抵抗性雑草にも効き、 幅広い雑草を1成分で ノック...

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有効成分:プロスルホカルブ…78.4% 農林水産省登録:第 22775 号 抵抗性雑草にも効き、 幅広い雑草を1成分で ノックアウト! 土壌中での移行性が小さく、安定した処理層を形成! 幼芽部、根部、茎葉部の“3way吸収”で、安定した 効果を発揮! 散布器具の汚れや目詰まりなどのトラブルがなく、 安心! はシンジェンタ社の登録商標 号 外 号 外 シンジェンタは、今後3年間で、 画期的な新剤を続々と上市してまいります。 ただいま ボクサーファン 急増中です !! 北海道から九州まで 各地のユーザーの声、 集めました。 道草みち子

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有効成分:プロスルホカルブ…78.4% 農林水産省登録:第 22775 号

抵抗性雑草にも効き、幅広い雑草を1成分でノックアウト!●土壌中での移行性が小さく、安定した処理層を形成!●幼芽部、根部、茎葉部の“3way吸収”で、安定した

効果を発揮!●散布器具の汚れや目詰まりなどのトラブルがなく、

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号 外号 外

シンジェンタは、今後3年間で、画期的な新剤を続々と上市してまいります。

ただいまボクサーファン急増中です!!

北海道から九州まで各地のユーザーの声、集めました。

道草みち子

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 平成18年に6名の生産者と1名の事務員で設立された「農事組合法人かながせ」。代表理事の長山さんは、「先の震災ではライフラインに多少支障は出たものの、圃場に大きな被害はありませんでした」と語ります。 同法人では大麦を61haのほか大豆を70ha、さらにはえだまめなどを栽培し、とりわけ大麦と大豆に関しては地域の生産量のほとんどを担っているといいます。そんな「かながせ」を、危機的な雑草被害が襲った平成21年。当時の様子を、長山さんはこのように語ります。 「この地域で従来から問題だったヤエムグラが、ついに大発生してしまったんだ。ヤエムグラが大量に発生すると麦穂にからまって倒してしまうから、コンバインで刈り取りができなくなる。生育不良を起こした麦だけじゃなく、実が成っている穂まで収穫できなくなってしまうんだ」。さらに、ヤエムグラの被害はそれにとどまらないといいます。「ヤエムグラの種子の大きさや重さがちょうど麦と同じくらいなので、農家にも選別が難しく、等級が下がってしまうこともあったよ」。目も

当てられないほどの被害の大きさに、組合員全員が 頭を抱えたのだとか。 同じ悪夢を繰り返してはいけない、と日々感じていた長山さんが出会ったのがボクサーです。播種後に散布するだけで、難防除のヤエムグラを長く抑えるボクサーは、長山さんにとってまさに待望の除草剤でした。いつもお世話になっている宮城県大河原農業改良普及センターの滝澤さんから「播種後なるべく早く処理するのが効果的」という話を聞き、播種から2日後に全圃場の約半分にあたる30haに土壌処理されたとのこと。 「あれだけ悩まされたヤエムグラがピタッと出なかった。ボクサーを使わなかった圃場には例年と同じくらい発生していた。スズメノテッポウもしっかり抑えられたよ」。他剤を散布した圃場と比較することで、その除草効果がさらに浮き彫りにされたといいます。 さらに「残効が長いから追加防除の手間が省けて仕事がラクだよね。なにより麦の雑草防除に手がかからないから、他の作物の適期作付に役立つ。いくつもの作物を栽培する法人には強い味方だよ」と目を細めます。トラックの廃タイヤを利用した“麦踏みローラー”を自作するなど、高品質な麦づくりに熱い情熱を傾ける長山さん。「今年の秋は61haの全圃場にボクサーを使おうと思う。収量も品質も断然良かったからね!」地域の麦づくりを担う組合の代表として、今後もボクサーに大きな期待を寄せられています。

 上川郡比布町で水稲と畑作を営む高橋英則さんは、農業歴40年のベテラン。麦の乾燥機や大豆のクリーナーなどの大型機械で農家をサポートする「 比布町サポートK O Y O(こうよう)」の代表を務めてらっしゃいます。 「この地域は寒暖の差が大きく水稲の栽培

に適しているのですが、年々麦などの畑作に転換していく農家が増えています。しかし、麦の栽培技術に関しては手探りの状態が続いていました。我 が々播種、防除、収穫、乾燥とサポートするようになってから、ようやく品質が安定したんです」。 なかでも「雑草防除はおろそかにできない重要な作業」と高橋さん。この地域では、スズメノカタビラ、ノボロギク、春生え雑草といった問題雑草が発生し、養分競合の影響で麦の反収が下がってしまうこともあるのだとか。 「麦の収量が下がるのも困るけど、雑草が放置された畑は見栄えもよくないし、農家として恥ずかしいですよね。だから、除草剤はきちんと効果のあるものを選びたい」。 そんな高橋さんは、この地域の問題雑草に効果がある除草剤ボクサーについての情報をシンジェンタの担当営業から聞いており、発売前から期待していたといいます。

「スズメノカタビラやノボロギクには本当に困っていたんですが、実際にボクサーを使ってみると効きめは一目でわかるほどでした。従来の除草剤と比べて差は歴然でしたね。

反収も上々だったから、使っただけの見返りがありました」と目を細めます。 また、高橋さんが除草剤を選ぶ際に、効果とともに重要視しているのが経済性と使いやすさ。「ボクサーは、経済的に使えてとても助かります。機械を汚さないのもいい。洗浄がずいぶんとラクになりましたからね」。 また、雑草が多い畑では、耕起前にタッチダウンiQ、播種後にボクサーの体系防除を始めた高橋さん。「こちらの結果にも、非常に満足しています」と高く評価してくださいました。 比布町サポートKOYOでは後継者が増え、夢は広がるばかり。「今後は新たな産地ブランドの開発もサポートしていきたいですね」と、地域のさらなる発展に想いを馳せます。

宮城県柴田郡 長山清市さん北海道比布町 高橋英則さん

証言レポート

 秋まき小麦は、秋から翌夏までほぼ1年間畑を占有する作物です。そのため、他の畑作物との輪作体系を組むには、比較的作期の短い『早堀りばれいしょやスイートコーン』を前作物に組む以外ありません。もしくは、2年作として交互作を行うか、やむを得ず連作することになります。 こうした作付体系では主に、越年生の『スズメノ

カタビラやハコベ 、ナズナ、イヌカミツレ』などが 問 題 になります。また、やむを得ず連作している圃場では、コヌカグサ(レッドトップ)やシバムギといった地下茎で増えるタイプの多年生雑草が繁茂する場合があります。また、転換畑地帯を中心にイヌカミツレの発生も

見られます。 雑草の防除対策には、土壌中の雑草種子の密度を高めないために「輪作体系を守ること」、雪腐病の防除により「春先に雑草発生の温床となる『生え切れ部分』を作らないこと」、収穫後の畑に雑草を発生させないように「耕起作業、緑肥作物の作付けなど、圃場管理を実施すること」や、「除草剤による防除」があります。 「除草剤による防除」のポイントは、は種後の土壌処理除草剤で越年生の雑草の生育初期をしっかりと防除すること。土壌処理剤は、は種前の丁寧な砕土と整地、適湿な土壌条件で処理することが効

果を最大化するポイント。また、イネ科多年生雑草の多発圃場では、耕起前の雑草生育時に移行性のある非選択性除草剤で、しっかりと防除することで密度抑制を図ることも重要なポイントです。 多年生雑草が多発している圃場では、栽培期間中以外に耕種的防除と合わせて、移行性のある非選択性除草剤などを利用することで、圃場での発生密度を抑制することができます。

秋まき小麦では、スズメノカタビラ、コヌカグサ(レッドトップ)などが問題化

効きめ、経済性、使いやすさ、すべて期待通りですね。 厄介なヤエムグラをピタッと抑えられたよ。

北海道・東北HOKKAIDO & TOHOKU

同組合の鈴木理事(中央)と宮城県大河原農業改良普及センターの滝澤さん(右)

比布町サポートKOYOのメンバーの皆さん(写真中央はタッチダウンiQ200ℓドラム)

写真提供:越智弘明さん

地方独立行政法人北海道立総合研究機構 中央農業試験場 研究主幹 前野 眞司 さん

麦畑の問題雑草 北海道多年生イネ科雑草防除には、耕起前のタッチダウンiQが効果的ですよ!

早くも各地で高い評価をいただいている新製品ボクサー。北海道・東北、関東、近畿、九州の麦畑から、「助かります」「ありがたい」といった

生の声をお届けします。

イヌカミツレ

コヌカグサ

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 平成18年に設立された「大曲営農生産組合」の代表として、農業技術の向上に飽くなき情熱を注ぐ青木さん。 農業に対する知識を深めるため、現在でも全国の麦の産地へ通い、農家の取組を視察する

ことが多いといいます。 農業資材に関しても新しいものを積極的に導入しているという青木さんは、昨年発売されたボクサーにも、いち早く注目されたとのこと。 「排水溝を入念に整備するなど雑草対策はしっかり行っているんだけど、どうしても毎年スズメノテッポウやヤエムグラ

の発生が問題になる。最近は茎葉処理除草剤も効かなくなっていたから、なおさら深刻だったんだ」。 昨年は播種適期の気温が低かったせいで発芽が遅れてしまったため、生育の遅れ、ひいては収量の減少が懸念されたのだとか。だからこそ、雑草の発生はなんとしても抑えなければならなかったといいます。 「うちの組合では小麦と大麦を合わせて約27haの圃場を管理しているんだけど、思いきって全圃場にボクサーを使ってみたんだ。麦の発育を妨げる初期の雑草を約2カ月にわたってきっちり抑えてくれたから、例年なら茎葉処理に追われる時期も安心して圃場を見ていられたよ」と安堵の表情を浮かべます。 「去年は寒さのせいで麦の生育具合が心配だったけど、雑草を抑えられたおかげですくすくと育ってくれた。今年もいい収穫ができそうだよ」。10名の組合員とともに、理想の農業を追求し続ける青木さん。その挑戦に、終わりはありません。

 日本屈指のビール麦の産地であるJAおやま管内には、1000軒を超える大麦農家があるといいます。そのなかでも47軒しかない種麦の生 産 者の1 人が野 口さん。「丈夫で健康な麦を育てるには、深く耕起

して土を細かく砕くことが大切。とくに粘土質の圃場はゆっくり時間をかけて耕してやらなきゃダメ」。 また、雑草対策にも細心の注意を払っており、一度使ったトラクターは念入りに洗浄し、種子の拡散を防止しているといいます。そこまで気をつかう理由は、この地域で問題となるスズメノテッポウの繁殖力にあるの

だとか。 「ひどいときは圃場全体をスズメノテッポウが覆ってしまう。そうなると収量は激減だし、種麦の圃場審査で不合格になる」。さらに、ここ数年頭を悩ませていたのが、スズメノテッポウの抵抗性。 「3年くらい前から、だんだん従来の除草剤が効かなくなってきた」と野口さんが語るように、JAおやまでも大きな課題だったといいます。 そんな野口さんは、初めて使ったボクサーについて

「去年の11月20日の播種から1週間後、2haの圃場にボクサーをまいたんだけど、5月末までスズメノテッポウがほとんど見られなかった。今までの除草剤との違いは歴然だったね」と目を輝かせます。 最後に「今年の秋には、種麦の畑にも使いたいね」と今後の予定を語ってくださいました。

 小麦3ha、水稲3haのほか、しいたけを1万本栽培されている堀越さん。地域の麦づくりに携わる18名で結成された

「ウイートファーマーズ」のリーダー的な存在としても活躍されています。 「麦づくりは雑草との戦い」と語る堀越さん。その理由は、雑草が蔓延してしまった際の被害の大きさにあるのだとか。 「圃場がスズメノテッポウやヤエムグラなどの雑草に覆われてしまうと、収量は半減どころか7割減にまで落ち込むことがある。しかもここ数年、これまで頼みの綱だった茎葉処理除草剤が効かなくなってきた。播種前に根まで枯らす除草剤を組み合わせたりしたけど、劇的な効果は見られなかった」と唇を噛みます。 堀越さんに朗報が舞い込んだのは、懇意にしている農業資材店から。「播種から2葉期までの間に1回まく

だけで、2カ月間も雑草を抑えるって聞いたんだ。ちょっと信じられなかったよ」。ワラにもすがる思いで、播種から1週間後にボクサーを散布されたとのこと。 「1回の散布で、本当に2月いっぱいまで雑草を抑えられた。今まで何度も除草剤をまいてたのがウソみたいだよ。労力面・コスト面のメリットはものすごく大きい」。また、水稲の収穫後にスズメノテッポウが出はじめた圃場には、耕起前にプリグロックスLを使用されたといいます。

「プリグロックスLとの体系防除は効果テキメンだったね」としめくくってくださいました。

 「作業の効率化を図るため、農業機械への投資は惜しまない」。そう語るのは、5名で結成された足利南営農組合の一員として、大麦を6ha、小麦を3ha、水稲を6ha、さらには、いちご農園も経営されている石川さん。同組合で管理する麦の圃場は計50haに及び、この地域ではめずらしい6条タイプのコンバインを4台も保有されています。 作業の効率化を推進するうえで、厄介な存在なのが雑草。「スズメノテッポウが蔓延してしまうと麦の収量が下がるのはもちろん、コンバインに絡まって故障の原因になるんだ」。それにもかかわらず、ここ数年はこれまで使っていた除草剤の効果が目に見えて下がってきており、組合員全員が頭を悩ませていたのだとか。 そんな石川さんがボクサーを使用されたのは、昨年11月末の播種から約2週間後、麦が2葉期にさしかかったころのこと。

「本当はもっと早くまきたかったんだけど、他の作業の都合や天候の問題なんかで延び延びになっちゃったんだ。麦の芽が出てたから心配だったんだけど、麦を枯らすことなく、ちゃんとスズメノテッポウだけを抑えてくれたよ」。 さらに「ボクサーは麦の2葉期まで使えて、茎立期までしっかり雑草を抑えてくれる。他の作業の合間に散布できるから多品目栽培の農家には助かるよね」と、使用時期の広さと残効性を高く評価していただきました。「去年は試験的に40aにだけボクサーをまいたんだけど、今年は組合で管理してる全圃場に使うつもりだよ」。

栃木県足利市 石川隆道さん 群馬県高崎市 堀越良和さん

群馬県邑楽郡 青木繁雄さん

 カラスムギは牧草や緑肥に使われるエンバクの仲間、ネズミムギは、牧草のイタリアンライグラスのことを指します。毎年、被害の報告があり、確認している限りでは本州~九州に渡っています。冬が温暖な地方では、カラスムギ、ネズミムギともにムギ類のは種から春までだらだらと生え続けます。 広葉問題雑草のヤエムグラやカラスノエンドウは、

土壌処理剤単独では防除が難しい雑草です。どちらも種子が大きく、土中の深いところから出芽し、春先まで出芽が続きます。特に、カラスノエンドウの種子はムギ類の収穫子実に混入しやすいので、徹底した防除が必要です。

 カラスムギ、ネズミムギが多発した畑では土壌処理剤単独では、十分な防除効果が期待できません。異なる防除手段を組み合わせた防除が必要となり、作用特性や処理時期の異なる除草剤の体系処理も有効な手段です。 カラスムギやネズミムギは、ムギ類の播種前から

芽生えが始まりますが、播種前の芽生えは徹底防除が必要。なぜなら、播種前に生えていた雑 草を埋め込みきれずに

再 生してしまうと、ムギ類よりも旺盛に育ち、大量の種子を落とすからです。播種前に生えていた雑草を始末するには、イネ科 雑 草に効果の高い非選択性の茎葉処理剤が有用といえるでしょう。播種時期を多少遅らせることも、有効な除草剤の乏しい雑草を減らすための重要な手段です。

問題雑草カラスムギ、ネズミムギに作用特性や処理時期の異なる除草剤の体系処理を

栃木県小山市 野口喜平さん

ヤエムグラ幼植物

ヤエムグラ種子(左)と小麦種子(右)

ネズミムギの穂地方独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター生産体系研究領域上席研究員 浅井 元朗 さん

カラスムギやネズミムギが多発している圃場では、周囲の畦畔にも同じ雑草が

繁茂している場合が多いそうです。種子を落とすと翌年には

畑にも入り込みやすくなるので、その前に刈り取りましょう。

証言レポート 関東KANTO

麦畑の問題雑草 関東

今年の秋には種麦にもボクサーを使いたいね。

労力面・コスト面のメリットはものすごく大きいね。他の作業の合間に散布できるのはありがたいね。

雑草を抑えられたおかげで麦がすくすく育ったよ。

写真提供:浅井元朗さん

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証言レポート

三重県多気郡 小竹行哉さん 福岡県朝倉市 柿原洋之さん

 九州北部の麦作圃場では、イネ科雑草の多発による被害が増加。特にスズメノテッポウとカズノコグサの被害が深刻で、スズメノテッポウは特定の除草剤が効かなくなった個体が蔓延するなど、甚大な被害をもたらしています。カズノコグサは年々発生が増加しており、特に排水性の悪い圃場で多発しています。 近年深刻な被害をもたらしている広葉雑草としては、

カラスノエンドウやヤエムグラがあります。カラスノエンドウは種子の大きさや重さが麦と似ているために、収穫物に混 入すると選 別が 困難。等級の低下や最悪の場合には、商品に混入する

などの問題も起きています。ヤエムグラの蔓延圃場では、収穫前に麦を引き倒すなどの被害が起きています。また、畦などに普通に見られたアメリカフウロが、近年になって麦作圃場内に侵入・蔓延し、問題

となってきました。 近年、増加してきた抵抗性スズメノテッポウの圃場では、土が見えないほど絨毯状に密生し、麦の収量も半減することがあります。この場合、耕起前に非選択性

除草剤ですでに発生している雑草を防除。さらに、麦播種後に効果の高い「ボクサー」を処理する体系処理が有効です。広葉雑草が問題となる圃場では、麦播種後に「ボクサー」、残草が多いようであれば、生育期(2月初旬~中旬)にカラスノエンドウへの効果が高い「アクチノール」や、ヤエムグラに効果が高い「エコパート」を体系処理するのが有効です。

イネ科雑草、広葉雑草の被害が増加。抵抗性スズメノテッポウ発生面積は拡大傾向に。

カラスノエンドウ

アメリカフウロ

カズノコグサ

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター生産体系研究領域主任研究員 大段 秀記 さん

九州では、スズメノカタビラ、ヒエガエリ、セトガヤなどのイネ科雑草が局地的に蔓延しているそうです。

耕起前に非選択性除草剤を、麦の播種後にボクサーを処理する体系処理が有効ですよ。

麦畑の問題雑草 九州

近畿・九州KINKI&KYUSYU

 麦142ha、水稲130ha、大豆50hという広大な圃場を管理する「農事組合法人 若竹」。現在29歳の小林さんは、これからの同法人を担う若き後継者のひとりです。その圃場の広さゆえ、除草剤の散布作業にも非常に大きな労力を要するといいます。 「麦は11月5日ごろから20日ごろまで、トラクター5台がかりで播種を行うのですが、圃場の規模が大きいため播種後すぐに土壌処理除草剤を散布することがとても難しいんです。とはいえ、ネズミムギやスズメノテッポウなどの問題雑草は早めに手を打たないと手遅れになるケースが多い」。 湿気の多い圃場では雑草の勢力に負けて、麦が茎立期まで育たないこともあるのだとか。そこで昨年、60haの圃場にボクサーを土壌処理。散布時期は播種開始から1カ月後の12月6日から14日にかけて行ったといいます。

 「今までの土壌処理除草剤だったら、とっくに散布タイミングがずれている時期なので不安もあったのですが、2月いっぱいまで雑草をしっかり抑えてくれました。心配だった麦もきれいに育ちましたしね。この散布適期の広さは本当に助かりますよ」と笑顔で振り返ってくれました。 また、湿気が多く雑草の出やすい圃場には耕起前に除草剤をまくこともあり、今後はプリグロックスLの導入も検討されているとのこと。「プリグロックスLの魅力は、なんといっても枯らす早さ。散布後、数日もあれば播種作業ができるので積極的に検討したいですね」。

 小麦8ha、水稲6ha、大豆2haのほか、アスパラガスを30a作付している久富さん。お父様は佐賀県で最初にアスパラガスの栽培を始められた方で、栽培の技術書を出版するほどの人物。また、俊男さんも政府の「農業基本政策小委員会」に麦生産者の代表として出席するなどの経歴を持ち、また、農業にまつわる書籍等の取材依頼が後を絶ちません。 そんな久富さんでも、麦づくりにおける雑草対策には長年手を焼いていたといいます。「播種後に中打ちをして水はけを良くするなど手は尽くしているんだけど、どうしてもスズメノテッポウが抑えられない。従来の土壌処理除草剤や茎葉処理除草剤も、ここ数年はすっかり効かなくなってしまった」。 そこで2年前、日ごろから懇意にしている「みやき肥料店」の大庭社長とともにボクサーの試験を実施。効果を確信した

久富さんは、麦の全圃場にボクサーを散布しました。 「抵抗性の付いてしまったスズメノテッポウが、見事に抑えられた。収量も5割はアップしたんじゃないかな」。さらに「雑草が少ないとコンバインで刈り取りやすいから助かる。今までは100m刈り取ったら雑草を取り除くって作業を繰り返してたんだから。労力もかなり低減されたよ」。 また、ここまでの効果は早めに散布した成果とも。「どんなにいい薬でも、使い方を間違ったら台無し。今回は播種後10日以内の散布を徹底したんだけど、これからも早め早めの散布を心がけていきたいね」。

 地元の「スカイブルー生 産 組 合 」組 合 長を務める傍ら、2011年1月に「株式会社ヤマヨ組」を立ち上げた小竹さん。「パートさんではなく、あくまで正社員を雇いたかった。僕に何かあったとき、この60haの圃場を任せられ

る人間がいなかったら困るじゃないですか」。農家であると同時に、経営者としてリスク管理を徹底したいと語ります。 栽培におけるリスク管理にも抜かりはありません。たとえば麦の除草。「この地域の問題雑草にはスズメノテッポウ、ネズミムギ、カラスムギ、ヤエムグラなどがありますが、とくに厄介なのが初期のスズメノテッポウ。これを抑えるために、

播種後の土壌処理は欠かせません」。 ところが、従来の土壌処理除草剤は散布適期が短いため使いにくい面があるのだとか。そこで出会ったのがボクサー。小竹さんが注目したのは、散布適期の幅広さでした。 「昨年は11月10日から2週間ほど播種を行ったのですが、いろいろな作業が重なって、ボクサーの散布には11月中旬から翌年の1月上旬までかかってしまったんです。効果はやはり早めにまいた圃場のほうが良好でしたが、遅れてまいた圃場でも2月中はほぼ抑えられた。これは使いやすいと思いましたね」。 さらに、雑草の多い圃場には耕起前にプリグロックスLを使用されているとのこと。「プリグロックスLとボクサーで体系防除すると圃場が本当にきれいなんです。これからもこのリレーでいきますよ!」

 農作業の受託業務を主とする「株式会社ウイング甘木」の取締役を務める柿 原さんは、コンピュータ会社で会社員生活を経験したのちに大学の農学部へ入学、30才で就農されたという異色の経歴の持ち主。

かつての経歴が物語るように、農業に対する取り組み方もきわめて理論的です。 「農薬の抵抗性が発生する最大の原因が連用。だから、抵抗性が付く前に新しい農薬に切り替えていくことが大切。たとえば麦の除草剤で最も重要な土壌処理除草剤は2年おきに切り替えるようにしています」。しかし、現実はそれでも

抑えきれない圃場が多いのだとか。「問題なのは、出てしまった雑草を枯らす薬剤がないこと。土壌処理除草剤で抑えられなかった圃場に茎葉処理除草剤をまいても焼け石に水ですから」と表情を曇らせます。 「最初がとくに重要」と語る柿原さんにとって、ボクサーは待望の剤でした。さっそく同社が管理する圃場中60haにボクサーを散布。播種チームが播種したあとを、散布チームが追いかけるように除草剤をまいていくという合理的な手法により、播種から2~3日後には散布が完了したといいます。 「例年は土壌処理除草剤をまいたあと、1月下旬に茎葉処理除草剤をまいていました。ところが去年使ったボクサーは、茎葉処理除草剤をまく必要性を感じさせないほどの効果がありましたね」。 また、「今後、雑草が多い畑では、プリグロックスLとの体系処理も検討したいですね」と期待を寄せています。

茎葉処理除草剤の必要性を感じませんでしたね。 遅れてまいた圃場でも2月中はほぼ抑えられました。

愛知県豊田市 小林哲也さん 佐賀県鳥栖市 久富俊男さん

収量が大幅にアップ。労力もかなり低減されたよ。この散布適期の広さは本当に助かりますよ。

写真提供:大段秀記さん

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※この印刷物の記載内容は2011年8月現在のものです。 2011年8月作成(KF/YY)

●使用前にはラベルをよく読んでください。●ラベルの記載以外には使用しないでください。●本剤は小児の手の届く所には置かないでください。●使用後の空容器は圃場などに放置せず適切に処理してください。

※農薬をご使用の際は、ご購入先、または当社ホームページなどで最新の登録内容をご確認ください。

出芽前は芽・根部から、出芽後は葉からと、3wayで吸収され、生長点に速やかに移行し、細胞分裂を阻害します。

■ 適用雑草名と使用方法

作物名 適用雑草名 使用時期使用量

本剤の使用回数 使用方法 適用地帯 プロスルホカルブを含む

農薬の総使用回数薬量(㎖/10a)

希釈水量(ℓ/10a)

小麦(秋播)大麦(秋播)

一年生雑草 は種後~麦2葉期まで(雑草発生前~雑草発生始期) 400~500 70~100 1回 散布 全域 2回以内

■ スズメノカタビラ多発生条件における効果 ■ スズメノテッポウ、ヤエムグラ生育初期処理における効果

除草ニュース

有効成分プロスルホカルブの3way吸収でノックアウト!

抵抗性スズメノテッポウなど幅広い雑草をノックアウト!

BXパワーは、有効成分プロスルホカルブにより、抵抗性雑草を含む幅広い雑草をノックアウトする除草テクノロジーです。

よく枯れる秘密は、3way吸収にあるんです。

越年生雑草や春生雑草はもちろん、抵抗性雑草にも効きますよ!

クサネム

カラスノエンドウ

マルバアサガオ

アメリカアサガオ

ハコベ

ノミノフスマ

オランダミミナグサ

イヌホオズキ

エノキグサ

ツユクサ

ミチヤナギ

タニソバ

スベリヒユ

ホトケノザ

ハキダメギク

ノボロギク

タカサブロウ

イヌカミツレ

カヤツリグサ

ナズナ

タネツケバナ

スカシタゴボウ

ヤエムグラ

シロザ

イチビ

メヒシバ

ノビエ

ネズミムギ

(イタリアンライグラス)

スズメノテッポウ

スズメノカタビラ

カラスムギ

カズノコグサ

オヒシバ

エノコログサ

◎ ◎ ○ △ ◎ ◎ □ ◎ ◎ △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ - ◎ ◎ □ ◎ ◎ ◎ -

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雑草名

雑草発生前処理

雑草発生始期処理

■ 殺草スペクトラム(推奨使用量10aあたり500㎖使用時)

[防除効果指数] ◎極大 ○大 □中 △小 -試験事例なし

ボクサーが雑草をノックアウトする秘密とは?