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埼玉から地学 地学基礎版 地球惑星科学実習帳 2017 目次 第1章 固体地球分野 基礎 1 歩いて測る地球の大きさ 基礎 2 作図による震源の決定 第2章 岩石鉱物分野 基礎 3 火成岩の分類 第3章 地史地質分野 基礎 4 埼玉の地形と災害 基礎 5 地球カレンダー 第4章 大気海洋分野 基礎 6 大気圏の構造 基礎 7 太陽放射の測定 基礎 8 気温の変動 第5章 天文分野 基礎 9 太陽系天体の大きさと広がり 基礎 10 惑星の特徴

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埼玉から地学 地学基礎版 地球惑星科学実習帳 2017 目次

第1章 固体地球分野

基礎 1 歩いて測る地球の大きさ

基礎 2 作図による震源の決定

第2章 岩石鉱物分野

基礎 3 火成岩の分類

第 3章 地史地質分野

基礎 4 埼玉の地形と災害

基礎 5 地球カレンダー

第 4章 大気海洋分野

基礎 6 大気圏の構造

基礎 7 太陽放射の測定

基礎 8 気温の変動

第 5章 天文分野

基礎 9 太陽系天体の大きさと広がり

基礎 10 惑星の特徴

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 1

歩いて測る地球の大きさ

1 目的

自分の歩幅を知り、歩測によって2地点間の距離を求めることができる。

その応用として学校内の2地点間の距離と緯度差から地球の大きさを求める。

2 準備するもの

電卓

3 原理

南北の関係にある(つまり経度が同じ)2地点と両

極を結ぶ円で地球を輪切りにする(図 1-①)。これが

地球の円周であり、この円の半径が地球半径Rである

(図1-②)。2地点間の緯度差θは地球中心での角

度差(中心角)にあたるから、この円の円周L、2地

点の緯度差(中心角)θ、2地点間の距離dの関係は、

次の表のようになる。

この表から、地球と2地点間には

「 L : 360 = d : θ 」という関係が成り立ち、dとθがわかれば、Lを求めることができる。

エラトステネスは2つの町(アレキサンドリアとシエネ)の間の距離を商人や旅人の歩く日数から決

めたという。同じように2地点を学校の敷地に設定し、この間の距離を自分の足で歩測すれば、地球の

円周が求まる。なお、学校内の2地点の緯度を求めるためには、GPSを使えば良い。

4 実習

A 屋外での歩測

(1) 自分の歩幅(1歩の長さ)を測定する。

・ 20[m]を何歩で歩くか数え、下に記録しなさい。3回歩いて以下のように歩数を決める。

(例1)28、28、29 ⇒ 28歩 (例2)28、27、29 ⇒ 28歩

結果: 歩 ・・・ ①

・歩幅を求めなさい。

20[m] ÷ ① 歩

= [m] ・・・ ②

(小数点第3位を四捨五入)

中心角 距離

2地点間 θ d

地球一周 360° L

1回目 2 回目 3回目

図1 地球の円周と中心角(緯度)

地図・航空写真貼付欄

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(2) 右図の2地点(A・B)間の距離を歩いて測定する。

・2地点間を何歩で歩くか数え、下に記録しなさい。2回歩いて平均をとる。

結果: 歩 ・・・ ③

・2地点間の距離を求めなさい。

歩幅② [m] × 2地点間の歩数③ 歩 = 2地点間の距離 [m]

(小数点第1位を四捨五入)・・・ ④

B 地球の大きさの計算

(1) 2地点(A・B)間の緯度差について計算しなさい(2地点の東経はほぼ同じに選んである)。

※「°」より小さい角度は、「’」や「”」で表す。「’」は「分」、「”」は「秒」と読む。

なお、1°= 60’、1’= 60”である。

A地点の緯度:北緯 ° ’ ”

緯度差: ”・・・ ⑤

B地点の緯度:北緯 ° ’ ”

(2) 地球の円周Lを求めなさい。

1’( = 60”)では、④ × 60 ÷ ⑤ = [m] ・・・ ⑥

1°( = 60’)では、⑥ × 60 = [m] ・・・ ⑦

360°では、 ⑦ × 360 = [m] = [km]

(3) 地球の半径Rを求めなさい。※L = 2πRより、R = L ÷ 2πである(π=3.14 とする)。

(4) 実際の地球の円周の値(40000km とする)に対して、①あなたが求めた値の割合(%)、②エラト

ステネスが求めた値の割合(%)を求めよ。なお、割合とは、20000km なら 50%と表す。

① ②

5 考察

こうして歩測によって求めた値は、実際の地球の円周と比べて小さくなることが多い。その理由につ

いて考えてみよう。(ヒント)20mを 30 歩で歩く人が、60mでは 90 歩より少なくなることが多い。

6 感想

年 組 番 氏名

1回目 2回目

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 2

作図による震源の決定1 目的

各地で計測された初期微動継続時間より震源距離を求める。

3観測点からの震源距離がわかれば、震源を決定できることを理解する。

2 準備するもの 定規、コンパス

3 実習

右の図は2009年 4月 13日 10時 34分頃

に発生した地震の各地での地震動の記録

である。横軸は時間を表しており、数値は

秒を示す。川口の地震記録における矢印

は、それぞれP波・S波の到達を示す。

(1) 記録から初期微動継続時間(PS時)

を求めなさい。

(2) PS時をt[秒]として、次の式より各

観測点から震源までの距離D[km]を求

めなさい。

D = k・t

(比例定数:k = 7.5 とする)

(3) 作業用紙の「1 震央の決定」に、地図の縮尺(1mm = 1km)に合

わせて、各観測点から震源距離を半径とする円を描く。

※ 円は観測点から震源距離だけ離れた点の集合なので、震源はこの

円の内側にある。

(4) それぞれの円の交点を結ぶ直線を3本記入する。それらの交点が震

央である(震央と記入する:図2)。

(5) 作業用紙の「2 震源の決定」を使って震源を求める。

地表面の中ほどに点をとって川口とし、これを中心に、地下に震源距

離を半径とした半円を描く(図3)。この断面が震源を含むなら、震

源はこの円周上にあるはずである。震央はこの円よりは内側にあるか

ら、そこから垂線を降ろし、円とぶつかった点が震源である。地表面

から震源までの距離を測れば、震源の深さを知ることができる。

4 考察

求めた震央の位置と、震源の深さを使って、ニュース速報の原稿の一部を作りなさい。

「ただいま関東地方で弱い地震がありました。各地の震度は次の通りです。・・・。

震源は 県 部、震源の深さは [km]、マグニチュードは 3.9 でした。」

5 感想

観測地 PS時 震源距離

川口

水戸

宇都宮 図1 地震動の記録

図2 震央の求め方

図3 震源の求め方

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作業用紙

地表面0

10

20

30

40

50

60

地表面からの深さ[km]

1 震央の決定

2 震源の決定

震源の深さ

[km]年  組   番 氏名

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳2017 基礎3

火成岩の分類

1 目的

・肉眼観察と密度の測定から火成岩を分類する。

・岩石や金属の密度と地球内部の構造の関係を考える。

2 準備するもの(4人で1組)電子ばかり、火成岩標本(流紋岩・安山岩・玄武岩・花こう岩・閃緑岩・斑れい岩・かんらん岩)、

実験用おもり、500mLビーカー(或いはカップラーメンの容器)、たこ糸またはミシン糸、電卓、

タオル(岩石標本などを拭く)

3 実習

A 肉眼観察による岩石の分類

かんらん岩を除く6種類の岩石について、以下の手順で分類せよ。

(1) 岩石組織(等粒状組織・斑状組織)により2種類に分類する。

(2) 同じ岩石組織のグループ内で、色調(黒っぽい~白っぽい)の順に並べよ。

(3) 1と2から、下の表の上段に標本番号、下段に岩石名を記入せよ(岩石名は教科書等、参考にして

良い)。

色 調

黒っぽい 中程度 白っぽい

斑状組織番 号

岩石名

等粒状組織番 号

岩石名

B 岩石と金属の密度測定

玄武岩、斑れい岩、流紋岩、花こう岩、かんらん岩、おもりについて、その密度を測定する。

○はかりの調整と岩石へのひもの掛け方

①はかりのスイッチをオン。

②容器に水を深さ8cm程度入れ、それをはかりに載せる。

③0表示ボタンを押す。表示が0gになる。

④ひもは輪にして、図2のように岩石にかける。

(1) 岩石にひもをかけたまま岩石を容器の底に沈めて測定した際の値(M)を読む。これは岩石の質量

に相当する。糸は容器の縁からたらし、水の中には入れない。

(2) 岩石を水中でつるして測定した際の値(V)を読む(図1)。これは岩石の体積に相当する。この

時、試料が容器の底に触れたり水面から出ないよう注意する。

図2 ひものかけ方

図1 岩石を水中でつるす

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(3) 岩石の密度Dは次の式で求められる。密度を計算せよ。D = M / V (小数第 2 位を四捨五入)

玄武岩 斑れい岩 流紋岩 花こう岩 かんらん岩 鉄(金属)

岩石の質量 M

[g/]

水中でつるした

時の値V*[cm3]

密度 D(M/V)

[g/cm3]

*Vは質量を測定したが、岩石の体積に相当する値なので単位は[cm3]とした

4 考察

(1) 岩石の密度と岩石の色調の関係はどうなっているか。

(2) 岩石の黒っぽさを決めているのは、何の量と言えるか(深成岩で考えるとわかりやすい)。

(3) 地球は地殻、マントル、核という異なる物質からなる層状構造をしている。それぞれの密度は次の

通りである。

上部地殻 下部地殻 上部マントル 核

平均密度 [g/cm3] 2.7 3.0 3.3 9以上

岩石名(物質名)

・ 密度から考えて、それぞれの層はどんな岩石からできていると考えられるか。上表の空欄に実習B

で測定した岩石名(核は物質名)を記入せよ。なお、地殻内部の火成岩は深成岩になっているものと

する。

・ 地球を構成する物質の積み重なりを支配するものは、物質のどんな性質か。

5 感想

年 組 番 氏名

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 4

埼玉の地形と災害

1 目的

埼玉県に分布する地形の概要を理解し、自分の学校がどのような地形に立地しているのかを学ぶ。

また、地形の特徴によって様々な災害を受けやすさが異なることを知る。

2 準備するもの

トレーシングペーパー、12 色色鉛筆、のり(セロハンテープ)

3 実習

(1) 作業用紙「図 3 埼玉県の地形区分図」の凡例に従って、それぞれの地形を塗り分けよ。

(2) 右の図 1 は、埼玉県の東西方向の断面

を模式的にあらわしたものである。「図 3

埼玉県の地形区分図」の凡例を参考にして

図中の空欄にあてはまる地形名を書き入

れよ。

(3) 作業用紙「図 6埼玉県の主な河川の流路

図」に描かれた河川の流路を、青の色鉛筆

でトレーシングペーパーに描き写せ。なお

図 1 ・図 5以外の図(地図)はすべて同じ

縮尺にしてある。

(4) 右の図は今後 30 年以内に 70%の確率で起

こると予想される茨城県南部地震での液状

化現象が起こる県内の場所を予測したもの

である。前項で描いたトレーシングペーパー

を重ね、どのような場所が被害を受けやすい

か考えよ。(重ねるには利根川と江戸川が県

境になっていることを利用にするとよい。)

図 2 液状化現象予測図(埼玉県HPより)

(5) 昭和 22 年 9 月のカスリーン台風では県内は大きな被害を受けた。そのときの堤防が決壊した場所

と浸水場所を示したのが「図 4 カスリーン台風の被害」である。しかし格子模様で示された地区は

浸水していない。なぜこの場所は浸水しなかったのか、図 3 を見ながら考えよ。

(6) 河川図を描いたトレーシングペーパーを河川の周囲の地形の特徴と県境の河川の位置を考えなが

ら「図 3 埼玉県の地形区分図」に重ね貼り付けよ。

図1 埼玉県東西断面図(秩父-春日部方向)

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作業用紙

図 3 埼玉県の地形区分図

図 4 カスリーン台風の被害

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4 考察

(1) 下の地図は徳川家の命を受け利根川・荒川の河川改修にあたった伊奈氏の屋敷があったと言われて

いる比企郡川島町上大屋敷集落周辺である。図中に示された旧流路は以前の荒川の流れで、自然に

ある川はこのように流れる。自然の川の流路の特徴を述べよ。

図 5 川島町上屋敷周辺(電子国土ポータルより)

(2) このあたりの集落や集落に沿った道路と以前の荒川の流れ(旧流路)の関係はどうなっているか。

また、荒川の近くの低地に、なぜこのように集落が発達したのか考えよ。

(3) 自分の通う学校は、どのような地形のところに立地しているか。図 1・図 2 ・図 3 ・図 4をもとに

判断せよ。

(4) 地形の特徴によって起こりやすい災害は異なる。それぞれの地形に起こりやすい災害を○で囲め。

低地 ・崖崩れ ・地すべり ・土石流 ・降灰 ・洪水 ・液状化現象 ・地盤沈下

台地 ・崖崩れ ・地すべり ・土石流 ・降灰 ・洪水 ・液状化現象 ・地盤沈下

丘陵 ・崖崩れ ・地すべり ・土石流 ・降灰 ・洪水 ・液状化現象 ・地盤沈下

山地 ・崖崩れ ・地すべり ・土石流 ・降灰 ・洪水 ・液状化現象 ・地盤沈下

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作業用紙

図 6 埼玉県の主な河川の流路図

参考 埼玉県の市町村区分図

5 感想

年 組 番 氏名

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 5

地球カレンダー

1 目的地球の歴史 46 億年間の時間的スケールを、1 億年を 10[cm]とした年表を作って実感する。

地質時代の生物と地球環境の変遷を知る。

2 準備するもの

作業用紙1~6(p.25~35:年表用 5枚、古生物スケッチ 1枚)、色鉛筆、はさみ、のり、定規

3 実習

(1) 作業用紙1~5(年表用)を切り取り線に沿って、はさみで切り離す。

(2) のりしろにのりを付けて、順番を間違えないように丁寧に貼り合わせていく。

(3) 年表の地質年代が記入されている欄を、次のように塗り分ける。

地質年代

先カンブリア時代

古生代 中生代 新生代

カンブリア紀

オルドビス紀

シルル紀

デボン紀

石炭紀

ペルム紀

トリアス紀

ジュラ紀

白亜紀

古第三紀

新第三紀

第四紀

色 なし 緑 赤 青

(4) 教科書などを参考にして、作業用紙6の古生物のスケッチに色を塗り、スケッチ毎にはさみで切り

取りなさい。

(5) 次の表を参考にして、できあがった年表に古生物のスケッチを貼りなさい。

地質年代 古生物名 詳細

新生代

ビカリア 新第三紀

デスモスチルス 新第三紀

ヌンムリテス 古第三紀

中生代

ティラノサウルス 白亜紀

し そ

始祖ちょう

鳥 ジュラ紀

アパトサウルス ジュラ紀

アンモナイト トリアス紀

古生代

フズリナ ペルム紀

りんぼく

鱗木 石炭紀

イクチオステガ デボン紀

クックソニア シルル紀

魚類(む が く

無顎類) オルドビス紀

三葉虫 オルドビス紀

バージェス動物群(アノマロカリス) カンブリア紀

先カンブリア時代エディアカラ動物群 6億年前

ストロマトライト(シアノバクテリア) 27 億年前

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(6) 地球の歴史では、出来事同士の関連性を把握することが重要である。例えばグリーンランドのイス

ア地域からは、38 億年前に形成された岩石(枕状溶岩)が見つかっているが、この岩石は海底で形成

されるものでなので、38 億年以前に海洋がすでにあったことを意味している。年表中の「海洋の形成」

と「イスア地域の岩石」が線で結ばれているのは、これらの出来事に関連があることを示している。

次の文章は、地球環境の変遷について酸素を中心に述べたものである。下線部の出来事を年表中か

ら探し「海洋の形成」と「イスア地域の岩石」のように線で結びなさい。

4 考察(1) あなたの手を開いたとき、人差し指の先から親指の先までの長さは何 cm か。これは地球カレンダ

ー上では何年になるか。

(2) 設問1の長さを基準にすると、①先カンブリア時代は、この長さのいくつ分か。②古生代以降は、

この長さのいくつ分か。また、①②のことから何が解かるか。

① ②

解かること:

(3) 最古の生物(最古の化石)は、地球誕生から何億年後に出現したか。

(4) 多様な生物が爆発的に出現したことを、その時代の名をとって「カンブリア爆発」と表現すること

がある。「カンブリア爆発」は、最古の生物が出現してから何億年かかっているか。

(5) 人類の祖先とされるサヘラントロプスは、約 700 万年前に誕生した。年表の長さになおすと何[cm]

になるか計算しなさい。また、年表に人類の祖先誕生を示す赤いラインを描き入れなさい。

(6) 地球温暖化の原因は、人類の活動によって大気中の二酸化炭素濃度が増加していることであると考

えられている。人類活動による大気組成の変化(人類誕生から現在まで)と光合成生物による大気組

成変化(光合成生物の誕生からオゾン層形成まで)の長さを比較するとどんなことが言えるか。

5 感想

年 組 番 氏名

地球は、誕生した当時から現在のような環境ではなかった。例えば、酸素(O2)が地球に多いの

は光合成生物が誕生したからである。光合成によって発生した酸素は、海水中に溶けていた鉄イオ

ンと反応し、大量の酸化鉄として海底にたまり、世界中に縞状鉄鉱層が形成された。鉄イオンがす

べて酸化鉄として沈殿してしまうと、徐々に海水中の酸素濃度が増加した。やがて、海水中に溶け

きれなくなった酸素は大気中へ放出され、大気中の酸素が増加した。大気中の酸素は、上空で紫外

線を吸収し、化学変化を起こしてオゾン(O3)となった。オゾン層はこのようにして形成された。

生物にとって有害な紫外線がオゾン層で吸収されるようになり、水中でしか生息できなかった生物

は陸上へと進出することが可能となった。

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のりしろ

のりしろ

のりしろ

のりしろ

46 億年前 45 億年前 44 億年前

43 億年前

41 億年前 40 億年前 39 億年前

38 億年前 37 億年前

42 億年前

切取り線

冥王代

太古代 ( 始生代)

地球誕生

海洋の形成

イスア地域の岩石

最古の岩石

作業用紙(年表用)No.1

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のりしろ

のりしろ

のりしろ

のりしろ

36 億年前 35 億年前 34 億年前

33 億年前

31 億年前 30 億年前 29 億年前

28 億年前 27 億年前

32 億年前

切取り線

最古の化石

強い磁場の形成

光合成生物

作業用紙(年表用)No.2

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のりしろ

のりしろ

のりしろ

のりしろ

26 億年前 25 億年前 24 億年前

23 億年前

21 億年前 20 億年前 19 億年前

18 億年前 17 億年前

22 億年前

切取り線

原生代縞状鉄鋼層形成

大気中の酸素増加

真核生物

細胞内に核をもつ生物

作業用紙(年表用)No.3

この頃全凍結球

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のりしろ

のりしろ

のりしろ

のりしろ

16 億年前 15 億年前 14 億年前

13 億年前

11 億年前 10 億年前 9億年前

8億年前 7億年前

12 億年前

切取り線

多細胞生物

作業用紙(年表用)No.4

この頃全球凍結

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のりしろ

のりしろ

6 億年前 5億年前 4億年前

3億年前 2億年前

切取り線

トリアス紀 ジュラ紀 白亜紀

哺乳類の繁栄

中生代生物の絶滅

被子植物の繁栄

裸子植物の繁栄

恐竜の繁栄

植物の上陸

バージェス動物群

エディアカラ動物群

魚類の繁栄

オゾン層形成

両生類の上陸

シダ植物の繁栄

大量絶滅

オルドビス紀 シルル紀 デボン紀

石炭紀 ペルム紀

古第三紀 新第三紀

1億年前 現在

年  組   番

氏名

カンブリア紀

古生代(緑) ・・・ カンブリア紀 ~ ペルム紀

中生代(赤) ・・・ トリアス紀  ~ 白亜紀

新生代(青) ・・・ 古第三紀   ~ 第四紀(現在)

作業用紙(年表用)No.5

恐竜やアンモナイト

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作業用紙6 化石スケッチ

Ⅰ 先カンブリア時代

ストロマトライト エディアカラ動物群

Ⅱ 古生代

アノマロカリス 三葉虫 無顎類 クックソニア

イクチオステガ 鱗木 フズリナ

Ⅲ 中生代

アンモナイト アパトサウルス 始祖鳥 ティラノサウルス

Ⅳ 新生代

ヌンムリテス デスモスチルス ビカリア

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 6

大気圏の構造1 目的地球大気の鉛直方向への気圧分布、温度分布を描いて、大気圏の構造を調べる。

2 準備するもの色鉛筆(赤・青)

3 作業

右表は、ある地点での高度毎の気圧と温度を示している。

(1) 作業用紙の中には、高度毎の気圧の点を入れてある。

青色の滑らかな曲線で結べ。また、温度の高度分布を示

すグラフを赤線で描き入れよ。

(2) 作図した温度変化(高度が増すと温度が上がるか、下が

るか)をもとにして、大気圏を4つの層に分けよ。

(2) 次の現象はどれくらいの高度で起こっているか教科書

等で調べ、グラフに図示せよ。

・紫外線の吸収(オゾン層という)

・ジェット旅客機の飛行

・積乱雲(入道雲)

・流星

・オーロラ

4 考察

(1) 気圧が地表の気圧(1013hPa)の半分になるのはおよそ

何 km の高度か、グラフより求めよ。また、気圧が半分に

なると人体にどのような影響が出るか考えよ。

(2) 大気の最下層では、高度とともに温度が低下する。温度の低下する割合は 100m あたり何[℃]で

すか、表の 0~10km の値を使って求めよ。

(3) 富士山の標高は 3776m である。山頂の気温は地表(標高 0m)より何℃低いか、(2)の結果をもとに

推定せよ。

(4) 地球大気は、高度 20~50km にかけて温度が上昇する。この部分には、何が存在するからか。

5 感想

年 組 番 氏名

高度

[km]

気圧

[hPa]

温度

[K] [℃]

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

60

70

80

90

100

120

140

160

180

1013.

540.

265.

121.

55.3

25.5

12.0

5.75

2.87

1.49

0.798

0.220

0.0522

0.0105

0.00184

0.000320

0.0000254

0.00000720

0.00000304

0.00000153

288

256

223

217

217

222

226

237

250

264

271

247

220

199

187

195

360

560

696

790

15

-17

-50

-56

-56

-51

-47

-36

-23

-9

-2

-26

-53

-74

-86

-78

87

287

423

517

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 7

太陽放射の測定

1 目的

日射計を用いて、太陽から地球が受ける熱量を計測する。

2 準備するもの

簡易日射計、精密はかり

3 実習 (晴天で無風の時が望ましい)

(1) まず 初に簡易日射計の容器のみの質量を計り記録し

ておく。次に温度計とゴム栓をつけた容器の質量を計る。

その後、簡易日射計に汲み置きの水を入れ、温度計付きの

ゴム栓をつけ、質量を計る。

(2) 簡易日射計のピンゲージの影を使って、受光面に太陽光

が正面(垂直)に当たる角度に調整する。

(3) 水温の上昇を1分(60秒)ごとに、10分間継続して記録する。

(4) 温まった水を(1)の汲み置きの水に入れ替え、その質量を量る。水を入れた後の質量から(1)の入れ

る前の質量を引けばよい。日射計の受光面を太陽光に対して45度に傾け、(2)(3)と同様に温度を記録

する。

4 結果(1) 得られた温度変化をグラフ

にする。打たれた点が直線にな

るところを見つけそこを直線

で引く。引いた直線上に5分間

離れた2点を取り、その温度差

を(2)の温度上昇とする。

図1 簡易日射計

表 1 測定記録

図2 測定結果

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(2) 今日の太陽放射量(q)を求める

太陽から地球が受け取るエネルギーは、1[秒間]に1[m2]の面積当たりに到達したエネルギー[J]で

表す。また、1[J/s]=1[W]である。

・簡易日射計の受光部の面積 = [cm2] = [m2]・・・S

・太陽光が垂直に当たった時の5分間の温度上昇 = [℃]・・・T

・太陽光が45°斜めから当たった時の5分間の温度上昇 = [℃]・・・T’

・実験時間 = 300 [s]・・・t

・太陽光が垂直に当たった時の水の質量 = [g]・・・M

・太陽光が45°斜めから当たった時の水の質量 = [g]・・・M’

・容器の水当量* = [g]・・・m

・水の比熱 = 4.2 [J/g・℃]・・C

*容器の水当量…エネルギーを受けた容器の温度上昇が水何gに相当するかを表す量

垂直

45°斜め

5 考察(1) 太陽光が受光面に斜め45°から当たったときの受熱量は、

垂直に合った場合の何%になったか。

(2) 地表の同じ面積が得られる日射量は、春分の日(太陽が赤

道を真上から照らす日)に、北海道枝幸町(北緯45°)は赤

道上(緯度0°)の何%を得ることができるか。

(3) 受光面に太陽光が垂直にあたり、大気圏外で測定した値を太陽定数とよび、その値は約1370[W/m2]

である。実験で求めた値は、この値より必ず小さな値となる。その理由を考えよ。

(4) 太陽放射のうち、31%が反射して宇宙へ戻される。地球上で反射が起こりやすい場所とその理由を

考えてみよ。

6 感想

年 組 番 氏名

]W/m[S300

T'4.2m)(M'q' 2                +

´´=

]W/m[S300

T4.2m)(Mq 2                +

´´=

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 8

気温の変動

1 目的

過去の気象観測データから、気温の変動について考える。

2 実習

実習A 図1は気象庁が出している1891 年以降の世界の年平均気温の変動の様子である。これは、1981~

2010年の 30年平均値を基準にして、世界各地で基準からどのくらい差があったのかをそれぞれ求め、

世界全体について平均したものである。

(1) 図1を見て、気温変動の傾向を表す直線を図

中に書きなさい。

(2) 過去120年間に世界の気温はどのように変動

しているか。

(3) 120年間の気温の変化はおよそ何℃か。

実習B 次の図2・3は東京と銚子の年平均気温

の変動を示したものである。

(1) 図2・3を見て、気温変動の傾向を表す直線

を図中にそれぞれ書きなさい。

(2) 120 年間の気温の変化は、それぞれの地点で

およそ何℃か。

(3) 前後の年に比べ、極端に温度が上がったり、

下がったりしている年を、東京と銚子について

書きなさい(1つずつ)。

・上がった年

東京 銚子

・下がった年

東京 銚子

(4) 東京と銚子の気温変化に共通する点を挙げな

さい。

(5) 東京と銚子の気温変化で異なる点を挙げなさ

い。

(6) 東京と銚子の気温変化を図1の世界平均気温

の変化と比べ、気づいた点をまとめなさい。

図2 東京の年平均気温変化(1881-2010;気象庁データ)

図3 銚子の年平均気温変化(1887-2010;気象庁データ)

図1 世界の年平均気温偏差(気象庁データ)

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表1 東京と銚子の「冬日」と最低気温 25℃以上の日数実習C 表1は東京と銚子の「日最低気温が0℃

未満(冬日)」の日数と「日最低気温が25

℃以上(ほぼ熱帯夜に相当)」の日数とを

10年ごとに平均したものである。

作業 表1を見て、下のグラフ用紙に東京と銚子

の冬日・最低気温25℃以上の日数の変動を折

れ線グラフで書きなさい

(1) 東京と銚子の変化の共通点と相違点をまとめなさい。

(2) 東京と銚子の違いの原因として何が考えられるか。

(3) 東京の気候の特徴の原因として、どんなことが考えら

れるか。

3 感想

年 組 番 氏名

東京と銚子の「冬日」・「日最低気温25℃以上」の日数の10年ごとの変化

東京 銚子 東京 銚子1931~1940 53.0 21.3 7.0 0.61941~1950 62.1 22.5 8.1 1.71951~1960 36.3 19.7 12.4 1.71961~1970 31.1 26.6 14.9 2.51971~1980 15.6 18.0 16.0 1.61981~1990 11.6 16.0 23.8 3.31991~2000 3.2 6.3 29.6 5.62001~2010 2.5 5.4 29.9 6.2

最低気温0℃未満 最低気温25℃以上

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 9

太陽系天体の大きさと広がり1 目的

・太陽系の天体の縮小モデルを用いて、大きさを比較する。

・太陽から惑星までの縮小モデル用いて、太陽系の広がりを知る。

2 準備するもの 定規、コンパス、段ボール紙、模造紙、工作紙

3 実習

A 太陽系天体の大きさ比較

太陽、惑星および冥王星、月などの天体の半径を 10 億分の

1 にした模型を作る。

太陽 : 段ボールを張り合わせ、模造紙(クリーム色など)を

貼る。

惑星 : 工作用紙または厚紙を使い、インターネットなどで

得た表面画像を貼る。

(1) 太陽の半径と惑星等の半径を比較しなさい。

太陽は地球の( )倍

木星の( )倍

(2) 土星と天王星(木星型惑星)は木星の半径の約何倍か。

また、金星と火星(地球型惑星)は地球の半径の約何倍か。

土星は( )倍、天王星は( )倍

金星は( )倍、火星は( )倍

B 太陽系の広がり

教室に実習Aで作成した太陽を置いた

とき、それぞれの惑星は室内、校内のど

の辺りに位置することになるか。別紙の

地図上で確かめてみよう。

*地球から太陽まで距離を1天文単位

とよび、au(astronomical unit)という略

号であらわす。ハビタブルゾーンとは生

命が生存するのに適した領域のことで、

液体の水が存在可能な領域である。

(1) 表1、2より惑星の半径と太陽からの

距離を比べると、どんなことが判るか。

(2) 水星から天王星までの軌道を学校を

中心に地図上にコンパスで描き、同様

にハビタブルゾーンを描いて色を塗り

なさい。地球はハビタブルゾーンのどのような位置にあたっているか。

4 感想

年 組 番 氏名

表 1 太陽系天体の半径

赤道半径 10億分の1

〔km〕 〔m〕 〔cm〕

太陽 696000 0.696 69.6

水星 2440 0.0024 0.24

金星 6052 0.0061 0.61

地球 6378 0.0064 0.64

火星 3396 0.0034 0.34

ケレス 476 0.0005 0.05

木星 71492 0.0715 7.15

土星 60268 0.0603 6.03

天王星 25559 0.0256 2.56

海王星 24764 0.0248 2.48

冥王星 1195 0.0012 0.12

月 1738 0.0017 0.17

表 2 太陽系天体の太陽からの距離

*月は地球からの距離を示してある。

実距離 10億分の1 地図上

〔au〕 〔km〕 〔m〕 〔mm]

水星 0.39 5800 万 58 2.9

金星 0.72 1 億 800 万 108 5.4

地球 1.00 1 億 5000 万 150 7.5

火星 1.52 2 億 3000 万 228 11.4

ケレス 2.77 4 億 1400 万 414 20.7

木星 5.20 7 億 7800 万 778 38.9

土星 9.55 14 億 2900 万 1429 71.5

天王星 19.22 28 億 7500 万 2875 143.8

海王星 30.11 45 億 400 万 4504 225.2

冥王星 39.72 59 億 4200 万 5942 297.1

月 0.0026 38 万 4400 0.3844 0.019

ハビタブ

ルゾーン

0.97 1 億 4550 万 146 7.3

~1.4 ~2億1000万 210 10.5

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下にあるスケールに合わせて、あなたの

学校の近隣の地形図等を貼り付けて使用

してください。この地図では、矢印の場

所が学校です。

この地図は国土電子ポータルによって

作成しました。スケールに合うように、

1[cm] = 200[m]に縮小してあります。

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埼玉から地学 地球惑星科学実習帳 2017 基礎 10

惑星の特徴1 目的太陽系の天体のさまざまな特徴を知り、内部構造を考える。

2 準備するもの

特になし

3 方法

以下の表は太陽、惑星および特徴ある天体の特徴をまとめたものである。月は地球の衛星、エリスは

冥王星の外側をまわる最大の太陽系外縁天体である。表のデータをグラフ化することによって惑星の特

徴を調べよう。

4 実習(1) 次のグラフは表中のそれぞれの天体について、太陽からの距離と赤道半径および平均密度の関係を

表している。それぞれの天体はどのマークにあたるかを確認して、地球型惑星と木星型惑星の範囲を

線で囲みなさい。

(問)惑星の密度の大小は、太陽

からの距離とどんな関係がある

か。

公転周期 平均距離 赤道半径 衛星数 質量 平均密度 自転周期

(年) (天文単位) km 2008 年 地球=1 g/cm3 日

太陽(参考) * * 696000 -- 332946 1.41 25.38

水星 0.24 0.387 2440 0 0.05527 5.43 58.65

金星 0.627 0.723 6052 0 0.8150 5.24 243.02

地球 1.00 1.000 6378 1 1.0000 5.52 0.9973

火星 1.88 1.524 3397 2 0.1074 3.93 1.026

木星 11.86 5.203 71492 63 317.83 1.33 0.414

土星 29.46 9.555 60268 63 95.16 0.69 0.444

天王星 84.02 19.2184 25559 27 14.54 1.27 0.718

海王星 164.77 30.110 24764 13 17.15 1.64 0.671

冥王星 247.80 39.541 1137 3 0.0021 1.70 6.39

エリス 557.40 67.903 1200 1 0.0025 2.3 0.333

月(参考) * * 1378 * 0.0123 3.34 27.322

図 1 平均距離と密度

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(2) 表のデータを用いて、惑星と太陽系外縁天体について赤道半径と密度の関係を実習(1)のようなグ

ラフにしなさい。

5 考察(1) 実習(2)において地球型惑星、木星型惑星、太陽系外縁天体のグループ全体の範囲を、それぞれ線

でかこみなさい。

(2) 図 2 のグラフより木星型惑星はさらに2つのグループに分けることができる。木星に似たタイプと

違うタイプの惑星に分けなさい。

木星に似たタイプ :( )( )

木星と異なったタイプ:( )( )

(3) 右の表は、地球に存在する物質の 1 気圧(地表面)における密度

である。地球表面は、水(海水)と岩石に覆われているが、地球全

体の密度は 5.5[g/cm3]を示す。このことから地球(型惑星)の内部

には、どのような物質が存在することが考えられるか。

6 感想

年 組 番 氏名

物質密度

[g/cm3]

水 1.0

岩石(花崗岩) 2.7

鉄 7.9

図 2 赤道半径と密度