応用情報・午後・ストラテジ系を解く(H24春)

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応用情報技術者試験 午後 ストラテジ系を解く 平成24年度 春期 ロジカルシンキングによる販売戦略立案 Ver.1.0.120150109日) higher tomorrow

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応用情報技術者試験午後ストラテジ系を解く

平成24年度春期

ロジカルシンキングによる販売戦略立案

Ver.1.0.1(2015年01月09日)

higher tomorrow

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平成24年度春期午後の問題と解答

•問題• https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2012h24_1/20

12h24h_ap_pm_qs.pdf

•解答(+出題趣旨)• https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2012h24_1/20

12h24h_ap_pm_ans.pdf

•講評• https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2012h24_1/20

12h24h_ap_pm_cmnt.pdf

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目次

•解説編• 設問0. ざっと設問を見る

• 設問1.ピラミッドストラクチャの作成

• 設問1. ピラミッドストラクチャの完成

• 設問2. 販売戦略の見直し

• 設問3. M社の強み

• 設問4. 店舗施策の検討

•要点カード編• No.001 ファイブフォース分析 / 3C分析

• No.002 ピラミッドストラクチャとロジックツリー

• No.003 プロダクトミックス

• No.004 人的資源管理(HRM)の重要ワード

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解説編

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設問0. ざっと設問をみる

•設問1:(1) ピラミッドストラクチャ(PSと略す)の作成技法を選択

•設問1:(2) PS内の [ a ] ~ [ c ] に入れる字句を選択

•設問2:[ d ]、[ e ] に入れる単語(選択肢なし)

•設問3:下線①→ M社の強み(30字)

•設問4:(1) 下線②→ 顧客管理システムの機能要件(25字)

•設問4:(2) 店員の目標として追加すべきもの(35字)

X

要点カード No.XXX

要点カード No.XXX

B

A

C

・・・確実に正解したい

・・・できれば正解したい

・・・正解できなくても仕方ない

参照すべき要点カードをココに挙げます

問題の難易度をココに書きます

応用情報技術者試験の午後試験は、時間がタイトです。そこで、事前に設問文に目を通し、以下程度の内容を把握しておくとよいでしょう。

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設問1. ピラミッドストラクチャの作成

• 経営戦略に基づいて作成(×)• 上記のブレーンストーミング(ブレストと呼ばれる)は、自由に、様々な角度から多様なアイデアを数多く出し合う手法である

• ファイブフォース分析で分類(×)• 図1は競合の観点、図2は顧客の視観点、図3は自社の観点で整理しているので、3C分析で分類している→ 「要点カードNo.001」を参照

• 分類の観点に重複がない(○)• ブレストで出されたアイデアを“MECE(ミッシー)”に分類している。“MECE”とは、もれなくダブりなく(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)のことである

• 問題をトップダウンで整理(×)• 収集された意見(二重枠線の箇所)が底辺部分にあることから、ボトムアップで整理されていることがわかる。トップダウンで整理するのは「ロジックツリー」である→ 「要点カードNo.002」を参照

B

要点カード No.001

[M社の経営課題の分析]M社では経営課題への対応を検討するために、ブレーンストーミングを行い、意見を収集した。図1~図3は収集された意見を分類し、作成したピラミッドストラクチャであり、二重枠線の箇所が収集された意見である。

要点カード No.002

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設問1. ピラミッドストラクチャの完成

ピラミッドの上位にいくほど抽象化され、下位にいくほど具体化される点に気を付ける。

• [ a ]• 3つのメッセージから結論づけられるのは、エである。アは、もしかしたらそうなのかもしれないが、中央のメッセージにしか関係しない。イとウにいたっては、全く記載がない。

• [ b ]• 3つのメッセージから結論づけられるのは、イである。ア、ウ、エはそうなのかもしれないが、3つのメッセージだけからは読み取ることができない。

• [ c ]• 「顧客のし好を詳細に把握している」具体例は、アである。「商品知識が豊富」、「接客技術が高い」、「人材が優秀」などは抽象度が高く、これらだけから「顧客のし好を詳細に把握している」かどうかは判断できない。

A

要点カード No.002

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設問2. 販売戦略の見直し

• [ d ]• 他社やインターネットショップと避けたいのは“競争”である。これは当然。ではどんな競争を避けたいのか?• 「他社やインターネットショップ」との競争で避けたいのは、図1から、価格競争である。

• さらに、「ターゲット顧客を、高品質志向をもつ中高年層に限定する」ということは、高品質で高価格な商品を中心とすることが読み取れ、価格競争を避けたいのだとわかる。

• [ e ]• 「服だけでなく厳選した小物雑貨も取りそろえたセレクトショップ」にするということは、商品ラインを拡大するということ。メリットとして、ワンストップショッピングを提供できることが挙げられる→ 「要点カードNo.003」を参照

A要点カード No.003

B

d

e

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設問3. M社の強み

• 「①M社の強みを生かし、他社やインターネットショップとの差別化を図る。」• これは、ピラミッドストラクチャによる分析を基に決定した

• で、図3に「高品質な商品をそろえ、顧客のし好に適した商品を提案できる。(29字)」とある。これが強み。

A

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設問4. 店舗施策の検討

• 2つの問題点とその解決策

退職や異動などで、特定の顧客を担当している店員が不在になった場合、他の店員では顧客のし好に合う最適な提案をすぐに行うことができない。

店員は、顧客から聞き出した情報を他の店員に提供することに、あまり積極的ではない。

→ 「顧客情報の店舗間及び店舗内での共有」が必要→ 「顧客管理システムを構築し、顧客の属性情報に加えて、購入履歴と顧客のし好を入力する」→ 「②顧客管理システムを活用して、商品提案を行うことを可能にする」→ 解答の核は、“店員が購入履歴と顧客のし好をすぐに参照できること”

→ 自分の担当する顧客を、他の担当者にとられたくないからだと思われる→ そこで、顧客から聞き出した情報を、積極的に他の店員に提供するよう、「目標管理制度を見直し、店員の目標に売上以外の目標を追加する」必要がある

→ 解答の核は、“顧客から聞き出した情報を、顧客管理システムに登録した件数”

A

A

(1)

(2)

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要点カード編

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ファイブフォース分析 / 3C分析大分類8:経営戦略 > 中分類19:経営戦略マネジメント > 1.経営戦略手法 > (3) 事業戦略

要点カードNo.001

●ファイブフォース分析(5つの競争要因)

※この図は、次のWebサイトのものであるhttp://www.biz-hacks.com/work/081106.html

(マイケル・E・ポーター)

●3C分析

※この図は、次のWebサイトのものであるhttp://www.itmedia.co.jp/im/articles/0507/27/news116.html

以下の図は、売り上げ減少や利益低下を引き起こしている原因を、3Cを用いて整理したものである。

ファイブフォース分析は、業界の競争構造を分析するのに有効である。

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ピラミッドストラクチャとロジックツリー(分類については、シラバス Ver3.0 に該当箇所なし)

要点カードNo.002

●ピラミッドストラクチャ→ ボトムアップ

“応用情報技術者試験”に合格する勉強方法とは?

●ロジックツリー→ トップダウン

出勤前、毎日1時間は、読書を

している。

新しい技術が出てきたとき、そ

の本質がわからず、表層的な部

分しか理解できない。

勉強できる時間がある

応用力を身につけたい

知識を網羅的に身につけたい

幅広い知識と、応用力が問われる“応用情報技術者試験”にチャレンジすべきである

スタートを知る

新しい知識を身につけても、位

置づけがわからず、すぐに忘れ

てしまう。

打ち合わせや、後輩からの質問

などで、基本的な用語がわから

ないことがある。

効率よく勉強する

ある程度時間をかける

ゴールを知る

勉強を継続する

帰宅後に勉強する

保守・運用担当者と打ち合わせ

ると、用語の共通認識を得るの

に、時間がかかってしまう。

部門の定例会議で、会社や部門

の状況がよく理解できない。

プロジェクトが軌道にのり、半

年くらいは、少ない残業時間で

済みそうだ。

顧客から「なぜそうなるの

か?」という質問に、うまく答

えられないことが多々ある。

打ち合わせのため外出した際

に、移動時間や待ち時間で、す

き間時間が多くある。

移動時間に勉強する

出勤前に勉強する

計画を見直す

計画通りに実行する

計画を立てる

メインメッセージ

キーラインメッセージ

必ずMECE

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プロダクトミックス大分類8:経営戦略 > 中分類19:経営戦略マネジメント > 2.マーケティング > (1) マーケティング理論

要点カードNo.003

●プロダクトミックス・・・どのような商品ラインや商品アイテムを選択するか

商品ライン(幅)・・・関連が強い商品群衣料品店であれば、スーツ、ネクタイ、カバン、靴など

商品アイテム(深さ)・・・特定の商品ラインの充実度合靴であれば、素材、サイズ、色、形、スタイルなどの充実度合

◆商品ライン拡大のメリットとデメリット

メリット

デメリット

・幅広い顧客ニーズに対応できる・ワンストップショッピングを提供できる。“ワンストップショッピング”とは、様々な商品を1か所で買い求めること・需要の変動を平準化できる

・“ストアコンセプト”が不明確になる・自社のライン内で“カニバリゼーション(共喰い)”が発生しやすくなる・在庫リスクが高まる(在庫量が多くなる、在庫管理が複雑になるなど)

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人的資源管理(HRM)の重要ワード大分類9:企業と法務 > 中分類22:企業管理 > 1.経営・組織論

要点カードNo.004

●雇用管理・ワークシェアリング・・・勤労者同士のワーク(仕事)のシェア(分け合う)をコントロールすることで、より多くの

勤労者を解雇することなく雇い続ける(雇用を確保する)方法・ジョブローテーション・・・いくつかの職務を、計画的に経験させる・社内公募制度・・・担当する仕事をあらかじめ明示し、その仕事に従事したい人材を社内から募集する・キャリア開発制度(CDP)・・・個々に長期的なキャリア育成計画を作成し、計画に即した配置・異動を行う

●人事評価・心理的誤差傾向→ 公平に評価すべきだが、心理的な誤差が生じがちである

(例.ハロー効果・・・一部の優れた点があると、他の考課要素まで良く見えてしまう)・自己申告制度・・・従業員に、自己の能力や希望職種などを申告させる・多面評価(360度評価)・・・上司以外に、同僚や部下、顧客など、複数の評価者によって評価する・目標管理制度(MBO)・・・従業員に、毎年度目標を設定させ、その達成度を評価する

●能力開発・コンピテンシ・・・高い成果を生み出す人の行動特性・OJT・・・実際に業務を行いながら指導を行い、業務遂行に必要な知識や経験を獲得させる・Off-JT・・・実際の業務から離れ、研修、セミナー、講演会などに参加する・自己啓発・・・従業員が、自らの意思で能力開発を行う

→ 教育の場が企業内に限定されていると、エンプロイヤビリティ(雇用されうる能力)の形成が困難になる