第108回 トラック運送業界の景況感(速報)公益社団法人...

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公益社団法人 全日本トラック協会 第108回 トラック運送業界の景況感(速報) 業況判断指数(日銀短観12月調査)は、中国経済を中心とした世界経済の減速や消費税増税 (10/1)による消費落ち込みを受け、大企業・製造業の多くの業種で下押しされ、4四半期連 続で悪化し、平成25年3月調査以来の低水準となった。 こうしたなか、令和元年10月~12月期のトラック運送業の景況感は、運賃・料金の水準はプ ラス圏を維持したものの、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減等により輸送数量は減少 し、その結果、営業収入及び経常利益が悪化基調に転換したことから、業界の景況感は▲52.3 となり、前回(▲27.3)から25.0ポイント悪化した。 なお、今後の見通しは、世界経済の動向、中東情勢による燃料価格の上昇圧力、消費税増税 による輸送数量減少、新型コロナウイルス蔓延による経済活動への悪影響など、不透明な経営 環境が続く見通しを反映し、業界の景況感は▲61.4(今回▲52.3)と9.1ポイント悪化する見 込みである。 令和 2 年 2 月 13 日 令和元年10月~12月期

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公益社団法人 全日本トラック協会

第108回

ト ラ ッ ク 運 送 業 界 の 景 況 感 ( 速 報 )

業況判断指数(日銀短観12月調査)は、中国経済を中心とした世界経済の減速や消費税増税

(10/1)による消費落ち込みを受け、大企業・製造業の多くの業種で下押しされ、4四半期連

続で悪化し、平成25年3月調査以来の低水準となった。

こうしたなか、令和元年10月~12月期のトラック運送業の景況感は、運賃・料金の水準はプ

ラス圏を維持したものの、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減等により輸送数量は減少

し、その結果、営業収入及び経常利益が悪化基調に転換したことから、業界の景況感は▲52.3

となり、前回(▲27.3)から25.0ポイント悪化した。

なお、今後の見通しは、世界経済の動向、中東情勢による燃料価格の上昇圧力、消費税増税

による輸送数量減少、新型コロナウイルス蔓延による経済活動への悪影響など、不透明な経営

環境が続く見通しを反映し、業界の景況感は▲61.4(今回▲52.3)と9.1ポイント悪化する見

込みである。

令和 2 年 2 月 13 日

令和元年10月~12月期

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1 業界の景況感:今回(令和元年10月~12月期)の概況と今後の見通し

業界の景況感

・今後はやや悪化する見込み。

今回の状況

今後の見通し

・前回より25.0ポイント悪化した。

0.7 

0.2 

0.0 

10.8 

8.2 

6.7 

53.0 

39.8 

33.7 

31.4 

42.7 

51.3 

4.1 

9.1 

8.4 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に好転 やや好転 変化なし やや悪化 大幅に悪化

(‐27.3)

(‐52.3)

(‐61.4)

(注1)各グラフ(3段の横棒グラフ)の上段は前回(R1.7月~9月期)の状況、中段は今回(R1.10月~12月期)の状況、下段は今後(R2.1月~3

月期)の見通しを示す。いずれも前年同期比の回答である。

(注2)各グラフ(3段の横棒グラフ)の構成比は四捨五入のため、合計が100にならない場合がある。

(注3)各グラフ(3段の横棒グラフ)右側にあるカッコ内は判断指数。各判断指数は、各設問の回答に対し、「大幅に増加・上昇・好転、労働力

不足」は+2、「やや増加・上昇・好転、労働力不足」は+1、「横ばい」は0、「やや減少・低下・悪化、労働力過剰」は-1、「大幅に減少・低下・悪

化、労働力過剰」は-2の点数に置き換え、平均を100倍することにより各判断指数を算出している。

A(設問Aの回答者数)=a1+a2+a3+a4+a5(設問Aの選択肢1~5の回答数の和)

指標={(+2×a1)+(+1×a2)+(0×a3)+(-1×a4)+(-2×a5)}÷A×100

• 業界の景況感は、「好転」とした事業者は8.4%(前回11.5%)、「悪化」とした事業者は51.8%

(前回35.5%)で、判断指標は▲52.3となり、前回(▲27.3)から25.0ポイント悪化した。

• 業界の景況感の今後の見通しは、▲61.4(今回▲52.3)と9.1ポイント悪化する見込みである。

-27.3

-52.3

-61.4

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

トラック運送業界の景況感の推移(H20以降)

-1-

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・前回より3.2ポイント低下した(不足感が弱くなった)。

・今後はやや水準を上げる見込み。

・前回より4.3ポイント低下した。

・今後は水準を下げる見込み。

実車率

雇用状況(労働力の不足感)

採用状況

2 共通の概況①:今回(令和元年10月~12月期)の状況と今後の見通し

今回の状況

今後の見通し

実働率

・前回より22.3ポイント悪化した。

・今後は水準をやや下げる見込み。

・前回より23.1ポイント悪化した。

・今後は水準を僅かに下げる見込み。

0.9 

1.0 

0.7 

19.4 

11.5 

8.3 

55.8 

51.1 

52.9 

20.1 

30.4 

33.0 

3.7 

5.9 

5.1 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に上昇 やや上昇 横ばい やや低下 大幅に低下

(‐6.4)

(‐28.7)

(‐33.5)

0.9 

0.7 

0.2 

17.5 

10.4 

9.0 

60.0 

54.5 

54.8 

18.9 

28.9 

31.0 

2.8 

5.6 

5.1 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に上昇 やや上昇 横ばい やや低下 大幅に低下

(‐5.3)

(‐28.4)

(‐31.8)

21.3 

19.7 

24.1 

45.7 

44.3 

43.9 

30.2 

34.3 

29.9 

2.3 

1.5 

2.0 

0.5 

0.2 

0.0 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

不足 やや不足 適当 やや過剰 過剰

(85.0)

(81.8)

(90.1)

1.6 

1.0 

0.3 

17.7 

15.3 

12.3 

59.7 

62.2 

61.4 

18.0 

18.1 

21.2 

3.0 

3.4 

4.8 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 変わらない やや減少 大幅に減少

(‐3.2)

(‐7.5)

(‐17.7)

(注4)雇用状況については、上段は前回(R1.7月~9月期)の状況、中段は今回(R1.10月~12月期)の状況、下段は今後(R2.1月~3月期)

の見通しを示しているが、前回及び今回は前年同期比ではなく「その期の状況」を、見通しは「前年同期比の見通し」を集計している。

• 実働率は▲28.7(前回▲6.4)と22.3ポイント悪化、実車率は▲28.4(前回▲5.3)と23.1ポイント悪

化し、前回と比較して輸送効率は悪化した。

• 採用状況は▲7.5(前回▲3.2)と4.3ポイント低下。雇用状況(労働力の不足感)は81.8(前回

85.0)と3.2ポイント低下し、労働力の不足感は弱まった。

• 実働率は▲33.5(今回▲28.7)と4.8ポイント悪化、実車率は▲31.8(今回▲28.4)と3.4ポイント悪

化し、輸送効率は悪化する見込みである。

• 採用状況は▲17.7(今回▲7.5)と10.2ポイント低下する見込みである。雇用状況(労働力の不

足感)は90.1(今回81.8)と8.3ポイント上昇し、労働力の不足感は強まる見込みである。

-2-

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【調査の概要】

※一部回答事業者の重複あり

貨物の再委託(下請運送会社への委託割合)

経常損益

特積

3 共通の概況②:今回(令和元年10月~12月期)の状況と今後の見通し

今回の状況

今後の見通し

所定外労働時間

・前回より11.2ポイント減少した。

・今後も今回とほぼ同様の水準の見込み。

・前回より12.8ポイント減少した。

・今後も今回とほぼ同様の水準の見込み。

・前回より25.2ポイント悪化した。

・今後は水準をやや下げる見込み。

69

一般

563

回答事業者全体

591

1.5 

1.7 

1.0 

16.7 

12.0 

11.0 

64.0 

61.1 

62.9 

14.7 

20.7 

20.9 

3.1 

4.5 

4.1 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 変わらない やや減少 大幅に減少

(‐1.3)

(‐14.1)

(‐16.0)

1.2 

0.5 

0.0 

23.7 

17.5 

11.9 

43.1 

36.7 

38.6 

26.9 

36.0 

43.2 

5.1 

9.3 

6.3 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に好転 やや好転 変化なし やや悪化 大幅に悪化

(‐11.0)

(‐36.2)

(‐43.9)

0.4 

0.7 

0.7 

11.6 

7.6 

7.7 

58.9 

55.7 

54.6 

26.5 

32.4 

34.7 

2.6 

3.6 

2.4 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(-19.4)

(-30.6)

(-30.4)

平成5年3月より開始、以降3カ月ごとに実施。第108回

調査は、令和2年1月1日に、モニターに対して調査開

始、令和2年1月31日回収分までを集計。

• 所定外労働時間は▲30.6(前回▲19.4)と11.2ポイント減少し、貨物の再委託(下請運送会社

への委託割合)は▲14.1(前回▲1.3)と12.8ポイント減少した。

• 経常損益は▲36.2(前回▲11.0)と25.2ポイント悪化した。

• 所定外労働時間は▲30.4(今回▲30.6)と0.2ポイント増加、貨物の再委託は▲16.0(今回

▲14.1)と1.9ポイント減少する見込みである。

• 経常損益は▲43.9(今回▲36.2)と7.7ポイント悪化し、経常損益の水準は落込む見込みである。

-3-

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輸送数量

営業収入(売上高)

・前回より32.3ポイント悪化した。

・今後も今回とほぼ同様の水準の見込み。

・前回より32.6ポイント悪化した。

4 一般貨物:今回(令和元年10月~12月期)の状況と今後の見通し

今回の状況

今後の見通し

・今後は水準をやや下げる見込み。

・前回より5.1ポイント悪化した。

・今後は水準を下げる見込み。

営業利益

運賃・料金の水準

・今後は水準を僅かに下げる見込み。

・前回より28.4ポイント悪化した。

1.3 

0.7 

0.2 

22.4 

13.9 

8.7 

46.2 

38.2 

44.7 

25.7 

37.4 

39.7 

4.4 

9.8 

6.7 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐9.3)

(‐41.6)

(‐44.0)

1.5 

0.7 

0.0 

27.7 

17.5 

11.4 

41.2 

34.8 

42.4 

25.0 

39.1 

41.0 

4.5 

7.9 

5.2 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐3.4)

(‐36.0)

(‐40.1)

1.3 

0.5 

0.0 

24.9 

16.6 

9.4 

41.2 

34.6 

42.1 

27.1 

40.0 

41.7 

5.5 

8.3 

6.9 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐10.5)

(‐38.9)

(‐46.0)

0.8 

0.7 

0.2 

27.4 

23.3 

15.0 

64.0 

66.9 

75.2 

6.6 

7.8 

7.8 

1.3 

1.3 

1.8 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に上昇 やや上昇 横ばい やや下落 大幅に下落

(19.6)

(14.5)

(4.0)

• 一般貨物では、運賃・料金の水準は14.5(前回19.6)と5.1ポイント悪化と落ち込んだがプラス圏

を維持したものの、輸送数量は▲41.6(前回▲9.3)と32.3ポイント悪化したことが影響し、営業収

入(売上高)は▲36.0(前回▲3.4)と32.6ポイントの悪化となった。

• 営業利益は▲38.9(前回▲10.5)と28.4ポイント悪化した。

• 一般貨物では、輸送数量は▲44.0(今回▲41.6)と2.4ポイント悪化、運賃・料金の水準は4.0(今

回14.5)と10.5ポイント悪化することを受け、営業収入(売上高)は▲40.1(今回▲36.0)と4.1ポイ

ント悪化する見込みである。

• 営業利益は▲46.0(今回▲38.9)と7.1ポイント悪化の見込みである。

-4-

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・前回より1.1ポイント悪化した。

・今後は水準を僅かに下げる見込み。

・前回より1.0ポイント悪化した。

・今後は水準を僅かに下げる見込み。

・前回より6.9ポイント改善した。

・今後は水準を下げる見込み。

・前回より6.4ポイント改善した。

・今後は水準を下げる見込み。

営業収入(売上高)

営業利益

運賃・料金の水準

5 宅配貨物:今回(令和元年10月~12月期)の状況と今後の見通し

今回の状況

今後の見通し

輸送数量

0.0 

0.0 

0.0 

10.3 

10.5 

5.3 

46.2 

44.7 

50.0 

33.3 

34.2 

36.8 

10.3 

10.5 

7.9 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐43.6)

(‐44.7)

(‐47.4)

2.6 

0.0 

0.0 

7.7 

15.8 

13.2 

48.7 

39.5 

39.5 

30.8 

34.2 

39.5 

10.3 

10.5 

7.9 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐38.5)

(‐39.5)

(‐42.1)

0.0 

0.0 

0.0 

7.7 

23.7 

10.5 

53.8 

28.9 

39.5 

30.8 

39.5 

44.7 

7.7 

7.9 

5.3 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐38.5)

(‐31.6)

(‐44.7)

7.7 

2.6 

2.6 

38.5 

47.4 

31.6 

48.7 

50.0 

60.5 

2.6 

0.0 

5.3 

2.6 

0.0 

0.0 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に上昇 やや上昇 横ばい やや下落 大幅に下落

(46.2)

(52.6)

(31.6)

• 宅配貨物では、輸送数量は▲47.4(今回▲44.7)と2.7ポイント悪化、運賃・料金の水準は31.6

(今回52.6)と21.0ポイント悪化し、営業収入(売上高)は▲42.1(今回▲39.5)と2.6ポイント悪化す

る見込みである。

• 営業利益は▲44.7(今回▲31.6)と13.1ポイント悪化する見込みである。

• 宅配貨物では、輸送数量は▲44.7(前回▲43.6)と1.1ポイント悪化、運賃・料金の水準は52.6

(前回46.2)と6.4ポイント改善し、営業収入(売上高)は▲39.5(前回▲38.5)と1.0ポイント悪化と

横ばいの傾向となった。

• 営業利益は▲31.6(前回▲38.5)と6.9ポイント改善した。

※ 宅配貨物に関する回答事業者は一部に限定され、またサンプル数が少ないため、上記調査結果は宅配貨物を網羅的に評価した結果となっていない。

-5-

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営業収入(売上高)

営業利益

運賃・料金の水準

・前回より66.1ポイント悪化した。

・今後は水準をやや下げる見込み。

6 宅配以外の特積貨物:今回(令和元年10月~12月期)の状況と今後の見通し

今回の状況

今後の見通し

輸送数量

・前回より56.4ポイント悪化した。

・今後は水準を上げる見込み。

・前回より51.7ポイント悪化した。

・今後は水準を下げる見込み。

・前回より5.9ポイント改善した。

・今後は水準を下げる見込み。

0.0 

0.0 

0.0 

15.9 

3.3 

5.0 

40.6 

28.3 

20.0 

39.1 

45.0 

68.3 

4.3 

23.3 

6.7 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐31.9)

(‐88.3)

(‐76.7)

0.0 

0.0 

0.0 

21.7 

10.0 

0.0 

49.3 

28.3 

28.3 

24.6 

50.0 

63.3 

4.3 

11.7 

8.3 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐11.6)

(‐63.3)

(‐80.0)

4.3 

0.0 

0.0 

20.3 

8.3 

1.7 

44.9 

25.0 

25.0 

24.6 

51.7 

66.7 

5.8 

15.0 

6.7 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に増加 やや増加 横ばい やや減少 大幅に減少

(‐7.2)

(‐73.3)

(‐78.3)

2.9 

1.7 

0.0 

40.6 

48.3 

25.0 

50.7 

43.3 

65.0 

4.3 

6.7 

10.0 

1.4 

0.0 

0.0 

0% 20% 40% 60% 80% 100%

前回

今回

見通

大幅に上昇 やや上昇 横ばい やや下落 大幅に下落

(39.1)

(45.0)

(15.0)

• 宅配以外の貨物では、輸送数量は▲76.7(今回▲88.3)と11.6ポイント改善するが、運賃・料金

の水準は15.0(今回45.0)と30.0ポイント悪化することを受け、営業収入(売上高)は▲80.0(今回

▲63.3)と16.7ポイント悪化する見込みである。

• 営業利益は▲78.3(今回▲73.3)と5.0ポイント悪化する見込みである。

• 宅配以外の貨物では、運賃・料金の水準は45.0(前回39.1)と5.9ポイント改善したものの、輸送

数量が▲88.3(前回▲31.9)と56.4ポイント悪化したことを受け、営業収入(売上高)は▲63.3(前

回▲11.6)と51.7ポイント悪化した。

• 営業利益は▲73.3(前回▲7.2)と66.1ポイント悪化した。

-6-

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(注5)規模別分類

   大規模事業者:101両以上   中規模事業者:21両以上100両以下   小規模事業者:20両以下

(注6)品目別分類

   消費関連貨物:農水産品、食料工業品、日用品など

   建設関連貨物:林産品、砂利、砂、石材、建設用資材、窯業品(セメント等)など

   機械関連貨物:電気機械(家電含む)、輸送機械(自動車等)など

   その他貨物:石炭、原油、石油、化学、紙・パルプなど

   品目別業界の景況感に関する指標は、「一般貨物」の輸送品目について1位の回答を反映している。

7 事業者特性別の特徴①:規模別・品目別 業界の景況感

規 模(注5)

品 目(注6)

▲21.1▲14.8

▲24.3

▲42.1▲ 46.1 ▲ 43.4

▲ 59.0▲ 53.6▲ 52.7

▲ 62.2▲ 66.1

▲ 63.7

-85

-65

-45

-25

-5

15

消費関連貨物 建設関連貨物 機械関連貨物 その他貨物

前回 今回 見通し

品目別 業界の景況感に関する指標(一般貨物)

▲20.2

▲57.0▲58.9

▲33.7

▲54.4

▲64.1

▲22.4

▲46.7

▲58.9

-80

-60

-40

-20

0

20

H30.

1~3月期 4~6月期 7~9月期 10~12月期

H31.

1~3月期 4~6月期

R1.

7~9月期 10~12月期

R2.

1~3月期

(見通し)

大規模

中規模

小規模

事業規模別 業界の景況感に関する指標の推移(H30.1~3月期より)

• 「消費関連貨物」 : ▲46.1(前回▲21.1)と25.0ポイント悪化、今後は▲52.7と6.6ポイント悪化する見通し。

• 「建設関連貨物」 : ▲43.4(前回▲14.8)と28.6ポイント悪化、今後は▲62.2と18.8ポイント悪化する見通し。

• 「機械関連貨物」 : ▲59.0(前回▲24.3)と34.7ポイント悪化、今後は▲66.1と7.1ポイント悪化する見通し。

• 「その他貨物」 : ▲53.6(前回▲42.1)と11.5ポイント悪化、今後は▲63.7と10.1ポイント悪化する見通し。

• 大規模事業者 : ▲57.0(前回▲20.2)と36.8ポイント悪化、今後は▲58.9と1.9ポイント悪化する見通し。

• 中規模事業者 : ▲54.4(前回▲33.7)と20.7ポイント悪化、今後は▲64.1と9.7ポイント悪化する見通し。

• 小規模事業者 : ▲46.7(前回▲22.4)と24.3ポイント悪化、今後は▲58.9と12.2ポイント悪化する見通し。

-7-

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(注7)地域分類は地方運輸局管轄地域区分に基づく。なお、グラフは一般貨物の事業者のみ集計している。

(注8)事業形態の分類は、「一般貨物」及び「宅配貨物」「宅配以外の特積貨物」である。

7 事業者特性別の特徴②:地域別・事業形態別 業界の景況感等

地域(注7)

事業形態別(注8)

‐13.6

‐46.2

‐27.3‐33.3 ‐33.3

‐40.4

‐8.9‐2.9

‐18.6‐19.5

‐59.3

‐49.2 ‐51.0

‐67.1

‐53.3

‐44.0

‐34.6‐39.6

‐50.0

‐74.6

‐53.0

‐86.0

‐61.8

‐56.0

‐46.0 ‐46.2‐52.1

-100

-90

-80

-70

-60

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

北海道 東北 関東 北陸信越 中部 近畿 中国 四国 九州

前回 今回 見通し

地域別 業界の景況感に関する指標(一般貨物)

‐14.1 

0.0 

‐20.6 

‐27.8 ‐31.6 

‐33.3 ‐32.9 

‐34.2 ‐33.3 

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

実働率

‐14.4 

5.4 

‐14.7 

‐27.5 ‐26.3 

‐33.3‐30.9  ‐26.3  ‐28.3 

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

実車率

‐4.5 

16.2 

‐8.8 ‐9.1 

13.2 5.0 

‐18.1 ‐18.4 

‐20.0 

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

採用状況

‐27.7 

‐56.8 ‐60.3 

‐28.3 

‐50.0 ‐55.0 

‐29.5 

‐50.0 

‐38.3 

-70-60-50-40-30-20-10

01020304050

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

所定外労働時間

‐5.5 

‐18.9 

0.0 

‐13.6 

‐21.1 

‐1.7 

‐15.9 

‐26.3 

‐6.7 

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

貨物の再委託

‐11.5 ‐5.4 

‐26.5 ‐33.5 

‐63.2 ‐70.0 

‐41.1 

‐65.8 

‐73.3 -80-70-60-50-40-30-20-10

01020304050

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

経常損益

‐28.9 ‐18.9 

‐45.6 ‐49.4 

‐86.8  ‐86.7 

‐58.9 

‐76.3 ‐85.0 

-100-90-80-70-60-50-40-30-20-10

01020304050

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

業界の景況感

90.3 91.9 

105.9 

82.2  81.6  80.0 

90.7 86.8 

91.7 

0

20

40

60

80

100

120

一般貨物 宅配貨物 宅配以外

前回 今回 見通し

雇用状況(労働力の不足感)

• 一般貨物の景況感を地域別にみると、全ての地域で水準を下げている。

• 来期の景況感の見通しは、中部が水準を上げ、中部を除く全ての地域で水準を下げる見通しである。

• 「一般貨物」、「宅配貨物」、「宅配以外」の全てにおいて、輸送数量の悪化を受け、輸送効率(実働率及

び実車率)が悪化し、経常損益は悪化し、業界の景況感は悪化した。

• 「一般貨物」、「宅配貨物」、「宅配以外」の全てにおいて、経常損益及び業界の景況感は悪化ないしは、

横ばい傾向の見通しで、厳しい経営環境が予見される。

-8-

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8 業況判断指標の推移(平成20年~令和2年第1四半期見通し)

共通の概況①

-6.4

-28.7

-33.5

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

実働率

-5.3

-28.4

-31.8

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

実車率

85.081.8

90.1

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

120

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

雇用状況

-3.2

-7.5

-17.7

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

採用状況

-9-

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8 業況判断指標の推移(平成20年~令和2年第1四半期見通し)

共通の概況②

-11.0

-36.2

-43.9

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

経常損益

-27.3

-52.3

-61.4

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

業界の景況感

-19.4

-30.6

-30.4

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

所定外労働時間

-1.3

-14.1

-16.0

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

貨物の再委託

-10-

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8 業況判断指標の推移(平成20年~令和2年第1四半期見通し)

一般貨物

-9.3

-41.6

-44.0

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

一般貨物・輸送数量

-10.5

-38.9

-46.0

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

一般貨物・営業利益

19.6

14.5

4.0

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

一般貨物・運賃料金の水準

-3.4

-36.0

-40.1

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

一般貨物・営業収入

-11-

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8 業況判断指標の推移(平成20年~令和2年第1四半期見通し)

宅配貨物

-38.5

-31.6

-44.7

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配貨物・営業利益

46.2

52.6

31.6

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配貨物・運賃料金の水準

-43.6-44.7

-47.4

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配貨物・輸送数量

-38.5-39.5

-42.1

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配貨物・営業収入

-12-

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8 業況判断指標の推移(平成20年~令和2年第1四半期見通し)

宅配以外の特積貨物

-31.9

-88.3

-76.7

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配以外の特積貨物・輸送数量

-11.6

-63.3

-80.0

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配以外の特積貨物・営業収入

-7.2

-73.3

-78.3

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配以外の特積貨物・営業利益

39.1

45.0

15.0

-140

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

H20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 R2

宅配以外の特積貨物・運賃料金の水準

-13-

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【参考資料】

 標準貨物自動車運送約款改正に伴う料金の収受状況及び人材不足に対する方策

収受できている16%

一部収受できている47%

収受できていない37%

料金の収受状況

受注を断る29%

傭車の利用を拡大48%

残業時間、休日出勤を増加6%

管理者、事務担当者が乗務17%

人材不足に対する方策

29%

23%

9%

15%

13%

9%

15%

34%

41%

43%

42%

51%

65%

61%

37%

36%

48%

43%

36%

26%

24%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

10両以下

11‐20両

21‐30両

31‐50両

51‐100両

101‐300両

301両以上

保有車両台数別 料金の収受状況

収受できている 一部収受できている 収受できていない

26%

31%

37%

32%

26%

30%

6%

46%

44%

40%

44%

45%

52%

88%

7%

5%

5%

3%

12%

6%

3%

20%

20%

19%

22%

17%

12%

3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

10両以下

11‐20両

21‐30両

31‐50両

51‐100両

101‐300両

301両以上

保有車両台数別 人材不足に対する方策

受注を断る 傭車の利用を拡大 残業時間、休日出勤を増加 管理者、事務担当者が乗務

-14-