CubeSat 放出装置 OR (E-SSOD)...C-3 Appendix C Epsilon User’s Manual C2. CubeSat包絡域...

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C-1 Appendix C Epsilon User’s Manual Appendix C E-SSOD インタフェース CubeSat 放出装置「E-SSOD」について本書にて説明する。 CubeSat E-SSOD に収納し、放出される。 CubeSat放出装置 (E-SSOD) CubeSat 1U 1U 1U 2U 3U 1U 2U 2U 1U OR OR OR OR OR 1U 1U 1U OR Pin Puller Cover for satellite access window Satellite lock door

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C-1

Appendix C

Epsilon User’s Manual

Appendix C

E-SSOD インタフェース

CubeSat 放出装置「E-SSOD」について本書にて説明する。

CubeSat は E-SSODに収納し、放出される。

CubeSat放出装置(E-SSOD)

CubeSat

1U1U

1U

2U

3U

1U

2U

2U1U

OR

OR

OR

OR

OR

1U1U1U

OR

Pin Puller

Cover for satellite access window

Satellite lock door

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C-2

Appendix C

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C1. 搭載位置詳細

CubeSat 基準座標系の詳細を図 C1-1に示す。

図 C1-1 CubeSat 座標系(SC)と E-SSOD座標系(ES)とロケット座標系(B)との関係

Small-Satellite

Damper

CubeSat Deployer(E-SSOD)×2

ロケット機軸方向XB

E-SSOD座標系

YES

ZESXES

座標原点は幾何中心

ZscXsc

Ysc

CubeSat基準座標系

Micro-satellite×3

Multi-satellitesMount Structure

※CubeSatのサイズ、配置は例

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C-3

Appendix C

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C2. CubeSat包絡域

衛星包絡域の定義は本文 4.1.1項による。

具体的な CubeSat の包絡域を図 C2-1に示す。

CubeSat の展開構造は、E-SSOD 搭載時には、自らの機構で収納状態に保持される必要がある。すなわち

E-SSOD側の構造を拘束に使用できない。

また、その保持状態が E-SSOD 内で誤展開など、不意に解放された際に展開物が内壁に接すると想定され

る場合は、その接触する部位に 1mm 以上の厚みを持たせる必要がある。

図 C2-1 CubeSat の動的包絡域

4箇所代表

A

A

8.5

6.5

6.5

8.5

突出許容最大エンベロープ

(注記3)参照)

注記2)参照

レール

衛星主構体

断面A-A

【注記】1) 単位はmm

2) レール-Zsc端面より内側にあること。3) いかなる突出もこの領域内に収まること

0.5

0.5

+Zsc

0.5

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C-4

Appendix C

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C3. 機械的インタフェース

C3.1 外形寸法に関する要求

搭載可能な CubeSatサイズを表 C3-1に示す。詳細寸法を図 C3-1に示す。

表 C3-1 CubeSat のサイズ

CubeSat主構体寸法(レールを含む) レール寸法

Xsc Ysc Zsc

CubeSat

1U

100±0.1mm 100±0.1mm

113.5±0.1mm

8.5mm 角以上 2U 227.0±0.1mm

3U 340.5±0.3mm

図 C3-1 CubeSat寸法インタフェース要求

4 - R1以上

10

0.1

(2ヶ所

) 8.5

min

8.5min

100±0.1(2ヶ所)

注記3)参照

(2ヶ所共通公差域)

(2ヶ所共通公差域)

【注記】1) 単位はmm

2) 表面処理後の寸法要求3) ±Xsc、±Ysc面の構体表面はレール側面より内

側にあること。4) 太線部( )は、R1 以上とする。

(反対側の面も同様)5) 分離スイッチ及びスプリング配置タイプは図C3-4

参照

+Xsc

+Ysc

B0.2⊥

A0.2(2ヶ所共通公差域)

B0.2⊥ A

(2ヶ所共通公差域)

B0.2⊥

A

B0.2⊥ A

C

7min

+Zsc

+Ysc

1.6μm

衛星主構体

(レール表面)

(4ヶ所共通公差域)

Ha(4ヶ所)

B

0.2

矢視C(分離スイッチ及びスプリング配置

タイプ1、4)

Ha(対角2ヶ所)

7min

6.5min

+Zsc

+Ysc

1.6μm

レール

衛星主構体

(レール表面)

(4ヶ所共通公差域)

Hb(対角2ヶ所)

B

0.2

セパレーションスプリングを艤装

Hb (対角2ヶ所)

7min 6.5min

+Zsc

+Ysc

(*1)セパレーションスプリングを艤装するレール(*2)セパレーションスプリングを艤装しないレール

1.6μm

レール

衛星主構体

(レール表面)

(4ヶ所共通公差域)

Ha(対角2ヶ所)

B

0.2

セパレーションスプリングを艤装

矢視C(分離スイッチ及びスプリング配置

タイプ2)

レール

矢視C(分離スイッチ及びスプリング配置

タイプ3)

Ha*1 Hb*2

1U 113.5±0.1 111.5±0.1

2U 227±0.1 225±0.1

3U 340.5±0.3 N/A

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C-5

Appendix C

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C3.2 レールに関する要求

(1) CubeSatの Zsc軸に平行な四辺に、E-SSOD内から滑り出るためのレール(4式)を持つ必要がある。

(2) レールに対する寸法要求は、図 C3-1による。

(3) レールは 8.5mm以上の幅を持つ必要がある。

(4) レールの表面は Ra 1.6μm以下とする必要がある。

(5) レールのエッジは R1以上で丸める必要がある。

(6) レール端面は、各々6.5mm×6.5mm 以上の平面を有する必要がある。

(7) 各レールの±Zscを除く側面について、E-SSODのガイドレールと少なくも75%以上、上述の規定に基づ

く接触面をもつ必要がある。残り 25%のレール側面は、レール面より内側にあってもよい。(すなわち、

レールの接触面として、1Uの場合 85.1mm以上、2Uの場合 170.3mm以上、3Uの場合 255.4mm以

上を有する必要がある。)

レールが分割されている場合は各々のレール端をR1mm以上で丸める必要がある。分かれているレー

ル面全体の共通公差域が、図 C3-1に規定されている直角度、平行度を満足する必要がある。

また、レール端の圧縮荷重が CubeSat 筐体にも負荷されることを前提に強度設計を実施する必要があ

る。

(8) CubeSat 構体四辺のレールには、E-SSOD と接触する側面並びに両端面に、機械加工後、ハードアノ

ダイズ処理を施工する必要がある。ハードアノダイズ処理は、MIL-A-8625 「Anodic Coatings for

Aluminum and Aluminum Alloys」、Type3 とし、膜厚は 10μm以上とする必要がある。

C3.3 強度要求

打ち上げ時の E-SSOD内でのCubeSatがたつきを抑制させるため、E-SSODのバックプレート面の隙間

を 4 本のボルトで抑制する(図 C3-2 参照)。このため、打上げ時の荷重条件としては、E-SSOD に同乗す

るCubeSat の質量(自身が1U の場合はCubeSat 質量1.5kg×2個、自身が2U の場合はCubeSat 質

量 1.5kg×1個、自身が 3U の場合は 0kg)と E-SSOD バックプレート(図 C3-2参照)質量 0.25kg に対す

る加速度に加え、メインスプリングからのばね荷重として、レール 4 本合計 MAX27.9N の荷重を考慮に入

れた強度設計を行う必要がある。ただし、振動試験、衝撃試験では、メインスプリングからのばね荷重はラ

ンダム振動荷重に比べ十分小さいため模擬する必要はない。

メインスプリング

図 C3-2 E-SSODバックプレートとアジャストボルト周りの概要図

CubeSat

ダブルナットで固定

バックパネル

バックプレート

ばね

隙間量を調整

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C-6

Appendix C

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C3.4 セパレーションスプリング

E-SSODにCubeSatを混載する場合は、同時放出されるCubeSat間の放出間隔を保ち、お互いが衝突しな

いよう、セパレーションスプリングとして、スプリングプランジャ(P/N 251D939002-1)を 2 個実装する必要があ

る。

セパレーションスプリングの外観及び寸法・質量を図 C3-3に示す。

実装するレールの位置、位相は図 C3-4 による。3U サイズの CubeSat はセパレーションスプリングを実装す

る必要はない。また、図C3-4におけるタイプ4の搭載位置の場合も、セパレーションスプリングを実装する必要

はない。

レール端面の実装位置詳細は図C3-5に示す。また、図C3-6に示す通り、CubeSatレール端面にセパレー

ションスプリングのフランジを密着させる必要がある。

図 C3-3 スプリングプランジャ外観及び寸法・質量

約2.0g(1個あたり)

(18MAX)

(M5×0.8)(2±0.05)

(φ7)

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C-7

Appendix C

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図 C3-4 ディプロイメントスイッチ設置可能位置とセパレーションスプリング設置位置

ディプロイメントスイッチ設置可能位置(任意)

セパレーションスプリング設置位置(必須)

(1)単独搭載の場合

(2)2機搭載の場合

(2)3機搭載の場合

3U

2U

1U

2U

2U

1U

1U

1U 1U

1U1U

1U

タイプ1

タイプ1

タイプ1

タイプ2

タイプ3

タイプ2タイプ3

タイプ2 タイプ3

タイプ2

タイプ3タイプ4

Zsc Xsc

Ysc

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C-8

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C-9

Appendix C

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単位:mm

図 C3-5 セパレーションスプリング/ディプロイメントスイッチ搭載位置

※Hbは図 C3-1参照

図 C3-6 セパレーションスプリング取り付け位置

セパレーションスプリング

CubeSatレール端

(2mm)

フランジ CubeSatレール

0

Hb

(113.5mm(1U))

(227.0mm(2U))

8.5 Min

4.25

8.5

M

in

4.2

5

M5×0.8 深さ 19以上 φ0.3

CubeSat本体

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C-10

Appendix C

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C3.5. 分離スイッチ

(1) CubeSatは、E-SSODへの収納状態におけるCubeSatの稼働を防止するため、ディプロイメントスイッ

チをレール端面に設ける必要がある。個数については C4.1 を参照。搭載可能な位置は、図 C3-4 によ

る。レール端面の実装位置詳細は図 C3-5に示す。

(2) いずれかのディプロイメントスイッチが押下された状態では、CubeSat は非稼働状態になる必要がある。

押下された状態とは、ディプロイメントスイッチがレール端面から 0.75mm 突出した位置までとする。(図

C3-7参照)

(3) CubeSat のバッテリーへの充電が必要な場合、充電はディプロイメントスイッチが押下された状態で実

施する必要がある。

(4) ディプロイメントスイッチの可動ストロークは、ZSC軸方向でレール端面から 2.0mm 以下とする必要があ

る。(図 C3-7参照)

(5) ディプロイメントスイッチの発生する力は、3N以下(1個あたり)とする必要がある。

図 C3-7 ディプロイメントスイッチ押下状態と稼働ストロークの説明

押下状態

0.75mm max

レール端面

ディプロイメントスイッチ

2.0 mm max

最大可動ストローク

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C-11

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C3.6. アクセス窓

(1) E-SSODに CubeSat 収納後、外部から CubeSatへのアクセスは、+XES (=+Xsc) 面から可能である。

アクセス可能なエリアを図 C3-8に示す。

(2) E-SSODにCubeSat収納後、打ち上げまでの間にアクセスする必要がある場合は、このエリアからアク

セス可能な場所にアクセスポートを配置する必要がある。

(3) フェアリングアクセスは実施しない。

図 C3-8 アクセス窓位置

【注記】1)単位はmm2)寸法はノミナル寸法

アクセス窓

MLI

ZES

YES

YES

XscZsc

Ysc

(86.5) (86.5) (86.5)(27) (27) (27)

(1

2)

(7

6)

(340.5)

3U CubeSat

アクセス窓アクセス窓アクセス窓

(86.5) (86.5)(27) (27)

(1

2)

(7

6)

(227)

2U CubeSat

アクセス窓アクセス窓

(86.5) (27)

(1

2)

(7

6)

(113.5)

1U CubeSat

アクセス窓

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C-12

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C4. 電気的インタフェース

C4.1. ディプロイメントスイッチとソフトウェア

太陽電池及びバッテリー電力による CubeSat の起動に対して、ディプロイメントスイッチとフライトピン(RBF

ピン:Remove Before Flight)を含めて、3つ以上、電力を遮断する手段を設ける事。電力遮断の回路設定例を

図 C4-1に示す。

ディプロイメントスイッチの機械的インタフェースは C3項による。

いずれかのディプロイメントスイッチが押下された状態では、CubeSatは非稼働状態になる必要がある。

また、一旦ディプロイメントスイッチが解放された状態になっても、200s 以内に再度押下された場合には、タイ

マーをリセットし、CubeSatは非稼働状態となる必要がある。これは、CubeSatを E-SSODに収納する際の誤

起動を防ぐためである。

RBF:Remove before flight

例 1 例 2

図 C4-1電力遮断の回路設定例

C4.2. ボンディング

E-SSOD 収納後に地上での取り扱いが必要になった場合に備え、CubeSat は図 C3-8 に示すアクセス窓

からアクセスできる位置にボンディングポイントを有する必要がある。

BatterySolar CellLoad

PBFpin

Deployment SW2

Deployment SW1

BatterySolar CellLoad

Deployment SW1

Deployment SW3

Deployment SW2

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C-13

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C5. CubeSat検証試験用治工具

C5.1. 振動試験用ケース

CubeSatの振動試験は以下に示す E-SSODを模擬した振動試験用ケースが使用可能である(図 C5-1)。

打上形態が、他の CubeSat と混載である場合は、振動試験用ケースに付属しているマスダミーを用いて試

験を実施することを推奨する。

部番 名称 備考

113C122012-1 VIB TEST CASE 3U 3U用

113C122012-2 VIB TEST CASE 2U 2U用

113C122012-3 VIB TEST CASE 1U 1U用

図 C5-1 振動試験用ケース外観図

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C-14

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C5.2. フィットチェックケース

CubeSat のフィットチェックは図 C5-2に示すフィットチェックケースを使用する必要がある。

なお、E-SSOD のレール間寸法は 100.5±0.2mm、フィットチェックケースのレール間寸法は 100.2±0.1mm で

ある。

部番 名称 備考

113C122011-1 FITCHECK CASE 1~3U共通

図 C5-2 フィットチェックケース外観