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大型蓄電システムの実証事業について
大型蓄電システム実証事業 第三者委員会 委員長
東京大学 教授 瀬川 浩司
2018年2月14日
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日本の再生可能エネルギー電力の導入状況(1)
2.7% 7.8%
2012年7月開始の固定価格買取制度で再生可能エネルギー電源設備容量は年平均伸率26%。約2.7倍に拡大。
2016年度には、水力を除く再生可能エネルギー電力が7.8%に増加。水力を含めると15.3%となった。
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日本の再生可能エネルギー電力の導入状況(2)
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系統制約の克服と調整力確保にむけて(1)● 大規模電源と需要地を結ぶ形でエリア別に形成されてきた我が国の既存系統と再生可能エネルギー電源の立地ポテンシャルは、必ずしも一致していない。
● 再生可能エネルギーの導入拡大が進む中で、系統制約(①需給バランスによる制約、②送電容量の制約、③変動面での制約(調整力の不足))が顕在化
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系統制約の克服と調整力確保にむけて(2)
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(1)大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業
一般電気事業者の送変電設備に接続された大容量蓄電池による需給バランス
の改善効果、系統電圧制御への適用、エネルギーロスを最小とする最適運用
方法及び周波数制御等について実証を行う。
①豊前蓄電池変電所における大型蓄電システムによる
需給バランス改善実証事業(九州電力㈱)
②南相馬変電所需給バランス改善蓄電池システム実証事業 (東北電力㈱)
(2)大型蓄電システム緊急実証事業
一般電気事業者の大型変電設備に接続する形で大型蓄電池を設置し、
その制御及び管理を行う系統用大型蓄電システムの設備実証を行う。
①西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業 (東北電力㈱)
②南早来変電所大型蓄電システム実証事業(北海道電力㈱・住友電気工業㈱)
再生可能エネルギーの導入可能量の拡大を目指し以下の実証事業を実施
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(1)大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業①豊前蓄電池変電所における大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業
【テーマ】豊前蓄電池変電所に大型蓄電システムを設置し、揚水発電と同様の電力貯蔵機能を活用して以下の検証を実施①需給バランスの改善②系統電圧制御③周波数調整④エネルギーロスの最小化
【概要】(1)事業者名 九州電力株式会社(2)事業期間 平成27年度~平成28年度(3)設置場所 九州電力株式会社 豊前蓄電池変電所
〔福岡県豊前市〕(4)実証設備 NAS電池
出力:5万kW、容量:30万kWh(設置面積:約14,000㎡程度)
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【実施場所の外観】
(1)大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業①豊前蓄電池変電所における大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業
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【成果】
①需給バランスの改善(再エネ出力制御の回避)・1日あたり最大30万kWh相当の再エネの出力制御を回避するための充放電運転実施・蓄電システム導入効果の確認としては、太陽光の接続可能量(817万kW)を超えて200万kW追加接続された場合、出力制御率を1%程度軽減可能をシミュレーションで確認
②系統電圧制御・無効電力出力(最大25MVar)を活用した電力用コンデンサや分路リアクトルの代替としての活用可能性確認
・指令値のきめ細かく制御することとランプ状の滑らかな電圧制御の実証・蓄電システムの電圧制御効果に関する検討手法の妥当性確認③周波数調整・信号の伝送遅れを含め,5秒程度で追従する周波数調整への寄与確認・蓄電システムの容量が拡大された場合の大型火力機が分担している領域を含めた対応可能性の見通し
④エネルギーロスの最少化・総合効率(所内負荷を含めた全体効率)72%程度確保、充放電効率の向上・低温停止期間以外は、継続して充放電サイクルを行うことでエネルギー効率の向上
(1)大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業①豊前蓄電池変電所における大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業
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【テーマ】南相馬変電所に大型蓄電池システムを設置し、以下の検証を実施①需給バランス改善(下げ代対策)効果の確認②無効電力制御による系統電圧変動抑制効果の確認③エネルギーロスを最小とする運用方法の実証
【概要】(1)事業者名 東北電力株式会社(2)事業期間 平成27年度~平成28年度(3)設置場所 東北電力株式会社 南相馬変電所
〔福島県南相馬市〕(4)実証設備 リチウムイオン電池
出力:4万kW、容量:4万kWh無効電力出力:28.8Mvar(設置面積:約8,500㎡程度)
(1)大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業②南相馬変電所需給バランス改善蓄電池システム実証事業
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【実施場所の外観】
(1)大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業②南相馬変電所需給バランス改善蓄電池システム実証事業
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①需給バランス改善(下げ代対策)効果の確認・蓄電池システムに対し、中央給電指令所からの指令による充放電制御を行い、再生可能エネルギーの受入れ拡大のための蓄電池システムを用いた需給バランス(下げ代対策)効果を確認。
・東北電力系統の将来断面の需給バランスを考慮したシミュレーションにより,蓄電池システム(4万kWで1時間充電)による接続可能量(30日等出力制御枠)の拡大効果は、導入前と比較し5万kW増加と算定。
②無効電力制御による系統電圧変動抑制効果の確認・蓄電池システムの無効電力制御を用いた再生可能エネルギーの出力変動に伴うローカル系統の電圧変動の抑制手法を開発し、電圧変動抑制効果を確認。
③エネルギーロスを最小とする運用方法の実証・放電時間の違いによる蓄電池システム全体のエネルギーロスや蓄電池システムの冷却設定温度を検討し、エネルギーロスを最小とする運用方法について実証。
【成果】
(1)大型蓄電システムによる需給バランス改善実証事業②南相馬変電所需給バランス改善蓄電池システム実証事業
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【テーマ】西仙台変電所に大型蓄電池システムを設置し、以下の検証を実施する。①蓄電池による周波数制御効果の評価②蓄電池運用の検証③再生可能エネルギー導入拡大効果の定量的評価④蓄電池の性能評価
【概要】(1)事業者名 東北電力株式会社(2)事業期間 平成25年度~平成29年度(3)設置場所 東北電力株式会社 西仙台変電所
〔宮城県仙台市〕(4)実証設備 リチウムイオン電池
出力:2万kW短時間出力:4万kW容量:2万kWh(設置面積:約6,000㎡程度)
(2)大型蓄電システム緊急実証事業①西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業
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【実施場所の外観】
(2)大型蓄電システム緊急実証事業①西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業
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①蓄電池による周波数制御効果の評価・需給偏差に相当する必要調整量(AR)の短周期成分の変動を低減できており蓄電池システムによる制御効果が得られることを確認し,蓄電池システムを周波数制御に適用可能であることを確認
・蓄電池稼動により火力のLFC制御量が低減できていることを確認②蓄電池運用の検証・充放電指令に対し秒単位で応答することを確認・連続運転において,SOC推定誤差が1ポイント以内に収まっていることを確認③再生可能エネルギー導入拡大効果の定量的評価・実績データを概ね再現可能なシミュレーションモデルを用いて東北電力系統における将来の風力発電連系量拡大を想定したシミュレーションにより短周期面の風力発電連系拡大効果/蓄電池システム出力を120~470MW/40MWと算定
④蓄電池の性能評価・蓄電池システム総合効率の変化傾向は,設計仕様を満たしており,20年後でも70%以上の総合効率が十分に期待できることを確認
・蓄電池容量の変化傾向は,設計上の蓄電池容量を満たしていることを確認
【成果】
(2)大型蓄電システム緊急実証事業①西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業
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【テーマ】南早来変電所に大型蓄電池システムを設置し、以下の検証を実施①蓄電池の性能評価②蓄電池の制御・運転技術開発③再生可能エネルギー導入拡大効果の定量評価
【概要】(1)事業者名 北海道電力株式会社
住友電気工業株式会社(2)事業期間 平成25年度~平成30年度(3)設置場所 北海道電力株式会社 南早来変電所
〔北海道勇払郡安平町〕(4)実証設備 レドックスフロー電池
出力:1.5万kW容量:6万kWh(設置面積:約5,000㎡程度)
(2)大型蓄電システム緊急実証事業② 南早来変電所大型蓄電システム実証事業
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【実施場所の外観】 【2F】
セルスタックを内蔵
【1F】
受変電設備
電池盤
2F
1F
電解液タンク
ポンプ
PCS
(2)大型蓄電システム緊急実証事業② 南早来変電所大型蓄電システム実証事業
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①蓄電池の性能評価(容量評価)
設備設置後2年目の容量試験での劣化なしを確認(設計寿命20年間の定格容量確保)。(効率評価)
設備設置後1年目の効率試験での効率低下なしを確認。(補機制御最適化)
出力、充電状態により電解液流量を最適化することで、効率の改善を確認。(その他性能評価)
急峻な出力の応答特性を確認。②蓄電池の制御・運転技術開発(短周期/長周期変動抑制制御、下げ代不足対策運転)
開発した各制御手法の機能確認・改良項目の抽出・改良を実施。改良後の制御効果の実証・分析を終え、有効性を確認。
(風力・太陽光発電出力予測システム)予測誤差分析から、予測パラメータを変更することで精度向上を確認。
③再生可能エネルギー導入拡大効果の定量評価(系統側蓄電池の活用による風力発電の募集)
これまでに得られた成果、知見を活かして風力発電の募集プロセスを開始。
【成果】
(2)大型蓄電システム緊急実証事業② 南早来変電所大型蓄電システム実証事業
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本実証事業
再生可能エネルギー電力の
安定供給と導入拡大に貢献
日本の最先端の大型蓄電池システムを世界に
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ご清聴、ありがとうございました