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シ ス テ ム 技 術 2010 年度 システム技術分科会 1 回会合 より クラウドコンピューティングの 全面適用とその効果 静岡大学 井上 春樹

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シ ス テ ム 技 術 分 科 会 選 出 2010 年度 システム技術分科会 第 1 回会合 より

クラウドコンピューティングの

全面適用とその効果

静岡大学

井上 春樹

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サイエンティフィック・システム研究会

システム技術分科会2010年度第1回会合 2010年8月27日

クラウドコンピューティングの全面適用とその効果 井上 春樹 (いのうえ はるき) 静岡大学 長谷川 孝博(はせがわ たかひろ) 静岡大学 八卷 直一 (やまき なおかず) 静岡大学 水野 信也 (みずの しんや) 静岡大学

1. はじめに

今、企業・学校・自治体などの組織を管理す

る情報システムには従来では考えられなかった様

な幅広い機能、性能が求められるようになってき

ている。すなわち①環境負荷の最小化(Green

IT)、②情報セキュリティシステム(ISMS)の確立、

③大災害時の業務継続性(BCP)の確立、④ITコン

プライアンスの遵守、⑤IT投資コストの最小化、

⑥J-SOX対応、⑦認証の統合化などである。「全

部を同時に満足することなど到底できない」と感

ずるのは当然のことだが、それは従来のITをベー

スに検討しているからである。

これに対し、新しいコンセプトである「クラウ

ドコンピューティング(CC:Cloud Computing)」

の活用方向に舵を切ることにより、それらを高い

水準で満足できる可能性が出てきた。2006年頃に

出現したCCは、従来の情報システムの流れを変革

するインパクトを与えつつある。

しかし、現在のCCは非常に混乱した状況にある。

IT大手ベンダーにとってCCは強力な武器であると

同時に、そのビジネスの根本を揺るがしかねない

「危険な罠」でもある。なぜならCCを進めれば進

めるほど、従来のITビジネスが衰退するからであ

る。結局「旧来のベンダー」も「ユーザ」もCCと

言う「踏み絵」によってその中長期戦略の正しさ

が問われているのである。

本稿では、CCの混沌とした現状を説明し、次に

静岡大学と関連施設での実践事例を紹介すること

で、その具体的ソリューションを示し、最後に現

在のCCの本質的な課題を述べる。

2. 情報システムと情報サービスの歴史

CCを解説するために、まずITに関する歴史を

復習してみたい。図2は、上側に「情報システム

の歴史」、下側に「情報サービスの歴史」を示し

たものである。

図1 情報システムと情報サービスの歴史

2.1 情報システムの歴史

情報システムは1960年~1970年代中頃までが

「処理集中」傾向であったのに対し、1980年~

1990年中頃は安価なPCの台頭などにより「クライ

アントサーバ」に代表される「処理分散」傾向へ

大きく変化した。1995年頃にインターネットが世

界を覆うようになり、処理の「集中」と「分散」

が混在する形が最近まで続いている。

しかし、2006年にCCサービスが出現し、さらには

世界的な不況、地球温暖化防止という観点から、

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情報システムにも抜本的な改革が迫られるという

背景により、再び「処理集中」の時代に突入しつ

つある。

クラウド(雲)とは、一般的にインターネット

のことと考えられており同時に「インターネット

に接続された巨大で複雑なコンピュータシステ

ム」を指している。従来の情報システムとの最大

の相違点は、CCは計算資源や記憶資源を処理対象

の規模により自在に増減できる点にある。この性

質を「スケーラブル(またはスケールアウト

性)」と呼ぶ。

3.最重要:クラウドクリティカルタイム概念

の導入

CCに関しては以上が一般的な解説であるが、実

戦においては概念を理解しただけではクラウド化

の成功は有りえない。CCだからといって全てが

「雲の上のブラックボックス」で良い訳が無い。

つまり、抑えるべきところは抑えない限り、

「Cloud」は「低級なBUZZ」のまま終わってしま

う。それではあまりにもったいない。

そこで、筆者らは新たに「クラウドクリティカル

タイム:CCT(Cloud Critical Time)」概念の導入

を提案する。

図2 クラウドレイヤーとCCT

図2はその概念を示す2次元グラフである。縦軸

はクラウド層(Cloud Layer)を、横軸はCCTを示

している。CCTを以下の様に定義する。

(定義)当該サービスで満足しなければならない

所定処理量に対する許容応答時間

例えば50Hzの交流電源を制御する装置では交流

理論からの制約により長くとも5ミリ秒の応答が

必要になるのでこの場合は

CCT < 5ms

である。この様に例えば1秒以下の応答性が必要

なシステムは、現在の情報通信ネットワークの性

能の制約によりクラウド化は困難である。

一方「オークション」などにおいては、例えば終

了1分前で最大60人(トランザクション量)が入

札している場合、終了する前に全員へ結果を知ら

せることがサービス最低条件とした場合を考える。

この時の保証応答時間を3秒とすると、

CCT < 3秒 (60人に対して)

となる。

これに対し、ある部署の「ホームページシステ

ム」などは応答性の制約は緩い場合が多い。この

場合は平常時3秒程度での応答が期待されるが、

時間帯によっては10秒になっても構わないので、

CCT < 10秒

となる。この様に、情報システム毎の用途、目的

によってCCTは変化する。

この結果、所定のトランザクション量に対する応

答性を保証する場合は組織内LAN上にあるCCを採

用する必要がある。これをPRCC(PRivate Cloud

Computing)と称す。一方、完全な保証の必要が無

いCCをPBCC(PuBlic Cloud Computing)と呼ぶ。

その違いは、前者は帯域保証が可能なLANをベー

スにしているのに対し、後者は帯域保証ができな

いインターネットを使用している点にある。

この軸を加えてクラウド空間を拡張して検討する

と様々なソリューションと課題が見えてくる。

Cloud/SaaS(Software as a Service)は、イン

ターネットの向こう側の処理なので「ミッション

クリティカル」な業務に使用する場合は注意が必

要である。またインターネット距離が大きいプロ

バイダの使用も難しくなる。例えば、短時間にユ

ーザからのリクエスト量が大きい場合、我が国か

らはホップ数が大きい米国のCCサイトはよほどの

理由がない限り使用すべきではない。また、提供

サーバのCPU性能、主メモリー容量、ハードデス

ク容量などによる制約も漏らさず考慮しなければ

ならない。

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以上の考察を現実の課題解決に適用してみると、

「クラウド化をどの様な手順で行うべきか」が見

えてくる。

【クラウド化の手順】

(1)使用中サーバの仕分け:現行システムのCCT

を計測し、それによりPRCCに置くべきか、

PBCCでも構わないかを判断する。

(2)Cloud Layerの選択:最適なCloud Layerを選

択する。つまり「ハードウェア・OSのみをク

ラウド化するのか」、あるいは「サービス自

体をリニューアルするのか」を決定する。前

者は比較的短期間に大きな効果が得られるが、

後者は新規システム導入作業であるから大き

な工数、リスク、コストが必須であることを

覚悟しておく必要がある。

(3)Cloud Serviceの決定:コスト制約の中で、

必要十分な性能を有するクラウドサービス採

用を決定する。

以上が意味するところは、従来の情報システム構

築とは異なる以下のスタンスが必須であるという

ことに他ならない。

1)ユーザの主体性確立が必要:ユーザは従来の

様にベンダーに判断を一任してはいけない。

なぜなら多くの場合ベンダーはCCTをはじめと

するユーザ運用の本質を知らないからである。

2)クラウドサイトの的確な選択:CCT要件、コス

ト、稼働率など多くの評価項目を総合的に勘

案した上でクラウドサービス、サイトを選択

する必要がある。

以下、具体的事例により説明してゆく。

4.クラウドコンピューティングの活用事例

現時点のクラウドサービスは混沌としており

「カオス状態」と言える。従って偽物も多い。し

かし、それらの全てが実用効果不明ということで

はない。なぜならユーザが主体的にそれを活用す

ることにより劇的な効果が得られるからである。

以下、筆者らが所属する静岡大学の情報基盤シ

ステム構築事例を紹介し、ユーザ主導で進めるCC

がいかに大きな効果をもたらすかを紹介してゆく。

今回のシステム導入にあたり前述の7つの要求

を満足する有効な施策として、(1)サーバのクラ

ウド化、(2)パソコンのクラウド化、(3)ストレー

ジのクラウド化、(4)生体情報による認証のクラ

ウド化という4つを定めた。

この結果、消費電力・CO2排出量ともに現状の

90%を削減、IT投資コストを77%削減、その他の要

求も高度な水準で満足させる可能性が高いシステ

ムを2010年3月に稼働開始させた。現時点で既に

「コストの大幅低減」の検証を終了した。その他

の評価については、今後精密に検証してゆき、そ

の結果は本連載で報告する予定である。

4.1 現状の調査結果

まずは従来の情報システムの問題点を定量的に

測定することとした。正確かつ比較的容易に測定

できるのはIT機器数、存在場所、購入価格、環境

負荷発生量、消費エネルギーであるので、まずは

それらの測定を行った。この結果、IT機器全体で

年間233万kWhの電力が消費され、885トンのCO2が

排出されていること、IT機器調達に膨大な費用が

投入されていることなどが判明した。

4.2 現在の情報システムの概要と問題点

本学の学内ネットワークとそれに接続されてい

る情報機器の詳細を調査した。この結果、パソコ

ンが約7000台、外部向けサーバは552台、研究開発

用サーバも多数存在していることを確認した。こ

れらは以下の問題を有している。

①サーバ:部局ごとに調達しているため、省エネ

について十分な検討がなされていない。また、

セキュリティ対策が極めてぜい弱である。さら

に、大災害時に建物被害や停電が発生した場合、

動作を停止してしまう可能性が高い。また、部

局ごとに調達しているケースが多いので無駄な

コストが投資されている。

②端末:組織ごとに調達されているため、省エネ

について十分な検討がなされていない。また、

ソフトウェア資産の管理が十分でなくコンプラ

イアンス、ISMSに関し問題が大きい。

③運用環境:IT機器がキャンパス上に分散設置さ

れているので大容量空調設備、大規模受電設備、

多数の無停電電源装置などが必要となり、さら

に膨大な電力が消費されている。

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4.3 施策の検討

(1)サーバのクラウド化

図3に示すように、原則として全てのサーバをCC

センターに移設する。キャンパス外のインターネ

ットデータセンター(iDC)に専用のシステムを構築

し、キャンパスとは10Gbpsの大容量光ケーブルで

接続した。このiDCは大地震でも崩壊を回避できる

免震構造を有し停電時は自家発電装置により短く

とも72時間の連続運転が保証されている。

図3 サーバクラウド化の基本戦略

クラウド化はPRCCとPBCCの2種類に分けて推進

した。基幹、財務、会計、学務、給与、人事シス

テムなどの学内向けシステムはPRCCに移設完了、

または移設中である。ホームページ、SNSなどの

外部向けシステムはPBCCに移設中である。これに

より最終的にはキャンパス上のサーバ消費電力は

ほぼゼロになるだけでなく、IT投資コスト、情報

リスクの大幅な低減も確実に期待できる。

ここで、CC適用時に注意すべき重要なポイント

を提示する。それは「現在のCCは混沌としている

ので、ユーザ自らがそれらの中から適切なものを

選択する必要がある」という点である。

図4は、パブリック(商用)クラウドサービス

における仮想サーバ1台当たりの1か月の使用料金

を示したものである。CCというと大手プロバイダ

のサービスばかりが喧伝されるが、それらは現状

では高コスト、オーバースペック、βバージョン

(未完成)などの致命的問題も含んでおり、現時点

では予算に強い制約のある企業や大学が手軽にか

つ効果的に使用できるものとは言えない。

CCには多種多様なサービスが存在する。これら

からどの様にして適切なものを選択するのか、投

資コストをどの様にして最小にするのかについて

解説してゆく。

図4 商用クラウドのコスト比較

1台のサーバを自己資産とするには種々の機器、

工事などが必要になるので最低100万円以上が必要

である。これを4年間使用したとすると月額では2

万円以上が必要になる。ところが、最も低価格な

クラウド仮想サーバを活用すると月額わずか450円

で同じことが達成できる。いや、同じではない。

多くの場合、450円/月の方が優れているのだ。価

格比で1/48になるだけでなく、セキュリティやBCP

も高い水準で満足してしまうのである。

図5 サーバの最適配置結果

図5は、上記を含む様々な要因を制約条件として

サーバをクラウドに変更するための「クラウド

MIX」手法を活用してサーバの最適配置結果である。

これにより、最小コストで前記要件を満足する新

世代の情報システムが実現する。

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(2)パソコンのクラウド化

ハードウェア単体の消費電力低減はもはや困難

であるので、シンクライアントの特徴である電源

オンオフの自在性を活用し、使用時間以外は完全

に電源オフする装置と運用を確立し、年間総合電

力を低減するように工夫し開発した。処理はすべ

てクラウドセンターのサーバで行われる。特徴は

以下の通りである。

1) 個人認証:利用者は現在使用しているパソコ

ンと同じアカウントを用いてログインできる。

2) 操作性:Windows OSを搭載したターミナルサ

ーバとUNIX系OSの制御サーバをLANで結合した。

これによりWindowsパソコンと同一の操作とな

り、利用者は特別な学習無しですぐに使用でき

る。

3) 小電力:人間による操作が一定時間無いとき

は全ての電源をオフする運用とした。これによ

り、最新鋭の省エネパソコンに比較しても1/10

の省エネを達成できる。

クラウド端末にはCPUもデータも存在しないので

ISMS、コスト、コンプライアンスなどに有効な施

策である。今回、7000台のパソコンのうち約1200

台をクラウド端末に置き換えた。

(3)ストレージのクラウド化

PRCCに大容量のNASを設置し、全教職員に10GB

~80GBを割り当てた。教職員は従来のパソコンや

シンクライアントで使用していたデータをここに

移設することで、大学構内だけでなく、自宅、出

張先、海外などどこからでもアクセス可能とした。

データの転送はhttpsによる暗号化を行わせている

ので安全である。この結果、USBメモリー使用も不

要になりつつある。画期的運用の実現である。

(4)認証の生体情報結合とクラウド化

クラウド化が進むと、個人認証の問題が大きく

浮上してくる。なぜなら、外部クラウドサイトを

含む場合の完全な認証統制は困難だからだ。今回、

この様な情報システムにおける個人認証と、大学

構内施設への入退室認証を指静脈情報で初めて統

合した。

この様に、クラウド時代に要求される本質的な

認証を満足する可能性のあるシステムの運用を開

始することができた。

5.効果の予測

以上説明したCC応用情報基盤システムは2010年

3月に予定通り実運用を開始し現在順調に稼働中

である。本章では現時点の測定値と2014年時点で

の推定値を用いて、どの様な効果が得られるのか

を示す。

5.1 消費電力・CO2排出量推移予測(図6)

サーバの大部分がキャンパス上から無くなるこ

とと、従来のパソコンが小電力型のパソコンとク

ラウド端末に置き換わることによりIT機器による

消費電力・CO2はともに90%削減されることが予

測できる。

図6 消費電力・CO2排出量推移予測

5.2 IT投資コスト推移予測(図7)

サーバ、およびパソコンの処理部をCCセンター

に移転することによりIT投資コストを77%削減す

ることができた。年間5.3億円の経費削減を達成

した。

図7 IT投資コスト推移実績

5.3 情報リスク推移予測

CCの活用により、大部分のサーバや記憶装置が

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自身の施設上から消える。これは情報リスクが移

転されたことになり本質的なISMSが確立する。現

在のISMS確立における問題の根本原因のひとつは、

「情報リスクそのものであるIT資源を自身で保持

しているから」である。従って「情報に関するす

べてを雲の上に持って行ってしまうこと」ができ

れば「情報リスクも自然に消滅する」ということ

になる。

6.おわりに

本稿では、現在のクラウドサービスが混沌状態

にあるため「ユーザ自身が最適なクラウドサービ

スを選択しIT機器をできる限りアウトソーシング

すること」がいかに重要であるかを述べた。

次に具体的な手法として「サーバのクラウド

化」「パソコンのクラウド化」「ストレージのク

ラウド化」「認証のクラウド化」を紹介し、それ

らをベースに情報基盤の更新を進めている静岡大

学の状況を事例として紹介した。

最後にCCをベースとした新しい情報システム

はGreen IT実現、ISMS確立、BCP確立、ITコンプ

ライアンスの遵守、IT投資コストの最小化、J-

SOX対応、統合認証など今組織に求められている

高度な要求を同時に満足させる可能性を有してい

ることを示した。

現在静岡大学では、様々な施策による定量的効

果を検証中である。筆者らの今後の連載でその結

果を報告する予定である。

参考文献

[1] 長谷川・井上・八卷他 , 実戦ISMS講座 , 静岡

学術出版 , ISBN978-4-903859-08-8, 2007

[2] グリーンIT推進協議会 , ホームページ ,

http://www.greenit-pc.jp/

[3] 井上、クラウドコンピューティング時代の IDM,

月刊自動認識、日本工業出版、Vol.23、No.5、

pp.25-29、2010

略歴

井上 春樹(いのうえ はるき)

1977年東北大学工学部電気工学科を卒業、同年

日立エンジニアリング入社,1999年に「ソフト

ウェアオブザイヤー1999」、2003年に「韓国物

流大賞大統領特別賞」、2005年に「中国全国物

流会議論文第一位」を受賞。同社主管技師長を

経て2006年から静岡大学に勤務。現在静岡大学

教授、情報基盤センター副センター長、静岡学

術出版会長、北京交通大学兼職教授。博士(情

報学)、技術士(情報工学、総合技術監理)、

特種情報処理技術者。超並列処理、クラウド、

生体認証、SCMに関する研究に従事。経営情報

学会、計測自動制御学会等の会員。

八卷 直一(やまき なおかず)

1970年東京理科大学大学院理学研究科修士課程

修了、東京理科大学理学部応用数学科助手を経

て、株式会社システム計画研究所取締役、現在

数理計画法を中心に研究を続けている。博士

(工学博士)。2000年4月より静岡大学総合情

報処理センター長、2009年4月より静岡大学名

誉教授、経営情報学会等の会員。

長谷川 孝博(はせがわ たかひろ)

1997年九州工業大学 博士後期課程 情報科学専

攻修了後、静岡大学工学部システム工学科助手

着任、現在同大学情報基盤センター副センター

長、准教授。大学基幹ネットワークの導入構築

および大学におけるISMS(ISO27001)の運用を推

進中。博士(情報工)。数値計算、WEBデータベ

ース、情報セキュリティに関する研究活動、

ISMSコンサルテーション業務に従事。

水野 信也(みずの しんや)

2007年静岡大学大学院理工学研究科システム科

学専攻後期博士課程修了。学校法人静岡理工科

大学静岡産業技術専門学校の教員を務め、2009

年から静岡大学情報基盤センターの客員准教授

に着任する。博士(工学博士)。現在、クラウ

ドコンピューティング、IT資産管理システム及

び大学内統合認証システムの構築に従事。

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シ ス テ ム 技 術 分 科 会 選 出 2010 年度 システム技術分科会 第 2 回会合 より

日大流クラウド料理法

日本大学総合学術情報センター

相川 成周

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サイエンティフィック・システム研究会

システム技術分科会 2010 年度第 2回会合 2011 年 1 月 31 日

日大流クラウド料理法

相川成周

日本大学総合学術情報センター

[アブストラクト]

2007 年 4 月 Google Apps の日本初の大学への大規模導入としてメディアに紹介を受け

た。その後 3 年以上経過し、機能拡張を行なったり、運用・管理でのトラブルやセキュ

リティーに関わるインシデントにも遭遇した。また Google だけではなく各種クラウド

サービスを活用し費用対効果の高い情報サービスの充実を行なっている。これらの事例

紹介とともにクラウドの料理法を紹介する。

[キーワード]

クラウド、SaaS、Google、YouTube、USTREAM、Twitter

[講演要旨]

当初、学生用メールとして導入した Google Apps for Education は、その後教職員用

のメールとしても採用し、全学的な利用に至っている。学生・教職員ともに API として

提供されるシングルサインオン機能を学内 DB と連携させ、効率的なアカウント管理を

実現している。Google Apps にはメール機能以外にカレンダー、ドキュメントなどの各

種アプリケーションが揃っており、情報管理面でも効果があることを認識し新たな活用

展開が生まれている。

YouTube、USTREAM、Twitter 等の SaaS を用いることにより過去には考えられなかった

コストにて情報発信ができるようになった。それぞれを活用するには各々の特徴を把握

する必要であるばかりではなく効果を検証する手段も持たなければいけない。またシン

グルサインオンの有機的な活用として学認(NII Shibboleth)にも注目し利用者にとっ

て有意義な情報サービス模索しつつ構築を進めている。

安いクラウドサービスを使うことだけが情報戦略の全てではない。刻々と変化し続け

るクラウドサービスを把握しつつ自分流に料理してゆくことが重要と考える。

Page 19: クラウドコンピューティングの 全面適用とその効果 · アントサーバ」に代表される「処理分散」傾向へ 大きく変化した。1995年頃にインターネットが世

日大流クラウド料理法

日本大学総合学術情報センター相川成周(あいかわしげちか)

SS研システム技術分科会2010年度第2回会合クラウドは安くて安全なのか?を検証する

2011.1.31

歴史・実績運用・管理セキュリティー

日大クラウド料理法

クラウド実績Google Apps学生教職員

YouTubeyoutube.com/nichidai

USTREAMustream.tv/nichidai

Twitter@nichidaiYT, UST, Feedburner

Google Analytics

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Google Apps学生教職員

NU-Apps(G)歴史

現在2006年4月教職員NU-Mail V1

2007年4月学生NU-AppsG

2008年10月 教職員NU-Mail V2教職員NU-Apps

2006 2007 2008 2009

教職員N教職員教職教職員員Nホップ

ステップ

ジャンプ

NU-Mail V1(ホップ)概略教職員メールサーバ(NU-Mail V1)

2006年4月運用開始ユーザ数約1万人オープンソースDBMailで構築

DB上にメールボックスを置くMTA

postfix, amavisd-new, ClamAV, SpamAssassin, PostgreSQL, pgpool, mailman, SquirrelMail, Apache, PHP

正攻法で攻めてみた正攻法で攻めてみたが完敗

歴代メール機能比較NU-Mail V1ホップ

NU-MailGステップ

NU-Mail V2ジャンプ

運用開始 2006.4 2007.4 2008.10対象 教職員1万 学生10万 教職員1万

DB連携 ○ ○ ○Google Apps × ○ ○SPAM対策 ○ ◎ ◎

POP・IMAP △ ○ ○SSO × ○ ○携帯 × ○ ○

アーカイブ × × ○

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Google Appsとは?Google Apps for Free(2006/8/26)メール,カレンダー,ドキュメントドメイン持ち込み

Google Apps for Education(2006/10/10)教育機関向けサービス(無料)日本語版ローンチ(2006/11/1)学生,教職員,卒業生,関係者OK

API利用可能

Google Apps比較Free Business Education

価格 無料 6千円/人 無料Mail,Talk,Cal,Docs,Sites ○ ○ ○Video,Web,Groups,Waave × ○ ○

容量 7.5GB↑ 25GB 7.5GB↑アカウント上限 50 なし なし携帯対応 ○ ○ ○広告非表示 不可能 可能 可能

API × ○ ○SLA ? 99.99% 99.99%

Goole Apps APIsプロビジョニングAPIアカウントの作成・検索・更新・削除アカウント情報(名前,ID,パスワード)

SSO(Single Sign-On)APISAMLによるWeb認証学生DB・教職員DBと連携可能Googleに必要最小限の情報を出すだけで良い

レポーティングAPIメールゲートウェイ

http://code.google.com/intl/en/googleapps/

Googleで大丈夫?監査基準書第70号(SAS70)Type II取得済広告出るじゃんテレビだって広告ある内容は電車の吊り広告よりマトモ広告表示設定(学生ナシ,教職員アリ)

メールボックスを学外に置く抵抗メール(SMTP)は葉書デスタンス貯金と同じ(守れるの?)

DBは手元にある何か問題あれば戻る覚悟

成功点クラウドで省力化成功開発コスト運用コスト

SSOの将来性失敗点学生・教職員ドメインを分けた弊害学生が利用していない

NU-Apps(G)まとめ

をを分分分分分分分分分けたけたけたけたけたけたけた弊害弊害弊害弊害弊害弊害弊害を分けた弊害

クラウド実績Google Apps学生教職員

YouTubeyoutube.com/nichidai

USTREAMustream.tv/nichidai

Twitter@nichidaiYT, UST, Feedburner

Google Analytics

ai

nerrrrrrrrrrrSaaS

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YouTube公式チャンネル 2008/11~コンテンツ数 約300タイトル動画再生回数 91万回以上動画再生回数 91万回回以上万回

YouTube, USTREAMでデジタルサイネージ

26ヶ所に設置

掲示板エリアリアリアリアリアリアリアリアリリテキテキテキテキテキテキテキテキストストストストストストストストストス画像画像画像画像画像画像像画像画像WeWeWeWeWeWeWeWeeWW b等b等b等b等b等b等b等b等b等b等b等

スクスクスクスクスクスクスクスクスククスクローローローローローローローローローローロ ル文ル文ル文文ル文ル文ル文ル文ル文ル文文字:字字字字字字字字字 RSRSRSRSRSRSRSRSSRSS,S,S,S,S,S,S,S,S,S,自由由自由由由自由自由由由自由由テキテキテキテキテキテキテキテキテキテキテキストストストストストストストストストストスト

動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画動画画動動動動動動動 エリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリエリリエリエリリリエリエリリエリエリエリエリリリエリエリエリエリリエリエリエリエエエエエエ アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアYoYoYoYoYYYY uTTuTuTubububububuu e,eee U UU TTTTSTEAEAEAEAE MMMMMMM

PCPCPCPCCCP 動画動画動画動動

SSO実績

教職員ポータル

ファイルサーバ

学認(NII Shibboleth)

FaMCUs

eduroam・オンラインジャーナル(開発中)

SAMLと学認のハイブリッド体制へ

))

体制

FaMCUs

遠隔授業に応用NIIのMCUサービス多地点テレビ会議中継機能学認前提12拠点以上対応

既存DB改修DBに英語名追加

新旧遠隔授業比較項目 旧(2008~) 新(2010.9~)

拠点数送信

先生→学生受信

学生→先生

MCUMulti Communication

Unit

10学部13拠点 10学部13拠点

DV/IP(30M)QoSなし

DV/IP(30M)QoSあり

テレビ会議(384K)H.261

テレビ会議(1M)H.264

NTTビズリンク(Bフレッツ)

有料ハイビジョン未対応

NII MCUサービス(日大WAN)

無償ハイビジョン対応

日大WAN大インターネット

日大幼稚園

軽井沢研修所

塩原研修所

八幡山総合学生寮

経済学部

商学部

日大高校・中学校

IIJ大手町

IIJ渋谷

SINET国立情報学研究所ゲストハウス

総合学術情報センター

法学部三崎校舎

文理学部

芸術学部江古田校舎

国際関係学部

通信教育部

明誠高校

山形高校・中学校

理工学部船橋校舎

工学部

医学部・医学部板橋病院

松戸歯学部・付属病院

生物資源科学部

薬学部

鶴ケ丘高校

豊山高校・中学校

豊山女子高校・中学校

法学部大宮校舎

櫻丘高校

芸術学部所沢校舎

三島高校・中学校

生産工学部実 校舎

大学院法務

駿河台接続ポイント理工学部駿河台校舎

生産工学部津田沼校舎

本部

大学院グローバルビジネス

九段接続ポイント日本大学会館

桜門会館

大学院総合社会情報

習志野高校

東北高校

藤沢高校・中学校

理工学部駿河台校舎

医学部駿河台病院

歯学部・歯科病院

WIDE大手町

ブロードバンド

100M

100M+QoS

大学院総合科学

医学部練馬光が丘病院

医学部総合健診センター

回線種別

200M+QoS

日大WAN

インフォメーションプラザ

1G

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総合学術情報センター(前期:発信,後期:受信)

生物資源科学部(前期:受信,後期:送信)

本館 74教室

PCS-G70

PCS-1133.43.69.B

IP→DV変換

新遠隔授業システム概要(2010.9.29~)

AV→DV変換

日大WAN

遠隔授業テレビ会議(上り)H.323

遠隔授業高画質配信(下り)

受信学部

PCS-1133.43.69.Y

ISR1002F

IP→DV変換133.43.69.Z

DV→AV変換

光ファイバ

CISCO ISR1002F

BUS-E-CAT133.43.69.X

BRS-E-CAT133.43.59.A

受信学部DV→AV変換

ネットワークケーブルDV→IP変換133.43.69.C

IP→DV変換133.43.69.Q

PCS-1133.43.69.P

SINET(NII)

日大WAN(QoS対応)

マルチキャスト233.39.30.x

ISR1002F

ISR1002F

歴史・実績運用・管理セキュリティー

日大クラウド料理法

Google Apps(G)運用Googgggggggggle Apppppppppppppppppppps((((((G))))))運用 統計データ学生 教職員

総アカウント 72,478 9,391

有効アカウント 32,852(45%) 5,511(59%)グループメアド 約600 約700

ML数 約700(学生・教職員共用)使用容量 421GB 2.1TB

平均容量 13MB 225MB

アクティブユーザ 3,698(5%) 3,558(38%)

平均メール数 計測不能 受 約12万通/日送 約14万通/日

*2011年1月現在

運用系トラブルSSOログイン出来ないクライアントの時計が狂っているサーバの時計が狂っている

ML(自前mailman)公開MLアドレスがSPAMの餌食Google Groupsへの移行計画中

卒業生・退職者処理アカウントを誤って削除してしまう仮削除→本削除という運用をしているが減らない

Google AnalyticsWWWに仕込むだけ

apache族ならmod_google_analyticsでガラパゴス携帯は要注意

Google Apps Sites・YouTubeも対応

族族なら

<script type="text/javascript">

var _gaq = _gaq || []; _gaq.push(['_setAccount', 'UA-XXXXX-X']); _gaq.push(['_trackPageview']);

(function() { var ga = document.createElement('script'); ga.src = ('https:' == document.location.protocol ? 'https://ssl' : 'http://www') + '.google-analytics.com/ga.js'; ga.setAttribute('async', 'true'); document.documentElement.firstChild.appendChild(ga); })();

</script>

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Analyticsモバイル統計日大WWW

サイト全体に対する割合3.15%3.15%

iPhone55%

iPad15%

iPod10%

Android18%

1%1%11110%11111111111110%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%0%

NU-Apps(G)サイト全体に対する割合

2.87%2.87%

iPhone39%

iPad5%iPiPiPPiPiPiPiPPPiPiiiiiiiiiPod

5%

Android24%

DoCoMo13%

0%0000%%00%0%0%0%%00%0%0%00%0%0%0%0%0%0%%00%%0%%%%%00%0%0%0%0%0%0%00%0%%%%0%0%00%0%%0%%%00%0%000%0%0%0%0%0%0%%%0%0%00%0%0%%%%%%%%%%%%%%%%%0%0%0%0%0%0%0%%%%0%0%%%%0%%%%0%0%0%0%0%0%0%0%0%0%0%0%0%%%0%0%0%0%0%0%0%%%0%0%%0%0%0%0%0%0%000%0%0%0%0%0%0%0%0%%0%0%0%%0%0%0%0%0%%0%%%0%

au

%%%13%

iPhone iPad iPod Android DoCoMoSoftBank Windows BlackBerry Nokia au

歴史・実績運用・管理セキュリティー

日大クラウド料理法

日本大学情報管理宣言

日本大学は,業務・教学情報の外部持ち出しを許しません日本大学は, 情報を大学の重要な財産と考え,厳格に管理します日本大学は, 構成員に対し情報管理教育を徹底します

具体策(持ち出し)ローカルマシンにデータを置くリスクデータはGoogleクラウドに閉じ込める

メールソフト原則禁止NU-Mail(G)はWebMailで使うPOPはローカルマシンにデータを残すので禁止万一メールソフトを使うならIMAP

USB持ち出し原則禁止Google Docsを積極活用最近はどんなファイルでもアップ可能

万一持ち出す場合は暗号機能付きUSB & 上長許可

具体策(管理・教育)管理総合学術情報センターはISMSを2007年取得2010年更新センターにて学内情報を集約管理

教育Google Docsを活用し周知徹底g

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シ ス テ ム 技 術 分 科 会 選 出 2010 年度 システム技術分科会 第 2 回会合 より

福岡大学における

電子メールクラウドサービスの活用事例

福岡大学総合情報処理センター

藤村 丞

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サイエンティフィック・システム研究会システム技術分科会 ����年度第 �回会合 ����年 �月 ��日

福岡大学における電子メールクラウドサービスの活用事例

藤村 丞

福岡大学� � 総合情報処理センター�

�アブストラクト�

福岡大学では平成 ��年 ��月に第四世代目とな

る新教育研究システム(������)の運用を

開始した。�����では、 �を学内���に

接続する際に安全性を確認するシステムとして

認証・検疫システムの導入やグループ学習が行

える �教室など、新たなシステムを数多く取

り入れているが、電子メールシステムについて

はクラウドサービスを利用することとした。本

発表では、この電子メールシステムの導入経緯

や既に運用中の統合認証システムとの認証連携、

運用における問題点などについて述べる。

�キーワード�

クラウド、電子メール、クラウドサービス、ク

ラウド活用事例、データ連携、認証連携

� はじめに

福岡大学は福岡県福岡市に所在地を置き、�学

部 ��学科、��研究科 ��専攻、学生数約 ������

名、大学病院 �病院、附属高校 �校、附属中学

校 �校を有する私立の総合大学である。

平成 ��年 �月に福岡大学では、平成 ��年 ��

月より運用してきた教育研究システム����

を更改した。第四世代目となる新教育研究システ

ム(�����)では、ネットワーク認証・検疫

システムの新規導入をはじめとして、学内 ���

�〒 �������� 福岡県福岡市城南区七隈八丁目 �� 番 �号

��������� ��������� �� ����������� �� ��������� �� ���������� ���������� ������ ��������� ���������

��� !������� ��" #"������� $�� �

やクライアント �環境( �教室・オープン端

末室)、サーバ環境などの教育研究環境をすべ

て同時に一新した。また、 �教室においては、

これまでの �教室とは違った集合型教育では

ない環境も導入し、ノート型のタブレット �

を用いて文書を数人で共有して作成・編集など

のグループ学習ができる先進的な �教室を新

たに �教室設置した。

このようにさまざまな取り組みを行った新教

育研究システムであるが、システムの特徴の一

つとして、電子メールシステムにクラウドサー

ビスを採用したことである。本学で運用中の統合

認証システムと連携してアカウントとパスワー

ドを一元管理でき、電子メールサービス以外の

付加価値サービスも提供できるようになった。

また、利用者にとってはいつでもどこでも利用

可能で、操作性(レスポンスなど)も格段に向

上した。

このような電子メールシステムに対するクラ

ウドサービスの利用について、本学におけるシ

ステムの導入経緯や既に運用中の統合認証シス

テムとの認証連携、運用における問題点などに

ついて述べていく。

� 前電子メールシステムの問題点

前教育研究システム(�����:平成 ��年

��月~平成 ��年 �月)の電子メールサービス

については、サーバや保守人員などすべてを自

前で運用していた。利用者は���インタフェー

ス(���メール)を用いて電子メールの送受信

などを行うことができ、 � や ��� などの

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サイエンティフィック・システム研究会システム技術分科会 ����年度第 �回会合 ����年 �月 ��日

サービスは行っていなかった。また、内部構成

としては、���メールサーバ、 �����・���

サーバ(���メール用)、ウイルスチェックサー

バが複数台あり、これらを負荷分散装置(ロー

ドバランサー)を用いてサービスを提供してい

た。電子メールデータ自体はファイルサーバ上

の各ユーザのホームディレクトリ配下にあり、各

サーバからは�� にてマウントを行い、必要な

処理を行っていた。

�����の電子メールサービス開始時(平

成 ��年 ��月)には、さらに前の教育研究シス

テム(�����:平成 ��年 ��月~平成 ��年

�月)から電子メールデータを管理者側で一括し

て移行したが、特に大きな問題もなく当初は順

調に稼働していた。だが、各ユーザの電子メール

データが増えていくにつれて���インタフェー

スのレスポンスが悪くなっていった。この原因

として、電子メールデータは�!"#$"%形式で各

ユーザのホームディレクトリに格納されており、

電子メールの数が多くなってきた(ファイルの

数が多くなってきた)ことと、これらのデータ

は、電子メールシステム関連のサーバからファ

イルサーバに対して�� にてマウントを行って

いたことが考えられる。そこで、この事象と操

作性(利便性)の改善を目指して��� メール

サーバソフトウェアのバージョンアップを行っ

たが、逆効果となってしまいレスポンスが非常

に悪くなってしまった。これと同時に、システ

ムの動作も不安定となり、電子メールの一覧が

表示されないなどの事象が発生し、問い合わせ

対応の増加と利用者サービスの低下となってし

まった。

また、�����の運用中に迷惑メールが非

常に増えてきたため、迷惑メール対策システム

の導入を検討したが、ライセンス料がユーザ数�

(電子メールアドレス数)でカウントされるため

非常に高額となり、コスト面から導入を断念せ

ざるを得なかった。

�教育研究システムのユーザ登録数は約 %%&��� アカウント

� クラウドサービスの導入経緯

�����は平成 ��年 ��月に稼働を開始し

たが、平成 ��年終わり頃から検討を開始し、納

入業者決定まで約�年間、システム構築に約��ヶ

月の期間を要した。この検討を行う中において、

�����の電子メールシステムは様々な問題

を抱えていたため、�����では管理運用に

手間がかからず、導入と保守運用のコストを可

能な限り抑えつつ利用者の利便性を向上させる

電子メールシステムがないか検討を行った。

検討を開始した時点で既に数十校が電子メー

ルクラウドサービスを利用していたため、それ

らの導入実績やクラウドサービスの提供業者か

ら直接情報を得るなどして、�"&%���'�社、�社、

(社の三社が採用候補に挙がった。そして議論

の結果、�"&%���'�社の�"&%���'� �")�*�$+ �

を採用することに決定した。決め手となったの

は、本学が運用中の統合認証システムとアカウ

ント連携ができること、電子メールがウイルス・

スパイウェア対策の目的以外でスキャンされな

いこと、 �教室の� は�"&%���'�社製の�",-

$�.�を採用することに決まっていたため、この

�",$�.�を最大限活用できることの三つが大き

な要因であった。また、今回採用しなかった�

社については、電子メール自体がウイルス・ス

パイウェア対策のための機械的スキャン以外�の

スキャンを行うため、個人情報保護に対して懸

念を抱いたことと、(社については、 � 経由

などでのウイルスチェックが有料であったこと、

本学が運用中の統合認証システムと連携できな

かった�ことが大きな理由であった。

また、�"&%���'� �")�*�$+を採用するにあた

って時期的に、これまでの�",$�.� �")� /��-

�!"#、もしくは新しいバージョンの �+�#��0

�")�を選択することができた。�+�#��0 �")�は

携帯電話からの操作に対して機種が限られてし

まうが、転送機能自体は�",$�.� �")� /���!"#

��������� �������� �� ��������"���人がスキャンするのではなく機械だけがスキャンする

と判断できなかった�シングルサインオンを使用すれば可能

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サイエンティフィック・システム研究会システム技術分科会 ����年度第 �回会合 ����年 �月 ��日

より高機能であったことと、このバージョンの

サービス提供が数年で終了しそうであったため、

利用者に対する操作性の負担軽減もあって、新

しいバージョンの�+�#��0 �")�を利用すること

を選択した。

� システム構成

��� 構成概念

今回導入した電子メールシステムの全体構成

としては、図 �のようになっている(ただし図

中の認証データ連携については、第 �1�節で詳

しい構成を述べる)。ログ管理や統計などのた

図 �2 システム構成図

め、学内に電子メール中継サーバを設置してそ

こを経由させることも考えたが、迷惑メール対

策の判定率向上と、メールログなどについては

�"&%���'�から提供できるため、このようなシン

プルな構成とした。また、本学では、電源設備

の法定点検やシステムの定期点検などのためシ

ステムの全停止が年間に数日あったが、重要な

サーバの設置場所を学内に分散配置したことか

らインターネット接続などサービスの全停止は

ほとんどなくなった。そのため、3� サーバや

インターネット接続が停止することもほとんど

ないため、利用者に対して、いつでも、どこで

も利用可能な電子メールサービス�を提供するこ

とが可能になった。

��� 管理設定

�"&%���'� �")�*�$+ の管理ツールについて

は、��� インタフェースを用いて「�")�*�$+

サービス管理ポータル」から各種設定を行うこ

とができる。この管理ポータルから様々な設定

を行うことができるが、本学では �つの項目に

ついて設定変更を行っている。

一つ目は、「共有アドレス帳」の利用停止であ

る。共有アドレス帳を利用すると、図 �のよう

に、全ユーザのアカウント名と電子メールアドレ

スが表示される。これらの利用については学内で

図 �2 共有アドレス帳

議論を行い、個人情報保護の観点から共有アドレ

ス帳の使用を停止する設定を行っている。ただし

これに伴い、�")�*�$+に対して��&4!,5�サー

バとしての利用ができなくなるため、�"&%���'�

�+�#��0などから予定表や連絡先などの連携が

できなくなっている。

�'�������� (���)#"� 採用時には目標アップタイム�� �*の数字があった

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サイエンティフィック・システム研究会システム技術分科会 ����年度第 �回会合 ����年 �月 ��日

二つ目は、「ブランド設定」である。これは、

電子メールサービスのデザインを変更する機能

で、大学の校章を掲載したり、全体の色調を変

更することができる。本学では、図 �のように

左上に校章を掲載し、スクールカラーのえんじ

色を主体とした色調に変更�した。

図 �2 電子メール閲覧画面

三つ目は、「� セーフリストの管理」である。

�")�*�$+では、迷惑メール対策を行っており、

迷惑メールと判断された電子メールは迷惑メー

ルフォルダに自動的に格納される。この迷惑メー

ルの判定は多少厳しめに設定されているようで、

学内からの電子メールでも迷惑メールフォルダ

に格納されてしまうことがまれにある。このた

め、いくつかの学内ドメインからの電子メール

については迷惑メールの判定を行わないように、

� セーフリスト(信頼された � アドレス)と

して登録している。

��� 認証データ連携

アカウント、パスワードについては、本学が

既に運用中の統合認証システムと連携を行って

おり、その構成図は図 �のようになっている。連

携構成としては、統合認証システム、教育研究

システムの�&�")�3"%�&��%6サーバ、�")�*�$+

と、アカウント情報などの同期を行う�"&%���'�

�$�,�"�6 �"'�&6&#� �!,!5�%(���)サーバから

�デフォルトは黄色を主体とした色調

図 �2 認証連携

構成されている。���は �")�*�$+とアカウン

ト情報の同期を行うソフトウェアで、このソフ

トウェアを採用したのは、�"&%���'� がアカウ

ント同期ソフトウェアとして推奨していること

と、統合認証のアカウント情報をほぼ全自動で

�")�*�$+に同期がとれるためである。

統合認証システムから�&�")�3"%�&��%6に対し

ては、アカウントとパスワードを市販品のパッ

ケージソフトウェアで直接、登録・削除・変更

を行う。また、�")�*�$+やその他のシステム

で必要な追加情報が記載された � 7ファイル

は、市販品のパッケージソフトウェアを用いて

転送し、�&�")�3"%�&��%6内の専用スクリプトに

て追加属性の登録・削除・変更を行っている。こ

の追加属性のうち �")�*�$+で必要な属性は、

�",$�.� �")� �3となる「+��% %",&"8!#,!9�」

と、電子メールアドレスの「9!"#」属性である。

�&�")�3"%�&��%6サーバと ���サーバのパス

ワード連携については、両サーバにパスワード

変更検知ツールとして !��.�%$ �4!,5� ���"-

�&!�"�, �%)"&�( �� )がインストールされ

ており、�&�")�3"%�&��%6側でパスワードの変更

を検知すると、���サーバ側にその結果が通知

され、�")�*�$+に対して変更処理が行われる。

アカウントについては、�&�")�3"%�&��%6側で

アカウントの登録・削除・変更が行われた後に

���の同期処理を開始させ、���は持っている

アカウント情報のデータベースと �&�")�3"%�&-

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サイエンティフィック・システム研究会システム技術分科会 ����年度第 �回会合 ����年 �月 ��日

��%6とのアカウント情報の差分を抽出して、そ

の差分を �")�*�$+に対して同期処理を行う。

この時同期しているアカウント情報の属性は、

+��% %",&"8!#,!9�(�",$�.� �")� �3)と9!"#

(電子メールアドレス)の二つである。この他

にも、$"�8#!6,!9�(フルネーム)や �,(性)、

5")�,�!9�(名)などいくつかの属性を同期させ

ることができる。運用開始時には $"�8#!6,!9�

(フルネーム)を同期させていたが、利用者が

�")�*�$+上で表示名(フルネーム)の変更を

行っており、かつ、統合認証のパスワードを変

更した場合、この属性が上書きされ元に戻って

しまうという事象が発生した。そのため、現在

$"�8#!6,!9�(フルネーム)については同期を

行っていない。なお、これら以外の属性につい

ては運用上必要がないため、上記二つ以外につ

いては同期を行っていない。よって、本学の運用

では、最低限の情報のみ �")�*�$+側に渡して

おり、その属性は、電子メールアドレスである

+��% %",&"8!#,!9�(�",$�.� �")� �3)と9!"#

(電子メールアドレス)�、および �� 経由で

渡されるパスワードの三つである。

また、特別な処理として、アカウント新規登

録時のパスワード再設定処理がある。�&�")�3"-

%�&��%6サーバに対して新規アカウントが登録さ

れた場合、それが �")�*�$+に対しても新規登

録となるのだが、���自体は +��% !��.�%$(パ

スワード)属性を同期できないため �")�*�$+

に対してパスワードを設定することができず、

結果としてランダムなパスワードが自動的に付

与される。そのため、新規アカウント登録の際

には、�")�*�$+にアカウントが登録された後

に�&�")�3"%�&��%6側で再度パスワードの設定を

行っている。こうすることによって、�&�")�3"-

%�&��%6にとってはパスワードの変更が行われた

とみなされ、 �� によってパスワードの変更

検知が働き、結果として新規アカウントのパス

ワードが正しく設定される仕組みとなっている。

�(シングルサインオン)については、今

�本学の運用においては、この二つの属性値は同じ値(電子メールアドレス)である

のところ導入していない。これは、本学が運用

中の統合認証システムが �に対応していない

ためである。再来年度初めには新統合認証シス

テムを稼働させる予定なので、その際に実施の

検討を行いたいと考えている。

� システム移行

��� アカウント重複処理

電子メールサービス切り替え前に第 �1�節の

���サーバから試験的に�",$�.� �")� �3の

登録を行ったところ、約 ��アカウントほど登

録できなかった。これは、移行予定の電子メー

ルサービスと同じ学内の電子メールアドレスで

�",$�.� �")� �3を取得している利用者がいた

ためである。これらの利用者に対しては、既存の

�",$�.� �")� �3を削除してもらうか、管理者

側で当該アカウントを個人(本人)管理から管

理者側の管理に強制変更する必要があった。こ

の変更の場合はメールボックスなどはそのまま

引き継ぐことが可能だが、�",$�.� �")� �3が

本当に当該本人のものなのか確認する作業が必

要であり、これにはかなり多くの時間がかかる

と見込まれた。そのため、今回は重複したアカ

ウントを持ったユーザー全員に連絡をとり理由

を説明し、お願いをして削除してもらった。幸

いにも利用者の理解が得られて、約 �週間ほど

で全員削除をしてもらうことができた。

��� データ移行

�����は平成��年 ��月から稼働したが、

電子メールサービスについては講義期間中の最

中ではあったが、平成 ��年 :月 ��日に切り替

え作業を行い翌日の ��日から本番運用を開始

した。

当初はサービス切り替えを講義の行われてい

ない時期で考えていたが、平成 ��年 �月頃であ

るとシステム構築が間に合わないことと、;~�

月頃であるとデータ移行の期間をほとんどとる

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サイエンティフィック・システム研究会システム技術分科会 ����年度第 �回会合 ����年 �月 ��日

ことができず、講義が行われていないため大学

に来る利用者が少なくデータ移行が進まないと

いう懸念があったため講義期間中ではあったが、

利用者が多くいる期間中の方が移行がスムース

に行えると考えた。

実際のデータ移行については、前システムの

���メールと �")�*�$+に互換性は全くないた

め、利用者自身でデータ移行を行う必要があっ

た。電子メールデータについては、必要な電子

メールを自分宛に送信することで移行が行える

ようにした(サービス切り替え後は、���メー

ルからの送信は自分宛(�")�*�$+)にしかでき

ないように設定変更を行った)。また、電子メー

ルデータは移行を行うことができたが、アドレ

ス帳については �")�*�$+側にインポート機能

が存在しなかったため、全くの手作業で行う必

要があり、利用者に対して負担をかけることに

なってしまった。

��� 運用開始後の課題

サービス切り替え後しばらくして、利用者か

らサインインできないとの相談が数件出てきた。

学内のシステムは問題なく使用できていたので、

�")�*�$+側の問題と考え、���サーバのログ

を確認してみた。すると、パスワード変更処理

のエラーがでており、その理由としてパスワー

ドにアカウント名を含んだパスワードは設定で

きないことがわかった。当該利用者に確認した

ところ、全員がこの条件に一致してしまうパス

ワードを使用していることがわかったので、パ

スワードを変更してもらうように伝えた。また、

本学が運用中の統合認証システムのパスワード

変更プログラムを修正し、�")�*�$+側の条件

を追加して対応を行った。

この他にも、送信した電子メールが日本語で書

いているにもかかわらず、「&4!%���<=5�����=」

となってしまい受信側で本文を読めない事象が

まれに発生している。これは、�"&%���'�社に対

して問題として報告しており、改善を行ってい

るとのことである。

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先にも述べたが、�����は平成 ��年 ��

月からの稼働であるが電子メールサービスにつ

いては、平成 ��年 :月 ��日から本番運用を開

始した。このサービス切り替え日以降も各シス

テムの構築作業を進めており、統合認証システ

ムと教育研究システムの �&�")�3"%�&��%6 サー

バとの認証連携についても作業を行っていた。

だが構築途中(電子メールサービス開始以降)

に統合認証システム改修時の設定漏れに起因し、

教育研究システムの�&�")�3"%�&��%6全アカウン

トを削除してしまう事態が発生した。幸い、こ

の時点ではまだ �&�")�3"%�&��%6 サーバと連携

しているシステムは他になく、���サーバとし

ては�&�")�3"%�&��%6サーバとの差分によってア

カウント削除のジョブがキューに存在するだけ

でそのキューはまだ実行しておらず、�")�*�$+

側との同期を開始していない状態であった。この

状態からの復旧として、漏れていた統合認証シ

ステムの設定変更を行った後、�&�")�3"%�&��%6

サーバに再登録を行ったところ、処理の過程の

中で ���サーバと �")�*�$+との同期を開始

させてしまい、危うく全�",$�.� �")� �3を

削除してしまうところを手動により処理を中止

させたが、���名分の�",$�.� �")� �3を削除

してしまった。これにより当該ユーザはメール

ボックスごと消滅し、電子メールシステム自体

も利用できなくなってしまった。この時期、学

生にとってはレポートの提出や就職活動など学

生生活における重要な位置にあり、個々の状況

によっては大きな影響が考えられたため緊急事

態と捉え、直ちに大学所定の緊急事態対策を開

始した。削除されたユーザの特定は ���サーバ

のログから行い、当該ユーザには手を尽くして

連絡を行った。同時に、企業等学外からの問い

合わせを促す広報に併せ、応答のための ��時間

体制を敷いた。

アカウント復旧についても直ちに開始した。

すぐには削除されず削除対象電子メールルボックスとしてマークされる

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サイエンティフィック・システム研究会システム技術分科会 ����年度第 �回会合 ����年 �月 ��日

�",$�.� �")� �3 については削除されていた

が電子メールボックスについては復旧可能と判

明したため、手作業(コマンド)で一つひとつ

�",$�.� �")� �3作成後、そのアカウントに対

して電子メールボックスを関連づける作業を行っ

た。緊急中断(���と �")�*�$+の同期処理)

が災いしてか、いくつかの�",$�.� �")� �3に

ついては復旧手順通りにはいかなかったため、

類似環境下での試行により安全を確認した作業

を追加して行った。結果として、削除してしまっ

た�",$�.� �")� �3を復旧するために削除発生

からまる �日(約 >�時間)を要した。ここま

でで、削除ユーザの環境復元という当面の問題

(�",$�.� �")� �3の復旧)は解決したが、この

�日の間に ���サーバと �&�")�3"%�&��%6サー

バ、���サーバと �")�*�$+との間でアカウン

トデータの不整合が生じていた。次に、これを

解決するために ���を削除後(アンインストー

ル)、再度 ���の設定をはじめからやり直すこ

ととした。���のデータベースとしては空の状

態となったため、�&�")�3"%�&��%6サーバからア

カウントの同期を行い、それを �")�*�$+側の

アカウントの状態と比較をして差異がないこと

を確認して全面復旧となった。

この後、当該ユーザへの報告とともに学内外

への広報を行い、相談窓口もしばらく設けていた

が、軽微な相談が �件あったほかは何事もなかっ

たことは幸いであった。とはいえ、不注意から

利用者に対して多大なる迷惑をかけてしまった

ことへの反省とともに、今後の作業における再

発防止に向け作業体制の見直しと強化を行った。

このような流れで復旧作業を行ったのだが、

アカウントの復旧に約 �日間、認証連携関連の

復旧に約 �週間と思わぬ日数を費やしてしまっ

た。一旦削除した電子メールボックスが復旧で

きたことは救いであったが、サーバが手元にな

いクラウドサービスだけに、手順や方法を確立

するための時間がこれまでの経験から予測する

以上にかかり、作業面においても思い通りに進

めることが難しい部分が多々あった。これらの点

は、クラウドサービスを利用するにあたり、こ

のような事態において迅速な対応が難しいこと

を踏まえて、この種のサービスを利用する必要

がある。

� 最後に

電子メールクラウドサービスの利用を開始し

て約 �ヶ月ほど経つが、これまでのところ、全面

的にサービスが使えなくなったなど、その他大き

な問題は発生していない。ただし、�"&%���'�社

としてはシステム稼働は努力目標であり、 ��

を設けているわけではないので不安要素は残る。

だが、前システムの不安定さや保守運用の負担

のことを考えると、自前でシステムを持つより

はるかに動作のレスポンスもよく非常に安定動

作しているため、 ��に取って代わると考えて

もいいと感じている。保守運用の面でも、人手

を割くことがほとんどなくなったため、他のシ

ステムやサービスに注力できるようになった。

また、�"&%���'�社として�")�*�$+をどこま

で続けるのかは明言していない。仮にサービス

を廃止することになった場合に、この電子メー

ルクラウドサービス自体を他のシステムやクラ

ウドサービスに移行できるかどうかが非常に心

配ではある。この �")�*�$+だけではなく他の

クラウドサービスについても、サービスの停止

(廃止)や他のもっといいクラウドサービスな

どに移行したいと思っても、それがどこまで可

能かという疑問がある。とはいえ、日々成長を

続けているクラウドサービスであるため、数年

後にはまた新たなサービスが増えていると思わ

れる。その頃には、携帯電話の番号ポータビリ

ティーのように、サービスのポータビリティー

が行えるようになっていると期待している。

クラウドサービスは現在進行形であり、定義

も曖昧なところがある。現在のクラウドサービ

スの「デメリット」を「課題」としてとらえ、こ

の課題をクリアしつつ、今後のクラウドサービ

スのさらなる活用方法を模索していきたい。

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