GiAnTa BBS 構想と ソフトウェア時代に向けた 新しい通貨の仕組み
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GiAnTa BBS 構想とソフトウェア時代に向けた
新しい通貨の仕組み
任意団体 OIAS 代表岡田憲司
背景• 社会が情報化– ハードウェアに比べソフトウェアの重要性高まる
• ソフトウェアは簡単にコピーできる– 今までの需要と供給に基づく市場経済メカニズムに
当てはまらない独特の性質
• これまでの経済システムにソフトウェアも当てはめられるようコピー規制が強化されようとしている
• コピー規制の強化は不自由・社会に不利益
現状
しかし
目的
コピー規制しなくてもソフトウェアに対価が発生する新しい仕組みができれば極めて有用
今回提案する GiAnTa BBS
そこで
それが
コピー規制の強化は不自由社会に不利益
現状ではコピー規制無しではソフトウェアに対価支払われない
しかし
GiAnTa BBS とは• Give And Take から取った( Give And Given な
ら?)• ソフトウェアを自由にコピー・使用できると言う
条件を保ったままソフトウェア公開の対価を得られる可能性のある仕組みがコア– 既存オープンソースビジネスはサポートで対価を得る
• その他にも通貨に関する様々な実験の プラットフォームとなる投稿サイトを構想中投稿
内容•コンテンツ•アイディア その他何でも!•プログラム (詳細は時間があれば)
GiAnTa BBS のコアとなる仕組み• 投資と対価の支払いを一体化– 投資の代償として対価を支払う投資したい = 利用し価値を認めた = 対価支払うべき
• 先に投資した人は後から投資する人から ポイントを一部分配される(インカムゲイン)
• はてなアイデアはキャピタルゲイン– 売買が成立するまで待たなければならない
GiAnTa BBS のコアとなる仕組み
10pt
20pt
X の投稿者
投資者 A
投資者 B
10 1 2
投資者 C 40pt 新規投資投稿 Xに対する持ち分(株)
先に投資した A,B に例えば 1/10 が既存持ち分に比例して分配され残りが C の新規持ち分 27pt
投資者D d ポイント新規投資
d/4
δa:δb:δc=10:20:27
残りが D の持ち分
例 例えば ¼ は対価として投稿者へ
•ポイントが多く集まった投稿は価値が高いものとして目立たせる
投稿者の対価受取権
手持ちポイント(現金)増分
既存とする
10
1
2
投資者 C 27pt
総計 3057
d/4
δb
δc
δa
Dx=d-(d/4)-(δa+δb+δc)+ Dx
GiAnTa BBS のコアとなる仕組み• 前述の仕組みでは投稿者の権利強すぎ?– 投稿者が投資者と同じ権利を持つ方式もあり– ただしやはり投稿者には特別な権利持たせたい
• 投資する元手となるポイントは– アカウント作成時にもらえる– ログインした日は一定量もらえる– 宣伝を見る、メルマガを受信する等してもらえる– 投稿したら投稿の文字数などに応じてもらえる
GiAnTa 方式はビジネスモデルか• 現在の通貨に GiAnTa 方式をそのまま適用すれ
ばソフトウェアから対価を得るためのビジネスモデルとしても機能する
– 現在の法定通貨には規制が多く挑戦に不向き– 話が矮小化して面白くない
• 法定通貨と直接の交換性を持たないコミュニティ通貨として実験的な通貨の試みを行う
• それでも工夫次第では現行通貨を稼ぐことも可
しかし
そこで
GiAnTa BBS ポイントの意味• 情報(投稿)に対する権利を持つ
その他どのような権利が有り得るか時間があれば考察
権利の内容 詳細
目立たせる(応援)
好きな投稿をページ上部・検索上位・広い面積・目立つ色で表示
名誉を得る 良い投稿への投資ランキング上位になれる
従属投稿追加 スレに対するレス、エントリに対するコメント
編集・削除 悪いと評価した部分を書き換える、消す
トラックバック
好きな投稿から自分のサイトにリンク
現在のお金のシステムの問題点 GiAnTa で解決の可能性有り1. 本当の評価と見返りが必ずしも一致しな
い2. お金を稼ぐためにやりたい事を諦めるケー
ス3. 利子でネズミ算式にお金が増えることによ
る 格差拡大4. 一元的な尺度で全てが評価される弊害
解決の可能性を探る実験的試みを提案
通貨に関する実験的な試み2. ベーシックインカム– GiAnTa BBS の投資サイクル上手く回す秘策あり3. マイナス利子、対数関数的利子–お金がネズミ算式にお金を生むのを抑制
4. スペクトラムマネー(ベクトルマネー)–ミヒャエル・エンデのパンを買うお金と株式取引のお金を分け2次元にすると言う発想が原点
– あるキーワードクラスタに対する貢献度=発言権で多元的(ベクトル、色つき)ポイント
既存システム PICSY との関連• PICSY は物(サービス)を受け取る代償として対価を支払う(⇔投資を
させる)– 良いと思ったものに積極的に投資はできない
• GiAnTa は投資の代償としてサービス・情報提供者にも対価を支払う
PICSY GiAnTa
Get Service
対価
対価評
価Get
Service
評価?
with
⇔投資
投資
with
ユーザー ユーザー
既存システム PICSY との関連
PICSY GiAnTaソフトウェアで対価を得るためのコピーや利用の制限
必要 不要良いと思った対象への自発的投資 不可 可
時間があれば詳細説明・ Happy Project との比較も行う
コンセプト上の議論・問題点• ポイントを支払わなければ得られない情
報を認めるべきかどうか× 当初の理念と矛盾する× せっかく検索して来てくれた人に不快感を与
える△ポイントに価値を持たせるためには必要悪か
• コピー・模倣の規制だけが知的生産活動を守る手段ではないと言うスタンスは不動
倫理上の議論・問題点1. お金で動かせる物の範囲を言論の世界に
まで広げてしまう可能性2. 過去に P2P でも有効なコンテンツ販売方
法と謳った「 Payshare」はマルチ商法に類似と批判受け消えて行った– GiAnTa BBS は少なくとも似て非なるもの–親と子が入れ替わる点など根本的に違う
システム上の議論・問題点• ある程度以上投資を集めたコンテンツに
は新たに投資するメリットが小さい• 対策:– 時間がたつと投資効果が減少する• でも本来は長期投資は優遇すべきと言う考えも
– ポイントを得たら投資効果が減少する(投資効果減少の手段– 持ち分から手持ちポイントへ変換する等)
システム上の議論・問題点• 複数アカウントを使った不正行為– たくさんのアカウントのベーシックインカム
で得たポイントを一つのアカウントに贈与し集めるなど
– 対策として贈与税• できれば取りたくない• 同じ方法で身分証明した
ユーザー同士は贈与税無し と言う案もあるがイマイチ
贈与
善意の行動歓迎したい
不正の温床となる心配
まとめ• コピー制限せずコンテンツに対価が流れ
る 仕組み「 GiAnTa」を提案、議論した• GiAnTa の他にも様々な通貨に関する実験
を行うべく BBS を構想している
以降、補足資料
投稿に対して有り得る権利権利内容
情報発信権 誰のどんな情報(何)をいつどこで誰に → 例:ある投稿に従属する情報
情報受信権 情報を受け取る・(中身を)知る権利
情報所持権 ストリーミングの場合など受信権あり所持権なし
情報利用権 コンテンツ視聴、ソフトウェア使用、特許実施
情報リソース使用権
P2P を想定処理 (CPU、質問 )・保存 (HDD)・通信 ( 回線 )
情報議決権 ある投稿に賛成したり反対したりする権利
情報秘匿・削除権
悪いと評価した情報にマイナスのポイント付与により実現する
自分の情報の場合主張権他人の情報の場合再発信権、改変権
これらを制限から解放するのがGiAnTa の目的
GiAnTa BBS で受け付ける投稿内容
• 文章• コンテンツ– 小説– 電子書籍– CG– 写真– 動画– 音楽
• アイディア• 名言(ワンフレーズ)• 意見• 質問• 独自研究結果、小論文• コンピュータプログラ
ム• その他何でも (Etc…)
ReDRM
• コピー制御のみに捕らわれず、 Digital な手法により権利 (Right) が複雑でも管理 (Management) できるシステムを構築すべきと言う提言– これまでの DRM を改良したと言う意味で Refined– これまでの DRM は本当の DRM では無いと言う意味で Real
• Digital 化により管理可能となる複雑な権利– 価値伝搬( PICSY )– ベクトル(多次元)性– 条件付き権利(代償、利得) Pr(A|B)
• Pr=Price, Profit• 例:特定の店で買い物するなら安くなる等
既存システム PICSY との関連PICSY GiAnTa
対価を支払う対象の権利
物、サービス自体を受け取る権利
投資する権利
投資と対価の関係 本質的に一体、逆方向
同時に行うだけ
投資を行うインセンティブ
無し、義務的に行う 有り、積極的に投資対象を探し能動的に行う
ソフトウェアで対価を得るためのコピー・利用の制限
必要 不要
時間があれば Happy Project との比較も行う
Happy Project との関連
• GiAnTa も贈与としての色彩を強くすることも 可能にすることを検討中– 投稿者に分配するポイントの割合を増やす代わ
りに自分が受け取るポイントも少ない• GiAnTa掲示板 Happyブログパーツ
Happy:人に対して贈与
GiAnTa:物事(情報)に対して出資
自己紹介– 岡田憲司• 広島出身• プログラミングが一応できる• 楽器を色々弾ける• 将棋をたまにする• OIAS と言う任意団体代表
– OIAS• まだメンバーは2人• http://oias.info/