痛風に対する関節超音波検査による 経時的観察の有用性1 10/1 1 6/1 10/1 2/1 1...
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佐々木竜子1 大山博司1 大山恵子2 諸見里仁1 藤森新3
1 両国東口クリニック
2 つばさクリニック
3 帝京大学医学部付属新宿クリニック
痛風に対する関節超音波検査による 経時的観察の有用性
はじめに
・関節超音波検査(US)は簡便性と非侵襲性に優れ、関節内尿酸塩結晶の沈着を評価することが可能である。
・痛風患者における経時的なUSの実施にて尿酸塩結晶の縮小を認めた割合と症例を報告する。
・ 痛風外来、腎臓外来、糖尿病外来、リウマチ外来
・ 透析施設、メディカルフィットネス
・ 年間外来患者数 : 30,681名
・ 痛風外来受診 : 22,673名(73%)
当院概要
243
385 368
442
629
0
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2012 2013 2014 2015 2016
76%
19%
3% 0% 1% 1% MTP
足関節 膝 手 足趾 肘
関節超音波検査年間実施件数
▼ 条件
・ 使用機種:東芝メディカル Aprio MX 12MHzプローブ
・ 2014~2016年にUS実施
・ エコー上Tophus like lesion、DCS指摘あり
▼ 2016年尿酸塩結晶陽性率
・ USを実施した中でTophus or double contour sign(DCS) 、または両方認める確率
・ 上記以外のHigh echoic spot等は除外
717関節 全体陽性率:67%
母趾MTP陽性率:79%
▼ 対象
・ 年齢 中央値55歳(30~83歳) ・ 男性144名 女性7名 計151名 ・ 検査部位 母趾MTP136名(90%) 足関節12名(8%) 膝関節3名(2%)
治療開始から 血清尿酸値
初回検査時 4ヶ月後 6.2mg/dl
比較検査時 37ヶ月後 5.4mg/dl
母趾MTP 136名(90%)
足関節 12名(8%)
膝関節 3名(2%)
女性 7名
男性 144名 合計151名
▼ 結果
76%で結晶の縮小を確認
※中央値
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尿酸値
症例1
2006年 2010年 6月
2010年 8月
2013年 8月
2015年 10月
初診時
血清尿酸値10.3mg/dl
内服後血清尿酸値 中央値 6.2mg/dl
2010年 7月
US US
ベンズブロマロン
25mg 1T /日 ベンズブロマロン
50mg 1T /日
左母趾 発作
左母趾 発作
左足背 発作
当院受診
高尿酸血症指摘 2006年まで アロプリノール内服
50代男性 ABCG2遺伝子:正常 右母趾は発作歴なし。
Tophus like lesion の縮小
▼ 左母趾MTP
64ヶ月後 38ヶ月後
尿酸コントロール開始から
DCS の縮小
▼ 右母趾MTP
64ヶ月後 38ヶ月後 尿酸コントロール開始から
4
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8
9
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11
尿酸値
尿酸値
症例2
2011年 7月
2012年 7~8月
2013年 2月
2015年 10月
40代男性 10年来の痛風患者。 両母趾、足関節に発作を繰り返している。
ABCG2遺伝子:50%低下 家族歴なし。
初診時
血清尿酸値7.5mg/dl
内服後血清尿酸値 中央値 5.6mg/dl
2011年 10月
US US
ベンズブロマロン
25mg 0.5T/日
左外果 発作
右母趾 発作
右母趾 発作
当院受診
2011年 9月
右内果 発作
▼ 左母趾MTP
37ヶ月後 19ヶ月後
尿酸コントロール開始から
DCS の縮小
High echoic lesion の縮小
▼ 右母趾MTP
37ヶ月後 19ヶ月後
尿酸コントロール開始から
▼ 右母趾MTP
37ヶ月後 19ヶ月後
尿酸コントロール開始から
DCS の縮小
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尿酸値
尿酸値
症例3
2009年 12月
2013年 2月
2015年 10月
初診時
血清尿酸値7.1mg/dl
内服後血清尿酸値 中央値 5.3mg/dl
2010年 5月
US US
ベンズブロマロン
25mg 0.5T/日
左母趾 発作
左母趾 発作
当院受診
2010年 4月
ベンズブロマロン
25mg 1T/日
2009年 7月
40代男性 以前から高尿酸血症指摘。 ABCG2遺伝子:25%低下。家族歴なし。
▼ 左母趾MTP
Tophus like lesion の縮小
44ヶ月後 29ヶ月後
尿酸コントロール開始から
・ USは視覚的に関節内の尿酸塩結晶沈着を診断可能である。
・ 経時的に結晶沈着を観察することによる治療効果判定に有用である。
・ US実施後は自分の足の状態が気になる人が多く、戒めに画像がほしいという方もおり、治療に対して主体的な行動につながる一助にもなっている。
結語