水資源の循環利用に向けた技術開発と海外展開 - …2016 2017 2018...

水資源の循環利用に向けた技術開発と海外展開

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

環境部水循環グループ主幹石井紳一

1

１．背景水資源の現状水ストレス指標

水需要量の見通し

• 地球上の水資源のうち淡水は僅か3%人間が利用可能なものは0.8%

• 淡水資源は偏在しており、中東、アジア、北米を中心に水需要量が取水可能量を上回っている地域も多い

• 経済成長により、一人当たりの水使用量や工業用水使用量が増大

• 人口増加により、食糧生産に必要な水需要量が増大

出展：ＪＳＴ「世界の水需給逼迫状況に関する最新のアセスメントと将来展望」

出展：国土交通省ホームページ

１．背景水ビジネスの将来展望

技術力を核としたビジネス展開が可能となる世界の「成長ゾーン」をメインターゲットに、技術開発、管理・運営ノウハウの蓄積及び実績の獲得を目指す

業務目標

成長ゾーン

0

5

10

15

20

25

30

35

2011

20

12

2013

20

14

2015

20

16

2017

20

18

工業廃水処理・再利用生活排水処理・再利用海水淡水化

スラッジ処理

下水プラント

下水管網

水源開発（再利用

水、淡水化除く）上水プラント

2007 2025 0

10

20

30

40

50

60

70

80

90 ［兆円］［兆円］

世界の水ビジネス市場世界の水設備投資額

■西欧

■南アジア

■北米

■中東・北アフリカ

■中南米

■中東欧

■東アジア・大洋州

■サブサハラ・アフリカ

出展：Global Water Market 2008 （1$=100円換算）出展：Global Water Market 2014 （1$=100円換算）

省エネルギーかつ環境負荷低減に貢献する水処理技術の開発と海外展開

工業団地等商業地区

再利用水

海水・省エネ化・環境負荷低減・大型化

海水淡水化

下水

工場排水

・革新的膜処理・オゾン処理

高度処理

２．ＮＥＤＯ水循環グループの取り組み

中水工水

上水

ＮＥＤＯの技術開発領域

有用金属有害物質回収

省エネMBR 難分解物質分解

下水・工場排水処理

３．プロジェクト成果の一例（国内研究開発）省エネ型膜分離活性汚泥法技術の開発（２０１３年度終了）

概要膜分離活性汚泥法（MBR）は、清澄な処

理水を省スペースで得られる反面、消

費エネルギーが大きいという課題があっ

た。本プロジェクトでは、複数の要素技

術を集結し、MBRの消費エネルギーを

トータルシステムとして40%削減すること

に成功した。

従来ＭＢＲ開発ＭＢＲ

実証試験装置（兵庫県福崎浄化センター内）

成果の普及

日本経済新聞（2013年10月）米オハイオ州Canton下水処理場

北米最大規模のMBRを受注 •受注額：約28.8億円 •世界シェア30%獲得を目指す

３．プロジェクト成果の一例（海外実証）ＵＡＥ：小規模循環型水循環事業（２０１５年度終了）

概要

ﾚｲﾊﾞｰｷｬﾝﾌﾟA

ﾚｲﾊﾞｰｷｬﾝﾌﾟC

工業ｴﾘｱC

工業ｴﾘｱA 工業

ｴﾘｱB

ﾚｲﾊﾞｰｷｬﾝﾌﾟB

海外の新興地域をターゲットにMBR、

ROを用いて下水から工業用水を再生し、

地域で循環する小規模分散型水循環事

業を実証。

下水及び再生水の輸送距離を短縮地域毎の水循環利用が可能

再生水利用量相当の海水淡水化動力低減

実証設備外観図竣工式（2010年）

成果の普及

イラク：病院・大学向けＭＢＲ

アゼルバイジャン：小規模ＭＢＲ

オマーン：大学向けＭＢＲ

タンザニア：ホテル向けＭＢＲ（Ｏ＆Ｍ含む）

サウジアラビア：病院向けＭＢＲ

ＵＡＥ：実証サイト

周辺国を中心に５件の受注実績

小規模分散型水処理システムの概念図

２．ＮＥＤＯ水循環グループの取り組み（スキーム間連携）

省水型・環境調和型水循環プロジェクト（~25fy）

１）水資源管理技術の国内外への展開に向けた実証研究

・ＵＡＥ／ラスアルハイマ・日本国内／北九州・周南・オーストラリア／クイーンズランド州・ベトナム／フエ・オマーン／ソハール・中国／雲南省・シンガポール／ジュロン・シンガポール／タンピネス

１）革新的膜分離技術の開発・ＲＯ膜、ＮＦ膜の開発、等

２）省エネ型膜分離活性汚泥法（ＭＢＲ）技術の開発・担体添加型・省エネ型３）有用金属・有害物質の分離・回収技術の開発・有用金属（Zn、Ni等）の分離・回収技術・有害イオン（B、F等）の吸着剤

４）高効率難分解性物質分解技術の開発・難分解性物質分解技術・ｱﾝﾓﾆｱ含有廃水のｱﾅﾓｯｸｽによる処理技術の開発

国際エネルギー実証（実施中）

・サウジアラビア（省エネ型排水再生）・カタール（高温排水を用いた省エネ低環境負荷型造水）・サウジアラビア（省エネ型海水淡水化）・海水淡水化水再利用統合システム（南アフリカ）・サウジアラビア（油含有廃水再利用）・オマーン（微細藻類生産実証）・ASEAN（省エネ型水再生利用）

Mega-ton Water System（~25fy）【内閣府：FIRSTプログラム】

・低圧海水淡水化ＲＯ膜・バイオフレンドリーＲＯ前処理・濃度差エネルギー回収最大20%の省エネルギー化環境負荷低減

要素技術研究開発

【国内】

実証／実証研究

【海外】

アジアにおける資源循環システム実証・研究

（実施中）・マレーシア -有用金属回収技術）・中国／広東省汕頭市 -下水汚泥減容化・再資源化

４．国際実証事業

提案基礎調査

ＦＳ実証普及・実ビジネス

ビジネスモデル案

ビジネスモデルをベースに検証

ビジネスモデルをアップデート

派生ビジネスの展開ＮＥＤＯ事業期間に相手国との協力関係とビジネスモデルを確立国

内研究開発

ビジネス

ビジネス

ビジネス

５．国内技術開発成果の海外展開事例

テーマ（講演題目）対象国

省エネルギー型海水淡水化システムの開発と海外展開サウジアラビア王国

下水処理と海水淡水化を統合した新しい水再生システムの開発と海外展開

南アフリカ共和国

めっき廃液からの金属回収システムの開発と海外展開マレーシア

内閣府FIRST Program（2009-2013課題）「Mega-ton Water System」

1

NEDO環境部事業成果報告会（平成27年）水処理分野／「水資源の循環利用に向けた技術開発と海外展開」

発表者東レ株式会社フェロー栗原優

2015/7/15

省エネルギー型海水淡水化システムの開発と海外展開（サウジアラビア王国）

FIRST: Funding Program for World-Leading Innovative R&D on Science and Technology

東レ株式会社株式会社日立製作所実施者 Mega-ton Water

Team(MWT)

©2015Mega-ton Water System Project. All rights reserved.

2

水

エネルギー食料

世界の人々

農業淡水化発電

食料生産

バイオ燃料

バーチャル・ウォーター

健康・安全

Reference: Council for Science and Technology Policy, 67th Meeting (held on May 18, 2007)

原因：世界の人口増加と経済発展対策：水の量と質の確保が必要

水需要は、人口増加率の２倍で伸長！水環境の汚染の拡大により、水資源へのアクセスが困難に！水は人間にとって重要な物質、健康・安全への配慮が必須！

水とエネルギー・食料問題


1970/145

2025/668 2011/449

Year and Number of Cities for Urban Agglomerations of 1 million Inhabitants or more

Authority: “World Urbanization Prospects”, The 2011 Revision by United Nations

47%53%

Coastal city

Inland city

都市化の進展

3 ©2015Mega-ton Water System Project. All rights reserved.

0

10,000,000

20,000,000

30,000,000

40,000,000

50,000,000

60,000,000

1960

1962

1964

1966

1968

1970

1972

1974

1976

1978

1980

1982

1984

1986

1988

1990

1992

1994

1996

1998

2000

2002

2004

2006

2008

2010

2012

2014

MED

MSF

RO

研究開発ステージ実用化ステージ

本格普及ステージ

プラント設置件数

14,000

2,000

増加率 25%

故ケネディー大統領が「海水淡水化」を国家事業として承認・推進した (1961)

累積稼働設備容量 (m3/d) Toray has created under DesalData 2014/GWI/IDA Desalination Plants Inventory

海水淡水化普及の歴史／蒸発法⇒逆浸透膜法

RO

MSF+MED

4

MSF MED RO


100

1,000

10,000

100,000

1,000,000

1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020

Desalination

Reclamation

目標 1,000,000m3/d

最大規模のトレンド

Soreq Magtaa

Melbourne

Sulaibiya Hadera

Ashkelon

Tuaspring

今後は100万m3/dの時代に通用する技術開発が必要

Soreq

海水淡水化等・逆浸透膜プラントの規模の推移


トップ20位のトレンド

工業用水生活用水農業用水

プラント設

備規模

(m

3 /d)

5

DesalData 27th_IDA_Inventory

1. エネルギーの削減 (20-30%) 2. 低環境負荷 (薬品使用の削減) 3. 造水コストの削減 (50%)

持続可能な海水淡水化と再利用ビジョン

ミッション

“Mega-ton Water System”のビジョンとミッション

6 ©2015Mega-ton Water System Project. All rights reserved.

7

前処理逆浸透膜下水処理

海水

取水濃縮海水

海水淡水化システム下水処理システム都市用水

h

a c d

f

e

濃度差エネルギー回収 g

b

a 海水取水技術 b 無薬注前処理技術 c 高効率大型分離膜エレメントモジュール d 次世代型圧力エネルギー回収

e 新規高耐圧樹脂製配管 f インテリジェントメガトンプラント g 濃度差エネルギー回収 h 革新的下水処理システム

低環境負荷省エネ（創エネ）低コスト

課題

水循環全体フロー

メガトン研究プロジェクトが対象とする水循環全体フローと課題


下水

処理水

新エネルギー・産業技術総合開発機構

研究課題：“Mega-ton Water System”

研究機関

研究統括

内閣府

国際的有識者

研究全体統括中心研究者栗原優

研究支援

研究契約大学: 11 民間企業: 18 その他: 2 登録研究員: 140 Duration: FY2009-FY2013 (4years)

Kickoff Meeting：June 11, 2010

21世紀に求められる１）省エネルギー、２）低環境負荷、３）低コストの水処理基幹技術を日本イニシアティブで構築し、世界の水問題解決に貢献する。

“Mega-ton Water System”の研究体制

8

基本コンセプト

アドバイス日本学術振興会

(JSPS)

1000億円/30課題

“FIRST Program”

予算34億円


低圧海水淡水化RO膜エレメント次世代型エネルギー回収装置新規高耐圧樹脂製配管低圧多段高収率ＲＯシステム (LMS) バクテリアフレンドリー技術濃度差エネルギー回収システム (PRO)

機器・部品

先進の機器・部品及びシステム技術を統合

システム 4 5

1 2 3

1

2 3

4

5

6

6

9

“Mega-ton Water System”の主な技術

低環境負荷省エネ（創エネ）低コスト

✓

✓

✓

“Mega-ton Water System”は21世紀の基幹技術 ©2015Mega-ton Water System Project. All rights reserved.

10

STEM-EELS法元素組成マップ（世界初） TEM（従来法）

（N-S-O）

１．RO膜の微細構造観察・解析技術

膜表面機能層

ＲＯ膜の断面構造

H２OH２O

H２OH２O

H２OH２O

H２OH２O

H２OH２O

H２O

NaClNaCl NaClNaCl

NaClNaCl

NaClNaCl

透過水

膜表面 1.孔径制御（塩除去率） 2.空孔率制御（水透過率） 3.ヒダ構造制御（有効膜面積）

ヒダ構造（模式図）

ＲＯ膜性能向上の要件

世界初となるＲＯ膜（機能層）の微細構造観察・解析技術を獲得

観察・解析技術向上


低圧海水淡水化RO膜の開発 1

11

２．微細構造制御によるRO膜形成技術と膜性能

新規ＲＯ膜形成法（世界初）

99.3 99.4 99.5 99.6 99.7 99.8 99.9

4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5

塩除

去率

［

%］

運転圧力［MPa at 1.0 m3/m2/d, 32,000 mg/l NaCl, 25 deg.C］

低圧海水淡水化（世界初）

従来膜新規RO膜

高圧海水淡水化

従来のＲＯ膜形成法

世界初となる低圧海水淡水化ＲＯ膜を創出これにより低圧多段高収率ＲＯシステム（ＬＭＳ）を実現

実測値

製膜技術向上

低圧海水淡水化RO膜の開発 1


12

流入側流出側透過流量（

Flux）

ベッセル内の流量分布（解析結果）

世界初の低圧海水淡水化ＲＯ膜と次世代型ＥＲＤを採用し、省エネルギー化（２０％削減）と高収率化（～６５％）を同時に達成 <①～③>

濃縮水

生産水

ERD

海水

圧力：6～7MPa

①従来型ＲＯ膜 ②収率：40～50% ③従来型ＥＲＤ

RO

注）ERD：圧力エネルギー回収装置

濃縮水

ERD

海水

圧力：4.5～5.5MPa

①低圧海水淡水化ＲＯ膜 ②高収率：60～65% ③次世代型ＥＲＤ

①

昇圧:2MPa

1段目RO

2段目RO

生産水

４本エレメント/ベッセル

４本エレメント/ベッセル

①

②

①

②

③

低圧多段高収率ＲＯシステム従来システム

③

８本エレメント/ベッセル

低圧多段高収率ＲＯシステム “LMS” 4


１系列の容量アップ、機器部品の大型化・部品点数削減、高耐圧樹脂製配管の採用、取水・前処理流量及び設備設置面積の削減（３０％）により、設備コストの大幅削減（５０％）を達成。

13

前処理

海水・取水

低圧多段高収率ＲＯシステム従来システム

166,667 m3/d ＲＯ収率60%

生産水

前処理

海水・取水

247,000 m3/d ＲＯ収率45%

生産水高圧

ポンプ

昇圧ポンプ

高圧ポンプ

１系列

８インチエレメント１６インチエレメント

５系列

100,000 m3/d 100,000 m3/d

容量 100,000 m3/d

低圧多段高収率ＲＯシステム “LMS” 4


0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

Conventional0.1MCMD (R=45%)

Conventional 1 MCMD(R=45%)

Mega-ton LMIS 1MCMD (R=65%)

SE

C (S

peci

fic E

nerg

y C

onsu

mpt

ion

(kW

h/m

3 )

Others

RO

所要エネルギー（

kWh/

m3 ）

>20% ＲＯ

その他

“本研究の成果”

メガトン成果

14

従来法メガトン成果（大型化）

メガトン成果（高収率化等）

設備規模 100,000 m3/d 1,000,000 m3/d 1,000,000 m3/d

収率 45% 45% 65%

低圧二段高収率ＲＯシステム

低圧海水淡水化ＲＯ膜ピストンレスＥＲＤ高効率高圧ポンプ

メガトン研究の成果“エネルギー削減20%“


I. 機器・部品：生産技術確立とその事業化 II. 海水淡水化システム：海外実証／実用化／大型機採用

メガトン研究成果の海外展開・基本構想

15

実用化

研究・開発

“Mega-ton Water System”

2010-2013

Pilot規模実証（500m3/d）

実機規模実証（30,000m3/d）

サブメガトン規模プラント受注（300,000m3/d）

メガトン規模プラント受注（1,000,000m3/d）

機器・部品生産技術

2015～

2016～

2018～

2020～

展開スケジュール

“FIRST Project”/


0 1 2 3 4 5

Chile

Algeria

Australia

Kuwait

India

Libya

UAE

KSA

USA

China

million m3/d

2011-2013

2014-2016

Authority: GWI/DesalData/Desalination Market Outlook 2012&2013

サウジアラビア

UAE

クエート

世界市場は中東・北アフリカ及び中国の市場が最も大きく、中でもサウジアラビア及び中国の影響力が大きいことから、同国での実績作りを最優先に据えることが有効である。

2011-2013 2014-2016

世界の海水淡水化市場・長期予測

リビヤ

アルジェリア

中国

16

海外展開の対象国・地域世界の海水淡水化市場・トップ１０


開催年月日平成25年11月21日～22日開催場所東京日本橋三井ホール

・国際的有識者 15名が講演・参加者３６９名（海外５６名）内訳サウジ６名中国１２名

国際的有識者の

発表

成果の発信

成果の評価

方向性の議論

開催概要

ポスター実機ﾓﾃﾞﾙ

展示動画上映

展示会

シンポジウム

研究成果発表

効果

研究成果を海外有識者が

高く評価

国際認知度の向上

海外有識者とのネットワークの

構築

サウジとの共同研究

（パイロット実証）推進の契機と

なった

中国からの引き合い

SWCC総裁栗原中心研究者

SWCC = Saline Water Conversion Corporation 17

“Mega-ton Water System”国際シンポジウム NEDO主催で開催


Nihonbashi Mitsui Hall, Tokyo, Japan on November 21-22, 2013

18

“Mega-ton Water System”国際シンポジウム NEDO主催で開催


19

サウジアラビアの海水淡水化ニーズ

１．海水淡水化プラントの新設更新計画旺盛２．エネルギーミックス政策で蒸発法から膜法へ３．省エネルギー化にて石油資源を有効活用４．環境保護政策への転換

メガトン技術への強い関心と同国内への普及展開ニーズを把握

サウジの海淡プラント設置容量は世界トップ

累積設備容量（m3/d） DesalData 27th_IDA_Inventory


テーマ：省エネルギー型海水淡水化システムの実規模での性能実証試験（サウジアラビア王国）

20

NEDO国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業／実証前調査を受託

年度 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020

実証前調査（ＦＳ）

MOU／ID 締結（予定）

実証事業（予定）（デモンストレーション）

事業展開（予定）（MWT）

★

▼

★ 評価

１．サウジアラビア王国事情の調査・確認２．実証事業実施要件の調査・確認３．実証サイト候補の調査・確認４．省エネルギー効果試算の精度向上５．経済性評価／ビジネスモデルの検討

NEDO事業の意義：国際インフラ事業故、相手国との折衝のために、政府機関の支援が必須


先進の省エネルギー等のメガトン技術適用による I. 海水淡水化プラントのO&M（現地企業との協業） II. 大型海水淡水化商業プラントの運営

Step-1:サウジアラビア王国への展開

21

“Mega-ton Water System”海外展開・今後の予定

Step-2:中東・北アフリカ地域への展開

Step-3:全世界への展開

USA the Caribbean Sea

North Africa Spain

India

Australia

Middle East

China

海水淡水化造水市場


© Hitachi, Ltd. 2015. All rights reserved.

奥野裕

(株)日立製作所インフラシステム社

水・環境ソリューション事業部

グローバル水ソリューション本部

副本部長

下水処理と海水淡水化を統合した新しい水再生システムの開発と海外展開（南アフリカ共和国）

平成27年7月15日 NEDO環境部事業成果報告会


1. 世界の水事情 2. 海水淡水化技術と課題 3. 海水淡水化・水再利用統合システムの開発 4. NEDO国際エネ実証（南アフリカ・ダーバン市） 5. 今後の事業展開

本日の発表内容


１. 世界の水事情

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

ＡＢ C D E

豪・ｵｾｱﾆｱ

アフリカ

南米

北米

欧州

その他アジア

日本

中国

インド

(ｋｍ3)

1980 2010 2025 1990 2000

3,175

3,973 4,431

5,235

3,633

Source）ＷＯＲＬＤＷＡＴＥＲＲＥＳＯＵＲＣＥＳＡＮＤＴＨＥＩＲＵＳＥ a joint ＳＨＩ/UNESCO product ： Ministry of Economy, Trade and Industry calculations

2025年は+30%増（2000年比）

60％がアジア

世界の水利用量

(year)

3



4

水不足の原因

(1) 水需要の伸び ■世界的な人口増

■都市域への人口集中

■生活水準の向上

(2) 限られた水資源

© Hitachi, Ltd. 2015. All rights reserved. 5


アメリカカリブ

北アフリカスペインインド

オーストラリア

（出典）IWMI Report 2006

中国

中東

渇水地域の代表例

渇水地域

渇水のない地域物理的渇水地域（水資源使用率>75%）物理的渇水に近い地域（同上>60%）経済的渇水地域（同上<25%、貧困地域）評価なし

南アフリカ


海

工業団地海水淡水化プラント

下水処理場

発電所

海水取水

市街地

渇水地域では海水淡水化技術が最適

下水処理水

6

２. 海水淡水化技術の課題

海水淡水化プラントの濃縮水（排水）の

塩分濃度は海水のおよそ２倍

「海域への環境負荷」ただし大きな課題が…

46%

3%

21%

30%

電力

人件費

膜交換費

薬品費

「造水コスト」

濃縮水


３. 海水淡水化・水再利用統合システムの開発

省エネ

低コスト

低環境負荷

海水ＲＯ排水の塩濃度を海水と同レベルに

下水

海水

MBR

UF

下水RO

海水RO

下水再利用プロセス

海水淡水化プロセス

生産水

排水（海へ放流）

低圧ポンプ

中圧ポンプ

再利用

海水を希釈

取水量低減

設備規模縮小動力低減

海水と同レベルの塩濃度

海水の塩濃度を下げることによりＲＯポンプ動力を低減

海淡前処理の規模縮小（取水量低減）

システムの特徴

7

（ＲＯ回収率50％の例。図中の数字は水量(‐)、括弧内は塩分濃度（%））

50(0) 100

(0)

50(0)

50

(3)

100(1.5) 50(0)

50(3)

100(0)



8

開発の実施体制

発電所ボイラー用水など

経済産業省

ウォータープラザ

北九州市周南市

生産水の供給

・事業委託元

・フィールド提供・運営協力

支援

・建設・運営

ＮＥＤＯ

海外水循環システム協議会（GWRA）

ＧＷＳＴＡ

東レ

水道機工

日立



9

北九州ウォータープラザの概観

ウォータープラザ北九州全景

ＵＦ

ＵＦ／ＲＯエリア

海淡ＲＯ（１６ｲﾝﾁ）

ＭＢＲ下水ＲＯ（８ｲﾝﾁ）

ＭＢＲエリア

■ 期間：2010年12月～2013年11月（３年間） ■ 生産能力：1,４００m3/日


・工業用水・ボイラー用水・農業用水・修景用水など


ＭＢＲ

ＵＦ海淡ＲＯ

下水ＲＯ

下水ＲＯ濃縮水

海水希釈

九州電力殿

濃縮水動力低減

海水と同レベルの塩濃度

550m3/d

生産水

1400m3/d

前処理水量減低コスト省エネ

生態系への負荷低減

1500m3/d

細菌などの濁質イオンなどの低分子 MBR・ＵＦ膜ＲＯ膜

濁質が除去された水

イオンなどの低分子が除去された水

10

北九州ウォータープラザのシステム・フロー



北九州ウォータープラザの生産水の状況

11

項目単位下水

（平均）海水

（平均）生産水（平均）

九州電力殿ﾎﾞｲﾗｰ用水

要求値

濁度度－－ < 0.1 < 2

pH － 7.3 8.2 6.7 5.8-8.6

電気伝導度 μS/cm 1,520 47,480 69 < 250

ＴＤＳ mg/l 824 33,936 －－

Ｃｌ- mg/l 285 18,970 16.3 < 80

TOC mg/l 38 3 0.3 < 2

全硬度 mg/l 183 6,400 1.4 < 100



塩分を希釈

濃縮水

ＵＦ SWRO 取水

生産水

排水

排水

ＵＦ SWRO

下水RO濃縮水

30％以上のエネルギー低減効果を確認

Total 4.3 kWh/m3

Total 2.6 kWh/m3 39%低減

取水量低減ポンプ動力低減

取水

seawater

seawater

[1] 従来の海水淡水化プラント

[2]海水淡水化・水再利用統合システム

生産水

濃縮水

エネルギー低減効果の実績

12


◆国内外見学者への対応

見学者数： 6,000人＜内海外：1,450人＞

（2015年6月現在）

◆ＰＲ用カタログ作成配布


北九州ウォータープラザのＰＲ活動

13

日立の活動

◆本ｼｽﾃﾑを商標登録

Remix Water Remix: いろいろなものを混ぜ合わせて

美しいものを創造する。

◆学会、展示会等での対外発表：38件

Inter Aqua、水環境学会ｼﾝﾎﾟ、

下水道研発、SWPF(ｻｳｼﾞ) 、IWS

(ｱﾌﾞﾀﾞﾋﾞ)、Inter Aqua、ＷＥＦ等

◆投稿：17件

◆日本水環境学会技術奨励賞受賞

© Hitachi, Ltd. 2015. All rights reserved. 14

本技術の事業化に向けた展開

1. 適用地域の拡大

2. 事業適用範囲の拡大

✓ 国内 ⇒ 海外への適用

✓ 工業用水向け ⇒ さらに飲用へ

NEDO国際エネ実証への参画



ダーバン市の概要

南アフリカ国ダーバン市

候補サイト

ダーバン市

４. ＮＥＤＯ国際エネ実証（南アフリカ・ダーバン市）

15

ダーバン市の水の課題

1. 水不足

2. 電力料金の上昇

✓少ない降水量 (464mm/年. 世界平均の1/2) ✓上水需要の増加 (2020年需要が供給を上回る)

✓今後3年間に毎年８％以上の電力料金上昇

• 人口360万人。ヨハネスブグルに次ぐ南ア第２の都市。

• アフリカ最大の貿易港を持ち、トヨタ自動車を始め多くの工場を有する産業都市。

ダーバン市は

海淡よりも省エネ、

低環境負荷である

本システムを希望



16

調査の実施体制

経済産業省

・情報提供・建設コスト見積り・実証計画

ダーバン市

ＮＥＤＯ

日立製作所

業務委託



17

実証前調査（ＦＳ）におけるこれまでの成果

1. システム実証事業実施計画

2. 対象技術の普及可能性調査

✓ 実証事業サイトの選定 ✓ 普及所轄政府機関調査 ✓ ダーバン市と日本側との事業実施分担 ✓ 事業認可手続きに係る調査 ✓ 政府政策・支援等及びその活用可能性に係る調査 ✓ 実証事業サイトの水質調査 ✓ 概算事業費算定のための現地コンサル調査

✓ ダーバン市における水需給に関する調査

（2015年3月契約締結以降、ダーバン市との協議 4回実施）



18

実証前調査（ＦＳ）の概要

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

1 採択通知手交式（川崎） ☆ 2/23

2 キック・オフ・ミーティング（川崎） ☆ 3/25

3 キック・オフ・ミーティング（南ア・ダーバン市） ☆ 5/11

4 システム実証事業の実施計画・詳細計画の具体化 ☆12月下旬 ID案に係る書面合意

5 対象技術の普及可能性調査

6 過去の実証事業の成功要因の適合性

7 事業化評価書作成 ☆1月末事業化評価書提出

8 事業化評価委員会 ☆ 2月中旬

9 MOU、Implementation Document交渉

26年度 27年度 28年度

2016/4以降



19

実証ステージ

1. 実証サイト

3. プロセスフロー

・ダーバン市某既設下水処理場

・膜分離活性汚泥法（下水）、本システム、ＡＯＰ*

2. 期間・平成28年～平成31年

4. 造水規模・5,000m3/日

26年度 27年度 28年度 29年度 30年度 31年度

実証ステージ

MOU

実証前調査

* ＡＯＰ：Advanced Oxidation Processes。促進酸化処理。残留有機物の除去を目的とする。


５. 今後の事業化展開

20

想定するビジネスモデル

コンポーネント・ＥＰＣ事業から、

運営維持管理、ＰＰＰ*官民連携へ事業範囲拡大

* ＰＰＰ：官民連携（Public–Private Partnership)



21

商業契約に向けた課題

2.給水事業（ＰＰＰ）事業

1.正確な水需要の把握

3.環境アセスメント

✓ 中央省庁による事業承認 ✓ 適正な給水価格の設定 → ダーバン市との給水契約締結 ✓ 給水事業のための資金調達

✓ 海水取水、濃縮水放流等

✓ 将来需給バランスの想定



（2013年日立調査）

ヨーロッパ:

Cyprus, Italy, Malta, Russia, Spain

アフリカ: Algeria, Cape Verde, Djibouti, Egypt, Ghana, Libya, Morocco, Namibia, South Africa, Tunisia

中東: Saudi Arabia, UAE, Bahrain, Iran, Israel, Kuwait, Oman,

Palestine, Qatar

アジア+オーストラリア: India, China, Australia,

Indonesia, Thailand, Japan, South Korea, Vietnam, Philippines, Pakistan,

Kazakhstan, Turkmenistan, Singapore

北米、中南米:

Aruba, Bahamas, Chile,

Curacao, Ecuador, Mexico,

Peru, Trinidad & Tobago, US,

Venezuela

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実証サイト（南ア・ダーバン）

海水淡水化・水再利用統合システムの世界市場

めっき廃液からの金属回収システムの開発と海外展開（マレーシア）

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

環境部水循環グループ藤井大地

1

平成27年7月15日平成26年度ＮＥＤＯ環境部事業成果報告会

@ＮＥＤＯ川崎本部

１．背景

汚泥 166132

動物糞尿 84459

がれき類 59839

煤塵 15903

鉱さい 15493

金属くず 7242 その他

32139

産業廃棄物の種類別排出量（平成 23 年度）

出典：環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等（平成23年度実績）」

我が国における物質フロー（平成 23 年度）

出典：環境省「平成 26 年版環境・循環型社会・生物多様性白書」

汚泥は全産業廃棄物の４割以を占める減容化技術の開発・普及により最終処分（埋立）量は減少傾向

であるが、リサイクル量に大きな伸びはない（対平成12年）

［単位：千トン/年］

１．背景（めっき廃液処理の現状）

めっき工場等

金属含有廃水水酸化物法

汚泥発生（埋立）

年間数万～数百万トンとも

金属含有量が少なく、含水率が高い

リサイクルが困難

処理水（放流）

埋立処分コスト高最終処分場の逼迫環境負荷、金属資源の浪費

１．背景

主要な金属の可採年数は５０年以下 ➡金属資源の確保・有効利用が不可欠

日本の中小企業が有す金属廃液処理からの汚泥削

減・金属回収技術シーズの醸成・確立海外進出のハードルが高い中小企業を支援し、海外

対象国の市場拡大に先んじて現地での操業基盤を構築、事業化を促進開発した技術を海外に導入し、対象国、ひいては世

界規模での環境負荷低減に貢献

２．目標

ＮＥＤＯプロジェクトの目標

３．研究開発PJ／国際実証PJの連携

2009-2013 ●国内研究開発プロジェクト（国内）

2014 ●実現可能性調査（国内・海外）

2015 ●実証事業（海外）

事業化

・要素技術の開発・確立・客観的な成果の評価

・事業性・技術適用性の検討・ビジネスモデルの検討

・ビジネスモデルに基づいた検証・実証設備による技術的な検証

技術開発から海外展開までをＮＥＤＯが一貫して支援

４．国内技術開発プロジェクト

【目標】めっき廃液等の金属含有廃水処理から生じる汚泥量の削減

省水型・環境調和型水循環プロジェクト -有用金属回収、省エネ型排水処理、難分解性物質処理等に関する総合的な水処理技術開発プロジェクト

ＮＥＤＯプロジェクト

(株)アクアテック

委託

【実施期間】平成２１～２５年度【事業予算】０．９億円【ＰＬ】東洋大学松尾友矩常勤理事

【技術的目標】 • 金属水酸化物汚泥からの金属回収 • 廃棄汚泥量80%削減 • 純度98%以上の金属ニッケル回収

４．国内技術開発プロジェクト（成果概要）

硫化ﾆｯｹﾙ汚泥

汚泥酸溶解法水酸化物法法２次処理放流水NS NS

2M OH( )

Sn OH CuS Zn OH 2 NiS金属廃液 ( ) ( ) などﾘﾊﾟﾙﾌﾟ脱水2

回収回収廃棄又は回収洗浄ろ過回収

金属電解析出溶媒抽出水溶解汚泥空気・バイオ酸化Ni NiSO4

硫化ニッケル空気酸化硫酸ニッケル汚泥電解析出実証試

験装置電解析出金属ニッケル

硫化銅汚泥晶析

硫酸ニッケル晶析物

市場に流通

ニッケル純度 99.7%

市場に流通

４．国内技術開発プロジェクト（成果概要）新開発した新硫化物法（NS法）を核として、廃棄汚泥を80%削減可

能な金属廃液処理技術を開発

【ＮＳ法】･･･従来の硫化物法の問題点（有害ガス発生・処理不安定化）を解決し、

廃液・汚泥から金属を高純度で回収可能にする技術


開発した新硫化物法（ＮＳ法）の原理

硫化剤添加量

Ｍ+

MS↓ MS↓

H2S↑

金属処理速度最大

硫化剤添加が過剰になると有害ガスが発生、金属処理が不安定化

センサーで検知

硫化剤添加量を制御（抑制）

ガス発生

処理水中の金属イオンを減らしたい

硫化水素の発生を抑えたい


最終目標達成度

水酸化物汚泥からの金属回収 ◎ 硫化銅、硫化ニッケルを市場に流通

廃棄汚泥量80%削減 ◎ 銅含有廃液・ニッケル含有廃液で成功

純度98%以上の金属ニッケル回収 ◎ 99%以上の純度で回収

ＮＥＤＯプロジェクトの成果

受注実績（株）山陽レックイコールゼロ（株）

５．国際実証事業

開発した金属回収技術を国際展開

海外実証

アジアにおける先進的な資源循環システム国際研究

開発・実証

省水型・環境調和型水循環プロジェクト

国内研究開発

【目標】ＮＥＤＯプロジェクトで開発した金属回収システムの海外における事業化を実証

環境・医療分野の国際研究開発・実証プロジェクト -環境部では、日本企業の環境技術開発及びアジア地域への普及を支援

ＮＥＤＯプロジェクト

(株)アクアテック

委託

【実施期間】平成２６～２７年度【事業予算】２．１億円

【技術目標】 • 廃棄汚泥量を80%、汚泥処理に係る消費エ

ネルギーを80%削減可能な金属回収システムの海外における有効性を実証


産業廃棄物を巡る情勢最終処分場の逼迫（１カ所のみ、1997年まではなし）急速な経済発展による廃棄物処分量の増大処理コスト高（政府系廃棄物処理会社の金額が

高い。民間業者の処理水準は不明。）自社のブランド性を重要視する日系企業は、経済

性だけでなく高度な処理技術を求めている

・先進的な汚泥削減技術への需要（特に日系企業）・ＮＳ法が得意とするニッケル廃液を排出する工場が多い

マレーシアの産業ハードディスク製造産業が発達（ニッケル廃液を多量に排出）

５．国際実証事業（対象国の選定）

ＡＢＡＢ温度　　　　　　　　　　　　℃ 40 40.0 全窒素（N) －－ 120ｐＨ 6.0-9.0 6.0-9.0 5.8-8.6 リン（P) －－ 16ＢＯＤ 20.0 50.0 160.0 硼素（B) 1 4 8ＣＯＤ 50.0 100.0 160.0 フェノール 0.001 1 5ＳＳ（浮遊物） 50.0 100.0 200.0 遊離塩素（　Free Cl) -油脂分(Fat、oil & grease) ND 10.0 5又は30 硫化イオン（S

2-） 0.5 0.5 －

Cu 0.2 1.0 3.0 カドニウム（Cd) 0.01 0.02 0.1溶解性Mn 0.2 1.0 10.0 全シアン（T-CN) 0.05 0.1 1Ni 0.2 1.0 －鉛（Pｂ） 0.1 0.5 0.1Sn 0.2 1.0 - ヒ素（As) 0.05 0.1 0.1Zn 1.0 1.0 2.0 水銀およびその化合物（T-Hg 0.005 0.05 0.005

Cr 3+

( 3価クロム） 0.2 1.0 - ｱﾙｷﾙ水銀（Alkyl-Hg) －－　　NDCr 　全クロム－－ 2.0 有機リン　Org.P －－ 1

Cr6+

（６価クロム） 0.050 0.050 0.5F（弗素）－－１５（８）全大腸菌数(MPN/100mL) －－ 3,000

日本よりあまい

　　　　国が定める基準値　マレーシア

　　　日本項目　　　　　　　　　　　　　　　

日本では規制のあるPCB,他Seまでの物質は規制がない。

日本より厳しい

　　　　国が定める基準値

項目　　　　　　　　　　国　　マレーシア

　　　日本

マレーシアでの事業化に向けた課題

日本よりも厳しい基準が設定されている項目も多く詳細な検討が必要な事項も多い


ＮＥＤＯが構築した実証事業実施体制

• ＮＥＤＯと相手国間で協力協定を締結、ナショナルプロジェクトとして事業を推進

• 現地企業が参画、事業化にあたっての実証試験・諸問題解決をサポート

協力

（協定附属書締結）

協力

（基本合意書締結）

Accot社（現地協力企業）

アクアテック

委託協力要請

５．国際実証事業（実施体制）

マレーシア国内市場

日系企業地元企業

（株）ダイネン産業他

Accot社他

海外市場（マレーシア以外）

商社・プラント会社

（株）アクアテック

協力会社・団体

機器メーカー研究機関・大学・技術士会プラント会社工事会社設計図面製作会社

５．国際実証事業（ビジネスモデル）

装置の販売を想定したビジネスモデル

５．国際実証事業（ビジネスモデル）

金属リサイクル業の運営を想定したビジネスモデル

HDD製造企業電気・電子部品メッキ加工業プリント基板製造企業等

金属廃液・金属汚泥排出企業

リパルプ洗浄済硫化Niスラッジ

硫化Cuスラッジ有価金属スラッジ

産業廃棄物（汚泥・廃液）

金属Ni、硫化Cuスラッジ、有価金属スラッジ



（株）ダイネン産業

金属精錬会社・ステンレス製造工場

アクアテック

前段部NS設備

NS設備

アクアテック

導入

導入

金属含有廃液・廃棄物処理センター

Accot社アクアテック技術供与

６．まとめ

中小企業の有す技術シーズを国内研究開発プロジェクトにて確立、国内受注実績をあげた（埋立汚泥量80%削減、消費エネルギー80%削減）

マレーシア国内には、工場廃液からのニッケル等金属回収・リサイクルに対するニーズ・市場があり、開発した技術が有効であることが明らかになった

開発した技術により、マレーシアでの実証を開始

• ＮＥＤＯは、実証事業を通してマレーシア国内及び国外への普及を引き続き支援

• 中小企業への多角的・中長期的な支援により、日本の産業競争力強化と海外市場獲得を目指す

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