道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変...

7
技術情報コーナー 建設マネジメント技術  2014 6 月号 44 1. はじめに 道路照明柱,標識等に代表される単柱方式の道 路附属物(以下「道路附属物」という)は,長期 間にわたって設置されることやそのほとんどが, 屋外に設置されることから経年変化による劣化は 避けられない。 このため国土交通省では,それら附属物の健全 性を維持するために定期的な点検を実施してい る。また,平成22年12月には「附属物(標識,照 明柱)の点検要領案(以下「点検要領案」とい う)」を作成し,道路附属物点検の着目点や点検 内容について規定したところである。 道路附属物の損傷箇所は多岐にわたるが,地際 部のき裂や腐食による損傷は,第三者被害を伴う 倒壊の恐れがあるため,損傷状況を明確に把握す ることが必要となる。 一方,点検要領案に規定された地際部の点検は 「目視点検を基本とし,必要に応じて詳細点検を 実施すること」となっている。しかしながら,目 視点検は点検従事者の経験や能力に左右されるこ と,詳細点検で実施する掘削は時間,費用を要す ること,交通規制等に伴う道路利用者への影響, 掘削殻の発生等,さまざまな問題点を有している。 2.  道路附属物の非破壊検査技術の 検討 道路附属物とその既点検方法が有する問題点を 改善する一技術として,道路附属物の損傷状況を 非破壊で確認できる技術が有効と想定し検討を行 った。非破壊技術はさまざまなものが想定される が,基礎から技術開発を行うことは時間,費用等 を要し現実的ではないため,既存技術を活用,技 術検証を行う方法を用いた。 3. NETISの活用 ⑴ NETISの概要 NETIS(新技術情報提供システム)は,民間 等で開発されたさまざまな公共事業に関する新技 術をインターネット上で提供する国土交通省が運 営するデータベースシステムである。平成26年 4 月時点で約4,000強の新技術が登録されており, 関東地方整備局発注の約 3 割強の工事において活 用されている。 NETISに登録された新技術は一定数が活用さ れると各地方整備局が組織する新技術活用評価会 議において事後評価がなされるとともに,技術の スパイラルアップに結びつく改善の方向性が示さ れる。 新技術開発探訪 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変状,残存板厚を 非破壊で確認できる新技術について 新技術活用システムのフィールド提供型を 用いた新技術の活用

Transcript of 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変...

Page 1: 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変 …kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/183/ti1_01.pdf技術情報コーナー 46建設マネジメント技術

技術情報コーナー

建設マネジメント技術  2014年 6月号44

1. はじめに

道路照明柱,標識等に代表される単柱方式の道路附属物(以下「道路附属物」という)は,長期間にわたって設置されることやそのほとんどが,屋外に設置されることから経年変化による劣化は避けられない。このため国土交通省では,それら附属物の健全

性を維持するために定期的な点検を実施している。また,平成22年12月には「附属物(標識,照明柱)の点検要領案(以下「点検要領案」という)」を作成し,道路附属物点検の着目点や点検内容について規定したところである。道路附属物の損傷箇所は多岐にわたるが,地際

部のき裂や腐食による損傷は,第三者被害を伴う倒壊の恐れがあるため,損傷状況を明確に把握することが必要となる。一方,点検要領案に規定された地際部の点検は

「目視点検を基本とし,必要に応じて詳細点検を実施すること」となっている。しかしながら,目視点検は点検従事者の経験や能力に左右されること,詳細点検で実施する掘削は時間,費用を要すること,交通規制等に伴う道路利用者への影響,掘削殻の発生等,さまざまな問題点を有している。

2. �道路附属物の非破壊検査技術の検討

道路附属物とその既点検方法が有する問題点を改善する一技術として,道路附属物の損傷状況を非破壊で確認できる技術が有効と想定し検討を行った。非破壊技術はさまざまなものが想定されるが,基礎から技術開発を行うことは時間,費用等を要し現実的ではないため,既存技術を活用,技術検証を行う方法を用いた。

3. NETISの活用

⑴ NETISの概要

NETIS(新技術情報提供システム)は,民間等で開発されたさまざまな公共事業に関する新技術をインターネット上で提供する国土交通省が運営するデータベースシステムである。平成26年 4月時点で約4,000強の新技術が登録されており,関東地方整備局発注の約 3割強の工事において活用されている。NETISに登録された新技術は一定数が活用されると各地方整備局が組織する新技術活用評価会議において事後評価がなされるとともに,技術のスパイラルアップに結びつく改善の方向性が示される。

新技術開発探訪

道路附属物の支柱の路面境界部のき裂・腐食等の変状,残存板厚を非破壊で確認できる新技術について―新技術活用システムのフィールド提供型を

用いた新技術の活用―

Page 2: 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変 …kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/183/ti1_01.pdf技術情報コーナー 46建設マネジメント技術

技術情報コーナー

建設マネジメント技術  2014年 6月号 45

⑵ フィールド提供型による新技術の試行

公共工事の場で新技術を試行する方法の一つにフィールド提供型がある。この制度は,国土交通省が有するニーズやその適用条件を提示し,技術公募を実施,応募された技術について技術検証を行うものである。今回は,この制度を活用し,道路附属物の非破壊検査技術について検討を行った。この制度の運用において,関東地方整備局新技術活用評価会議では,公募要件の作成,公募技術の評価,試行実験計画の審査,試行結果の評価等を実施した。図― 1に検討の流れを示す。

4. 技術公募

⑴ 公募条件

技術公募は,点検要領案に規定する仕様を満たすことを条件として各種要件を設定した。公募要件を表―1に示す。

⑵ 応募技術

提示した公募条件に対して 4社から 5技術が応募され,要件を満たす 4技術を選定した。いずれの技術も超音波を道路附属物の地上露出部分から地中に向けて照射し,その反射程度で,変状の有無やその程度を判断するものである。図― 2に測定イメージを表― 2に実験対象として選定した 4技術について示す。

図- 1 検討の流れ

図-2 測定イメージ

表―1 公募要件

項目 要求性能等

公募技術により代替しようとする技術

近接目視などの結果から必要に応じて実施する調査で,超音波パルス反射法による残存板厚調査,き裂深傷調査,路面境界部の掘削を伴う目視点検

公募において要求する技術 従来技術を代替できる非破壊検査技術

要求性能①� 路面境界部の掘削やはつりを省略あるいは低減し腐食状況と残存板厚が確認できること②� 路面境界部の掘削やはつりを省略あるいは低減しき裂の有無を確認できること

検査速度(時間) 従来検査方法と比較して同等または短縮できること

費用 従来検査技術の費用を大きく上回らないこと

要件の作成

非破壊技術に関する公募

における報告

新技術活用評価会議

審査

技術公募と応募技術の

(発注者指定)

フィールドでの活用調査

評価会議における報告

試行計画の作成、新技術

調査(技術応募者による)

試行計画に基づく確認

おける公募技術の評価

新技術活用評価会議に

超音波探傷器

超音波探触子とホルダー

接触媒質

探触子

劣化部

反射波

端部

露出部

地際

土中部

反射波

超音波

Page 3: 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変 …kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/183/ti1_01.pdf技術情報コーナー 46建設マネジメント技術

技術情報コーナー

建設マネジメント技術  2014年 6月号46

測定員の資格

の有無

なし

(講習

を受

ける必

要有

)JIS

Z-2305超

音波

探傷

試験

レベル

2以

上の

有資

格者

JIS

Z-2305超

音波

探傷

試験

レベル

2以

上の

有資

格者

JIS

Z-2305超

音波

探傷

試験

レベル

2以

上の

有資

格者

費用

無無

無無

能可

能可

能可

能可

能可

能可

腐食

程度

の判

測定人数

2名

2名

2名

2名

3段

階判

定が

可能

推定

残存

率による評

価判

定が

可能

残存

肉厚

の推

定が

可能

不可

腐食の有無(G

L-0~

-40m

m)

21,3

00円

/本

12,0

00円

/本

9,3

00円

/本

25,5

20円

/本

グリセリン(夏

用,冬

用)

探触

子(1

10cm

)&グリセリン

グリセリン

グリセリン

点検

要領

(案

)における残

存板

厚測

定の

可否

(0.1mm単位)

不可

不可

不可

不可

掘削の有無

条件

なし

(凹

凸が

ある場

合は

除去

が必

要)

溶融亜鉛めっき

(塗

装の

場合

,塗

膜を除

去すれ

ば測

定可

能)

溶融亜鉛めっき

(塗

装の

場合

,測

定できない場

合あり)

平坦

な面

(凹

凸が

ある場

合は

除去

が必

要)

き裂の有無(G

L-0~

-40m

m)

可能

可能

接触触媒

約12m

GL-0~

-150m

mG

L-0~

-50m

m拘

束条

件による

拘束条件が高いほど,調

査深度は浅くなる

降雨・降雪対応

不可

(センサ接地面および測定機器が濡れないように養生が必

要)

不可

(小

雨程

度までであれ

ば,養

生すれ

ば測

定可

能)

難困

用適

可不

表面条件

SH波

(パ

ルス波

)および垂

直P波

(バ

ースト波

)表

面SH波

超音

波(Aモード波

(SH波

)および

Bモード波

(クリーピング波

)ガイド波

測定条件

0~

40℃

-0~40℃

(対

象物

に強

度の

圧力

がか

かっている場

合,測

定不

可)

測定可能深度

測定可能な板厚(m

m)

-1~6m

m2~6m

m6~15m

m

測定波(超音波)

株式

会社

ニチ

ゾウ

テッ

ク株

式会

社 リ

ンク

非破

壊検

査株

式会

概要

測定可能な

路面境界条件

コンクリート,アスファル

ト,地

盤コンクリート,アスファル

ト,地

盤コンクリート,アスファルト,地

盤コンクリート,アスファル

ト,地盤

測定状況

CB-110028-A

KK-080026-A

KT-130057-A

KT-130058-A

測定システム

エム

・ケ

ー開

発株

式会

本技

術は

地中

埋設

物の

鋼材

長さを非

破壊

検査

で測

定する装

置である。道

路附

属物

の支

柱や

長尺

物の

H鋼

,シートハ

゚イル等

の長

さ測

定および亀

裂や

腐食

等の

変状

確認

が可

能となり,本

技術

の活

用により,規

定長

さの

健全

性確

認が

容易

にでき,コスト削

減,品

質の

向上

が期

待でき

本技

術は

,非

破壊

検査

装置

で照

明柱

等の

鋼管

ポール

の地

際か

ら埋

設部

にか

けての

腐食

状況

を掘

削すること

なく診

断する技

術である。従

来は

,埋

設部

を掘

削し腐

食部

を測

定していた。本

技術

の活

用により,コストの

低減

と安

全の

確保

が期

待できる

本技

術は

,複

数の

モードの

超音

波を使

用して支

柱路

面境

界部

の検

査を行

う技

術で,従

来は

,掘

削後

に目

視お

よび超

音波

厚さ計

で行

う検

査で対

応していた。本

技術

の活

用により,掘

削・復

旧の

工程

がなくなるの

で,工

期短

縮,安

全性

の向

上が

図れ

本技

術は

コンクリート等

に埋

設され

た鋼

材等

の損

傷を非

破壊

で調

査する技

術で,従

来は

,掘

削・目

視・復

旧によ

る調

査で対

応していた。本

技術

の活

用により,支

柱1本

当たりの

費用

を低

減できるため,経

済性

の向

上が

図れ

評  価

①地

中埋

設部

長さ

測定

装置

『JTM-10』

②鋼

管ボ

ール

埋設

部腐

食判

定・

診断

シス

テム

③支

柱路

面境

界部

検査

シス

テム

④ガ

イド

波超

音波

法に

よる

鋼材

等の

損傷

調査

技術

表―2 実験対象選定技術

Page 4: 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変 …kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/183/ti1_01.pdf技術情報コーナー 46建設マネジメント技術

技術情報コーナー

建設マネジメント技術  2014年 6月号 47

⑶ フィールド実験

1)実験の考え方応募された各技術が点検要領

案に記載された着目点である「道路附属物における地際〜地際−40mm間における損傷の有無等を公募要件に沿って把握可能か否か」,「NETIS規定の評価項目である従来技術に比較した優位性」の二つの観点から評価を行った。なお,選定した非破壊技術の

活用は,発注者が,当該技術を道路附属物点検業務の中で発注者指定により行い,その測定結果の確からしさに関する確認は,技術応募者が,測定を行った道路附属物の基部を掘削,非破壊技術での測定結果と比較を行うことにより実施した。

2)実験場所主に従来技術に比した新技術の優位性を千葉国

道事務所(以下「千葉国」という)が管理する国道16号,127号,357号に設置されている照明柱および標識柱(以下「千葉国対象柱」という)で,き裂・腐食の測定性能の検証を関東技術事務所(以下「関技」という)構内に設置した模擬試験柱で実施した。図― 3に千葉国管内の実験箇所を,写真― 1に

関技構内の模擬試験柱を示す。

3)実験結果① 測定性能の検証千葉国対象柱,関技模擬試験柱に対して各技術

を使用して測定,測定後,千葉国対象柱については,掘削を行い実際の損傷状況と照合することにより検証した。② 測定性能検証結果図― 4, 5は千葉国対象柱および関技模擬試験

柱における測定結果を示したものである。いずれの結果も腐食またはき裂の変状は把握できているが,位置や程度については,実際の値に対してばらつきがある結果となった。また,板厚は 2社が「測定機能を有していない」, 2社が「段階判定能力のみの機能」であり,点検要領案に規定されている0.1mm単位の測定精度は満足していないとの結果になった。③ 従来技術との優位性比較NETISでは新技術を使用した場合,経済性,

図― 3 千葉国管内の実験箇所

写真-1 関技構内の模擬試験柱

武蔵野線

川口市

北区

豊島区

中央区

台東区

江戸川区

江東区港区

目黒区

横須賀線

品川区

羽田空港大田区多摩川川崎市

浦安市

船橋市

市川市葛飾区

常磐線足立区草加市

流山市柏市

手賀沼我孫子市東

武野田線

三郷市

松戸市鎌ケ谷市

白井市

京成千葉線

総武本線

外房線

市原市

内房線

木更津港

匝瑳市

総武本線

袖ケ浦市

房総半島

印旛沼

富津市

君津市

木更津市

八千代市

東京湾

東京湾

東京湾

浦賀水道

横須賀港

横須賀市

久留里線

小湊鉄道線館山

自動車道

印西市

利根川 成田線

京成本線

北総線

296

126

297

126

000

000

410

000

00

00

126

00

いすみ市

勝浦市

外房湶

茂原市

九十九里浜

習志野市

千葉県

千葉市

大網白里市

東金市

山武市

八街市

富里市

成田市

成田国際空港

佐倉市四街道市

千葉港

Page 5: 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変 …kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/183/ti1_01.pdf技術情報コーナー 46建設マネジメント技術

技術情報コーナー

建設マネジメント技術  2014年 6月号48

工程,品質・出来高,安全性,施工性,環境の 6項目について活用効果調査表により当該技術の活用者が評価を行った。その結果各技術とも工程,環境,経済性について従来技術よりも優位性が認められ,特に工程については,「極めて優れた」との評価がなされている。表― 3に評価結果一覧を示す。

5. まとめと今後の課題

⑴ ま と め

今回のフィールド実験における公募 4技術は,道路附属物の変状は把握できることが確認された。しかしながら,き裂,腐食の区分やその位置,程度については実際の値との差が生じているた

め,点検要領案に規定されている詳細点検の全ての項目を代替することは,困難と判断される。また,NETISの評価では,工程に極めて優れるとの判断がなされている。これは,掘削を伴わないため極めて短時間で調査が実施可能なことによるものと考えられる。また,掘削を伴わないことによりアスファルト殻等の産業廃棄物の発生も抑制可能であり環境面でも優位と判断される。

⑵ 今後の課題

公募 4技術は点検要領案に記載する詳細点検の項目を満足することはできないが,変状について把握できることが確認された。一方,点検要領における詳細点検として設置後,おおむね20年以上を経過した単柱形式の道路附属物については,そ

-5-10-15-20-25-30-35-40

GLからの深度

(㎜)

0 45 90 135 180 225 270 315 360°

510152025303540

GLからの深度

(㎜)

0 45 90 135 180 225 270 315 360°

510152025303540

GLからの深度

(㎜)

0 45 90 135 180 225 270 315 360°

510152025303540

GLからの深度

(㎜)

0 45 90 135 180 225 270 315 360°

千葉国道事務所 千葉市蘇我3.5kp(角度)

千葉国道事務所 富津市R127D62(角度)

関東技術事務所 No.2(角度)

関東技術事務所 No.3(角度)

図― 4 測定結果(千葉国対象柱)① 図― 4 測定結果(千葉国対象柱)②

図― 5 測定結果(関技模擬試験柱)②図― 5 測定結果(関技模擬試験柱)①

凡例:■新技術による検出(き裂または腐食),■従来技術による検出(掘削)

Page 6: 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変 …kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/183/ti1_01.pdf技術情報コーナー 46建設マネジメント技術

技術情報コーナー

建設マネジメント技術  2014年 6月号 49

表―3 評価結果一覧

評 

 価

①地

中埋

設部

長さ

測定

装置

『JTM-10』

②鋼

管ボ

ール

埋設

部腐

食判

定・

診断

シス

テム

③支

柱路

面境

界部

検査

シス

テム

④ガ

イド

波超

音波

法に

よる

鋼材

等の

損傷

調査

技術

CB-110028-A

KK-080026-A

KT-130057-A

KT-130058-A

活用

効果

調査

表1件

活用

効果

調査

表2件

活用

効果

調査

表1件

活用

効果

調査

表1件

活 用 効 果 評 価

所見

<総

評>

工程

に極

めて

優れ

,経

済性

に優

れた

技術

であ

る<

総評

>工

程に

極め

て優

れ,

経済

性に

優れ

た技

術で

ある

<総

評>

経済

性,

工程

に極

めて

優れ

,環

境に

優れ

た技

術で

ある

<総

評>

工程

に極

めて

優れ

,環

境に

優れ

た技

術で

ある

・掘

削,

埋戻

し,

産廃

処理

が不

要な

ため

,大

幅に

工程

を短

縮で

き,

経済

性に

優れ

る・掘

削,

埋戻

し,

産廃

処理

が不

要な

ため

,大

幅に

工程

を短

縮で

き,

経済

性に

優れ

・掘

削,

埋戻

しお

よび

産廃

処理

が不

要な

ため

,大

幅に

工程

を短

縮で

き,

経済

性に

優れ

る・塗

膜カ

ス,

コン

クリ

-ト

塊,

アス

ファ

ルト

殻が

発生

しな

いた

め,

環境

に優

れる

・掘

削,

埋戻

しお

よび

産廃

処理

が不

要な

ため

,大

幅に

工程

を短

縮で

き,

経済

性に

優れ

る・塗

膜カ

ス,

コン

クリ

-ト

塊,

アス

ファ

ルト

殻が

発生

しな

いた

め,

環境

に優

れる

留意

事項

・掘

削を

伴わ

ない

でG

L以

下の

性状

変化

(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)は

確認

でき

る・板

厚の

測定

はで

きな

い・附

属物

(標

識,

照明

施設

等)の

掘削

調査

を行

う前

段で

のス

クリ

ーニ

ング

調査

や性

状変

化(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)の

把握

にお

いて

活用

が見

込ま

れる

・掘

削を

伴わ

ない

でG

L以

下の

性状

変化

(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)は

確認

でき

る・板

厚に

つい

ては

段階

判定

(健

全,

欠損

程度

小,

欠損

程度

大)で

ある

・附

属物

(標

識,

照明

施設

等)の

掘削

調査

を行

う前

段で

のス

クリ

ーニ

ング

調査

や性

状変

化(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)の

把握

にお

いて

活用

が見

込ま

れる

・掘

削を

伴わ

ない

でG

L以

下の

性状

変化

(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)は

確認

でき

る・板

厚に

つい

ては

段階

判定

(健

全,

経過

観察

程度

,腐

食・キ

ズに

よる

減肉

が認

めら

れる

,大

きな

減肉

また

は貫

通)で

ある

・附

属物

(標

識,

照明

施設

等)の

掘削

調査

を行

う前

段で

のス

クリ

ーニ

ング

調査

や性

状変

化(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)の

把握

にお

いて

活用

が見

込ま

れる

・掘

削を

伴わ

ない

でG

L以

下の

性状

変化

(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)は

確認

でき

る・板

厚の

測定

はで

きな

い・附

属物

(標

識,

照明

施設

等)の

掘削

調査

を行

う前

段で

のス

クリ

ーニ

ング

調査

や性

状変

化(き

裂ま

たは

腐食

の有

無)の

把握

にお

いて

活用

が見

込ま

れる

活 用 効 果 結 果

項目

の平

均〈点

〉項

目の

平均

(点

)と

従来

技術

(従

来工

法)(点

)の

比較

項目

名項

目の

平均

〈点

質・出

来形

C

品質

・出

来形

C

項目

の平

均(点

)と

従来

技術

(従

来工

法)(点

)の

比較

項目

名項

目の

平均

〈点

〉項

目の

平均

(点

)と

従来

技術

(従

来工

法)(点

)の

比較

項目

名項

目の

平均

〈点

〉項

目の

平均

(点

)と

従来

技術

(従

来工

法)(点

)の

比較

施 工 時 評 価

経済

性B

経済

性B

経済

性A

経済

性C

工程

A工

程A

工程

A工

程A

質・出

来形

C

品質

・出

来形

C

安全

性C

安全

性C

安全

性C

安全

性C

施工

性C

施工

性C

施工

性C

施工

性C

環境

C環

境C

環境

B環

境B

その

他-

その

他-

その

他-

その

他-

施工

時評

価点

B施

工時

評価

点B

施工

時評

価点

B

追跡

調査

-追

跡調

査-

追跡

調査

-

B総

合評

価点

B

施工

時評

価点

B

追跡

調査

-

総合

評価

点B

成立

性公

募条

件で

の要

求性

能に

対し

ては

,技

術と

して

成立

して

いな

い公

募条

件で

の要

求性

能に

対し

ては

,技

術と

して

成立

して

いな

い公

募条

件で

の要

求性

能に

対し

ては

,技

術と

して

成立

して

いな

い公

募条

件で

の要

求性

能に

対し

ては

,技

術と

して

成立

して

いな

総合

評価

点B

優位

性る

れ優

りよ

術技

来従

るれ

優り

よ術

技来

従る

れ優

りよ

術技

来従

るれ

優り

よ術

技来

総合

評価

従来

技術

(従

来工

法)

新技

従来

技術

(従

来工

法)

新技

経済

工程

品質

出来

安全

施工

環境

A B C

経済

工程

品質

出来

安全

施工

環境

A B C

経済

工程

品質

出来

安全

施工

環境

A B C

経済

工程

品質

出来

安全

施工

環境

A B C

従来

技術

(従

来工

法)

新技

従来

技術

(従

来工

法)

新技

活 用 効 果

評 価

Page 7: 道路附属物の支柱の路面境界部の き裂・腐食等の変 …kenmane.kensetsu-plaza.com/bookpdf/183/ti1_01.pdf技術情報コーナー 46建設マネジメント技術

技術情報コーナー

建設マネジメント技術  2014年 6月号50

の基礎形状により掘削を伴うことが規定されている。しかしながら,道路附属物数は膨大に及ぶため全てを掘削することは困難が伴うほか,コストや道路利用者に与える影響も少なくない。今回,検証を行った非破壊技術は「変状の把握

が可能」という特徴を有しているため道路附属物の詳細点検前におけるスクリーニング調査や変状の有無のみを把握する簡易調査への活用可能性を有している。このような形態での点検を行うことにより限ら

れたコストで,多くの道路附属物の点検が可能となるほか,自治体等が管理する道路附属物への点検への適用可能性も見いだせる。

図― 6に点検要領案に規定されている掘削調査における掘削前点検活用イメージを示す。なお,現在の点検要領案には「スクリーニングや簡易点検といった規定がないこと」や「非破壊機器の使用に関する規定」がないため,今後,道路管理者が附属物の点検を行う際のそれらに対するニーズの有無を明確に把握した上で機器仕様,測定精度,コスト設定等について検討を進める予定である。最後に,今回のフィールド実験では非破壊技術公募各社に現地実験等についてご協力いただいた。紙面を借りて深謝する。

� 国土交通省関東地方整備局�関東技術事務所 技術情報管理官 今いま

長ちょう

 信のぶ

浩ひろ

20年以上

路面掘削実施の目安

土砂

非破壊技術によるスクリーニング

非破壊技術によるスクリーニング

非破壊技術によるスクリーニング掘削する 掘削する

掘削する

開始

路面境界部の条件

アスファルトインターロッキング

設置年数

コンクリート

20年未満

・支柱本体や路面付近に腐食が認められる。・支柱基部に滞水または滞水の形跡が認められる。

YES

YES

掘削しない 非破壊技術によるスクリーニング

掘削する

掘削しない

NO

NO・支柱本体や路面付近に腐食が認められる。・コンクリートにひび割れ等が認められ,支柱とコンクリートの間に滞水または滞水の形跡が認められる。

図― 6 点検要領案における掘削前点検活用イメージ