大きな明暗差でも美しく映せる 3 CMOSイメージセ...
Transcript of 大きな明暗差でも美しく映せる 3 CMOSイメージセ...
1
研究者:静岡大学 電子工学研究所教授 川人祥二
説明者:川人祥二
大きな明暗差でも美しく映せるCMOSイメージセンサ(CIS)
新技術説明会 2010年6月11日
3
2
超高感度CCDイメージセンサ- EM(電子増倍) CCD (従来技術)-
光電子増倍を利用
(読み出しノイズをなくす)
過剰ノイズが発生
(増倍率のゆらぎ)
ダイナミックレンジが犠牲
高電圧、冷却が必要
従来方式とその課題
3
開発の特徴・目的開発の特徴・目的
• 光電子増倍によらない超高感度CMOSイメージセンサ
(十分な低ノイズ化が実現されれば電子増倍よりも有利)
• 極低ノイズ(1電子以下)と広ダイナミックレンジ(>90dB)を
両立
• 用途によっては非冷却動作可能
• 小型・低コストの超高感度カメラの実現
• CMOSイメージセンサの高感度計測
• バイオイメージング等における微弱光での応用の開拓
4
超高感度と広ダイナミックレンジの両立超高感度と広ダイナミックレンジの両立
ゲイン
DRLOW
DRHIGH
最大信号レベル(従来)
信号
, ノイズレベル
ノイズレベル
最大信号レベル(提案方式)
DRHIGH
5
FoldingFolding積分器積分器((““扇子アンプ扇子アンプ””))を用いたを用いた
高感度高感度CMOSCMOSイメージセンサイメージセンサ(1M pixels)(1M pixels)
+ 積分器VT
D/A
入力
0
VREF
A/D
FoldingFolding積分器積分器((““扇子扇子””アンプ)アンプ)
6
FoldingFolding積分器積分器((““扇子扇子 アンプアンプ””))
‐増幅時に折りたたんで1~2Vに圧縮‐アナログ出力と折り返し回数のディジタル値からなるハイブリッド信号‐デジタル領域で、10~20V相当の信号に伸長
7
本高感度本高感度CISCISと電子増倍と電子増倍CCDCCDカメラとの比較カメラとの比較
(F=1.4, 4300K, 0.03lx, 10fps)
(非冷却, サンプリング8回) (冷却‐20℃, 増倍率:250倍)高感度CIS 電子増倍CCD
8
(非冷却, サンプリング8回)
本高感度本高感度CISCISと電子増倍と電子増倍CCDCCDカメラとの比較カメラとの比較
(F=1.4, 4300K, 0.03lx, 10fps)高感度CIS
(冷却‐20℃, 増倍率:250倍)
電子増倍CCD
9
ノイズヒストグラムの測定結果ノイズヒストグラムの測定結果
- Folding積分によりDR:82dB (21400電子/1.8電子)の可能性-線形性の改善が必要(アナログ読み出し フルデジタル)- フルデジタル化と容量最適化等でノイズ:1電子ノイズ、DR:90dB
16回積分で1.8電子
10
サンプリング回数サンプリング回数とと累積確率累積確率
熱雑音
RTSノイズ
11
低ノイズ低ノイズCISCISととEMEM--CCDCCDののSNRSNRのの比較比較
・EM-CCDは過剰ノイズのため、2.2電子が、低照度限界(SNR=1)・CMOSの低ノイズ化により、1.5電子が達成されれば、SNRでEM-CCDを上回る。・10電子以上で、3dB以上、CISの方がSNRが高い。
12
グローバルシャッタグローバルシャッタ とと ローリングシャッタローリングシャッタ
グローバルシャッタ(一般的なCMOSセンサのシャッタ方式)
CMOSセンサ
ローリングシャッタ
CMOSセンサ
13
高感度低ノイズグローバル電子シャッタ
•ローノイズ(リセットノイズキャンセル)(実測値:3電子)
•低暗電流ノイズ•高感度(高開口率・高変換利得)
p+
従来方式
• リセットノイズがキャンセルできない(ノイズ:30電子)
•浮遊拡散層での電荷蓄積により、暗電流ノイズが大きい
新方式(2段電荷転送方式)
14
新方式グローバルシャッタと従来型との比較
新方式(2段電荷転送方式) 従来方式
ノイズ:3電子 ノイズ:30電子
(シャッタ時間:1ms)
15
想定される用途
特徴特徴•• 超低ノイズ超低ノイズ(1(1電子以下)電子以下)•• 広ダイナミックレンジ広ダイナミックレンジ(80dB(80dB以上以上))
バイオイメージング(顕微鏡)車載用カメラ(ナイトビジョン)
防犯カメラ,など
開発技術は、・各種のカスタムイメージセンサに応用可能・デバイスメーカへのIPとして提供可能
応用
16
これまでの超高感度カメラ (EM-CCDカメラ)は冷却が必須
本技術の低ノイズ低ノイズCISCISはその特徴:小型・高感度・非冷却・低コスト・低電力小型・高感度・非冷却・低コスト・低電力
によって、超高感度カメラ市場に代替進出
実用化による産業界への貢献
用途と市場の例バイオカラー蛍光観察/TABのパターン検査/微細メッシュ検査空中撮影/水中撮影/天体撮影/気象観測バイオ分野での微弱光,特殊波長,診断での撮影防犯カメラ/監視カメラ,など
17
• デバイス開発については、既にベンチャー企業
(㈱ブルックマンテクノロジ)で実用化が進行中
• 開発されたデバイスを用いた各種用途の
カメラ開発を希望される連携企業を募集中
企業との連携
18
本技術に関する知的財産権
・発明の名称:A/D変換器および読み出し回路・管理番号:6038PCT-JP・公開番号:WO2008/016049・発明者:川人祥二・出願人:国立大学法人静岡大学
◎ 本出願のほかに本技術に関わる多数の関連特許を国内外に出願しています。◎ 共同研究および関連する特許については、静岡大学知的財産本部にお問い合せください。
問い合わせ先: コーディネータ 出崎一石TEL:053-478-1710 Email:[email protected]