Blockchain入門 20160416

27
Blockchain入門 2016 年 4月 16日 IBM アーキテクト 山 毅

Transcript of Blockchain入門 20160416

Blockchain入門2016 年 4月 16日

IBM アーキテクト 平山 毅

© 2016 IBM Corporation

自己紹介 名前︓平山 毅(ひらやま つよし)Twitter : t3hirayamaFacebook : tsuyoshi.hiaryama

2016年2月 IBM入社。アーキテクト。IBMが従来のハードウェアとソフトウェアのモデルからコグニティブとクラウドにシフトとブロックチェーン技術のリードを宣言するタイミングでジョイン。

【前職】・Amazon Web Services (AWS)

Professional Services Consultant , Enterprise Solutions Architect・Tokyo Stock Exchange (TSE)

IT Service Manager , Enterprise Architect , Derivative Master・Nomura Research Institute (NRI)

Financial Systems Engineer【執筆著書】

© 2016 IBM Corporation

本セッションのアジェンダ1.前半パート(IBMから)

・IBMのBlockchainへの取り組み・Blockchainのコンセプトと構成要素・Garageの説明、FintechとCloudとの関係

2.後半パート(TIS様から)

・IBM Bluemix BlockChainのサンプルアプリを使った実装シナリオの解説

© 2016 IBM Corporation

2016年2月19日 IBMのプレス発表内容1. IBMはLinux FoundationのHyperdedger Projectの設⽴メンバーとして、44,000ラインのコードを提供

+ Blockchain as a Service

2. Blockchainの開発を促進するための新たなIBMクラウドサービス(Bluemix上のAPI)を提供

3. Blockchainの活用を促進するためのビジネス・アプリケーションを支援するためのIBM Bluemix Garage for Blockchainをロンドン、ニューヨーク、シンガポール及び東京で提供

IaaS(SoftLayer)で利用可能

PaaS(Bluemix)で利用可能

SaaS提供に向けたコミュニティ支援

© 2016 IBM Corporation

Blockchain = 概念・Bitcoinの仮想通貨を元にして、分散共有台帳を使ってP2P取引を効率化する技術の「概念」です。

<従来> <Blockchain>・個別台帳を各々の参加者で保持する。→管理主体が制御する。

・同じ台帳を参加者間で共有して保持する。→管理主体が不要(Blockchainが主体)

・共有台帳の分散同期技術・P2Pの認証技術(従来のエンタープライズアプリケーションを変える︖)

© 2016 IBM Corporation

Open Blockchain = 実装・Blockchainの概念を「実装」するOSSプログラム

・IBMが開発し、Hyperledgerプロジェクトに提供(contribute)してOSS化したもの

・Bitcoin技術をベースとしつつも、汎用性、拡張性、セキュリティを多く加えたもの

https://github.com/openblockchainのGit上に仕様書とソースコードが掲載

© 2016 IBM Corporation

IBM Blockchain = 付加価値を提供・Open Blockchainを使いやすくしたもの

・Bluemix Blockchainのベースになっている

具体的には、、・Node.js の SDK提供・MarblesやCP等のサンプルコードを提供等

https://github.com/IBM-BlockchainのGit上に仕様書とソースコードが掲載

© 2016 IBM Corporation

Hyperledger ProjectLinux Foundation内の、「オープンソースでのブロックチェーン技術推進コミュニティー」でOpen Blockchainの開発をリードすることを表明。(IBMは30社のPremierメンバー。)

© 2016 IBM Corporation

Bluemix Blockchain とは

必要な環境情報を指定し「作成」を押すとサービスが起動

・IBM BlockchainをBluemix PublicでPaaSとして提供(現状は試験サービスとして2ノードモデルのみを無料提供。)

ノードやネットワークを隠ぺいしてサービスとして提供

© 2016 IBM Corporation

4つの関係をまとめると

Linux開発

追加

デプロイ

デプロイ

デプロイ

© 2016 IBM Corporation

Blockchainのネットワーク・検証されたメンバーシップ間でネットワークを構成し、その間でブロックチェーンを形成する。

Open Blockchain Whitepaperより抜粋https://github.com/openblockchain/obc-docs/blob/master/whitepaper.md

© 2016 IBM Corporation

Open Blockchain の全体像

Open Blockchain Whitepaperより抜粋https://github.com/openblockchain/obc-docs/blob/master/whitepaper.md

メンバーシップの検証を⾏いネットワークに参加

チェーンコードで分散台帳の検証

ブロックチェーン処理

© 2016 IBM Corporation

Blockchainの基本構造

b(4)

承認されたトランザクション

ハッシュ値 ハッシュ値 ハッシュ値

未承認トランザクション

b(n) b(n+1) b(n+2) b(n+3)n番目のブロック n+1番目のブロック n+2番目のブロック n+3番目のブロック

ハッシュ値 ハッシュ値 ハッシュ値 ハッシュ値

承認されたトランザクション

承認されたトランザクション

・ブロックチェーンは追記型・ブロックチェーンには、過去のトランザクション「ハッシュ値(ダイジェスト)」が記録されており、過去の情報を改竄できないようになっている

© 2016 IBM Corporation

ピアで同期されるデータ

Blockchainの構成要素

SmartContractSmartContract

Privacy andConfidencial

ity

Privacy andConfidencial

ity

SharedLedgerSharedLedger

ConsensusConsensus

安全性の確保、認証および検証

取引のためのビジネスロジックを記述

(チェーンコード)

スマート・コントラクトを通して⾏われた取引を

システム的に確定

ネットワークで共有される分散台帳

© 2016 IBM Corporation

Blockchainの内部構成技術(2016年4月時点)

同期

・分散型アーキテクチャーのため、クラウドネイティブを代表するソフトウェアで構成されています。

© 2016 IBM Corporation

Blockchainのシステム構成とクラウドの親和性・Blockchainはマルチテナント間のネットワーク接続性が重要であるため、そこに優れているクラウドは有利。

Blockchain

本番デプロイ

テナントA開発検証としてプログラム実証 テナントB

分散台帳スマート・

コントラクト

取引ルールを規定

取引履歴を保存

合意形成セキュリティ

Blockchain

© 2016 IBM Corporation

Bluemix Blockchain のシステム構成・検証ピアノードが2つとCAが1つでBlockchainを形成します。

© 2016 IBM Corporation

Bluemix Blockchain の API操作・ブロックチェーンに対する操作は、各リソースのエンドポイントに対してREST APIを発⾏します。

© 2016 IBM Corporation

IBM Bluemix Blockchainが提供するサンプルアプリhttp://www.ibm.com/blockchain/for_developers.html で公開

© 2016 IBM Corporation

Blockchainの活用場面

1.B2B取引 3.サプライチェーンマネージメント

2.アセット管理

© 2016 IBM Corporation

⾦融機関におけるBlockchainへの取り組み状況

https://www.cbinsights.com/blog/financial-services-corporate-blockchain-investments/

© 2016 IBM Corporation

Blockchain の導入ステージ

現在

・まだ、調査段階ですが、アーリーアダプタのお客様は実用化に着手し始めています。

© 2016 IBM Corporation

IBM Bluemix Garage とは︖

1. イノベーティブなアプリ開発を大企業からスタートアップまで幅広く支援2. ユーザー視点でモバイル系・新規 アプリケーション短期開発支援3. 外部の「場」との協業によるイノベーション

活用例 : 大手⾦融機関、大手航空会社、その他

© 2016 IBM Corporation

IBM Bluemix Garage for Blockchain を開催

デザイン・シンキング・顧客視点で、新たなサービスのシナリオや実際の操作性・デザインを検討

・短期間のワークショップ形式

Blockchainの活用を促進するためのビジネス・アプリケーションを支援するためのIBM Bluemix Garage for Blockchainをロンドン、ニューヨーク、シンガポール及び東京(予定)で提供

エクストリーム・プログラミング・ビジネス企画、プログラアーがペアとなり、実際のプログラム仕様を短期で実施する手法

ワーキング・コード・ステークホルダー、ユーザー視点でのあるべきソリューションを、実際動くものまで落とし込む

© 2016 IBM Corporation

まとめ

・Blockchainは、まだ歴史の浅い技術ですが、IBMは重要テーマとして研究調査を実施。業界をリードしており、豊富なナレッジによる支援が可能です。

・API提供を中心としたFintechの中でも、最も適用分野や効果が明瞭で、従来のエンタープライズアプリケーションを変える可能性を秘めたフラットフォームです。

・そして、Blockchain実用に向けては、ネットワーク接続性と拡張性と柔軟性に優れたクラウド(特にBluemix、SoftLayer)が最適な実⾏環境になります。

© 2016 IBM Corporation

最後に・・・Blockchainの学習法• GitにあるOpen BlockchainとIBM Blockchainの資料とソースを読む。• サンプルアプリケーションを業務と合わせて実現してみる。• 以下の書籍を読む。

• IBMとプロジェクトや勉強会を⾏う。※IBM Researchも含めて強⼒な研究支援チームを形成している。

• 5月24~26日開催のWatson Summit 2016に参加する。※Blockchain,Fintech関連の本格的な発表やハンズオンを多数用意。

© 2016 IBM Corporation

この資料に含まれる情報は可能な限り正確を期しておりますが、日本アイ・ビー・エム株式会社の正式なレビューを受けておらず、当資料に記載された内容に関して日本アイ・ビー・エムは何ら保証するものではありません。ワークショップ、セッション、および資料は、IBMまたはセッション発表者によって準備され、それぞれ独自の見解を反映したものです。それらは情報提供の目的のみで提供されており、いかなる参加者に対しても法律的またはその他の指導や助言を意図したものではなく、またそのような結果を生むものでもありません。本講演資料に含まれている情報については、完全性と正確性を期するよう努力しましたが、「現状のまま」提供され、明示または暗示にかかわらずいかなる保証も伴わないものとします。本講演資料またはその他の資料の使用によって、あるいはその他の関連によって、いかなる損害が生じた場合も、IBMは責任を負わないものとします。本講演資料に含まれている内容は、IBMまたはそのサプライヤーやライセンス交付者からいかなる保証または表明を引きだすことを意図したものでも、IBM ソフトウェアの使用を規定する適用ライセンス契約の条項を変更することを意図したものでもなく、またそのような結果を生むものでもありません。本講演資料でIBM製品、プログラム、またはサービスに言及していても、IBMが営業活動を行っているすべての国でそれらが使用可能であることを暗示するものではありません。本講演資料で言及している製品リリース日付や製品機能は、市場機会またはその他の要因に基づいてIBM独自の決定権をもっていつでも変更できるものとし、いかなる方法においても将来の製品または機能が使用可能になると確約することを意図したものではありません。本講演資料に含まれている内容は、参加者が開始する活動によって特定の販売、売上高の向上、またはその他の結果が生じると述べる、または暗示することを意図したものでも、またそのような結果を生むものでもありません。パフォーマンスは、管理された環境において標準的なIBMベンチマークを使用した測定と予測に基づいています。ユーザーが経験する実際のスループットやパフォーマンスは、ユーザーのジョブ・ストリームにおけるマルチプログラミングの量、入出力構成、ストレージ構成、および処理されるワークロードなどの考慮事項を含

む、数多くの要因に応じて変化します。したがって、個々のユーザーがここで述べられているものと同様の結果を得られると確約するものではありません。記述されているすべてのお客様事例は、それらのお客様がどのようにIBM製品を使用したか、またそれらのお客様が達成した結果の実例として示されたものです。実際の環境コストおよびパフォーマンス特性は、お客様ごとに異なる場合があります。IBM, IBM ロゴ、ibm.com, は、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、www.ibm.com/legal/copytrade.shtmlをご覧ください。