[Gree] dialogflowを利用したチャットボット導入事例

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Copyright © GREE, Inc. All Rights Reserved. Copyright © GREE, Inc. All Rights Reserved. Dialogflowを利用した チャットボット 導入事例 Google Cloud Dialogflow Meet-up 2017/12/12 グリー株式会社 開発本部 応用人工知能チーム 鈴木 隆史

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Dialogflowを利用したチャットボット導入事例

Google Cloud Dialogflow Meet-up

2017/12/12

グリー株式会社開発本部応用人工知能チーム

鈴木隆史

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自己紹介

■氏名:鈴木隆史 (@t24kc)

■所属:開発本部応用人工知能チーム

JapanGame事業本部 ENチーム

■業務:Webプロダクト ENマネジメント

大規模データ活用した機械学習ツール開発

これまでに機械学習を利用したPUSH通知の最適化、

バナーのレコメンデーション、チャットボットなどを担当

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1. はじめに

2. システム紹介

3. 会話精度向上

4. まとめ

はじめに

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グリーのサービスと

応用人工知能チームの取り組みについて

はじめに

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■2017年上半期リリースタイトルセールスランキング

グリーのサービスについて

5※ランキングは、App StoreまたはGoogle Playのセールスランキングより7月31日時点までの最高順位を採用

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分析データ基盤

Hadoopベース

数TB / 1日

自社の大規模分析基盤を活用

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利用している機械学習技術

■Deep Learning関連

CNN:美容メディア画像タグ付け、不適切な画像識別

RNN:レコメンデーション

■Machine Learning関連

分類:PUSH通知最適化、離脱ユーザ予測

クラスタリング:画像の領域抽出、ユーザセグメント分析

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■Dialogflowとクラウドサービスのシステム連携

・導入したチャットボットを例に

・実際にDialogflowで利用しているシステム紹介

・Dialogflowでカバーできない範囲のクラウド連携部分

■会話精度向上のための取り組み

・ログ分析一例と会話精度向上のために実施したこと

本日のテーマ

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システム紹介

1. はじめに

2. システム紹介

3. 会話精度向上

4. まとめ

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プロジェクト紹介

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2017年11月本リリース済http://orario-rapsodia.com/

事前登録ページのチャットボット ©大森藤ノ・SBクリエイティブ/ソード・オラトリア製作委員会

©GREE,Inc ©Super Appli,Inc

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デモ

※開発段階のものです※現在はクローズしています

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※開発段階のものです※現在はクローズしています

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チャットボット仕様

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概要 詳細

感情 投げられた会話により喜怒哀楽が変化

親密度 ユーザとの会話内容によりキャラクター親密度が変化

クイズ 会話が続くとキャラクターからクイズを出題

報酬 親密度が閾値を超えたタイミングで報酬イベント発火

NGワード 公序良俗に反することには適切に返答

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チャットボットの仕様から

システムに落とし込む

システム検討

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システム概要

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プロダクションサーバ

クライアント チャットボットAPI

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システム概要

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プロダクションサーバ

クライアント チャットボットAPI

作成した部分をもう少し詳細に

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チャットボットAPI構成

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API部分 監視部分

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チャットボットAPI構成

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API部分 監視部分

API処理群

自然言語処理

ユーザ・マスタデータ

ログ関連 自然言語処理はDialogflowを利用

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チャットボット仕様

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概要 詳細

感情 投げられた会話により喜怒哀楽が変化

親密度 ユーザとの会話内容によりキャラクター親密度が変化

クイズ 会話が続くとキャラクターからクイズを出題

報酬 親密度が閾値を超えたタイミングで報酬イベント発火

NGワード 公序良俗に反することには適切に返答

Dialogflowで対応する箇所

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チャットボット仕様

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概要 詳細

感情 投げられた会話により喜怒哀楽が変化

親密度 ユーザとの会話内容によりキャラクター親密度が変化

クイズ 会話が続くとキャラクターからクイズを出題

報酬 親密度が閾値を超えたタイミングで報酬イベント発火

NGワード 公序良俗に反することには適切に返答

クラウドサービスで

対応する箇所

Dialogflowで対応する箇所

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他サービスの検証と比較をした結果

Dialogflowでシステム開発した経緯

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NLPサービスについて

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導入スピード

拡張性

APIサービス

NLPモジュールサービス

ML/DLライブラリサービス

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Dialogflowの決め手

■導入スピード面

・APIサービスのため学習データ抽出・ラベル分類コストも必要最低限

・既存のMLライブラリを利用する場合の実装コストが発生しない

■料金面

・スタンダード版は無料で利用できる

・必要に応じて、エンタープライズ版でAPI制限の緩和などが可能

■精度面

・会話データのラベルミスを修正して再学習させることができる

・内部に多くの拡張機能があり、表現ゆれ解決や外部連携なども可能

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■アルゴリズムのブラックボックス化

・内部の実装がブラックボックス化しやすい

・痒いところに手が届かないこともあるが、サービスの実装に集中できると

も捉えられる

■サービス安定性

・フリー版はAPIの停止や、利用上限が設定されているケースがある

APIサービスの懸念点

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今回のプロジェクトではメリットが大きいためDialogflowに決定

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Dialogflowとクラウドサービスの

利用箇所の紹介

システム紹介

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■Intents

・多くの場合は例文を増やすことで対応

システム紹介#1(単純な質問と返答)

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■Entities

・ActionでIntentsとEntitiesを紐付けて表現ゆれに対応

システム紹介#2(表現ゆれの対応)

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Entities

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■Events・Contexts

・eventをクイズイベント発火に利用

・contextをクイズ回答期間の管理に利用

システム紹介#3(クイズ出題)

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additional

post

question

answer

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■Cloud Management

・Fulfillmentのwebhookで外部連携も可能

・細かなセッション情報やIP設定などはバックエンド側で対応

システム紹介#4(セッション情報・IP管理)

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IP settingdata

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1. はじめに

2. システム紹介

3. 会話精度向上

4. まとめ

会話精度向上

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会話精度が振り返られるように

ログ整理とデータ活用

会話精度向上のために

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■ログの蓄積

・DialogflowのHistoryを利用して簡単な会話ログ分析も可能

・今回は大規模分析のため自社のDWHを活用

■会話精度パラメータを利用

・レスポンスのscore(会話精度)パラメータが利用できる

前提

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■スコアセグメントごとの結果

・スコア(会話精度)を10%ごとに集計した会話数値

・精度が100%のものと悪いものに二極化しているのが分かる

全体会話の確認

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■スコアが良かったもの

・単語や単純な挨拶のIntentsの会話精度が高い

個別会話の確認#1

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■スコアが良かったもの(詳細)

・単語のみの発言が多く、登録したUser saysとのルールベース合致多い

個別会話の確認#2

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■スコアが悪かったもの

・柔軟な会話や登録されたIntentsが類似している会話精度が低い

個別会話の確認#3

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■スコアが悪かったもの(詳細)

・分かち書き「くれ」という単語に反応している様子

・「アイテム」などのIntent登録はないため、この例文に紐付いている

個別会話の確認#4

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■スコアが悪かったもの(詳細)

・精度30%以下(Intentsに紐付かなかった)会話ログを確認

・同様にIntent登録がない例文や、単語の意味がないものが多い

個別会話の確認#5

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■登録Intentsの拡張

・殆どの場合は例文の追加で解決できる

・ユーザの会話ログから、頻度の高い例文を新しく追加していく

■登録Entitiesの拡張

・表現ずれの改善のため、Entityにデータを追加していく

・ただし、IntentsやEntitiesには登録上限がある

実施したこと#1

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実施したこと#2

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■TrainingでIntents学習

・以前の会話やり取りが間違っていた場合には

DialogflowのTraining機能から正しいIntentsを学習させる事ができる

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■対応する基準

登録する例文の基準

・IntentsやEntitiesには登録できる上限があるため

精度が低い全ての会話を登録できるわけではないこと

優先度の基準

・例文内容の検討やTrainingによる学習には人的コストがかかるため

全体のリソースを考慮した優先度を決めておく

・ここでは会話精度にフォーカスしていたが

チャットボットの事業目的に会話精度の重要度がどの程度あるか

注意するべきところ

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1. はじめに

2. システム紹介

3. 会話精度向上

4. まとめ

まとめ

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■導入コスト重視ではAPIサービスが最適

・独自モデルの場合と比較して、実装コスト・学習データ準備コストの削減

メリットが非常に大きい

・特定インテントの前処理工夫などの拡張要素部分も、クラウド連携で対応

できる

まとめ

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