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改⾰を実現する「専⾨職としてのITアーキテクト」

〜世界の潮流と⽇本での取り組み〜

Iasa ⽇本⽀部

理事梶川哲⽣

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「専⾨職としてのITアーキテクト」〜世界の潮流と⽇本での取り組み〜

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「専⾨職としてのITアーキテクト」〜世界の潮流と⽇本での取り組み〜


「専⾨職としてのITアーキテクト」

主題：改⾰を実現する「専⾨職としてのITアーキテクト」〜世界の潮流と⽇本での取り組み〜

企業や組織がビジネスの変⾰や競争優位を実現する為の「ビジネス・モデル」を再設計する際には、個別のプログラムやプロジェクトを実⾏する以前に⾏うべき重要な活動が存在します。

それは、ビジネス・モデルを駆動する「テクノロジー・モデル」の設計とそのロードマップを描く活動です。この時に重要な役割を担うのが「ITアーキテクト専⾨家」と定義するのが世界の潮流になりつつあります。

所属する組織、業界、国境を超えてグローバルに共有されつつある「活躍するITアーキテクトのスキルの集合知」今後どのように展開し、アーキテクトやPMの⽅達を⽀援して⾏くのか？本講演では、グローバルの動向とIasa⽇本⽀部の取組みをご紹介します。


ITアーキテクチャのフレームワーク

ITABoK概要

なぜITアーキテクチャか？

IasaにおけるITアーキテクト育成⽀援の試み

⽬次


ビジネスの要求、スピード、情報量、複雑度が上昇


情報の絶対量・スピードの変化

● ボリューム：消費者のあらゆる活動● スピード：リアルタイム● 種類：トランザクション、位置、好み、呟き、等


ビジネス上のチャレンジ● 成⻑ ● 利益 ● コンプライアンス

● ビジネス戦略の実現 ● 各事業部レベルのイニシアティブ


新しいビジネス環境への対応従来の延⻑線上にないビジネスやオペレーションその開発が求められているケースが増加

?従来の延⻑線上

新しいビジネスモデル

ビジネスのサービス化

部⾨横串プロセス改⾰

デジタイゼーション &

IoT

既存のビジネスや

オペレーション


２つの「軸」でのギャップ「ビジネス部⾨」と「IT部⾨」の間での連携が不⾜「ITアーキテクチャ」のマネジメント不⾜

ビジネス戦略

IT戦略

アーキテクチャ・レベル

実装レベル

物理的な（実務的な）ビジネスの

オペレーション設計

ビジネスのアーキテクチャ

物理的なシステム設計

システムのアーキテクチャ

２重のギャップ


ビジネスとITの発想と視点の違いビジネスの視点

Why, WhatIT の視点How

市場、KGI、KPIs、売上、利益率、顧客、投資リターン…

品質、コスト、デリバリー、リスク、原価償却…


TOGAFやZachmanのフレームワークが教えてくれること

TOGAF ADM Zachman オントロジープロジェクトの機会特定プロジェクト実施の前にアーキテ

クチャの分析とデザインを⾏う

企業や組織には、オペレーションや物理的なシステムを規定する、「論理的なビジネス・プロセス」と「システムのアーキテクチャ」が存在する


新事業計画や変⾰活動はどこで企画されるのか？ビジネス実務のライフサイクルを眺めると？

中期計画事業計画

（年次予算計画）

定常時（運⽤時）

定常活動サイクル

設計開発

テスト移⾏導⼊

⽴ち上げ計画

プロジェクト活動

ビジネス変⾰活動は、個別プロジェクトの⽴ち上げ以前から

始っている！


ビジネス＆ユーザー要件ビジネス＆

ユーザー要件

ITアーキテクチャ活動が存在しない場合の問題

ビジネス戦略ビジネス＆

ユーザー要件

(⾮機能、機能要件等）

ITシステム＆アプリケーション群

IT インフラ

プロジェクト1プロジェクト2

プロジェクト3

保有するITシステム全体が、ビジネス戦略の障害になり得る

プロジェクト…

プロジェクト X


＜ビジネス戦略の特徴＞不確定要素を含む概要計画案は存在するが... 複数の年度に渡る活動…

ビジネス戦略ビジネス＆

ユーザー要件

(⾮機能、機能要件等）

ITシステム＆アプリケーション

IT インフラ

テクノロジー戦略

（ITアーキテクチャ）

ITガバナンス

アーキテクチャTo-Beモデル

ITアーキテクチャ活動でビジネスとITを結合する

ITアーキテクチャがビジネス戦略のイネーブラーになる


ビジネス変⾰プログラムの成功要因ガバナンス、PMO、ITSMの統合

プロジェクトマネジメント

オフィス（PMO)

ガバナンス

ITサービスマネジメント

(ITSM)

EA

エンタープライズアーキテクチャ(EA)の必要性

企業戦略



ITABoK概要

なぜITアーキテクチャか


⽬次


『F-T-S-N』に基づいたITアーキテクチャの展望

Ｆ ITアーキテクチャフレームワーク例：TOGAF、DODAF、MODAF、FEAF、ザックマンフレーム

ワーク等

T ITアーキテクチャテクノロジー例：IBM、シスコ、オラクル、マイクロソフトテクノロジー、

データベーステクノロジー、Java & .NET プラットフォーム等

S ITアーキテクチャスキル (Iasaの定義)ITABoKに基づくIT アーキテクチャの知識体系

N ITアーキテクチャ記述（オープン・グループの定義)アーキテクチャを記述するエンタープライズ・アーキテクチャ世界共通の記述⾔語


TOGAF ADM(Architecture Development Method)

DODAF(Department of Defense Architecture Framework)

MODAF(Ministry of Defense ArchitectureFramework)

FEAF (Federal Enterprise Architecture Framework)

アーキテクチャ・フレームワーク例


EAとAMO（アーキテクチャ・マネジメント・オフィス）AMOの役割

ITアーキテクチャ活動のナレッジ集約と育成個別プロジェクトに対するアーキテクチャ・ガバナンスの発揮

ITアーキテクチャマネジメント・オフィス

PMOオフィス

AMO

ビジネスとIT俊敏性

EAの構成要素 F-T-S-N

スキルセット

フレームワーク

テクノロジー

表記

Ｆ T

S

N


ITアーキテクチャ活動のPDCAイメージ組織レベルの活動

プロジェクト活動

・将来像とビジネスケース（投資効果）・個別プロジェクトの優先順位付け・ITアーキテクチャガバナンス確⽴・ステーくホルダのエンゲージメント

・要求の分析・アーキテクチャモデル

とアーキテクチャ記述・妥当性評価と確認

・ステークホルダ分析に応じたコミュニケーション・デリバリー活動・アーキテクチャの継続評価と最適化・アーティファクト（モデル、ドキュメント等）の維持管理

・完了プロジェクトのITアーキテクチャレビュー

・ITアーキテクチャゴールの分析と設定

・エンゲージメントモデルの再評価

・ITアーキテクチャの価値の維持と訴求

アーキテクチャの

変更管理

ビジネス要求に基づく

領域の選択

アーキテクチャ

成果物

アーキテクチャの設計



ITABoKの概要 - ITアーキテクトの集合知



⽬次


IasaにおけるITアーキテクトの定義

ITアーキテクトは専⾨職である

法学や医学やエンジニアリングと同じく専⾨的職業であり、習得に多くの訓練や、専⾨的な学習が必要である。


IasaにおけるITアーキテクトのコアミッション

アート＆サイエンスで価値ある技術戦略をデザインし提供する

「訓練された技能」と「サイエンス」


ITアーキテクトとはビジネスのための

『テクノロジーの戦略家』である

IASAの定義


ITの観点からビジネス・モデリングを⾏う⼈？

正しいサービスやプロバイダを利⽤する⼈？

コードを作成するのに

迅速でインタラクティブなプロセスを実⾏できる⼈？

⾼度なエンジニアリングやデザインをする⼈？

プロジェクトのフレームワークや製品を選択する⼈？

従来のITアーキテクト像


ITアーキテクト共通知識体系

＝ITアーキテクトの集合知

ソフトウェア・アーキテクチャ

インフラストラクチャ・アーキテクチャ

インフォーメーション・

アーキテクチャビジネス・


知識体系

デザイン

ヒューマン・ダイナミクス

品質属性

IT環境

ビジネス・テクノロジー戦略

ITABoK4つのアーキテクチャ領域と5つの知識体系

エンタープライズ・アーキテクチャ

これからのITアーキテクト要件


５つのアーキテクトの重要な共通スキルビジネス・テクノロジー

戦略スキル

IT環境分析スキル

品質属性の分析スキル

デザインスキル

ヒューマンダイナミクススキル


１．経営分析的⼿法の理解（ファイナンシャル） TCO、CBA、ROI、回収期間、NPV、評価等

① ビジネス・テクノロジー戦略スキル

２．ビジネス戦略のイノベーションと検証のサイクルに精通

３．業界の関⼼事、トレンド、標準への適応、コンプライアンスの知識


ビジネス基礎

戦略分析と開発ビジネス評価要求と制約の分析

投資優先度と計画

ナレッジマネジメント

ITアーキテクチャ⼿法とツール

意思決定と⽀援

コンプライアンス業界分析

① ビジネス・テクノロジー戦略スキル


② IT環境分析スキル

● 業界のトレンド

● 特定のアプリケーションにおける業界のリーダーとその理由

● 各⽅法論や技術の利点と限界

● 現在使われている各⽅法論や技術

● どの程度実際のサポートが可能か、そして業務へのインパクト（TCO）

Waterfall

Agile

Buy

Build

Interoperability

Stand alone

バランスが肝要…


テスト、⼿法、ツール, 技法等

資産管理変更管理テクニカル

プロジェクトマネジメント

ガバナンス

アプリケーション開発

インフラストラクチャ

プラットフォームと

フレームワーク

② IT環境分析スキル


③ 品質属性の分析スキル

● 品質属性とは、システムやコンポーネントの⾮機能的特⻑

● システムの横断的なアーキテクチャー⾯での関⼼事や懸念事項を表す

Number of 9ʼs 年間のダウンタイム

3 Nines (99.9%) 〜9 hours4 Nines (99.99%) 〜1 hour

5 Nines (99.999%) 〜5 minutes6 Nines (999.999%) 〜31 seconds

24/7 0

品質は測定可能である事・・・そして実⽤的でもあるべき。


モニタリングとマネジメント

品質属性のトレードオフと指標

性能、信頼性、可⽤性、拡張性

アクセシビリティ、パーソナライズ＆ローカライズ性

柔軟性、カスタマイズ性、

サポート性、保守性

セキュリティ

③ 品質属性の分析スキル


④ デザインスキル

スキルのあるアーキテクトは、少なくとも下の２つの特徴を持つ

● デザインの正当性が説明できる● トレードオフを注意深く考慮

例：性能要件とユーザビリティの両⽴正確性とスピードのトレードオフ


IT アーキテクチャ記述書

デザイン分析とテスト

デザイン⼿法とプロセス

要件モデリングトレーサビリティ

システム思考

ビューとビュー・ポイント

デザインパターンとスタイル分解と再利⽤

④ デザインスキル


ヒューマンダイナミクスとは？

アーキテクチャ活動やその環境下で、・「活動」と「意思疎通」を管理・適切な「影響」を及ぼす

ための関連するアーキテクトとしての対⼈的、組織活動的なソフトスキル

⑤ ヒューマンダイナミクス・スキル


⽂化のマネジメント個⼈間の相互作⽤コラボレーションと交渉

顧客との関係リーダーシップとマネジメント

⽂書作成プレゼンテーションと指⽰の原則

⑤ ヒューマンダイナミクス・スキル


視点実際にどんな意味か？

⽂化のマネジメント政治・⼒関係 - ⽂化の変化のエージェントとしての⼈間⽂化へのインパクトの理解

顧客との関係ビジネス戦略を念頭に置いた⼼理的な⼒学の理解やステークホルダーと顧客に対する期待値のマネジメント

リーダーシップとマネジメントあなたの知識と経験から学びたい⼈々をまとめて導く

個⼈間の相互作⽤対⼈関係の⼼理を理解することにより他⼈のニーズや欲求に応え適切に対応する

コラボレーションと交渉

より⾼度な政治関係 – ⼈間が協働する⼼理とネットワーキングおよび、合意に⾄るためのアプローチと⽅法

プレゼンテーションスキル

聴き⼿を理解し、適切にプレゼンテーションを⾏い明確で分かり易いメッセージを伝える

⽂書作成スキルテクニックや⽅法に関しては、量より質を重視する。特に技術関連の⽂書においては、簡潔さ、正確さが重要

⑤ ヒューマンダイナミクス・スキルの例



ITABoKの概要 - ITアーキテクトの集合知


IasaによるITアーキテクト育成・⽀援の試み

⽬次


ビジネス・アーキテクト

インフラストラクチャ・アーキテクト

ソフトウェア・アーキテクト

ソリューション・アーキテクト

情報アーキテクト

どの役割からスタート?


ITアーキテクトの知識体系

ITアーキテクト共通スキル＝

ITアーキテクトの集合知

ソフトウェア・アーキテクチャ

インフラストラクチャ・アーキテクチャ

インフォーメーション・

アーキテクチャビジネス・


知識体系

デザイン

ヒューマン・ダイナミクス

品質属性

IT環境

ビジネス・テクノロジー戦略

エンタープライズ・アーキテクチャ

ITABoK4つのアーキテクチャ領域と５つの知識体系


ITアーキテクトのキャリアモデル4段階のキャリアレベルによるITアーキテクトの成⻑モデル

基礎スキル

（実践での適⽤、ベストプラクティス、ITABoKの理解）

特定の専⾨領域のスキル

特定ドメインのエンタープライズ

アーキテクト

（複数の専⾨領域をマネジメント）

複数ビジネスのエンタープライズ

アーキテクト

（複数の専⾨領をマネジメント）

キャリアステップ

ITABoKとTOGAF

アーキテクト基本スキルの習得

ITABoKの

専⾨領域スキルの獲得

複数領域の

実践経験の実績

エンタープライズレベルの

豊富な実践経験

必要なスキルや

経験

CITA-F® Certified InformationTechnology Architect

Foundation

CITA-A® Certified Information Technology Architect

Associate

CITA-S® Certified Information Technology Architect

Specialist

CITA-P® Certified Information Technology Architect

Professional

対応する資格


トレーニング体系事例 – オンサイト、オンライン版


1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

ITABoK

紹介セミナー

ITABoK

翻訳活動

勉強会

Iasa

カンファレンス（Zachman氏招聘）

その他

Iasa⽇本⽀部2016年度の活動計画

出版準備

V2 日本語翻訳完了

準備

開催予定（1日間）

★ C3共催セミナー6/10、6/11

2ヶ月に1回ペースで開催

★ ★ ★ ★ ★

2016年度 2017年度

★ IasaGlobalホームページ日本語版公開開始

東京東京東京東京大阪

大阪東京東京大阪

東京大阪東京

★

ジョン・ザックマン⽒を⽇本に招待予定

ITABoK V2⽇本語版出版準備中


IasaにおけるITアーキテクトの定義

ITアーキテクトは専⾨職である

法学や医学やエンジニアリングと同じく専⾨的職業であり、習得に多くの訓練や、専⾨的な学習が必要である。


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・ITABoK勉強会、ITアーキテクチャの事例研究会活動（会員向け）・ITアーキテクトに関するカンファレンス、セミナーの開催

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