に対し、現在の提案作業の取り組みを中断するよう勧告する。」

    – 「現段階では、同手法を、様々なその他成分物質(Matrix)中の微量アスベスト特定や定量の信頼できるISO法として開発するには不十分とWG1は考える」

    – 「技術的な問題が解決されれば、新たな作業項目として検討されることは推奨される」

    61

  • JIS A 1481:2008に基づく作業原案WD 22262-3 が2011年ISOのWG1で却下された理由

    • JIS A 1481:2008およびWD 22262-3に定めた位相差分散顕微鏡法によるアスベスト繊維の特定手順は、WG1にとって科学的に容認できなかった。

    • WG1はドラフトに以下の様な多数の技術的欠陥があることを懸念した。

    1) アスベストと非アスベスティフォーム類似物との違いについて議論がなされていない。

    2) 建材に通常含まれるその他の鉱物成分の干渉影響の記述が含まれていない。

    3) サンプルの初期粉砕により、光学顕微鏡法によるアスベスト繊維の特定を阻んでいる。

    4) 全体的にアスベスト繊維の検出と特定の手順が不必要に複雑にされ、かつ信頼性を低くしている。

    62

  • ISO 22262-1によるアスベスト定性分析

    X線回折法(ISO 22262-3)による定量分析

    重量法および偏光顕微鏡法(ISO 22262-2)による定量分析

    2011年9月26日のウイーンWG1会議で出された日本側代表による新たな提案

    63

  • ISO/TC 146/SC 3/WG1 は2011年9月26日に日本側代表によって提案された新たな作業項目を承認

    • 「WG1は、顕微鏡法またはX線回折による定量分析を行う前に、 ISO 22262-1で必ず定性分析することを求める」

    • 「WG1は、 X線回折は、アスベスティフォームと非アスベスティフォームを区別できずに定量するものであると共通理解として認識してい

    る」

    • 「WG1は、新たなドラフトには、検量線用標準試料の干渉と可変性など、X線回折方法の限界について十分な議論が含まれるものである

    と認識している」

    • 「アスベスト含有は ISO 22262-1で既に特定されているものによる」64

  • 提案されたISO 22262-3

    1)この手法は灰化とギ酸処理を用いた重量減量法に基づく

    もので、X線回折を続けて行う。

    2)クリソタイルでは、非干渉マトリクス(長石)において検出

    限界値および定量下限値が決められている。• 例えば、重量減量法による残留物が原重量の10%となる場合、検知

    限界は0.01%、定量下限は0.3%。

    • 重量減量法が有効でない場合、検出下限値は0.1%、定量下限値は0.3%

    3)実際の検出下限値と定量下限値は測定の際、干渉ピークや二次

    ピークなどサンプルに依存する要因の数に応じて求められる。

    4)角閃石アスベストと角閃石非アスベストとの間に区別なし

    65

  • X線回折により鉱物種の濃度を決定具体的にアスベストを同定していない。 66

    アクチノライト・アスベスト

    非アスベスト系トレモライトトレモライトアスベスト

    非アスベスト系アクチノライト

  • 2015年8月11日にDIS 22262-3について投票

    67

    アメリカ、イギリス、カナダが反対票を投じる。反対の理由は、多くの技術的不備が解決されていないこと。

    技術変更を加えることにより、残る技術的不備はすべて2015年のデルフト会議で解決された。

    ドキュメントは、最終国際規格案の採決前に 広範囲にわたる編集が加えられた。

  • 2016年9月29日にバーリントンで開催されたISO/TC 146/SC 3 総会で、ISO 22262とJIS A 1481の一致性についての懸念は、日本側代表の説明によって解消された

    番号 JIS のタイトル 日本側代表による確約

    JIS A 1481-1:2016 第1部:市販バルク材からの試料採取および定性的判定方法

    ISO 22262-1:2012と一致

    JIS A 1481-2:2016 第2部:試料採取及びアスベスト含有の有無を判定するための定性分析方法

    JIS A 1481-3:2016 第3部:アスベスト含有率のX線回折定量分析方法

    FDIS 22262-3(現 ISO 22262-3:2016)と一致

    JIS A 1481-4:2016 第4部:質量法及び顕微鏡法によるアスベストの定量分析方法

    ISO 22262-2:2014と一致

    68

  • ISO/TC 146/SC 3/WG1は2011年にJIS A 1481-2 (位相差分散顕微鏡とX線回折)アスベスト定性分析を却下

    69

    JIS A 1481-2による

    アスベスト有無の特定

    X線回折(JIS A 1481-3)による定量

    重量減量法および顕微鏡法(JIS A 1481-4)による定量

    上記フローチャートに従った分析はISO 22262と一致せず、ISO 22262に準拠していないことを認識することが大切。

    どんな国家規格を使用するかはその国の問題であり、ISOのあずかり知らぬ事柄

  • 2016年10月にISO 22262-3が発行された。70

    First edition2016-10-31

    ISO22262-3

  • ISO 22262の3パートは現在いずれも発行されている。

    • ISO 22262-1 による最初のアスベスト定性分析をISO 分析法の必須条件とする。

    • ISO 22262-1を用いて得られた推定値がアスベスト規制値を超える試料については、必ずしも定量分析は実施しなくても良い。

    • ISO 22262-1 による定性分析に続いて、さらにアスベストの定量分析が必要な場合、ISO 22262-2の重量減量法および顕微鏡法、あるいは ISO 22262-3の重量減量法およびX線回折法を用いて良い。

    71

  • オオバナノエンレイソウ 72

    固体(バルク)中のアスベストのISO分析法:�ISO 22262で検討されてきたアスベスト分析法国際 標準化機構(ISO)ISO分析法の整備段階ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」による�ISO 22262の策定年表 ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」による�ISO 22262の策定年表 (続き)ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」による�ISO 22262の策定年表(続き)               フレッド・ウィックス博士   神山宣彦博士� エリック・チャットフィールド博士  矢田敬二博士�    2008年8月29日に神山博士と矢田博士が訪問トロントで神山博士と矢田博士と会談ワーキンググループ「ISO/TC 146/SC 3/WG1」による�ISO 22262の策定年表(続き)ワーキンググループ「 ISO/TC 146/SC 3/WG1」による�ISO 22262の策定年表(続き)スライド番号 11鉱物の同定には偏光顕微鏡が長らく使用されてきた。  ISO 22262の基礎として偏光顕微鏡を選定した理由  ISO 22262の基礎として、�偏光顕微鏡を選定した理由 (続き) 建設資材に含まれる固体試料のアスベスト定性試験に利用可能なその他技術に関するISO作業グループの考察分析手法を出版公表し、ISO 22262の基礎を確立DIS 22262-1, 2010-04-09に関する投票2012年にISO 22262-1 が発表された。分析の目的と要件 分析の目的と要件(続き)アスベスト含有物質の多くの種類について、�前処理無しでの偏光顕微鏡による分析で十分である。�偏光顕微鏡による耐火材、断熱財、セメント製品に�含有されるアスベストの同定ISO 22262-1によるアスベストの同定屈折液(1.550)に浸した耐火材の偏光顕微鏡写真 �サンプルは鉱物綿とクリソタイルを20%含有。屈折液(1.680)に浸した断熱材の偏光顕微鏡写真 �サンプルはハイドロマグネサイトとアスベスト(アモサイト) を15%含有。屈折液(1.550)に浸した断熱材の偏光顕微鏡写真 �サンプルはハイドロマグネサイトとアスベスト(アモサイトとクリソタイル) を15%含有。分散染色偏光顕微鏡法によるアモサイトの同定分散染色偏光顕微鏡法によるクロシドライトの同定分散染色偏光顕微鏡法によるクリソタイルの同定ISO 22262-1について、正確な分散染色チャートを作成アモサイトの分散染色像クリソタイルの分散染色像 偏光顕微鏡では1%未満のアスベストを測定できないとの主張がある。偏光顕微鏡法の検出下限値コアリンガ(Calidria®)クリソタイルの検出岩綿吸音板に使用されたコアリンガ・クリソタイルの偏光顕微鏡写真 定量分析を必要とする試料ISO 22262-2を用いて分析した標準的なサンプルの種類砂、動物の毛、クリソタイルを含むプラスター�クリソタイルの含有量は0.1%以上か?一部のプラスター・サンプルでは、偏光顕微鏡分析に前処理せずに�直接顕微鏡スライドを作っても総じてうまくいかない。DIS 22262-2, 2013-02-09の採決2014年にISO 22262-2 が発表された。アスベストの定量分析の要件ISO 22262-2では、�サンプルマトリクスとアスベストの種類�によって、最適な分析手順が決まる。 ISO 22262-2 –重量減量法重量減量法による、 ISO 22262-2に基づく、�残留物に含まれるアスベストの定量化の手順 吹付けアスベスト含有試料の分析に関する�ISO 22262-2のガイダンス吹付け仕上塗装(繊維コーティング)の分析に関するISO 22262-2のガイダンス偏光顕微鏡ポイントカウンティングと組み合わせた�重量法による分析は高感度X線回折によるアスベストの定量分析X線回折法および位相差顕微鏡を使用する分散染色法の適用可能性�を示すためにISO作業グループに提出されたサンプル�チャットフィールド・テクニカル・. コンサルティング・リミテッドによる�プラスター分析結果香港の環境保護研究所によるプラスター分析結果X線回折および位相差分散顕微鏡法により�報告された結果の概要 X線回折および位相差分散顕微鏡法による分析結果 X線回折分析機関の�サンプルCTC 12の分析に関するコメント  X線回折および位相差分散顕微鏡法による分析結果JIS A 1481:2008で定められた�位相差分散顕微鏡法による繊維の計数に用いる分散色WD 22262-3およびISO 22262-1に定められた�アスベスト繊維の同定手順の比較クロシドライトの同定�ISO 22262-1 で定める重要な観察 2011年9月25日にウィーンで開催されたWG1会合でJIS A 1481:2008に基づくISO 22262-3 作業原案を却下JIS A 1481:2008に基づく作業原案WD 22262-3 が�2011年ISOのWG1で却下された理由2011年9月26日のウイーンWG1会議で出された�日本側代表による新たな提案ISO/TC 146/SC 3/WG1 は2011年9月26日に日本側代表によって提案された新たな作業項目を承認 提案されたISO 22262-3 X線回折により鉱物種の濃度を決定�具体的にアスベストを同定していない。2015年8月11日にDIS 22262-3について投票2016年9月29日にバーリントンで開催されたISO/TC 146/SC 3 総会で、 ISO 22262とJIS A 1481の一致性についての懸念は、日本側代表の説明によって解消されたISO/TC 146/SC 3/WG1は2011年に�JIS A 1481-2 (位相差分散顕微鏡とX線回折)アスベスト定性分析を却下2016年10月にISO 22262-3が発行された。ISO 22262の3パートは現在いずれも発行されている。 オオバナノエンレイソウ