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DNAタイピング結果解析
試料説明
日本赤十字社 九州ブロック血液センター黒田 ゆかり
HP掲載用
23rd DNA-QCサンプル
Sample ID(Cap Color)
a.DNA b.DNA(SSP含む)
Label Color Volume Label Color Volume
H3101
White
100μL
Blue
200μL
H3102 100μL 200μL
H3103 100μL 200μL
H3104 100μL 200μL
H31C Black 陰性コントロール(DNase free water)50μL
◆ 購入した細胞から抽出したDNAを4サンプル配布
◆ ルミネックスSSO法用の陰性コントロール(DNase free water)を配布
DNA濃度:~100ng/μL
配布サンプル
サンプルは、短期間の場合4℃冷蔵保存、長期間の場合-20℃以下で冷凍保存してください。使用時には、適宜濃度調整してください。
陰性コントロール
蛍光ビーズ法(Luminex-SSO)では、ローカス毎に陰性コントロール(H31C)も同時に測定してください。データ収集を目的とするため、陰性コントロールの測定結果は、評価対象ではありません。
必須
今回、使用濃度の状況確認を行った。(方法別参照)
◆日本人由来の細胞で高頻度に検出されるHLA型が主体であること
◆日本人由来で稀なHLAアレルが含まれていること
◆日本人集団で稀なハプロタイプが含まれる場合があること
DNA-QCのサンプル
Q. 今後どのようなHLAタイプのDNA-QCサンプルを望みますか。
①これまで通りのサンプルでよい ②その他
21st
(95)97.9%
2.1%
22nd
(95) 93.7% 6.3%
()内の数字は回答件数
【コメント】・ 外国人サンプル、レアアレルを持つサンプル・ 1プローブで判定が分かれるタイプ
QCWSに関するアンケート結果
23rd QCWS 細胞購入時のデータ
HLA-A HLA-B HLA-C HLA-DR
H3101 A*26:03 - B*35:01 B*51:01 C*03:03 C*14:02 DRB1*13:07 DRB1*14:03
H3102 A*24:02 A*33:03 B*40:01 B*58:01 C*03:02 C*03:04 DRB1*11:01 DRB1*13:02
H3103 A*11:01 A*24:02 B*15:07 B*48:01 C*01:02 C*03:03 DRB1*04:03 DRB1*04:05
H3104 A*02:01 A*24:02 B*13:01 B*55:02 C*01:02 C*03:04 DRB1*12:02 DRB1*15:01
① 日本人頻度(GF<0.5%)
DRB1*13:07
AF* 0.021%
*Allele Frequency:HLA推定アレル一覧表より
② ハプロタイプ
A B C DR 順位 HF(%)**
H3102 A*33:03 B*58:01 C*03:02 DRB1*13:02 22 0.392%
**Haplotype Frequency:日本骨髄バンクのデータより
③ HLA型Allele B*40:01 B*15:07 C*03:03 C*03:02 C*03:04 DRB1*14:03
HLA型 B60 B62 Cw9 Cw10 Cw10 DR1403
今回の細胞選択時のポイント
H3101 = H2101, H2304
④ 新表記法での表記
23rd QCWSで得られた結果
HLA-A HLA-B HLA-C
H3101 A*26:03:01 - B*35:01:01:02 B*51:01:01:01 C*03:03:01:08 C*14:02:01
H3102 A*24:02:01:01 A*33:03:01:01 B*40:01:02 B*58:01:01:03 C*03:02:02:05 C*03:04:01
H3103 A*11:01:01:01 A*24:02:01:01 B*15:07:01:01 B*48:01:01:01 C*01:02:01:01 C*03:03:01:01
H3104 A*02:01:01:01 A*24:02:01:01 B*13:01:01:01 B*55:02:01:03 C*01:02:01:01 C*03:04:01
HLA-DRB1 HLA-DRB3/4/5 HLA-DQB1
H3101 DRB1*13:07:01 DRB1*14:03:01 DRB3*01:01:02 DRB3*02:02:01 DQB1*03:01:01 -
H3102 DRB1*11:01:01 DRB1*13:02:01 DRB3*02:02:01 DRB3*03:01:01 DQB1*03:01:01 DQB1*06:09:01
H3103 DRB1*04:03:01 DRB1*04:05:01 DRB4*01:03:01 - DQB1*03:02:01 DQB1*04:01:01
H3104 DRB1*12:02:01 DRB1*15:01:01 DRB3*03:01:03 DRB5*01:01:01 DQB1*03:01:01 DQB1*06:02:01
HLA-DPB1 HLA-DQA1 HLA-DPA1
H3101 DPB1*02:01:02-
DQA1*05:05:01:02 DQA1*05:07 DPA1*01:03:01 -
H3102 DPB1*05:01:01 DPB1*14:01:01 DQA1*01:02:01:06 DQA1*05:05:01:07 DPA1*01:03:01 DPA1*02:01:01:02
H3103 DPB1*02:01:02 DPB1*02:02:01 DQA1*03:01:01 DQA1*03:03:01:03 DPA1*01:03:01 DPA1*02:02:02
H3104 DPB1*02:01:02 DPB1*05:01:01 DQA1*01:02:01:01 DQA1*06:01:01:01 DPA1*01:03:01 DPA1*02:02:02
DNAタイピング結果解析
総合解析(表記含む)
日本赤十字社 九州ブロック血液センター黒田 ゆかり
HP掲載用
DNA-QCのテーマ
◆ 正確なDNAタイピングが行えること。
◆ DNAタイピング結果の表記を正しく記述できること。
◆ 学会の表記法に従い正確に表記すること。
◆ DNAタイピング結果に対応したHLA抗原型を正確に読替えること。
◆ Ambiguityとなるアレルと日本人集団でのアレルの解説
DNA-QC おもな変更点
⚫ SSOのスコア入力欄を削除
⚫ サンプル名及びSSOにおける測定ファイル名を規定
⚫ 総合判定シート、SBTシートに第3区域以降を記入可能な備考欄を追加
⚫ すべての方法別シートにDNA試料の希釈の有無、濃度測定の有無、濃度、希釈倍率入力欄を追加
⇒ 使用状況の確認、反応への影響は?
⚫ SSPシートに再検査基準および判定基準についての施設基準記入欄(任意)を追加
⚫ SSOシートに再検査実施基準、カットオフ変更基準および判定基準についての施設基準記入欄(任
意)を追加 ⇒ 各施設の考え方は?
⚫ SSOシートに反応性を改善するために前回から変更した点の記入欄(任意)を追加
⇒ 「反応不良」が作業工程の工夫により改善されたか
参 加 状 況
DNAタイピング結果解析
0
10
20
30
40
50
60
70
80
20
09年
20
10年
20
11年
20
12年
20
13年
20
14年
20
15年
20
16年
20
17年
20
18年
20
19年
114 5 7 8 7 8 6 6 6 6
2420
17 1926 26 30
27 3134 35
3027 27 24
28 2937 39 39 40 38
4036
3237 41 43 44 42 46 51 52
58 58
51 53
66 68 69 71 7474 75
部門別(部門重複あり)
その他 造血 輸血 臓器 総参加施設数
DNA-QC参加状況
0
10
20
30
40
50
60
70
80
20
09年
20
10年
20
11年
20
12年
20
13年
20
14年
20
15年
20
16年
20
17年
20
18年
20
19年
9 6 6 6 7 8 7 67 5 6
19 20 2125
31 30
2220
2521 23
2429 31 31
3843
50 51 52 55 53
58 58
51 53
66 68 69 7174 74 75
方法別(方法重複あり)
SBT SSP SSO 総参加施設数
総参加施設数
SSO(Luminex)
SSP
SBT
総参加施設数
臓器
輸血
造血
その他
23rd SSP SSO(Luminex) SBT 総数
方法別(重複あり)
23 53 675
(30.7%) (70.7%) (8.0%)
23rd 輸血部門 臓器部門 造血部門 その他 総数
部門別(重複あり)
38 52 35 675
(50.1%) (69.3%) (46.6%) (8.0%)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
2010
年
2011
年
2012
年
2013
年
2014
年
2015
年
2016
年
2017
年
2018
年
2019
年
DPA1 0 2 4 6 6 4 2 5 5 6
DQA1 6 7 8 11 10 7 6 8 7 7
DPB1 8 7 9 11 10 12 12 16 17 14
DQB1 25 28 30 39 40 37 38 45 44 48
DRB345 28 20 21 31 34 24 22 25 23 26
DRB1 58 51 52 65 66 67 69 71 71 72
参加施設 58 51 53 66 68 69 71 74 74 75
0
10
20
30
40
50
60
70
80
2010
年
2011
年
2012
年
2013
年
2014
年
2015
年
2016
年
2017
年
2018
年
2019
年
C 40 40 41 54 56 59 59 64 62 64
B 58 51 53 66 68 69 71 73 74 75
A 58 51 53 66 68 69 71 73 74 75
参加施設 58 51 53 66 68 69 71 74 74 75
23rd A B C DRB1DRB345
DQB1 DPB1 DQA1 DPA1 全体
参加施設数
75 75 64 72 26 48 14 7 675
100% 100% 85.3% 96.0% 34.7% 64.0% 18.7% 9.3% 8.0%
参加施設数(ClassI)
DNA-QC参加状況(ローカス別)
参加施設数(ClassII)
0
10
20
30
40
50
60
43
42 2
88 8
7 6
30 31 31 3332
37 39 39 4038
輸血
0
10
20
30
40
50
60
4 3 3 33
18
13
1918 21
29 29 3035
33
4442
46
51 52
臓器
0
10
20
30
40
50
60
6 56 4
4
7 2 46 8
25 25 28 28 28
30 27 3134
35
造血
総参加施設数
SSO
SSP
SBT
総参加施設数
総参加施設数
SSO
SSO
SSP
SSP
SBT SBT
23rd SSP SSO(Luminex) SBT 全体
輸血部門 6(15.8%) 32(84.2%) 2(5.3%) 38
臓器部門 21(40.4%) 33(63.5%) 3(5.8%) 52
造血部門 8(22.9%) 28(80.0%) 4(11.4%) 35
その他 1(16.7%) 5(83.3%) 2(33.3%) 6
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
2016
年
2017
年
2018
年
2019
年
2016
年
2017
年
2018
年
2019
年
2016
年
2017
年
2018
年
2019
年
2016
年
2017
年
2018
年
2019
年
SSO全体 LABType WAKFlow Geno Search
30
49 53 52
2
8 1010
25
37 40 41
3
6 6 5
21
3 2 2
9
2 21
12
1 1 1
2
0 0 0
提出なし
提出あり
SSO陰性コントロールデータ提出状況(試薬別)
SSO全体 LABType WAKFlow GenoSearch
23rd(必須) 52/54(96.3%) 10/11(90.9%) 41/42(97.6%) 5/5(100%)
2016年:任意2017年以降:必須
陰性コントロールの意義については方法別解析(SSO)を参照
陰性コントロールデータ提出率(施設数)
表 記 法
DNAタイピング結果解析
当学会の表記法
◆ HLAタイピング結果のアレル表記法と結果報告の原則(2017年度版)
◆ HLA推定アレル一覧表(JSHI)20XX年度版*
http://jshi.umin.ac.jp/standarization/JSHI-hyoki-2017.pdf
http://jshi.umin.ac.jp/standarization/JSHI-hyokiallele-2019list.pdf
20XX年
*毎年4月1日に最新版(20XX年度版)が公開される。
Lab.ID 誤 正
31D25 旧表記法 新表記法
表記の基本
Lab.ID 誤 正
31D04 A02*:01/06/07/+ A*02:01/06/07/+
31D04 A11*01/02/34:01/+ A*11:01/11:02/34:01/+
31D11 C:03:03/43 C*03:03/43
31D15 ―(全角) -(半角)
31D25 26 A26
31D27 26 A26
31D27 Cw*03:03/43/97 C*03:03/43/97
31D29 A*02:01/- A*02:01
31D34 B51:01 B*51:01
31D46 B:35:01/03/11/+ B*35:01/03/11/+
31D50 C:03:04 C*03:04
31D50 C:*03:03/43 C*03:03/43
31D53 A*26:03(全角) A*26:03(半角)
31D58 C*14*02 C*14:02
31D61 DQB1*01:03 DPA1*01:03
31D64 DP14 DPw14
✓ 半角モードで入力する
✓ 入力後の見直しを行う
Ⅲ-1.
2)第2区域に判別できないアレルがある場合は、ambiguityの中で一番頻度の高い推定アレルを最初に記
し、その後に「/(スラッシュ)を入れ、判別できない他の推定アレルの第2区域の数字のみを頻度の高い順に
記す。
Lab.ID 誤 正
31D09 -/06 A*26:03/06
31D29 B*48:01/- B*48:01
Ⅳ-2.
推定アレルにambiguityがあり複数のHLA型が想定される場合、推定アレルの頻度の高い順番に対応する
HLA型の番号を記し、各HLA型は「/(スラッシュ)」で区切る。
Lab.ID 誤 正
31D01 Cw9/Cw3 Cw9/3
31D09 -/26 A26
31D18 -/A25 A26/25
31D58 A2/A210/A203/+ A2/210/203/+
Ⅲ-2.
Ambiguityが無く、特定のHLAアレルとして判定される場合であっても、第3および第4区域が決定できてい
ない場合(全エキソンの塩基配列をphase ambiguityなしに決定した場合でも、第4区域まで判定出来て
いない場合)
1)第2区域までを「推定アレル」として記す。
2)判定したアレルが「推定アレル」に含まれない場合は、第2区域までを記す。
3)補足情報として第3区域までを備考欄等に記すなどしてもよい。
Lab.ID 誤 正
31D72 DQA1*05 DQA1*05:07
Lab.ID 方法 施設回答 説明
31D03 SBT(Sanger)
備考欄に第3区域まで記入
推定アレル以外も含めてambiguityが無い場合にのみ記入できる。
31D46 SSP(JPN)
31D1531D2131D54
SSO(WAKFlow)
31D20SSO
(LABType HD)
Ⅲ-2.
Ambiguityが無く、特定のHLAアレルとして判定される場合であっても、第3および第4区域が決定できてい
ない場合(全エキソンの塩基配列をphase ambiguityなしに決定した場合でも、第4区域まで判定出来て
いない場合)
1)第2区域までを「推定アレル」として記す。
2)判定したアレルが「推定アレル」に含まれない場合は、第2区域までを記す。
3)補足情報として第3区域までを備考欄等に記すなどしてもよい。
Lab.ID 誤 説明
31D15 SSO(WAKFlow) [備考]C*03:02:01 記入出来ない
31D21 SSO(WAKFlow) [備考]C*03:02:01 記入出来ない
SangerおよびNGSでは「C*03:02:02」
✓ 使用試薬の理解が必要
✓ Ambiguityの理解が必要
Ⅳ-1.
HLA型の表記は、判定結果から推定アレルに基づきHLA型に読替えて行う。
Lab.ID DNA型HLA型
誤 正
複数 B*51:01/03/07 B51 B51/5103
複数 C*03:03/43/97 Cw9 Cw9/3
複数 DRB1*14:03/12/27/+ 14 DR1403/14
複数 C*03:04/02/23/+ Cw10 Cw10/3
複数 B*15:01/07/27/+ B62/15/Null B62/15
31D25 A*24:02/03/04/+ 24 A24/2403
31D26 C*01:02 Cw10 Cw1
31D57 DRB1*14:05/03/06/+ DR14/1403/6 DR14/1403
31D58B*31:01/05/03/+ B18 B31該当なし
(B35の誤り)
31D58 C*03:04/03:02/03:23/+ Cw3/15 Cw10/3/15
31D68 C*14:02 - Cw14
✓ 推定アレル一覧表を参照する
✓ 見直しを行う
Ⅴ-2.
1)へテロ接合で2つのアレルが検出された場合は、それぞれのカラムにアレルを数字の小さい順に記す。
Lab.ID 誤
31D04 B*51:01/03/07 B*35:01/03/11
31D37 DQB1*06:01/02/04/+ DQB1*03:01
Ⅴ-2. 2)同一HLA型の異なるアレルが2種類検出された場合のHLA型は、同一HLA型を2つ記す。
Lab.ID DNA型 誤 正
複数 C*03:02 C*03:04 Cw10 - Cw10 Cw10
31D46 DRB1*04:03/01/07/+ DRB1*04:05/06/10/+ DR4 - DR4 DR4
31D64 DRB3*02:02 DRB3*03:01 DR52 - DR52 DR52
Ⅴ-2. 4)アレルとHLA型の両方を記す場合のHLA型の記入順は、アレルに対応した順に記入する。
Lab.ID DNA型 HLA型
31D7131D76
B*40:01/07/52 B*58:01 B58 B60
明らかなヘテロ接合
表記法の考え方①(H3101-A:SSP)
H3101-A(SSP:micro SSP JPN Lot.007)
Allele1
A*25:01
A*26:01
A*26:02
A*26:03
A*26:04
A*26:05
A*26:06
Allele2
A*26:01
A*26:02
A*26:03
A*26:04
A*26:05
A*26:06
Allele1
A*26:01/26:03/26:02/+
Allele2
A*26:01/03/02/+
2つ目以降を第2区域まで記入かつ3コのアレル/+で第1区域の異なるアレルの存在を示すことが可能
2つ目以降を第2区域のみで記入かつ3コのアレル/+で同一第1区域で複数のアレルの存在を示すことが可能
Lab.ID施設回答
説明Allele1 Allele2
複数 A*26:01/03/02/+ - A*25:01の可能性が含まれない表記。
複数 A*26:01/03/02/+ A*26:01/03/02/+ A*25:01の可能性が含まれない表記。
31D76 A*26:01/03/02/+ A*26:01/25:01/+Allele2のみ組合せ表記となっている。A*25:01は頻度順で2番目ではない。
31D1931D5531D58
A*25:01 A*26:01/03/02/+A*25:01は可能性はあるが絞り込まれない。⇒ 表記ミスによる誤判定
正解は31D35、31D43の2施設のみ
×
(各Allele1と各Allele2の組み合わせ)
表記法の考え方②(H3101-A,H3102-C:SSP)H3101-A(SSP:micro SSP JPN Lot.007)
Possible Allele Code: A*25:01 A*26:AVK
A*26:AVK A*26:AVK
AVK:=:01/02/03/04/05/06
Lab.ID施設回答
説明Allele1 Allele2
31D1031D19
C*03:04/02/23/+ C*15:17一方はC*03:XX2で、
もう一方はC*03:XX2かC*15:17
✓ 解析ソフトやレポートについての理解が必要
誤判定
Possible Allele Code: C*03:XX2 C*03:XX2
C*03:XX2 C*15:17
XX2:=:03:02/03:04/03:23/03:26/03:28/03:29/03:35
Lab.ID施設回答
説明Allele1 Allele2
31D1931D5531D58
A*25:01 A*26:01/03/02/+一方はA*26:AVKで、
もう一方はA*25:01かA*26:AVK
H3102-C(SSP:micro SSP JPN Lot.007)
誤判定
表記法の考え方③(H3101-A:LABType)
Allele1
A*26:03
Allele2
A*26:03
A*26:06
Allele1
A*26:03
Allele2
A*26:03/06
片方はA*26:03に決定できる。
Lab.ID施設回答
説明Allele1 Allele2
31D07 A*26:03/06 - 一方はA*26:03で決定できる。
31D09 A*26:03 -/06 「-」はAllele1と同一の表記になる場合に「‐」のみで使用する。
31D72 A*26:03 A*26:03/26:06
一方はA*26:03で決定できる。
Allele1および2の両方が1つに絞れず複数の組み合わせがある
場合に、組合せ表記を用いる。
×
表記法の考え方④(H3101-B:LABType)
Allele1
B*35:01
B*35:41
B*35:64
Allele2
B*51:01
B*51:03
×
(各Allele1と各Allele2の組み合わせ)
頻度順 Allele1 Allele2
1 B*35:01 B*51:01
2 B*35:64 B*51:03
3 B*35:41
解答 B*35:01/64/41 B*51:01/03
【アレルごとに考えた場合】
頻度順 Allele1 - Allele2
1 B*35:01 - B*51:01
2 B*35:01 - B*51:03
3 B*35:64 ー B*51:01
4 B*35:41 - B*51:01
5 B*35:64 - B*51:03
6 B*35:41 - B*51:03
解答 B*35:01/35:64/+ B*51:01/51:03/+
【組合せで考えた場合】
✓ 1アレルに対し複数のアレルとの組合せがある場合の組合せ表記は、2番目以降の順番がずれるため効果的ではない。(ただし、間違いではない)
✓ 組合せ表記は、フェーズアンビギュイティで効果的である。
1 2
SSOとSBTで結果が異なった事例(H3101-DQA1)
方法 Allele1 Allele2 検査対象領域 説明
SSOのみ(LABType)
DQA1*05:03 DQA1*05:05 Ex2‐3
DQA1*05:03(推定アレル)以外にDQA1*05:07(推定アレル対象外)を含むambiguityあり。
推定アレル DQA1*05:03 を記入
⇒間違いではない
SBT実施(NGS)
DQA1*05:05 DQA1*05:07Ex1‐4
Full gene5 'UTR - 3' UTR
DQA1*05:07は推定アレルではないが、1つに絞られるため第2区域で記入。
DQA1*05:03とDQA1*05:07は Ex4 で区別可能
✓ 検査対象領域により回答は異なる。
✓ 使用試薬を理解しておく必要がある。
✓ Ambiguityの認識を持つことが重要。
Lab方法別判定 総合判定
Allele1 Allele2 Allele1 Allele2
31D16(正解)
SSO(WAKFlow)
DQA1*05:05 DQA1*05:07DQA1*05:03 DQA1*05:05
SBT(NGS)
DQA1*05:05 DQA1*05:07
キーワード 説 明
確定アレル HLAの全遺伝子領域の塩基配列をambiguityなしに決定し、第4区域まで特定できるもの
推定アレル
確定アレル以外で一定以上のアレル頻度のもの(アレル一覧表参照)
・ HLA-A,B,C,DR : AF≧0.001%
・ HLA-DQ,DP : AF≧0.02%
全アレル
ambiguity
推定アレル
✓ 推定アレルが1つに絞られても、Ambiguityとしては稀なアレルが存在している。
✓ 推定アレルに確定アレルが含まれるとは限らない。
✓ 新規アレルの可能性も否定できない。
確定アレル
全アレル
可能性があるアレル
一定以上の頻度のアレル
未知のアレル
推定アレルとambiguity
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
22nd 23rd 22nd 23rd 22nd 23rd 22nd 23rd 22nd 23rd 22nd 23rd
SSP LABType WAKFlow GenoSearch Sanger NGS
正解 表記ミス 誤判定(表記ミス) 誤判定(反応不良)
表記ミスの割合
✓ 各方法において表記ミスが減少していた。
反応 表記 正解アレル 対策
誤判定① × 〇 含まない 手技の見直し
誤判定② 〇 × 含まない 表記法、解析ソフトの理解
表記ミス 〇 × 含む 表記法の理解
正解 〇 〇 含む ー
(対象:A,B,C,DRB1の遺伝子型)
表記法 まとめ
■ 表記ミスには、表記法を理解できていないミスと解析ソフト(レポート)を理解
できていないミスに分かれた。
■ 解析ソフト(レポート)の理解不足による表記ミスが誤判定につながっていた施
設が複数見られた。
■ Ambiguityの多い方法やタイプで表記ミスが多く見られた。
■ 今回、新表記法初年度の22ndQCWSよりも表記ミスは減少し、新表記法の
理解が進んだと考えられるが、まだ十分ではない。
総 合 解 析
DNAタイピング結果解析
評価内容 評価項目評価段階
判定 採点持ち点
①判定結果
1. 各タイピング法での判定が正しいこと
2段階
○:正、×:誤(検体毎、HLA座毎)
各検体での結果が評価項目1と2の何れかが「誤」の場合、
配点数を減点
(正:マイナス0点、誤:マイナス(60÷検体数)点)
60
2. 各タイピング法の結果が、総合判定と祖語がないこと
2段階
②結果表記
1. アンビギュイティ(ambiguity)の表記
3段階
A:正C:誤(減点)B:一部不備
(減点なし)
アンビギュイティ(ambiguity)表記の不正確:-15(-
8)
HLA型(抗原型)読替えの正確性と表記の正確性:-
10(-5)
ローカス名表記の有無:-5(-3)
アスタリスク表記の有無:-5(-3)
その他表記の不備:-5(-3)
402. HLA型への読替え 3段階
3. その他DNAタイピング結果表記 3段階
方法別評価
評価項目評価段階
判定・採点
試験結果 1. 使用試薬での結果の妥当性 3段階
A:反応データが全て妥当である
B:反応データの一部に不備がある(相対的)
C:反応データのほとんどが不備である(相対的)
評価対象:A,B,C,DR
DNAタイピング結果評価
①判定結果の評価
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
58.1 60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
56.3
54.4
60.0
60.0
60.0
57.5 6
0.0
60.0
60.0
60.0
58.1 60.0
56.3
60.0
56.3
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
58.1 60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
58.1 60.0
60.0
58.1 60.0
60.0
54.4
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
60.0
58.1 60.0
60.0
58.1 60.0
60.0
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
31
D0
13
1D
02
31
D0
33
1D
04
31
D0
53
1D
06
31
D0
73
1D
08
31
D0
93
1D
10
31
D1
13
1D
12
31
D1
33
1D
14
31
D1
53
1D
16
31
D1
73
1D
18
31
D1
93
1D
20
31
D2
13
1D
22
31
D2
33
1D
24
31
D2
53
1D
26
31
D2
73
1D
28
31
D2
93
1D
30
31
D3
13
1D
32
31
D3
33
1D
34
31
D3
53
1D
36
31
D3
73
1D
38
31
D3
93
1D
40
31
D4
13
1D
42
31
D4
33
1D
44
31
D4
53
1D
46
31
D4
73
1D
48
31
D4
93
1D
50
31
D5
13
1D
52
31
D5
33
1D
54
31
D5
53
1D
56
31
D5
73
1D
58
31
D5
93
1D
60
31
D6
13
1D
62
31
D6
33
1D
64
31
D6
53
1D
66
31
D6
73
1D
68
31
D6
93
1D
70
31
D7
13
1D
72
31
D7
33
1D
74
31
D7
53
1D
76
評定 19thQCWS 20thQCWS 21stQCWS 22ndQCWS 23rdQCWS
=<30 1 1.4% 0 0.0% 1 1.4% 0 0.0% 0 0.0%31-35 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0%36-40 0 0.0% 0 0.0% 1 1.4% 0 0.0% 0 0.0%41-45 0 0.0% 0 0.0% 1 1.4% 0 0.0% 0 0.0%46-50 1 1.4% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0%51-55 4 5.8% 2 2.8% 2 2.7% 0 0.0% 2 2.7%56-59 9 13.0% 6 8.5% 4 5.4% 5 6.8% 11 14.7%60= 54 78.3% 63 88.7% 65 87.8% 69 93.2% 62 82.7%Total 69 100.0% 71 100.0% 74 100.0% 74 100.0% 75 100.0%
59.5点(60点満点)
31D67は参加取り止め
39.8
40.0
40.0
32.5
40.0
40.0
40.0
40.0
38.9
40.0
39.8
40.0
40.0
40.0
39.6
40.0
40.0
38.9
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
20.0
39.7
34.1
40.0
37.5
40.0
40.0
40.0
40.0
39.1
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
39.8
40.0
40.0
40.0
39.6
40.0
40.0
35.1
40.0
40.0
40.0
39.6
38.7
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
39.8
40.0
40.0
39.7
40.0
40.0
38.8
40.0
40.0
40.0
40.0
38.8
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
45.0
31
D0
13
1D
02
31
D0
33
1D
04
31
D0
53
1D
06
31
D0
73
1D
08
31
D0
93
1D
10
31
D1
13
1D
12
31
D1
33
1D
14
31
D1
53
1D
16
31
D1
73
1D
18
31
D1
93
1D
20
31
D2
13
1D
22
31
D2
33
1D
24
31
D2
53
1D
26
31
D2
73
1D
28
31
D2
93
1D
30
31
D3
13
1D
32
31
D3
33
1D
34
31
D3
53
1D
36
31
D3
73
1D
38
31
D3
93
1D
40
31
D4
13
1D
42
31
D4
33
1D
44
31
D4
53
1D
46
31
D4
73
1D
48
31
D4
93
1D
50
31
D5
13
1D
52
31
D5
33
1D
54
31
D5
53
1D
56
31
D5
73
1D
58
31
D5
93
1D
60
31
D6
13
1D
62
31
D6
33
1D
64
31
D6
53
1D
66
31
D6
72
7D
68
31
D6
92
7D
70
31
D7
13
1D
72
31
D7
33
1D
74
31
D7
53
1D
76
②結果表記の評価点分布
39.3点(40点満点)
評定 19thQCWS 20thQCWS 21stQCWS 22ndQCWS 23rdQCWS
=<10 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0%
11-15 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0%
16-20 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 1.3%
21-25 1 1.4% 1 1.4% 0 0.0% 1 1.4% 0 0.0%
26-30 0 0.0% 1 1.4% 0 0.0% 2 2.7% 0 0.0%
31-35 1 1.4% 1 1.4% 1 1.4% 0 0.0% 2 2.6%
36-40 67 97.1% 68 95.8% 73 98.6% 71 95.9% 72 96.0%
31D67は参加取り止め
99.8
100.0
100.0
92.5
100.0
100.0
100.0
100.0
98.9
98.1
99.8
100.0
100.0
100.0
99.6
100.0
100.0
98.9
96.3
94.4
100.0
100.0
100.0
97.5
80.0
99.7
94.1
100.0
95.6
100.0
96.3
100.0
96.3
99.1
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
98.1
99.8
100.0
100.0
100.0
99.6
100.0
98.1
95.1
100.0
98.1
100.0
99.6
93.1
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
99.8
100.0
100.0
99.7
100.0
100.0
96.9
100.0
100.0
98.1
100.0
98.8
0.0
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
31
D0
13
1D
02
31
D0
33
1D
04
31
D0
53
1D
06
31
D0
73
1D
08
31
D0
93
1D
10
31
D1
13
1D
12
31
D1
33
1D
14
31
D1
53
1D
16
31
D1
73
1D
18
31
D1
93
1D
20
31
D2
13
1D
22
31
D2
33
1D
24
31
D2
53
1D
26
31
D2
73
1D
28
31
D2
93
1D
30
31
D3
13
1D
32
31
D3
33
1D
34
31
D3
53
1D
36
31
D3
73
1D
38
31
D3
93
1D
40
31
D4
13
1D
42
31
D4
33
1D
44
31
D4
53
1D
46
31
D4
73
1D
48
31
D4
93
1D
50
31
D5
13
1D
52
31
D5
33
1D
54
31
D5
53
1D
56
31
D5
73
1D
58
31
D5
93
1D
60
31
D6
13
1D
62
31
D6
33
1D
64
31
D6
53
1D
66
31
D6
73
1D
68
31
D6
93
1D
70
31
D7
13
1D
72
31
D7
33
1D
74
31
D7
53
1D
76
タイピング結果の評価点分布(総合評価①+②)
評 価19thQCWS 20thQCWS 21stQCWS 22ndQCWS 23rdQCWS
施設数 (%) 施設数 (%) 施設数 (%) 施設数 (%) 施設数 (%)
100点A
:良好41 59.4% 47 66.2% 55 74.3% 45 60.8% 45 60.0%
60~100点未満
B:要確認
28 40.6% 24 33.8% 18 24.3% 29 39.2% 30 40.0%
0~60点未満
C:要改善
0 0.0% 0 0.0% 1 1.4% 0 0.0% 0 0.0% 98.8点(100点満点)
31D67は参加取り止め
試験結果の評価
評 定
評価点(検査法別)
SSO SSP SBT
LA
BTyp
eSS
O
LA
BTyp
eH
D
LA
BTyp
eC
WD
LA
BTyp
eX
R
WA
KFlo
w
Gen
oS
earc
h
SS
P
San
ger
NG
S
A 46 1 3 1 6 38 5 14 3 4
B 29 0 0 0 0 2 0 7 0 0
C 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0
計 75 1 3 1 6 41 5 21 3 4
✓ 評定B,Cの施設は技術の見直しを行う必要がある。
✓ 評定Aの施設でも、より安定した技術の習得を心がける必要がある。
まとめ(ミスアサイン)
反応 表記 正解アレル 対策
誤判定① × 〇 含まない 手技の見直し
誤判定② 〇 × 含まない 表記法、解析ソフトの理解
表記ミス 〇 × 含む 表記法の理解
正解 〇 〇 含む ー
ミスアサインと対策
方法別ミスアサイン(アレル数)
0
20
40
60
80
100
A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR
SSP LABType WAKFlow Genosearch Sanger NGS
H3101
0
20
40
60
80
100
A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR
SSP LABType WAKFlow Genosearch Sanger NGS
H3102
0
20
40
60
80
100
A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR
SSP LABType WAKFlow Genosearch Sanger NGS
H3103
0
20
40
60
80
100
A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR A B C DR
SSP LABType WAKFlow Genosearch Sanger NGS
H3104
(対象:A,B,C,DRB1の遺伝子型)
まとめ(ミスアサイン)
ミスアサインと対策
Lab 方法 誤判定
31D19 SSP A*25:01
31D31 SSP A*11:01/11:02/34:01/+
31D55 SSP A*25:01
31D58 SSP A*25:01
31D71 SSP A*11:01/11:02/34:01/+
31D58 SSP B*31:01/05/03/+
31D10 SSP C*15:17
31D19 SSP C*15:17
31D33 SSO(W) C*03:26
総合判定におけるミスアサイン(誤判定) (対象:A,B,C,DRB1の遺伝子型)
Lab 方法 誤判定
31D41 SSO(W) C*03:04/43
31D24 SSO(W) DRB1*04:06
31D29 SSO(W) DRB1*04:06
31D31 SSP DRB1*04:05/06/10/+, -
31D45 SSO(W) DRB1*04:06
31D52 SSO(W) DRB1*04:06
31D58 SSP DRB1*04:03/01/07/+, -
31D74 SSP DRB1*04:05/06/10/+, -
31D33 SSO(W) C*03:28
反応 表記 正解アレル 対策
誤判定① × 〇 含まない 手技の見直し
誤判定② 〇 × 含まない 表記法、解析ソフトの理解
表記ミス 〇 × 含む 表記法の理解
正解 〇 〇 含む ー
まとめ(選定理由から見た結果)
選定理由 結果
①稀なアレル 誤判定はなく、問題が無かった。
②ハプロタイプ今回は典型的なハプロタイプのサンプルが少なく、反応性が直接的に結果に影響を与えるものであった。ハプロタイプの認識は重要であるが、今回は特に安定した技術が求められた。
③HLA型読み替え
④新表記旧表記が1施設表記ミスによる誤判定が7施設(延べ9アレル)ホモ接合や同一HLA型のヘテロ接合での表記ミスが多かった。
B*40:01 ⇒B60 問題なし
B*15:07 ⇒B62 問題なし
C*03:03 ⇒Cw9 問題なし
C*03:02 ⇒Cw10 1施設がCw3
C*03:04 ⇒Cw10 1施設がCw3
DRB1*14:03 ⇒DR1403 5施設がDR14
対象:A,B,C,DRB1
まとめ(変更点から見た結果)
変更点 結果
サンプル名及びSSOにおける測定ファイル名を規定
再検査実施状況が明確ではなかった。➢ 反応性に問題があるものについて再検査を実施していない施設がある可能性がある。
➢ 解析しやすくなった。
DNA試料の希釈の有無、濃度測定の有無、濃度、希釈倍率入力欄を追加
各施設の試料の使用状況が確認できた。➢ おおむね推奨濃度に調整し使用されていたが、一部では希釈も測定もされていなかった。
➢ 濃度調整の有無と反応の関係は明確ではなかったが、高純度のサンプルであるため影響が少なかったと思われる。
再検査実施基準、カットオフ変更基準および判定基準についての施設基準記入欄(任意)を追加
各施設の基準が確認できた。➢ 設定されている施設が複数見られたが、施設によっては設定の根拠が見えなかった。
SSOシートに反応性を改善するために前回から変更した点の記入欄(任意)を追加
改善に取り組んだ施設があった。➢ 改善する場合はメーカーや取扱店と相談することも重要である。
まとめ(前回の課題と今回の結果)
前回の課題 今回の結果
コンタミネーション(SSO) ➢ 今回も陰性コントロールに反応が見られる施設が複数あった。 ×
カットオフ変更(SSO)
➢ 一部に再検査実施なし、無理な判定等が見られた。➢ 施設基準が「原則カットオフ変更なし」とした施設の他に、独自に設定した基準を設けている施設があった。
×
判定不能➢ 一部他法により確認した施設があったが、FP(false
positive)やFN(false negative)などによる誤判定をした施設が複数あった。
×
シート内記入事項の不備測定時のサンプル名提出ファイル名陰性コントロールの実施提出データの不備
➢ シート内記入事項不備は減少した。➢ SSOにおいてサンプル名およびファイル名を規定したが、一部の施設で規定以外の名前を使用されていた。
➢ SSOにおいて一部の施設で陰性コントロールを実施していなかった。
➢ 提出データにQCWS以外の検体が含まれているものがあった。
△
まとめ(課題)
課題 対応
コンタミネーション(SSO)
➢ 検査機器・器具の管理➢ 検査エリアの区別➢ 試薬の管理➢ 検査時の陰性コントロール確認➢ 手技の確認
カットオフ変更(SSO)
➢ プロトコールの確認➢ 安定した技術の習得➢ メーカーや代理店への相談➢ 再検査基準の設定、判定基準の見直し➢ 他法での確認
誤判定(反応不良)
誤判定(表記ミス)
➢ 表記法の確認➢ 解析ソフトの適切な使用➢ 解析ソフトやレポートの理解
提出データ ➢ シート内説明の確認
まとめ(課題)
再検査基準やカットオフ変更基準の設定について(SSO)
「基準」が成立する大前提
① 安定した技術を持っていること。
・ データが正しく、再現性がある。
・ 陰性・陽性のメリハリがある。
・ コンタミネーションがない。
・ コントロールに問題がない。
・ 正常検体の一般的なタイプを問題なく判定できる。
② 使用試薬を理解して使用できること。
・ 原理や検査領域など試薬の特性を理解していること。
③ 解析ソフトを理解して使用できること。
不安定な技術では異常に気付きにくく、誤判定に繋がる。
まとめ(総合)
■ 誤判定には、反応不良に起因するものと表記ミスに起因するものがあった。
➢ 配布したサンプルは日本人集団で一般的に見られるタイプであり、DNA溶液も高純度
であるため、反応不良があった施設は技術の見直しが必要である。
➢ 反応性に問題がありながら判定した施設は、「客観性のない結果は誤判定につながる」
という意識と、安定した技術の習得が必要である。
➢ 表記ミスに起因した誤判定では、表記法、解析ソフトやレポートについて正しい理解が
必要である。
■ 表記ミスは、前回より減少していたが、ambiguityの多い試薬やタイプで混乱が見られた。
➢ 新表記の理解は進んだがまだ十分ではない。
➢ 表記法だけでなく、解析ソフトやレポートに関しての知識や理解が必要である。
■ H3101-DQA1では方法により結果が異なっていたが、試薬や「推定アレル」を正しく理解
し、ambiguityの認識が重要であると考えられる。