アイスクリーム倉庫の冷却は信頼のAFSV形で お客様 提案者...

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アイスクリーム倉庫の冷却は信頼のAFSV形で 荷捌き場の結露防止にハイブリッド除湿機も活躍 株式会社兵食様は、兵庫県を中心に国内8か所に営業 冷蔵倉庫を保有しています。多くは冷凍・冷蔵食品の輸出 入時、通関前の保管を担う保税倉庫です。その一つである 尼崎冷蔵庫に、 2018年4月、F級自動ラック倉庫を新設。 食品メーカー2社のアイスクリームを保管する庫内は -25℃に維持する必要があり、冷却設備には安全で省エ ネ性の高い三菱電機インバータ二段スクリュークーリング ユニットAFSV形が採用されました。 ユニットクーラは吸込 側に電動ダンパーを組み合わせており、ホットガスデフロ スト時の庫内温度上昇や根氷の抑制に貢献しています。 また、東荷捌き場の低温化改修も実施し、インバータコ ンデンシングユニットで冷却。神戸の六突冷蔵庫 に用い た技術と、産業用除湿機が結露防止に役立っています。集 中管理用にMELCOLDⅡも採用されました。 兵庫県尼崎市南初島町12-12 2018年4月 新設自動ラック倉庫12,000t(合計36,000t) 五洋建設株式会社 本社一級建築士事務所 アイテック株式会社 【R410Aインバータ二段スクリュークーリングユニット】 AFSV-SN60FGH-PD×6 HF-N180A×6(アクティブフィルタ) 【R410Aインバータスクロールコンデンシングユニット】 ECOV-EN75MC1×2 【ハイブリッド式産業用除湿機】DEH-SP3A1×2 【低温流通管理システム】MELCOLDⅡ×一式 ほか、コントローラ等 収容能力 設計監理 設備施工 納入機種 DATA 株式会社兵食  常務執行役員 市川・尼崎冷蔵庫担当 岸 宏次 (写真右) 施設管理部 課長 森 聡史 (中央) 施設管理部 係長 田上 繁之 (左) 五洋建設株式会社 大阪支店 建築部 専門部長 (設備) 山下 実雄 実績を活かし、多くの問題をクリア。 アイテック株式会社 代表取締役社長 足立 浩之 結露対策にハイブリッド式除湿機を。 尼崎冷蔵庫の扱い品目は冷凍食品・アイスクリームが 9割を占めます。特に近年取扱量が伸張しているアイス クリーム用に自動ラック倉庫を新設しました。クーリング ユニットに関しては、設置性・メンテナンス性等も評価で きますが、やはり安全性・信頼性が一番かと思います。省エ ネ面では、ラック倉庫の新設と荷捌き場の低温改修後、 当初300kWのデマンド値増加を見込んでいました が、200kWに抑えることができました。能力的にも、夏 場も庫内はよく冷えていて問題ありません。 ラック倉庫と東荷捌き場の低温機器はMELCOLDⅡ で管理しています。MELCOLDは使い勝手がよく、六突 冷蔵庫でも実績があります。人手不足の時代ですから、 集中管理は今後ますます必要とされるでしょう。 AFSV形は安全性が高く、 省エネ面でも評価できます。 尼崎冷蔵庫では以前から防熱や間口改修を行い、結 露対策は強化されています。それでも15℃の荷捌き場 を5℃にするには、結露の抑制が必要です。六突冷蔵庫 で陽圧化や産業用除湿機を活用し、ダンボールが湿気 で型崩れすることがなかったので今回も同様のプラン になりました。産業用除湿機は低温域に強いハイブリッ ド式をご提案し、今まで結露トラブルはないのでよかっ たと思います。 六突冷蔵庫での実績を活かし、相談しながら多くの問 題をクリアしました。荷捌き場は改修後1シーズン終え、 (建築的手法と併せて)産業用除湿機を使えば結露は解 決できるといえましょう。自動倉庫は収容量アップのた め「ラックビル式」を採用し、中でも外断熱工事が難しい S造(鉄骨造)ですが、実現できました。この工法は建屋 全体を冷やし込むため、省エネにも貢献します。 お客様 評 価 評 価 自動ラック倉庫の最上部に設置された 床置形ユニットクーラ。吸込側に電動ダ ンパーを組み合わせることで根氷対策 を実施。庫内奥まで冷気を還流させる ため吹出ダクト(800× 1,200 ×12,000㎜を使用 ▲建築手法は「ラックビル式冷凍倉庫」。空洞部をみるとラッ クが構造材の荷重を支えていることがよくわかる。グレー チングの上がユニットクーラ ▲ハイブリッド式産業用除湿機の圧 縮機ユニットは荷捌き場内に吊込 架 台を 使って 設 置。室 内 設 置 可 能 かつコンパクトなので設置制約が 少ない ▲ハイブリッド式産業用除湿機 自動ラック倉庫新設時に併せて増築改修された 東荷捌き場。15℃から5℃に室温を変えるため コンデンシングユニットを増設し、結露対策とし て低 温 域(+3~+15 ℃)で 高 い 除 湿 能 力を 発 揮するハイブリッド式産業用除湿機も導入した ▲アイスクリームの取扱量拡大に対応するため、-25℃の自 動ラック倉庫を新設(12,000t)。倉庫の裏手は道路を隔 てて中島川の河口部に面している ラック倉庫の東側外壁に沿ってAFSV 形クーリングユニットの熱源機を設置。 大阪湾が近いため、熱交換器は「ブライ ゴールド」耐塩塗装仕様 (アイテック株式会社による施工) ▲右側が既築の冷凍倉庫。中央奥が新設した自動ラック倉庫 ▲自動ラック倉庫と東荷捌き場の低温 機器はMELCOLDⅡで集中管理 ▲東荷捌き場の冷却用に導入されたインバータコンデ ンシングユニット。熱交換器は「ブライゴールド」耐塩 塗装仕様 納入機器 インバータクーリングユニット・ハイブリッド式産業用除湿機・MELCOLDⅡ 株式会社兵食 尼崎冷蔵庫 様 ■省エネ性に優れた建築設備設計 提案者 提案者 ※従来比15%以上の電気使用量削減を行う環境配慮型冷蔵倉庫として設計され、 冷蔵倉庫として初のDBJ Green Building認証(Gold 2012)を受けた 陽圧維持と熱負荷低減によって 暖気の流入を抑制でき、省エネ効果が高い。 クーリングユニット(AFSV) コンデンシングユニット ユニットクーラ 床置形ユニットクーラ ハイブリット式産業用除湿機 圧縮機ユニット ■設置見取図 外気温20℃以上の時は地下ピットの 冷気を荷捌き場に3000m 3 /h×2系統 で引き込む。 39.46m 約25.3m 12m 荷捌き場 +5℃ 地下ピット 15℃ 自動ラック倉庫 -25℃) ラックで荷重を支えるラック ビル式 冷凍 倉庫(S造)。外 防 熱なので冷やし込めば内部 の温度は上がりにくい。 冷却器や除湿機による除湿 効果もあり、大きな結露の問 題は出ていない。 ユニットクーラ 既設F級 冷蔵室 (-30℃) 既設 西荷捌き場 (+5℃) 既設F級 冷蔵室 -30℃ -55℃ 既設F級 冷蔵室 (-30℃) 既設C級 冷蔵室 自動ラック倉庫 -25℃) 新設 東荷捌き場 (+15℃ ➡+5℃) 改修 34m 39.46m 冷 凍・冷蔵倉庫 冷熱システム製作所 和歌山県和歌山市手平 6- 5-66

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  • アイスクリーム倉庫の冷却は信頼のAFSV形で!荷捌き場の結露防止にハイブリッド除湿機も活躍

     株式会社兵食様は、兵庫県を中心に国内8か所に営業冷蔵倉庫を保有しています。多くは冷凍・冷蔵食品の輸出入時、通関前の保管を担う保税倉庫です。その一つである尼崎冷蔵庫に、2018年4月、F級自動ラック倉庫を新設。食品メーカー2社のアイスクリームを保管する庫内は-25℃に維持する必要があり、冷却設備には安全で省エネ性の高い三菱電機インバータ二段スクリュークーリングユニットAFSV形が採用されました。ユニットクーラは吸込側に電動ダンパーを組み合わせており、ホットガスデフロスト時の庫内温度上昇や根氷の抑制に貢献しています。 また、東荷捌き場の低温化改修も実施し、インバータコンデンシングユニットで冷却。神戸の六突冷蔵庫※に用いた技術と、産業用除湿機が結露防止に役立っています。集中管理用にMELCOLDⅡも採用されました。

    兵庫県尼崎市南初島町12-122018年4月新設自動ラック倉庫12,000t(合計36,000t)五洋建設株式会社 本社一級建築士事務所アイテック株式会社【R410Aインバータ二段スクリュークーリングユニット】AFSV-SN60FGH-PD×6HF-N180A×6(アクティブフィルタ)【R410Aインバータスクロールコンデンシングユニット】ECOV-EN75MC1×2【ハイブリッド式産業用除湿機】DEH-SP3A1×2【低温流通管理システム】MELCOLDⅡ×一式ほか、コントローラ等

    所 在 地竣 工収 容 能 力設 計 監 理設 備 施 工納 入 機 種

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    DATA

    株式会社兵食 常務執行役員市川・尼崎冷蔵庫担当 岸 宏次 様(写真右)施設管理部 課長 森 聡史 様(中央)施設管理部 係長 田上 繁之 様(左)

    五洋建設株式会社大阪支店 建築部 専門部長 (設備) 山下 実雄 様

    実績を活かし、多くの問題をクリア。

    アイテック株式会社代表取締役社長 足立 浩之 様

    結露対策にハイブリッド式除湿機を。

     尼崎冷蔵庫の扱い品目は冷凍食品・アイスクリームが9割を占めます。特に近年取扱量が伸張しているアイスクリーム用に自動ラック倉庫を新設しました。クーリングユニットに関しては、設置性・メンテナンス性等も評価できますが、やはり安全性・信頼性が一番かと思います。省エネ面では、ラック倉庫の新設と荷捌き場の低温改修後、当初300kWのデマンド値増加を見込んでいましたが、200kWに抑えることができました。能力的にも、夏場も庫内はよく冷えていて問題ありません。 ラック倉庫と東荷捌き場の低温機器はMELCOLDⅡで管理しています。MELCOLDは使い勝手がよく、六突冷蔵庫でも実績があります。人手不足の時代ですから、集中管理は今後ますます必要とされるでしょう。

    AFSV形は安全性が高く、省エネ面でも評価できます。

     尼崎冷蔵庫では以前から防熱や間口改修を行い、結露対策は強化されています。それでも15℃の荷捌き場を5℃にするには、結露の抑制が必要です。六突冷蔵庫で陽圧化や産業用除湿機を活用し、ダンボールが湿気で型崩れすることがなかったので今回も同様のプランになりました。産業用除湿機は低温域に強いハイブリッド式をご提案し、今まで結露トラブルはないのでよかったと思います。

     六突冷蔵庫での実績を活かし、相談しながら多くの問題をクリアしました。荷捌き場は改修後1シーズン終え、(建築的手法と併せて)産業用除湿機を使えば結露は解決できるといえましょう。自動倉庫は収容量アップのため「ラックビル式」を採用し、中でも外断熱工事が難しいS造(鉄骨造)ですが、実現できました。この工法は建屋全体を冷やし込むため、省エネにも貢献します。

    お客様の評 価の評 価

    自動ラック倉庫の最上部に設置された床置形ユニットクーラ。吸込側に電動ダンパーを組み合わせることで根氷対策を実施。庫内奥まで冷気を還流させるため吹出ダクト(800×1,200×12,000㎜)を使用

    ▲建築手法は「ラックビル式冷凍倉庫」。空洞部をみるとラックが構造材の荷重を支えていることがよくわかる。グレーチングの上がユニットクーラ

    ▲ハイブリッド式産業用除湿機の圧縮機ユニットは荷捌き場内に吊込架台を使って設置。室内設置可能かつコンパクトなので設置制約が少ない

    ▲ハイブリッド式産業用除湿機

    ▲自動ラック倉庫新設時に併せて増築改修された東荷捌き場。15℃から5℃に室温を変えるためコンデンシングユニットを増設し、結露対策として低温域(+3~+15℃)で高い除湿能力を発揮するハイブリッド式産業用除湿機も導入した

    ▲アイスクリームの取扱量拡大に対応するため、-25℃の自動ラック倉庫を新設(12,000t)。倉庫の裏手は道路を隔てて中島川の河口部に面している

    ▲ラック倉庫の東側外壁に沿ってAFSV形クーリングユニットの熱源機を設置。大阪湾が近いため、熱交換器は「ブライゴールド」耐塩塗装仕様

     (アイテック株式会社による施工)

    ▲右側が既築の冷凍倉庫。中央奥が新設した自動ラック倉庫

    ▲自動ラック倉庫と東荷捌き場の低温機器はMELCOLDⅡで集中管理

    ▲東荷捌き場の冷却用に導入されたインバータコンデンシングユニット。熱交換器は「ブライゴールド」耐塩塗装仕様

    納入機器 インバータクーリングユニット・ハイブリッド式産業用除湿機・MELCOLDⅡ

    株式会社兵食 尼崎冷蔵庫 様

    ■省エネ性に優れた建築設備設計

    提案者提案者の声の声

    ※従来比15%以上の電気使用量削減を行う環境配慮型冷蔵倉庫として設計され、 冷蔵倉庫として初のDBJ Green Building認証(Gold 2012)を受けた

    陽圧維持と熱負荷低減によって暖気の流入を抑制でき、省エネ効果が高い。

    クーリングユニット(AFSV) コンデンシングユニットユニットクーラ床置形ユニットクーラ

    ハイブリット式産業用除湿機圧縮機ユニット

    ■設置見取図

    外気温20℃以上の時は地下ピットの冷気を荷捌き場に3000m3/h×2系統で引き込む。

    39.46m

    約25.3m

    12m

    荷捌き場+5℃

    地下ピット 15℃

    自動ラック倉庫(-25℃)

    ラックで荷重を支えるラックビル式冷凍倉庫(S造)。外防熱なので冷やし込めば内部の温度は上がりにくい。

    冷却器や除湿機による除湿効果もあり、大きな結露の問題は出ていない。

    ユニットクーラ

    既設F級冷蔵室(-30℃)

    既設 西荷捌き場(+5℃)

    既設F級冷蔵室-30℃

    -55℃

    既設F級冷蔵室(-30℃)

    既設C級冷蔵室

    自動ラック倉庫(-25℃)

    新設

    東荷捌き場(+15℃ ➡+5℃)

    改修

    34m

    39.46m

    冷凍・冷蔵倉庫

     冷熱システム製作所 和歌山県和歌山市手平6-5-66