アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労...

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商学講集 第磁巻第4筆} i鶴3年3月 【論 文茎 アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労働者の自発的小集団 ホーソン実験とヤンキーシティ概究に基づく一試論一 はじめに スタンレイ・マシェーソンによる生産高麟銀の観察と評癒 本一ソン実験一労簿考の欝発的小集駆についての本賂的調査 翌V 中開総括 V ヤンキーシティ醗究一労鱒者の自発的小集団発生の諸契機についての醸究 v至 おわ今に 疑至 バンク醗線三£による生産高麟鰻の実課 2) 塞発的小集鐵の存窪形態 3) 職場管蓬!者と労騰i者集1灘のi灘{系 めヤンキーシティにおける伝統的コミュニティ秩序 2)コミュニティ秩序の解体と階級的騨害薄立の鑛在化 3) 労掻き者による繕級的i稀雲の主張と労{動運i勤 はじめに 二十量紀三十年代はアメ夢力労縫運動が産業緯合主義の籏鶴の下に復活するとともに,芳養関係 ボ新しい段繕を逢えた時代である。その新しい労健闘係の特鍛は連郵政癒が労使の間に強力に介入 するシステム摂導入された点にあった。そしてそのようなアメ夢力労養震源の新時代の幕はP一ズ ベルト大統領(F亙嬢)のニューディールによって瞬かれたといえる。周知のように,いわゆるアメ 華寿的大量生産システムを極撮に遍いかたちで実現した製鉄・鑓業や緩立機械産業,と今わけ自動 車工業,では労騰総合の存在しない状態が常態化していたのであ参,労菱の力関係は経営の緩倒的 優位の下にあった。こうした状溌が欝33年6痔に全睡産業復興法(翼盈A)が成立することによっ て一一愛した。(ちなみに,憲法修正第十八条一いわゆる禁灌を鎮定した条項一が廃虚されたのもこの 年であった。)これによ移アメ夢力の労懲考は墜緒権ならびに懸体交渉権を保証され,これを契機 として労簿運動は息を次ぎ返したのである。しかしながら運動の主導権を握ったのは従来の職能溺 臼3

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商学講集 第磁巻第4筆} i鶴3年3月

【論 文茎

アメリカ的大量生産体割下における

生産高鵠限と労働者の自発的小集団

ホーソン実験とヤンキーシティ概究に基づく一試論一

富 澤 克 美

   次

   はじめに

   スタンレイ・マシェーソンによる生産高麟銀の観察と評癒

   本一ソン実験一労簿考の欝発的小集駆についての本賂的調査

翌V 中開総括

 V ヤンキーシティ醗究一労鱒者の自発的小集団発生の諸契機についての醸究

v至 おわ今に

 至

 登

疑至

  鈴 バンク醗線三£による生産高麟鰻の実課

  2) 塞発的小集鐵の存窪形態

  3) 職場管蓬!者と労騰i者集1灘のi灘{系

  めヤンキーシティにおける伝統的コミュニティ秩序

 2)コミュニティ秩序の解体と階級的騨害薄立の鑛在化

 3) 労掻き者による繕級的i稀雲の主張と労{動運i勤

藍 はじめに

 二十量紀三十年代はアメ夢力労縫運動が産業緯合主義の籏鶴の下に復活するとともに,芳養関係

ボ新しい段繕を逢えた時代である。その新しい労健闘係の特鍛は連郵政癒が労使の間に強力に介入

するシステム摂導入された点にあった。そしてそのようなアメ夢力労養震源の新時代の幕はP一ズ

ベルト大統領(F亙嬢)のニューディールによって瞬かれたといえる。周知のように,いわゆるアメ

華寿的大量生産システムを極撮に遍いかたちで実現した製鉄・鑓業や緩立機械産業,と今わけ自動

車工業,では労騰総合の存在しない状態が常態化していたのであ参,労菱の力関係は経営の緩倒的

優位の下にあった。こうした状溌が欝33年6痔に全睡産業復興法(翼盈A)が成立することによっ

て一一愛した。(ちなみに,憲法修正第十八条一いわゆる禁灌を鎮定した条項一が廃虚されたのもこの

年であった。)これによ移アメ夢力の労懲考は墜緒権ならびに懸体交渉権を保証され,これを契機

として労簿運動は息を次ぎ返したのである。しかしながら運動の主導権を握ったのは従来の職能溺

臼3

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嚢  学  論  集 第6i巻第藁■号

纏合主義に拘泥するアメ夢力労轡総購襲(A欝L)ではなく,産業瀦緩合主義を掲げる産業磯縫合委

員会(α()),のちの産業購総合会議(C沿)であった。臆37年,ジェネラルモーターズが全米自動

牽労整参考蓬圭合(奪AW)を承認し,後らと労欝協約を締結したのを皮切拳に,駐Sスティール, クラ

イスラーの各鮭も糧次いでそれぞれの労饒纏台とのあいだに労騰協約を締結していく。豪た労鱒組

合撫入者総数についてみると,轡総年末におよそ薮6万人に,そして鱒37年末には約722万人にま

で増翻している。

 労綾関係に政府が穣遜的に介λし,仲裁考あるいは裁甥官として機寵する麟箋が確立したのは

欝蕊年のことであった。この年,全馨労霧騰係法(餐L衰A)が成立した。全撰労騰襲係法は労簿表

に鰐し,解雇の懸念なしに馨ら選んだ労騰縷合を通じて蓬生と羅体交渉をする権瀦を与えた点で轟

類的な法律であった。そして,この法律に基づいて設置された全蟹労騰震係委員会(NL嚢B)こそ

執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

潮待遇,懸体交渉極否などの経営灘の不当労簿行為の機発と交渉単位の渓定をおこなった。(講じ

欝3§年に益金保障法も成立し,労鍵者の鮭会篠鮭についても政癒が積極的紅関与していった点も見

遷せないむ)以鋒,アメ蓼力はピヅグビズネス(痘大独占企業)とビッグレイバー〔産業驚労簿縫合

の大綾織〉,そして致癖の墜考によって労優関係を講整するいわゆる卦ライパ一夕イトシステム,

丁趨鍛rt玉総Sぎste無の鋳代を違えることになるのである。

 とはいえ,たとえ政癒の強力な祇会政策的駕与があったにしても,労髄者自身の麟における購綴

離党選とその成熟がなければ,かくも急速に,またかくも広汎に,労鱒運動が復活することはなかっ

たであろう。本稿の課題は産業縫合主義を受容した労騰老について,と鱗っけ彼らの形成する繕級

的連帯について具鯵的に分摂することである。いわばトライバ一夕イトシステムの蕪愛を労髄者に

麗して再購成してみようというわけである。しかしながら,ここで問題としょうとするのは鰯瀦具

棒的な労鱗繰合形成愛ではない。むしろそうした労鍵縫合を形成するのに先立って必要である欝緩

道徳そしてその具体的発現としての繕級的連帯はどの様な錘史的鰯性を有したのか,またいかに

して形成されるに至ったのか,そのことを隠題としょうとするものである。その際,われわれは,ハー

ヴァードの教会科学者たちがおこなったホーソン実験に灌鬱しようと思う。周知のように,ハー

ヴァードのメイヨやレス夢スバーガー,そして本ワイトヘヅドによって購築された,後にr人聞麗

係論」という名称によって広く量に知られるようになる,経営管理論はこのホーソン実験が基になっ

ている。当該実験においてメイヨとその仲間たちが簸も注§したのは作業場内において労簿鳶が形

成するインフォーマルな§発的ノ1簾団であった。ウエスターンエレク縛ック琶のホーソン工場に

おける欝欝年から5か年にわたる綾らの観察によって,当時,講工場には労鱒緩合が存産していな

かったにもかかわらず労触妻の闘に生産高麟漿淋実行されていたことが萌らかとなったのである。

十九雛紀後半簸の熟練労欝者がそうであったように,二十量紀三十年代の機織釣修練労鱒考もまた

イソ7津一マルな自発的小集馨を核に.生産高慧罎を実行していた.われわれはさきに十九愚紀後半

覇における熟練労鍵表の躇級的連帯について分析をおこなったとぎ,綾らの実行する生産高麟醸に

手がか今を求めた。そして,そうした生産高譲鞍は労鍵者の自発的小集鑓の強さに成否がかかって

いることを確認した。すなわちそうした労鶴考の自発的小集懸こそ労繰老の繕級的連帯を最もよく

表現することを蓬解したのであったi》。以上の点から,後らのホーソン実験が,われわれの醗究にぎ

暮埋土

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富澤:生産高霧軽羅芝と霞発豹ノ参集馨韮

わめて貴重な醗究素読を擾供する可籠姓があると判懸でぎるからである.この労鶴考の自発的率集

遜についてもっとも詳総な分轡を施したのはレス》スバーガーであった。われわれは綾とディクソ

ン,W灘捻盤」.至)lc齢。鷺の共著ぎ経営管還と労欝老耄,翻礁偲ε欝ε嬬4寵醜ε賄漉εγ鱒に簸も騨心

を集中するつもりである。後らの醗究を通して労騰老の自発的小集団の具棒線を掘握すること,こ

れが本稿の第一一の課一題となる。

 しカ・し, ホーソン実験に注脅する選1窪甚まこれにとどまらない。第二の理遙はメイヨの轟葺究拳簿想に

麗達している。メイヨは建業文勢こおける弄、鶴間誕のなかで,労織考開題具棒的には饒率観

題,を解漢するためには単に作業場内藤,あるいは工場という整い空間を問題にするだけではなく,

綾らの生活空聞,すなわち鍾金環箋のなかで労1勢者を楚握しょうとすることが必要であることを熱

心に説いている。事実後は,ホーソン実験を工場という醸定された空鷺のなかだけで総織化したの

ではなく,それをコミュニティの醗究と接合させるということを購懇したのであった。そして復は

そうした醗究を実践する協力者としてW.ウ童一ナー,W、島oyδW3欝εrを得ることがでぎた。

ウ産一ナーは馨薦被会学者の闘では影ヤンキーシテ擁の一一連の醗甕によってあ重継こも有名であ

るが,そのヤンキーシティの調査欝究がメイ葺たちの承一ソン実験と実は蜜接な麿機的騨連嚢を

もっていたことは寒参知られていない。経営管蓬学説史欝究では,メイ葦のウォーナーとの関係は

購題にすらなっていないのである。メイ欝は縫業文墾における人間購懸垂の第六章夢筏金秩序に

及濾す産業の環礁購一叢術の発展とアノミー一」のなかで,ク夢フォード・シ蓋ウ,C至適。羅S雛w

たちシカゴ大学グノレープのシカゴ醗究とともにウォーナーたちのヤンキーシティ藩究を取む上げ,

縮互に比較することによって工業化が社会秩序にもたらした影響について講遠している麟。ウォー

ナーも,綾らの醗究が,メイ欝たちのホーソン実験と一体のものであること,それに触発されて権

想されたことを「醗究の趨源」を説窮する蕊分に.おいて窮記している4}。これらの若干の事実をみた

だけでも,メイヨが労欝愚管饗の開題を,趨霧化,換言すれぱアメ夢力の藪統秩藩であるコミュニ

テ尋秩淳の解体という,よ吟広い視野で考えていたことは疑いえないのである。そこにわれわれは

踏寺代韮のなかで経営を掘握していた,すくなくとも掘撰しようと努力していたメイ…}を発見するの

である。そこでわれわれも震た,メイヨの購懇に従って,ウ渚一ナーたちのヤンキーシティ醗究を

艦.とに乗せ,労縫老の自発的小集霧の形成とコミュニティ秩序の解体がどの様に襲達するのかを,第

二の課題として験試すること1こしよう。

 われわれは,ホーソン実験とヤンキーシティ欝究の縷討に先立ち,先ずその先駆ともなったスタ

ソレイ・マシュづソ,St麟ey露.醗at魏wso盤の抹緯織労練者の生産高擬瞬.盆癬痂麹欝摩

(短夢魏殴欝醗g び欝馨4漉2ε4 挿語漉醐851を取むとげておきたい。マシューソンはウイ夢アムズ,

W簸童t塗霧W滋ね雛sとともに,生産高警鰻は機織釣修練労縁者の閥にも…・般的に箆られる現象である

ことを瞬らかにした最も窃難の観察者の一人である。マシューソンの醗魔を取合上げる薦接の理密

は,メイヨとその仲間たちの藩究と箆鼓するためである。これによって,なぜメイヨたちが新しい

羅営管運論を摸索しなければならなかったかを選解する手がか今がえられるであろう。そしてわれ

われは,それと鶴時にメイ灘たちの意義と醸界についても言及しなければなるまい。

πゴ

i

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醸  学  論  集 第磁巻第畦琴

嚢 スタイレイ・マシ漁一ソンによる生産高麟限の観察と詳細

 マシューソンカζ労騰i毒の生産高態彗猿という醗究テーマを悪い立つにいたった経緯は, およそ次の

ようなものであった。

 マシューソンがcoo§erat鉾ecolle薯εの脚rso鍼ei6e費雄t盤e厩のディレクターをしていたとき

に,5選閥の董場実習を終えて後を尋ねてきたある新入生があった。その新入生は鍍に碧われわれ学

生は獲主に薄して最大の盛事量を鍵供することを擬待されてはいないのでしょうか量質鶏した。マ

シューソンがもっと詳しく事簿を議すようにというと,その学生は次のような毯来事を説霧した.

「私はB捻熱Co殖§餓yで実習を行ったのですが,ベス卦を尽くそうと一生懸命に仕事を始めた途端

に職場の紳間(である労練者)の玉人がやってぎてそんなに。急いで仕事をするなと言うのです。私

は彼の言うことを無視し豪した。すると次々に紳開がやってぎては講じことを言うのです。そして

最後に・絃職長までも漆私のところにやってぎてやはウそういうのです。」そこでその学生は仕事の

スピードを言われた透絵落としたというのである。ドそうしないと紳闘奔れにな鯵かねないと考え

たからです。でも,ベス卦を尽くしていないということにとて毒心苦しい思いをしました。」マ

シューソンにこのような実状を訴えたのはこの学生i人ではなかった。ここ数年来,講ごような経

験をした学生は数多くいた。そして,このことが綾をしてこの醗究に蒼手さ量たのであった61。

 当時,生産i高擦整疑は,敢然として,労働縷合の{t業とみなされることカtおおカ~つた。生違…:高霧彗限

を押し進めているのは労鍵総合であるという非難が一般に藏存していたのである。しかし実際に。は,

工場実翼をした多くの学生が指摘しているように,素線織労簿老の闘にも生産高麟醸が議行してい

た。それにも拘らずそうした事実が無擬されているのは「労簿縫合こそが諸悪の擾元であり,狡労

繰繊合(の態慶)こそが縫薄善であるという考え方」が教会的に流通しているためにほかならない。

野労勝者が労麹縫合貴もしくはそのシンパであるということは,とりもなおさず,でぎるだけ少ない

労織でできるだけ多くの賃金を得ようとするようなタイプの人聞である,ということを毬会的には

意殊する。しかし労1勤者が葬懇合員であれば,麟縁なる悪辣にでもあれ,蓼ボルシェヴィズム書の思

想の麹懐老であると疑われることは1ない。非懇合員が生産高麟綴を行っていることが翼らかとなっ

た場合には,そういうことをするような人聞は単に息精で向上心がない,という理癒替けで片付け

られるのだ。」舞

 「労鱗綴合指導者たちは生産高懸醸を労簿組合運暴と闘一視されることに抵航を示す。後らは生産

高擬撮という行為も,またそれを畷道することもしていないと主張する。確かに1,生産藷麟霰は労

勝者の健康と安全のために必要な政策であるとしてこれを正当化する捲導者も一蕊存在するが,多

くはこの政策をもはや時代遅れであると鴎書する。生産高麟綴がただ専ら労鱒縫合の政策であると

は言えない。この点では労鬱葱舎指導妻はまったく琵しい。すでに欝麟年にウィスコンシン大学の

コモンズ教授が匿実際のところ,生産高麟譲は労鐵総合が纏織される以前にも行われていた』と述

べ,これを裏付けている。葺モンズ教授は続けて排縫合員は労鱗鏤金のメンバーになったからと

いって§分の本性が変わるわけではない。そうではなくメンバーになることによって綾がやろうと

憲っていたことをやるための力が増撫するに過ぎない選と遠べている。轡

 以上からも分かるように,マシューソソの藩究動機源,労騰経合員でもなく玄た怠鷺でもないご

一圭8一

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富澤二生産高講縷と自発的小集強

く普通の工場労鱒老参,なぜ社会的に葬難される生産高調鰻に走るのか,その凍露はど乙にあるの

か,それを解舅することに,あった。ごく普通の労勝者,それはマシューソンにとって,労麟を良心

の零梅とみなし,絶えずベストを尽くそうとする,そのようなタイプの人聞であったことは馨違い

のないところである。(資本主義の精神の抱懐考!)マシューソノはド縁とんどの工場労衡者は生産

高麟隈それ自体を不道徳雑なことであるとして績んでいる」ことを強調している。9}換言すれば,多

くの労鱒考は奉当意やむたくないのだけれども,韓かボ鍍らを生産高麟縷に追い込んでいる,との

韓藪に立っているのである。マシューソンは,生産高慧醸(怠業)が人聞の全人狢的発展に著しい

害悪を及ぼすこと,さらに不道徳的な鴛為をなしているという負騒から心蓬的打撃となること,こ

うした詳細を文句なく支持する。そうであるがゆえに,彼は生産高麟譲をゆゆしき開題と一疑なし,そ

れを数還することがでぎなかったのである。この点,生産高髄醸(怠業)問題を道徳縫題と見なし

たテイラーと同じ地平葦こ立っていたといえる。購

 では,一体なに淋労勝者を生産高麟羅に追い込んでいるのだろうか。マシューソンの観察結果を

見よう。マシューソンによれば,生産高擬霞の原馨には次の六つがある。第一に職場の労鍵老仲闘

からの参簾強擬,第二に職長などのボスの命令,第三に賃率の張き下げ圧力,第聾に暗闘藩甕熱の

喜在,第五に失業の恐れ,そして第六に鰻人的不満,がそれである。

 第一の原籔についての事縫としては,と今わけ新参老が標的となる。すなわち,新しい職場に覆

われたとぎ,霰は仲闘の労勝者に予め生産能率の許容酸度を尋ね確認しておくのが通舞である。こ

れが,うまく紳闘と折り合いをつけてゆく秘訣であることは疑いえない。

 「ただし,全ての労麟考が集麟的圧力に麗して生産高麟覆に参撫するわけではない。難癖なる説得,

航議,脅しにも羅せず,職場を支蕊する考え方に易然と反難し続娃る労麟考も存産する。」勘

 第二の原因についての事綴として,耀えば欝分の蔑しい友人ができの良くない労鱗者である瘍合,

後が葬ついてゆける」程護:の速穫に生産を落とすように饑きかけるような,いわやるヂえこひいき」

に起霞するものもあるが,そうした事葎彗は少なく,多くは蕊下である労簿者との間に友好的な関係

を維持したいという動機が背景にあると考えられる。舞えば,麹分の下で鐡く労齢老の賃金に薦接

影響を与える賃率の引ぎ下げを鞍ぐため,上司が率先して生塵轟麟銀を羅織する場合がある。実灘,

第二の漂石は第三の療霞と密接に関連しあっていることが多い。その典型的事纒を一つだけ挙げて

おこう。

 ある痘大窮勤車工場に於けるヴァルヴグライノダー作業認門の溺である。ここではいわゆるグ

ループボーナス鱗度の賃金体系が採霧されていた.すなわちヂ作業蕊門全体の産量量が,(予め定め

ておいた)ある基準量を越えたとぎ,その度合に応じて龍率付撫給が癬算されるというインセンチィ

ヴ・システムである。ある一人の労働者が羅馬されたとぎの生産能率は玉総%であった.これは暗

闘当り85セントの付擁給率であった。§ケ擦後労騰鳶,職長,それに総職長が集豪今,生産能率を

慧§%蛮で引き上げても賃率の引ぎ下げを招くことはないであろうということにな吟,さっそくそ

うすることになった.これによウ賃金は暗闘当り§轡セントの龍率慰撫給がつく訴算になる。職長は

鐸漂を実現するためには麺々の労鱒老ボどれだけの縷数を蘇饑しなければならないかを謙算し,そ

の結果害彗当量を§簿鱈とすることになった。この数魑はいく人かの労騰老にぱ後らの労髄能力に銘

してかな疹蔽い水準であった。それでも労勝者のなかにはi鱒%への生産龍華の引ぎ上げは会社綴

i§一

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籍  学  論  集 第磁巻第罎暑

解許容する承準を越えているのではないか,暗闘当言)鱒セントの穀撫給は時鷺醗究孫の介入を招き

賃率の雛ぎ下げに給桑するのではないかといった恐れを招く者もいた。その中のi人は次のように

述べている.秘編磁はそ麟認無鰍て翻癒くとも時間当参茎灘ドノレないし主筋ドノレの麹

給率を達成することはたやすい.しかしぞうすれば生産能率はあま鯵高くな参すぎて必ずや羅介な

事態を捲く。呈すなわち賃率を弓iき下げられるということである。)なぜ職長あるいは総職長さえも

労簿能力のある後のような労欝者ができるだけ多くの賃金を得ることを望まないのかと問われると

韓の労織老は蓼それは綾らもわれわれ同様に賃率の群き下げを望んで轍いないからだ。もし賃率の

瞬ぎ下げが行われれば労鐵老の反感を買うだけであ今,多くのトラブルを招くからだ。圭と誓えてい

る。」轡

 これから墾らかなようにこの職場で絃職長董びに総職長に.よってグループ全体の生産蕎が統麟さ

れており,その量は平均的労衡老が無蓬なく容場に「ついていくことが鐵来る」程度であった。

第三の原懸こは経営の賃金政撫こ鰐する労縁者の扱ぎ熱・不動複接に表現されている・労麟看

たち縁たとえどんなに作業が変わらない猿袴賃率の撰き下げは得わないと撮証されても,蓬灘老が

許容する賃金には・一定の鰻吟があることを知っている。

 r賃率引き下げの恐れから労簿者を解敬する状溌が凄現しない醸甑綾らは最大の籠率を発揮する

ことは1しないであろう。」獅

 これに麗達して,賃率の引ぎ下げが行われないということが労鱒者憲身によって確証されたとき

には,労簿者は喜んで最高の能率で作業をし,従来とは比較にならない縁ど高い賃金を獲鬱してい

る鯛を,マシ諜一ソンは忘れずに記している譜1こうした舗蓋を多く見ているがゆえに,マシューソ

ンは依然として労鱒表の多くは経営の鶴で条件さえ整えてやれほ最大の饒率を発揮することを確緩

することがで’ぎたのであろう。

 ところで,この賃率の瞬ぎ下げに騨わる原馨はイγセンチィヴ・システム」駕e欝t魏e sys艶搬の

採灘とともに,むしろその深亥彗さを増している。しかも,簗獲の原石である時閤醗究係の存産と密

接不可分の関係にあることが重要である。マシューソンは次のように遠べている・

 穣毒間藩究があらゆるインセンチィヴ・システムの必要不再欠な前擾となっている。そして再計灘

が常に賃率の引ぎ下げを結果するがゆえに蒔闘醗究は非常に強国な生産高慧猿を呼び起こすことに

なるのだ。ある労騰老ボ『鋳縫醗究はわれわれから取吟上げるばか今で簿ももたらさない。暗闘醗

究が行われた後で賃率が引ぎ上げられたという認を聡いたことがない悉と達べているが,これこそ

多くの労灘者の心構を的確に代弁している。盛紛

 具躰的に簿を嚢的にして時閣麟究嫁行われるのか,それを窮らかにしているのが次の事鰹である。

 ある,緩合の存産しない鋳造辮における職長は労麟看たちの隻金実績を注意深く観察するという

ことを行っている。そして賃金が時間運勢7§セントを越えると作業の再計灘を籔行ずるのだ。さら

に暗闘醸魔が終了すると必ず賃率の愚ないし欝%引き下げを行うのだ。たとえ労騰煮たちが暗闘

醸究が行われている魏間中どの嫌な生産蕩麟隈を行襲うがそんなこととは無襲係に臨得されるの

だ。すなわち職場管選考は時間覆究を賃率引ぎ下げのための単なる導実にしているに遍ぎないG要

するに時懸当撃得セントを超遺する賃金実績が観察されたことのみを理由に賃金カヅトを行って

いるといえるのだ。しかもこの鋳造勝では少なくとも一度隻金率弓捲下げを逡って適駕したことが

一2春一

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富澤:生産轟鱗霰と察発釣小集獲

ある心つ豪参ここでは2遷闘毎に賃金支払いがなされるが,その途中で賃率の引き下げを決定しし

かもそれをこの2遍縫全藻に適懇したのだ。労矯煮たち糠支払い遜銀になってはじめてこの事態を

知ったという。ちなみに約懸人の労縁者は外馨からの移疑労麟者であった。購

 この鱗から時間観究が隻率引ぎ下げのための霞実になっている様がよく灘解されるであろう。そ

うであるからこそ労鱒煮たちは鋳闘醗究係が設定した醸界値を越えることのないように集醸で生産

を統麟したのである。

 だが労働縫方に優れた労麟考菰往々にして鞭界を越えて生産を行ってしまう。そこでそうした超

過分を羅藪するために編み鐵されたのぶr銀行」,盤e紘蝋と呼ばれる方法である。すなわち超邊

分を見つからないように秘窪し,それを翌馨分に画してし蛮う方法である。蒔として超過分は仲闘

に貸し与えられることもあった。こうすることによって職場全体の賃金実績は平準化されることに

なる。だが実際は超邊分を鐵さないように労簿籠力に優れた労鱒妻は必要な量に達すると暗闘を潰

すことにいそしむ。マシ諜一ソンは次のような輿稼深い事擁を紹介している。

 「ある機械製造工場の総立離鷺では労縁者5人でiつのグループをつく参,共通の作業を行ってい

る。 こうした労欝老のグループを逢つ菜ねるのが講職長の職務である。各グルーブは替ミ嚢彊こ合格し

た総立済み器贔の数に感じて支払いを受けた。各労簿者は鋳闘賃金を基本としそれにグループとし

て支払いを受けた分をボーナスとして簾算されたものを賃金として選毎に支払われていた。それ故

講一の隻率を適絹される労禽者は皆等しい賃金を得ていることになる。共通のグループに属してい

る労鰺者は等しい賃率を適驚されていた。謹職長は5人の労鱗者に等しい割当量の仕事を割ウ振る。

麺々の労勝者の生産能力は著しく異なるし,嚢続隼数も3馨から3年半玄でといろいろである。し

かしそれにも鈎らず遷賃金の実績は全員等しいのである。

 ファッティ撫t鉾は最も速いスピードを誇る労鱒考であった。鍍は麟当量を終業暗闘よウもレ2

時闘も葱に緩み立て終えてしまう。そればかむか披の作業のベンチの下には完成した総立済み器品

iβ分と準備得程の緩立済み薬品i遷聞分以上が隠されていた。絶秀パットP厳はもっとも長い3

年半の勤続であるが,縷は銀行紅ため込む努力はしない。若干量を隠むてはいるがファッティに比

べれば鍛々たるものだ。綾によれば匿そんな努力をしても無駄だ。スピードを誇って侮になる。ど

うせ賃金はおんなじなんだから。みんなが速度を上げれば賃率を蜜誇下げられるに決豪っている。こ

の仕事についてから3,蓬聾の賃率引き下げを経験しているんだよ壌ということになる。

 醗職長もパッ卦と講じ考えである。当該蕊雛全体が暗闘醗究係の介入を招かないぎ鯵ぎりの水準

まで賃金実績を高めていた。実際はその水準を越えていたのだ。すでに講職長は暗闘醗究係から許

容値をこえた以一と再計灘を行わなければならないとの警告を受けていた.しかし,職長が講職長に

暗闘藩究係が定めた許容水準よ鯵もi人の労霞猪について暗闘当今§セント程獲の超遜までは鋳闘

醗究係の介入を招か鍛ように守ることを約束していた。件の認難は未だその天井纏には達していな

い。だがその纏を越えないようにするためにはファッティのような労騰能力のある労欝考はこれか

らも毎霞暗闘潰しをし, さらにせっせと銀行にため込まな診ナれ吾まならないのだ。ヂマ}

 周知のように鋳聞醗究は科学的管建法のための重要な要素であった。しかし,多くの導入縫が窮

らかにしているように,それは科学的管蓬のためではなく,もっぱら賃率引ぎ下げの優法として採

灘されたにすぎなかったのである。この厳然たる事実からマシューソンはr(いわゆる)科学釣管運

一2i一

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商  学  講  集 第§至善第壕号

法は労鰻喫約に関する労縫双方の信頼麗係を発展させることに矢数した」餅と述べ,現行の科学的

管理法はテイラーの鷺遠した真の秘学的管理法とは継て非なるものであると臨罪している。

 第五の原醤についての事弼としては次のような事鰹がある。(但しこの事携は職長などのボスの命

令を原露として発生する生蕪高麟縷の中で取参上げられているものである。)

 レイオフを露遷する方法として職長が溝じ仕事を反復させたう蒔闘濃しをさせることがよくあ

る。とくに維持管運を挺当する労勝者の闘善こは秘蜜の場勝があ今.仕事が少なくなると上講の黙認

のもとに.そこで曜潰しをする。耀えばある自動車工場のベンチフ痔アマンは,レイオフが近い将来

不可避であることを知って,露分と濃分の部下の解雇される騒をできるだけ先に延ばそうとあ毎と

あらゆる方法で馨業速度を落とすことを試みた。労轡者はでぎるだけゆつく吟と,しかし外嚢、Lは

忙しそうに見せながら佳事をすることを懇待されていた。甥

 以上の事綴について総抵すれば,マシューソンが挙げた集団的,績織的な生産高麟隆の事灘はもっ

ぱら,経済変動に起馨する失業への恐れ。,あるいは経営管蓬の賃金政策に隣する麟銃措置として発

生しているのであ参,その隆参ではぎわめて合運的な動機に基づくものであったということができ

る。すなわち,生産高瀦猿は涯撰的な経営管運優位の状溌下で労縁者が採欝しうる賃金や職場をめ

ぐる唯一の交渉(ないしは騨争)手段であったのである。よ参高い霧来高率の強意を,また賃金が

一定にとどまっている場合には,労簿の伝統麟なテンポの維持を嚢的として,あるいは不溌のとぎ

は職場を守ることを嚢的として,総織されたのである。こうした事擁が豊富かつ多彩であるのに較

べ,魑人的不満としてマシューソンが取り上げる事擁は,一と溝が不公影であった参,あるいは農心

的でなかったりした場合についての事鯛がもっぱらであり,…面的であるというそしりは免れない。

ただし次に挙げる事弼は纒人的不請として取り擾われているが,むしろ,作業スピードに駕する経

営管遷の一方的決定に薄統する手段としても生産高麟撮が実施された鯛として重要である。

 ある巨大自動輩工場に勤務したメキシコ人の鯉である。彼の職務は自動率エンジンのシ夢ンダー

ヘッドのナットがしっかむ締められているかどうかをチェックすることであった。ナットの数はi

つのシ夢ンダーヘッドに灘数纒1あった。もし茎~2のナットが申分纏められていないとぎにはそれ

を纏めること。しかし3顛1以上が締められていないときには勅率の上からそれにチョークで簿をし,

コンヴェヤーから降ろすことになっていた。しかしやがてスーパインテンデントが余鱗こも多くの

エンジンがコンヴェヤーから降ろされ堆鑛していることに気づいた。よく調査してみると件のメキ

シコ人が2燧のナットが緩くなっているとぎそれらを締める代わ参に新たにもうi鰻を緩め,そう

してからエンジンをコソヴェヤーから鋒ろしていたためであることが分かったというのである。2

纒のナットを締めるよ箏もi懸のナットを緩める方がたやすいからであった。鰯

 これを単なるモラルの欠類と見なすなかれ,である。とりわけ作業速度の設定に合運性を欠く場

合,労麟者は生産高麟張に走る.上の綴はたしかに労鐡考の魑人的仕業という性格の強いものであっ

たが,次に述べる缶詰め工場の綴はそうではない。

 ・㍉カーは缶詰を箱詰めにし,その箱にシづレを鮎って(倉塵に)運び鬱すのが仕事であった。こ

の箱詰めのラインではi分閥季こ8暮靄の缶・誌を籍i詰めにするのがノルマであった。だがコンヴェヤは

すぐ缶詰で…・郷になってし震う。するとその度に.機械が停生するのだ。機械が停止している闘に滞

留した爺・誌を箱詰めすることがでぎるというわけである。機械を停達する方法は互いに馨醗慧をし

22一

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富澤:生産嘉離漿と臼発的小集緩

て誰かが(誰でも購わない)缶詰かブ婆キの破片をコンヴェヤに意彎曲に突っ込んで機械を停掛さ

せるという方法である。このラインの労簿老は皆機械を停産させる行為を豊当であると考えている。

なぜならぱ従来i分隠縫欝のスゼードであったものをある「チーズエンジニア」,c轟eesee簸墓溢eer

(チーズエンジニアとは実行不薄能な患い付ぎを押しつける,現場を知らない鼓徳老を郷捻すること

ばである)がi分闘8{昇霧にスピードアップしたのだが,霰の患い替ぎ畠ま蒙ったく実状を無視してい

るものであウ,とうてい不可籠であると考えられるからだというのだ。鋤

 こうした事綴を除けば,魑人的不満を原馨とした生産高麟猿についてのマシューソソの説霧は皮

穰的であるとの幾判を免れない。懸人的不満は労縁者の名誉の開題として疑えられなけれぼならな

いのだが,マシューソンはこの点を捉え損なってしまっているむと蓉わけ隠題なのは,そうした懸

人的不請の中にはかのテイラーに激えば自然的怠業と見なさなければならないような事擁も含叢れ

ていることである。鰹人的うっぷんばらしやできるだけ楽をしょうとする意識から発した不誠実な

行為すら生産高麟醸として列挙されているのである。こうした麺人的生産轟麟隈は繕綴道徳からみ

ても許し難い行為であろう。こうしたところに生産高麟譲を基本的には不道徳的であるとみなすマ

シューソンの思考方法が顔を墨している。そして遠にそのモラルが,労鍵老の不識を霰らの名誉と

麗係・づけて理解することを紡げていたといわなければならないのである。

 綾の場合やはり基本的には生産高麟罎を賃金などの経済的利害から捲握しているにすぎなかった

と言わなければならない。その意蕪ではテイラーとまったく瞬じである。結縁,緩の魑方箋も科学

的合遅性に立興した真の科学的管鑓法の導入,すなわちテイラーに立ち帰れ,と述べるにとど豪っ

ている。そして,マシューソンがその秘学釣管遅法を最も遷懇に近い形で実愛している灘として

フォード桂を挙げていることが,まさに。綾が経済的動機説に立耀していたことを・象鬱している。訟

生産高懸鰻を労簿考の名誉の隠題として疑える方法的立場,換言すれぱ栓会的動機説は,メイヨと

後が指揮した承一ソン実験を待たなければならなかったのである。

醗 ホーソン実験一労働者の欝発的小集団についての本格的講査

 二十盤紀の二・墜十年代のアメ夢力では,いわゆる大量生産璽機織体系が労麟毒に及減す悪い影

響についての議論が沸騰していた。多くのモラ婆ストや知識メ、が大量生産披講の葬大鷺性を非難し

ていたのである。綾らの主張するところによれば,労繰老の最大の不満はそうした援徳が労懸を強

化するとともに過嚢:な茂復牲を強いることであった。そうしたことが本来あるべぎ労鱈の喜びを

奪ってし重い,労1動者を遍羅させている,との捲擁であった。聯

 メイヨが承一ソン実験に取り給んだ諜の最初の霞的縁,まさにこの産業心遷学上の総題に関連し

ていた。労騰着たちの疲労や作業の単調さ淋,籠率にどう影響を及醸しているのか,これを講査す

ることであった。この実験のために選ばれたのが電話継電器綴童謡門,艮e玉ay As駝猫も蔓y(以下箏レ

イ総立蓊欝と略記する)における緯立工の勝人労鍵考集羅であった。しかし,その実験から得られ

た結果は,憲麟に反して,労購老の籠率に影響を及ぼしているのは疲労や単調さではなく,むしろ

焦業窒の鮭会環境であるということであった。実験が進むにつれて,5人の婦人緩立工は飛鍵的に生

産籠率を増進させていったのであるが,それは労騰縛闘や鉢憩鋳関の変動とは無縫係であった。む

3?]

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繭  学  論  藁 箒磁巻筆彗号

しろ綾女たちの生産籠率を高めたのは実験室という新しい作業環箋そのものであった。掬すなわ

ち,破棄たちによれば,それまでの作業環箋において感じられなかった解敏感,充実感を陳わうこ

とがでぎたというのである。解放感とは,作業場での労働者の仲闘との琶会的変通を薄物にも妨げ

られることなく馨譲に楽しむことがでぎることから得られた感溝であった。綾女たちの面接結果に

よれば実験作業室においては一方でボスからドライブをかけられることもなく,達成しなければな

らない縷漂纏」飴藪eyもなかったし,蚕た縫方では{輔1から強擬されるr螺霧ぎ鈴をa璽雛郵即

ち生産嘉麟鰻1筆毒)もなかった。このこと解実験作業室の雰離気を麟的に変え,後女たちに解敏

感を与えていた。また,充実感とは,作業条韓の変更などの漢定に参擁しているということから得

られる満尾感であった。メイ麟ま次のように遠べている。媛女たちは最高経営幹認たちとの実験に

ついての会議に参藤を許されていた。r綾女たちは最密はにかみと不安と,そしてたぶんいくらかは

会鍾の意鑓に薄する疑念とをもっていたが,後にその態護:にはきわめていちじるしい信顛と率直さ

があらわれるにいたった。予定どお参議錘された条件の変化がおこなわれるたびに.籔女たちは事

膏雛こその協議にあずかり,しかも破女たちののべる意見はよく頬聴され議講された。そしてとぎに

は獲言を否定する鍍女たちの反鰐意見すらいれられた。かくて,グループの老が重要な漢定にも参

睡できるという気持ちは窮蕪に深まってゆき,心からとけあって…体となった。」鮒

 この淡定的事実を得てメイヨはインフォーマルな労欝巻葉醗について,蜜たそれとフォーマルな

管蓬綾織の騨係について,深く思いを巡らすことになる¢)である。連舞舞われているように,労縷1

考を専らよウ多くの賃金を得ることを藝的として労簿に励む存在であると見なすことに後は疑問を

呈する.労鱒老はむしろ作業紳闘との鮭会的交通を楽しむために労鬱しているのではないか,メイ

麟まそう考えるのである。そうであるとすれば愛行の経営管遅は,婆レイ懇立部輿の実験作業室と

は玄さに反対“に.,労綴1者のそうした塞発的小集懸の社1会的機能を無視していることになる。これこ

そ生産高麟醸をはじめとする能率問題の究極の原馨ではないか。こうして経営の管遷糧織と労鱗者

の露発的小集灘との穰互麗孫を観察するために選ばれたのが電話交換機接点螺子醗線鋸鷺,β凝藪

W麺嚢墓(以下バンク醗線部門と略記する〉であったのである.そしてわれわれはこのバンク配線蕩

門の観察を通して実際の作業現場における労鱒者の塗発蔚小集毯の喜在形態を知ることがでぎるの

である。

 婆レイ緯立蕊警での実験と異なむ,バγク醜緑藻響での実験では,実際の作業綾織も緩み込むた

めに簸長,G紛囎C振鍾やフ愛アマンたち職場管遷姦も参撫していた。ちなみにバンク饒線蕊門に

おける懇織は次の逸参であった,基本単位としての労轡考の作業集羅隷簸長によって捲揮統麟され

ていた。そうした無業集懇をいくつか包含したものがセクションであり,これを統揺するのがセク

ションチーフ(蒙本ではさしずめ主任といったところか)である。セクションのうえにサブデパー

トメントがあ参,サブフォアマンが統揺する。フ愈アマンはバンク醗纏蕊門としてのデパートメン

}の統括責任者である。紛(総本ではさしずめ係長に根当するであろうか。それゆえここでは蛋破e一

盛鍛を駿長と翻訳するのは不適当と患われるのでその豪まフォアマンとしておく。)

 鍍験者となった労鱒者についていえば,i人を線き2春歳から26歳重での比較的i若い労織i蓄であ

る。但し,すべて2年以上の紫綬毒からな参,綾らの平均勢続年数は逢年であった。換言すればほ

人を除いて)その諜業に習熟するに十分な経験を積んでいる労麟老集懸であった。また,後らの学

一一Q唾

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窯灘:生産高麟獲と霧発的小集羅

羅畷、 綾験者ヂ)購駿1(バンク醍線蕊碧胎

盤☆玉壷副…ループ…wエi221罵槍麹…軒ラ輝人

饒廼・題

民鉄クノ冨 7 独身の震i    」 子・壁 i霧携7蟹オ

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i鱒…トルコ  しア酬二猷         一 1;

慶 3年(大学)7年春舞

欝典1裂oe嶺簸sむeで鯉r&隅磁so賞,鉱醗躍ぎε鱗ε縦醗だ醗ε協。矯覇ゆ‘鉱夢.鱒垂

歴捻7年生疫での葛等教官程度の学慶者が7人で単数を占めている跡,残航ま轟等学校卒業もしく

は中退者であ参,里人は大学に3年驚在籍した経験を膚している。また,後らの窪身震はアメ妻力以

外に5力馨に及ぶが,2人を験く残参全員はアメ夢力生哀れである。鍬

 さて,被験者雑人の内訳は§人の翫織工,3人のはんだ付け工,そして2人の験査係であった。た

だし検査係は縷織上検査部,懸路ec縫。簸9ra難磁に翫羅している。3人の醍線工にi人のはんだ懸け

工が割合振られていた。蔑線工のなかはさらにコネクターco懸ec沁rを鐙当する老とセレクター

se茎ect破を握当する者に分かれていた.観察室では6人(記号ではWiからW§と表わされている)

がコネクター醍織工であむ,残参3人(講じくW7からW§と表わされている)がセレクター灘線

工であった。コネクターの醗線の方解熱練を要するといわれてお吟,一般に賃率も高かった。そし

てコネクター醗線工の優位は鍍らの作業場勝が部渥の蘭方に定められていることにも示されてい

る。また,醗線工ははんだ付け工よ参も上位に位置づけられていた。(ちなみにはんだ付け工3人は

Si,S2,S蓬の記号で示されている。)はんだ付け工,セレクター誕織工,そしてコネクター緩織工は

この類で昇進の晦梯をなしていた。すなわち新参老は豪ず,はんだ付け工としてスタートし,その

後セレクター蔑織工あるいはコネクタ遷灘エヘと昇進をする。絶し,セレクタ遷醗工とコネク

ター灘線工との簡の籍差は労騰1姦ぷ懸っているほど確かなものではなく,緩妹である。いう重でも

なく昇進に伴って賃率も上昇する。箆

 賃金はグループ露寒高賃金麟嚢1,&syste搬。蓄gr{灘多玉}艶cew《)ぎ鼓という,いわゆる…種のイソセ

ンチィヴ・システムによって支払われていた.これ縁グループ全体を賃金支払いの基本単位と昆な

一25一

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薦  学  論  隻 第磁巻筆4号

し,そのグループの労縁者が緩み立てて毅籍した蕊品の数の総隷に蕊晶一綴喜むの賃率を乗じた鰭,

これをグループ金棒の賃金総額(掌)とし,これを各労縁者に籠率に応じて鑓分する方浅である。そ

れゆえ緩み立てて綴寒した器品の総数が増擁すればそれだけ賃金総額も増え,それに応じて労鷺者

纒人の受取額も増撫するというわけである。各労縁者の受け取るべぎ賃金(Wl)は,まず能率に応

じて漢められている暗闘当今の賃率に全労簿時懸数を乗じた額を基本賃金(3)とし,それにグルー

プの賃金総額丁からグループ全体の基本賃金総額(A)の差額を基本賃金総額Aで除した纏(これ

をパーセント脚rce猷a蓼εと呼ぶ)を基本賃金農に乗じた額を換算して決定される(W皿3×T/A)。

この賃金麟甕の下では,纐えぱ,グループの一一都の考落(能率を嚢上させて)暗闘賃率を一と昇させ

たとしても,グループ全体の生産高が変わらないとすれば,賃率が変わらなかった残般の者は結果

として賃金を藏少させることになる。賃金をグループ全体で増撫さ重たいとすればグループ全体の

墨来高を増顔させるほかない。それゆえ,この賃金懸覆の意緩するところ獄,グループ内の労傷者

が互いに協力し合ってグループ金棒の能率を増大すること,すなわちそうした一種の連帯責蓬の体

鰹を労勝者のグループに定藩させることであったといえる。蹴

 われわれは以上の諸離婁を・踏支え,承一ソン実験を,蝕バンク麓織工による生産高麟漿の実鰹,

2)塞発的小集懇の存窪形態・そして・3)職場管遅老と労鱗者集懸の関係・の3点について紹介し

よう。ただし,われわれの基嵐姿勢はあくまでもわれ.われの欝究のための素材として瀦離するので

あ吟,決して実験の忠実な解説を意慰してはいない.比較的自密な態獲で事実の取捨選摂を行った

ことを,予感される混蔑を避けるために前もって藪っておきたい。

夏)バンク醗線工綴よる生産高籍縷の実鰹

 パンク濯線都門は湿線が完了してはじめてはんだ付けの作業が可能とな参,重た験査はそのはん

だ付けの終了を待って行われる。それゆえ,当該諜門の作業速度は蔑織工の能率によって規建され

ているといえる。被験者である9人の醗線■の作業能率をみると,i日の標準作業量,すなわち葦葺

にどれ縁どの龍華で作業することが妥当か,をあらかじめ定め,それを遵守していることが羅認で

ぎる。湿糠■iの作業は,2馨蓼ポイントのパンク2つを,あるい1ま2暮暮ポイン卦と欝碁ポイントのバン

クを縦に重ね,篠にバンクを懇ないし員連ねた藩贔(ε無き婚醗e譲と曝ばれ.ている)の全ポイント

に醗線を施すことであった。2つのポイントを接合することをコネクションとよぶが,i台の蕊晶

を競上げるには3,馨醗ないし,3,3縫園のコネクシ貫ンの作業を必要とする。綾らが互いに承認し

含っている療準作業量は2台の認品を仕一とげること,換言すれぱ約6,雛暮春ないし6,鋳§騒のコネク

シ鷺ン作業を舞うことであった。標準作業量を上鞍のε,鋤コネクシ量ンとす鮫.ば,i暗闘当今の{乍

業能率は8器コネクションということになる。この数値は,会社が定めたいわゆる讐漂魑灘ogey gM

コネクションと較べるとはるかに少ない。このことは一一方でインセンティヴシステムが有熱に機能

していないということを,縫方で翫織工の闘で生産高慧銀が実施されていることを示している。こ

れは後らの生産能率の推移を示す褒を見るとよく分かる。表iは被験者9人の遷響彗にとった単均能

率麟線を示している。実線で示したほう溝申告纏,破線で示したほうボ実際値である。これを見る

とW2を除く残り8メ、はほ薮8器コネクションの能率水準を超えない範露で生産を鴛っていたこ

とは一霞鰹然であろう.と参わけ荘鬱すべきは,W3とW§,それにW5である。この3人の籠率露

一26一

Page 13: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

田{辛 生産高麟澱と毒発的小集綴

表{

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一27一

Page 14: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

藏  学  講  集 第6i巻第4号

織詰干の変郵顧るにしても,鐵認篶コネタシ璽ンの水難こ勧銚吏直線の状態こある・こ

のことは,この3ノ、癬生産能力のある,有効な欝欝考であることを示していると縁結に,緒方でそ

うであるが敏に機準鐸業量を守ることを幾箋とみなし,これを超えない努力をしていることをも示

している.実擦値に較べ牢告値のほうが…屡薩線的であることに示されているように,被らは作業

管響表に薄しては轟来得る縷む麩己の籠率を平準化して不要な介入を招かぬように注意してい

た。鋤

 また,i遷闘の罐諺磯の籠率についても,次のような努力によって,講織に平準化していた。綾ら

はその嚢嚢分がどれだけの生産を行ったか,換言すれぱ標準作業量をどれだけオーバーしたか,に

ついて熟知しておウ,その超通分を適当な翫囎殺した。蠣えぱレス夢スパー炉た娠薮総鉱二

月末から三月始めの週における,次のような事纒を紹介している。その還のはじめの3舞鶴に,綾

はそれぞれ2鎚,i,3雛,3§2コネクシ3ンだけ超過した.ところが,その選の金曜舞に実際に達成した

雄嚇,灘だけ多くコネクションの数鑛を申告し,ちゃんと趨邊分の大半を穏殺しているのであ

る。鋤

 さて,ところで緩験表のうちW2とW§は鰹の被験者と較べ瞬難的な意味で窒議している。W2ぱ

繧準鑓825コネクションをはるかに超える籠率を持続している点で,重たW§は誰よ今も低い饒率

しか達成でぎない点で,譜表は共に縄綴から鍵裁を擁えられる存甚であった。一方は“衰盆e一

馳ster”,“S盆至難玉ジ,“疑灘t”,あるいは“S惣vゼなどと,その能率の高さを非難されており,縫方は

“C短se艶デ}と,その能率の低さが講擦の賃金を奪っていることを非難されていた。鋤この2人の,グ

ループにおける仲闘との歓会関係については2)で諾しく見るこ.ととして,ここでは,労簿煮たちが

一方で余瞬こ高い能率に鰐して賃率の引き下げを捲く危険を感じていたと講時に,縫方で籠率の最

鹿渡を守ることによってどうしても必要な賃金は確録しようとしていたことに蓬意を払っておき

たい。

2) 欝発的小集躍の存在形慧

 叢験者の集毯としての麺会襲係をみると,まず集腿の自黛的縫箔が顕著である。換言すれば綴織

との襲係で糖蝿的に独立的な性賂を帯びていたといえる。これを墾らかに.するために。はフ孝一マル

な紛織との短外的麗孫もあわせて検討する必要があることはもちろんである漆,蚕ずは薄内的麗係

から綾羅する。アメ効の作業場では作業中研蝦との会誌癒しろrおしゃべ舅というべきか)

は当然嚢霧のこと蕃らであった。そしてその会誌には駄葉子(キャンディーなど)がつぎものであっ

た。その駄葉子は互いに小銭を鐵し念い工場内にある売店で購入したものであった。乙の駄菓子継

ぎの会話託ついては修業管撃煮たちも黙認する篠晦がある。(但し,労縁者と管運考の襲係は一様で

はない。この点紅ついては3)で触れたい。)その意殊では,作業中の仲闘との会誌は,労簿着たち

の当然の権瀦であると自飽共に承認されていたと言える。綾らは仲闘との套語を楽しむのであ吃そ

うした会話に薙華奢糞こ豊富な壽蓋題を垂足供でぎるか, ウイットに富んだコメントがでぎるかが仲間から

好かれる重要な要馨であった。グループ内における華一ダーシップはそうしたおしゃべ今という社

交のなかで確立される頷自すらある。叢験者のグループにおける夢一ダー格,W3はまさに疲れを知

らぬ会誌の達人であった.彼は作業中であるとないとに縫わ吟なく友人,とくにWi,Siや塗査係

一28一

Page 15: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

富澤:生産高態霧襲と奮発的/卦集羅

(簸の記号で表示されている)とおしやべ参をしていた。その会誌の中身も野球や競馬,狭霞俳優の

薮入のこと,あるいは郵優欝金の騎率についてなど絶愛ないと言えば縺髪ない事梅が多かったが,多

様といえば多様であった。綾は絶えず会話を婆一ドし議論で負けたこと嫁なかった。そればかむで

はなく,実に多くの絹談事が霧濠から綾のところに持ち込まれたボ,綾はそれに薄して該実にアド

ヴァイスをし,また必要な場合には注意を事えた。こうしたことのゆえにグループの誰も稜もが鍍

に欝意をもつばか鯵でなく,綾に…欝を置くのである。鍛

 ところで,緩験姦たちの,先の験菓子付ぎの会誌をはじめとする桂交を子纏に見ると,当該グルー

プはよ吟緊密な翼係を持つ二つの小集懇(レス華スバーガーたちはこれをク婆一ク,C茎矯麗と辱ん

だ)を核として緩み立てられていることがわかる。麟2を参黙されたい.ク夢一クのメンバーは駄

菓子の購入.会話についてばか吟でなく,昼食も一縷に取る。さらに工場の舛においても互いに親

しく付き合っている。いわば緊密な友人の震孫にあるといえる。このク夢一クが自発的小集腿の堅

い該を成している。グループの中はク夢一クAに飛躍する者,ク摩一ク8に漸霧する者,そしてど

ちらのクサークにも霧霧しない老の三つの部分に分かたれる。レス夢スバーガーらに.よれ轟まクサ一

夕Aはク夢一クBに難し身分的な意味での優越感を捲いていた。この優越感の根擁嫉,憲ず後らが

主としてコネクター醍線工の集懸であることから来る,よう熟練を要する仕事に携わっていること,

そして生産籠率の点でよ参麿能な労練者であること,にあった。このク婆一クAとク蓼一クBは,

集羅としてみるかぎ参では,轍鰐も協調もなかった。とはいえ,グルーブのなかでは友椿の縫係ば

か参ではなく,敵鰐の幾係も当然あった。敵鰐はしかし,どちらかといえば趨人的な鑛海が強かっ

た。饑えぱク婆一ク8のメンバーに対してと今わけW§とW2淋強い敵薄を示しているが,その凍

雲億w9の能率の低さにあった。W§は唯一未経験者であ静,習熟の唯中にあった。綾の能率懸線を

見ると墾らかに上昇のカーブを描いてはいる。しかしW2やW§によれば,綾は怠橋な労鱒者であ

鯵,露、ヒしょうという意欲に欠けているというのである。それは事実であった。レス華スパーだ一

らの玉Q調査によればW鱗ま繕縫,Wiと重んで最も高い数魑を示していた。しかも綾は講濠から読

書家として知られる存雀であった。そんな綾にとって,反復修業である醗線工の仕事は淡して満足

でぎるものではなかったのである。しかし,W7やW8にとっては綾のその知性がた豪らない魅力で

あった。身分的に差驚をうけるク婆一クβにとっては彼のその知性こそ,ク夢一クAをはじめとす

襲一2

夏毛          工5

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クサークA ク1ナーク8

髪典:貧oet盤鐸鷲題er&鋭磁SO難,、輪難解隅ε蹴醗4鏡ε}舞究勉r確、ご猛,登・§総・

一2§一

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薩  学  論  集 第6茎巻第尋号

il

蟹一3. 友薦と敵穀 ①

晃⑭》3

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)7 》8 鴇

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友構の麗孫

l1

13

⑭ 暁④ 隣  Ws 》6 》7 )琶

Sl

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編章

           散文ずの縫孫

譲輿:嚢oe極1至s艶rgeぎ覆践。嚢s{醗,灘擁噸謬搬ε麟麗勲憶縮髪駅。漉醐,麩灘?、

るグループの紳闘に薄する唯一一の誇りであった。それゆえW7やW8は喜んでW§を守ったのであ

る。鍵

 どちらのタ箏一夕にも翫属しない者のなかでW2とW§は蝿照的な喜在であった。W2の場合,む

しろ意識的蓄こ瓢纂を守っているといえた。綾の講綴たちに,慰する態獲は軽い軽蔑を含んでいた。(た

だし,W3に鰐してだけは騎であった。)レス彗スバーガーは次のように遠べている。

 「彼はグループの仲闘瓢換わらないということを,能率を舞い水準に維持することによって表現し

ていた。籔は講濠たちが嫌うことを知っていて意騒的にそれをやっていた。この点について,彼は

インタどユーの中で次のように遠べている.『わたしの生産轟があまり高いので後らは私を鎌ってい

るのです。でも,わたしは破らにどう思われようとも高い能率で色事をします悉……そうすること

で綾は岡藻に薄して捲く敵対感繕を表現しているのだ」覇

 しかしこれはあ重腕こも皮絹的な見方であろう。第一一,なぜW2は1講濠を嫌っていたのか,に.つ

いての叢及がない。この点をわれわれな腕こ考えてみよう。一方で彼が最も繕悪したのがW9であ

参,W3に録しては好意を示していたという事実を考えると,彼が雛悪したのはベストを尽くして労

欝に励まないこと,蚕たそのような講濠であったのではないか。かれは属僚たちがよってたかって

能率を麟醸することに我慢がならなかったのではないかと考えられるのである。その意味では緩に

は霧僚とは違う,匿i有な論建疑範があったと思われる。そうであるがゆえに,仲間外れに遵っても「堅

く立つ」ことがでぎたのではないだろうか.しかし,綾を支えた内藤的砦が蕎であったのか,今と

一3群一

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生蕪高鑑鼕鼕毛と塞発蓑誘小集雛

畿纏. 旗互扶麟

霞毛麗R←寵し既5

》1 擁  醜 残  w5 繍6 紡  )8 矯

Sl

s2

楽典:嚢。破滅s娩r禦r&残盈s〔獲,騒翻綴契難留麟欝躍鍋2ε観。飛騨,夢.§輔.

なっては知る麹もない.それはともかくとして,われわれはこの麗象の裏餐彗にも着饗しておくべき

であろう。鶴織工として有能なW2を仲闘奔れにするという集鑓行動をとった件のグループが,決

して道徳的破滅に臨らなかったことについてである。グループの多くの老練,連帯して能率を講醸

することを豊当な藁縄紡鶴と見なしていたが,それと瞬時に縷らに.は彼らなりのモラルセンチメン

トが存在していたのである。そのことを示しているのが次の二つの事実,すなわちW5に耕する慧

裁と,繕互鉄麟である。

 W5はW2とは異な参覇らかに集羅の総連媛縫に反した行為のために仲闘馨れになった。傷えぱ

W戯ま彼のことを霞己本位であると非難する。インタビューでW違は次のように遠べている。

 「なぜ私が霰を嫌うかといえば,こんなことがあったからです。ある8,私は作業すべぎバンクが

もうなくなって鴛・ることに気海ζつぎました。すると,後方藍『ちょっと手伝ってくれないカ・, いいだ

ろう磐というのです。そこで私は後を手無い,その霧綾のために逢,鬱鬱蓉コネクショγの琶事をおこ

ないました。もちろん嚢分の生産高としては申告し叢塗んでした。こんなことが幾度か続ぎました。

私はいつも患ったものです。ぎつと後は私が馨っているときには率先して手伝ってくれるだろうと。

しかし,そんなことは一度だってなかったのです。もちろん私の方から頼むようなことはしません

でした。だってそうでしょう。もし彼が本楽の神懸なら頼まれなくても率先して手伝った筈です。」紬

 W5の聴己的性賂は,最後には,集懸によって欝主的に渓められた縫会幾範,その多くはフォーマ

ルな糧織の規舞彗に反するものであった,を職場管運考に密告して点数を上げようとした律動となっ

て現れてしまった。鋤この職場管達者への密岱という行為は当然のことながら労麟老にとっては叢

も許し難い義務違反であった。このためにW5は仲間霽れという譲裁を受けることになったのであ

る。

 権互扶助,協麟と言ってもいい,はグループを統合する機能を果たしていた。騒違は被験者のグ

ループにおける撰亜族窮の縫孫を表しているが,これを見ると手助け対象は人によって異なるにし

ても全ての被験者が樽互鉄懇を行っていることがわかる。薦互に紡げ合うことは,購文鞄されてい

るわけではないにしても,実際には,緩織上,禁蓮されている。しかし,それにも拘らず,労欝表

だちは頻繁に互いに動静合っている。この動け合いについてある被験者は次のように述べている。

 「怠けて作業が遅れたのであれば,誰も綾を動けたむはしない。しかし綾が誠実な勤労を舞ってい

るにもかかわらず遅れたのであれば,必ず靉靆の手が差し紳べられる。……普段良心的な労麟老で

一3i一

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蕗  学  譲  集 第6董巻第4暑

あっても,場合によっては労騰に身が入らないときもある。そういうことは誰にでもあることだ。実

際あそこにいる仲閥がそうだった。綾がいつもとち潜って籠率が、ヒがらないのを見て,あの2入が

綾のところへいぎ,後を手伝い鎗めたのだ。あれは善時欝労蘇ごろのことだ。破ら2人はその縛す

でに仕事を完了していた。それで彼に手を貸してやろうと考えたのだ。」踊

 見られるように,労鐵者は仲開から,代難を求めない手紡けを離籍できたのだ。しかし決して無

条件であったのではない。重要な点は,あくまでも勤勉に饑くという意辣で良心的であること。そ

ういう鶴電炉ある場合に縷って援麟を類待できたこと,これである。怠蕩な労鯵考であってはいざ

というとぎに{串闘力・らの援鐸むを懇待で’きな瓢・のだ。

 すなわち,労懸者は労鐵者な鱗こ勤労についてのモラノレ、すなわ磯籔道徳を有していたと言う

ことがでぎるであろう.それはr職場管運者に対して穂懸を売るな」,r生産籠率を癒蟷に嵩めるな,

しかし怠驚であってはならない」,「墨っているとぎにはあてにしないで手紡けしてやれ」の三つの

原羅によって支えられていたということがでぎよう。謝

 さて,馨2でもう一つ欝につくのはW3への手動けの多さである。綾は純の誰よ与も多くの仲闘

から手紡けを受けていた。しかも,あのW2も,このW§も喜んで媛を手軽っているのである。し

かし,それでいて後は必ずしも手動けの「おかえし」をしてはいない。それにも拘らず,だれもそ

のことに文句をいわなかった。疑に指摘したようにW3は生産能率の点で有能な労簿者の一人であ

鯵,絶入の手紡けを受酵る必要繊重ったくなかった。それにも拘らず多くの舞濠が後の仕事を手伝

いたいと考えるのは,綾がグループの誰からも好喋れ,籟鱗こされているからに縫ならない謹瓶・わ

ばW3を夢一ダーと見なしていることの一つの蓑婁であったといえる。そして誰も緩もがW3を

婆一ダーと認めることによって,グループは逆に,グループ内翻の様疫なあつれきを乗鯵越えて,一

つに.統合化すること瀞可籠であったといえよう。

 以上から,われわれは労欝老の職場集懸ボフ濠一マルな羅織とは独立した,それ嚢身の集団編擬

原饗を有していたこと,そして,それと騰達して,彼ら翼有のモラル(鶴}撰規範〉,露:奮の蔑律,轟

有の夢心ダーを有していたことを看取することができた。綾らはこうした懸有の集懸の実力を,

フォーマルな縷織の支醗構造に鰐航して温存していたとも誓える。

3)職場管選考と労働者集覆の縫係

 生産高麟醸,おしゃべ与,あるいは絹互扶麟などは,どれをとっても,フォーマルな紛織からみ

れば鶏らかに規律違反と晃なさなければならない。すなわち,職場管選考は労欝老隻羅のそうした

零墨会的行為を圭とめさせ,餐圭織の幾律に耀褒するように弓董{巻彗することを難待されているのであるq しカ・

し,現実はそうではなかった。むしろ職場管選妻の多くは管運者としての職責に違反して重でも労

繰考案懸とうまく新参合いを付ける方を選び,綾らの歓会的鴛為を黙認していたのである。われわ

麟ま,レス獄・しか一瞬議を待つまでもなく,マシューソンの醗究から,上灘の命令ないしは

協力によって行われる生産轟麟蟹の纒を知っている。なぜ作業管理者たちは,それ諺どまでして労

騰老集羅とう豪く犠参合いをつけようとするのか,といえぱ,そうすることによって縞馬は綾の命

令にたいして労勝者が喜んで織す,つ蚕参懇発的な澱鍵意欲を労種き餐から引ぎ鐵すことが可能とな

るからであった。この頬肉縁労傷者によむ近い艶叢にある管遅者となれ濠なるほど,すなわちフォ

ー32一

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富澤1生産高毒糠と宗発約小策強

アマンよ撃もセクシ葺ンチーフや鬢長の方が,より一階強くなる。レス婆スバーガーら嫁フォーマ

ルな纏織ボ淡めた媛律をあくまでも労繰老に強擬するタイプの簸長(GC2の記号で表示されてい

る)と,労鱒者が嚢主的に淡めた鏡律を遵守するタイプの蓬長(G(ユの記号で表示されている)を

比較して,この点を鰐らかにしている。GCiは労練者との鷺菰薄書も懇篤も共奏しているかのよう

に,,すなわち霰らの仲闘ヂ)一人であるかのようにふるまった。これに韓してGC2は自らを管選者の

一員として見なし,能率と規律を重視する懇度をとった。このことの結果としては綾嫁労縁表に薄

して(労麟考からみて)必要㌶上に権威的,導麟的な支離をふるったのである。労髄者の織の反応

1ま,当然のことながらGCiに対してはよ鯵竸敏麟であむ,籍事も験しだてすることなく全てをさら

け鐵すことができた。その結集後は作業場の全てについて熟知することがでぎたので,その分有劾

な管理をおこなうことがでぎた。縫方,GC2に薄しては,労簿考は裏面的には醸従を装ってはいた。

だが,鍍ら捻GC2がその地位にふさわしい範謬を逸醸して権威を振参かざす上司であると見なし,

あらゆる鷺報を綬に離して隠すようになった。こうしてGC2には必要な矯報が箋まらなくな参,し

かも労麟考の窪発的羅鍵意欲を離籍でぎなかったために,結局綾の権威的管運は有劾性の点でGα

よ鯵も劣るものとなったのである。嶺

 作業場管理老は総じて労轡者集懸に鰐して大ぎな当主性を黙認する籐講があった。これはフ津ア

マソについてもいえる。フォアマンは馨常での労鱗考との接触はそれ縁ど多くはない。労鍵老も重

たフ寧アマンの権威と威馨を尊重する態護があった.それにもかかわらず,フォアマンは労簿妻が

作業中におしゃべむをしていることも,ときとして馬鹿騒ぎを起こすことも十分知っていながら,な

襲,それを黙認していた。後にとって,労働考が鍍の鰻からみて十響な作業能率を上げること,そ

れが重要なのであって,それさえ労欝考が達成していれば緩らの行動に干渉する必要はないと考え

ていた。実際バンク醗線蕊門のフォアマンは労鱒老の生産高髄霞をさえ,妥当なものと見なしてい

た。すなわち鞍にとって,i蓉の作業籠率として6,鎗倉コネクションの水準捻†分講是でぎる数魑で

あった。フォアマンもサブフォアマンも共1こ認めているのだ潜,もし労{勢者がi霞6,鋳暮コネクショ

ン以上の能率で作業を続ければ,rぎつと捲の皮を饑いでしまうゴと考えている。フォアマンはさら

に労勝者は教育を重視してよう高い賃率の仕事へ,さらには管獲老へと昇進すべぎであることを強

調していた。そして蔑織工の仕事は5年以上やるべぎではないとさえ述べている。すなわち,フ童

アマン獄労簿岩の余職活動や健康等を考鬱すれば,技徳老が中心になって定めた綴織の韓繧纏

b⇔露eyよむも労縁者が§主的に決めている6.鑓毒コネタションという数魑の縁うに.こそ妥当性があ

ると述べているのに等しいのである。鵜

蓋v 中 闘 緯括

 メイ葺やレス蓼スパーガーは,承一ソソ実験を踏奮えて,現行の経営管運,すなわち科学的管蓬

法では能率を向上させることはでぎないと幾糊し,それにかわる新しい管蓬を導入すべきことを主

張する。鍍らは,科学的管運法をたとえ最も遅懇に遍い形で導入でぎたとしてもそれはかならずや

矢数する,と籔じている。なぜ科学的管蓬法はうまくゆかないのか,といえば,それは,科学的管

遷法が麟饗とする,あるいは与件としている労鱒者類型は実鰹にはもはや存在しないからに楚なら

一33一

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醐  学  論  集 第6玉巻第藁弩

ない。すなわち労鱒老の類璽が大きく変化してしまったために科学的管還法はその有効性を失って

しまったというのである。

 まずそれは金運的な労働条件の淡定について顕蓬化する。テイラーに鍵えぱ,妓籍や作業手腰,作

業スピード,そして賃率などの決定(あるいは変更)は管理者や技術者の手に独占されなければな

らない。(経営権思想i)そうした労鱒諸条樽の決定が合選豹であれば,管選の公平さが保たれ労雛

考の利益にも適合するのであるから,被らは喜んで管運考の決定に膿健するはずである。豪た,魑

驚異鉢的な作業に適合的な労働考を選摂し,講練することができるのであるから,労簿老から醸従

を莫彗得することは十分に可能である。 しかし,現実はテイラーの予想に反していた。券種垂髫は労1勢

条件の決定がいくら金運的に。なされていようとも,その決定に嚢発的に嚴熨しようとしないのが普

通であった。労櫓君たちが霰従しない覆露は後ら塗身が労鱒諸条件の決定に参癩していないからで

あるというのがメイヨたちの説覇である。われわれの言葉で言えば,労働諸条件の決建に参糠でき

ないという事実が後らの名誉意識を著しく罎なうがゆえに労麟者は決して管理者の命令に縫おうと

はしないのである。この点に闘達してレスヲスバーガーは次のように述べている。アメ婆力におけ

るフォーマルな績織(経営と言いかえてもよい1引講者)を支えるのは砂のような諸懸人ではなく

インフ津一マルな自発的小集懇を形絞する能力を持つ諸経人である。人々はこの自発的小集懸に

よって共通の鬱鬱,モーレス,伝統,縫会幾範あるいは鬱念を表現している。

 r…毅的に言えることは,人々は自分たちの声が反駿されない事樋や,§分たちが参撫していない

かあるいは彼らから見て嚢分たちの存;窪が無視されている事椀については,これに健顯にしたがお

うとはしないのがふつうである。こうしたやウ方では…毅に§発的な協力(協麟といってもよい:引

薦考)を得られない.こうしたやウ方はわれわれの詮会の基本的癒纏と根容れないからである.」樹

 あらゆるフ津一マルな墾織にと参,その成員から啓発的協力,あるいはヴェーバーに磁って言え

ば馨発釣殿従意欲,を引ぎ嶽すためにはそれを支える嚢発的小集懸の意志決定への参擦を承認する

ことが重要である。

 縁ンフ津一マルな集懸はあらゆるフ津一マルな綴織の活動にとりぎわめて健全な機能を果たす。

それは人々を一つにして賢常業務に楚かせる。それは人々に薄して祇会的地盤と帰属意識を提供す

る。それは豪た人々に溝足感を満たす場を婁供し,農尊心,§醗意志による選択を行っているとい

う意識,そして機構の単なる歯車ではないという意識を与える.」鋤

 しかし,逆に自発的小集懸を無視した参敵麟したりした場合,フォーマルな懇織は挙に協力を得

られないばかりか欝的実愛行為に鰐して,意識的妨害を蒙ることになる。こうしたことは経済にお

けるフ孝心マルな紛織,すなわち一業経営についても妥嘉する。労簿看たちは破らの形成するイγ

フォーマルな啓発的小集懸を通して公藍さについての観念を表窮していたし,饗荘でも衰弱してい

るのである。公廷な賃金,公亘な作業量,あるべき労鱗環箋や労轡管運など,要するにいわゆる労

欝条件について綾らは馨分たちの要求を有している。しかるにこれらの労簿条件については,形式

合理性の原還に従って経営管還者と妓籍者によウ専漸的に淡定され(科学的管運法i),労翁者はそ

の決定に参擁することを許されなかった。それどころか,経営警邏老は労簿考集懸を生産高灘羅と

の関連から「悪しぎ存窟」として敵携さえしていたのである。その矛蔭が集中するのが7津アマン

をはじめとする作業管選者であった。後らは上級の経営管選考や妓籍者と労髄者集羅との闘で板採

一3淫一

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富澤1生産高麟銀と塞発的小集認

みの状態に臨らざるをえなかった。すなわち,彼らは,管理者としては経営者や披講者の決定する

労麟条件を作業場に厳格に遍照し,労懲者に鳶無を蕪わせず職従させる義務を負うのだが,縫方労

騒音集懸の要求を無視しては綾らから自発的騒従を驚持することは不可鰭になってしまうからであ

る.戴こうした袋小艶から脱するためには上級管選考が労懸岩の甕発的小集醗を承認すること,霞

らとの白塗なコミュニケーシ量ンを発展させること,そして労簿諸条件を変化させる場合には彼ら

への説絹と纏らの参簾を保証すること,が必要である,とメイ葺たちは主張するのである。

 次にそれはインセンティブ・システムが能率の晦一とに結びつかない,という点に現れる。テイラー

は労麟煮たるものすべからくより多くの賃金を得るために勤勉に饑くものであると鑑じて疑わな

かった。しかしテイラーのように労働者を合遷的経済人と仮定すると運解不籠な愛象がたくさん墨

て来る。その最たるものが生産高麟縷である。レス婆スバーガーによれば,少なくともホーソン工

場においては労麟考本位の福緩諸政策が実施され,しかもこれまでただの一度も賃率の瞬ぎ罫げを

鴛っていないにもかかわらず,労縁者たちは轟然のように生産高麟霰を行っていた。すなわち生産

高簿鐵農は遜耀理解されているように経済的瀦害に基づく金運的な動機に発するのではない。むしろ

それは労1麩者集懸の熊内秩序維持のための社会釣無為として運解されなければならない。なぜなら

ば,もし生産高簿1綴藩経済的無害を動機としているとすれば,労繰老の行為隷主として経済的祷害

によって動機づけられていること,労簿者の行為は論馨的でありかつ合蓬的であること,この2つ

の条韓が満たされているはずであるが,実謙はそのどちらの条件も欠無している。舞えぱ労麟麗が

レート,r譲eが引ぎ下げられるとか引き上げられるとか言う場合,一体それが墨来高賃率を意辣す

るのか,時懸賃率を慧殊するのか,はたまた労騰速度を意嫁するのか,が鰻鎌であ参,煢然としな

い。その内のどれボ引き下げられるのか,あるいは引き一とげられるのか,それによって結集は重っ

たく根反するものとなってし喪うのに,労騰老にはその匿騎がつかない,というのである。さらに,

藝繰鐙が引き上げられる危験と善う場合,それが後らの能率の引き上げを強覇することになったと

しても,単に綾らの装入を高める結果となるに遍ぎないのであ警,綾らが恐れるようなことはなに

一つ生じないことは霧らかである,とも遠べている。そしてこれに燦えて,バンク醗線工の誰一人

として騒繧趨の引ぎ上げも,墨来高賃率の引き下げも,況や暗闘賃率の撰ぎ下げも一一度として経験

していないこと,すなわち,纏らの行動は稜ら自身の経験に振ざしてはいなかったとも遠べてい

る。嬢それゆえ,とレス》スバーガーは翻言する,生産高譲隈は経済的動機ではなく,むしろ縫会的

動機に基づく行為である,と。すなわち生産高簿鰻は労欝考案懸の感精麦溌であって,後らが挙げ

る原露は単なる正当化のためのへ運罎にすぎないというのである。労働者の慰籍表現.すなわち覆

ら当身の開題であるにもかかわらず,後らはなんらの発讐権も持たないことからくる名誉感の喪失

を,フ呼一マルな纏織の定めた規舞彗に羅さず,彼ら欝身が公正と見なす薄肉幾難に羅すことによっ

て蓑覆していた。それゆえフォーマルな績織の婁彗にたてば,労簿者の行為はあきらかに妨害行為で

あるということになる。実際,生産商鰯醸をはじめとして,労勝者が遵守する対内規律はフォーマ

ルな経織の規翼彗にことごとく違反していた。講じことをメイヨはさらに嚢戴に次のように述べてい

る。駄労勝者に.とう)仲間とう豪くやってゆきたいという感椿,集鑓を作るといういわゆる人聞の

本性,これらのものは燧人的利害や論理的に物事を考えることよ今もはるかに重要である。」覇

 以上のようにメイ葺やレス蓼スバーガーたちは新しい労麟考類塑を金運的経済人に代えて葬合蓬

一35一

Page 22: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

濤  学  譲  篤 第6董巻第4号

釣社1会人として説窮している。われわれはメイヨたちによって労簿者が翼有の名誉感簿を有してい

ること,綾らが総織する小難妻がアメ齢の飯統的秩停の基礎であ硲馳的な諸懸体とおなじ無毒

漂1理を有して㌧・ることを肇塁解した。 この点綾らを異業く評{灘しなシナれ豊まなるまも・。 しカ・し縫方では彼

らが生産高麟曝を奪ら社会的動機から説暖しようとする態度には少なからぬ疑義を推かないわけに

臨・かない。すでにわれわれはスタンレィ・マシューソンの観察から当時のアメ婆力産業社会では

莞紛うべくもなく経済的動機によって引き起こされた生産高麟限も頻発していたことを知ってい

る。すなわち経営警邏の賃率の弓1ぎ下げが労簿者の生産高麟猿の引金となっていた事鵜は数多く

あったのである。そうした場合,生産高麟羅は労織老の賃金交渉のための藤争手段であったのであ

るし,また労騰老もそう蓬解していた。その意殊では労蟻嚢の麹発的小集醗は絹確な馨的をもって

生産高麟醸に踏み切っていたといえる。生産高蟹隈は,専らそして単に,労縁者隻団の社会的機能

として,鮮肉秩序の維持のための手段として,行われていたわけではないのである。生産高麟銀は

社会的嚢機に基づくと瞬時に経済的講機に発する鴛為でもあった。この二つの麓灘から考えなくて

はならないとわれわれ濠考える。その点で,一半の糞建を含むとはいえ,新しい労騰老顔塗を非合

蓬的後会人として震えるメイヨたちの説は挑判されなければなるまい。敢えて名誉けるとすれば,

r繕籔釣琶会人」とするべぎであろう。労霧者が綴織した§発的小集懸について総揺するならば,そ

れは愚なる自発的小集懇一般なのではなく,階級的性鰺を瞬らかに有した自発的小集懸であったと

言わなければなる窪い。購級的牲賂,それは挙に,身分的瀦害ばかむではなく経済的麟害としても運

解されなければならない。では,一体そ¢)躇籔的盤i略はどこから発生したのであろうか。われわれ

は,この鷺題を購らかにするために,最後に労勝者の自発的小集鑓の発生史を鞍観しなければなら

ない。

V ヤンキーシティ醗究 労働者の懲発的小集翻発生鐙諸契機についての醗究

 メイ郭ま労騰老の誉発酌小集雛発生の契機を,手工業酌熟練の最終的解体とコミュエティ軟序の

懇懐に求める。手工業的熟練の解体について言えば,かつて,手工業的熟練を有する職人であれば,

生獲労騰老の地位に運命づけられることはなく,やがては独立し,さらにチャンスがあれば押しも

押され轟企業家に上昇1することもできた. しかし,熟練が機械孝こよって解体されて以来,職人贋蓬ま

益金的上昇のチャンスを奪われてし豪い,生涯労轡煮たることを運命づ酵られるようになった。こ

うした運命の力が媛らから霞尊心を奪い,後らを薮義者としてさいなんでいる。またコミュニティ

秩淳の態壊について奮えぱ,かつてコミェニティは繹1の藝のように張り遜らされた撰…縫的な諸懸体

(フラターナル・ソサイアティやクラブなどのアソシエーション)から構1成されていた。コミュニティ

のメンバーはそのアソシエーシ葺ンを通してコミュニティを維持するための具体的な役割を,それ

ぞれの地位に癒じて,果たしていた。これは遜か縫民地時代に.まで翅ることができる門翼家族から

労鱒者家藪にいたるまで変わらなかった。こうしたコミュニティヘの参癬意識が藻た毒疑としての

密尊心を支えていた。それゆえ,一一度故郷を塗ててメトロポ夢スヘと移り住むことを余儀なくされ

ると一そうした運命はと触わ睦労騰著たちのものであった一所属するコミュニティも,またコミュ

ニティヘと人を統合化する機能を持つアソシエーショγもない鮭会豹真空に浮遊することにならざ

一麗・

Page 23: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

窟澤:生産高離猿と感発的小集薩

るをえ旗・.すなわち,披らは蒙ったく緩郵幽てしまう.こうして後ら1諦巽としての§尊鵬

喪失する。こうした二つの島嚢で撥鏤された共通の運命癬労勝者をして,労騰者によ臥労勝者だ

けの密発的小集羅を彫嘆せしめた,とメイ鱗ま掘握している.しかし,それにも拘らずメイ麟まそ

うした労麟考の運命を購級辮醤の発生と積極麟こ接合しようとはせず,もっぱらアノミーという

、む蓬的病運現象と接合しているにすぎない。ところが,そのメイ難が俵麺したヤンキーシテ4醗究

を丹念に議むと,ウォーナーは繕級的騨害の発生を瞬露に捲嫡し,しかもそれを新しい産業縫合主

義の台頭と績び付けて説弱しているのである。われわれはどうしてもヤンキーシティ藩究に立ち帰

る必要がある。メィ紛場合,伝纐勧ミュニティ秩序を瞬らかにすることが§醗であったため救

ヤγキーシティ醗究のうち,主として静態分嫉にしか関心をもたなかったようである。しかしわれ

われは,むしろヤンキーシティ藩究のうちの動態分野に麗心を集中したい。ウ諭一ナーたちは伝統

的コミェニティ秩序を有するニューイングランドの一拳工業都薦も,鼓徳革新の大渡とその帰結と

しての大恐犠の影響から免れえなかった事実を,ストライキの発生と労騰縫合の結疲にはつぎ参と

見て取っていた。われわれは,当該問題を験讒したシ夢一ズの第瞬巻罫現代の工湯麟護における鮭

会システム塵,丁勉S麗翻&癬ε燐ダ鍍θ磁ヂ離梅磁拶雑を中心にヤンキーシテ4馨究を饒めること

にしよう。

め ヤンキーシティにおける伝統的コミュニティ秩淳

 ウォーナーたち参藩究遍象に選んだヤンキーシティ 〔もちろん実名ではない)はプPテスタント

の伝統を色濃く残すニューイングランドにある,人蔭約葺,§雛人の小さな工業都毒である。縁続的

なコミュニティの秩序:を比較的よく維持した馨毒であった。典型的なヤンキーの舞ではある滅そ

覆レ5. 鮭会繕讐漢にみたヤンキーシティの人貸機膜

嫉》、  奪.質黒

オ媛.  1.5醜

蟻.醗  矯灘

L継、 鰺,1筑

雛.し. 舞.ら{}鬼

しし. 25、2麗

        ぴ醤K鯉(》w輿酔().桝ス

鐵典:駕塚投獄εr農Lt灘童,鋸{}4εγ難α難解麗鐙奮ぎ鞍,5安.‘露,,至}.88.

一37一

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商  学  論  集 簗6i巻第珪謬

れでも大震の約23.5%は磐蟹からの移罠(一一量)であるし,驚族的背景(エスニック集露)からみ

れば生粋のヤンキーは全人羅の約騒%であ鯵,辛うじて過半数を麟しているに遍ぎない。蚕た,身

分的繕屡秩序も顕著であ今,どの馨住区に住んでいるかによってその人が、熱流(碧夢碑ζ一C茎ass),中

渡(M継継奪C董ass),下流(LOweむαass)のどの繕馨に所属しているかが鞠饗するほどである。ま

たエスニヅク集懸と琶会贋も縁ぼ類癒している。桂会の上履になる縁どヤンキー集団の麟合が増す.

また飽のエスニック集醸については移疑の時覇が早い顯に後会的賠梯をなしている。蟻。と漉繕屡で

は家極や駄会的鐵§が淡定的に重撹された。このように,移民の流入,身分的贈懸分化といったコ

ミュニティを解体する方向に,1塾くカが強ま参つつあったが,と.かしヤンキーシティでは依然として

コミュニティを統合さ量る力の方が優勢であった。そして,アソシエーシ三ンこそコミュニティを

統合化させる機能を果たしている最大の幾護であった。

 人舞わずか賀,曇§§のヤンキーシティにアソシエーションは蕊7を数える。全人嚢の約数%がi

つ豪たはそれ以上のアソシエーシ豊ンに鎌入している。アソシエーショソヘの癩人率を六分位階緩

辱彗に見ると,躇屡が鉦へいけ1まいくほど簾λ率も趨重る頷殉がある。しかし下流上馨でも3§%の撫

入率を維持している。また,購騨毎のアソシエーション搬入比率を人舞比率と比較してみても下流

あ屡では殆ど薦離はなく,むしろ一致していると見なすことがでぎ,アソシエーションが下流上履

までの旛罠の乗む勤であると考えることができる。灘

 次にアソシエーシ登ンをメンバーの墨身巻会曝との闘係について見ると,アソシエーシ葺ンには

三つのタイプがあることが分かる。まず,特定の社会縷によって独表され,飽の益金馨紅慧しては

饒鎖されているアソシエーションがある。これは蜷的に身分的購養分{との産勃であるといえる。典

璽的事{難としては,専ら上流籍曙のメンバーから成るアソシエーシ豊ンボある。あるいはまた圭1流

躇繕や中流の上履によって鷺流されるアソシエーシ豊ンのうち,とくに権威の高いアソシエーショ

ンでは,ヤンキーであることを入会の要件とし,鰹のエスニック集鑓を締め鑛す醸向もあった。(紬

のエスニック集懸の場合でも,民籔的背景を入会の要件としている闘鎖的なタイプもある。〉こうし

た闘鎖型のアソシエーシ豊ンには動物や児童の愛護を目的としたアソシエーシ還ン,ディスカッ

ション・クラブ,あるいはカント醤一・クラブなどのレク婆五一ションを目的としたクラブ,が多

い。次に複数の社会馨に跨るアソシエーションがある。どこまで上の鮭会屡を含み,またどこ蚕で

ギの歓会屡を含むかはアソシエーションによって異なる。このタイプにはいわゆるフラターナル・

オーダーやシークレッいソサイアティが多く,紛織鯵主流をなすのは中流下履であることが多い.

最後に全ての縫会馨からメンバーを籔募するタイプのアソシエーションもある。この典型的事耀に

は在郷軍人会,t魏A搬er量。罎Legl醗がある。講

 この三つのタイプのアソシエーションのうち亨第二のタイプ,すなわち六分位繕馨のうち3ない

し唾つの桂会馨孝こ鋳るメノバーを擁するアソシエーシ量ンがアソシエーシ量ン全体の3分の2を特

アソシエーションの全メノバーの5分の3を占め,飽の2つを圧倒している訟。すなわち,このよう

なタイプのアソシエーシ豊γでは鮭会屡の驚,経済繕綴の騎を超えて縫々人は態等な紳士としての

付き合いをしていた。すなわちこのようなアソシエーションこそ,共通のコミュニティに所霧して

いるという一体感をメンバーに最も強く訴えるチャγスを有していたと答えるのである。それがま

さにメイ豊のいう霧疑としての誇参の中身であった。しかしこのタイプのアソシ五一シ遡ソの機能

一38一

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富澤:生産高翻鞍と自発的小葉霧

はそればか鯵ではない。そうしたアソシエーションにおける紳士の騒ぎ合いを蕪鍵として諸翼害を

調整することもできたのである。工業経営をめぐる労使の利害の調整も擁躰ではない。工場のマネー

ジャーも労馨き者も講じアソシエーションのメンバーとしてタ種等な紳士踊量ぎ合いをする友ノ、であ鯵,

隣人でもある蓋然性がぎわめて高い。後らはこの紳士付ぎ合いを通して講じコミュニティの成長で

あるという意識を共有していた。すなわち,鞍らはコミェニティの伝統や幾範.モーレスを共有し

ていた。この結果,講者は共に雇簾主と被庸者という公的騨係よ鯵も友人や隣人という非公式の縫

{系に発する共感や責{垂感椿を優兜さ量ることがでぎたのである。すなわち,歪楽な賃金,豆三i当な労

騰鋳縫などについてもコミュニティ全体にコンセγサスが形成されていたのであ鯵,板に労綾どち

らかがそうしたコγセンサスを無視した賃金の群ぎ上げあるいは引ぎ下げを要求した場合,コミュ

ニテ揮の童論がそれを許さなかった.とりわけアソシエーシ藷ソの纒の馨の存在が労使双方をモラ

ルの上から厳しく拘束していたのであるから労硬双方とも量論に従わなければならなかった。こう

してコミュニティは工場の諸利害を統麟することができたのである。職われわれの言葉で言えば,

霧籔の諸軍轄はアソシエシ・ンを蝶介としてコミュニティの内濠で調整さ挿砦級餐立として顕査化

することはなかったといえる。

2) コミュニティ秩淳の解棒と懲級的利害繋立の顕在化

 アソシエーションに1諸懸人をコミュニティに統合化する力があるとはいえ,コミュニティを解体

しようとするいかなる諸方にも醗え得るわけではない。工業化の更なる発露は確実にコミュニティ

を解体へと導きつつあったのである。われわれは,ウ孟一ナーに従って,これをヤンキーシティに.

おける基幹工業である靴製造業について験試しよう。

 靴製造業で饑く労勝者は全就労可能人瞬の約轡分の一に達していた。そして製靴業で騰く労鰻1考

の過半数はヤンキー以外のエスニック諸集懸によって占められていた。豪た,製靴業の労1勤者が辮

羅する縫会躇懸は下城蔭膳の上履と下履が猛倒的に多かった。この点で舞えば労髄老の中にヤン

キーが遜半数を占め,しかも中流下屡解多かった銀総工工業とはぎわめて鰐黙約である。織すなわ

ち,製靴業はコミュニティを解鉢する諸契機をよう多くかつ深灘な程慶に内包していた。換言すれ

ぱすでに製靴業は産業全鉢がコミュニティの牽彗害から薮け墨ておむ,もはやコミュニティの稀書に

駿させることがでぎなくなっていたのである.

 製靴業の変鶴は,先ず機械化によって,次に経営者の変替によって引ぎ起こされたものであった。

機械化は,労簿の織分化と構豪って,労騰力の童体をヤンキーの熟練職人から経験のない外麟生ま

れの移疑労欝者へと転換させた。かつての靴職人は独立生産者,そして企業家へと桂会的に上昇す

ることも夢ではなかった。しかし,機械繰作者としての製靴労鱗妻にはもはやそうした縫会的上昇

のチャンスは皆無に等しかった。それゆえ簿上しようとする,才覚のある若者や教育のある若妻は

製靴労簸者になろうとはしなかった。識実際あるフォアマンは次のように遠べている。

 rわれわれは教育のある労騰老を必要とはしていない。教育のある労縁者はこの仕事には不鶴ぎ

だ。後らは採濡しても文句ばかり言う。轡}

 綾らが最も類待する労髄者とは管理者に鍵願に服し,ひたすら労1勤に励む,そのような労縁者で

あった。そのような労騰老として経営老や管選者が選んだのは移畳労簿者であった。後らは競って

一3§一

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商  学  論  集 第磁巻第畦野

外遜人を霧離した。ある上綴管運老はあからさまに次のように述べている。

 「最も持続的に嚢労に励むのは舛醗人労簿者である。これにくらベヤヤンキーシティの労衡素緯最

も怠驚な労鍵考だ。」鋤

 靴製造経営者にとり移民労種毒轟を積極的に葦姦濡することば管運の点からも静春藝合であるように懇、

えた。なぜならば,エスニヅク集欝を異にする労髄老はたとえ鶴一一の職種に従事したとしても,輯

互に無視するかあるいは溺露な激鰐を示し,職場全体の労簿者が連帯することを餐麹とするに違いな

いと考えたからである。これが綾らの賃金交渉能力を強く擬醸することは疑い得ない。実灘.ヤン

キーの労騰老が支誕する職協に較べ,綾数のエスニヅク集騒から購硫される職場では,殆ど後穂的

に,は変わらない職種であっても賃金水準は賂段に低かった。紬この点からも経営者や管運者の銀に

は移疑労勝者が低賃金をものともせずに従頻に饑く労鐵考と睡ったに違いない。

 経営者の交替は製靴業の認害をコミュニティの無害の下に嚴させることを不薄能にした。これ叢

で,靴製造工場の飛禽経営老はヤンキーシティの有力帯巽であることが多かった。耀えぱ,製靴業

がヤンキーシティ最大の産業として最も繁栄した十九轡:紀七十年代を纏に取ればフヤンキーシティ

最大の製靴業者は瞬時にその町の復数の保1験・金離機関の重役を兼ねていた潜,後の活動は淡して

経済の籟域紅獲定されてはいなかった。後はヤンキーシティの政治にも深く係わむを摩していた。公

立馨書館館長,教育委員会委員,市議会議餐,南長を麗狂した縁か,共葎党の党員としても騒鍵し

た。奮た,教会活動にも穫極的でヤンキーシティ地域のユニテ夢アン教会の懸健会の代表,総会議

長としての重責を粟た1した。玄た亨当時最も隆盛を誇ったフラターナル専アソシ五一シ叢ンについ

てもかれはいくつものアソシエーションの夢一ダーとして活動した。その縁か,非常に雛鰹的で高

い権威を誇る縷数のディスカヅシ萱ン・クラブやレク夢工一シ慾ン・クラブのメンバーでもあった。

このようにヤンキーシティの経済,政治,鮭会,宗教など,コミュニティのあらゆる領域に後は穫

極的かつ強力に参撫していた。いわば綾の全活動はコミュニティを中心に震講していた。籔はコミュ

ニティ全体の覇害に翫癒し,霞民の福縫に責任を払わなければならない立場にいた。働ウ津一ナー

はこの点を次のように総括しても・る。

 縷時の製靴業者たちは有力毒属としてヤンキーシティのコミュニティの統鍵に験していた。第一

に後らには糞民の,とウわけ労縁者の福蟹に配露しなければならない,という責任感籠が作離して

いた。第二に媛らが翫羅する様々な諺霧蕪,綾織から強力な内嚢的影響を受けていた。さらに青髭

各屡との纒人的接触がコミュニティの諸瀦害との縫孫を後に蔑癒させた。」樋

 この結果,綾らの労縁者管蓬もいわばr公共の裾継」という観点にも蔑慮しなければならず,賃

率等の労購条件についても純粋な経済的譲運からのみ淡足することはなかった。実際,労簿着たち

も緩ら護霧主をr鶴頼できる人物」と見なしていたほどである。そこには労嚢双方の権互鱈頼に基

礎を置く協調縄孫が築かれていたのである。しかし,いまやヤンキーシティの製靴業はニューヨー

クなどのメト茸ポ夢スに住む臣大企業の経営者たちの手に隼耳られてし重った。ヤンキーシティに

ある工場はそうした匿大企業が瓶有する工場詳の一一翻に邊ぎなくなった。その典型的事弼には,靴

専門のチェーンス卦アを擁する,ニューヨークに峯鮭を置く巨大金業に買載された工場ボある。そ

こでは工場の管蓬者1まフォアマンに至る奮で本社の決!定によって避任して来るいわば「よそ毒」で

あった。しかも綾らのヤンキーシティの羅往は暫定的であり,錘鞘闘で再び奉鮭の決定にしたがっ

…嵯(1一

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欝澤:生産轟轟縷と自発的小集鑓

表一2

L飛J  L更」  更∫醗   LM   じし   乙勤

製鞭労髄妻

麗%磯%硫%

22   3§   鱒    智

慧。§  2尋.婁  2§.5

 鰺    難   i蔦   2i蓼

6.§  銭.逢  28.5  53、昏

 i5    §   3§   225

S。玉   3.i   i3.3   76.8    玉.

§

i蔦 『 i艇    春   i2童

73.2  §4.3   -   77.ア

38§i魏  馨 欝肇垂}.3   §9.8    一    §{峯.3

 § : 2§3   昏   馨

一   i総.暮   一    一一

全成人

ぐ3.i鶉)

(2,3駕

醗 L L

L%誓%L%

ii37

3§.6

332

1纏.3

i37

i§.§

773

2媛,2

鱒§

2i.i

 7唾

§.§

欝{建

3至.3

麓慧

媛3.菖

255

騰.8

 2§

§。9

唾灘

鯵.8

2璽

35.3

蕨§

i3.巷

 5馨.2

 齢

7.3

i§鱒

5警,4

2i2警

盟.§

 8茎.§

2劔至

9i.i

22蟹

鱒.§

8鐸

鱒.§

台.§

 5

昏.2

i.(茎

2競§

§3.遮

2i2§

盤.§

 §

臨典二Wa灘鍍轟Low,翻厩4耀翫ご齢鋤ゆ‘露.,欝。雑7

て移動してし蚕う性格のものであった。後らのコミュニティとの欝係は希薄であむ,コミュニティ

の荏会活動や政治活動に韓しても必ずしも積極的ではない。むしろ冷淡を装う.労欝考との縫孫は,

ヤンキーシティ毒餐1としての共通性を綾らと持とうとt、ないのだから,嘉然よそよそしいものとな

る。さらに生産計露をはじめ,重要な経営戦略は本釜が漢達した。労騰条件についても耀外ではな

い。労鱒条件の漢定に際して経営幹蕊や上級管選考淡ヤンキーシティの労鱒憲の荏会的ニーズを考

慈することはない。後らはヤンキーシティの稗害よ鯵も企業経営の騨害を優先する。事構紅よって

はヤンキーシティの工場を閉鎖し,どこかよその匿鷺こ移動さ巷てしまうことさえやってのける薄髭

性さえあった。実際この企業はニューイングランドの魑の鞠でそれをやってのけていた。こうして

ヤンキーシティにとり当該企業経営の韓害をコミュニティの騨害に騒毅させることはもはや不可能

となったのである。鋤この結果労使襲鎌は純粋に労硬の力縫係によって左右されるようになって

いった。

 工業経営に関する労旋の彊害を統麟する力をコミュニティが喪失したことは,桂会騨係にも当然

影響を与えた.次にこの点について見ることにしよう。具体的にはアソシエーションに与えた影響

に.醸ってウ津一ナーたちの分析を紹介したい。

 表2は六分位購綴のうちのギ半分,すなわち中流下履以下の三つ社会贋に霧する製靴業労騰老と

全歳入とを,緩らの醗霧するアソシエーションのメンバーの拡散について比較したものである。こ

れを見ると,講者の闘に瞬らかな繕違が箆られ,る。まず,社会屡ごとに覧ることのできる繕違のう

ち特激的なものを指摘すれば次の違警である。

 ・中漆下履の製靴業労簿老が参撫するアソシエーションのうちメンバーに上流上履叢で,すなわ

 ち中流上層,上流下露そして上流上膳・を包含するアソシエーシ壼ソに参駕する製靴労鍵者の髭

一駐一

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繭  学  論  集 第綴巻第4弩

 率縁合歳入のそれに較べ遥かに低い。(葺%鰐35、§%)

 ・下流上裂の製靴労騰者が参擁するアソシエーシ量ンのうちメンバーに中流上馨以上の琶会馨を

 含まないアソシエーション(すなわち中流下壌豪でのメンバーのみで構成されるアソシエーショ

 ン)に参撫する製靴労1動者の比率は全成人のそれに較べ2.5培以上太きrい。(53.馨%態聾.8%)

 魯ド流下屡の製靴労勝者が参撫するアソシエーションのうちメンバーに中流、配属以上の社会屡を

 含量ないアソシエーシ量ン(すなわち中流下懸までのメンバーのみで構成さお。るアソシエーショ

 ン)に参撫する製靴労鱒者の鷺率は全成人のそれが鵠.暮%であるのに薄して蔦%以上という高

 い比率であった。

 三つの繕縷全体について全域入と製靴労簿老の糟違の特籔点は次の選りである。

 ・全成人の場合,製靴業労鱒老と較べ,中流上屡までを含むアソシエーションヘの参癩比率が高

 く,中流上階との結び付きがよ鱗鑛であったといえる。これに較べて下流上履や下流下馨の製

 靴労勝者の場合,全浅人と較べ,中流ギ懸豪でを含むアソシエーシ翌ンヘの参撫比率がE鍵的に

 高く,この下位墜緒屡の結び付ぎが強翼であることを示している。鋤

 以上1からウォーナーは次の結講を導いている。

 葬先ず,六分位購屡のうち不毬三購屡に凝する製靴労懲老(それがほとんどである)は講じ下位三

購屡の全成人と較べ,そのメンバーを下位三購懸に隆定する,そうしたアソシエーシ翌ンに参撫す

る繧向が非常に高かったということがでぎる。次に,アソシエーシ壁ンの行動紅ついてみると,製

靴労鱗考には中流上履以上の上位三購懸を誹聡して下位三繕馨を結合させる,そうした鑛陶が強

かった。」脇

 すなわち製靴労轡老はこれまで遅解されていた下鍾の社会躇懸とは窮らかに異なる行動をとって

いた。これまでの下位の鮭会曙の人たちは経済的に一と弄しようとする意欲が蕎かった.そして社会

的にも被らは中流上爆以上の上盤の琶会屡も参擁するアソシエーショγを選好する簿海が強かっ

た。そしてこうしたアソシエーションを通して綾らはコミュニティの利害へと統合化されていたの

である.これに麟して製靴労勝者はもはや経済的に上昇するチャンス絃喪失していた。栓会的にも

綾ら嫁§分たちだけのアソシエーシ強ンを形成する傾向解強く,その分コミュニティヘの参簾意識

も希薄であった。いわば製靴労騰巻は彼らの経済的憩書状溌ならびに身分的瀦書状浅からみて,共

通の運命の下に置かれているという自覚をもち,披らに独§な強毯な連帯感構,すなわち繕級意識

を共有しつつあったと見なすことカ~でぎるのである。

騎 労触者{こよる階綴的稀書の主張と労働運動

 製靴労懲者の闘に.熱演1しつつあった繕}級的連帯は, しかし二十轡:紀三三十年代の大恐犠:ξこいたるま

では娃会の籔辺に堆積し潜在したま重であった。悪漢の深薄髭が霧白な贈綴的騨害という姿で顕在

化する契機を与えた。恐縫が深灘化するのにともない労勝者の不満や不安が拡大し,それと並行し

て経営管還に鰐する敵薄・臠しみも募っていった。後らの葬難の麟象となったのはそればか参では

なく経済的にもまた身分的にも安定している上流繕餐全体に蚕で拡大していた。綴えば次のような

事件にそれが鵡的に現れていた。下流上履に属するある製靴労働考が語った事の顛末は次のような

ものであった。

毅一

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欝澤:生産高講譲と霞発的小集罷

 婦人鞍覆の木製ヒーノシを作っていた■場があった。その工場では畳闘に紛人,夜間紅韓人の歳

入男子労麟考を雇聡していた。その工場嫁上灘繕麟が住むヒルスト夢一トにあった。rヒノレスト蓼一

トの連中は騒音がひどいと大声をあげ始めたんだ。数らは法律を持ち墨しその工場に夜闘の操業を

停昆させようとした。公聴会淋闘かれ,結驚嫁らは工場の夜闘操業の禁昆命令をかち取った。経営

者たちはこの決定に.ひどく感鷲を害してし奮い』工場を瞬鎖してしまった。そして設鶴一式と建物を

譲こそぎ魑の町に移すことを淡めてしまった。これでi鱒人が集織したのだが,その家族まで含め

ると2憩から菊尋人の人聞が鶏頭に迷ったのだ。」桝㌻

 ここに一は上流繕懸の,労鱒者の運命に薄する無聾心が端的に表霧されている。恐織が深灘さを増

すに従い,労欝者は絶えず失業の峯安にさいなまれていた。そのことが綾らをして単に経営者ばか

むではなくポ属じヤンキーシティの南属としての共感を自分たち労鱗嚢に薄して霞1けようとしない

ヒルスト騨一トに窪む一と流階馨の人たちに.態しても,激しい繕悪を捲くようになったのである。こ

うした慰籍は縫方で貧しぎ着たちの連馨感鋳を弼激した。

 「貧しい人だけが貧しい人を動ける。霧密な人は渋してわれわれ貧しい人間を動けようとしな

い。」劔

 ある製靴労簿毒は次のように遠べている。

 r麗窪この馨は大変な璽難のもとにある。竃諮な人々は賃金が高すぎたのが題題だと考えている。

賃金を再び低い水準におさえこまなければならないと主張する。破らは労勝者に余む多くの賃金を

払いたくないのだ.それに労1動看たちが(露分たちと誌なじように1)馨勤率を乗参凝すことも気に

食わないのだ。彼らはこの恐慌を騨駕して昔の状態に戻したいのだ。」働

 玄たある婦人労縁老は次のように経営著を非難する。

 「いくつかの工場では不溌を運麹に賃金を窃参下げている。靴製造企業ではどこでも不浅を選曲に

した賃金秀ットが籏行している。」覇

 実藤賃率の引ぎ下げは後ら製靴労縁者の最大の不満であった。マサチュセッツ州当局の調査をみ

ても鍍らの不満は正当であることが分かる。その調査によれば,臆2§年から綴年にかけての難閣に

物懸は約23%の下落であったが,製靴労麟妻の平均賃金は実に藤~灘%も下落していた。鋤

 かつてのように・コミュニティの自己解決熊内に麟待できない以一と.労勝者熱身の力で労働考の生

活を守らなければならない。こうして欝32年冬綾ら製靴労鱒者は賃率引き下げの撤毯を求めてス野

ライキに立ち上ボつた。しかも,このス卦ライキを契機として製靴労轡老は産業総合主義を採る労

騰縫合,『製靴・皮革労縁者連合緯合遜丁醜U虚te6S擁2a総Lea撫erWo窪継ぎU盤。簸(馨SLW更∫)

の分会を結成した。緯合にはヤンキーの労縁者もアイルランド系の労欝老もまたフランス系の労簿

者も共に簾大していた。そこでは彼らはエスニック集腿の差異を乗吟越え,ヤンキーシティの講授

であるということ,そしてそれ以上』に重要な要素である製靴労麟考であるということ,この共通項

をセメントとして後らは集羅を形成したのであった。麟

V歪おわ辱に

以上,われわれは主としてホーンγ実験とヤンキーシティ欝究から多様な民族的背景を有する機

一窪3一

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醸  学  講  集 第鑓巻第4畢

械豹修練労練者熱,それにもかかわらず,経済的ならびに身分的瀦書状混から欝級的連帯,躇綴道

徳を発展させていったことを験証した。欝級豹連帯についてみれば,これ嫁懇発的小集団(江アソ

シエーション)の鑛擬療種として,アメiヌカの労購老緑あのプρテスタン誉の議セクト以来のアメ

夢力薦民教会の飯統である集繕編畿のセタト的原理を,コミュニティの教会生活を彩る糞欝的なク

ラブやフラターナノいオーダーを軽震して纒承したことを知った。このことは多様な民族的背景を

有する移鼎誌妥当する。なぜなら後らはア縛力化の遍程一この過程には,強溺的にアメ効免

され.る饗1懸をまカ・箏ではなく, 自発嚢勺にアメ婆カイとする{難藤もあったことを忘れて身まなる奮い一瑳)な

かでこの転読を学習することができたからである。降級的連帯にはエスニック集雛の差異は鐘害と

はならなかった。しかし,健方でアメ夢力の労勝者はアメ華寿の転統的文化を擾否,あるいは,よ

今穏簾な言葉を整えば,無擁した。離俗的なクラブやフラターナル・オーダーが資本主義の精神の

錬成辮であったことを,われわれはマヅクス・ヴェーバ鰭こよって知っている。だが,ヤンキーシ

テぜ欝究で見たように,労練者たちは上履窮民屡と共通のアソシエーシ葺ンを癒否し,むしろ労傷

者繕級単独で纏織する一巻会懸で言えば中渡下履以下の蕊会屡によって権威される一アソシエー

シ設ンに参撫する顛講ボ顕著であった。しかも綾らは社会的と昇のチャンスを喪失しているばかむ

か,むしろ転落の危験におかれている労欝老であった、それやえに,破らにとって道徳上の紳士と

しての証弱毒は不要であった。彼らは資本主義の糖禅を身につ謬る積極的遅塗もなく,蛮た労鱗者

単独のアソシエーシ量ンではその錬成湧としての力は著しく醗がれてし濠つたであろう。その意鎌

で労簿巻たちは資本主義の耀神から甕露になることがでぎた。実質的平等を要求することこそ綾ら

に取っては蓬義であった。労縁者も豊かな毒疑生活を享受することがでぎること,重たそれを要求

する権騨があることを,よ鯵多くの賃金とより少ない労轍織闘という具体的§漂として掲げた。そ

うした要求を実現するために,場合によっては霰らは労騰懇合を懇織免し,金業経営の緩織に鰐航

することさえやっての酵たのである。また,綾らは露有の名誉感欝を有していた。労饒諸条件の淡

定に参擁することを要求したウ,あるいは専舗的・権威的管選に難航して仲震とのコミュニケーショ

ンを守ったウする碁為にそうした労騰者の名誉意識が表墾されていた。そして,労騰者は被らの名

誉感購がフ愛一マルな綴織によって十分糞垂されたとぎにはじめて,命令に対して嚢発的に膿従す

る。企業経営は労簿考の褻発的騒従意識を尊重してはじめて能率の海上を実愛するチャンスを確保

することがでぎた。換言すれば,機械的修練労繧き考といえども,綾らに霞発的小集球形絞の能力が

保持されている譲りは,彼らを企業経営に完全に統合化することはおよそ不可能であることを,わ

れわれは念一ソン実験とヤンキーシティ醗究から璽解することができたのであった。

 だが,産業縫合主義に共鳴した後らに,アメ婆搬労簿運動はいったい魏縛なる新しい量饗観を提

示したのであろうか。換書すればアメ夢力の産業縫合主義は労簿者に麹侮なる新しい文化釣製造の

パン種を付与したのであろうか。この点について,残念ながらわれわれには,判藪すべぎナ分な資

料がない。しかし,次に掲げる,ある綴織労勝者の懇合擁護論を談むと,溝費者としての享楽の飽

に簿も残さなかったのではないか,と極めて悲観的にならざるを得ない。すなわち,古い縞神を無

視したのはいいが,それに代わる新しいエートスを青むことを放棄し,労鱗運動はひたすら桂会の

量俗化頬白を促進,もしくは追認しただ渡であったとの印象を免れない.しかしそれを検証するこ

とはもはやこの論文の馨漂を遥かに超えている。「六時間労髄,憑依二騒」という題が職されている,

一麺一

Page 31: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

富澤二生産蕎麟羅と自発的小藥縷

ある労1嚢懇.合機簾誌に掲載されたこの投稿記事をもって今は満尾するしかない。

 rアメ婆力の労鱈者は自家電車で通勤する。綾は素晴しくも実驚的な羅装を心がける。綾は最低霰

小学校教育を終了している。縷は新聡や雑誌(魏簿なる種類かが問題だ;引灘表)を定離購読して

お鯵,笹算の欝来事や量譲の勤海についても馨々鷺報を得ることがでぎる。破は安楽椅子に1藥つた

ままで,電話やラジオを持っているので,地球の反韓麟で莚こっていることについても重るで写真

を見るように知ることがでぎる。駿は魏時計をしている。壽籍も絵霞も鷺入し,§密公儀も簿入す

ることがでぎる。後の住む窪居を見れば,持ち家であるに憂よ倦家であるにせよ,もはやあばら経

などと侮ることなど決してできない。綾の子繊の墳には想像もつかない縁ど立濠な家具が据えられ

ている。寝室にはスプ婆ングの効いたベッド瑛ある。上下水道設簿も完篤し,電気照瞬や電気暖房

の設備などもあウ,数え上げればぎ鯵がない。……(この叢かな生活は)まず,機械披講,次に公

教育,そして最後に。労麟組合運壷1によってはじめて罵態となったのである.」趣

難 新丸壁紀後帯鱗の熟練労勝者の繕綴的連帯については捲稿「牽残量紀後半難アメ琴力における熟練労練者と経

  営警邏躍薩学論集罫橿鳥大学)総巻i辱,欝纏年舞月,i艇一23頁を参黙されたい魯嵐筆毒絃こわまで喰e緩懸費

  t嘘。糠働疑t嘘r生産麟獲」と訳鐵してきたが,最近r犠副撫」と畷鯵擦鍵養していることを知っ

  た。そこで,水鶏で嫁遷鱗に轍って葬生産高麟縷」の絹議薮を璽いることにする。

  F.」.爽。ぞt}激語er蓼eギ撮遍奪ぎ.」.£践。襲s(矯、.籔欺署ε辮ぎ醜麗麗ぜズ勉要季唇醜那二挺鴛ノ隻脚。鏡翻擁盈εs綴劉納P郷ぎ霞z辮

  cθ舞磁波ゴ義}・漉8騒禰魏㌶盈躍魏。灘鯵溺葺第飽蹉加r鋭看秘露,ε叛確g賦i§灘

3〉 獲鱒窮鱗ay{}、憂欝羅鍵P解躍ε辮s厚欝量魏ゴ郷編認ε麟鋲協まゴ醗,盆e麟獲至難蓋t勧甑欝総(杉本栄…『一誠ぎ産業文鱗

  におけるメ、闘問題圭,玉瓢玉無)

蓬)W.恥y君W鍵照a磁P罐S.L戯,翫8磁ズ罐4護緬齢蒙ε耀灘麟(Ya細εC垂tySεr韮εs  v脅1醗艶i),雄蕊,欝.圭う

5〕S舳董εy駐.M鍍魏s。登.磁魏魏瞬磁纏縫脚麓9伽耀朧麟■θ飛騰,至96鮭翫薩撰§3i年で

  ある。

  1擢.,鐙.3穫

  1翻だ,,夢.5

  防躍.,夢。§

  踏躍.、費.}欝

  テイラーの「生産轟鋸懇」捲握桑こみられる特籔についてはさしあた今嶽蕩「ブPグレッシヴィズム時代垂こおけ

  る熟練労懲者のエートスと生産覇鰻r縫題、1:アメ婆力労硬鍵熱愛の一鶴」海学論集肇(福島大学)灘奉遷鳳

  欝蟹年3暮,6畦玉頁を参辮.さ紅たい。

  M凝議εws澱,婚.ビ露、.欝.28

  /善擢.,蹄.曇一5

  踏躍.,夢.鍵

  踏擢.,籍.§葺

  驚擢.,夢.74

  ∫醒ゴ,,欝。7崖う

  /齪.,欝.8主一3

  踏継.,嚢.至鶉

  /翻4。,欝}.3昏42

  慈∫認.,貸室〉.圭2§一幕

  /毒躍..夢。22

§)

7)

8)

§)

i鱗

i茎)

12)

i3)

錘)

蔦)

欝)

垂7)

i暮)

i§)

2毒)

2茎)

…違5一

Page 32: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

蕎  学  譲  集 第愚i巻第4号

22)

23)

2逢)

25)

26〉

27)

28)

2§)

3{き)

i2345昏7暮§難i23

333333333垂垂孝慈

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4§)

淫7)

銘、)

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灘〉

縦だ.,辮。慧§一盞{1

大量生産肇綾織を撲1糊した知識人やそう》ス暮こついて嫁.さしあた与,聾a写羅 A.登伐蹟蟻麟,ダ櫛襯 焼ε

。4耀6綾羅凄s!癬ε魏身}瀦硲$Pπ雇躍綾鷹,1綾羅一餓!鷲,欝欝,卿.凝念27を参照されたい。

ε.難a難,雌雄.,饅.驚一7暮.縷藪妻57-78鑓

/み擢.,登.7董,(部課譲72蒔

臨εt擁s為eギ§er&P雌s魯簸,夢。‘露..鱒、欝2

踏躍.,餓.4縫一§

1吾躍.,鋤.尊5一§

活躍.,齢.鱒§畦2

/鋸ゴ., 茎)欝.淫至善一春. 唾23-2§.労{茎麟f巻毛ま豆三ミ蚤な至墨豊畢こよる時1講の皿スは曄や無}参る季霧牽彗爵竃あった. これを{)ε玉yw〔躍盆

A重婚w繊ceC童撮雛ごと護う.労霧妻たちばこの難麹もまた脅嚇に優って籠率を一定の承華に録つ二とを試みて

いた。詳iしくは鍛躍.,茎)夢.尋2喜憂を晃よ。

翫4..夢.42韓

1翻.,醗.墨2i-2.522

1翫ゴ.,鐙.菊畦一5

繊だ.,欝.餐4,47$書.き燧一驚

翫4..夢.溌§

驚躍.,登.墨縄

伽ゼ.,欝.522

醒4.,夢.蓉薦

観ゼ.,登.522

翫だ..欝.4春4

翫ぜ.,鐙.4§2-3

識ゴ.,躍.垂55一§

ぎ.」.翼。紬重油ergεr,“丁魏欝㈱懸慰懸&st迎ra総V玉ct藪。蚕 沁戯eTal藪!撫撒擢衡ε旛sε1勉・ゴ醸1,V(舞.

23,翼。.32,i§毅、貸.2鱒

躍躍.,登.2§i

蕗躍.,欝.2§2-3

翼Get簸sむer墓er翫至)童。藍sむ益,罐.醗.,夢.532

璽.罐aぎ。,7糎S麗諺P融齢ηε確f齪跳徽蜘鋸α翻~厩醸,衰e麟盤鍵盤雛,玉嚇.夢.善3

奪琴.L数)y6W農τ簸er a盤虚』1.G.LOw,劉尭εS‘}麗β」5!饗麺室鯵 登!’麗麗・麗。だε撫露虜ご∫〔7理 (Ya重藤{ee C疑y Ser重es Vo星縫盤ε

蓬),玉鶴5

WaギP琶r&t灘魏,癩。ゴεr館Co拶踏鴛駕鶏ゴ献。妻.認≠..欝欝.S3-7.222唾.ちなみにウ重一ナーはプく分位鐸砦屡で書士会華妻秩

序を表挙している。す’なわち、ヒ流、鴛馨(む奪と表示),烹流下潜(L馨と表示)、中流L購(む鱗と表題),中流

下馨ILMと表示),下流隻二階(奪しと表示),そして下灘下緩(Lしと表示)である。録事ではわれわれは状溌

に応じて,鷲に.睡わむなく鐘鋳表総濠を硬い分謬ることにする。

社会屡鍵のアソシエーション痴人率は以下の通弩1

 更燈芯繕馨竺72%,L 」の籍憲竺7i%.慧Mの墜磐!64%

 L舞望の葬善麟;4§%.誓しの藝替馨;39%,L亜一の異砦屡需22%

また.能会屡淺のアソシエーシ蒲ン参藤巻構成死をその大鷺織紋髭と比較すると圭ズ下の題事ラ1

     アソシエーション  全人賛

”奪      2.器%     i.麟%

LtJ      2.72%     茎.5§%

蔭M      茎6.綴%     欝.22%

L糞隻      33、蓉3%     28.i2%

U L     3至.簸%    32.縫%

L L      圭3.銘%     2§.22%

 以鉦.職弄ar競er&L雛鍍,毒念{ノε7麗C騨㌶鍵撹難ゴ獅かむ躍..葺}.32§よ弓引矯。

一4§一

Page 33: アメリカ的大量生産体割下における 生産高鵠限と労 …...執行機麗としてぎわめて重要な役塾を果たしたのである。NL衰8は,輝灘縫合の援覇,縷合員の差

富澤:生産高麟蟹と嚢発的小集疑

蕨)

騒)

56)

57)

58)

5§)

至2345暮7琶§毒

§6各§§6§暮§7

/戯ノ.,鐙.至蔦一幕

1勧ゼ.,夢.3鱒

詳憲こついては次籔で述べることにする.ところで,八十年氏にいわ⑫るニューレイパーヒス臼ナアンによっ

てコミュニテ峠と労愚養の襲孫を取参雛つた縫合愛婿究が数多く謡叛された書傷えばニューヨーク繰オルバニ

のコミュニティについてのグ!1一ンバーグの醗究,8ぎ1鋤Gree魏魏馨,}物細瑠綴C紛槻躍雲癖欝5δぜ8磁ゴ

磁$卸観隷跳撫評磁~魏魏灘魏々鰭耀ズε摺論窃纏綿畷概按連理C融.璽魔羅ム擁彊漉壷,欝縄.は多くの

点でわれわれの幾心を悉く。そのなかで(とくに睡.25纏め,鍍はコミュニティの瀦害が芳養に鶴講震孫を教綾

あるい慧振毒したことを蛋鰻している.この蒲分はわれわれにとって貴驚な事実を鍵供してお今,興稼深い。

W徽er&L醗t,麗磁親ω辮灘ぜ置数⑳漉..脚.7,2蓉§燐

W農r盤er&L榔,騒諭隅瓦聯概麟。‘露..鐙.77一§.8§

醒ゴ.、登.緯

謝だ.,夢.§7

踏躍、,卿,蟹う

玄海4.,鐸夢.玉藻レ2.この欝覇,有笑茸蕎疑たちもフラターナノレ・オーダーザ〉メンバーであったことに』決意したい窃疑

にj建たようにヤンキーシティ藩究が行;われた一二七毅紀『三セ年{諮こはこダ)アラタ…ナル・オーダーのメンバーは

中渡下履舞ギび)教会讐が藷翻螢認分を占め,ヒ擬購馨はまったく参撫していない。そ愈。ゆえこう叢うこともで

ぎる。 鉦漉講義たちがフヲターナル・オーギーから退会し幾らだけヂ)特権的アソシエーシ葺ン1こ隆って窺密な

挺二会熱}コミュニケ…ションを鋳ろうとしたとぎ,コミュニテ{の紫彗警護整機馨茎ま蓉1しく退{ヒした.と畠なお.フ

ラターナル・オーダー誤また資本主義の精神の錬瑛懸であったことについて1誕箆に挙げた,3薮3嚢Gree曲e馨,

翫。飛砂灘認ε欝欝欝欝室蹴濃.麟,,麹。繕尋7を参懇さ顧たい。

Wa撒er蕊L魯w.癒4碑!勘欝聡砂.醜.,登.i52

翫4.,即.欝8-2i

踏証.,鯵,墨縄一s

翫冨.,欝。玉68

1善擢.,β.膨

翫4..夢.2窮

縦だ.,夢.22

/毒躍,,欝,23

翫だ.,欝.2達

観冨、,鐙.32一襲.i3肝玉

A Corres至}{)盤{襲盤t,S圭x}無き慧rs-E茎ve登ays,∫㌶琵琶麗β露β躍β」翻{露4ε欝’ノ。鐸r雑慮」,i§3{季,A眼碁盤s童,夢.5護7.アメ リ カの場

合,職髭瀦総合も産業霧趨舎も薬にビジネスユ二才ニズムとしての特鐡紅変わりがあるわ諺ではない。この時

儀においては,職饒霧総会のメンバーの方が溝費霧としても,よ吟恵まれていたといえる。それ類え綾らの生

活纏機織的修練労騰老農とってはすぐにでも拳の猛く豊かさとして疑えたのではないだろうか.敢えて,この

記事を鱗離する瞬鎌である

一謹7一