ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 ·...

27
������� ����� 高度処理タイプ ������������� ���-5� 7�10� �� ����������������������������������� �������������������

Transcript of ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 ·...

Page 1: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

施工業者の方へ

施工要領書

高 度 処 理 タ イ プ

ダイキ小規模合併処理浄化槽

DCN-5・7・10型

注意

・ 施工要領書に出てくる警告および注意表示の部分は、浄化槽を施工する前に特

に注意深く読み、よく理解してください。

Page 2: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

1

目 次

1. はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2. DCN型の構造と機能 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

3. 警告および注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

4. 留意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

5. 施工開始前にお確かめください ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

6. 施工の段取り ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

7. 施工の手順と注意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

8. 特殊施工 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

9. 施工悪例集・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

10.確認と試運転 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

11.竣工検査と引き渡し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23

12.槽の外形寸法と仕様・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23

工事完了チェックリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

Page 3: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

2

1.はじめに このたびはダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型をお買い上げいただき、誠にありがとうござい

ます。

この「施工要領書」をよくお読みになり、正しい施工を行ってください。

2.DCN型の構造と機能 ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。

DCN型の特性を十分ご理解の上、工事にあたってください。

DCN型 5・7・10人槽

流量調整部

間欠定量 ポンプ

生物濾過部 嫌気濾床槽第二室

嫌気濾床槽第一室

流入

処理水槽

放流

流入水を 一時的に貯留する

生物処理部

嫌気濾床槽第二 室より生物濾過 槽へ一定水量を 移行する

消毒槽 消毒剤により 処理水を消毒 し、放流する

生物濾過槽で貯留 された水を一時貯 留する

濾材が充填されており、大き

な固形物や油脂などの固液

分離と有機物の嫌気分解を

行う

濾材が充填されており、固

形物の分離と有機物の嫌

気分解を行う

散気が行われ、充填され

た担体表面に付着した

微生物の働きにより汚

水中の有機物の分解・除

去が行われる

担体(濾過材)により

SS(浮遊物質)の濾

過を行う

HWL

LWL

Page 4: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

3

3.警告および注意事項

本書で使われている表示マークには、次のような意味があります。表示と内容を必ずお

読みになり、よく確認してください。

警告:この表示を無視して、誤った作業を行うと、使用者が死亡または重傷を

負う可能性が想定される内容を示します。

注意:この表示を無視して、誤った作業を行うと、使用者が傷害を負う危険お

よび物的損害※の発生が想定される内容を示します。

※ 物的損害とは、家屋・家財および家畜・ペットにかかわる拡大損害を示します。

警告 1)マンホールからの転落・傷害事故防止

●工事中は、必要なとき以外はマンホールのフタを必ず閉めてください。 ●フタやマンホール枠のひび割れ・破損などを発見したら、ただちに交換してください。 ●フタをコンクリート面や地面等に置く時は、落下させずに丁寧に置いてください。 ●ロックの変形、破損、脱落等が生じた場合、ただちに交換してください。 これらの注意を怠ると、転落・傷害が生じる恐れがあります。

警告 2)槽本体の落下事故防止

●槽の吊り上げ・据え付け作業は、本体への玉掛けを確実に行い、絶対に槽の下には立ち入らない

ように、安全を十分に確認して作業してください。

これらの注意を怠ると、傷害事故が生じる恐れがあります。

警告 3)感電・発火事故防止

●アースが必要なブロワ・制御盤などには、必ずアース工事をしてください。

●ブロワの電源は、防水型接地端子付コンセントをご使用ください。

●ブロワ・ポンプ・制御盤などの電気機器の工事は、電気工事の資格を持つ専門業者に依頼してく

ださい。

これらの注意を怠ると、感電・発火が生じる恐れがあります。

注意 1)転落事故防止

●埋設工事に際して、穴を掘った周囲には、防護柵棟を作り、関係者以外立ち入らないようにして

ください。また、据え付け後の水張り、浮上防止金具の取り付けなどの作業時に槽本体に直接乗

らないでください。外槽表面はとても滑りやすく、落下する危険がありますので、足場板などを

使用した上、十分注意して作業してください。

これらの注意を怠ると、転落事故が生じる恐れがあります。

Page 5: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

4

注意 2)消毒剤による発火・爆発・有毒ガス事故防止、器物破損事故防止

●消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。 ●消毒剤には、塩素系の無機・有機の2種類があります。これらを一緒に薬剤筒に入れないでくだ

さい。 ●浄化槽に入れる消毒剤は、浄化槽を使用開始するまでは開封しないでください。

●浄化槽へ流入する排水元の設備・機器(トイレ、浴室、洗面台、台所など)のトラップが切

れていないことを確認してください。

●放流水蒸気により、金属製機器(エアコン室外機等)が腐食する恐れがあります。これらの

機器を浄化槽配管と接続しないでください。

これらの注意を怠ると、消毒剤から塩素ガスが発生し空気中の水分と反応し、塩酸を生じ、こ

のため設備・機器の金属類を腐食し、機器破損・障害事故の生ずる恐れがあります。

4.留意事項

浄化槽設置工事は、各都道府県に登録されている専門の(浄化槽設備士の資格を持つ)工事業者が行

ってください。

●浄化槽の設置届けが完了しているかを確認してください。

●施工要領書、浄化槽工事の技術上の基準などの諸法令を確実に守って工事してください。特に基

礎工事、埋め戻し工事、上部スラブ打設などは、施工要領書に基づき正しく行ってください。工

事が不完全な場合は、槽破損による汚水漏れや放流水質の悪化などの不具合の原因になります。

●電気工事は電気工事士の資格を持つ、専門業者にお願いしてください。

●ブロワを設置する場所は通気性(防湿)、騒音、降雨、積雪、浸水等配慮して決めてください。基

礎は振動防止のためにコンクリート製とし、建築物から離した位置で、上面は地盤(G.L)より

10cm以上で、幅と長さはブロワ本体の外寸よりそれぞれ5cm以上大きくしてください。

●下記に示す場合には特殊工事になりますので、槽本体に影響を及ぼさないよう、補強工事を行っ

てください。

① DCN-5,7型において、浄化槽本体の設置場所上部を総重量 2tを超える車の駐車場にす

る場合

② DCN-10型において、浄化槽本体の設置場所上部を駐車場にする場合

② 交通量の多い道路端に設置する場合

③ 近くの建築物荷重が槽本体に影響する場合

④ 軟弱地盤に施工場合

⑤ 多雪地帯に設置する場合など

●埋め戻しは、浄化槽を破損しないようにつぎのような事項に注意して作業してください。

① 水張りの後に、埋め戻し作業を行ってください。

② 埋め戻しの土は、石ころなどが混入しない砂質土を用いてください。

③ 埋め戻し時に重機のバケットなどを槽に当てたり、高いところから埋め戻しの土を落とさな

いでください。

Page 6: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

5

浄化槽工事に伴う残土・残材は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」で産業廃棄物となります

ので、その規定に従って処理してください。

●設置作業完了後、正しく施工できたかを工事完了チェックリストなどで確認(竣工検査)をしてく

ださい。

●引き渡しのとき浄化槽の正しい使用方法を使用者(施主)に説明した上、チェックリスト、取扱説

明書、維持管理要領書をお渡しください。

●使用者に浄化槽の保守点検業者と維持管理契約をするよう指導してください。

●本書および浄化槽の設置工事全般に関して不詳な点があれば、弊社の支店・営業所か、お客様窓口

にお問い合わせください。

●冠水する場所及び雨水の逆流により槽内の水位が上昇する場所への設置は避けてください。

5.施工開始前にお確かめください ① 施工資格が必要です 浄化槽の施工を行うには、法令上の資格制限を受けます。

浄化槽法の定めにより都道府県知事の登録を受けた浄化槽工事業者は、浄化槽設備士に工事

の実地を監督させるか、またはその資格を有する浄化槽工事業者自ら実地に監督しなければ

なりません。

② 設置届はお済みでしょうか

施工の前に必ず設置届を所轄の自治体へ提出し、許可を受けてから工事に着手してください。

③ 設置場所は適当ですか 1)浄化槽はトイレと放流先を最短距離で結ぶよう、位置を決定してください。但し、建物の

基礎下には設置しないでください。

2)次のような場所への設置は避けてください。

●屋内、床下、物置の下などの維持管理できないところ

●大雨などで浸水(冠水)しやすいところ

●建築物基礎の下など、建物の荷重が直接かかるところ

●運転音の気になる寝室や応接間、勉強部屋などの近く

●井戸の近く

3)ブロワは水気・湿気・塵埃の多い所、風通しの悪い所、また、運転音の気になる寝室や応

接間、勉強部屋などの近くへの設置も避けてください。

4)ガス管・水道管が埋設されていないか、施工前に確認してください。

5)建築物や工作物に近接して工事を行う場合は、建築物等の傾斜や倒壊を予め防止する処置

が必要になります。

※やむを得ず浸水(冠水)するところに設置する場合には、放流ポンプ槽(一体型、別置型)

を設け、排気管工事を行ってください。

Page 7: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

6

④ 放流に必要な勾配が取れますか トイレ・風呂および台所などの出口配管と放流場所との落差を測り、放流に必要な 1/100以

上の勾配を取ってください。

a :風呂、台所、便器等、

出口配管の深さ(㎝)

b :浄化槽自体の落差(㎝)

L1:風呂、台所、便器等から浄化槽

までの配管距離(㎝)

L2:浄化槽から放流場所までの

配管距離(㎝)

H:設置に必要な最小落差(㎝)

※放流先の水位変動も考慮してください。場合により、放流ポンプ槽の設置が必要です。

6.施工の段取り ① 現場調査における確認事項 施工の準備としては、まず現場調査を行い、工事を行うための次の条件を確認してください。

1)設置場所の広さ ……………… 設置図面通りの広さがあるか。

2)配管路の状況 ………………… 浄化槽の配管経路に障害物はないか。

3)搬入、搬出路の状況 ………… 浄化槽の持ち込みができるか。

残土処分の搬出路,槽本体の搬入路はあるか。

4)設置場所周囲の状況 ………… 資材置場、トラック、残土の一時置場があるか。

5)土質の良否及び湧水の有無 … 土質の状況はどうか。

湧水はあるか

矢板など必要か。

6)工事電力、工事用水の状況 … 現場で電気、工事用水が調達できるか。

② 工事関係者との打ち合わせ事項

工事調査が終了したら、工事関係者との打ち合わせを行ってください。

1)関係官庁への届出は済んでいるか

2)配置図などに問題はないか

3)工事の体裁に問題はないか(臭突管が必要な場合は位置を確認する)

4)障害物、搬入・搬出路が塞がっていないか

5)特殊機材が必要か

6)工期・納期はいつまでか

適切なこう配のとり方

G.L G.L

L2 L1

aH b

H≧a+b+(L1+L2)/100

Page 8: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

7

7)工事分担はどこまでか

8)浄化槽設置後の保護・養生は必要か

新築工事の場合、設置が早すぎると他の工事によって浄化槽が汚れたり、破損したりすること

がありますので、設置後の保護・養生が必要になります。

③ 施工に必要な作業道具器材の点検 浄化槽の施工には、下表の道具類や材料が必要です。

道具類 穴 掘 スコップ、ツルハシ、パワーショベル 等

基 礎 固 め つき固め用の木槌または角材

水平をとる 水準器、水糸、渡材

そ の 他 左官ゴテ、バケツ、ホース、スパナ、スケール、

モンキレンチ、ポンプ、滑車、バール 等

材 料 骨 材 セメント、砂、砂利、栗石

配 管 材 料 塩化ビニール管、エルボ、チーズ管、接着剤

そ の 他 会所升

④ 浄化槽および付属部品の確認 1)表示の有無および、その表示内容を確認してください。

2)納品書の明細などで付属部品が揃っているかを確認してください。その際に槽の内部や付

属部品に土やゴミがつかないように注意してください。

※特に担体の取り扱いには、十分に注意してください。

⑤ 浄化槽工事業者登録票の準備 浄化槽法第30条により、現場ごとに標識を掲げなければなりません。

7.施工の手順と注意事項 ●工事上の一般注意事項 浄化槽を設置するにあたって、次の点に注意してください。 1)施工要領書をよく読んで、設置する浄化槽の機能や構造を十分に理解してから施工を行うように

してください。 2)マンホール枠はGLから3cm程度高くなるように据え付けてください。低く設置すると雨水が浸入

し浄化能力に影響します。 3)車庫の下、通路の下、斜面などの特殊な場所に設置する場合は、メーカーと打ち合わせを行って

ください。

Page 9: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

8

① 水盛やりかた 1)敷地整理の後、浄化槽の設置位置を決定するために地縄張りをしてください。

2)配置図に基づき予定位置に縄(または白線、石灰)を張り、建築主と工事関係者立会いの

もとに敷地、建物、敷地境界との関係を確認してください。

3)レベル、位置、方向、芯を表示するためにやりかたを設けてください。

1.掘削予定部分から少し離して要所、要所に水ぐい(地ぐい)を打つ。

2.水抜きの上端をカンナがけしておいて水ぐいに高さの基準をしるし、水抜きの上端

をこれに合わせて水平に取り付ける。

3.工事に支障のないところに逃げ芯を設け、その養生をしておく。

② 掘削作業 槽本体を埋設するための掘削は、施工図を参照の上、行ってください。槽を据え付ける時は、

作業者が穴の中に入って作業をしなければならないので、余裕のある掘り方(30cm以上の余掘

り)と、安全な法面勾配をとってください。

1)有資格者(浄化槽設備士)による指揮のもとで作業を開始してください。

2)掘削作業は建物、浄化槽に悪影響がないように建物などから十分な距離を取って行って

ください。また、掘削場所の水道管やガス管、電線管など、地下埋設物の有無を事前に

確認して、破損や事故がないように十分注意して工事を進めてください。

3)設置場所の周囲、掘削深さ、地質や地下水の状況に応じて、山留や水替工事も検討して

ください。

4)掘削場所の周囲は危険防止のため、安全柵や仮囲いを設けて、安全標識を見やすい位置

に表示してください。

5)掘削しすぎた場合は、掘削土で高さを調節すると地耐力が低下する可能性があるので、

捨コンクリートまたは基礎コンクリートで高さを調整してください。

Page 10: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

9

※DCN-5,7型自然放流タイプにおいて、上部を総重量2t以下の駐車場に設置する場合には、

支柱工事が不要になります。

注意:

・積雪量1m以下の場所に設置してください。

・長期許容地耐力50kPa以上で車両等の重量に耐える地盤に設置してください。

・最高地下水位が地盤面下0.5mまでとし、雨水等で水が溜まる場所、水みちになる場所

には設置を避けてください。

また、下記の条件に該当する場合には、特殊工事が必要になります。(p14を参照してくださ

い)

・上部を総重量2tを超える車の駐車場に設置する場合

・放流ポンプ槽一体型及び別置型を設置する場合 など

③ 基礎工事 DCN-5,7型:上部を総重量2t以下の駐車場に設置する場合(自然放流タイプのみ)

上部が駐車場以外で無荷重の場合

DCN-10型:上部が駐車場以外で無荷重の場合

1)掘削終了後、栗石と目潰砂利による地業工事を行いますが、栗石が十分食い込むよう入念

に行ってください。また、鉄筋は200㎜厚の鉄筋コンクリートで長短辺共に、D10・ピッチ200mm

のダブル配筋とします。

2)基礎コンクリートは強度18N/mm2以上のJIS規格品を200㎜の厚さで、水平に打設して

ください。

3)必ず水準器で水平を確認してください。目視のみによる打設はしないでください。

4)基礎コンクリートを省略して砂だけを敷いた基礎をつくると長い間に砂が洗われて、栗

石や地中の石が直接槽の底部に接し、槽本体の破損に繋がります。

5)支柱工事が必要な場合は、基礎コンクリ-トの厚み、配筋等が違ってきますので、施工図

または工事仕様書などに従ってください。詳しくは、弊社まで連絡ください。

Page 11: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

10

④ 据付工事

本浄化槽は工場生産品ですから、現場での据付け作業が非常に簡単で、短時間で工事を完了する

ことができます。本体外槽は面圧に対して十分な強度がありますが、強い衝撃を与えると内部部品

が破損する恐れがありますので、静かに降ろしてください。

1)浄化槽の接合部(フランジ)に吊り具を4ヶ所取り付け

ていますので、2本のロープを使って必ず4点吊りを

してください。

2)槽本体の開口部間や流入管と流出管部にロープを掛け

て吊り上げたり、2点吊りしたりすると、槽本体の破

損の原因になります。

3)流入(入)、流出(出)の方向や設置レベルを確認します。

4)設置後、槽の安定をチェックして、開口部の上端で水

準器を使用して水平を確認してください。

5)水張りをしながら、マンホール部で水平を確認しつつ浄化槽内に注水しまた、漏水がない

か槽の周囲を確かめてください。注水は各槽交互に均等に行い、水位目線まで水張りを行

います。規定の水位(満水の状態)まで注水し、漏水の有無を確認します。

6)マンホールを閉めてマンホールの水平がとれているかどうか、がたつき等ないかどうか確

認してください。

※工場出荷時に確認は行っていますが、設置、仕上げ状況に関係する場合があります。

⑤ 埋め戻し 1)水張りで漏水がないことを確認した後に埋め戻しを行います。埋め戻しは砂質土を使用し

てください。上下フランジ面まで埋め戻したところで十分に注水し、棒で突き固めます(水

締め)。土が締まればさらに埋め戻し、同じように水締めを行い、十分に突き固めてくだ

さい。突き固めが不十分ですと、槽本体の破損・漏水の原因となります。 2)埋め戻しの際にマンホールの開口には必ずフタをして、土砂が槽内に入らないようにして

ください。

3)埋め戻しに当たっては、槽の水平を確認しながら行ってください。片埋めは槽の傾きによ

る水平不良や局部荷重の原因となり、破損が発生する恐れがあります。

⑥ 上部スラブ打設

DCN-5,7型:上部を総重量2t以下の駐車場に設置する場合(自然放流タイプのみ)

上部が駐車場以外で無荷重の場合

DCN-10型:上部が駐車場以外で無荷重の場合

1)施工図に従い、配筋を行います。D10・ピッチ 200mmのシングル配筋とし、厚さ 100mmを標

準としてコンクリートを打設し、表面を仕上げます。

2)スラブの大きさは、浄化槽回りの地山にもたせる大きさとしてください。

3)駐車場など大きな荷重がかかる場合は、上部スラブの厚み、配筋等が違ってきますので、

施工図・工事仕様書などに従い、特殊工事で施工してください。

Page 12: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

11

⑦ 流入管・放流管工事

1)配管手順

1.ノコギリ、ヤスリ、速乾性塩ビ接着剤、水準器、スコップ、ツルハシなどを用意します。

2.事前に配置図面より配管寸法を割り出し、その寸法に従ってパイプを切断します。切断面

のバリは必ず取り除いてください。

3.配管図に基づいて掘削を行います。流入・流出側とも1/管径の勾配(1/100)が取れるよ

うに考慮して掘削を行います。

4.切断してパイプを仮配管(接着しないで接合)し、切断したパイプに寸法の問題が無いことを

確認します。

5.パイプの接着作業の前に、接着部分を布切れで拭き、ゴミや汚れを落とします。

6.接着部分に速乾性接着剤をまんべんなく塗り、槽本体が変形するような荷重を与えないよ うに接着を行います。

7.接着が完了したら、上部より静かに埋め戻します。管の回りの埋め戻しは砂を入れて保護 してください。また、凍結や特殊な条件がある場合は各都道府県の指示に従ってください。

2)流入管路の升はインバート升とし、流速を落とさずに汚物を流し、方向が変わっても汚物が

溜まらないようにしてください。また、臭気の逆流を防止するため、屋内の配水管にトラッ

プ升がついていない場合は、トラップ付きのインバート升を設置してください。

3)浄化槽への配管と雨水配管とは必ず別配管とし、雨水が浄化槽に入らないようにしてくださ

い。なお、浄化槽の放流側の升に雨水配管を接続する場合は、雨水が浄化槽に逆流しないよ

うに、十分な落差をとってください。

⑧ 送気管工事 (1)散気用配管 ①散気用配管 送風機の散気用吐出口(「散気」の表示のしてある吐出口)と浄化槽の散気用送気口(「散気」

の表示のしてある送気口・青色キャップ側)を 13mm塩化ビニル管(VP13)で接続してください。 ②逆洗用配管 送風機の逆洗用吐出口(「逆洗」の表示のしてある吐出口)と浄化槽の逆洗用送気口(「逆洗」

の表示のしてある送気口・赤色キャップ側)を 13mm 塩化ビニル管(VP13)で接続してください。

(2)流量調整用送風機(小型送風機) 送風機の吐出口と浄化槽の流量調整用送気口(「流量調整」の表示のしてある送気口・白色

キャップ)を 13mm塩化ビニル管(VP13)で接続してください。 (3)送風機は風量損失を最小限にするため可能な限り最短距離とし、またできる限り直線配管

としてください。送風機からの配管は、浄化槽本体のそれぞれの送気口に絶対に間違わな

いように接続してください。送気口を正しく接続しないと所定の処理性能が発揮できま

せん。

Page 13: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

12

(10 人槽)

タイマ内蔵電動弁は右図のように取り付け

ます。青キャップが散気配管、赤キャップ

が逆洗配管と接続してください。ブロワ接

続口はゴムソケットになっています。散気、

逆洗口にはVP13のソケットを使用して

ください。配管が終了したらコンセントに

電源コードをしっかり差し込んでください。 ⑨ 排気管工事 浄化槽には臭気が付きものですので、排気管は必ず設けてください。浄化槽の運転状態、設

置場所などにより臭気が問題になる場合がありますので、ご注意ください。

1)排気管は、所定の場所まで横引管で延ばし、エルボなどを使って近隣の関係を配慮し、で

きるだけ通風の良い所を選んで立ち上げてください。

2)立ち上がり高さは近隣の住居を考慮に入れ、苦情が出ないように軒上1 mまで上げてく

ださい。

3)風などで倒れないようにサポートをつけて

ください。

4)横引管のこう配は、必ず浄化槽に向かっ

て下りこう配にしてください。配管が逆

こう配になっていると、結露水が管内に

溜まり、排気ができなくなります。

5)排水器具にトラップがついていない場合

は、浄化槽の臭気が屋内に逆流しますの

で、配管途中に排水トラップを設置して

ください。

Page 14: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

13

⑩ ブロワの据え付け工事 1)接地工事は(アース工事)は第3種接地工事を行ってください。

2)送風機は、常時運転しておりますので、設置者や電気工事業者と相談のうえ設置場所を決定し てください。ただし、人の出入りが激しい場所は避けてください。また、送風機の故障や事故 に備えて、管理者が容易に位置がわかる場所を選んでください。

3)ブロワの据え付けは、下記の条件を満たした場所を選んでください。

・風雨や直射日光が当たらない、通風の良い場所。

・水はけが良く、湿度の少ない場所。(浸水しない場所)

・寝室や応接室、勉強部屋などから離れていて、音が反響しない場所(運転音

や振動の問題が発生しにくい場所)。

・保守点検が容易にできて、ほこりの少ない場所。

・積雪地域の場合は、ブロワが雪の中に埋没する恐れのない場所。

4)ブロワは浄化槽の近くに設置し、できる限り直線配管としてください。

5)ブロワの基礎の上面はG.L.から 10cm程度とし、送風機の外寸より大きなコンクリート

を水平に打設してください。また、ブロワの基礎と建築物は直接つなげないでください。

6)立下りの送気配管は建物の基礎を貫通させないでください。(配管の振動が伝播し、

クレ―ムの原因となります。)

7)送気配管の埋設深さは10cm以上とし、上部スラブコンクリート以外で送気配管の上を車

が通る場合は、厚み15cm以上の鉄筋コンクリートで保護してください。

8)浄化槽と送気管が正しく接続されているか、再度確認してください。

⑪ 電気配線工事 1)電気工事は資格を持った専門の業者に委託してください。

2)電気配線は専用の電源とし、単相1OOVとし、防水型コンセントを設置します。

3)通電して異常の有無を確認してください。

Page 15: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

14

8.特殊施工 下記に示す場合には支柱工事、その他条件にあわせた特殊工事が必要です。

① かさ上げ工事 1.かさあげ300H以下

1)マンホール枠は浄化槽本体

開口部にビスで固定してい

ます。かさ上げが必要な場

合は、マンホール枠を外し

(ビスを抜く)、塩ビ製のか

さ上げ材を開口部に被せて

ください。外したマンホール

枠はかさ上げの高さを調整

した後、かさ上げ材に被せて

ください。

2)鋳鉄製のマンホールを使用する場合は、樹脂製のマンホールと同様の作業を行ない、さらに

樹脂製のマンホール枠の上に鋳鉄のマンホール枠を載せます。

3)荷重は浄化槽に直接かからないように。スラブは必ず土肩で受けてください。

但し、土肩が弱い場合は支柱を立てて、直接浄化槽に荷重がかからないようにしてください。 2.かさあげ300H以上

1)嵩上げ工事が30cm以上になる場合は、保守点検が容易にできるよう鉄筋コンクリートの ピットを周囲に設けてください。ピットの上面に縞鋼鉄板等で蓋をしてください。

2)ピットの高さが50cm以上になる場合は、浄化槽の周囲に鉄筋コンクリート製の擁壁を設 ける等の配慮をしてください。ピット擁壁の厚さは作用する土圧に応じて決めてください。

3)ピット内は排水ができるように施工してください。 ② 浄化槽の上部を駐車場として使用する場合

1)DCN-5,7型において、上部を総重量2tを超える車の駐車場にする場合

2)DCN-10型において、上部を駐車場にする場合

3)DCN-5,7,10型において、放流ポンプ槽一体型及び別置型を設置して、上部を駐車場にす

る場合

基礎と上部スラブの鉄筋コンクリートの間に支柱を設けて、上部に荷重が直接浄化槽に掛からな

い構造とします。

Page 16: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

15

③ 荷重も大きな場所に設置する場合

1)崖下における施工

崖下に設置する場合は、下図のように浄化槽が平地に設置する場合の数倍の土圧を受けますので、

土圧が強い崖面側に土圧に応じた鉄筋コンクリート製の擁壁を設けて土圧を遮断する方法を講

じてください。

2)交通量の多い道路端における施工

交通量の多い道路端に設置する場合も上記①と同様の対策をとりますが、下図のように道路から

できるだけ離れた位置に設置するように心掛けてください。

3)周囲に構造物がある場所での施工

1.家の基礎または大きな建物に接して設置する場合は、下図のように建物の基礎の外側から4

5°の線の外側に設置してください。また、山に接して設置する場合も裾から45°の範囲

外に設置してください。

2.建物の基礎と離せない場合は、下図のように鉄筋コンクリートの擁壁を設けてください。

Page 17: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

16

④ 水場における施工

1)地下水の高い場所や軟弱な地盤での掘削は、必ず土留工法、水替工法、潜函工法など適切な

処置をとってください。

2)浄化槽の浮き上がりを防止するために、浮上防止バンドを設けてください。

⑤ 寒冷地に施工する場合

1)保温対策

1.浄化槽内が凍る恐れのある場合は、水面がその地方の凍結深度以下になるように深く設置

設置します。

2.地盤面より下げて施工する場合、施工後の保守点検を考慮して鉄筋コンクリート製のピッ

トを浄化槽の周囲に設けます。

3.ピットの高さが50cm以上になる場合は、浄化槽の周囲にも鉄筋コンクリート製の擁壁

を設ける等の配慮をしてください。ピット、擁壁の厚さは作用する土圧に応じて決めてく

ださい。

4.ピット内は排水ができるよう施工してください。

Page 18: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

17

⑥ 多雪地に設置する場合

多雪地における施工については、地域によって多少の相違がありますが、浄化槽の上部に屋根囲

い等をして積雪により浄化槽に荷重が直接掛からないように施工してください。また、多雪地な

どでない地域でも、嵩上げによる土圧と積雪による荷重を考慮して施工してください。

⑦ ポンプアップ工事を必要とする場合

1)放流先の側溝が高い場合はポンプアップが必要です、

2)ポンプは口径40mm以上とし、揚程は排水側溝の水位高さを確認して十分な余裕を見てくだ

さい。

ポンプ吐出量は毎分100リットル程度のものを選定してください。

9.施工悪例集

次に掲げ施工例は設置後に使用者からの苦情の対象となりますので注意してください。

浄化槽本体

1)家屋の基礎下に設置 2)埋め戻しに石などの固いものが混入

・浄化槽が荷重によって破壊し、 ・浄化槽が破損し、漏水の原因となる。

家屋の不等沈下を招く

・保守点検や清掃ができなくなる。

Page 19: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

18

3)水平不良 4)流入・放流管が逆勾配

・十分な浄化能力が得られません ・汚物が逆流し、洗浄水が流れない

・スカムの大量発生の原因 ・消毒剤が逆流し、浄化ができない

5)雨水管が流入管に接続 6)基礎コンクリートを打たない

・十分な浄化能力が得られない ・漏水の原因となる

送風機

1)家屋の基礎にコンクリートベースを 2)建物の基礎と送風機がくっつき

くっつけている。 過ぎている。

・振動、騒音が家屋に伝わる ・振動、騒音が家屋に伝わる。

3)コンクリートベースが打っていない 4)寝室や騒音の気になる所に設置

・雨で送風機が浸かってしまい故障 ・低音でも気のなる場合がある

Page 20: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

19

5)アース工事がされていない 6)袋小路になっている場所へ設置

・感電の恐れ ・騒音、振動が反響

その他

1)薬剤がビニル袋に入ったまま

・消毒されず、衛生上よくない

10.確認と試運転 1)図面と照らし合わせて、槽内部品・関係機器の脱落や有無を確認してください。特に担体が、

生物処理部及び生物濾過部に充填されているか確認してください。

2)流入管、流出管のレベルを確認してください。また、実際に水を流して、

1.漏水がないか

2.計画通り水が流れるか

3.ポンプ類をはじめ各機器は正常に作動するか

4。関連機器の相互関係はどうか

以上を確認してください。

3)各槽内の水位が正常値かの確認と同時に、水平に設置されているかを、水準目安線でチェック

してください。

4)薬剤の有無を確認してください。すぐに使用する場合は薬剤を包装袋から取り出し薬剤筒に充

填し、消毒槽に正しく設置してください。使用開始が先になる場合は薬剤は袋に入れたままと

し、使用開始直前に薬剤筒に充填してください。

Page 21: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

20

リセット

タイマーA

ポート1自動 

手動

設定

リセット

タイマーA ON

ポート 2

設定

手動

5)ブロワの操作方法

1.現在時刻の確認・設定

・確認

自動運転モードでは、モニターに

【自動】、【ポート1】、【現在時刻】

【タイマーA】が表示されます。

・設定方法

現在時刻が間違っている場合は、以下の方法で設定しなおしてください。

(1)設定ボタンを押して、モニターに【時計合せ】を表示させます。

(2)時ボタンまたは分ボタンを押し、設定時刻に変更します。なお、時 分ボタン

を1回押すごとに、1時間または1分間進みます。また、1秒以上押し続ける

と早送りとなります。

(3)設定ボタンを数回押して自動を表示させます。(自動運転モードになります。)

2.逆洗開始時刻の確認・設定

・確認

設定ボタンを数回押し、モニターに

【タイマーA・ON】を表示させ、時計

時刻が【2:00】であることを確認

して下さい。

工場出荷時には2:00に設定してあります。

・設定方法

1回目の逆洗開始時刻を変更する場合は以下の方法で設定して下さい。

(1)タイマーA・ON モード(1回目逆洗開始時刻)にします。

(2)時ボタンまたは分ボタンを押し、設定時間を変更します。

なお、時ボタン及び分ボタンを1回押すごとに1分間進みます。また、1秒以上

押し続けると早送りとなります。

3.1回目の逆洗終了時刻の確認・設定

・確認

タイマーA・ONから設定ボタンを1回押すと、

タイマーA・OFF モード(1回目逆洗終了時刻)

になり、【タイマーA・OFF】が表示され、時計

時刻が【2:15】であることを確認して下さい。

※注意 タイマーユニットのリセットボタンは押さないでください。

(10人槽)

タイマー内蔵電動弁の上蓋を外し、「手動」ボタン

を押します。電動弁が散気から逆洗に切り替わり

ます。再度「手動」ボタンを押すか、10 分経過す

ると散気状態に復帰します。出荷時にタイマーの

時刻はセットされていません。

Page 22: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

21

6)送気方向の確認および水量の調整

1.散気の確認

① タイマーモニター表示に現在時刻および 自動 が表示されているのを確認してください。

② この状態で、浄化槽内の生物濾過槽(放流側マンホールの槽)の放流に向かって 右側

の室が均等にばっ気されているか確認してください。

ばっ気されていない場合は、配管が逆洗管と反対に接続されているか、接続が緩んでい

ます

ので、確認してください。

2.循環水量の調整

右側の室がばっ気されている状態で、「循環」と表示されているバルブをバルブの表示の

10~20の間に合わせて、計量装置(四角ボックス)の三角ノッチの水位が15~20

(赤色の目印の水位)になるようにバルブの開度と計量装置の横にある調整ゲートで調整

してください。できれば、移流管先端部で水量を測定してください。1分間あたりの水量

が5人槽では3.5リットル、7人槽では4.9リットル、10人槽では6.9リットル位に設定

してください。

3.流量調整水量の調整

中央マンホールの「流量調整」と表示されているバルブをバルブの表示の人槽に合わせて、

汚水吐出管から汚水が少しずつ流出し、約20~30秒に1回「ボコ、ボコ」と空気の出る

音がするか確認してください。

バルブの位置 計量装置

間欠定量ポンプ

4.逆洗の確認

①送風機のタイマーユニットの 手動 逆洗スイッチ

を切り換えモニター画面に ON が表示されて

いるか確認してください

②この状態で、浄化槽内の生物濾過槽(放流側マンホール

下の槽)の放流に向かって 左側 の室が均等にばっ気

されているか確認してください。

ばっ気されていない場合は、配管が散気側と反対に接続

されているか、接続が緩んでいますので、確認してくだ

さい。

Page 23: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

22

5.逆洗水排水量の調整

左側の室がばっ気されている状態で、「逆洗」と表示されているバルブをバルブの表示の

30~50の間に合わせて、逆洗水排水管に揚水されることを確認してください。

このままの状態で15分程度経過すると、濾過部の水位が低下し、揚水しなくなります。

7)消毒剤の充填

浄化槽の使用開始まで長い時間経過してしまうことが予想される場合に

は、消毒剤のセットは行わず、適切な場所で保管しておき、浄化槽の使

用開始直前に消毒剤のセットをして下さい。

①ブロワーを稼働させないで消毒剤をセットした場合、特に夏期など浄化槽内が高温多湿になると

消毒剤から大量の塩素ガスが発生、槽内に充満し、内部部品を腐食・劣化させる恐れがあります。

②浄化槽へ流入する排水元の設置(トイレ・浴室・台所など)のトラップが切れている場合には、

塩素ガスが逆流し、設備・機器が腐食し、器物破損の傷害の生じる恐れがあります。

8)シーディング剤の投入

シーディング剤が浄化槽に添付されておりますので、使用開始直前に、嫌気濾床槽と生物濾過

槽に投入してください。

Page 24: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

23

11.竣工検査と引渡し

●確認と試運転が完了したら、所轄関係官庁の竣工検査を受けた後、設置者に引き渡してください。

●引き渡し時には、使用方法を必ず説明してください。

●浄化槽に添付されている「取扱説明書」、「維持管理要領書」、「保証書」、「チェックリスト」など

必要書類を必ず設置者に手渡してください。

●維持管理業者が決まっている場合には、竣工検査の際に一緒に立ち会うように連絡して、必要な

引き継ぎを行ってください。維持管理業者が決まっていない場合は、業者を紹介し、維持管理契

約を結ぶようにしてください。

●使用開始後3ヶ月を経過した日から5ヶ月間に浄化槽法に定められた検査(7条検査)及び毎年

1回の検査(11条検査)を受けるように説明してください。

清掃・片付け

工事が完了したら、浄化槽回り及び内部に工具や残土などが残っていないか、再度確認してください。

12.槽の外形寸法と仕様

型 式 DCN-5型 DCN-7型 DCN-10型

人槽(人) 5 7 10

最大長さ 2,650 3,200 3,670

最大幅 1,060 1,290 1,500

全高 1,800 1,800 1,800

流入管底 250 250 250

流出管底 400 400 400

流入・流出管径 φ100 φ100 φ100

各部寸法(㎜)

送気管径 φ13 φ13 φ13

80 L/分 80 L/分 100 L/分 ブ ロ ワ

20 L/分 20 L/分 20 L/分

Page 25: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

ダイキ浄化槽DCN型 工事完了チェックリスト

使 用 者 名 住 所

型 式 DCN- 工 事 完 了 日 年 月 日

検 査 項 目 検 査 内 容 チェック

1.流入管渠および放流管渠 汚水、汚物の滞留・漏水がないか

2.放流先の状況 放流口と放流先水路の水位差が十分取れており、逆流

のおそれがないか

3.誤接合の有無 雨水、工場排水など生活排水以外の流入はないか

基点、屈曲点、合流点および直線部分については配管

内径の120倍を超えない範囲で枡が設置されているか

枡はすべてインバート枡を使用しているか 4.枡の位置および種類

蓋は密閉型となっているか

5.流入管渠、放流管渠および

空気配管の変形、破損

管は露出していないか

土かぶりの不足による変形・破損のおそれはないか

6.嵩上げの状況 嵩上げは30cm以内か

浄化槽上部にコンクリートスラブが打設されているか 7.浄化槽本体の上部および

周辺の状況 保守点検・清掃作業が行える十分なスペースが確保さ

れているか

8.漏水の有無 浄化槽から漏水していないか

9.浄化槽本体の水平の状況 浄化槽本体は水平に設置されているか

接続が正しくされているか

アースは確実に行われているか(第3種接地工事) 10.ブロワーの設置、稼動状

況 異常な振動はないか

現在時刻は合っているか

11.逆洗タイマーの設定状況 逆洗開始時間、逆洗時間が正しく設定されているか

開始時間2:00 逆洗時間:15分 逆洗回数:1回

12.自動逆洗の動作確認 「点検」ボタンを押し、濾過部側が逆洗されるか

13.ばっ気の状況 槽内が均等にばっ気されるか

14.流量調整量の確認 浄化槽人員に応じた水量に調整されているか

15.循環水量の確認 浄化槽人員に応じた水量に調整されているか

16.逆洗水排水量の確認 バルブ開度60に調整されているか

17.薬剤筒の固定の状況 薬剤筒の垂直に固定されているか

ポンプ槽の変形、破損、漏水はないか

ポンプは2台以上設置されているか

ポンプおよび配管の固定は十分行われているか

ポンプの能力は設計通りであるか

ポンプの取り外しは可能か

18.ポンプの設置、稼動状況

(原水ポンプ槽、放流ポンプ

槽が設置されている場合)

ポンプの位置および配管がレベルスイッチの作動の妨

げにならないか

検 査 実 施 日:

会 社 名:

浄化槽設備士 氏名: 浄化槽設備士No:

Page 26: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。
Page 27: ダイキ小規模合併処理浄化槽 DCN-5・7・10型 · ダイキ小規模合併処理浄化槽DCN型の構造と機能は以下の通りです。 ... 消毒剤は強力な酸化剤です。消毒剤の取扱説明書に従ってください。

別紙 放流ポンプ槽を設置する場合の配管工事

放流ポンプ槽を設置すると放流管が水封されます。水封されたままだと浄化槽内の空気の逃げ

道が無くなり、浄化槽から臭気が発生したり、消毒剤から発生する塩素ガスによって浄化槽内の

機器類、建物内の台所及びドア取手などの金属類が腐食する恐れがあります。

そのため、放流ポンプ槽を設置する場合は臭突管を立ち上げるか、臭突管の立ち上げが困難な

場合は通気管を設けるようにしてください。

なお通気管を設ける場合は放流ポンプ槽に側溝の排水が逆流することのないよう、側溝の高い

位置に上向きこう配に接続するように注意してください。

◯ 放流ポンプ設置時の配管例

処理水の放流先が浄化槽の放流管底より浅い場合や、浄化槽の放流管から放流先までの配

管にこう配がとれない場合は、放流ポンプ槽を設け、処理水を放流先まで圧送してください。

(1) 放流ポンプ槽から放流先までの配管は、処理水が配管内に溜まらないようにする。

(2) 放流管は放流先の最高水位よりも高く設置する。

(3) 浄化槽本体の臭突口には必ず臭突管を設ける。やむを得ず臭突管を設けることがで

きない場合には、下図に示すように通気管を設ける。

G.L

G.L

臭突口 放流ポンプ槽 通気管取付 側溝

ポンプ(2台)

余裕高さをとる

ポンプ(2台)

余裕高さがない

※電気配線工事は、必ず専門の電気工事業者に依頼する。