『食の出会いを大切に~0歳からの食育~』 - 長崎...

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1 『食の出会いを大切に~0歳からの食育~』 地区別研究大会 中央南部B調理グループ 愛宕保育園 稲佐保育園 大浦保育園 大浦児童園 桐の木保育園 小島保育園 慈光保育園 田上保育園 たんぽぽ保育園 長照寺保育園 若宮保育園 1、はじめに 近年、子どもを取り巻く環境の変化は著しく、食事環境もその中の大きな問題の1つ といえる。現代、子どもの7つのコ食(個食・孤食・固食・小食・粉食・子食・濃食)が 問題として取り上げられている。好き嫌いが多い、硬いものが食べられない、食べ方がわ からないといった園児を見かけることも多く、食のスタートが上手くいかなかった子も多 いのではないかと考えた。近年、産後すぐに職場復帰する母親も増加し、保育園でも0歳 児の園児は増加傾向にある。離乳食を提供するのは保育園特有の給食形態であり、忙しい 保護者との連携をとりながら安心安全な給食で成長をサポートしていきたいと調理従事者 は望んでいる。 人間の成長に欠かせない「食べる」という行為に、子どもたちがどのように出会い、ど のように関心を持ち、そして、どのように食するかということが、望ましい食習慣を定着 し、食を通じて豊かな人間性の育成につながると思われる。 そこでスタートである離乳食についての親の認識や悩み、不安を把握し、私たち自身も その現状や抱いた疑問などに対して、専門的な立場から検証していく。 2、研究方法 実態把握のためのアンケート調査 市販月齢別の離乳食の検証と疑問 3、離乳食について 【対象】 中央南部B保育園 11ヶ園の0~1歳児の保護者対象 【回収率】約93%

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『食の出会いを大切に~0歳からの食育~』

地区別研究大会

中央南部B調理グループ

愛宕保育園 稲佐保育園 大浦保育園 大浦児童園

桐の木保育園 小島保育園 慈光保育園 田上保育園

たんぽぽ保育園 長照寺保育園 若宮保育園

1、はじめに

近年、子どもを取り巻く環境の変化は著しく、食事環境もその中の大きな問題の1つ

といえる。現代、子どもの7つのコ食(個食・孤食・固食・小食・粉食・子食・濃食)が

問題として取り上げられている。好き嫌いが多い、硬いものが食べられない、食べ方がわ

からないといった園児を見かけることも多く、食のスタートが上手くいかなかった子も多

いのではないかと考えた。近年、産後すぐに職場復帰する母親も増加し、保育園でも0歳

児の園児は増加傾向にある。離乳食を提供するのは保育園特有の給食形態であり、忙しい

保護者との連携をとりながら安心安全な給食で成長をサポートしていきたいと調理従事者

は望んでいる。

人間の成長に欠かせない「食べる」という行為に、子どもたちがどのように出会い、ど

のように関心を持ち、そして、どのように食するかということが、望ましい食習慣を定着

し、食を通じて豊かな人間性の育成につながると思われる。

そこでスタートである離乳食についての親の認識や悩み、不安を把握し、私たち自身も

その現状や抱いた疑問などに対して、専門的な立場から検証していく。

2、研究方法

① 実態把握のためのアンケート調査

② 市販月齢別の離乳食の検証と疑問

3、離乳食について

【対象】 中央南部B保育園 11ヶ園の0~1歳児の保護者対象

【回収率】約93%

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1 8 10 11

44

89

0102030405060708090

100

対象児の月齢

赤ちゃんと食の出会い

「食べる」とは生きるために欠かすことの出来ない重要な行為である。人は生まれなが

らにして「食べる」という行為を身につけている。母親のお腹の中では、へその緒を通じ

て母親の食べ物を栄養として、誕生してからは母乳を飲んで成長する。そして母乳の次の

ステップとなるのが離乳食である。離乳食は自らの口から母親(またはミルク)以外の栄養を

取り入れるスタートであり、「食の出会い」であると言える。

母乳やミルクを飲んでいた赤ちゃんが形のあるものを食べられるようになるまでの発達

段階が離乳食である。その役割として栄養補給だけでなく、将来の食生活の土台作りの意

味もある。離乳食で食と出会い、様々な食生活を身につけ大人へと成長し、お腹の子ども

に栄養を与え、母乳で育てる・・・そしてまた離乳食で食と出会う。このように「食べる」

ことは繰り返し続いていく。豊かで健康的な食生活を身につけさせてあげることが母親の

愛であると考える。

離乳食の時期はわずか1年ほどである。この短い時間に子どもは噛むこと、飲み込むこ

と、スプーンを使うこと等の様々なことを身につける。離乳食の時期は人生の中であまり

に短いが、母と子が向き合い様々な「初めて・出会い」を経験できる貴重な時間である。

この時間が有意義で素敵な時間になるように大切に過ごしてほしいと私たちは考える。

アンケート結果

現在保育園の子どもたちの給食風景に目を向けると、「口いっぱいに詰め込んで食べる・

固いものが噛みきれない・好き嫌いが多い・早食い」といった光景が乳児クラスでだけで

なく、幼児クラスになっても多く見受けられる。そこで、なぜ今このような子ども達が多

いのかと考えると、食のスタートである離乳食となにか関係があるのではないかと考えた。

離乳食の実態を把握することを目的として、各園で0~1歳児の保護者を対象として「離

乳食について」のアンケートを実施したところ、以下のような結果が得られた。

今回の調査は、対象児の月齢が幅広く、18か月以上の割合が最も多かった。18か月

以上の中には2歳以上も含まれているのでアンケート結果が必ずしも全て離乳食に関する

回答とは限らない。

① 対象児の月齢

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0 20 40 60 80

その他

なんとなく

開始するよう指導を受けた

体重などの発育状態

食べ物を欲しがるようになった

月齢

離乳食の開始目安

(人)

2, 2%

44, 46% 42, 44%

6, 6%

2, 2% 離乳食の開始時期

5ヶ月以前 5ヶ月 6ヶ月 7ヶ月 8ヶ月以降

離乳食の開始時期

グラフ②を見ても大半が5~6ヶ月が 86.9%と大半を占め、開始時期としてはおおむね

標準であることがわかる。また図1を見ても離乳食の開始目安は月齢が最も多い。離乳の

開始とは、なめらかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時を言う。一般的に離乳食

の開始時期は首が座って、よだれの量が多くなったり、食べたがる仕草をし始めたりした

頃だと言われている。しかし、赤ちゃんの体格や健康状態によって成長のペースがそれぞ

れ違うので一概にスタートの時期は同じ頃だとは言えない。例えば、早く生まれて成長が

ゆっくりである子は離乳食のスタートもゆっくりでいいので、焦らず本人のペースに合わ

せて進めていけば、良いと考えられている。しかし、ゆっくり慎重になりすぎるのが良い

というわけではなく、赤ちゃんの日々の成長を見守り、離乳食を開始するためのサインを

見逃さない事が大切である。

図①

資料:厚生労働省「平成17年度乳幼児栄養調査」

② 離乳食の開始時期

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形状・堅さについて

形状や堅さは子どもの成長によって徐々に変化していくものである。表①のように飲み

込むためのゴックンの練習から始まり、なめらかなドロドロ状のものからヨーグルト状の

ベタベタ状のものへ移行していき、段々と固形物を食べれるようになってくる。例えば、

ステップ①のドロドロ状の物をいつまでも続けた後、ステップ③の固形物を突然食べさせ

ると、ステップ②で得るはずであった「舌による押しつぶし」を練習することが出来ず、

舌の使い方がわからないまま上手に食べることが出来なくなる。それぞれの段階でその時

期に身につける摂食機能というものがあり、段階を踏んで進めていかなければ、上手に噛

むことができず、食べ物を丸のみしてしまうことも考えられる。

幼児食の子どもがあまり噛まず、飲み込むように食べる事が多いのも、離乳食の段階で

上手くステップを進める事ができず、噛む練習や飲み込む練習が不十分だったことが原因

の一つであると考えられる。段階をきちんと進められないのは離乳食の時期の問題だけで

なく、幼児期にも大きく影響し、そのまま将来にも影響していくと考えられる。

表① 離乳期に得る摂食機能

ステップ①

5~6か月

ステップ②

7~8か月

ステップ③

9~11か月

ステップ④

1才~1才6か月

ステップアップ離乳食 Gakken

口を閉じて飲み込む

唇で取り込む

舌による押しつぶし

歯茎での咀嚼

手づかみ食べ

前歯で噛みとる・奥歯で噛む

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8 2

19

0

14

98

10 0

2

6

3

0

20

40

60

80

100

120

5ヶ月未満 5~12ヶ月 13~24ヶ月 24ヶ月以降

形状・堅さ【ごはん】

10倍粥 7倍粥 軟ご飯 普通 (人)

0 12

0

24

9 0

14

41

2 0

3

71

8

0

20

40

60

80

100

120

5ヶ月未満 5~12ヶ月 13~24ヶ月 24ヶ月以降

形状・堅さ【おかず】

べたべた煮(すりつぶし) くたくた煮(舌でつぶせる程)

柔らか煮(手に持てる大きさ) 家族と同じものそのまま (人)

③ 形状・堅さについて【ごはん】

④ 形状・堅さについて【おかず】

グラフ③と④は月齢の分類の範囲が広いため必ずしも正確な見解とは言えないが、5~1

2ヶ月のグラフはご飯もおかずも同じような割合であり理想的な結果であった。しかし1

3~24ヶ月を比較してみると、ご飯は大半が軟ご飯であるというのに、おかずは家族と

同じものを食べているという回答が多かった。この結果から、ご飯は子ども用に対応する

事が出来ているが、おかずは「難しい又は面倒である」という意識を持っている保護者が

多いのではないかと考えた。また、おかずの方は家族と同じものをそのまま食べている家

族が多い理由として、家族が子どもに合わせて、薄味や柔らかい献立にしている可能性も

あると考えた。

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6

31%

56%

12%

1%

~18時 ~19時

~20時 20時以降

10%

57%

30%

1% 2%

~6時 ~7時 ~8時

~9時 9時以降

朝食・夕食について

⑤ 朝食の時間 ⑥ 夕食の時間

朝食は⑤を見てみると、半数以上が6時~7時までの間に食べていることがわかる。保育

園の登園を考えると、8時までには食べる子がほとんどである。また、6時までに食べて

いる子どもが1割いる。結果、朝食の時間が比較的早いことから、朝のおやつを必要以上

に欲しがる子どもが多いのはこの2時間の差が影響していると考えられ、定刻に提供して

いる朝のおやつにしても、その提供方法を検討し個別対応の意識も高めていく必要がある

のではないだろうか。一方、夕食は19時までに食べる子どもが比較的多かったことにか

んしては喜ばしいことではあるが、別の観点から見ると父親や母親と共に食べるという環

境であるのかという概念がある。

【朝食と夕食を比較すると】

朝食はご飯やパンなど主食が多く、おかずの代わりに果物やヨーグルトなどが多く、おか

ずは最も少ない。一方、夕食は朝食に比べておかず、汁物の割合が増え、全体的なバラン

スが取れている。しかし夕食の方が充実しているようではあるが、同時にベビーフードの

使用も増加しているのがわかる。この結果から朝食は準備が簡単で手軽に子どもが早く食

べられるものに偏っていることが考えられる。また、朝食は昼食や夕食に比べ「食事」と

しての意識が低いのではないかと考えた。朝食の役割として「食事、運動、休養及び睡眠

の望ましい生活リズムを身に付けるためには、望ましい食習慣を育成することが不可欠で

あり、1 日を気持ちよくスタートするための朝食はその重要な役割を担っている。食事内容

の偏りや摂取量の不足は貧血を招き、午前中の倦怠感や不定愁訴につながることも懸念さ

れていることから、朝食の食事内容についても見直し、1 日を元気にスタートさせるのにふ

さわしい朝食について指導していくことが望まれる。」(朝食の役割 文部科学省)と唱えら

れている。しかし家庭環境も配慮して必要な指導をするのが難しいのが現状である。1日

のエンジンとも言える朝食をいかに充実させるかは、保護者に対する地道な呼びかけと子

どもたちの朝食の大切さに対する意識の刷り込みが大切だと考えた。

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母乳・20

ミルク・30 ご飯・122

パン・85

うどん・14

煮物・18

汁物・61

ヨーグルト・44

ベビーフード・7

お菓子・3

果物・63

0 50 100 150 200 250 300

その

副菜

主菜

主食

主に食べさせているもの【朝食】

母乳・17

ミルク・17 ご飯・155

パン・8

うどん・38

煮物・113

汁物・108

ヨーグルト・12

ベビーフード・19

お菓子・1

果物・74

0 50 100 150 200 250 300

その他

副菜

主菜

主食

主に食べさせているもの【夕食】

⑥ 主に食べさせているもの

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39%

24%

34%

3%

調理方法

家族と同じ食材で作る 家族とは別のものを作る

冷凍ストック ベビーフード

01020304050607080

離乳食の情報源

⑦ 調理方法

調理方法は偏ることなく分散した回答となった。ベビーフードの割合が極端に少ない理由

として、このアンケートは1歳児までの回答も含むため必ずしも離乳食についての回答で

はないということがある。冷凍ストックの割合が思いのほか多く、調理の工夫を心がけて

いる家庭が多いのだとわかった。

⑧ 離乳食の情報源

離乳食の情報源はインターネットが最も多く、次いで育児書、雑誌が多かった。ネットが

身近にある現代、様々な情報が飛び交っている。保護者の悩みの一つに「インターネット

の情報が正しいのかわからない」といった回答があったが、保護者はインターネットの情

報を不安に思いながらも、情報源として活用していることがわかる。

インターネットや育児書、雑誌等の個人で調べた情報が多いということで、「教わる情報源」

といったものが不足しているのではないか。そこで最も保護者と触れ合う機会のある保育

園からの発信が必要なのではないかと考えた。そうすることで母親の不安を取り除き、正

しい知識を身につけて母親も赤ちゃんも充実した離乳期を過ごしてもらいたい。

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9

はい

75%

いいえ

12%

回答な

13%

ベビーフード使用経験

そのまま

81%

加工

する

16%

その他

3%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

平成17年

平成7年

昭和60年

よく使用した

時々

ほとんど使用しなかった

市販のベビーフードについて

⑨ 使ったことがありますか? ⑩ 使用方法はどうしますか?

図 ベビーフードの使用状況(年次推移)

⑪ どんな時に使っていますか?

毎日 外出時 時々

6% 57% 37%

使用方法

資料:厚生労働省「平成17年度乳幼児栄養調査」

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ベビーフードの使用経験は75%の人が「使用したことがある」といった回答だった。ま

た毎日使用いているという人は6%あり、外出時という回答が半数以上であった。このア

ンケートを実施する際に、「共働きの家庭は忙しい為、使用頻度は多い」と予測していた。

しかし中にはほぼベビーフードのみという家庭がありはするものの、全体的には使用頻度

は少なく、それに頼った離乳食ではないということがわかった。やはり外出時は衛生面、

手間を考えてベビーフードを使用している家庭が多いようであったが、普段の食卓にベビ

ーフードが並ぶのは少ないようである。また、全国の調査での使用状況をみると、年々使

用頻度は増加している。(図)その理由として生産量がここ十数年著しく増加しているとい

うことが挙げられる。そこで、ベビーフードに着目し、試食を行い調理従事者の目線で検

証してみた。

どんな味?

どんな香り?

どんな食感?

どんな成分?

ベビーフードとは?

ベビーフードとは、乳児を対象とした食品である。離乳食と混同する人

もいるが、ベビーフードは離乳食の中で、乳児を対象とした加工食品全

般を指す言葉である。(wikipedia より引用)現在、レトルトや粉末、フ

リーズドライや瓶詰など様々な種類のものがある。メニューも豊富で多

くの食料品会社から約500種類ものベビーフードが販売されている。

ベビーフード各社で作るベビーフード協議会は、食品衛生法や JAS 法、

健康増進法などに基づき、非常に厳しい安全基準を設定している。

(wikipedia より引用)離乳食作りに不慣れなお母さんや忙しいお母さん

にはとても便利な食品だと認識されている。

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✿フリーズドライ・粉末・フレーク

✿ランチボックス(レトルト)

✿瓶詰め

【試食した感想】

見た目・味:パッケージに惹かれて購入する場合も多いと思うが、野菜の色合いや食材の

大きさが実際は異なる場合が多いようであった。また、味は食材そのものの風味は少なく、

どの製品も同じような味付けだった。試食した保護者の感想は以下のようになった。保護

者の意見は分かれ、美味しくないと思ってはいても、場合によっては使用するといった意

見が多かった。

調理従事者の視線で試食して最も気になったのは、月齢に沿っていない使用食材であった。

成分表示を見てみると、5カ月で使用しないはずの「バター」が使用されていたり、食品

添加物は使用してないもののおかゆに様々な食材を加えられていたり、手作りならば使用

しないでいいはずのものが多く使用されているのである。また、最近では、おやつのよう

なものが多く市販されている。しかし、一般的に5カ月というと「1回食」からのスター

トであり、そのたった1日1回の食事をデザートのようなもので済ますというのは望まし

くないと感じた。もしくは「1回食」という意味を理解しておらず、食事とは別に「おや

つ」として与える保護者もいるのではないかと考えた。

ベビーフードの形状

試食した保護者の感想

・薄味(家庭のは濃いかも) ・独特の匂いがある

・濃味(家庭のは薄いかも) ・似たような味が多い

・美味しい ・栄養が摂れる

・美味しくない ・安心

・柔らかい(ベタベタ) ・添加物が気になる(賞味期限が長い)

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0

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60

80

100

120

140

子どもの月齢 見た目 価格 製造会社 その他

選ぶ基準

堅さ:グラフ⑫を見てみると、選ぶ基準は、子どもの月齢が最も多かった。しかし月齢別

で試食をしたところ、使用されている野菜の大きさは違うものの、食感はどれも柔らかく、

どの食材も同じ堅さのように感じた。月齢を参考にして選ぶ人がほとんどだと思うが、必

ずしも月齢にふさわしい物ではなく、市販のベビーフードの堅さを参考に離乳食を進める

ことがあってはいけないと思った。離乳食では様々な食材と出会い、その食感も経験する

事がとても大切である。柔らかい物は喉に詰まらせる心配が低く安心ではあるが、噛む練

習をする事がこの時期とても重要である。この時期に柔らかい物ばかりを食べると幼児期

になっても堅い物を噛むことができず、ごっくんと丸のみしてしまうようになる恐れがあ

る。また、離乳食の時期は成長の個人差が大きいので、月齢を参考にするのではなく、ま

ずは子どもの歯の生え具合、どのくらいの大きさのもの、堅さの物を食べる事ができるか、

しっかりと把握して選択してほしい。

⑫ 選ぶ基準は何ですか?

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ベビーフードと手作りの比較

ベビーフード<7か月頃~> 手作り離乳食<7か月頃>

ベビーフード<9か月頃~> 手作り離乳食<9か月頃>

(気づき)

・一部の食材の味が強く(しいたけ・ブロッコリー等)それぞれの素材の味がしない

・月齢に対して野菜のサイズが小さい

・7か月頃のベビーフードにしいたけが使用されているが、実際は使用しない

・9か月は手づかみしやすい大きさが良い

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離乳食、幼児食でのお母さんたちの悩みとは・・・

レパートリーが少ない(魚・葉物・野菜)

作るのが面倒

インターネットの情報を信じていいのかわからない

作る時間がかかると食べない

夏場の外出が大変

忙しいのでベビーフードに偏る

食べムラがある

栄養の偏りが気になる

適量がわからない

形のあるものにしたら詰まらせる

どのくらいの固さや大きさを食べられるのかわからない

固いものを口から出す

好き嫌いが多い

白ご飯は食べない

苦手な物はずっと口の中に残る

遊び食べが多い

塩分量がわからない

調味料をどの段階で使い始めるかわからない

これらの悩みは・・・・

悩むことはありません!!!!

当たり前のことなのです!!!

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離乳食の役割

離乳食はただ栄養補給として食べるだけではなく、様々な役割を持つ。今、私たちが食べ

物を『口に入れて、噛んで、飲み込む』という行為は、当たり前のようであるが離乳食で

学習してきたことがあってこそのものである。前記の「お母さんの悩み」も子どもの成長

の一環であり、それぞれに意味があることなので、その意味を理解することで悩み解決に

繋がると考えた。また、離乳食をきちんと歩ませてあげることが『0歳からの食育』とい

えるのではないだろうか。そして離乳食の歩みの道しるべを作ってあげるのが、給食であ

り、母親なのではないだろうか。

離乳食の目的は生まれてから5~6か月まで母乳やミルクなどの液体を飲んできた赤ちゃ

んが少しずつ形のあるものを食べられるようになり、幼児食へ移行していくことを言いま

す。固形物を食べる動作は、母乳やミルクを飲む動作と全く異なるため自然に身につける

ことが出来ません。そのため練習をし、段階を経て、慣らしていくことが大切です。スム

ーズに進めるためには、赤ちゃんの舌や口の周りの筋肉の動きがどのように発達していく

かを知っておくことも重要です。赤ちゃんの発達に合わせ、硬すぎず、柔らかすぎない食

事を与えて離乳食から幼児食へと進めていく練習が必要です。

5~6か月 7~8か月 9~11か月

舌を前後に動かして飲む

舌と上顎でつぶして食べる

舌で食べ物を脇に寄せ

歯茎でつぶして食べる

食べる機能とは?

① 食べ物を口の中に取り込む・・・捕食(ぱく)

② 食べ物をつぶして唾液と混ぜる・・・咀嚼(もぐもぐ)

③ ひとまとめにしてのみこむ・・・嚥下(ごっくん)

0歳からの食育

形あるものにチャレンジ!

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赤ちゃんは生後1年で体重は生まれた時の約3倍、身長は約1.5倍になる。生後1か月~

4か月頃は、母乳やミルクで栄養が補えるが、5~6か月頃になると消化吸収能力が高く

なり母乳やミルクだけでは栄養が補えなくなります。そこで5~6か月頃からは離乳食で

不足しがちな栄養を摂ることが大切になってきます。子どものことを考えてバランスの良

い離乳食を作っても食べてくれない日もあるかもしれません。また、毎回同じものしか食

べてくれずに栄養が偏るのではないかと心配になることもあるかもしれません。しかし、

その日の体調や気分で食欲や食べたいものが異なるのは大人も子供も同じです。1食、1

日でバランス良く栄養を摂ろうとせず、1週間ぐらいを目安にバランス良く栄養を摂るこ

とが出来れば特に問題はありません。

お母さんの悩み

●なかなかご飯を食べてくれない

●栄養の偏りが気になる

●母乳(ミルク)ばかりを飲んでいる

保育園ではどうしてるの?

お腹が減ると赤ちゃんは自然に食べてくれるものです。根気よく赤ちゃんの機嫌をみなが

ら向き合っています。ご飯をあまり食べてくれない子はお腹が空いていない可能性もある

ので、午前中は適度な運動になる遊びを心がけています。また、母乳(ミルク)の飲みすぎ

やタイミングもあるので、兼ね合いを調整しながら与えています。

●各年齢によって給食の時間をずらすことによって、お腹の空く時間帯に与えている

(0歳児は少し早めに・・・)

食べ物からの栄養

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最近硬いものを嫌い、噛むことが苦手な子どもが増加しているようです。離乳食は月齢に

よって異なるが、柔らかい食品ばかり与えていると、噛もうとしない子になってしまう恐

れがあります。ドロドロ状から、すりつぶし、みじん切り、離乳後期ごろから少しずつ具

を大きくしたり、トマト、りんごなどスライスして与えると歯茎で噛みこなせるようにな

り、上手に食べられるようになります。

5~6か月頃 7~8か月 9~11か月 12~18か月

なめらかにすりつぶす 舌でつぶせる 歯茎でつぶせる 歯茎で噛める

ヨーグルトくらい 豆腐くらい バナナくらい 肉団子くらい

お母さんの悩み

●形のあるものにしたら詰まらせる

●どのくらいの固さや大きさを食べられるのかわからない

●固いものを口から出す

⇒このように食べ物を口に入れたら「べー」と吐き出す光景を保育園でもよく見かけます。

赤ちゃんは初めての食感や慣れないものを口にすると驚いて吐き出してしまうことがある

ので、根気よく赤ちゃんが受け入れるのを待つことも大切なことである。しかしこの場合

無理強いや食べさせることに時間をかけすぎてしまうとお互いのストレスとなってしまう

ので気をつけましょう。また食べ物を吐き出す理由、喉に詰まらせる理由として、赤ちゃ

んの成長に合っていない食材の固さである可能性も考えられます。いつまでも『柔らかい

ものを食べさせて安心』ということではなく、「少しずつ」食材を大きくしたり、固くした

りして噛む力を育てることが大切です。また、離乳食だけでなく、幼児食も噛むトレーニ

ングは続けるのが大切なことです。

カミカミの練習

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保育園ではどうしてるの?

●咀嚼力が育つようにおやつに「カンパン・昆布・大きく切ったりんご・耳付き食パン」

等を与えている。(昆布:小さいクラスから与えている・飲み込めなくても噛む練習)

●保育士や保護者と連携を取り、食材の大きさや固さを進めたり、戻したりを繰り返す。

(硬さや大きさを移行する時は、移行前と後の両方を食べさせてみて、保育士と相談して

どのように今後移行していくのか相談する)

●子どもを見ながら「あむあむしようね~もぐもぐしようね~」など声掛けや手本を示し

たりしている

●噛む・飲み込むは慣れもあるので、様子をみながら挑戦

(飲み込めなかったら自分で口から出したりする)

赤ちゃんも昆布カミカミ♪

ゴックン出来なくても噛む

練習!だんだん味がしてく

るね☆

硬いカンパンもカミカミし

たらだんだん柔らかくなる

よ!ゆっくり食べよ~

もぐもぐしようね~♪

上手にカミカミ~♪

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離乳食には味や香りを経験させるという役割あります。段階に合わせて食材そのものの甘

味・塩味・旨味・酸味・苦味や香りなど少しずつ経験させてあげましょう。赤ちゃんの時

期は味を感じる細胞が最も多いと言われています。この時期に薄味で素材の味を経験させ

てあげる事がとても必要なことです。この時期に味の濃いものばかり食べてしまうと、舌

は素材の味を感じにくくなってしまいます。ベビーフードで適度な栄養は摂れますが加工

品のため、食材そのものの味・香りは手作りほどではないようです。

お母さんの悩み

●塩分量がわからない

●調味料をどの段階で使い始めるかわからない

●白ご飯は食べない

⇒調味料は赤ちゃんにとって必ずしも必要なものではありません。調味料ではなく、かつ

お節や昆布などの出汁の香りや風味が調味料の代わりになってくれます。また、ご飯の上

におかずを乗せて食べる「どんぶり食べ」も味覚を育てにくくする原因になってしまうの

で、はじめからご飯に混ぜて食べるのではなく、それぞれの素材の味を生かした食べさせ

方を心がけることがこの時期大切なことです。

保育園はどうしてるの?

●天然の出汁を使用する

●大人にとって薄いくらいの味付け

●離乳食は声掛けを大事にしている「にんじんだよ~赤いね~おいしいね~」

●ふりかけをあまり使用しない(白ご飯に慣れる)

⇒炒ったいりこをふりかけに混ぜたりする

食べ物との素敵な出会い

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人は食べることで喜びを感じます。美味しいものを食べて幸せな気分になるのは赤ちゃん

も同じです。離乳食を上手に進めていくコツは親子で「食べることを楽しむこと」だと思

います。この時期は味覚だけでなく、様々な感覚が成長する時期でもあります。また、食

事には環境が大きく影響します。何を食べるかも大事ですが、誰と食べるかもとても大切

なことなのです。赤ちゃんに付きっきりで食べさせるのも良いですが、時間がある時は家

族そろって食卓を囲むことが赤ちゃんにとって楽しい時間であり安心できる時間です。ま

た、保育園ではお友達と食事の空間を共有することで、家庭では苦手なものが食べられた

りと、食材一つ一つに興味を持ちながら楽しんでいるようです。

お母さんの悩み

●食べムラがある

●遊び食べをする

⇒遊び食べを叱っては食事の時間は楽しくありません。遊び食べは赤ちゃんが食べ物に興

味を持ち始めたサインです。食事と遊びの区別がつきにくい時期ではありますが、赤ちゃ

んは手で食べ物や食器の形などを感じています。食べることに集中出来ない原因は周囲の

環境も考えられます。近くにおもちゃがあったり、テレビがついていたりと関心が食事以

外に向いてしまうと食事が進みにくくなる事があります。また、原因としてお腹が空いて

いない可能性もあります。食事の前におやつを与えているとお腹がへっていないので、遊

び食べをしてしまいます。

味覚(舌)

食べ物の味を感じ

嗅覚(鼻)

匂いを感じ

聴覚(耳)

食べ物の音を感じ 赤ちゃんは全身で食べ物を

楽しんでいます♪

視覚(目)

食べ物の色を感じ

触覚(手など)

固さや温かさを感じ

食べる幸せ

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保育園ではどうしてるの?

●子ども同士が顔の見えるように座って食べている

●手づかみ食べのしやすい形にする(スティック状)

●声掛けをしながら楽しませる

●食育で食べ物に興味を持たせる

みんなで食べるとおいしいね♡

持ちやすくて自分で口まで運びたくなる!

散らかっても気にしない♪

自分で食べるのがとても楽しい☆

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現代人は日本食離れをしており、肥満や糖尿病などの生活習慣病が増えてきています。本

来離乳食は大人の料理からの取り分けが基本なので、まずは大人の食事を見直してみまし

ょう。和食は食材そのものの味を生かした料理が多く、魚や肉・野菜をバランスよく摂取

することが出来ると世界でも注目されています。また、出汁は日本特有の『うま味から出

来た自然の調味料』です。日本の誇りである和食を赤ちゃんのころから十分に経験させて

あげる事は将来の財産になります。食文化を親から子へ伝承していくことは大切なことで

す。赤ちゃんや家族の将来の健康のためにも、和食をベースにした食事をするように心が

けましょう。

外国の離乳食ってどんなの?

和の心

アメリカ

ベビーフードが主流!

主食+たんぱく質+野菜=1瓶

日本

主 食 ・ 主 菜 ・ 副 菜 ・ 汁 物

イタリア

離乳食もイタリアン!離乳食専用パスタ

チーズとオリーブオイルで味付け

食文化は離乳食の頃から受け継が

れ、将来の食習慣の土台作りになり

ます。

和食を生かした健康な土台作りしま

せんか?

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保育園ではどうしてるの?

●天然だし(昆布・かつお・しいたけ・いりこ)を多く使用している

●だしを生かして調味料は少なめに

●和食のメニューが人気

引用:ステップアップ離乳食 Gakken

天然だしは塩分量がなく、

香りと風味でうま味が出る♪

天然だし同士を合わせて

うま味UP!

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(考察)

研究を通してアンケートで離乳食の実態把握したことで、保護者の悩みが明確になった

と共に、保育園での離乳食のあり方や働く保護者に対するサポート体制を高めていく必要

があると改めて感じた。

ミルクから形のあるものを食べるようになるのは、寝返り、腹這い、ハイハイと発達し

ていくのと同様に道のりがあり、私たちはその道しるべを作ることが出来る。調理従事者

が考える0歳からの食育とは、赤ちゃんが食と出会うための架け橋となってあげることで

あり、赤ちゃんの食に対する第一印象を輝かせてあげることが出来ると考えている。出会

いを大切にすることは、将来の健康や心の成長をも豊かにすることに繋がるのである。ま

ず私たちに出来ることは給食を通して、離乳食を順調に進めてあげることであり、お友達

と食べる楽しさを共有しながら成長させてあげることである。しかし、短く貴重な離乳食

の時期は親子で触れ合い楽しむことが大切である。アンケート結果からもわかるように、

保護者は離乳食に対して不安を抱えていたり、難しいと感じていたりする。しかし保護者

の離乳食の情報源はインターネットや雑誌であり、助言者が少ないのが現実である。その

不安を取り除くのは私たちであり、頑張りすぎず気楽に離乳食と向き合えるように積極的

にサポートしていく必要がある。そのためにはまず保育園と家庭の情報交換がとても重要

であり、正しい知識の発信と、保育園と家庭での連携をとりながら見守っていきたい。今

後の目標として、離乳食の時期だけでなく、乳児期、幼児期と将来を見据えて、赤ちゃん

が自ら獲得していく、様々な食べる能力と豊かな心を育んでいきたい。離乳食を提供する

のは保育園特有であり、貴重な瞬間に私たちも携われるのは喜ばしいことであり、赤ちゃ

んと保護者と共に学んでいきたい。

地区別研究大会

中央南部B調理グループ

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