流域面積 (km - maff.go.jp...134 7.5.3 流入河川流量...
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7.5.3 流入河川流量
大村湾への流入河川の流域面積は図 7.5.5 に示すとおりである。
川棚川の流域面積が最も大きいことから川棚川の流域面積に降水量を乗じて河川流量
を算定した(図 7.5.6)。
川棚川の年間平均流量には年変動がやや大きいが、2007 年以降はわずかに増加する傾
向にある。
図 7.5.5 大村湾への流入河川の流域面積
図 7.5.6 川棚川(大村湾)の河川流量の経年変化
81.44
54.69
27.46 25.96 25.3619.8 19.52 18
13.34 12.3
0
20
40
60
80
100
流域面積
(km
2)
河川名
135
7.5.4 漁場環境(流況、クロロフィル a、プランクトン等)
漁場環境に関する資料は得られなかった。
7.5.5 藻場・干潟
藻場・干潟に関する資料は得られなかった。
7.5.6 埋め立て
埋め立てに関する資料は得られなかった。
7.5.7 赤潮
大村湾における赤潮発生日数の経年変化は図 7.5.7 に示すとおりである。
赤潮発生日数には年変動が大きく、明瞭な増減傾向はみられない。
図 7.5.7 大村湾における赤潮発生日数の経年変化
7.5.8 貧酸素水塊
大村湾における下層 DO 濃度の分布は図 7.5.8 に示すとおりである。
大村湾では夏季に貧酸素水塊(酸素飽和度が 10%以下)が発生する。発生は湾奥部が中
心ではあるが、最大では湾内のほぼ全域に及んでいる。
136
図 7.5.8 大村湾における下層 DO 濃度の分布(2014 年)
137
7.5.9 漁業権・漁場
大村湾における漁業権は図 7.5.9 に示すとおりである。
区画漁業権は湾奥部東側の沿岸部を中心に設定されており、カキ、アカガイ、ワカメ
等が養殖されている。
湾内全域の沿岸部には共同漁業権が設定されており、かご、刺網、小型定置網等によ
ってシャコ、イイダコ、サヨリ、キス、ヒラメ、カニ類等が漁獲されている。また、ウニ、
サザエ、モズク等の採貝・採藻漁が行われている。
湾内ではなまこ桁網、えび漕網等の許可漁業の漁場とされており、ナマコ、エビ・カニ
類、シャコ等が漁獲されている(図 7.5.10)。
138
図 7.5.9 大村湾の漁業権
139
えび漕網の主漁場 なまこの主漁場
図 7.5.10 大村湾の漁場
140
7.5.10 漁業・養殖業の動向と栄養塩濃度等との関係
1) ワカメ養殖
養殖ワカメの収穫量(大村市漁協)の経年変化は図 7.5.11 に示すとおりである。
ワカメの収穫量には年変動が大きいが、2012 以降はかなり減少している。
図 7.5.11 養殖ワカメの生産量の経年変化(大村市漁協)
141
ワカメ・カキ養殖場近傍地点(湾奥東部)における季節別水温の経年変化は図 7.5.12
に示すとおりである。
水温には経年変動が大きいが、春季、夏季および秋季は上昇する傾向がみられ、2010
年以降は顕著である。
図 7.5.12 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における水温の経年変化(湾奥東部)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
142
ワカメ・カキ養殖場近傍地点(湾奥東部)における季節別 TN 濃度および TP 濃度の経
年変化は図 7.5.13、図 7.5.14 に示すとおりである。
TN 濃度は四季ともに低下する傾向がみられ、夏季および秋季は低下が顕著である。
TP 濃度は年変動が大きく、明瞭な低下はみられない。
図 7.5.13 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における TN 濃度の経年変化(湾奥東部)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
143
図 7.5.14 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における TP 濃度の
経年変化(湾奥東部)
図 7.5.15 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における TN-TP 濃度比の
経年変化(湾奥東部)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
144
ワカメ・カキ養殖場近傍地点(湾奥西部)における季節別水温の経年変化は図 7.5.16
に示すとおりである。
水温には経年変動が大きいが、春季、夏季および秋季の水温は上昇する傾向がみられ
る。
図 7.5.16 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における水温の経年変化(湾奥西部)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
145
ワカメ・カキ養殖場近傍地点(湾奥西部)における季節別 TN 濃度および TP 濃度の経
年変化は図 7.5.17、図 7.5.18 に示すとおりである。
夏季および秋季の TN 濃度は経年的にやや低下する傾向がみられ、1999 年以降は低下
している。
TP 濃度の経年変化はみられず、ほぼ横ばいである。
図 7.5.17 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における TN 濃度の経年変化(湾奥西部)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
146
図 7.5.18 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における TP 濃度の経年変化(湾奥西部)
図 7.5.19 ワカメ・カキ養殖場近傍地点における TN-TP 濃度比の
経年変化(湾奥西部)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
147
2) カキ養殖
養殖カキの収穫量(大村市漁協)の経年変化は図 7.5.20 に示すとおりである。
カキの収穫量には年変動が大きいが、2008 年に急減し以降も減少し続けている。
図 7.5.20 養殖カキの収穫量の経年変化(大村市漁協)
ワカメ・カキ養殖場近傍地点における水質等の経年変化は前述のとおりである。
カキ養殖については、「栄養塩の減少によってカキの身入りの劣化がある。」との意見
が漁業者から得られているが、湾奥東部、西部の養殖場近傍地点の TN 濃度の経年変化は、
東部の TN 濃度は四季ともに低下する傾向がみられ、夏季および秋季は低下が顕著であ
る。西部では、夏季および秋季の TN 濃度は経年的に低下する傾向がみられ、1999 年以降
は低下している。
148
3) サヨリ
大村湾におけるサヨリ漁獲量(大村市漁協)の経年変化は図 7.5.21 に示すとおりで
ある。
漁獲量には年変動が大きいが、2012 年をピークとして以降は減少している。
図 7.5.21 サヨリの漁獲量の経年変化(大村市漁協)
149
サヨリ漁場内の地点における季節別水温の経年変化は図 7.5.22 に示すとおりであ
る。
水温には年変動が大きいが、夏季および冬季はやや上昇する傾向がみられる。
図 7.5.22 サヨリ漁場の地点における水温の経年変化
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
150
サヨリ漁場内の地点における季節別 TN 濃度および TP 濃度の経年変化は図 7.5.23、
図 7.5.24 に示すとおりである。
大村市漁協におけるサヨリの漁獲量は 2012 年をピークとして以降は減少している。サ
ヨリについては、「栄養塩の減少によってサヨリが減少している。」との意見が漁業者か
ら得られているが、湾中央部における TP 濃度はほぼ横ばいであるが、春季および秋季の
TN 濃度はやや低下する傾向がみられる。
図 7.5.23 サヨリ漁場の地点における TN 濃度の経年変化
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
151
図 7.5.24 サヨリ漁場の地点における TP 濃度の経年変化
図 7.5.25 サヨリ漁場の地点における TN-TP 濃度比の経年変化
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)
春季(4~6 月)
夏季(7~9 月)
秋季(10~12 月)
冬季(12~1 月)