第5章 高校から大学へ - ベネッセ教育総合研究所84...

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81 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013 第5章 高校から大学へ 高校生の進路選択、 大学受験の実態はどうなっているのか 進路選択 ❶-① 大学受験に対する意識 ❶-② 大学進学に対する意識 ❶-③ 大学を選ぶ際に重視すること ❶-④ 大学・短大・専門学校への進学理由 ❶-⑤ 子どもの進路選択に対する保護者の関与 ❶-⑥ 志望校の検討 ❶-⑦ 大学入試形態に対する考え 大学受験 ❷-① 高校時代の学習時間 ❷-② 受験対策の内容 ❷-③ 経験した入試方法 ❷-④ 「あきらめずに努力し続けた」生徒の比率 ❷-⑤ 努力し続けた生徒の受験対策の開始時期、受験校 ❷-⑥ 努力し続けた生徒の高校時代の学習時間 ❷-⑦ 大学への進学理由 ❷-⑧ 努力し続けられなかった生徒の後悔 ❷-⑨ 努力し続けた生徒のふだんの勉強方法と受験対策 ❷-⑩ 大学生活について思うこと ❷-⑪ 大学入学後(1年生時)の学習時間 この章のポイント

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81Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

第5章

高校から大学へ

高校生の進路選択、大学受験の実態はどうなっているのか

❶ 進路選択❶ -① 大学受験に対する意識❶ -② 大学進学に対する意識❶ -③ 大学を選ぶ際に重視すること❶ -④ 大学・短大・専門学校への進学理由❶ -⑤ 子どもの進路選択に対する保護者の関与❶ -⑥ 志望校の検討❶ -⑦ 大学入試形態に対する考え

❷ 大学受験❷ -① 高校時代の学習時間❷ -② 受験対策の内容❷ -③ 経験した入試方法❷ -④ 「あきらめずに努力し続けた」生徒の比率❷ -⑤ 努力し続けた生徒の受験対策の開始時期、受験校❷ -⑥ 努力し続けた生徒の高校時代の学習時間❷ -⑦ 大学への進学理由❷ -⑧ 努力し続けられなかった生徒の後悔❷ -⑨ 努力し続けた生徒のふだんの勉強方法と受験対策❷ -⑩ 大学生活について思うこと❷ -⑪ 大学入学後(1年生時)の学習時間

この章のポイント

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高校生の進路選択、大学受験の実態はどうなっているのか

Benesse教育研究開発センター 研究員 岡部 悟志

志望校検討のピークは高3生になってから 高校生が最初に自分が行きたい大学を選び始めた・決定した時期のピークは高3生の「はじめ~夏休みくらい」、また、現在通っている大学を志望校(受験校)として決定した時期のピークは高3生の「夏休み以降~9月」となっている(図5-1-7)。高2生の頃までに志望校の検討を始めている生徒もそれなりにいる。しかし全体としては、最終学年の高3生になってから志望校を検討し始め、志望校を絞り、実際の志望校(受験校)を決定している様子がうかがえる。

入試形態で大きく異なる学習実態 高1・2生の頃の1日あたり学習時間は平均1時間程度である(図5-2-1の高1時/高2時)。変化がみられるのは高3生になってからだ。高1・2生の頃と比較すれば、高3・4月時→9月時と全体的に学習時間は増加する(図5-2-1の高3・4月時/高3・9月時)。加えてここで指摘すべきは、入試形態による学習時間の差である。一般入試入学者と推薦・AO入試入学者の学習時間の差は、高3生になると拡大する。推薦・AO入試入学者の高3時の学習時間は「1日1時間未満」が約半数だ(図5-2-1の高3・4月時/高3・9月時)。また、推薦・AO入試入学者の2割は「受験対策をしなかった」(図5-2-2)など、一般入試入学者と比べると、大学受験期の学習実態に課題があるようにみえる。

子どもの進路選択に関与する保護者 大学選択や大学受験に対する意識では、親子の意識にギャップがみられる。親は子どもよりも、受験勉強は「学力を伸ばす」「成長を促す」よい機会だと考えているが、半数以上の子どもは、大学受験は「できるだけ楽に済ませたほうがよい」と考えている(図5-1-1)。大学を選ぶ基準も異なる。親は子どもに比べて「授業料が過度の負担にならないこと」「就職実績がよいこと」「自宅〔親元〕から通えること」などを重視する傾向がある(図5-1-4)。以上のような親子間の意識のギャップを反映してか、約6割の保護者が「学校の情報を集める(資料の請求やインターネットによる情報収集)」、5割台が「学校の入試方法」「子どもに合いそうな学校」を調べる、「受験校を子どもにアドバイスする」など、かなり具体的に関与している(図5-1-6)。

努力したかどうかが問われる大学入学後 入試形態によらず大学受験に対して「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど、大学生活に対する満足や意欲が高い(図5-2-13)。一般入試入学者の5割、推薦・AO入試入学者の4割を占めるこのグループは高校時代の学習時間が長く(図5-2-8)大学受験対策の開始時期も早い(図5-2-6)。最初に決めた志望校かそれ以上の学力レベルの大学を受験する傾向もある(図5-2-7)。努力の結果は、受験を終えて後悔が少ないことに表れている(図5-2-10)。生徒自身が大学受験期に努力できたと思えるかどうかが問われるようだ。

この章のポイント

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(%)

受験勉強は、自分の〔子どもの〕学力を伸ばすよい機会だ

受験に失敗し、行先がなくなるのは怖いことだ

大学受験は、自分の〔子どもの〕成長を促すよい機会だ

大学受験は、できるだけ楽に済ませたほうがよい

第一志望の大学に合格するためには、一般の入試[学力試験]を受けることは当然だ

難しさを承知の上で、少しでもレベルの高い大学に挑戦したい〔挑戦してもらいたい〕

確実に合格できるなら、志望大学のレベルを下げてもよい

大学に行けるなら、有名かどうかにはこだわらない

受験で浪人すると、その後の人生には不利になる

大学に進学するなら、難易度の高い大学に合格しないと意味がない

地方の国立大学より、大都市にある有名私立大学に進学したい〔進学してほしい〕

難しい大学を選ばなければ、大学に入るのにあまり勉強する必要はない

第一志望の大学に合格するためには、浪人生活も構わない

0 10 20 30 40 50 60 70 80

高校生(3,231)

保護者(3,297)

64.772.8

62.646.8

59.170.3

53.4

47.250.9

38.243.4

35.939.2

28.5

26.416.8

25.523.2

24.217.4

22.414.8

13.414.9

18.8

28.8

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第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

注1)「とてもそう思う」+「まあそう思う」の%。選択肢は「とてもそう思う」「まあそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」の5段階。

注2)〔 〕内は保護者に対する設問と選択肢。注3)対象は大学進学を希望する高校1~3年生 3,231人、および子どもに大学進学を希望する高校1~3年生の保護者 3,297 人。

( )内はサンプル数。「高校生と保護者の学習 ・ 進路に関する意識調査」(2011)

❶-① 大学受験に対する意識

5~6割の生徒が「受験に失敗し、行先がなくなるのは怖いことだ」「大学受験は、できるだけ楽に済ませたほうがよい」と回答。

 親子とも、「受験勉強は、自分の〔子どもの〕学力を伸ばすよい機会だ」と回答した比率がもっとも高かった。しかし、「受験勉強は、自分の〔子どもの〕学力を伸ばすよい機会だ」「大学受験は、自分の〔子どもの〕成長を促すよい機会だ」と回答した比率は、親が子どもよりも10ポイント前後高い。他方、子どもは親よりも、「受験に失敗し、行先がなくなるのは怖いことだ」が15 ポイント以上、「大学受験は、できるだけ楽に済ませたほうがよい」が20 ポイント以上高い。

あなたは、ご自分の〔お子さまの〕大学受験について、どのような考えをお持ちですか。

図5ー1ー1 大学受験に対する意識 高校1~3年生とその保護者

❶ 進路選択

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(%)

大学で学問に取り組めば自分の〔子どもの〕専門性を高めることができる

大学で過ごすこと自体が自分の〔子どもの〕人生経験として貴重だ

大学に行けば社会で活躍するための実力がつく

大学を卒業することが自分の〔子どもの〕将来の投資になる

高卒では就職が厳しいのでできれば大学へ行った方がいい

これからの先行き不透明な時代は、大学くらい出ていないとやっていけない大学を卒業することが自分に〔子どもに〕

能力があることの証明になる

大学に入ったら勉学に力を入れたい〔入れてほしい〕

周囲が大学へ行くなら自分も〔わが子も〕大学へ行ったほうがいい〔行かせたほうがいい〕

将来どの方向に進むかは、大学に入ってから決めたい〔決めればよい〕

0 20 40 60 80 100

高校生(3,231)

保護者(3,297)

90.2

89.0

80.965.8

80.472.271.4

70.959.6

63.549.2

56.6

54.128.3

49.140.9

75.1

59.6

92.0

90.2

(%)

子どもが大学卒業後にすぐ就職できるかどうか心配だ卒業までにかかる費用を親だけで賄えるかどうか不安だ

子どもがまじめに勉強するかどうか心配だ子どもが大学の授業についていけるか心配だ

子どもが周囲から悪い影響を受けないかどうか心配だ大学で友だちができるかどうか心配だ

72.953.6

36.435.5

27.020.2

0 20 40 60 80

84 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

❶ 進路選択

❶-② 大学進学に対する意識

子どもは親よりも、「大学に行けば社会で活躍するための実力がつく」、親は子どもよりも、「大学に入ったら勉学に力を入れてほしい」と考えている。

 親子とも、「大学で過ごすこと自体が人生経験として貴重だ」「大学で学問に取り組めば専門性を高めることができる」と回答した比率は約9割と高い。一方で、子どもは親よりも、「大学に行けば社会で活躍するための実力がつく」、親は子どもよりも、「大学に入ったら勉学に力を入れてほしい」と考える傾向がある(図5−1−2)。大学進学後の親の心配としては、72.9%が「子どもが大学卒業後にすぐに就職できるかどうか」を心配しており、もっとも高い(図5−1−3)。

高校1~3年生とその保護者

あなたは、大学へ進学する〔お子さまを大学へ進学させる〕にあたって、次のようなことをどのくらい思いますか。

あなたのお子さまが大学へ進学した場合、あなたは次のようなことについて、どの程度あてはまりますか。

注1)「とてもそう思う」+「まあそう思う」の%。選択肢は「とてもそう思う」「まあそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」の5段階。  注2)〔 〕内は保護者に対する設問と選択肢。

注3)対象は大学進学を希望する高校1~3年生 3,231人、および子どもに大学進学を希望する高校1~3年生の保護者 3,297 人。( )内はサンプル数。

注1)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%。選択肢は「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」の5段階。  注2)対象は子どもに大学進学を希望する高校1~3年生の保護者 3,297 人。

図5ー1ー2〜3「高校生と保護者の学習 ・ 進路に関する意識調査」(2011)

図5ー1ー2 大学進学に対する意識

図5ー1ー3 大学進学後の保護者の心配 高校1~3年生の保護者

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(%)

自分が〔子どもが〕専攻したい学問分野があること

入試の難易度が自分に〔子どもに〕合っていること

キャンパスの雰囲気がよいこと

入試科目・選抜方法が自分に〔子どもに〕合っていること

自宅〔親元〕から通えること

資格・免許が取れること

就職実績がよいこと

授業料が過度の負担にならないこと

就職に役立つ知識やスキルが身につくこと

学習・研究のための設備が充実していること

伝統と校風がよいこと

地元の大学であること

社会的知名度があること

幅広い教養が身につくこと

学術研究に優れていること

奨学金が充実していること

大学情報がきちんと公開されていること

大都市にあること

英語教育が充実していること

留学プログラムが充実していること

入学偏差値が高いこと

大学の経営が安定していること

学生寮があること

その他

0 10 20 30 40 50 60 70 80

高校生(3,231)

保護者(3,297)

75.579.9

48.744.9

39.638.039.2

33.032.6

45.626.9

36.526.4

45.726.1

52.823.0

19.428.6

18.326.1

16.626.3

16.119.7

14.622.4

11.716.1

10.221.9

6.418.5

6.42.7

5.16.7

5.04.24.95.0

4.317.7

3.06.2

1.11.2

33.8

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第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

注1)複数回答。 注2)〔 〕内は保護者に対する設問と選択肢。注3)対象は大学進学を希望する高校1~3年生 3,231人、および子どもに大学進学を希望する高校1~3年生の保護者 3,297 人。

( )内はサンプル数。「高校生と保護者の学習 ・ 進路に関する意識調査」(2011)

❶-③ 大学を選ぶ際に重視すること

親子とも、「専攻したい学問分野があること」をもっとも重視している。子どもは「入試難易度」「キャンパスの雰囲気」、親は「授業料負担」「就職実績」を重視。

 大学選択の際にもっとも重視するのは、親子とも「専攻したい学問分野があること」である。第2位以下をみると、子どもは「入試の難易度が自分に合っていること」「キャンパスの雰囲気がよいこと」と続き、自分に合った大学に進学しようとする意思がうかがえる。一方、親は「授業料が過度の負担にならないこと」

「就職実績がよいこと」と続いており、進学費用や子どもの大学卒業後の進路についての関心が高いことがわかる。

あなたは、ご自分が進学する〔あなたのお子さまが進学する〕大学を選択する際、どんなことを重視しますか。

図5ー1ー4 大学を選ぶ際に重視すること 高校1~3年生とその保護者

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大学・専門学校を卒業することが能力のあることの証明になると思ったから

大学・専門学校で過ごすこと自体が人生経験として貴重だと思ったから

専門的な勉強・研究がしたかったから

幅広い教養を身につけたかったから

資格や免許を取得したかったから

どこでも通用する職業能力を身につけたかったから

高い学歴よりも将来就職に直結するスキルを身につけたかったから

社会で活躍するための実力がつくと思ったから

先行き不透明な時代に、大学・専門学校くらい出ていないといけないと思ったから

周囲の人がみんな行くから

自由な時間を得たかったから

将来やりたいことがまだはっきりとしていなかったから

早く社会に出たかったから

高校卒業後、すぐに社会に出るのが不安だったから

高校の先生が薦めたから

親が薦めたから

大学生(4,101)

短大生(137)

専門学校生(755)

64.5

74.466.4

49.466.5 70.8

79.9

64.662.046.5

52.1

44.2 49.655.0

37.9 52.668.7

54.4 54.766.2

73.162.0

47.253.7

32.1

44.535.013.8

57.451.8

20.58.8

22.6

46.544.5

30.928.9

22.69.534.2

31.417.0

16.6

7.4

8.8

78.877.6

62.045.0

(%)0 10 20 30 40 50 60 70 80

86 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたが現在通っている大学・専門学校へ進学した理由は何ですか。理由としてどの程度あてはまるかをそれぞれ1つずつお選びください。

図5ー1ー5 大学・短大・専門学校への進学理由 大学生・短大生・専門学校生

❶-④ 大学・短大・専門学校への進学理由

約74%の大学生が大学進学理由として、「大学で過ごすこと自体が人生経験として貴重だと思ったから」と回答している。

 大学生の進学理由としては、「大学で過ごすこと自体が人生経験として貴重だと思ったから」が 74.4%でもっとも高く、次いで「先行き不透明な時代に、大学くらい出ていないといけないと思ったから」が73.1%で続いた。短大生と専門学校生のそれぞれの学校への進学理由では、「資格や免許を取得したかったから」がともに 80%弱を占めている。また、79.9%の専門学校生は、「専門的な勉強・研究がしたかったから」と回答している。

注1)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%。選択肢は「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」の5段階。

注2)対象は大学生 4,101人、短大生 137 人、専門学校生 755 人。( )内はサンプル数。「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

❶ 進路選択

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第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

❶-⑤ 子どもの進路選択に対する保護者の関与

子どもの進路選択に関して、約6割の保護者が「学校の情報を集める(資料の請求やインターネットによる情報収集)」と回答。

 子どもの進路選択に関して親がしていることとして、59.7%の保護者が「学校の情報を集める(資料の請求やインターネットによる情報収集)」と回答している。以下、「学校の入試方法を調べる」(56.1%)、「子どもに合いそうな学校を調べる」(53.5%)、「具体的な受験校を子どもにアドバイスする」(50.0%)が5割台で続いた。情報収集に熱心な保護者の姿が目に浮かぶ。一方で、もっとも比率が低かったのは、「受験勉強の仕方をアドバイスする」で 26.0%だった。

あなたは、あなたのお子さまの進路選択に関して、次のようなことがどの程度あてはまりますか。

図5ー1ー6 子どもの進路選択に関して親がしていること 高校1~3年生の保護者

注1)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%。選択肢は「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」の5段階。

注2)対象は子どもに大学進学を希望する高校1~3年生の保護者 3,297 人。「高校生と保護者の学習 ・ 進路に関する意識調査」(2011)

(%)0 20 40 60

59.7

56.1

53.5

50.0

49.0

47.3

40.9

37.2

32.6

26.0

学校の情報を集める(資料の請求やインターネットによる情報収集)

学校の入試方法を調べる

子どもに合いそうな学校を調べる

具体的な受験校を子どもにアドバイスする

子どもに対してあれこれ言わずサポート役に徹する

子どもに合いそうな学問分野をアドバイスする

子どもと一緒に学校の見学に行く(オープンキャンパス・学校見学を含む)

子どもに合った入試の方式についてアドバイスする

校外学習(塾・予備校、通信教育など)選びのアドバイスをする

受験勉強の仕方をアドバイスする

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88 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたが、以下のことを考え始めたり、選び始めたりした時期は、いつですか。あてはまるものをそれぞれ1つずつお選びください。

図5ー1ー7 志望校の検討・決定時期 大学1~4年生

❶-⑥ 志望校の検討

高3から志望校を検討し始めた大学生の比率が高い。「模試の判定結果」「高校が用意した講義や資料」「説明会・オープンキャンパス」を志望校検討の参考にしている。

 志望校は、高3の「はじめ〜夏休みくらい」に検討し始め決定した大学生がもっとも多い(図5ー1ー7)。大学生が検討する際に参考にしたことは、「模試の判定結果」「高校が用意した大学についての講義、進路指導の関連資料」「説明会・オープンキャンパス」の比率が高い。大学の入試形態別にみると、「塾・予備校が提供する進路指導情報」「模試の判定結果」「友人との会話・相談」は推薦・AO入試入学者よりも一般入試入学者の参考にした比率が10ポイント以上高い(図5ー1ー8)。

❶ 進路選択

1.7

5.0

6.37.3

4.9

1.1

5.1

2.63.9

2.30.9

9.2

2.6

12.2

9.6

4.2

8.9

20.9

20.8

15.4

19.8

7.5

4.0

0.6

0

5

10

15

20

25

特になかった/覚えていない

高校卒業後(浪人時期)

3年生の正月以降

3年生の12月

3年生の11月

3年生の10月

3年生の夏休み以降〜9月

3年生のはじめ〜夏休みくらい

2年生の正月〜終わりくらい

2年生の夏休み以降〜年末くらい

2年生のはじめ〜夏休みくらい

1年生の正月〜終わりくらい

1年生の夏休み以降〜年末くらい

1年生のはじめ〜夏休みくらい

高校入学前

1番最初に自分が行きたい大学・専門学校を決定した時期

1番最初に自分が行きたい大学・専門学校を選び始めた時期

現在通っている大学を志望校(受験校)として決定した時期

17.6

12.9

7.8

4.9

2.61.2 1.1 1.2

3.32.52.1

4.9

7.0

15.2

6.88.0

7.57.4

1.9

1.0

(%)

6.3

注1)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)4,101人。 「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

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一般入試と推薦・AO 入試の比較

71.3

67.5

43.9

30.1

80.2

61.4

63.3

61.5

58.2

30.4

37.5

45.4

5.8

69.5

64.5

24.5

21.1

48.5

55.8

78.2

71.4

46.6

29.2

33.0

44.4

5.7

(%)

高校が用意した大学・専門学校等についての

講義、進路指導の関連資料など

高校の先生(担任、進路指導担当)の話

塾・予備校が提供する進路指導情報(講師・チューターの話含む)

通信教育が提供する進路進学情報

模試の判定結果

進学・受験に関する本や雑誌、ウェブサイト

大学・専門学校の説明会・オープンキャンパス

大学・専門学校のウェブサイト

友人との会話・相談

あなたの先輩の話

あなたの父親の話

あなたの母親の話

その他

一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)0 20 40 60 80

70.4

66.4

38.0

27.3

70.5

59.6

67.4

64.2

54.8

30.2

36.2

45.0

5.8

注1)「とても参考にした」+「参考にした」の%。選択肢は「とても参考にした 」「参考にした」「あまり参考にしなかった」「まったく参考にしなかった/情報収集していなかった」の4段階。

注2)<>は5ポイント以上差があるもの、≪≫は 10 ポイント以上差があるものを示す。注3)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)4,101人。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

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第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

志望校を検討するために、あなたは以下のようなものをどの程度参考にしましたか。あてはまるものをそれぞれ1つずつお選びください。

図5ー1ー8 志望校検討時に参考にしたこと(全体、入試形態別) 大学1~4年生

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90 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

❶ 進路選択

❶-⑦ 大学入試形態に対する考え

約4割の親子が推薦・AO入試の利用を前向きに考えている。その理由は、「早く進学先を決めたいから〔決めてほしいから〕」。

 推薦・AO入試の利用を「すでに決めている」「とても関心がある」「なんとなく関心がある」という子どもは43.1%。一方、「『志望書と面接による入試』で合格してほしい」という親は 39.3%。推薦・AO入試の利用に前向きな比率は、親子ともに約4割である(図5ー1ー9)。推薦・AO入試の利用を決めたり、関心を持ったりした理由をみると、親子ともに「早く進学先を決めたいから〔決めてほしいから〕」の比率がもっとも高くなった(図5ー1ー10)。

注1)対象は大学進学を希望する高校1~3年生 3,231人、および子どもに大学進学を希望する高校1~3年生の保護者 3,297 人。「高校生と保護者の学習・進路に関する意識調査」(2011)

あなた〔お子さま〕は、大学入試に際して、推薦入試やAO入試を利用しますか。利用について、現在のあなたの考えにもっとも近いものをお選びください。

図5ー1ー9 推薦入試やAO入試の利用についての考え 高校1~3年生とその保護者

わからない・考えたことがない

推薦入試やAO入試の利用を、すでに決めている

推薦入試やAO入試の利用に、とても関心がある

推薦入試やAO入試の利用を決めている・関心がある。

推薦入試やAO入試の利用に、なんとなく関心がある

推薦入試やAO入試を利用するつもりはない

どちらともいえない

16.6

43.1%

13.4

13.117.1

24.4

15.5

(%)

39.3%

高校1~3年生

わからない・考えたことがない

推薦入試やAO入試など「志望書と面接による入試」で合格してほしい

どちらかといえば、センター入試や大学個別の入試など、「学力試験」を経て大学に合格してほしい

どちらかといえば、推薦入試やAO入試など「志望書と面接による入試」で合格してほしい

「志望書と面接による入試」で合格してほしい

センター入試や大学個別の入試など、「学力試験」を経て大学に合格してほしい

(%)

「学力試験」を経て大学に合格してほしい 51.5%

39.3%9.1

23.7

15.6

25.6

25.9

保護者

Page 11: 第5章 高校から大学へ - ベネッセ教育総合研究所84 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013 進路選択 -② 大学進学に対する意識

91

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

8070(%)

2010 40 50 60300

66.6

39.4

7.8

27.1

17.3

28.7

18.4

5.6

18.0

13.0

1.4

6.6

35.5

55.9

26.0

11.6

26.8

12.9

4.0

9.4

10.5

0.9

2.93.4

高校生(1,390)

保護者(1,296)

〔子どもには〕早く進学先を決めたいから〔決めてほしいから〕

一般入試へ向けての受験勉強は大変だから

〔子どもが〕スポーツや文化活動などで優秀な成績を有するから

希望の大学には推薦・AO入試の方が一般入試より入りやすいから

一般入試だと受験勉強や受験料などにお金がかかるから

浪人したくないから〔してほしくないから〕

高校の内部推薦で系列の大学へ進学できるから

高校受験で一般入試を経験していないから

親が〔子どもが〕一般入試よりも推薦・AO入試を望むから

高校の先生に推薦・AO入試をすすめられたから

塾・予備校がすすめるから

その他

注1)複数回答。注2)〔 〕内は保護者に対する設問と選択肢。注3)対象は大学進学を希望する高校1~3年生のうち、推薦入試やAO入試の利用を決めている・関心があると回答した 1,390 人、および子ども

に大学進学を希望する高校1~3年生の保護者のうち、推薦入試やAO入試など「志望書と面接による入試」を希望する保護者 1,296 人。「高校生と保護者の学習・進路に関する意識調査」(2011)

〔お子さまが〕推薦入試やAO入試の利用を決めた・関心を持った理由について、次のなかからあてはまるものすべてをお選びください。

図5ー1ー10 推薦入試やAO入試の利用を決めた・関心を持った理由 高校1~3年生とその保護者

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92 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

❷ 大学受験

❷-① 高校時代の学習時間

一般入試入学者と推薦・AO入試入学者の学習時間は高3になると差が拡大。推薦・AO入試入学者の高3時の学習時間は「1日1時間未満」が約半数。

 一般入試での入学者は、推薦・AO入試での入学者よりも、高1・高2とも、学習時間が「0時間」の比率が低く、平均時間も 0.2時間長い。平均時間の差は高3・4月には 0.6時間、同・9月には 1.7時間にまで拡大する。推薦・AO入試での入学者の学習時間は、「0時間」+「1時間未満」の比率が高1時で約8割、高2時で7割強と減ってはいるものの、高3・4月、9月でも5割前後を占める。また、入試難易度(偏差値)別にみると、偏差値が低いほど、学習時間が少ない傾向にあることがわかる。

あなたが高校生の頃、学校の授業以外で、勉強した日は1日平均で何時間くらい勉強していましたか。塾・予備校、家庭教師での勉強時間も含めてお考えください。

大学1〜4年生図5ー2ー1 1日あたりの学習時間(入試形態別、推薦・AO入試の入試難易度〔偏差値〕別)

高1時

一般入試(2,869)

平均0.9時間

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

(%)

(%)

7時間以上 0.25時間未満 0.9

2.3

2.7

1.7 0.3

6時間未満 0.57時間未満 0.0

推薦・AO入試(1,149)

60以上(225)

50~59(441)

49以下(403)

17.9

0.9 0.3

0.0

0.0

0.0

26.2 54.0 10.3 6.4

55.0 15.0 8.1

平均0.7時間

11.6

0.4

50.7 18.7 12.4 2.7

1.8 0.5

0.5 0.2

0.9

24.0 54.6 12.2 6.1

1.5 0.2

0.2 0.035.5 54.6 4.2 3.7

平均1.1時間

平均0.7時間

平均0.5時間

高2時

一般入試(2,869)

平均1.1時間

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

(%)

(%)

7時間以上 0.55時間未満 1.7

6時間未満 0.7

1.3

4時間未満

1.0 0.3

7時間未満 0.3

推薦・AO入試(1,149)

60以上(225)

50~59(441)

49以下(403)

14.1

0.50.3

22.9 51.7 12.1 7.8 3.3

51.0 16.4 10.8 4.6

平均0.9時間

10.7 41.8 22.2 14.2 5.3 3.1

0.9 0.0

0.7 0.2

0.4

0.9

17.9 54.6 12.9 8.8 3.9

2.0 0.20.0

0.20.033.3 6.7 4.0

平均1.4時間

平均0.9時間

平均0.6時間53.6

1時間未満 2時間未満

2時間未満

3時間未満

3時間未満

4時間未満0時間

1時間未満0時間

0.0

■入試形態別

■入試形態別

Page 13: 第5章 高校から大学へ - ベネッセ教育総合研究所84 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013 進路選択 -② 大学進学に対する意識

93

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

注1)「1日あたりの学習時間」は、「週の平均的な学習日数」×「勉強する日の平均的な学習時間」÷7より算出した。注2)平均時間は、「1時間未満」を「0.5時間」、「~2時間」を「1.5時間」などと置き換えて算出した。注3)大学の入試難易度(偏差値)は進研模試の偏差値基準を用いている。注4)推薦・AO入試入学者の約8割が、高3・12月の時点で合格が決定している。注5)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

高3・4月時

一般入試(2,869)

平均2.1時間

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

(%)

(%)

7時間以上 2.96時間未満 4.5

1.27時間未満

1.9

1.8

1.0

推薦・AO入試(1,149)

60以上(225)

50~59(441)

49以下(403)

8.4

1.6

17.8 38.6 12.7 13.8 8.1 4.4

31.5 14.7 18.2 11.5 7.2

平均1.5時間

7.1 24.4 15.6 19.1 15.6 8.4 5.8

1.4

2.5

2.2

12.2 37.0 14.7 16.1 9.1 5.02.0

4.5 1.5

0.528.0 47.4 9.4 8.7

平均2.4時間

平均1.7時間

平均0.8時間

高3・9月時

一般入試(2,869)

平均3.8時間

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

(%)

(%)

推薦・AO入試(1,149)

60以上(225)

50~59(441)

49以下(403)

4.3

2.416.4 28.6 9.3 13.9 12.4 8.0 4.6 4.2

11.7 8.7 14.9 15.6 14.2 12.1 6.1 12.2

平均2.1時間

6.7 15.1 9.8 14.7 14.7 5.315.6 10.2 8.0

10.7 24.0 9.5 15.4 17.0 8.8 6.1 5.92.5

0.5

0.5

1.026.3 38.5 12.49.4 7.4 4.0

平均3.3時間

平均2.6時間

平均1.2時間

高3・ 月時

一般入試(2,869)

平均4.8時間

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

(%)

(%)

推薦・AO入試(1,149)

60以上(225)

50~59(441)

49以下(403)

3.2

2.425.5 36.7 7.0 8.5 7.7 5.5 3.1 3.6

5.9 5.2 9.3 13.6 14.3 14.6 9.4 24.5

平均1.6時間

12.4 28.0 9.8 9.3 12.4 4.011.6 4.9 7.6

23.1 33.1 7.9 10.2 8.8 5.0 4.1 4.53.2

1.5

0.7

1.034.2 43.2 6.54.7 5.0 3.2

平均2.6時間

平均1.8時間

平均0.9時間

■入試形態別

■入試形態別

0時間 1時間未満 2時間未満 3時間未満 4時間未満

4時間未満 5時間未満 6時間未満 7時間以上

5時間未満

0時間

0時間 2時間未満1時間未満

1時間未満 7時間未満2時間未満 3時間未満

■入試形態別4時間未満 5時間未満 6時間未満 7時間未満 7時間以上

3時間未満

0.00.0

6.112.1 12.214.215.614.98.711.74.3

12

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94 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

❷-② 受験対策の内容

推薦・AO入試での入学者の5人に1人は「受験対策をしなかった」と回答。入試難易度(偏差値)が低いほどその比率は高まる。

 推薦・AO入試での入学者の5人に1人(20.1%)が「受験対策をしなかった」と回答した。入試難易度(偏差値)が低いほどその比率は高まり、偏差値49以下では3割に迫る(図5ー2ー2)。また、受験対策として勉強したことをみると、推薦・AO入試での入学者の半数以上が行っていたのは「面接の準備」(53.6%)のみ。入試に対応した「教科学習」は1〜4割台にとどまり、一般入試での入学者に比べて低くなっている(図5ー2ー3)。

あなたが受験対策を始めた時期は、いつですか。

受験対策を始めた時期以降、受験対策として何を勉強しましたか。

図5ー2ー2 「受験対策をしなかった」人の比率(入試形態別、推薦・AO入試の入試難易度〔偏差値〕別)

図5ー2ー3 受験対策として勉強したこと(入試形態別、入試形態×入試難易度〔偏差値〕別)

大学1〜4年生

大学1〜4年生

注1)複数回答。注2)「受験対策をした」人のうち、「一般入試」入学者(2,665人)と「推薦・AO入試」入学者(918人)のみを分析。注3)〈 〉内は「一般入試」入学者の全体値、《 》内は「推薦・AO入試」入学者の全体値を示している。注4)大学の入試難易度(偏差値)は進研模試の偏差値基準を用いている。注5)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。図5ー2ー2〜3「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

注1)「受験対策」とは、「一般入試の教科学習、推薦・AO入試のための小論文や面接などの準備」を指す。注2)受験対策を始めた時期について、「特になかった・覚えていない・受験対策をしなかった」と回答した比率。注3)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

7.120.1

9.316.1

29.8

(%)

一般入試(2,869)推薦・AO入試(1,149)

60以上(225)50~59(441)49以下(403)

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

■入試形態別

12.4

3.68.2

11.45.3

8.913.1

0.70.61.00.1

3.34.5

28.9

68.649.2

25.1

18.518.6

49.348.9

53.3

センター試験に対応した教科学習

国公立大学二次試験に対応した教科学習

私立大学入試に対応した教科学習

小論文の準備

志願理由書・自己推薦書の作成

面接の準備

プレゼンテーション・ディスカッションの準備

実技(体育・美術・音楽・デザインなど)の準備

〈86.4〉

〈51.6〉

〈49.9〉

〈16.3〉

〈7.4〉

〈8.5〉

〈0.7〉

〈2.4〉

《44.1》

《13.6》

《35.6》

《44.9》

《48.3》

《53.6》

《5.7》

《5.0》

「一般入試」入学者(2,665) 「推薦・AO入試」入学者(918)

90.381.4

64.150.3

31.7

85.6(%) (%)

60以上(956)50~59(1,166)49以下(420)

60以上(204)50~59(370)49以下(283)

12.7

42.637.6

29.338.2

45.447.0

44.147.6

52.740.7

53.062.5

5.46.2

3.51.03.8

9.2

5.7

❷ 大学受験

Page 15: 第5章 高校から大学へ - ベネッセ教育総合研究所84 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013 進路選択 -② 大学進学に対する意識

一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)

(%)

一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)

一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)

一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)

一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)

大学の一般入試

センター入試

指定校推薦

公募制推薦・一般推薦

AO入試

22.4

97.3

0.7

2.5

8.7

15.5

77.0 23.0

84.5

99.3

55.045.0

91.3

8.6

37.2 62.8

97.5

91.4

77.6

受験経験あり

受験経験あり

受験経験あり

受験経験あり

受験経験なし

受験経験なし

受験経験あり 受験経験なし

受験経験なし

2.7

受験経験なし

95

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

❷-③ 経験した入試方法

推薦・AO入試入学者の約9割が大学の一般入試を経験しないまま大学へ進学。センター試験については、推薦・AO入試入学者の8割強が未経験。

 経験した入試方式をみると、推薦・AO入試での入学者が大学の一般入試を経験した比率は1割に満たない。つまり、約9割が一般入試を経験せずに大学へ進学している。センター試験についても、推薦・AO入試での入学者が経験した比率は15.5%にとどまり、経験した比率が8割に迫る一般入試での入学者に比べて著しく低い。また、公募制推薦・一般推薦については、一般入試での入学者のうち8.6%が経験している。

あなたは大学・専門学校受験でどのような入試方法を経験しましたか。受験したすべての大学・専門学校についてお答えください。

注1)複数回答。注2)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

図5ー2ー4 経験した入試方法(入試形態別) 大学1〜4年生

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(%)

「一般入試」入学者(2,869)

49.243.7

7.1

あきらめずに努力し続けた(1,411)

努力し続けたとは言えない(1,254)

受験対策をしなかった(204)

(%)

「推薦・AO入試」入学者(1,149)

38.2

41.7

20.1

あきらめずに努力し続けた(439)

努力し続けたとは言えない(479)

受験対策をしなかった(231)

96 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

❷-④ 「あきらめずに努力し続けた」生徒の比率

一般入試入学者の約5割、推薦・AO入試入学者の4割弱が「あきらめずに努力し続けた」と回答。「努力し続けたとは言えない」層は、入試形態によらず4割強。

 受験対策を振り返って、長い期間「あきらめずに努力し続けた」と回答した比率は、一般入試での入学者で49.2%、推薦・AO入試での入学者では38.2%となった。一般入試での入学者のほうが推薦・AO入試での入学者よりも、長い期間「あきらめずに努力し続けた」人の比率が高いことがわかる。また、「努力し続けたとは言えない」と回答した比率は、一般入試での入学者、推薦・AO入試での入学者ともに4割強であった。

大学受験を終え、受験対策を振り返り、以下の項目についてどのように思いますか。

注1)大学生に大学受験受験期を振り返ってもらい、受験対策を「長い期間あきらめずに努力し続けることができた」かどうかをたずねた設問で、「とてもあてはまる」「まああてはまる」と回答した学生を「あきらめずに努力し続けた」層、「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と回答した層を「努力し続けたとは言えない」層として集計した。

注2)「受験対策をしなかった」層については、P94図5−2−2を参照。注3)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

大学1〜4年生図5ー2ー5 「長い期間あきらめずに努力し続けることができた」(入試形態別)

❷ 大学受験

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97

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたが受験対策を始めた時期は、いつですか。

注1)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」についてはP96図5ー2ー5を参照。注2)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

0

10

20

30

40

高1の終わりまで 高2の終わりまで 高3のはじめ~夏休みくらいまで

高3の夏休み以降~9月

高3の10月以降

「一般入試」入学者 あきらめずに努力し続けた(1,411) 努力し続けたとは言えない(1,254)「推薦・AO入試」入学者 あきらめずに努力し続けた(439) 努力し続けたとは言えない(479)

40.134.9

14.212.6

6.9

28.2 29.6 29.8

12.3

34.2 35.9

32.7

13.0

19.9

8.44.54.5

21.7

11.0

5.8

(%)

図5ー2ー6 受験対策の開始時期(入試形態別×受験に対する態度別)

❷-⑤ 努力し続けた生徒の受験対策の開始時期、受験校

「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど受験対策の開始時期が早く、高2の終わりまでに約半数が始めている。

 入試形態に関わらず、高2まで(「高1の終わりまで」+「高2の終わりまで」)に受験対策を開始した比率は、「あきらめずに努力し続けた」生徒の5割前後を占める。「高3のはじめ〜夏休みくらいまで」に受験対策を始める比率がもっとも高い「努力し続けたとは言えない」生徒よりも、受験対策の開始時期が早いことがわかる(図5ー2ー 6)。また、「あきらめずに努力し続けた」生徒の約8割は、最初に決めた志望校や同レベル以上の大学を受験している(図5ー2ー7)。

大学1〜4年生

1番最初に決定した志望校と実際に受験した大学のうち第1志望の大学を比較して、もっともあてはまるものを1つお答えください。

図5ー2ー7 1番最初に決定した志望校と受験校の比較(受験に対する) 大学1〜4年生

注1)「受験対策をした」人のうち、「一般入試」「推薦・AO入試」入学者(3,583人)のみを分析。注2)「1番最初に自分が行きたい大学・専門学校を決定した時期」を「覚えていない」、「1番最初に決定した志望校」が「専門学校だった」人を除く。注3)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」についてはP96図5ー2ー5を参照。注4)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。図5ー2ー6〜7「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

(%)

あきらめずに努力し続けた(1,802)

努力し続けたとは言えない(1,624)

1番最初に決定した志望校より学力レベル・難易度を下げて、受験した

59.8 10.6 19.99.8

50.3 7.6 31.910.2

1番最初に決定した志望校を受験した

1番最初に決定した志望校より学力レベル・難易度はそれほどかわらないが、別の大学を受験した

1番最初に決定した志望校より学力レベル・難易度を上げて、受験した

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98 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたが高校生の頃、学校の授業以外で、週平均何日くらい勉強していましたか。あてはまるものをそれぞれ1つずつお選びください。

高1時

■推薦・AO入試

(%)

1.35時間未満

7時間以上 0.2

7時間未満 0.0

4時間未満2.8

6時間未満 0.70.5

0.10.0

0.2

0.2

0.50.50.5

あきらめずに努力し続けた(1,411) 13.3 54.1 17.6 9.9

1.8

努力し続けたとは言えない(1,254)

受験対策をしなかった(204)

21.1 57.9 12.1 6.2

2.530.4 43.6 14.7 7.4

平均1.0時間

平均0.7時間

平均0.8時間

(%)2.30.2

0.40.2

1.5

0.00.01.3

あきらめずに努力し続けた(439) 14.4

1.4 0.50.0

3.0

57.9 14.4 9.1

努力し続けたとは言えない(479)

受験対策をしなかった(231)

26.3 58.0 7.9 5.4

1.3 0.448.5 38.1 7.4

平均0.9時間

平均0.6時間

平均0.5時間

■一般入試

高2時

■一般入試

■推薦・AO入試

(%)

1.26時間未満

7時間以上 0.75時間未満 2.3

7時間未満 0.41.0

0.1

0.2

0.5

0.2

0.5

あきらめずに努力し続けた(1,411) 8.5 47.9 18.9 13.3 6.8

2.3

努力し続けたとは言えない(1,254)

受験対策をしなかった(204)

17.5 56.1 14.4 8.2

1.5

2.931.9 41.2 11.8 9.8

平均1.3時間

平均0.9時間

平均0.9時間

(%)1.4

0.42.7

あきらめずに努力し続けた(439) 10.9

0.7 0.0

0.7

0.9

50.6 17.3 13.2 5.2

0.6努力し続けたとは言えない(479)

受験対策をしなかった(231)

22.1 0.2

58.5 9.8 5.0

1.30.40.0

0.047.2 39.8 6.9 3.5

平均1.2時間

平均0.8時間

平均0.5時間

0.6

0時間 1時間未満 2時間未満3時間未満

0時間 1時間未満 2時間未満 3時間未満

4時間未満

0.20.0

0.0

❷-⑥ 努力し続けた生徒の高校時代の学習時間

「あきらめずに努力し続けた」生徒の高校時代の学習時間は高2の頃から徐々に増加し続け、高3・9月には1日平均3〜4時間に達する。

 受験対策を振り返って、長い期間「あきらめずに努力し続けた」と回答した生徒をみると、一般入試入学者、推薦・AO入試入学者のいずれも、高3・9月までは学年が上がるにつれて1日あたりの学習時間「0時間」「1時間未満」の比率が下がり、それ以外の学習時間の比率が高くなっている。平均学習時間も入試形態に関わらず、高1時よりも高2時、高2時よりも高3時のほうが長くなっており、高3時・4月では2時間台、9月には3〜4時間台とさらに伸びている。

❷ 大学受験

大学1〜4年生図5ー2ー8 1日あたりの学習時間(入試形態別、努力し続けたか否か別)

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99

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

注1)「1日あたりの学習時間」は、「週の平均的な学習日数」×「勉強する日の平均的な学習時間」÷7より算出した。注2)平均時間は、「1時間未満」を「0.5時間」、「~2時間」を「1.5時間」などと置き換えて算出した。注3)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」「受験対策をしなかった」についてはP96図5ー2ー5を参照。注4)推薦・AO入試入学者の約8割が、高3・12月の時点で合格が決定している。注5)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

高3・4月時

■一般入試

■推薦・AO入試

(%)

7時間未満 2.07時間以上

0.5

0.8

あきらめずに努力し続けた(1,411) 4.0 23.3 14.2 20.5 15.4 9.4 6.3 4.9

3.1努力し続けたとは言えない(1,254)

受験対策をしなかった(204)

10.1 40.5 14.8 16.6 8.5 5.2

2.0

0.5

0.027.5 32.4 17.6 11.8 3.9 4.4

平均2.6時間

平均1.6時間

平均1.2時間

(%)1.4

1.0

1.0

1.0

0.40.0

あきらめずに努力し続けた(439) 6.6

3.0

2.6

31.7 14.8 19.8 12.1 7.1 3.6

3.3努力し続けたとは言えない(479)

受験対策をしなかった(231)

15.9 45.1 12.7 12.7 7.1

1.3 0.443.3 38.5 8.7 4.8

平均2.1時間

平均1.3時間

平均0.6時間

■一般入試

■推薦・AO入試

(%)

0時間 1.6

あきらめずに努力し続けた(1,411) 5.5 4.9 11.6 17.1 16.4 8.716.0 18.1

努力し続けたとは言えない(1,254)

受験対策をしなかった(204)

4.6 16.4 12.3 15.418.3 12.8 9.1 4.1 6.9

0.521.1 26.0 13.2 16.7 6.9 8.3 3.4 3.9

平均4.5時間

平均3.1時間

平均1.9時間

(%)

2.7

あきらめずに努力し続けた(439) 5.7

2.6 0.0

0.0

19.6 9.1 17.1 16.9 4.810.3 8.7 8.0

2.7努力し続けたとは言えない(479)

受験対策をしなかった(231)

12.9

1.5

32.2 11.1 16.3 12.1 8.6

3.0 0.944.2 38.5 6.1 4.8

平均3.1時間

平均2.0時間

平均0.7時間

■一般入試

■推薦・AO入試

(%)

2.9

2時間未満 2.8

あきらめずに努力し続けた(1,411) 5.5 11.6 14.0 16.5 11.3 34.1

努力し続けたとは言えない(1,254)

受験対策をしなかった(204)

7.2 7.2 12.0 15.516.3 14.1 8.3 16.6

2.9

17.6 20.6 9.3 19.1 10.3 9.3 4.4 6.4

平均5.4時間

平均4.3時間

平均2.4時間

(%)

1.7

あきらめずに努力し続けた(439) 13.2

2.6 1.3

33.3 6.8 11.8 4.110.0 8.0 5.2 7.5

2.1努力し続けたとは言えない(479)

受験対策をしなかった(231)

24.4

1.9

40.9 8.6 8.1 7.7 4.6

3.0 0.40.03.0

51.1 34.6 3.9

平均2.4時間

平均1.4時間

平均0.6時間

1時間未満 2.63時間未満

高3・9月時

高3・ 月時

4時間未満

1時間未満 2時間未満 3時間未満 4時間未満 5時間未満

6時間未満

0時間

1時間未満

2時間未満

3時間未満 4時間未満 5時間未満 6時間未満 7時間未満 7時間以上

0時間 1.55時間未満 6時間未満 7時間未満 7時間以上

12

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100 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたが現在通っている大学へ進学した理由は何ですか。

図5ー2ー9 大学への進学理由(入試形態別、入試形態×受験に対する態度別)

❷-⑦ 大学への進学理由

「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど、「大学で過ごすこと自体が人生経験として貴重」「専門的な勉強・研究がしたい」など前向きな理由で大学に進学。

 現在通っている大学への進学理由をみると、一般入試での入学者、推薦・AO入試での入学者いずれも、「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど、「大学で過ごすこと自体が人生経験として貴重だと思ったから」「専門的な勉強・研究がしたかったから」「幅広い教養を身につけたかったから」をあげる比率は高く、7〜8割を占めている。「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど、前向きな理由で大学に進学する生徒が多いことがわかる。

大学1〜4年生

注1)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%。選択肢は「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」の5段階。

注2)〈 〉内は「一般入試」入学者の全体値、《 》内は「推薦・AO入試」入学者の全体値を示している。注3)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」「受験対策をしなかった」についてはP96図5ー2ー5を参照。注4)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

〈64.7〉

〈74.7〉

〈65.9〉

〈64.3〉

〈53.9〉

〈74.3〉

〈58.9〉

〈46.4〉

《64.4》

《74.1》

《67.8》

《65.2》

《55.8》

《70.9》

《54.0》

《47.0》

「推薦・AO入試」入学者(1,149)「一般入試」入学者(2,869)

(%) (%)

あきらめずに努力し続けた(1,411)努力し続けたとは言えない(1,254)受験対策をしなかった(204)

あきらめずに努力し続けた(439)努力し続けたとは言えない(479)受験対策をしなかった(231)

大学を卒業することが能力のあることの証明になると思ったから

大学で過ごすこと自体が人生経験として貴重だと思ったから

専門的な勉強・研究がしたかったから

幅広い教養を身につけたかったから

社会で活躍するための実力がつくと思ったから

先行き不透明な時代に、大学くらい出ていないといけないと思ったから

将来やりたいことがまだはっきりとしていなかったから

高校卒業後、すぐに社会に出るのが不安だったから

71.962.8

51.1

73.1

58.0

84.572.2

47.6

81.1

65.3

61.842.4

80.9

52.439.0

68.3

73.173.5

61.5

51.554.757.1

47.248.2

44.2

59.149.0

82.170.0

51.5

74.859.6

43.6

73.856.9

44.1

62.547.6

32.4

75.774.8

61.8

59.359.3

53.4

46.148.2

38.2

❷ 大学受験

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101

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

大学受験を終え、受験対策を振り返り、後悔していることはどんなことですか。

注1)複数回答。注2)「受験対策をした」人のうち、「一般入試」「推薦・AO入試」入学者(3,583人)のみを分析。注3)〈 〉内は全体値を示している。注4)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」についてはP96図5ー2ー5を参照。注5)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

あきらめずに努力し続けた(1,850)努力し続けたとは言えない(1,733)

もっとがんばって学力レベル・難易度の高い学校を目指せばよかった〈29.5〉

受験直前の最後のがんばりが足りなかった〈32.0〉

もっと早く高校1年生・2年生の総復習をして基礎固めをしておけばよかった〈42.3〉

もっと苦手科目・苦手分野の勉強をしておけばよかった〈40.5〉

受験対策のやり方をもっと工夫すればよかった〈22.6〉

そもそもの勉強時間が足りなかった〈31.5〉

もっと早くから受験対策を始めればよかった〈30.9〉

もっとふだんの学校の勉強を大切にすればよかった〈27.2〉

0 10 20 30 40 50(%)

22.6

36.8

22.4

42.2

35.7

49.3

35.4

46.0

18.5

27.0

18.7

45.2

23.7

38.5

20.4

34.5

図5ー2ー10 受験対策を振り返って後悔していること(受験に対する態度別)

❷-⑧ 努力し続けられなかった生徒の後悔

努力し続けられなかった生徒ほど、受験を振り返って後悔する比率が高く、「もっと早く基礎固めをしておけばよかった」と悔やむ生徒は5割に迫る。

 「努力し続けたとは言えない」と回答した生徒ほど、受験を振り返って後悔する比率が高い。もっとも高い「もっと早く高校1年生・2年生の総復習をして基礎固めをしておけばよかった」では49.3%で、「あきらめずに努力し続けた」生徒を14ポイント近く上回っている。次いで高かった「もっと苦手科目・苦手分野の勉強をしておけばよかった」「そもそもの勉強時間が足りなかった」はいずれも約45%で、「あきらめずに努力し続けた」生徒に比べて、前者は約10ポイント、後者は約26ポイントの差がある。

大学1〜4年生

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102 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたが高校生の頃、勉強について以下のようなことがどれくらいあてはまりましたか。

注1)複数回答。注2)「一般入試」「推薦・AO入試」入学者(4,018人)のみを分析。注3)〈 〉内は全体値(「受験対策をしなかった」人を含める)を示している。注4)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」についてはP96図5ー2ー5を参照。注5)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

あきらめずに努力し続けた(1,850)努力し続けたとは言えない(1,733)

とにかく問題をたくさん解くことを考えていた〈50.9〉

(%)

61.046.0

44.145.6

34.920.5

65.155.1

11.617.0

55.142.0

45.432.7

26.921.6

21.729.2

23.814.7

20.733.9

13.126.3

38.925.6

重要なところをがんばって丸暗記するようにしていた〈43.5〉

新しい用語が出てきたときに、必ず意味や背景を調べるようにしていた〈26.0〉

問題を解いたときは、いつも必ず自分で答え合わせをした〈57.1〉

問題を解いたときは、答えだけ確認することが多かった〈14.0〉

間違えた問題はどこが間違えているのかを振り返りながら解き直した〈45.9〉

わからない問題があると、まず自分で粘り強く考えた〈37.0〉

わからない問題があると、まず学校の先生や友だちに質問した〈22.9〉

好きな科目ばかり勉強していた〈24.6〉

苦手な科目を中心に勉強していた〈18.2〉

授業に身が入らないことが多かった〈26.8〉

授業でわからなかったことは、学校の先生や友だちに質問した〈30.5〉

授業でわからないことがあっても、そのままにしていた〈19.7〉

0 20 40 60 80

授業中、板書になくても大切だと思ったことはノートに書き留めた〈39.7〉

(%)

45.937.6

19.635.3

20.425.2

29.112.9

17.19.3

16.810.6

25.217.1

57.154.6

27.014.0

19.710.4

25.713.0

40.420.1

28.621.4

テスト前だけ真面目に勉強すれば大丈夫だと思った〈27.5〉

とにかく定期テストでいい点をとることだけを考えていた〈22.7〉

計画を立ててから定期テストの勉強をしていた〈20.1〉

計画どおりに勉強が進まなかったら、計画を練り直した〈12.4〉

授業で学んだことを、すでに知っていることや興味のあることにひきつけて考えた〈12.9〉

学校や部屋の机をきれいにして勉強に取り組んだ〈20.1〉

息抜きや休憩をはさみながら勉強に取り組んだ〈53.3〉

あらかじめ勉強時間を決めて集中して勉強に取り組んだ〈19.3〉

学習時間を確保するために、部活や遊びの時間を減らした/なくした〈14.1〉

学習時間を確保するために、自分の生活パターンを見直した〈17.8〉

自分なりのご褒美を用意して勉強に取り組んだ〈23.6〉

将来(大学進学など)のことを考え、勉強に取り組んだ〈28.2〉

0 20 40 60 80

インターネットや書籍などで効果的な勉強法について調べた〈12.6〉

14.112.6

図5ー2ー11 高校時代のふだんの勉強方法(受験に対する態度別)

❷-⑨ 努力し続けた生徒のふだんの勉強方法と受験対策

「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど、「必ず自分で答え合わせをした」。受験対策として「目標を高く保つ」など自分を動機づける努力を行っている。

 高校時代のふだんの勉強法をみると、「あきらめずに努力し続けた」生徒は「とにかく問題をたくさん解くことを考えていた」「問題を解いたときは、いつも必ず自分で答え合わせをした」と回答する比率が6割を超え、「努力し続けたとは言えない」生徒よりも10〜15ポイント高い(図5ー2ー11)。また、受験対策の方法としては「受験のための基礎固め」「苦手科目・苦手分野を克服すること」に力を入れた比率が約7割ともっとも高い。さらに「目標を高く保つ」など自分を動機付ける努力も行っているようだ(図5ー2ー12)。

大学1〜4年生

❷ 大学受験

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103

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

受験対策を始めた時期以降の受験対策について、以下の項目はどれくらいあてはまりましたか。

注1)「受験対策をした」人のうち、「一般入試」「推薦・AO入試」入学者(3,583人)のみを分析。注2)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%。選択肢は「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」

「まったくあてはまらない」の5段階。注3)〈 〉内は全体値を示している。注4)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」についてはP96図5ー2ー5を参照。注5)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

過去問を繰り返し解くことにより志望校の出題傾向をつかもうとした

〈62.1〉

(%)

68.7

55.0

63.2

44.0

70.1

52.6

70.8

49.0

64.9

38.0

63.6

34.7

57.4

31.0

49.0

29.7

64.9

54.3

57.4

31.0

55.1

33.0

過去問を実際の入試と同じ条件(制限時間など)で解くことにより入試本番の雰囲気に慣れようとした〈53.9〉

高校1年生・2年生で習う学習内容の総復習を行い受験のための

基礎固めに力を入れた〈61.6〉

苦手科目・苦手分野を克服することに力を入れた〈60.3〉

基礎固めや苦手克服を早期に行うなど、時期により勉強の力のおきどころを工夫した〈51.9〉

すきま時間を活用することで学習の定着や効率を上げようとした

〈49.7〉

朝勉強するなど、集中できる時間や場所を選んで勉強するようにした

〈44.6〉

受験に必要な知識やテクニックを中心に、効率的に勉強した〈39.7〉

入試に必要な科目をできるだけ絞り込んで集中的に勉強した〈59.8〉

生活のリズムを整えるようにした(起床・就寝時刻、勉強時間を

決めるなど)〈44.6〉

テレビや携帯・インターネット、友だちとの遊びなどを

控えるようにした〈44.4〉

0 20 40 60 80

模試などを活用することにより自分の実力と志望校とのギャップを

知ろうとした〈60.6〉

(%)

69.0

51.6

55.0

52.7

55.6

55.8

61.1

54.4

52.5

27.2

60.6

61.0

37.7

29.8

28.3

34.2

33.8

34.0

32.1

36.2

入試本番に慣れるためにたくさん模試を受けた〈46.6〉

模試の判定に振り回されずに自分のやり方を信じて

勉強するようにした〈41.6〉

模試や定期テストで間違えた問題を繰り返し解いた〈42.4〉

入試でよく出題される問題・課題の基本的な解法パターンをたくさん暗記した〈45.3〉

自分に合った教材を何度も繰り返した〈47.9〉

テストの解法テクニック(簡単な問題から手をつけるなど)を

意識して身につけた〈44.5〉

周囲の友だちなど、ライバルに負けたくないと自分を追い込んだ〈40.3〉

目標(志望校など)を高く保つことにより自分を奮い立たせた〈46.8〉

大学合格や大学生活を思い描いてやる気を出した〈49.0〉

0 20 40 60 80

あきらめずに努力し続けた(1,850)努力し続けたとは言えない(1,733)

図5ー2ー12 受験対策の方法 大学1〜4年生

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104 Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたの大学生活について、以下の項目はどの程度あてはまりますか。

図5ー2ー13 大学生活について思うこと (入試形態別、入試形態×受験に対する態度別)

❷-⑩ 大学生活について思うこと

入試形態によらず、「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど、大学生活に対する満足や意欲が高い。

 入試形態によらず、すべての項目で、「あきらめずに努力し続けた」生徒の比率が、それ以外の生徒の比率を上回った。「授業がきっかけで、もっと詳しく知りたいと感じたり、新たな興味・関心が湧いたりする」比率は8割前後、「大学の勉強が楽しい」比率は7割台であり、いずれも「努力し続けたとは言えない」生徒よりも10ポイント以上高い。「あきらめずに努力し続けた」生徒ほど、大学生活への満足や意欲が高いことがわかる。とくに推薦・AO入試での入学者にその傾向が強い。

大学1〜4年生

注1)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%。選択肢は「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」の5段階。

注2)〈 〉内は「一般入試」入学者の全体値、《 》内は「推薦・AO入試」入学者の全体値を示している。注3)「あきらめずに努力し続けた」「努力し続けたとは言えない」「受験対策をしなかった」についてはP96図5ー2ー5を参照。注4)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)

〈62.9〉 《61.2》

「推薦・AO入試」入学者(1,149)「一般入試」入学者(2,869)(%) (%)

あきらめずに努力し続けた(1,411)努力し続けたとは言えない(1,254)受験対策をしなかった(204)

あきらめずに努力し続けた(439)努力し続けたとは言えない(479)受験対策をしなかった(231)

大学の勉強が楽しい

〈72.3〉 《70.8》授業がきっかけで、もっと詳しく知りたいと感じたり、新たな興味・関心が湧いたりする

〈56.3〉 《56.0》教えを受けたい教授・講師がいる

〈52.6〉 《48.7》勉強や研究を続けていくことに対して喜びや自信を感じる

〈34.6〉 《36.3》大学で本当にやりたいことがみつかった

〈34.6〉 《35.5》大学で本当にやりたかったことに打ちこめている

〈44.8〉 《43.1》将来つきたい仕事や目標が自分の中で明確になっている

〈42.1〉 《40.7》将来つきたい仕事や目標に少しずつ近づいていると感じる

〈30.6〉 《32.7》自分のことを認めてくれる大学の教授・講師がいる

〈57.0〉 《57.4》自分のことを認めてくれる大学の友人がいる

71.0 75.656.9 57.6

43.6 41.1

78.4 82.968.3 68.5

54.4 52.4

64.7 68.3 49.8 51.8

37.7 41.6

63.1 67.944.3 39.2

30.4 31.6

43.1 51.927.5 28.8

19.6 22.1

43.2 49.727.3 28.8

20.1 22.5

52.2 57.439.2 36.7

27.5 29.0

50.8 54.934.5 35.9

28.4 23.8

38.8 45.323.2 25.1

19.6 24.7

66.1 73.350.6 49.7

32.8 43.3

❷ 大学受験

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105

第5章 高校から大学へ

Benesse教育研究開発センター 高校データブック2013

あなたは大学1年生の頃、以下の勉強を1週間に平均して何時間くらい行っていましたか。

❷-⑪ 大学入学後(1年生時)の学習時間

大学から出された課題・レポートにあてる時間は週平均4時間程度にとどまる。4割前後の大学生は自主的な学習を「ほとんどしていない」と回答。

 大学から出された課題・レポートにあてる時間は、一般入試での入学者、推薦・AO入試での入学者ともに、週平均4時間程度にとどまる。入試難易度(偏差値)が下がるほど、平均時間も少なくなるが、全体的に大学生が学習にあてる時間は多いとは言えない。また、自主的な学習にあてる時間は週平均3時間に満たない。さらに、「ほとんどしていない」と4割前後が回答している。入試形態や入試難易度によらず、大学入学後の学習習慣に課題がありそうだ。

大学から出された課題、レポート 自主的な学習

一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)

ほとんどしていない 3時間未満 ~5時間くらい~10時間くらい ~20時間くらい それ以上

ほとんどしていない 3時間未満 ~5時間くらい~10時間くらい ~20時間くらい それ以上

■入試形態別

■一般入試の入試難易度(偏差値)別

平均4.0時間

平均4.1時間

3.92.3

5.12.2

44.28.7

42.710.5

28.5 12.4

27.6 11.7

(%)一般入試(2,869)

推薦・AO入試(1,149)

6.7■入試形態別

平均2.7時間

平均2.5時間

4.2

5.8

6.7

5.0

1.5

2.62.5

1.92.3

39.7

42.4

35.2 13.3

35.5 13.6

(%)

60以上(1,001)

50~59(1,239)

49以下(487)

平均4.2時間

平均4.0時間

4.22.5

4.02.1

42.29.4

44.28.2

28.1 13.7

28.6 12.9

(%)

平均3.6時間 3.11.6

7.6 30.6 9.048.0

■一般入試の入試難易度(偏差値)別

60以上(1,001)

50~59(1,239)

49以下(487)

平均3.2時間

平均2.5時間

3.63.0

2.32.1

37.5

41.3

33.7 14.7 7.6

36.2 12.3

(%)

平均2.5時間 2.11.8

39.6 13.1 7.236.1

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

60以上(225)

50~59(441)

49以下(403)

平均5.2時間

平均4.3時間

2.6

5.22.6

35.66.2

42.99.1

28.9 17.8 8.9

27.0 13.4

(%)

平均3.4時間 3.21.7

13.9 27.8 7.745.7

■推薦・AO入試の入試難易度(偏差値)別

60以上(225)

50~59(441)

49以下(403)

平均3.8時間

平均2.3時間 2.90.9

33.3

40.1

37.3 15.6

37.2 13.8

(%)

平均2.1時間 0.72.5

33.0 12.949.4

2.24.9

大学1〜4年生図5ー2ー14 1週間あたりの学習時間(入試形態別、入試形態×入試難易度〔偏差値〕別)

注1)平均時間は、「ほとんどしていない」を「0時間」、「3時間未満」を「1.5時間」などと置き換えて算出した。注2)大学の入試難易度(偏差値)は進研模試の偏差値基準を用いている。注3)対象は大学1~4年生(短大生・附属高校推薦による入学者を除く)。( )内はサンプル数。

「大学生が振り返る大学受験調査」(2012)