三菱ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器 WS-Vシリー …...NF125-CV 定格電流A 30 40...

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145 2 選定 NFB, NVの選定 4 4 2 10. インバータ回路用遮断器の選定 インバータ回路用遮断器の選定 高調波成分を含む通電電流になりますからインバータ入力電 流の約1.4倍の定格電流とします。 1. NFB・NVはインバータの一次側(電源側)に設置してください。 高調波成分を含んだ回路の場合、遮断器の零相変流器(ZCT)が鉄損等 により過熱しますので,負荷機器の漏れ電流の歪みを10kHz以下で,且 つ3A以下でご使用ください。また,800Aフレーム以上の遮断器の場合, 負荷機器の漏れ電流の歪みを5kHz以下で,且つ3A以下でご使用ください。 2. 二次側では電子回路故障・過熱等を生ずる事がありますので設置しないでください。 (注)遮断器のインバーター次側回路の投入寿命回数は過渡突入電流の影響で 低下しますので開閉器を設置してください。 表4-21 三相200V U インバータ モータ IM S R NFB V T W インバータ入力容量 kVA 5.5 9 12 17 20 28 34 遮断器の定格電流 A 30 40 50 75 100 125 150 インバータ入力容量 kVA 41 52 66 80 100 110 132 遮断器の定格電流 A 175 225 300 350 500 500 600 インバータ回路用漏電遮断器定格感度電流の選定 定格感度電流は次により選定します。 高調波・サージ対応品の場合……定格感度電流In≧10×{Ig1+Ign+Ig2+Igm} 一般品の場合………………………定格感度電流In≧10×{Ig1+Ign+3×(Ig2+Igm)} 表4-22-1 CV ケーブルを大地に 密着させて配線した場合(金属 管配線)の電線路漏洩電流例 (3φ200V 60Hz) 電線サイズ mm 2 5.5 8 14 22 30 38 50 60 100 1kmあたりの洩れ電流 mA 33 38 48 50 56 64 64 64 70 Ig1, Ig2:電線路漏洩電流 Ign:インバータ入力側ノイズフィルタの漏洩電流 Igm:電動機の商用電源運転時の漏洩電流 NV ノイズ フィルタ インバータ 3 φ 200V 2.2kW IM 5.5mm 2 ×20m I 2 I 1 I n I m 5.5mm 2 ×5m NV ノイズ フィルタ インバータ 3 φ 200V 22kW IM 50mm 2 ×20m I 2 I 1 I n I m 50mm 2 ×5m 例1 例2 表4-22-2 三相誘導電動機の漏洩電流例(200V 60Hz) 漏洩電流 mA 0.18 0.26 0.29 0.38 0.50 0.57 0.65 0.72 0.87 1.00 電動機出力 kW 2.2 3.7 5.5 7.5 11 15 18.5 22 30 37 選定例1 高調波・サージ対応品 合計漏洩電流 定格感度電流 0.18 1.01 (15), 30 0.18×3=0.54 2.69 30 一般品 0(ノイズフィルタなしの場合) Ig1 Ign Ig2 Igm Ig (>Ig×10) 33×   =0.17 5 1000 33×   =0.66 20 1000 33×   =0.17 5 1000 33×   ×3=1.98 20 1000 高調波・サージ対応品 合計漏洩電流 定格感度電流 0.72 2.32 30 0.72×3=2.16 6.32 100 一般品 0(ノイズフィルタなしの場合) Ig1 Ign Ig2 Igm Ig (>Ig×10) 64×   =0.32 5 1000 64×   =1.28 20 1000 64×   =0.32 5 1000 64×   ×3=3.84 20 1000 備考(1)高調波・サージ対応品の場合,インバータ二次側の地絡検出は運転周波数120Hz以下の場合に可能です。なお,Y結線中性点接地方式の場合にはインバータ二次側の地絡に対して 感度電流が鈍化しますので,負荷機器の保護接地をC種接地(10Ω以下)としてください。 (2)一般品の場合は,インバータと電動機間の電線路漏洩電流は高調波分を加味し商用周波数時の3倍と計算します。 (3)高調波・サージ対応品の形名は,本資料の2. 仕様一覧表にて確認してください。「高調波・サージ対応形」でない機種は,一般品です。 選定例2 11. 溶接機回路用遮断器の選定 スポット溶接機回路の場合 表4-23 溶接機の定格容量 kVA 12.5 25 50 溶接機の標準最大入力 kVA 50 62.5 100 125 200 250 単相200V 遮断器(マグオンリ) 備考(1)溶接機は同期投入方式の場合を示しています。 (2)NFBの形名は定格遮断容量より選定してください。いずれも特殊仕様品です。 形名 NF125-SV NF125-CV NF250-SV NF250-CV 定格電流A 125 125 125 125 225 225 瞬時引きはずし設定値A 600±120 750±150 1400±280 2250±450 3150±630 単相400V 遮断器(マグオンリ) 形名 NF32-SV NF63-SV, CV NF63-SV, CV NF125-SV NF125-CV 定格電流A 30 40 50,60 50 100 100 瞬時引きはずし設定値A 300±60 400±80 600±120 750±150 1400±280

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2選定NFB, NVの選定4

4選定2

10. インバータ回路用遮断器の選定■インバータ回路用遮断器の選定高調波成分を含む通電電流になりますからインバータ入力電流の約1.4倍の定格電流とします。

1. NFB・NVはインバータの一次側(電源側)に設置してください。高調波成分を含んだ回路の場合、遮断器の零相変流器(ZCT)が鉄損等により過熱しますので,負荷機器の漏れ電流の歪みを10kHz以下で,且つ3A以下でご使用ください。また,800Aフレーム以上の遮断器の場合,負荷機器の漏れ電流の歪みを5kHz以下で,且つ3A以下でご使用ください。2. 二次側では電子回路故障・過熱等を生ずる事がありますので設置しないでください。

(注)遮断器のインバーター次側回路の投入寿命回数は過渡突入電流の影響で低下しますので開閉器を設置してください。

表4-21 三相200VUインバータ モータ

IMS

RNFB

V

T W

電 源

インバータ入力容量kVA5.591217202834

遮断器の定格電流A30405075100125150

インバータ入力容量kVA41526680100110132

遮断器の定格電流A175225300350500500600

■インバータ回路用漏電遮断器定格感度電流の選定定格感度電流は次により選定します。高調波・サージ対応品の場合……定格感度電流I△n≧10×{Ig1+Ign+Ig2+Igm}一般品の場合………………………定格感度電流I△n≧10×{Ig1+Ign+3×(Ig2+Igm)}

表4-22-1 CV ケーブルを大地に密着させて配線した場合(金属管配線)の電線路漏洩電流例

(3φ200V 60Hz)電線サイズ mm2

5.5 8 14 22 30 38 50 60 100

1kmあたりの洩れ電流 mA33 38 48 50 56 64 64 64 70

Ig1, Ig2:電線路漏洩電流Ign:インバータ入力側ノイズフィルタの漏洩電流Igm:電動機の商用電源運転時の漏洩電流

NVノイズ フィルタ

インバータ 3φ 200V 2.2kWIM

5.5mm2×20m

I 2I 1 I n I m

5.5mm2×5m

NVノイズ フィルタ

インバータ 3φ 200V 22kWIM

50mm2×20m

I 2I 1 I n I m

50mm2×5m

例1

例2表4-22-2 三相誘導電動機の漏洩電流例(200V 60Hz)

漏洩電流 mA 0.18 0.26 0.29 0.38 0.50 0.57 0.65 0.72 0.87 1.00

電動機出力 kW 2.2 3.7 5.5 7.5 11 15 18.5 22 30 37

選定例1高調波・サージ対応品

漏 洩 電 流

漏 洩 電 流

漏 洩 電 流

漏 洩 電 流合計漏洩電流 定格感度電流

0.181.01

(15), 30

0.18×3=0.542.69

30

一般品

0(ノイズフィルタなしの場合)

Ig1

Ign

Ig2

IgmIg

(>Ig×10)

33×   =0.1751000

33×   =0.66201000

33×   =0.1751000

33×   ×3=1.98201000

高調波・サージ対応品

漏 洩 電 流

漏 洩 電 流

漏 洩 電 流

漏 洩 電 流合計漏洩電流 定格感度電流

0.722.32

30

0.72×3=2.166.32

100

一般品

0(ノイズフィルタなしの場合)

Ig1

Ign

Ig2

IgmIg

(>Ig×10)

64×   =0.3251000

64×   =1.28201000

64×   =0.3251000

64×   ×3=3.84201000

備考(1)高調波・サージ対応品の場合,インバータ二次側の地絡検出は運転周波数120Hz以下の場合に可能です。なお,Y結線中性点接地方式の場合にはインバータ二次側の地絡に対して感度電流が鈍化しますので,負荷機器の保護接地をC種接地(10Ω以下)としてください。

  (2)一般品の場合は,インバータと電動機間の電線路漏洩電流は高調波分を加味し商用周波数時の3倍と計算します。   (3)高調波・サージ対応品の形名は,本資料の2. 仕様一覧表にて確認してください。「高調波・サージ対応形」でない機種は,一般品です。

選定例2

11. 溶接機回路用遮断器の選定■スポット溶接機回路の場合表4-23

溶接機の定格容量kVA

12.5

25

50

溶接機の標準最大入力kVA

5062.5100125200250

単相200V遮断器(マグオンリ)

備考(1)溶接機は同期投入方式の場合を示しています。   (2)NFBの形名は定格遮断容量より選定してください。いずれも特殊仕様品です。

形名

NF125-SVNF125-CV

NF250-SVNF250-CV

定格電流A125125125125225225

瞬時引きはずし設定値A600±120750±150

1400±280

2250±4503150±630

単相400V遮断器(マグオンリ)

形名NF32-SVNF63-SV, CVNF63-SV, CV

NF125-SVNF125-CV

定格電流A304050,6050100100

瞬時引きはずし設定値A300±60400±80600±120750±150

1400±280

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