行為を実演した記憶と想像した記憶の違い : ソース ......ド The/aPanese」...
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Instructions for use Title 行為を実演した記憶と想像した記憶の違い : ソース・モニタリング課題による検討 Author(s) 加地, 雄一; 仲, 真紀子 Citation 基礎心理学研究, 24(2), 162-170 Issue Date 2006 Doc URL http://hdl.handle.net/2115/44684 Rights 著者の許諾を得て公開するもの Type article File Information naka_118.pdf Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP
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Instructions for use
Title 行為を実演した記憶と想像した記憶の違い : ソース・モニタリング課題による検討
Author(s) 加地, 雄一; 仲, 真紀子
Citation 基礎心理学研究, 24(2), 162-170
Issue Date 2006
Doc URL http://hdl.handle.net/2115/44684
Rights 著者の許諾を得て公開するもの
Type article
File Information naka_118.pdf
Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP
ド
The/aPanese」 「ourna`〔 ゾPsツchonomicScien`e
2006,Vo1.24,No.2,162-170
原著論文
行為を実演 した記憶 と想像 した記憶 の違 い
一 ソース ・モニ タ リング課題 に よ る検 討一 〉
加 地 雄 一2>・ 仲 真 紀 子
北海道大学
Thedifferencesbetweenmemoiesofenactedactionsand
imaginedactions
一lnvestigationofsourcemonitoringtasks一
YuichiKAJi*andMakikoNAKA*
ffokhaidoひniversity
Thedifferencesbetweenmemoriesofenactedactionsandimaginedactionswereinvestigated
byusingtw◎kindsofsourcemonitoring(SM)tasks.ExperimentlinvolvedaninternalSMtask
inwhichtheparticipantswereinstructedtoperform,imagine,orvoca玉izetheactionsdescribedin
sentences.Theywerethengivenarecognitiontest,andiftheyrecognizβdasentencetheywere
askedwhethertheyhadperformed,imagined,orvocalizedit.InExperiment2anexternalSMtask
wasusedandtheactlonsentenceswerepresentedbyeitherarnaleorfemalevoice.The
participantswereinstructedtoperform,imagine,orvoca工izeeachsentence,andthentooka
recognltiontest.Iftheyrecognizedasentencetheywereaskedwhichvoicepresentedit.The
resuユtsshowedthatintheinternalSMtask(Exp.1),therewerefewerSMerrorsfortheenacted
conditionthanfortheimaginedcondition.Adifferencewasnotfoundfortheseconditionsinthe
externalSMtask(Exp.2).Thesefindingssuggestthatenactment,ratherthanimagining,
facilitatesinternalbutnotexternalSMpr◎cessing.
Keywords:Subject・PerformedTasks(SPTs),sourcemonitoring,recognition
行 為 事 象 の 記 憶 は,1980年 代 初 頭 か ら被 験 者 実 演 課
題(Subject-PerformedTasks:SPTs)と 呼 ば れ る記 憶 課
題 を 用 い て 研 究 さ れ て き た(レ ビ ュ ー と して は 金 敷,
2002;Nilsson,2000を 参 照 の こ と).SPTsの 典 型 的 な
手 続 きで は,学 習 時 に行 為 文(e.g.,``ペ ンを持 ち上 げ る)))
の リス トを実 験 参 加 者 に呈 示 し,文 が 示 す 行 為 を実 演 す
*DepartmentofPsychology,FacultyofLetters,
HokkaidoUn亘versity,NIOW7,Kita-ku,Sap-
poroO60-0810
1)本 研 究 は,平 成15年 度 に東 京 都 立 大 学 大 学 院 人
文 科 学 研 究 科 に 提 出 した修 士 論 文 を加 筆 修 正 した
もの であ る.
2)本 研 究 を 行 うに あ た り,首 都 大 学 東 京 都 市 教 養 学
部 市 原茂 教 授,沼 崎 誠 助 教 授 に多 くの示 唆 を い た
だ い た,ま た,実 験 に は多 くの学 生 の協 力 を得 た.
記 して感 謝 す る.
る よ う求 め る.そ の後,自 由再 生 ま た は再 認 テ ス トを実
施 す る.テ ス ト時 に は実 演 は求 めず,想 起 内 容 を 言 語 的
に報 告 して も らう のが 標 準 的 な手 続 き で あ る.比 較 対 象
と な る統 制 条 件 で は,学 習 時 に単 に行 為 文 を呈 示 す るの
み で,行 為 の 実 演 は 求 め な い.こ の 統 制 条 件 はVTs
(VerbalTasks)と 呼 ば れ て い る.
SPTsを 用 い た 実 験 の 典 型 的 な 結 果 は,SPTsの 記 憶
成 績 がVTsの 記 憶 成 績 よ り も高 い と い う も の で あ る
(e.g.,CGhen,1981).こ れ はSPT効 果 あ る い は行 為 実 演
効 果(enactmenteffect)と 呼 ば れ て お り,我 が 国 で も藤
田(e.g.,1995),金 敷(e.g.,1999)ら に よ って確 認 さ れて
い る.
SPTsに お け る記憶 メ カ ニ ズ ム の説 明 と して,現 在 の
と こ ろ 最 も有 力 な 説 は 運 動 プ ロ グ ラ ム 説(e.g.,Enge1-
kamp&Zimmer,1984)で あ る,運 動 プ ロ グ ラ ム と は,
Copyright2006.TheJapanesePsychonomicSociety.Alirightsreserved.
TM japantSi jaufTUJl oj Psydw.'lOmic Sciou:, 2006. V",1. 24. No. 2. 162-1 70
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The differences between memoies of enacted actions and imagined actions
- Investigation of source monitoring tasks-
Yuichi KAJI* and Makiko NAKA*
Hokkaido University
The differences between memories of enacted actions and imagined actions were investigated by using two kinds of source monitoring (SM) ta!=iks. Experiment 1 involved an internal SM task in which the participants were instructed to perform. imagine, or vocalize the actions described in seIltences. They were then given a recognition test, and if they recognized a sentence they were asked whether they had performed, imagined, or vocalized it. In Experiment 2 an external SM task was used and the action sentences were presented by either a male or female voice. The participants were instructed to perform, imagine, or vocalize each sentence, and then took a recognition test. If they recognized a sentence they were asked which voice presented it. The results showed that in the internal SM task (Exp. I), there were fewer SM errors for the enacted condition than for the imagined condition. A difference was not found for these conditions in the external SM task (Exp. 2). These findings suggest that enactment, rather than imagining, facili tates internal but not external SM processing.
Key words : Subject·Performed T asks (S PTs), source monitoring, recognition
1T1.i!ll1!<O)ICIlll;l, 1980 ;r.!-tfJJijjb," 1&:IUll\[iiiil>!
J'llISubject·Performed Tasks: SPTs) 1:IIijiIfnolC!i~
lli"'I!I"TiJf~~nT~1: (vl;;'~-I: I.- TI;ISlt!ll(, 2002; Nilsson, 2000 ~~P.lIO) "-1:). SPTs "'jllHl:lfl'lli '1'111 ~ 't'I;I, 'I"I?III1iIClTliIx (e.g ... '" "'Hqt;,t'f -1>")
Q) 'I " ~ HI,Gt\IJll'itIO¥;r, 1.-, X,;';r,j-fil\\*:ll!iiiiT
+ Department of Psychology, Faculty of Letters, Hokkaido University, NIO W7, Kita-ku, Sapporo 060-08 10
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(e.g .. Cohen, 19811. L nli SPT l!JJJ!i5 ¢ ''':llT~\li>illl
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kamp & Zimmer, 1984) '1: S ~. iiiIJ"f 0 p' '7 t.. eli,
Cop~'right 2006. The Japanese Psychonomic Society. All rights reserved.
加 地 ・仲:行 為 の ソ ー ス ・モ ニ タ リ ング 163
行為を実演す るのに必要な知識 で あり,実 演に伴 う感覚
情報や.行 為文 に関す る概念的知識 とは区別 され る.こ
の説 によれば,SPT効 果 にお いて は,運 動プ ログラムの
活性化が重要な役劃を果た して いるとされ る.こ の説 の
根拠の一っ に,SaltsandDonnenwerth-Nolan(1981)
の研究が ある.彼 らの実験で は,① 実演学習 は視覚干渉
課題 よ りも運動千 渉課 題 によ って 阻害 され,② 視覚 イ
メー ジ学習 は運動千渉課題 よりも視覚干渉課題 によって
阻害 されるとい う結果が得 られて いる。
しか し最近,行 為を想像(イ メージ)す るだ けで も実
演 と問様 の効果が生 じるという研究が あ らわれ た.Kor-
rzni・Nouri(2000)は,実 際 の行為 実際の対象物,行 為 の
イメー一ジ,対 象物の イメージを体系的 に操作 して実験 を
行 った,彼 は四つのSPT条 件,す なわ ち①実際 の行為 ・
実際 の対象物条件(実 際の対象物を用 いて実際 に行為す
る),② 実際 の行為 ・対象物 のイメー ジ条件(対 象物 のイ
メー ジを用 いて実際 に行為す る,以 下同様),③ 行為の イ
メー ジ ・実際 の対象物条件,④ 行為の イメー ジ ・対象物
のイメー ジ条件 を設 け,VT条 件 と比較 した.そ の結果,
SPTsの 自由再生 は全体的にVTsよ りも高か ったが,四
つ のSPT条 件間 に差 は見 られなか った.少 な くと も行
為文 の記憶 に果 たす役割 にお いて は,実 演 によって作 ら
れた記憶表象 と想像す ることによって作 られ た記憶表象
に は違 いが な い こ とに な る.こ の こ とか ら,Kormi-
NGuri(2000)は,SPTsに お いて運動 に特有 なプログラ
ムを仮定 す ることを否定 して いる.
また,研 究 の目的 は異 なるが,行 為 の実演 によって作
られた記 憶表象 と,想 像 によ って作 られた記憶表象 の区
別が困難 で ある ことを示 した研究 もある.例 えばGoff
andRoediger(1998)は,行 為 を実演 するところを繰 り
返 し想像 す ると,回 数 の増加 に伴 い,学 習時 には実演 し
なか った行 為文 を"実 演 した"と 誤 って判断す る率 が高
くな るこ とを示 した.彼 らの実 験 では,セ ッシ ョン 玉
(学習 フェーズ)に おいて,参 加 者 は行為文を聞 くか,実
演す るか,想 像す るよう求め られ た.セ ッション2(想
像 フェーズ)で は,参 加者 は行為文 に対応す る行為 をO,
1.3,ま たは5回 想像 した.想 像 した行為 には,セ ッシ ョ
ン1で 呈示 された行為文 だけでな く,新 しい行為文 も含
まれていた.セ ッション3(テ ス ト。フェーズ)で は,
ディス トラクター項 目を含 めた行為 文が呈示 され,参 加
者 はセ ッシ ョン1に それが"あ った"か どうか判 断す る
よう求め られた。 また,"あ った"と 回答 した場 合に は,
それを聞 いただ けなのか,想 像 したのか,実 演 したのか
を答え るよう求 められた.そ の結果,セ ッシ ョン2に お
いて行為 を想像 した回 数 が多 いほ ど,参 加 者 は,セ ッ
ション1で 実 演 して いない項 目を誤 って実演 した と答
え ることが多か った.こ の結果 は,行 為を想 像する こと
により,実 演 と同等の記憶表象が作 られ うる ことを示 し
て いる.
ThomasandLoftus(2002)も 同様のパ ラダイムを用
いた実験 を行 って いる.こ の研 究は,普 通 の行為(e.g.,
コイ ンをは じく)だ けで な く奇異 な(bizarre)行 為(e .g.,
サイコロの上 に座 る)で あ って も,想 像 を繰 り返 すと,
実演 しなか った行為 を誤 って`寅 演 した"と 答 え るエ
ラーが増 えることを示 した.さ らにThomasandBule-
vich(2003)は,行 為 だけでな く知覚的情報について も
想像す るよう教示 した(e.g.,カ ェル にキスをす るところ
を想像す る場合,カ エルの色や,馨 とカエルが接触 した
感触 をも想像す る).そ の結果,実 際に は実演 しなか った
奇異 な行為 も知覚的 に精緻化 され,"実 演 した"と 誤 って
判断 され ることを示 した.
こ うした近年 の研究 は,実 演 によ って作 られた行為 の
表象 と想像 によって作 られた行為の表象 が類似 している
こと,条 件 によって は区別がっかな くな ることを示唆 し
ている,し か し直感的 には,少 な くとも表象 が作 られた
直後 においては,実 際 に行 なった行為 と想像 した行為 と
では,異 なる記憶表象が作 られ るように思 われ る,実 際,
ソース ・モニタ リング(SourceMonitoring:SM)(e.g.,
Johnson,Hashtroudi,&Lindsay,1993>の 枠組 みによ
れば,実 際 の出来事の記憶 と想像 された出来事 の記憶 で
は,記 憶表象 に含 まれ る情報 の種類 は異 なると考 え られ
ている.そ うだ とすれば,実 演 した行為 の記憶 と想像 し
た行為 の記憶 にお いて も,そ の記憶 特性 は異 なるだ ろ
う.本 研究で は,行 為を想 像す ることによって,実 演 し
た場合 と同 じ記憶表象 が形成 され るのか につ いて,SM
3)内 的SMは リア リテ ィ ・モ ニ タ リン グ(reality
monitoring:RM)と 呼 ば れ る こ と もあ る.RM
は内的 ソースと外的 ソースを区別す る活動 を指 し,
何 を内的 あるいは外的 とす るか によって異 な った
二 っの定義が可能 とな る用語 である,一 っ は,自
己を内的と し,自 己以外 を外 的 とす る定義 である.
この定義 に従えば,あ る事象 を自分 が言 ったのか,
他 者か ら聞 いたのか につ いての弁別 が,RMに あ
た る.も う一っ は,カ バ ー ト(covert)な 活動 を内
的 と し,オ バ ー ト(overt)な 活 動 を外 的 とす る定
義である.こ の定義に従えば,あ る事象 を自分が
言 ったのか,単 に想像 しただ けなのか にっ いて の
弁 別がRMに あた る.こ の場合 は,起 源が 自己に
由来す る記憶 同士 を弁別す る活動 とい う点 で,内
的SMの 定義 と重 な る.し たが って本研 究で は,
2種 類 の定義が可能 なRMで はな く,定 義 がよ り
厳密な内的SMと い う用語 を用 いた.
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Johnson, Hashtroudi, & Lindsay, 1993) O)~*-HJ).I;:J:.
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一
164 基礎心理学研究 第24巻 第2号
課題 を実施 し,直後比較す ることによって検討す る.SM
とは,記 憶 の情報源(source)を 弁別 す る活動である.
実 験1で は,行 為を1度 だ け実演 また は想豫 した場
合,"実 演 したか""想 像 したか"と い う内的SM3〕(inter-
nalsourcemonitoring:Johnsonetal.,1993)に 混舌Lが
見 られるか ど うか を検討す る,内 的SMと は,起 源 が自
己に由来す る記憶同士を弁別す る活動であ る.行 為 文を"実演 したか""想 豫 したか"に っいての判 断 は
,自 己に
由来す る記 憶 の弁別活動 で あ るので,本 研究 で も内的
SMと いう用語を用いる.本 研究で はSM課 題 に先立 っ
て再認課題 を用 いるが,実 演条件 と想像条件 とで再認成
績 に差がな く,し か もSM成 績 にも差がな ければ,Kor-
mi-Nouri(2000)やGoffandRoediger(1998)か ら示唆
され るとお り,想 像す るだ けで も実演 と同等の表象が作
られている可能性が高 いと言え るだ ろう.
実験2で は,実 演 によって作 られ る表象 と想像 によっ
て作 られる表象 との違 いをさ らに検討す るために,外 的
SM(externalsOurcemonitoring;Johnsonetal.,1993)
を用い る。 これは起源が 自己以外 の外部 に由来す る言己憶
同士を弁別す る活動 の ことで ある,例 え ば,あ る単語 を
話者Aか ら聞 いたのか,話 者Bか ら聞 いたのか にっ い
ての弁別活動が,外 的SMに あたる.実 験2で は行為文
を男声 あるいは女 声で呈示 し,ど ち らの声 で聞いたのか
にっ いての外的SM課 題 を実施す る、内的SM(実 験1)
と外的SM(実 験2)と い う2種 類 のSM課 題 を実施 し,
直後比較す ることによ り,実 演によ って生 じる記憶 表象
と想像 によって生 じる記 憶表 象 との違いを明 らかにす る
ことが,本 砥究の 目的であ る.
実 験1
方 法
実 験 計 画 学 習 条件(実 演/想 像/音 読)を 被 験 者 内 要
因 とす る1要 因 計 画 と した.
参加 者 大 学 生24名(男 性12名,女 性12名,平 均
年 齢19.3歳,範 囲18～27歳)で あ った.
材 料 対 象 物 を必 要 とせ ず に身 体 部 位 の み で実 演 す る
こ とが で きる 行為 文 を80項 目作成 した(Appendix).行
為 文 作 成 にあ た って,Cohen(198i),EariesandKer・
sten(2002),GoffandRoediger(1998),金 敷(2000)を
参考 に した.80項 目の うち,18項 目ず つ ラ ン ダ ムに振
り分 けた 四つ の セ ッ ト(計72項 目)を 本 試 行 用 と し,実
演 項 目,想 像 項 目,音 読 項 目,テ ス ト時 の デ ィ ス トラ ク
タ ー(NEW)項 目 に割 り当 て た.行 為 文 セ ッ トの割 り当
て は被 験 毒 間 で カ ウ ン ターバ ラ ンス した.残 りの8項 目
(学 習 項 目6項 目,デ ィス トラク タ ー項 目2項 目)を 練
習 試行用 と し,こ れ は被 験者 間で 同 じであ った.学 習
時 ・テス ト時 とも,IBM社 製 のノー ト型パ ーソナル コ ン
ピュータの液晶 デ ィスプ レイ上 に刺激 を呈示 した.
手続 き 実験 は個別 に行 った.
学習段階 の手続 き カバ ータスクと して"日 常性評定
課題"を 作成 し,偶 発学習課題 と した.日 常性評定課題
とは,呈 示 され る行為文 に関 して,そ の行為 を自分 が 日
常 的 によ く行 うか ど うか にっ いて5段 階 で評 定 す る課
題 である.参 加者 への教示 は,"こ れか ら呈 示する行為文
についてそれが どの程 度 日常的であ るか評定 して もらい
ます。 ただ し,呈 示文の後 に`実 演 して下 さい',`想 像
して下 さい',`声 に出 して下 さい'の うちいずれかの文
が呈示 され ますか ら,ま ずは,そ の文の指 示に従 って下
さい.す なわち,実 演 して下 さい'と いう指示文が呈示
された らその行為を実演 し,想 像 して下 さい'の 場合 は
自分 がその行為 を実 演す ると ころを想像 し,`声 に出 し
て下 さい'の 場合 は行為文を声に出 して音読 して くだ さ
い.そ の後,日 常性の評 定を行 って下 さい."と 教示 し
た.
各試行 の流れ は以下の よ うな もので ある.ま ず行為文
を3秒 闘視覚呈示 した後で,実 演,想 像,音 読 いずれか
の学習条件 を3秒 間呈示す る,参 加者 は学習条件が呈示
される,こ の3秒 間で,行 為 文を実 演,想 像,あ るいは
音読 した.最 後 に,5秒 間で 日常性評定課題を行い,こ
れを1試 行 と した.行 為 文,学 習条件,日 常性評定課題
間の間隔 はそれぞれ1秒 と した,試 行数 は実演条件,想
像条件,音 読 条件 それ ぞれ18試 行,計54試 行 で ある
が,呈 示順序 は3回 以上 同 じ学習条件 の試行 が続 かない
とい う制 約の もとで ランダム順 とした.
学習毅階の手続 きを参加者 に正 しく理解 して もらうた
め に,本 試行 に先立 って練習試行 を6試 行行 った.練 習
試行で用 いた行為文 は,本 試 行やテス ト試行 とは別 の も
の を用 いた(Appendix>.
テス ト段階の手続 き テス ト段階で は学習段階で用 い
た54項 目に新 しく18項 目の デ ィス トラクターを加え
た計72項 目を用いた.こ れ らの項 目を,同 じ学習条件
の項 目が3回 以 上続 かな い とい う制約 の もとに ランダ
ム順 で呈示 した.な お,呈 示順序 は参加者間で固定 した、
テス ト課題 は再認判 断SM判 断,確 信度判断 か らな
る.ま ず行為文を1文 ずっ3秒 間呈示 し,そ の項 目につ
いて学習段階で"見 た"か"見 なか った"か にっいての
再認判断を して もらい,"見 た"と 答えた場合 は,そ の項
目を実演 したのか,想 像 したのか,音 読 したのかについ
てのSM判 断 を行 って もらった.そ の後,そ の判断に対
す る確信度(4件 法)を 回答 して もらった.確 信度 は"見
---164
l!I!IIllHU! l. i1llJtJ:t~T~;: 10 KJ; ~ "CIUtT~. SM
eli, :l!~O) tNfRit5! (source) i-jfJ.lIJ"t Q t51fJ-z; ~ ~ .
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nal source monitoring; Johnson et al., 1993) 1i:i!l'M.tJ!
.ll."tL~il>c?i»~f,lt-lT~. i"Jo<J SM 10 Ii. RilJi!i>'13
al:,IHitT M2WIol±~slfg'IT .ot.5Jt1J'C ilS~. Hl!l:)( ~
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"Cjlji1!.lltM"'Ill" ~ ill. .iiIi~i'I' c :!!HZI~flfl: "lIlmlilt
1lI1:~tJ<tJ <. liJ> b SM 1ilt11l': b'£i>JtJlttLli. Kor
mi·Nouri (2000) i=> Goff and Roediger (1998) iJ> ;;iFqt
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ll!~ 2 "Ii. lI!;iJii':,J; ~"C~ "tL~.J!(I:'!l!.,:J; ~ "C~"n.*1iI1:0}:it"{,;' "" :IJit:tT~~"': . ?j.o<J SM (external source monitoring; Johnson et al., 1993)
~Ill"~. ;: nliRil1O'13 a0?j.0}9j.$I:EII*T H2!! 1oI±{,slfg'I T~t.5Jt1JO};: I:~S •. 11'1"-11. ilS.lI'!li{,
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'1'111 19.3 >t. Oiill!l 18-27 >It) 'C ilS ~ ~.
J;!*! ~~\l>J"'<lZ.~1: ;t-r': ffil l*llBlitO}<> ".iliiT.o ;: I: IJI" ~ • Hl!l:)(~ 8U 1JjElfFlilt l ~ (Appendix). H
~3tf"f.~I;::~t.: ....,1':, Cohen (1981), Earles and Ker
slen (2002). Goff and Roediger (1 998). ~WX (2000) {,
~;J;I'lto. 80tltElI!l?t.. 18t1tEl"?7 ",Y J""lIil
a JtI1~1'B"'0}",, " f (tt 72 tltEl) ~*!i\ff!!ll: L. . "
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'l''IiIJ1,UI\O}'l'1t ~ HM1~"iE L. < l'I1!11l "C b " ? ~ 161: . :$:!;\ft"~:iL~"CliiJi'i!'!i\H"'6t\fffi~t::. liiJi'i!'
!i!:ffc Ill" I::ff;4:)( 1;1: . :$:t\H'f> T A f lAH I: ~~IIO} b QJ ~ m l.' t: (Appendix).
TA J-1lI~<1J'l'I!'iil1 T" f!ll:~"It"' \ltI!Il:~"IIl"
t, 54 tit 13 ,:i'! l < 18 tltEl O}j" < " , 7 1 1- ",110"
~lt 72t1t13~1Il "I::. ;:n"O}:qjEl~. IoIt'lt'i!'~#
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加地 ・仲1行 為 の ソー ス ・モニ タ リン グ 165
なか った"と 判断 した場合 はその判 断に対 す る確信度 を
回答 して もらい,"見 た"と 判 断 した場 合は どの条件 で見
たのか とい う判 断に対 する確信度 を回答 して もらった.
回答はA4判 の回答用紙 に記入 して もらった.回 答時 間
は 自由であ った,
テス ト段階 の手続 きを参加者 に正 しく理解 して もらう
た めに,本 試 行 に先立 って8項 目につ いて練 習試 行 を
行 った.練 習試行で は,学 習段階 での練習試行で用 いた
6項 目に2項 目加えた8項 目(本 試行 とは別 の項 目)を
用 いた(Appendix).学 習段階終 了後 か らテス ト本試行
までの時聞 は8分 であ った.こ の8分 の間 に,被 験者 は
テス ト段階 における練習試行を した.
実験終了後,参 加者 にカバ ータスクの 目的 などにっ い
て説明 し,デ ブ リー フィングを行 った.
結果
再認課題 とSM課 題の成績 をTable1に 示 した,
再認成績HIT数 につ いて1要 因分散分 析(以 下,実
験1で は単に"分 散分析認 とす る)を 行 なった結果,学
習条件 に有意な効果が見 られた(F(2,46)=3.32,p<.05).
TukeyのHSD検 定 による多重比較(以 下,単 に``多 重
比較"と す る)を 行な った ところ,実 演条件 が音読条件
より高い傾 向があ った(p<.06).他 の条件 間に有意な差
は見 られなか った,FA(FalseAlarm)数 につ いて も分
散分 析を行 ったが,学 習条件 に有意 な効 果 は見 られな
カ}った(F(2,46)==1.8王,nLεL)、
SM成 績 どの条件で学習 したかを正 しく判断 で きた
項 醤の数 を正答数 とし,分 散分析 を行 った.そ の結 果,
学習条 件の効果 が有意 であった(F(2,46)=150.65,p<
.01).多 重比較 の結果,実 演条件 と想像条件 が音読 条件
より有意 に高 か った(そ れぞれ,p<.Ol;p<.Ol).
また,あ る条件 で学習 した ものを誤 って別 の条件 で学
習 したと判断 した項 目の数 を誤帰属数 と した,例 えば,
想 像条 件で学習 した項 目を誤 って実演条件 で学習 したと
判 断 した場合 は,実 演条件の誤帰属数に 王をカウ ントす
る,誤 帰属数 について分散分析 を行 ったところ,学 習条
件 の効 果が有意 であ った(F(2,46)=148.81,pくD1).多
重比較 の結果,想 像条件が実演条件,音 読条件 より有意
に高 か った(そ れぞれ,p〈.O王;p〈.OD.
確信 度は1～4の4件 法で数値が高 いほど回答 に対す
る確信 が強 いことを示す.SM課 題で正答 した項 目にお
ける確信度 について,分 散分析 を行 ったところ,学 習条
件 の効果が有意 であった(F(2,46)=40.39,p<.01>.多
重比較 の結果,実 演条件 の確信度 は想像条件,音 読条件
より有意 に高 く(そ れ ぞれ,p<.01;p<.0ユ),想 像条件の
確信度 は音読条件 よ りも有意 に高か った(p<.05).
っ まり,実 演条件はSMが 正確 で,他 の条件か らの誤
帰属が少 な く,確 信度が高 い.こ れに鰐 し,想 像条件で
はSMは 正確だが他の条件 か らの誤帰属 が多 く,確 信度
が実演条件 よ り低 い.ま た,音 読条件で はSMは 不正確
だ が他 の条 件 か らの誤 帰属 は少 な く,確 信度 が最 も低
い.
なお,SMに お け る誤 答 の分窃 を学 習条 件 を行 に と
り,回 答 を列 に とって検討 した(Table2),対 角のセルが
正答を表 し,対 角以外のセルが誤答を示 す.そ の結果,
実演 した項 目を"想 像 した"と 答 える誤 帰属数(26)の 方
が,想 像 した項 目を"実 演 した"と 答 える誤帰属数(6)よ
りも多か った、また,音 読 で学習 した項 目を"想 像 した"
と答 え る誤帰 属数 は245だ が,想 像 で学 習 した項 目を
"音読 した"と 答え る誤帰属数 は34で あった.誤 帰属 の
パ ター ンは非対称 だ と言 えるだろ う.
考 察
実験1の 目的 は,実 演 と想像に違 いがあ るど うかを内
Tablel
MeansforRecognitienandSourceMonitoringtestsinExperiment1
StudyconditionTest
Enact Imagine Vocallze
Recognitiontest
HIT*1
FA
Sourcemonitoringtest
Correctresponse*1
M三sattributionerror
Con員denceforcorrectresponse*2
7
0
7-0
1
16.4
α6
3.9
貞)
7⊥
7
(U
1
15.9
1L4
3.1
9臼
∩V
7
∩V
1
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6
8
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1
2
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*2:ThescGrerangesfromlto4、
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Ill" I:: (Appendix). 'i'l!5'J:lt~lrr1itIJ' f, 7 A ,*litii iC:0)'MB'I:t871c:"' ~ t::. ;:0871O)r.91::, 1Jt~'il1 I :t
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165
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!l!Jt~ 01.3!1<, "'ilii$fifO) itf"lll' li:tl!f!I!~fIf, li",;1<{'f .i: ~'/j'~lo;il;< ( icft-<'ft, p<.OI;p<.OJ), !!Ht;1i.{tf0 Dtffi~ 1;t1§'~5Rt1fJ:: i') {) :(tfgj;: ~;6) ~ t.: (P< .05).
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Ii SM liiE!iiI~IJ'.0~itft" 'O)~'lIifJii!tJ'$' <, !l!fillll' "'.iiiilki'FJ; IJ i!! ' '. ... I::, ,,~;1<ftfc: Ii SM 1;t"'iEit t.:~ft!lO)l1<fIf~;O) •• ;;;];j:'l->U<, .F.OC~~'i!! , '.
a;;. SM~;;~<5 •• 0)9m-t'i'.&fIf'iii~1: IJ, @]1§''i!'Ij!:: I: ~ -C l-iiM U :: (Table 2). M1lJ 0 ""vll<
iE1l'Hll L, )(;!i'l0j>j.0)""vh'~~1;~ii'T . ~ 0)*1i~,
.iiil L t:::IIi§", ";\!l~ L 1::" I: '8'''-:0 ."fili~ (26) 0J.) Il', :l!'.ft. L 1:::IIi § 1, "~iili L 1::" I: '8' "- :0 .iii! Jiilli1 (6 jJ;
IJ 1>~lp~t::. iI::, ""tc:'l',/;,U:::!Ii§'i "'f!\f!I!Lt:: " I: '8'''- '" .mlJI!!~I;t 245 t.:fi', ;\!If!l!T'lt'!l L I:::gj§ ~ "'l1i~ L 1::" I: 1§',,- <5 .iiil~tW 34 <.' '" ~ 1:: .• ~Fol0 ,< ~ - "1;j , eM,i);If I: K "- ~ t.:.;; -j .
.. ~ ~!iI< I 0 §iI'Jlt, lii:Wi 1:'f!\~I::ii1' 'i>' ''' <5 I:? "''if*!
Table 1 Means for Recognition and Source Monitoring tests in Experiment 1
Test
Recognition test HfT*l FA
Source monitoring test Correct response*l Misattribution error Confidence for correct response*2
*': The score ranges from 0 to 18. *2: The score ranges from 1 to 4.
Enact
17.7 0.0
16.4 0.6 3.9
Study condition
Imagine
17.6 0.1
15.9 11.4 3.1
Vocalize
17.2 0.0
6.6 1.6 2.8
F
166 基礎心理学研究 第24巻 第2号
的SM課 題に より検討 す ることであ った.ま ず,再 認成
績にっ いて,次 にSM成 績について考 察する.
再 認課題 で は音読 条件 よ り も実 演条件 にお いてHIT
数が高 い傾向 があ り,SPT効 果 の傾向 が見 られた.一
方,実 演条件 と想 像条件 のHIT数 には有意 な差 は見 ら
れず,FA数 にも学 習条件 間の差はなか った.HIT数 に
っいては,Kormi-Nouri(2000)が 再生課題で得た結果
と同様 であったと も言え る.し か し,全 体 に有意な差が
見 られに くか ったのは,ど の条件 にお いて も再認成績 が
高 く,天 井効果 が生 じて いたためで ある可能性 は否めな
い,実 際に差 がないのか,検 出で きなか っただ けなのか,
今後確認 してい く必要 がある.
SM課 題 では,実 演条件 と想像条件 の正答数 は音読条
件 よ りも多 か ったが,実 演条件 と想像 条件 に は差が な
か った.実 演 した ものは"実 演"に,想 像 した ものは``想
像"に,同 程度 に正 しく帰属が行われ たことになる.た
だ し誤 帰属数 は,実 演条件,音 読条件 よ りも想像条件の
方が有意に多か った.特 にTable2で 検討 したよ うに,
想像が"実 演"に 誤帰属 されるケースよ りも,実 演が"想
像'に 誤帰属 され る ことの方が多か った(そ れぞれ6と
26),ま た,想 像 が"音 読"に 誤帰属 され るケースよ り
も,音 読が"想 像"に 誤帰属 されることの方が多か った
(それぞれ34と245).
この非対称な誤帰属 の結 果は,実 演条件 や音読条件 に
おいて,活 動に固有の要素(例 えば実演 では実演 に固有
の運動 出力要 素,音 読 では音 読 に固有 の言語 出力要素)
とイ メー ジ要 素 の両方が 作 られ るが,想 像 条件 で はイ
メージ要素 しか作 られなか ったために生 じた と考 える こ
とができる.実 演 した ものや音 読 した ものはイメー ジ要
素 を含むために"想 像"に 誤帰 属 される ことが多 いが,
想像 した もの にはイメージ要素 しか含まれないために,
実演 や音読 には誤 帰属 され に くか った のでは ないか.
SPT課 題の枠組 みで考 えれば,実 演 に固有 の記 憶属性
こそが,運 動 プログ ラム によって形 成 されるSPT特 有
の表象 なのだと推察 される.
また,音 読 した項 目が想像 した ものと して誤帰属 され
る割合 が特 に高か った(Table2)が,こ れは反応バイア
スのためである と考 え られる、 っま り,音 読 した場合に
は実演 した場 合ほど"自 ら行 った もの"と して記憶痕 跡
が強 く形成 され ないため,"自 分 が行 ったか らには覚 え
てい るはずだが,自 分 が行 った覚えはないので,こ れは
きっと想像 しただ けに違 いない"と い ったバイアスが生
じた と考え られ る.こ のバ イアスのため に,音 読 した項
目が想像 した もの として誤帰属 され る割合が高か ったの
だろ う.実 演 した場合に は"自 ら行 った もの"と して記
憶 痕跡が強 く形成 され るために,こ のよ うなバイアスが
生 じなか ったのであ ろう。SM課 題 において,親 近性の
高 いNEW項 目は 自分 以外 の外的 ソース に帰属 されや
す いという"lthadtobeyou"(1'drernemberifitwere
me")effectが 生 じ る と考 え られ て い る(J◎hnson&
Raye,1981).本 研究にお いて も,こ れ と同様の効果が生
じたと言え るだ ろう,本 研究 にお ける音読項 目は親近性
の高 いNEW項 目で はないが,自 分が行 った覚え はない
けれ どOLD反 応 しやす い項 目という点 では共 通 して い
る.ま た,想 像項 目は外的 ソースで はないが,自 分が実
際 に行 ったこと以外 の対象 という点 では共通 している.
したが って,音 読 した項 目が想像 した ものと して誤帰属
され る割合が特 に高 かったのは,"Ithadtobeyou"
effectと 同様 の反応バ イアスが生 じたためであ ると考え
られる。
なお,SMに 関す る確信度 は実演条件 の方が想像条件
よ りも高 か った.ConwayandDewhurst(1995)は 記憶
の想起意識 に注 目 し,想 像条件 よ り実演条件 の方 があ り
あ りと思 い出せる(remember)こ とを示 したが,本 研究
で も同様 の結果 とな った,実 演 に固有 の記憶属性が ある
ことが,実 演条件 にお けるSMの 確信 を高 めたと考 え ら
れ る.
以 上,実 験1で は"実 演か,想 像か,音 読 か"を 弁別
Table2
ResultsfromSourseMonitoringtestforeachitemtype
SourceMonitoring
ItemtypeEnact Imagine Vocalize New
Enact
Imagine
Vocalize
New
3
ρ0
7
ーエ
93 26
鐡
245
3
5
34
159
0
7
10
20
塑
Note.Eachnumberrepresentsthesumofresponsesfroma茎lparticipants、
Numbersofcorrectresponseswereunderlined、Therewerenoresponsesfor2items.
166
fl'J SM i'l!3K.t ~ ll'itt"t l.> i:I: 1"~h I:. '" T, l'IilC/iIi: I~': ?\'<:, 1)(1: SMffiOllll:?\'<:"lIli'tl.>.
jljl!'.tI!lilil' I;; l1iI,Hki'F.t ~ ;, lJ>iJllki'F I~ jo \, <: HIT
IJ(lI';!ii\'MPl;6'<Ii~, SPT~mO)i\l1[O];6'l\!e.ht:. -
1], !IliJI!1Ai'F C fi!1i~i'F0) HIT ~,~ 'H;J:! Ii gHHl. " h1', FAfi,c!,$~!1Ai'Fr,'(/)~IH"IJ'~I::. HIT fi'c -:> I.' -C Ii. Kormi-Nouri (2000) tlqf}UaL"~t:..*6m:
I: IEJlii l' <Ii ~ I:: I: b ~;< Q. l-"' l- , ~,*I~ *,,~I"1'1:I>' Jil." h'~ ( I;,? ,,0)1;;, cO)~I*I: jo \, <: b jlj!e/ili:IM' ;e; ( , 7(#~lI!I>''t l:'n' t.: 1::""1' <Ii Q CJ~E~I;lS="" i.i ~\. ~~'~~IJ!tJI.\(1)h'. ~ti:l\."~t.i.IJ~-:lt:t:jjli..O)t)).
~a:6t!~ l- <: \' < ,e,'l:'I>'<Ii Q.
SM ill!Nlll' j;I, !Iliil1!iHU: 'fllif11,*1'F 0) iE1!i~ ';tl1iilOlk l'F.ta •• ~?t.:~ ~.~I'FI: •• IkI'FKj;I.~a h'? 1::. lJ>iJll-1:: b 0)" "1Il." ,~, '!l!{g(l- t.: b 0) I;; "'Ill
It" I: , 1EJ1i1ll"~ iEl-<fflfllllJ'ITbttl::;: c'~t.iQ. I::
t: l-DIliiiil!llfl';t, lJ>il'llki'F, l1i1lO!1A1'F.t ~ M~.{g(!1Aito) ;l)1l''f'j:e!:'~."'? 1::. tt,~ Table 2 l'll'iM ll::.t? 'c, 'Illall' "~ilii" ,~mi>7tlill~ttQT-".t~ \" lI<iiiib' "fll a" 1~lI'\iMGi;!<ttQ;:I:O);I)"'."'~1:: ('!ctti'h6c 26) , "*-t:., t!{J.i1~ ~tl'b~" K~ffl}iIl;5tL-!'';--xJ:~
~, ~~;Os "~1't" l;:gt+f,IiIi~tL~':CO):1.ft.l1~tJl-:lt:
('!c tti'h 34 c 245).
;: 0)"X'<J1iJ;1.i ~1IIl1iil OJIiiJ!! ,;t. lJ>ilil!1Ai'F"'1<!l~I'F'~
jo \' T, FoIh,:IQll';'O)j!lI< (illlx.'i~ilill":li;jlii':!IiI*"
0) i1!!;J] til 1Jil';>t. 1<1ii'1' I;; l>'1IE ,: !!>Flr 0) gllHlJ 1J'Il'JIO ~1~-~.~0).n~~e.hQ~, 'fll~.I'F~j;l1
j-~ •• l~~ihU~~I::I::""~'tc~~.;<l.>;:
I: /1'1' t; l.>. "'ili1l- t.: !, 0) '(> l?i,", l-I:: b 0) IH j - ~ iF ~~~t.;I::""~ -'lRIt" ';:IJ!l1;J.!ii~nQccb'. \ '!.>',
'lRit l-I:: b 0),: I" -( ~ - ~.JI< l-!.>'~;Io ttiH ' ~ "" ':, ~tJii"'r'~;; I.: 'j:~~~ ~ ttl: < IJ, ? t.: 0) 1:' Ij: t.,n,tn.
SPT I!I!@O)iNJl., ~;I)';<ttli, :J:[ilil'~li\lffO)!2tllllll~
C '!cb', j!UiJ7" a p" 71_1;:.): ~ TJ!jJiX~ hQ SPT qIj'/j
0) *'IIJi. 0) t: c ffH"l' 2' h l.>. I~, l>'~lt.:a§~'!l!al-l::bO) I:LT~~~~tt
6%lJ~tJ~~n:ilitJ)"') 1: (Table 2) tJ1, .:.nI1&:Jt.,<17
ACOt.:~-eS6C:;?j;tGt1.6. ?*t) , ~~Lt:!;.g.!:
ItlJ>iiliU:I;\l~I'c "aiiT~t,bO)· 1:l-<:[cta!1fl*
1J'21! < J[;i/ili: <) hi"" t: "" , "13;t.'IT ~ I:: 0' "I~ lift;;. ""(~'6(;l:"'f't.:b', 13~}b{fT .. :d.:ft~ '1f.i:\'\0)l:', ':.f1~I;t
~? c:t!!{tLt.:t':ljl:l$:~'tJ:~'· C.~'~)t.: r<-( 7 An'1=. t~c.~;t~h6. C~"~17A~~~':, g.Lt.:~
§ I.>'fi!~ l-I:: b 0) I:: l- <:;1lffl}iJO ~ h ~ ~'j~.';g;., ~ I:: 0)
t!7;,? lI!iiiil-I::I,l!~I:';; ·13"IT ~I:bO)" cl<:t2
t~!j;{IM'lli < J[;i/tlt ~ tt ~ to ""I:, ;: O).t ? i" ,q 7 "b' 1o~Ii.b'?1::0)~<li7;,? SMilI!l!lil;:jo\'T, *l!i!it;EO)
;i; \' NEW l] 13 I;; a;t 09j. 0) 9j.!(.) 'j - " I:;,jj!ili 1< tt '" T I. \ C t' oj "It had to be you" (I'd remember if it were
me") effect b~!E t; -6 C ~ ;t ~ tt L I.' c Uohnson &
Raye. lg8 1). *1iJf'li:~t"'-Cb, ;:t\cIEJI!lO)~JI!iJ'!to
tt: 1:,,;< ~ t: 7;,? *\If'li:,~jo 'j ~"'~aEH;;~i!i~
0)($1..' NEW l.!§ -p Ii tJ" \, ';/.li, §:7tbtfT"? t.:;;t;t 1<1: tJ" I.'
't n I::' OLD Ii",,; l- '" r \ 'l]§ c \' ? ,", 1'1;1#$ l- T \, Q. "I::, ~1!I.l]fll;;9j.fl'J·j-"l'I;;I,(\'.', §;t1l''''
~'~IT? 1::;: c 09j.OJX'<Jl'!t c \, ? ./i.1' ';I:*il!i l-T" ~. L I:: 0' ~ <:, ll'tt ll:l]§ /;'1'l!ffl! l- ~ b 0) c l- T!l'<I!i}Jijl ~ n.Q ~J.g.#:f<fI:i'ititJ)"') t.: G1.Hi , "It had to be you"
effect c 1iiJ1li0J1J<Jt.'''1 7 "!.>'!to ~ I:: I:"" 1'<1; ~ c lit;< >?ttQ.
I"",, SM 1:~Tl.>l'liFo!l!'I;I~iJii!ld'Fo)/]b<'lRI!I.~1'F J: I) obiDitJ)"? t:.. Conway and Dewhursl(1995) '1iC.t;:
O):ll'.ii!~m':IHj L, 'f!!~!1Ai'FJ: ~ li<iii<!1AI'FO);I)IJ'<!> a J) I) c.,'!!1. 'I±Ht Q (remember) ;: c ~~ L.t:iJ1, *~~
~ b 1oIlm00I1iJl! I:: Ii. ~~. jl,(ilIi<:I!JH O)!~te'ii;l!th'<!> l.>
;: c IJ', lI!iiii~I'F'~jo It Q SM O)l'liiil "'''''''' t: 1:,,;< " hl.>.
Hl:, lI!~ I 1'Ii ·lJ>ilii~', l!!iIRb>, l>'''b'· "'#&Ij
Table 2 Results from Sourse Monitoring test for each item type
Source Mon itoring Item type
Enact Imagine Vocalize New
Enact 393 26 5 7
Imagine 6 382 34 10 Vocalize 7 245 }59 20 New I 3 0 428
Note. Each number represents the sum of responses from aJJ participants. Numbers of correct responses were underlined. There were no responses for 2 items.
加 地 ・仲:行 為 の ソー ス ・モ ニ タ リ ン グ 167
させるSM課 題を行 った.そ してその結果 か ら,実 演条
件 ではイメー ジ要素 に加え て実演 に固有 の要素が作 られ
るために,他 の学習条件か ら"実 演"へ と誤帰属 される
ことは少 な く,確 信度 も高 いのだ と考え た.で は,「司じ
SMで も,実 演 に直接含 まれない情報,例 えば文脈情報
間 のSMは 実演によ って促進 されるのだろ うか.実 験2
で は材料 の呈示音声のSMを,実 演条件 と想像条件 とで
比較 し,実 験1の 結果が文脈情報 にまで拡張で きるか ど
うか を検討す る.Koriat,Ben-Zur,&Druch(1991)は,
行為 の実演 に よって項 目それ 自体 の記憶 は促進 され る
が,地 理的文脈(ど の部屋 で項 目を学習 したか)の 記憶
は促 進 されな いことを示 した.し か し,彼 らの結果の解
釈 と して は二 つの可能性 が考 え られる,一 っは,実 演に
注意資源を奪われたため,文 脈情報 にまで資源を配 分す
る ことがで きなか った可能性 である.二 っめは,実 演に
よ って運動 プ ログ ラムは活性化す るが,そ れ以外 の情報
は活性化 しない可能性で ある.こ の二つ の可能性 のどち
らが妥 当であるか は,文 脈情報へ の注意 を統制 する こと
によって決定す ることがで きるだ ろう.そ こで,実 験2
では材料 の呈示音声(女 性の声で呈示す るか男性 の声で
呈示す るか)を 操 作 してSM課 題 を実施 する,参 加者が
実演す るのは材料が呈示 された後で あるため,注 意資源
が実演 に奪われて文脈情報に配分 されな いということは
な くなる.外 的 ソースと して は,刺 激材料の色 を区別 さ
せ るな ど も考え られ るが,こ こでは動 作 に伴 う外的 ソー
スと して 自然であ るのは音声だ と考え,音 声を用 いた.
実 験2
方法
実験計画 学習条件(実 演/想 像/復 唱)を 被験者間
要 因 とする1要 因計画 と した、
参加者 大学生36名(男 性18名,女 性18名,平 均
年齢19.8歳,範 囲18～25歳)で あ った.こ の36名 を
12名(男 性6名,女 性6名)ず っ,3っ の学習条件 に振
り分けた.
材 料 実 験iで 使用 した もの と同 じ行為 文72項 目
を,24項 目ずっ ランダムに振 り分 けて3つ のセ ッ トを
作成 した.そ の3っ の行為文 セ ッ トを,男 性 の声 で読 み
上 げ る項 目,女 性 の声 で読み上 げ る項 目,テ ス ト時 の
デ ィス トラク タ ー(NEW)項 目 に割 り当 て た.行 為 文
セ ッ トの割 り当 ては被験者 闘 でカ ウ ンターバ ラ ンス し
た.学 習段階で は,カ セ ッ トテープ レコーダーで行為文
を 呈示 した.呈 示 用 の 行為 文 は,24項 目 を男 性(23
歳 ・大学院生)の 声で,24項 目を女性(26歳 ・大学院
生)の 声 で録音 した、テス ト段階で は,IBM社 製 のノー
ト型パ ーソナル コンピュー タの液晶 デ ィスプ レイに行為
文 を呈示 した.
手続 き 実験 は個別 に行 った.
学習 段階 の手続 き 実 験1と 同様 に偶 発学習課 題 と
し,カ バ ータスクと して"日 常性評定課題"を 用 いた.
実験1と 異 な り,学 習条件を被験者 間要 因と した.1
試行 は次の ような流れであ った.ま ず行為文が約3秒 間
呈 示 され る.次 の3秒 間 で,参 加 者 は学習 条件 に応 じ
て,行 為文を実演す るか,想 像 するか,復 唱 し,最 後 に
5秒 間 で 日常性評定課題 を行 なった,行 為文(男 性 の声
による項 目24項 目,女 性の声 による項 目24項 目)は,
同 じ声 が3回 以上続 か ない とい う制約 の もとで ランダ
ムに呈示 した.行 為文 の学習(実 演/想 像/復 唱)と 日常
性評 定課題 との間隔,日 常性評定課題 と次 の行為文が呈
示 され るまでの間隔は,そ れぞれ1秒 であ った.日 常性
評定課題 の開始 時には,テ ープか ら実験者の声で`評 定
して下 さい"と いう合図が流れた,実 験1と 同様,本 試
行 に先立 って練 習試行 を行 った.
テス ト段階 の手続 き テス ト段階 では学習段階で用 い
た48項 目にデ ィス トラクター24項 目を加えた計72項
目を用 いた.こ れ らの項 目を参加者に,(学 習時 に)同 じ
音声 で呈示 した項 目は3回 以上続 か ない とい う制約 の
もとで,ラ ンダム順で呈示 した,被 験者間での呈示順序
は固定 した,ま ず,行 為文 を3秒 間呈示 し,学 習段 階で"聞いた"か"聞 か なか
つた"か 再認判断 して もらう,"聞
いた"と 答え た場合 は,そ の項 目が男女 どち らの声 で呈
示 され たかをSM判 断 して もらった.そ の後,そ の判断
に対す る確信度を(4件 法)を 回答 して もらった."聞 か
なか った"と 判断 した場合には,そ の判断 に対 する確信
度を回答 して もらった.回 答 は参加者 のペースで行 い,
A4判 の回答 用紙 に記入 して もらった.実 験1と 同様,
本試行に先立 って練習試行 を行 った.学 習段階終了後か
らテス ト本試 行までの時間 は8分 で あった.こ の8分 の
間に,被 験者 はテス ト段階 における練習試行 を した.
結果 と考察
再認課題 とSM課 題 の成績 をTable3に 示す.
再認 成績H至T数 にっ いて1要 因分散分 析 を行 った
ところ(以 下,単 に"分 散分析"と す る),学 習条件の効
果 は有意 でなか った(F(2,33)=.10,n.s.〉.FA数 につ い
て も分散 分析 を行 ったが,学 習 条件 の効 果 は有意 でな
か った(F(2,33)=.57,n.s.).
SM成 績 男女 どち らの声で聞 いたか正 しく判 断 した
項 目の数 を正答数 と し,分 散分析 を行 った.そ の結果,
学習条件の効果 は有意 でなか った(F(2,33)==.78,n.s.).
しか し,確 信度 にっいて分散分析を行 った結 果,学 習条
,,;t-1>SMOl!iffi";:·lT?t:. 'cL.T'H1)I;5!1!IJ'G, :>i:iii;~
{'F"l;!, I - "Ji'lliI: 1l!I,,- T:>i:iiill:II1I'A"'Ji'*IJ'itGn
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r
168 基礎心理学研究 第24巻 第2号
件 の効果 が有意で あ った(F(2,33)=5.19,pく.05).多 重
比較を行 ったところ,想 像条件が実演条件 よりも有意 に
高か った(p<.01).っ ま り,SM正 答数 には差がな く,確
信度 は想像条件が実演条件 よ りも高か った.、
以上,HIT数 とFA数 に も,SM課 題の正答数 にも学
習条件 間の違 いはな く,確 信度 ははむ しろ想像条件の方
が実演条件 よ りも高 いことが示 され たt確 信度 は実験1
で は実演条件が想像条件 を上回 ったが,実 験2で は逆 に
想像条件 が実演条件 を上回 った.実 験1に お ける実演条
件 での確信度 は,"実 演 した もの"を"実 演 した"と 認識
で きた場合 の確信度 である.ま た,想 像条件での確信度
は,"想 像 した もの"を"想 像 しだ'と 認識で きた場合の
確信度 であ った,そ のため,実 験1で は,す で に考察 し
たよ うに,活 動 に固有で痕跡の強 い要素 とイメージ要素
に基 づ く確信度(実 演条件)の 方が,イ メージ要素のみ
に基 づ く確信度(想 像条件)よ りも値が高 くな ったので
はな いか.一 方,実 験2に おける確信度 は,実 演条件,
想像条件 ともに,"女 声 で聞 いた もの"を"女 声で聞い
た","男 声 で聞 いた もの"を"男 声で聞 いた"と いう確
信度であ った。女声,男 声 の違 いは活動を行 う上 で直接
用い られることのない情報 だと思われ る.実 演条件で は
活動 に固有 な要 素が あ るため に,記 憶 表象 に占 め る女
声,男 声 に関す る要素 の割合が相対的 に低 くな ったのか
も しれない.そ の結果,む しろ想像条件 において,女 声,
男声に対 する確信度が相対 的に高 くなったのだ と考え る
ことがで きる.実 験1で 見 られた,実 演条件で は誤帰属
が少ないとい う結果(い わば,内 的SMに お ける実演条
件の優位性)は,文 脈情報 の外 的SMに 関 して は拡張で
きなか った.ま た,実 験1で 見 られ た,音 読条件 よりも
実演条件 においてHIT数 が高 いとい う傾 向 は,実 験2
で は見 られなか った.こ れは実演 と音読(復 唱)が 被験
者間要因か く実験1),被 験者 内要 因か(実 験2)と いう
手続 きの違いによ るものか も しれな い.実 験1で は,参
加者 は行為文が呈 示 され るまで,ど の条件で学習す るか
の指示を与え られなか った.学 習条件の指示 はラ ンダム
に与え られ るので,特 定の方略を準備 し,用 いることは
困難であ っただ ろう.実 演 による符合化 は非方略的 ある
いは 自動的 にな され る(Cohen,1983)た めに注意資源を
あま り必要 と しないが,音 読に よる符号化 は注意資源を
必要 とす る.し たが って,注 意資源を配分で きない実験
1で は,HIT数 にっ いて実演条件が音読条件 を上回 る傾
向が見 られたのだ と考え ることがで きる.こ れ に対 し実
験2で は,参 加者 は一 貫 して実演か想像か復唱 を求め ら
れた.復 唱群 では課題 を繰 り返す うちに,よ り効果的な
方 略が工夫 され,効 率 的な記銘(案 演条件 と同程度 の記
銘)が 可能 とな ったので はないか.そ の ため,実 演条件
と復唱条件 のHIT数 に差 が見 られな か った と考 え られ
る.そ のため,実 験1で は実演効果 の傾 向が見 られ,実
験2で は見 られ なか ったのだろ う.再 認 に限 らず,今 後
は手続 きをよ り統 一 して内 的SMと 外 的SMに っいて
も相対 的に検討す る必要 があ るだ ろう.
全体的考察
本研究の 目的は,2種 類 のSM課 題を用 いることによ
り,実 演によ って生 じる記憶表象 と想像 によって生 じる
記 憶表象の違いを明 らか にす ることで あった.
実験1で は内的SM課 題 を用 いて実 演条件,想 像条件
での記憶表象の違いを検討 した,そ の結果,実 演条件で
は誤帰属が少な くSMの 確 信度 も高 い ことか ら,実 演 に
特有の要素が形成 されたのだ ろうと考察 した.こ の結果
は,想 像 した行為が実演 された もの と して想起 され うる
ことを示 したGoffandRoediger(1998),Thomasand
Loftus(2002),お よびThomasandBulevich(2003)の
結果 とは異 なってい る.本 研究 とGoffら を は じめ とす
Table3
MeansforRecognitionandSourceMonitoringtestslnExperiments2
Studycondition
TextEnact Imagine Vocalize
Recognitiontest
HIT*1
FA
SourceMonitoringtest
Correctresponsenumber*i
Con負denceforcorrectresponse*2
0
2
7-0
4
5
8
4
1
2
79
1
46
0
β
5
25
2
8
3
ハ0
(U
4
0
1
78
9釦
2
*1:ThescorerangesfromOto48 .
*2:Thescorerangesfromlto4 .
l68
i'flVAAi!!Ii''fj"~l: ~ ~ I:: (F(2, 33)~ 5.l9, p < .05), $11<
ltU",i'i ~ te';; C ,,> , !l1~;';<i'fIi'!i[iiil'*'itfJ: ~ !, 1"1: ... 10 ;ll;1i'~t:(p<.Ol). "'1~, SMiE:g:lttlol;lJ£II".(, It ut!ftl;l~lHK1l'1.(!FIi'!i[i;i[MFJ: ~ b /.liD' ~ 1::,
Ji,U:, HlT r<1: FA l!f(10 {" SM .lhl!ilViE;;:l!f(lo 10'"
~'i,{'H.'lVl!''';tt.. <, !l@!tI:l:I:l:tlL">;!!i{tl'l.,'j-<!l1.;' li'lI<iiill1<i'FJ: ~ {';Ii;"i: I:>l';;<~ nl::, i'lEi!l1Jl:I;llIl$;li 1 l:1;ljI(iiilil>iift'f.!!it;';<IHd:@ht:tA lIl$;li 2 l:1:l:i1!10 :t!\{t~d'f"'jI(ilil ilHF" l:@!?to, j!;;!ljl 1 ,OJ, It '-'ll!ililii< /'Fl:lVltF.1Jl:li , "jI(ililLl::blV"" "lilililLI::" ';;P.I.!lI
l:;; 1::ij!~lVlti'&l: '" ,-" '£ 1::, !!lit!;';<iifl:lVliIll.er 1:1, "'\!!itLtoblV" ~ ":t!\!tLto" l:l!iml:;;t:lJ!~lV
OIiiO/lt <: '" ~ 1::, f: lV I:: ", 1Ii~ 1 -(' I. , l' -~ Ie "tli> L 1::.1: ~ Ie, t.5!ilJlo~'/j'~IlU,j;lV~' ''!i'Jln -( ) - ,,~JIt
10;0;-:1 < 1iiF.1l!: ("'iiiilt:i'F) lV1.;'iJ', -( j - "'!i'l!:lV'-' 101i\-:1 < i'lElillll' CflHtl.!1k(!F) J: ~ MM';;; < t, ~ 1:.lVl:
I:l:t, ""', -1.;', lI!~21~t;lt'-'!iF.Ill'I;! , ~iiill'I.l'f,
:fllitl'l.(!Fc j,10, "3!:)5l:1lo1"l::blV" ><- "3!:P'l:IIll" /=.", ~~JfiC'M~ \t:bO)" t: "~F"t"BIJ\,\t:" c!" \?1ii
(g/lt<:~ ~ 1::, 3!:J'i', !IlJ'i'lV.ii"':lii'itbHT~l:l:ililt
Ill" "n '-' i: I: lV '. H'If~t:: I: l!!,b n ,-" :;I<iiIi!1ki'fl: 1;1 .~Ie~HU~.M~II::O'JIe , ~ ••• Ie~"I3!: ,:;, 'IlJ'i' 10 1!!I1' '-' 'll!lI<O) l ilt; iJ't§)cJB'J '~ ill: < t. ~ I:: lV iJ' b Lnt"I'. -rlV!lili!, t; L">:fllit;';<(!Flot;I'-r, 3!:J'i',
'Il'" 10 Ji';J1' I b1iit1Jl:~'IIl~B'J '0 i'3, < ts. ~ I:: lV t:: I: '" "- <;
C I: ~'l:" ", ;I<!l(l 1 <:11." nl::, 1IlIiill'«if<: ItllHi!!'" iJ'1>t.i"I:"~I1i!l! ("bit , I"JII'JSMlot;111;i[iJlil'l. /'FlVjlfl,tt) 1;1 , ;Ui\tiHlllV~Hr'j SM lol!!l L -r 11!Jt;:Jl,1"
"ts.iJ'~I::, '£1::, lIl~ I '''JiI."t\l:, l1ilii:l'I.(!fJ:~;'
~iM~f!f I;: 15 ~ \ -r HIT lttJ~jQj ~) C: ~, oj MtoJ l;t, ~Yi 2
1"IHgnt"IJ'~1:. , .:ni;llJ<jjjjl:ll'lit (Il'~) ~ll!l(~
.. r.''ll!fOIiJ' ( .. ~ I), l!UIl'1<I"J~fOIiJ' (!J;:~ 2) I: \'?
""~;;O)i!e\"~J:'-' i;lViJ';' Lnt,,,', ~Q l -~';I., '1$
11011;'1;1 17"XIJ''''"'' " n 1;10 l:, C lV';'(!F1""''''T '-' b' <!lM~",4"-,,na~~I:: , "'~lI'<#lVrn""I;!'~'6
10'f"-,,nllV<:, 'I";)ElV1.;'lI1\~i\!IIIIL , illl'"CI:I;I mm1" ~ ~ I:: t;' "> ~, !i[i!i;10 J: I ffiti~I;I:~F1.;'''''B'J'' I I' 1;1 §J~B'Jlot .. " n I (Cohen, 1983) to" 10 i±:l!:l!ti!i/.~ ~;t ~~''ll!1: Lt."iJ', l1i~~loJ:lff"'itIHt;@:'OIi!i/.~
~'~I: T <;, L toiJ' ~ -r , i±:ll:'OIi!Il~llG?t<:;; tIl ';i[Q 1 <: 1;1., HlT lilt I~'" we ;i[i;iill'<(!FtJ'll'l1tll'<l!f ><-l:1llI <; Iii
~M~"nl::lVt::I:"'''-'-' CI: M<:.'-', cnKML. ~ 2 <: 1;1:, ~1JU'l:I:I-Jt L -r.ililb':t!!~~'ll!a!l"*" " nl::, l!iaalll 1"I;I!lGHfD~T~-t;I~, J;~~li!B'Jf.
1.;'iI!MI~ ~ n, ~IJ,¥,B'J ,.iCit ClJ<ii1!l'I.i'F1: J5JIl!JJtlVio it) "'CJfIIll: tJ ~ 1::(1)~I:lt"I'I!', f:<!lI::O'J, lI!iIi!l'I.i'F 1:1l~.#lVffiT.Ie.M."nU~~l::c"t"-"n
<;, f:lVl::O'J, .~ 1 l:';I:.il1iillJi!!lVi'll~iJ'."n, ~ ~2 l:I;I:."ntJiJ'~I::<!li:'''>~ , J!l'1l?1~11l"i', E;j&
1:1:""*"'", ~ J: ~ I;t- L -rI"J"'J SM 1:?j.B'J SM 10.., I'-r bI!lMB'JIO~t-J1' I~,~h'" '-' t:: ">?,
*1iJI>\:lVElB'JI;I:, 2 ~'II1lV SM !!I!III~!III' <; C I: 10J: ~, .iiiilo J: ~ -r!t ~ ",otill'<!I'.1: :f!',it 10 J: ~ -r!t ~ '-' lo!ft.i!'!lVl!"~ 'Jl "iJ'I01' '-' L I: <:~ ~ 1::, .~ I 1" 1;l.I"JB'J SM il!1Ili><-illwclJ<ii1l;,;</'F, :t!!«t;';<1If
l:lV,otU!lO'.lV;i, '~~M L 1:., -r (1)!lili!, ~iJ;;';<(If<:
I1IIHW;J3ih'1> 'J < SM lVli'lHii1ll'b;li;"Cl:iJ''', 'iii'iliilo 'tM'lV~JliiJIMIiI12' nl:: lV i:' ~ ~ I: ~~ L 1:., i: lVlIli!! I;! , .«tLI:: 17a~'iii'.an~'lVcL-r:fllE8n~'-'
c C ~7F L t.: Goff and Roediger (l998), Thomas and
Loftus (2002), i:i J:. d Thomas and Bulevich (2003) 0)
rlill! I: I;lWt,h -r" ,-" *9Fo/i: I: Goff" '" I;: ~ '" I: l'
Table 3 Means for Recognition and Source Monitoring tests in Experiments 2
Text
Recogniti on test HIT*1 FA
Source Monitoring test Correct response number*1 Confidence for correct response*2
*1: The score ranges from 0 to 48. *2: The score ranges from 1 to 4.
Enact
47,0 0,2
24.5 l.8
Study condition
Imagine
46,9 0, [
25,6 2,5
Vocatize
46.8 0,3
27,0 2,1
r
加 地 ・仲:行 為 の ソー ス ・モ ニ タ リング 169
る三 っの研究 では,行 為文 を想像 させる点 は同 じだが,
想像 させ る回数 と保持期間 とが異 な っている.三 っの先
行研究 では,最 大5回 まで想像 を行 い,保 持期闘 はいず
れ も2週 間で あった.先 行研究で は実演条件 と想像条件
の学習直後の比較 は行 って いない.し か し本研究 の結果
か らは,少 な くとも学習 した時点で は,実 演条件 と想縁
条件で は特性の異な る表象が作 られ ると言え るだ ろう.
先行 研究 のよ うに保持期 間 をあ け ると,実 演 表象 もイ
メージ表象 も痕跡が薄れて くる.そ の上で どちらの表象
に対 して もイ メー ジ処理 を繰 り返すので,弁 別 が困難 に
なるのか も じれない.
HomsteinandMulligan(2004)は 学習条件 として
SPTsと 実 験 者 実 演 課 題(Experimenter-Performed
Tasks:EPTs)を 設 け,行 為文 を実演 したのは``自分"か
"実験者"か とい うSMテ ス トを実施 した.そ して,SM
正 答率 に はSPT条 件 とEPT条 件 で差 が見 られ な いこ
と,NEW項 目か らの誤帰属 はSPT条 件 の方 がEPT条
件 よ りも少 ないことを示 した.本 研究の実験1は,彼 ら
の結果 と類 似 して いる.Hornsteinら は誤 帰属 の結 果
を,FAが 外的 ソースに帰属 されやす いという"lthad
tobeyou"effect(J◎hnson&Raye、1981)の 再現で あ
ると した,"あ った"判 断 して も,実 演の痕跡が残 って い
ない記憶 表象は"自 分"以 外 のソース(EPT)へ と帰属 し
やす い,と い うことで あろ う.本 研究の実験1に つ いて
は,実 演に特有 の託臆 痕跡が あ ったか らこそ,そ ういう
痕跡 を持 たない他 の言E臆表象 か らの誤帰属 が少なか った
のか もしれない.
実験2で は,実 演 が材料 の呈示音声 のよ うな外 的文脈
のSMを も促進す るか どうかを,外 的SM課 題 によ って
検討 した.そ の結果,文 脈情報 間のSMは 実演 によ って
は促進 され ないことが示 され た.こ れは,実 演 によ って
地理 的文脈 の記憶 は促 進 されな い ことを示 したKoriat
etal.(1991)と 同様 の結果 である,彼 らの研究で は,実
演 によ って文脈の記憶が促進 しなか った.そ の理 由と し
て,次 の二っの解釈が考え られ る.一 っ は,実 演条件で
は実演 に注意資源 を奪われ,文 脈 にまで注意が行 き渡 ら
なか った ために,文 脈の記憶が促進 しなか ったとい う解
釈で ある.二 っめ は,実 演によ って行 為 それ 自体の記憶
は促 進 され るが,そ れ以 外 の情報 は活性 化 しな いため
に,文 脈の記憶は促進 されなか った という解釈であ る.
本研究の参 加者は,行 為文 を聞 いてか らそれぞれの学習
を行 った.本 研究 で異 な るの はその後 の学習処 理 であ
り,行 為文呈示 時における文脈 への注意配分 はどの条件
で も等 しい と考 え ることができる.し たがって,実 験2
の結果 は注意配分 ではな く,行 為実演 の特性 によ って生
じた ものだ と考えるのが妥 当であろ う.Koriatetal.
(1991)に っいて は可能な二つの解釈 の うち,本 研究の結
果 によ り,一 つを消去す ることができたと言え よ う.
ま とめると,SPTsで は実演 した行為 それ 自体,す な
わち自己内情報 の記憶 は促進 され るが,外 的文脈 いわ
ば自己外情報 の記憶 は促進 され に くいと言え るだ ろう.
こういった特徴 は実演 に働 く固脊のプ ロセ スの一っであ
り,SPT効 果 を生 じさせ る要 因の一端 を担 って いるの
か も しれ ない.
で は,ど の ような情報が実演に固有 の情報 なのだろ う
か.Daprati,Nico,Franc,&Sirigu(2003)は,自 己への
気づ きに障害 があ るとされ る統 合失調 症患者 で はSPT
効果 が損 なわれ る とい う結果 を得 た.こ う した結 果か
ら,彼 らは体性 感 覚 や 自我 関与(self-involvernent)な
ど,動 作 主(agent)の み が 得 ら れ る 一 人 称 の 情 報
(first-personinformation)がSPT効 果 の決定要 因 だと
主張 している,起 源 が自己に由来す る記憶同士 を弁別す
る内的SM課 題 にお いて実潰条 件 の成 績 が高 か った こ
とか ら,本 研究 で も実演 によって一人称 の情報 が作 られ
たと考 え られる.
また,生 成効果 の研究で は,生 成 は項 目それ自体 の記
憶 を高 めるが文脈情報の記憶 は向上 させ ないとい う項 目
一文脈 トレー ドオフ仮説が出 されて いる(Jurica&Shi -
mamura,1999).本 研究で も同様の トレー ドオ フが生 じ
て いるので,実 演の効果 は生成効果の一種 だ と考え るこ
とがで きるか も しれない.そ うだ とすれば,SPTsに お
いて記憶 されてい るのは"行 為文"で はな く,行 為 文か
ら生 成 した"行 為 その もの"で あ るか も しれない.SPTs
において生 じる記憶特性 を明 らかにす るためには,そ も
そ も記憶 されているのが"行 為文"な のか"行 為 そのも
の"な のかを,明 らかにす る必要 があ るだろ う.
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-2⑪05.4.19受 稿,2006.1.25受 理 一一
Appendix
TheactionphrasesusedinExperiments
1鼻 をっまむ
2両 手 で双 眼鏡 を作 る
3手 の指 を広 げる
4足 を組 む
5せ きば らいをする
6あ ごを突 き出す
7伸 びをする
8腰 に手 を当てる
9歯 を食 い しばる
10ひ じをさわ る
11背 中をか く
12唇 をかむ
13首 を横 にふる
14深 呼吸 をする
41シ ー ツとす る
42う っむ く
43首 を回す
44上 を見 る
45み けんに しわを寄 せ る
46片 足 をあげ る
47親 指 をなめる
48Vサ イ ンをす る
49ほ おを さわ る
50カ こぶを作 る
51耳 たぶ をひ っぱる
52足 を伸 ばす
53手 招 きをする
54ま ゆをあげる
15両 手 の指 を組 み合 わせる55ば んざいをする
16敬 礼 をす る
i7首 をか しげる
18手 をふ る
19ま ばた きをす る
20ガ ッツポーズをす る
21手 をこす る
22息 を吹 く
23耳 をか く
24目 をこす る
25手 でOKを 出す
26耳 をふ さ ぐ
27腕 を組む
28あ くびをす る
29ひ ざをさす る
30唇 をす ぼめる
31腕 をかむ
32ふ り返 る
33ほ おをふ くらませ る
34も もをたた く
35肩 をたた く
36ウ イ ンクをす る
37肩 をす くめる
38腹 を さす る
39鼻 をか く
40手 首を たた く
56拍 手 をする
57う なず く
58息 を止 める
59腕 をっねる
60足 を踏 み鳴 らす
61目 を回す
62頭 を抱 える
63っ ま先 をさわる
64お じぎをす る
65親 指 を下 に向 ける
66握 りこぶ しを作 る
67髪 をか きあげる
68ひ たいで熱 をはかる
69胸 を たた く
70舌 を出す
7正胸 をなで おろす
72指 をパ チ ンと鳴 らす
73あ かんべ 一をする
74唇 をな ある
75頭 をか く
76指 でバ ツをっ くる
77足 首 を指差す
78爪 をかむ
79ほ おづえ をっ く
80机 で ピアノを弾 く
Note.No.73～8Gite訂lsareforpracticetrials、
170
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10 O[;~ " b" 50 1)i:J'~il~ II 1l'rtlEb> ( 51 ]l:t=.J'~O~lf~ 12 ~H>~' 52 JEH$li't 13 ,H,lI<l:J,~ 53 'FI1l~~'t~ 14 "'"~Mt~'t.. 54 £14>~~Ij'~ 15 iiIii'FO)mH!I.""~bt!'~ 55 ItA..g,,'!:c't~ 16 Ij!('L'!:c't ~ 56 lE'F~'t .. 17 '1l''!:c;'>l..lf~ 57 ';tJ:T< 18 'F~.J.~ 58 .@. '!:c.tl:I')~ 19 :H!f=a~~' ~ 59 "''!:c-:>j,~ 20 ii·, y,f.-;('!:c't~ 60 JEH~""'.~G·r 21 'F'!:cC 't~ 61 ElHiiI't 22 .~.~'!I: ( 62 iUi H21;t ~ 23 ]I:~'H 63 '?£*'!:c~b" 24 I3'!:cC~~ 64 "l:~'!:ci'~ 25 '1'<: OK '!:ctll't 65 *RIli~ TI: !DJ It <; 26 :E(EJ. '" (> 66 JIl! ~ ".' L H'H 27 IIliiHilu 67 ~H>HilY6 28 ~ «(i''!:c't.. 68 Ot.:"<:!!!I~ltli>~ 29 OgE"''t~ 69 Jl(;JEt=t, < 30 'i11'!:c'tI;rI')~ 70 6HIl~
31 "'~Ii>U 71 JJt~t""t;", ... 32 J.~;tjI<; 72 jg'!:c'<'f Y<': ~~';j' 33 11.,~J, ( G£ti<; 73 ~">k-<-'!:c't~ 34 b b~t=t= ( 74 \l!1E t" l')~ 35 li'I~t.: t.: ( 75 '.II'!:c;'> < 36 7 1 /:7 ~-t~ 7611i-C"'{'Y{f--:>< ~ 37 jlf~'t < I')~ 77 JE1t'!:cllilll't 38 JJg:E '" 't ~ 78 ffi'!:cIi>U 39 .~;'> ( 79 lilt;-:>';tE -:> ( 40 'F1!iEt.:t.: < 80 Vt<:/o' 7 / E\1!(
Note. No. 73-80 items are for practice trials.
