坊っちゃん ぼ 「坊っちゃん」夏 · 2016-03-03 · の自慢を聞いていたかわか...

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※字数の指示がある解答は、句読点や符号も一字として数えること。 90 10 20 1 1 姿1 2 3 1 2 3 10 /10 書く 西10 ×/90 読む

Transcript of 坊っちゃん ぼ 「坊っちゃん」夏 · 2016-03-03 · の自慢を聞いていたかわか...

  • 学宝社版

    ※字数の指示がある解答は、句読点や符号も一字として数えること。

    90

    10

    ●時間20分

    11坊っちゃん

    補充問題プリント

      

    ❶「自分の主人」とは誰だれのことか。文章中から抜き出

    しなさい。

         

    A・Bにあてはまる言葉をそれぞれ文章中から

    抜き出しなさい。

      

    ❷「もうだいじょうぶだろう」とはどのようなことか。

    次の文の空らんにあてはまる言葉をそれぞれ文章中から

    抜き出しなさい。

    ・   が停車場から遠ざかったので、   の姿を見

    ても   ことはないだろうということ。

      

    年老いた清が、「俺」の行く末を見届けられそうにな

    いと寂しく思っていることがわかる言葉を、文章中から

    十字で抜き出しなさい。

      

    文章中には、「俺」が清の言動にしつこさを感じてい

    ることが端的にわかる一文がある。その一文の終わりの

    五字を抜き出しなさい。

      「俺」にとっても、清との別れがつらいことがわかる

    一文を探し、初めの五字を抜き出しなさい。

      

    文章に登場する、主人公「俺」の清に対する態度につ

    いて、自分が思ったことを五十字以内で書きなさい。好

    意的な感想、批判的な感想のどちらでもよい。

    坊っちゃん(俺)

    坊っちゃん

    う ち

    1

    2

    3

    1

    汽 車

    2

    3

    泣 く

    【10点】

    /10

    書く

    書く読後の感想を述べる問題

    読後の感想を述べる問題

    おいはなんと思って清きよの自慢を聞いていたかわか

    らぬ。ただ清は昔ふうの女だから、自分と俺おれの関係

    を封ほう建けん時代の主しゅう従じゅうのように考えていた。自分の主

    人ならおいのためにも主人に相違ないと合が点てんしたも

    のらしい。おいこそいいつらの皮だ。

    いよいよ約束が決まって、もうたつという三日前

    に清を訪ねたら、北向きの三畳に、風か邪ぜをひいて寝

    ていた。俺の来たのを見て起き直るが早いか、坊っ

    ちゃんいつうちをおもちなさいますときいた。卒業

    さえすれば金が自然とポッケットの中に湧わいてくる

    と思っている。そんなに偉い人をつらまえて、まだ

       

    と呼ぶのはいよいよばかげている。俺は単簡

    に当分   

    はもたない。田いな

    か舎へ行くんだと言った

    ら、非常に失望した様子で、ごま塩のびんの乱れを

    しきりになでた。あまり気の毒だから、「行くこと

    は行くが、じき帰る。来年の夏休みにはきっと帰る。」

    と慰なぐさめてやった。それでも妙な顔をしているから、

    「何か土みや

    げ産に買ってきてやろう、何が欲しい。」とき

    いてみたら、「越えち後ごのささあめが食べたい。」と言っ

    た。越後のささあめなんて聞いたこともない。だい

    いち方角が違う。「俺の行く田舎には、ささあめは

    なさそうだ。」と言って聞かしたら、「そんなら、どっ

    ちの見当です。」ときき返した。「西の方だよ。」と

    言うと、「箱はこ根ねの先ですか、手前ですか。」と問う。

    ずいぶんもてあました。

    出立の日には朝から来て、いろいろ世話をやいた。

    来る途中小間物屋で買ってきた歯みがきとようじと

    手拭ぬぐいを、ズックのかばんに入れてくれた。そんな

    物はいらないと言っても、なかなか承知しない。車

    を並べて停車場へ着いて、プラットフォームの上へ

    出た時、車へ乗り込んだ俺の顔をじっと見て、「も

    うお別れになるかもしれません。ずいぶんごきげん

    よう。」と、小さな声で言った。目に涙なみだがいっぱい

    たまっている。俺は泣かなかった。しかし、もう少

    しで泣くところであった。汽車がよっぽど動きだし

    てから、もうだいじょうぶだろうと思って、窓から

    首を出して、振り向いたら、やっぱり立っていた。

    なんだか大変小さく見えた。

    B❷

    読む

    次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

    【10点×9】

    /90

    読む

    「坊っちゃん」夏なつ目め漱そう石せき

  • 別解とポイント

    採点基準

    解き方の

    ガイド

    学宝社版

    90

    10

    ●時間20分

    11坊っちゃん

    補充問題プリント

      ❶「自分の主人」とは誰だれのことか。文章中から抜き出

    しなさい。

         A・Bにあてはまる言葉をそれぞれ文章中から

    抜き出しなさい。

      ❷「もうだいじょうぶだろう」とはどのようなことか。

    次の文の空らんにあてはまる言葉をそれぞれ文章中から

    抜き出しなさい。

    ・   が停車場から遠ざかったので、   の姿を見

    ても   ことはないだろうということ。

      年老いた清が、「俺」の行く末を見届けられそうにな

    いと寂しく思っていることがわかる言葉を、文章中から

    十字で抜き出しなさい。

      文章中には、「俺」が清の言動にしつこさを感じてい

    ることが端的にわかる一文がある。その一文の終わりの

    五字を抜き出しなさい。

      「俺」にとっても、清との別れがつらいことがわかる

    一文を探し、初めの五字を抜き出しなさい。

      文章に登場する、主人公「俺」の清に対する態度につ

    いて、自分が思ったことを五十字以内で書きなさい。好

    意的な感想、批判的な感想のどちらでもよい。

    坊っちゃん(俺)

    坊っちゃん

     ち

    1

    2

    3

    1

     車

    2

    3

     く

    【10点】

    /10

    書く

    書く読後の感想を述べる問題

    読後の感想を述べる問題

    おいはなんと思って清きよの自慢を聞いていたかわか

    らぬ。ただ清は昔ふうの女だから、自分と俺おれの関係

    を封ほう建けん時代の主しゅう従じゅうのように考えていた。自分の主

    人ならおいのためにも主人に相違ないと合が点てんしたも

    のらしい。おいこそいいつらの皮だ。

    いよいよ約束が決まって、もうたつという三日前

    に清を訪ねたら、北向きの三畳に、風か邪ぜをひいて寝

    ていた。俺の来たのを見て起き直るが早いか、坊っ

    ちゃんいつうちをおもちなさいますときいた。卒業

    さえすれば金が自然とポッケットの中に湧わいてくる

    と思っている。そんなに偉い人をつらまえて、まだ

       と呼ぶのはいよいよばかげている。俺は単簡

    に当分   はもたない。田いな

    か舎へ行くんだと言った

    ら、非常に失望した様子で、ごま塩のびんの乱れを

    しきりになでた。あまり気の毒だから、「行くこと

    は行くが、じき帰る。来年の夏休みにはきっと帰る。」

    と慰なぐさめてやった。それでも妙な顔をしているから、

    「何か土みや

    げ産に買ってきてやろう、何が欲しい。」とき

    いてみたら、「越えち後ごのささあめが食べたい。」と言っ

    た。越後のささあめなんて聞いたこともない。だい

    いち方角が違う。「俺の行く田舎には、ささあめは

    なさそうだ。」と言って聞かしたら、「そんなら、どっ

    ちの見当です。」ときき返した。「西の方だよ。」と

    言うと、「箱はこ根ねの先ですか、手前ですか。」と問う。

    ずいぶんもてあました。

    出立の日には朝から来て、いろいろ世話をやいた。

    来る途中小間物屋で買ってきた歯みがきとようじと

    手拭ぬぐいを、ズックのかばんに入れてくれた。そんな

    物はいらないと言っても、なかなか承知しない。車

    を並べて停車場へ着いて、プラットフォームの上へ

    出た時、車へ乗り込んだ俺の顔をじっと見て、「も

    うお別れになるかもしれません。ずいぶんごきげん

    よう。」と、小さな声で言った。目に涙なみだがいっぱい

    たまっている。俺は泣かなかった。しかし、もう少

    しで泣くところであった。汽車がよっぽど動きだし

    てから、もうだいじょうぶだろうと思って、窓から

    首を出して、振り向いたら、やっぱり立っていた。

    なんだか大変小さく見えた。

    B❷

    読む

    次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

    【10点×9】

    /90

    読む

    「坊っちゃん」夏なつ目め漱そう石せき

    =しつこく感じている

    坊ちゃんう

    清が立っている

    補充�リント国語.indd 1 16.3.2 7:26:44 PM

    ●時間20分

    11坊っちゃん

    補充問題プリント

    自己採点

    自己採点

    自己採点

    読後の感想を述べる問題

    読後の感想を述べる問題

    ☆必要な語句 「清」「俺」(坊っちゃんで

    も可)…一語欠けるごとに3点減点。

    ☆字数 

    40字(指定字数の8割)に満たない

    ものは5点減点。

     

    自分が祖母から

    かわいがられたら、

    どんな思いになる

    のかと考えると書

    きやすい。

     

    他ほかには「俺」を

    自分の友人のよう

    に考えて、「俺」

    に意見を言うつも

    りで書いてみるの

    もよい。

    ①清の無償の愛はとても貴重なものなのに、そ

    の価値に気づかない「俺」は損をしていると

    思う。(43字)

    ②愛情は厳しさもあるべきなのに、清のように

    溺愛のみでは「俺」がうっとうしく思うのは

    当然だと思う。(47字)

    ③「俺」は清の愛情をめんどうに思いながらも、

    清を肉親のように思い、甘えた感情もあるの

    だなと思った。(48字)

    ★清の愛情に対する「俺」の受け止め方につい

    て、自分の意見や感想が書いてあれば正解。

    」が

    、清

    、清

    、や

    「清の優しさ」などでもOK。

    40字

      

    ここでの自分とは、清きよのこと。

      

    清は「俺おれ」のことを偉いと思っ

    ているのに、敬けい称しょうで呼ばず

    」と愛称で呼んでいる

    のが矛盾していてばかばかしい

    と、「俺」は皮肉めいた言い方

    をしている。

    は「いつう

    ちをおもちなさいます」という

    清の問いへの「俺」の返答。

      

    傍ぼう線せん部の直前の「もう少しで

    泣くところであった」という言

    葉に着目する。「俺」は清をめ

    んどうに感じながらも、嫌って

    いることは決してなく、寂さびしい

    様子の清を見て泣いてしまいそ

    うになる。

      「俺」と生きて会うことは二

    度とないかもしれないという思

    いが「お別れになるかもしれま

    せん」という言葉から読み取れ

    る。そして「ずいぶん(=

    いつ

    までも)ごきげんよう(=

    元気で

    いてください)」と続けている。

      

    清は「俺」のことが好きなの

    で、いろいろ聞きたがる。その

    ことを「俺」はしつこく感じて

    めんどうになっている。

      「俺」もつらいから泣きそう

    になったのである。

      「俺」が清をどう思っている

    のかをおさえて書く。「俺」に

    対して清がどのように接してい

    るのか考える。