Ωの高速/高確度測定/+1000V電圧発生 - Amazon Web ......HiNG 再測定 (断線) 不良 (容量抜けなど) 良品 絶縁不良 Go Lo 測定 コンパレータ測定
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カロリーアンサーの測定原理カロリーアンサーの測定原理 近赤外分光法による近赤外分光法による食品測定食品測定
株式会社ジョイ・ワールド・パシフィックCA製造課
検量線研究員
坂本
修
第1回「近赤外線を利用した栄養成分測定研究会」
2
ジョイ・ワールド・パシフィックジョイ・ワールド・パシフィック
1978年10月平賀町(現平川市)に設立し、光学製品製造受託を開始
1984年オーディオ機器メーカーラジオ製造を開始
1998年青森県工業総合研究センターと弊社開発製品の共同研究開始
2006年自社開発製品カロリーアンサーCA-HN発売開始
2011年ニューモデルCA-HM発売開始
2013年カロリーアンサーCA-HM海外販売開始
本社/東京に拠点を設置販売中
3
近赤外分光法とは近赤外分光法とは
①応用事例①応用事例
【農業】
果物の非破壊分析(糖度・酸度・害虫・傷)、米の食味評価、
水の判別、土壌中窒素測定
【食品】
醤油、調味料、日本酒、酒麹、ピーナッツ内部のカビ選別
【医薬品】
工程検査、品質管理、有効成分の定量、水分量の定量
【石油・高分子化学】
原料の品質管理、反応モニタ、精製工程モニタ、オンライン分析
【繊維科学】
繊維種の識別、熱履歴(熱処理温度)の評価、染色、仕上げ剤の分析
【木材】
組織構造、廃材の分別、強度(セルロースの結晶構造)
【建築】
コンクリートの状態診断
【医学】
血糖値、細菌の同定、皮膚、脳血流
【犯罪科学】
乱用薬物判定、合成高分子製品判定
【文化財】
絵画、建築物
(第33回近赤外講習会
より)
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近赤外分光法とは近赤外分光法とは
②目的とデータの特徴②目的とデータの特徴
近赤外分光法を使う目的
定量分析(特定成分の含有量を求める)
定性分析(成分を同定し、試料を判別する)
近赤外分光法は従来法に置き換わる簡便法
より簡単な作業で、より短い時間で、非破壊的に分析できる
(ただし、従来法が先になければ分析できない)
近赤外分光データから得られる情報の特徴
測定対象の化学的な性質:
水や有機化合物の定量
水素結合による分子間相互作用の解析
測定対象の物理的な性質:
粘度、弾性、塑性、粒度、硬度の評価
カロリーアンサー
5
近赤外分光法とは近赤外分光法とは
③波長と波数、エネルギー③波長と波数、エネルギー
エネルギー=プランク定数×振動数
(量子力学)波長=光速/振動数
(波長は振動数に反比例
→
エネルギーに反比例)波数=1/波長
(波数は振動数に比例
→
エネルギーに比例)波長=1/波数※波長単位が[nm]の場合の換算は、逆数に10の7乗を掛ける
波長が短い
波長が長い
波数(エネルギー)が大きい
波数(エネルギー)が小さい
近紫外線
近赤外線
遠赤外線
中赤外線
可視光線
近赤外線
波長波数
200 380 750 2500 4000 100000050000 26315 13333 4000 2500 10
[nm][cm ]-1
カロリーアンサー
1100~2200[nm]
6
光
光
光
近赤外分光法とは近赤外分光法とは
④分子振動による吸収④分子振動による吸収
物質を構成する分子は分子構造に依存した複雑な動き(分子振動)をする
その分子は特定波長の光を吸収するため、
反射光や透過光には、吸収された後の減衰した光が含まれている
丁度いい波長
分子
基準振動
吸収された波長の光は減衰
(図は分子振動のイメージ)
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近紫外線
近赤外線
遠赤外線
中赤外線
可視光線
近赤外線
波長波数
200 380 750 2500 4000 100000050000 26315 13333 4000 2500 10
[nm][cm ]-1
近赤外分光法とは近赤外分光法とは
⑤分子の赤外吸収(基準振動)⑤分子の赤外吸収(基準振動)
分子の光吸収要因
(電子遷移)
(分子の振動)(分子の回転)
水分子
対称伸縮振動:変角振動:非対称伸縮振動:
3657
[cm ]1595
[cm ]3756
[cm ]
→
2734
[nm]→
6269
[nm]→
2662
[nm]
-1
-1
-1
<水分子の赤外吸収>
換算すると
「吸収の空白域」「吸収の空白域」
→
分子振動の倍音・結合音の弱い吸収がある
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近赤外分光法とは近赤外分光法とは
⑥その特色⑥その特色
分子振動の倍音・結合音は吸収が弱い
近赤外線は透過性に優れ、非破壊、無侵襲分析に適する
厚みのある試料に適している
振動の非調和性が大きいことが吸収が起きる条件
O-H、C-H、N-Hといった官能基が吸収
軽い水素原子と結びつく水素結合で観測しやすい
→物体内部の情報が含まれる
→短波長域ほど厚く長波長域ほど薄い(1mm以下~数cm程)
→高分子化合物である栄養素の各部分がそれぞれ吸収
ただし、近赤外領域の吸収の大部分は、O-H、C-H基の振動由来
であり、各分子の倍音・結合音が重なっているため、スペクトルの
類似性が高く、吸収がわかりにくい
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近赤外分光法とは近赤外分光法とは
⑦吸光度(光の吸収を測定)⑦吸光度(光の吸収を測定)
光の吸収を測定するための必須情報
特定波長における入射光の強度(I0 )
特定波長における試料の反射光や透過光の強度(I)
入射光 I0 試料
透過光・反射光など
I
透過は吸光度
A=-log (I/I0 ) 反射では
log (1/R) と表現
R=I/I0 とおくと
透過と同じ計算
吸光度と信号強度の関係透過率(I/I0)範囲:0~1
吸光度範囲:0~∞
(ただし、吸光度が1増えると、信号強度
が1/10になるため、分散型分光器では
吸光度2以内が望ましい)
1010
近赤外分光法とは近赤外分光法とは
⑧吸光度スペクトル⑧吸光度スペクトル
(
1994年「近赤外分光法による穀物の品質測定 : (第1報)近赤外分光法の基礎特性」北海道大学農学部邦文紀要, 19(2): P274 より
大豆と主要成分の吸収スペクトル)
吸光度スペクトルで定性分析
大豆の全粒粉の吸収から、どんな成分が含まれるかが分かる
Whole meal と
Oil が類似
吸光度
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カロリーアンサーカロリーアンサー
①構造と特徴①構造と特徴
【CA-HNの構造】
【CA-HMの構造】
反射測定・透過測定
炭酸カルシウムセルで入射光測定(反射)
セルなしで入射光測定(透過)
反射測定
内蔵セラミック板で入射光測定
重量測定・広範囲測定
光源:
ハロゲンランプ
分光器:
jwp製AOTF(音響光学素子)/分解能
半値幅6nm以下(1300nm)
受光センサ:
PbSセンサ
取得データ:
2nm毎550データ/1100nm~2200nm範囲
測定セル
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光(近赤外線)を使用
誰でも簡単に操作、測定
調理品を測定
レシピ不要
非破壊(的)・非接触
特許取得:特許第4104075号
「食品のカロリーを求める
検量線」に関する特許
カロリーアンサーカロリーアンサー
②コンセプト②コンセプト
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カロリーアンサーカロリーアンサー
③カロリー計算(理化学分析)③カロリー計算(理化学分析)
Atwater の係数たんぱく質
:4
脂質
:9
炭水化物
:4
Atwater(世界共通:一般的)食材ごとの換算係数(日本オリジナル)(日本人における利用エネルギー測定調査結果より算出)
エネルギー換算係数について
一般的
詳 細
各成分分量に係数を乗じた総和
分析機関分析依頼品 成績書
2週間後100g以上
熱量
[kcal]水分
[g]たんぱく質
[g]脂質 [g]炭水化物 [g]灰分 [g]ナトリウム[mg]
※1常圧乾燥法
ケルダール法
酸分解法
差分
直接灰化法
原子吸光光度法
試験検査項目 試験検査方法
※1
:
栄養表示基準(厚生省告示第146号)に基づくエネルギー換算
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・
データブック(市販品)
・
計算ソフトウェア一般的に、レストラン等でのカロリー
計算は、管理栄養士、栄養
士によって個々の食材使用
量を基に食品成分表から計
算されます。
日本食品標準成分表(データベース)を利用
レシピ作成積 算
・
使用部位・ 油量・
吸油率
栄養表示
カロリー:400kcalタンパク質
:10 g脂質
:13 g炭水化物:60 g
カロリーアンサーカロリーアンサー
④カロリー計算(データベース)④カロリー計算(データベース)
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測定サンプルについて、
従来法による分析値を
取得
カロリーアンサーで複数
のサンプルを測定し、吸
光度スペクトルを取得
カロリーアンサーカロリーアンサー
⑤カロリー検量線⑤カロリー検量線
計算プロセス
サンプル測定 理化学分析
重回帰分析
熱量(kcal)=たんぱく質(g)×4+脂質(g)×9+炭水化物(g)×4
まず、全サンプルの吸光度と、理化学分析の熱量値との相関が高い波長を選択する。次に、選択した波長(吸光度)と、その他の波長(吸光度)を組み合わせ、重回帰式によって熱量予測値を
算出し、すべての組み合わせから相関が高い波長を選択する。以降、同様にして計算波長を増やし、最
終的には以下の重回帰式が得られる。
Y=k0+k1×A(λ1)+k2×A(λ2)+k3×A(λ3)+・・・+kn×A(λn)
検量線計算時(Y:分析値
A:吸光度
λ(1~n):波長)
→
測定時(k(0~n):既知係数
Y:予測値)
理化学分析サンプル測定
重回帰分析
分析値(100g当たり)
予測値(100g当たり)
波長選択基準①
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カロリーアンサーカロリーアンサー
⑥吸収の帰属⑥吸収の帰属
近赤外領域の分子振動由来の吸収帰属
(基準音から論理的に計算され公表済)
(
http://discover.asdi.com/thank-you-for-your-interest-in-our-nir-absorption-bands-chart
より)
4倍音
3倍音
2倍音
結合音
波長選択基準②
CH
CH2
CH3
→
→
→
1200 1400 1700 [nm]
カロリー検量線では、CH3
(メチル基)
やCH2
(メチレン基)由来の波長相関
が高くなる傾向がある
(脂質のカロリー計算への寄与率が高
い(
Atwater係数=9)ためか)
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カロリーアンサーカロリーアンサー
⑦実際のカロリー検量線⑦実際のカロリー検量線
カロリーアンサーCA-HNのカロリー検量線の例
・計算波長数はおもに4個
・吸光度、吸光度の二次微分値を使用
・たんぱく質、脂質、炭水化物、水分に
ついても、個別に検量線作成
・モード単位(全種検量線)で検定
R2:
決定係数(相関係数の2乗)SEC:
検量線計算時の標準誤差Bias:
系統誤差
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カロリーアンサーカロリーアンサー
⑧測定精度向上のために⑧測定精度向上のために
吸光度スペクトルで見る食品分類
同一モードでの測定が難しい例
同種食品なのに、吸光度差が大きい(水分差大)
別の食品なのに、吸光度差が小さい(水分差小)
モードの分離(別の検量線)
水分 94.7g
水分 8.7g
黒:レトルトごはん
赤:鶏むね肉
(カロリーアンサーCA-HM 反射データ)
黒:乾燥わかめ
赤:水戻しわかめ
(カロリーアンサーCA-HM 反射データ)
水分 73.8g
水分 64.7g
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カロリーアンサーカロリーアンサー
⑨食品分類と測定値⑨食品分類と測定値
モード分類の効果(右側の吸光度スペクトルの例)
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<まとめ>
カロリーアンサーの測定原理は近赤外分光法
近赤外線を利用し、従来法より短時間に、非破壊的に測定
栄養成分を構成する分子の分子振動による光吸収を検出
吸光度スペクトルと従来法から作成した検量線でカロリー計算
<今後の展望>
目的に合わせた食品分類とモード作成による最適化
カロリーアンサーの測定原理カロリーアンサーの測定原理 近赤外分光法による食品測定近赤外分光法による食品測定
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ご清聴ありがとうございました