An Example of Service Design and Simulation …An Example of Service Design and Simulation assisted...
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An Example of Service Design and Simulation assisted by the SysML
公立大学法人首都大学東京
産業技術大学院大学
産業技術研究科長・教授 川田誠一
モデルベース開発技術セミナー 主催: 独立行政法人情報処理推進機構 技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター 共催: 一般社団法人組込みスキルマネージメント協会(SMA) 開催日時:2012年8月24日(金)13:00~17:00 開催場所:東海大学高輪キャンパス
略歴
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 2
• 1977年大阪大学工学部産業機械工学科卒業
• 1979年大阪大学大学院機械工学専攻博士前期課程修了
• 1982年大阪大学大学院機械工学専攻博士後期課程満期退学
• 1983年工学博士学位取得(大阪大学)
• 1990年東京都立大学工学部機械工学科助教授
• 1991年から1992年シドニー大学工学部建築設計学科客員研究員
• 2000年東京都立大学工学研究科機械工学専攻 教授
• 2005年首都大学東京システムデザイン学部 教授
• 2006年公立大学法人首都大学東京
産業技術大学院大学 産業技術研究科 研究科長・教授
• 社団法人 計測自動制御学会 常務理事、評議員など歴任
• 計測自動制御学会、日本機械学会、日本ロボット学会、IEEEなどの会員
内容
産業技術大学院におけるPBL教育 サービスデザインの背景 HCPサービスの提案
日常生活のリスク HCPサービスの機能 HCPサービスの顧客価値
SysMLによるサービスシステムの表現 SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例
サービス概要定義 サービス要件定義 サービス振る舞い定義 サービス構造定義
新規サービスのシミュレーション 新規サービスと顧客期待 顧客期待を形成させるためのプレサービス 顧客期待が形成されたか否かを評価するシミュレーション シミュレーション
おわりに
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産業技術大学院大学とは?
◆専門的知識と体系化された技術ノウハウを活用して新たな価値を創造し、産業の活性化に資する意欲と能力を持つ高度専門技術者を育成するために設置(平成18年4月開学)
◆2つの専攻の設置
◆情報アーキテクチャ専攻:平成18年4月開設
1学年50名 約95%の学生が社会人
◆創造技術専攻:平成20年4月開設
1学年50名 約50%の学生が社会人
◆専門職大学院
◆専任教員 30名 30%以上が実務家教員
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本学のPBL型教育の特徴
• 3つのメタコンピテンシー
–コミュニケーション能力
–継続的学習と研究の能力
–チーム活動
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7つのコアコンピテンシー (情報アーキテクチャ専攻)
• 革新的概念、アイデアの発想力
• 社会的視点およびマーケット的視点
• ニーズ分析力
• モデリングとシステム提案
• マネジメント能力
• ネゴシエーション力
• ドキュメンテーション力
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5つのコアコンピテンシー (創造技術専攻)
• 発想力(企画アイディア力・実現アイディア力・独創力)
• 表現力(要求定義力・提案力・可視化力)
• 設計力(機能デザイン力、感性デザイン力、機能と感性の統合力)
• 開発力(開発準備力・実装力・テスト・問題解決力)
• 分析力(データ解析力・ユーザビリティ評価力・マーケットリサーチ力)
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本学のPBL型教育の特徴
• 実社会の活動に近く、大規模なプロジェクト
• 工学系のPBL型教育
• 産業界の声を取り入れたテーマ設定
• PBL型教育手法の確立
• きめ細やかな指導と客観的基準に基づく成績評価
• 多種多様な経歴を有する学生によるチーム編成
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2011年度PBL
プロジェクトメンバー 三好 きよみ 田村 百合子 西垣 勇人 黄 海蘭 加府藤 茂 主担当:川田 誠一教授 副担当:福田 哲夫教授 佐々木 一晋助教
[1]田村 百合子、西垣 勇人、 黄 海蘭、 三好 きよみ、 加府籐 茂、 川田 誠一:HomeContinuityPlanサービスの提案とSysMLによるモデル化、第54回自動制御連合講演会講演論文集、2011年11月 [2]川田 誠一、田村 百合子、西垣 勇人、 黄 海蘭、 三好 きよみ、 加府籐 茂: 離散事象シミュレーションによるHomeContinuityPlanサービスの評価、第51回離散事象システム研究会講演論文集、2012年6月 [3]Y. Tamura, H. Nishigaki, K. Miyoshi, H. Huang and S. Kawata: A Proposal of Home Continuity Plan Service System, Modeling by SysML and Validating by Discrete Event Simulation, SICE 2012, August, 2012
http://aiit.ac.jp/master_program/isa/pbl/index.html
http://aiit.ac.jp/master_program/ide/pbl/index.html
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最近の関連研究
1. 舘山武史、木見田康治、下村芳樹、川田誠一:価値関数モデルを用いたサービスの設計・評価のための顧客意思決定シミュレーション手法、日本機械学会論文集C編, Vol. 75, No. 756, pp. 2120-2127, 2009
2. Kawata,S. Tenma,Y., Satakuni H. Sugita, C, Aziro, T. Hashimoto, H.: A service design methodology based on the discrete event simulation: Proposal of the plan, SICE Annual Conference 2010, Proceedings Date: 18-21 Aug. 2010 On page(s): 552 – 555
3. 川田誠一、下村芳樹、新井民夫、梅田 靖、久保田直行:場面遷移ネットを用いたサービス工学に関する研究、産業技術大学院大学紀要, No. 1 pp.63-70, 2008
4. 川田誠一、下村芳樹、新井民夫、梅田 靖、久保田直行:場面遷移ネットGUI シミュレータによるマルチエージェントサービスフローシミュレーション産業技術大学院大学紀要, No. 2, pp.101-108, 2009
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最近の関連研究 5. 川田誠一, 舘山武史, 下村芳樹:場面遷移ネットを用いたサービス
の離散・連続ハイブリッドモデリングとマルチエージェントシミュレーション、産業技術大学院大学紀要, No.3, pp.51-57, 2010
6. 川田誠一,佐田國 晴 信,杉田千夏,天間要介:離散事象シミュレーションを用いたサービス設計手法PLAN の提案 産業技術大学院大学紀要, No. 4, pp.35-40, 2010
7. 川田誠一: 制御工学から見たSysMLと数学モデル 設計工学 46(5), pp.253-258, 2011-5
8. 川田誠一、松本優祐、金子正則、田村百合子:サービス設計手法 PLAN による新サービスシステムの提案、産業技術大学院大学紀要, No. 5, pp.31-40, 2012
9. 舘山武史, 川田誠一, 下村芳樹:場面遷移ネットと強化学習モデルを用いたサービス設計のための顧客意思決定シミュレーション手法の提案 2008年度人工知能学会全国大会講演論文集, CD-ROM, 旭川ときわ市民会館, 北海道, 2008
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最近の関連研究 10. 舘山武史, 木見田康治, 下村芳樹, 川田誠一価値関数モデルを
用いたサービスの設計・評価のための顧客意思決定シミュレーション手法、日本機械学会第18回設計工学・システム部門講演会講演論文集, No. 08-2, pp. 167-172, 2008
11. 舘山武史, 下村芳樹, 川田誠一, 新井民夫:サービス工学に基づくサービスCADシステムの構築(第76報) -場面遷移ネットを用いたマルチエージェントシミュレーションによるサービス評価手法の提案、2009年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集, CD-ROM, pp. 549-550, 2009
12. 舘山武史, 川田誠一, 下村芳樹, 新井民夫, 梅田靖, 久保田直行:場面遷移ネットを用いたサービスのマルチエージェントシミュレーション、日本機械学会第19回設計工学・システム部門講演会講演論文集, No. 09-6, pp. 192-197, 2009
13. 舘山武史, 川田誠一, 下村芳樹:場面遷移ネットを用いたサービスの離散・連続ハイブリッドモデリングとシミュレーション、計測自動制御学会/システム・情報部門学術講演会講演論文集, pp.151-154, 2009
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最近の関連研究 14. 舘山武史, 御子柴怜志, 渡辺健太郎, 千葉龍介, 下村芳樹, 川田
誠一:サービスの視覚化と評価のためのサービスフロー・シミュレータの開発 Designシンポジウム2010講演論文集(USBメモリで配布), 産業技術大学院大学, 2010
15. 田村百合子,西垣勇人,黄 海蘭,三好きよみ,加府籐茂,川田誠一:Home Continuity Planサービスの提案とSysMLによるモデル化 第54回自動制御連合講演会予稿集(SICE), 2011
16. 川田誠一、松本優祐、金子正則、田村百合子:サービス設計手法 PLAN による新健康サービスシステムの提案、第50回「離散事象システム研究会」講演論文集、2011年12月9日、東京
17. 川田誠一、田村百合子、西垣勇人、 黄 海蘭、 三好きよみ、 加府籐 茂:離散事象シミュレーションによるHomeContinuityPlanサービスの評価、第51回離散事象システム研究会講演論文集、2012年6月
18. Y. Tamura, H. Nishigaki, K. Miyoshi, H. Huang and S. Kawata: A Proposal of Home Continuity Plan Service System, Modeling by SysML and Validating by Discrete Event Simulation, SICE 2012, August, 2012
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サービス評価をするために
連続数理表現を導入したサービス設計支援システム
2006-2008
科学研究費補助金(基盤研究(B))
研究代表者:
川田誠一(産業技術大学院大学)
研究分担者:
下村芳樹(首都大学東京) 新井民夫(東京大学)
梅田 靖(大阪大学) 久保田直行(首都大学東京)
舘山武史(首都大学東京)
サービス設計のための方法論
• 「サービス」を4つのフェーズで進めるアプローチ
• 定義(Philosophical design) • シミュレーション実施(Logical Approach) • 分析(Analysis on service), • 改善(Next best policy)
PLAN
• 「サービス」における提供者と顧客との共創による価値の創出などを研究する分野
• 工学的設計手法を「サービス」設計に展開する研究分野
サービスサイエンス
サービス工学
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日本版顧客満足度指数(JCSI)とは?
※出典:JCSI(日本版顧客満足度指数) http://jp.fujitsu.com/group/fri/downloads/report/research/2010/no354.pdf
JCSI:Japanese Customer Satisfaction Index
サービスを多面的に評価するために、顧客満足の原因・結果を調査し指数化
6つの項目の評価とともに、項目間の因果関係を比較・分析し、満足度を上下させている理由や、利用者のその後の行動について分析が可能
顧客期待
知覚品質
知覚価値 顧客満足
ロイヤルティ
クチコミ
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サービスとは 幾つかの定義
[Rathmell]: 「人間の行為であり,演技であり,何かを成し遂げようとする努力である」
[コトラー]: 「サービスとは、一方が他方に対して提供する行為やパフォーマンスで、本質的に無形で何の所有権ももたらさないものをいう。サービスの生産には有形財がかかわる場合もあれば、かかわらない場合もある」
[IBM2004]: 「サービスとは顧客と供給者との間で,価値の創出と獲得のための相互作用である」(A service is a provider/client interaction that creates and captures values. The application of business & IT competences for the benefit of client and society )
[近藤]: 「サービスとは,人間や組織体に,何らかの効用をもとあらす活動で,そのものが市場で取引の対象となる活動である」
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サービスに関する定義
サービス品質(Quality of service) 自分が得たものと,事前に期待したものとの差 顧客満足度(customer satisfaction)で評価されることが多い。
この定義によれば,顧客一人一人により,要求や期待は異なるので、顧客の主観性に依存する。
サービス品質 = 提供された品質 - 期待された品質 (顧客満足度) (サービス実績) (事前期待)
参照:サービス工学授業資料
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サービスに関する定義
顧客価値(Value to customer)
顧客が享受できたサービス品質(成果,結果,過程)と,
そのサービス獲得に支払った総コスト(価格+利用コスト)の比ではかる,すなわち,コストパフォーマンスを測る指標である。
次式で定式化される。
顧客価値 = サービス品質/サービス獲得コスト
(サービス価値) (成果,結果,過程)/(価格+利用コスト)
参照:サービス工学授業資料
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サービスに関する定義
サービスの採算性(Profit leverage)
採算性=提供した顧客価値―サービス提供者(事業者)の
事業コスト
サービス事業の収益性(Profitable to providor)
サービスビジネスでは,再利用顧客が収益の源である,という考えの下,リピーターを大事に考え,そこから発生する利益を評価したのが次式である。
サービス事業の収益性=マージン×繰り返し使用回数/
投資額
参照:サービス工学授業資料
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サービスに関する定義 サービスの特性
【無形性】(intangibility)
サービスは物理的に存在しないもの。単に無形というだけではなく, 状態を表すものである。例えば,経験(エンターテイメントなど), 時間(コンサルティングなど),プロセス(クリーニングなど)であり, これらを物理的に所有する権利を購入することはできない。
• 無形性のため,顧客はサービス内容を事前にチェックできない。
• サービスを受ける顧客は, サービス購入に高いリスクを感じる⇔物財購入のときは事前にチェックできる。
• この知覚リスク低減のため,学位・資格証明書(医師,弁護士,会計士など), パンフレット・映像・モデルによる視覚化(住宅メーカ,美容師,ホテルなど)
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サービスに関する定義
【同時性】(simultaneity) ほとんどのサービスは,その生産と消費が同時に起こる。
• 乗客が電車に乗って目的地へ移動中,これは,空間移動というサービスを得ている(消費)。一方,鉄道会社は電車を通してそのサービスを提供している(生産)。この状況で,生産と消費は同時に進行している。
• 歯の治療,理髪,エンターテイメント,教育,医療診断,法律相談など。
• 同時性の問題点は,やり直しがきかない。例えば,理髪店でいったん刈ってしまった髪の毛は,その場で元に戻すことができない。これを,サービスの不可逆性という。
参照:サービス工学授業資料
12/08/24 AIIT 川田誠一 22
サービスに関する定義
【異質性】(heterogeneity) 継続的に一定の質のサービスを提供することは困難である性質をいう。理由は,サービスは,人間に依存するからである。人間は,時系列,環境,対人関係などに影響を受けて,一定の働きや行動を示すことができないことが多い。
• 今朝,家をでるとき,家族のものと些細なことで喧嘩した。そのわだかまりをもったまま接客に臨み,いつものような快活な印象を不えることができなかった。
参照:サービス工学授業資料
12/08/24 AIIT 川田誠一 23
サービスに関する定義
【消滅性】(perishability) ほとんどのサービスはすぐに消滅する。このため,消費するために作っておいたり,貯蔵しておくことができない。すなわち,サービスは生産のときだけに存在する。
飛行機の空席やホテルの空室は,その役割を果たす前にはサービスを提供する準備ができており,サービスを提供した瞬間に,空いている状態は解消(すなわち,消滅)する。
参照:サービス工学授業資料
12/08/24 AIIT 川田誠一 24
JCSI:Japanese Customer Satisfaction Index
サービスシステム設計支援
サービス評価のためのシミュレーション
• サービスマーケティング手法の一つである劇場型アプローチ
• 顧客に価値を提供する表舞台から価値を作り出す舞台裏までを統合的にモデリング
統合モデリング言語SysMLを用いたモデリング
• 顧客を数学的にモデル化し数値評価
日本版顧客満足度指数(JCSI)の導入
SysML:OMG SysML V1.1
12/08/24 AIIT 川田誠一 25
• UMLから派生 • モデルベースのシステムインテグレーションに有用
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SysML Diagram
Behavior Diagram Requirement
Diagram Structure Diagram
Activity Diagram
Sequence Diagram
Package Diagram
Internal Block
Diagram
Block Definition Diagram
Use Case Diagram
State Machine Diagram
Parametric Diagram
統合モデリング言語SysMLとは?
SysML:OMG SysML V1.1
New
New
Revise Revise
12/08/24 AIIT 川田誠一
システムの工学的定義
• システム:特定の目的を達成するために互いに影響しながら動作している要素の組み合わせをシステムという。
• 要素:システム内で機能する単位
システムには、物理的、工学的なものに限らず、経済、運輸、人口増加、バイオロジーなど、広範な対象を含む。
2012/8/29 27 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一
認識の方法論としてのシステム
• 人は世界を因果関係で見ようとする。 – 何か特徴ある事象が発生すると、なぜそのような事象が発生したのか知りたくなる。
– 原因を探りたくなる。
• 人は世界を体系(システム)として見ようとする。 – 似たモノをまとめたくなる。
– まとまったモノに共通した名前をつけたくなる。
– モノに序列をつけたくなる。
2012/8/29 28 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一
設計の方法論としてのシステム
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 29
• システム表現が確立すると、その表現されたモデルを操作してシステム設計を可能とさせる。
• システム設計の方法論は、システム表現法に基づくシステムモデリングを基礎とする。
システムの概念
• 一般システム理論
(フォン・ベルタラフィン1945年)
–無生物・生物・精神過程・社会過程のいずれをも貫く一般原理の同形性の根拠を究明し、それを定式化する新しい分野として提唱された。
2012/8/29 30 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一
システムの概念
• サイバネティクス
(ノバート・ウィナー1948年)
動物と機械における制御と通信
– フィードバックとは、生物であれ人間であれ機械であれ、ある機能をもったシステムがなんらかの目的のために何かの行動や作用を開始したときに、そのときにおこった反作用をとりこむプロセスのことをさしている。
① 調整部「管理する機械そのものがもつシステム」
② 操縦部「機械を操縦する人間の誤差修正のシステム」
③ 統治部「人間を指導する集団のダイナミズムをふくむシステム」
2012/8/29 31 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一
システムの概念 • 情報理論(シャノン)
– 「通信の数学的理論」情報量を数学的に定義した。
–情報量の期待値であるエントロピーの概念を導入した。
–デジタル技術の基礎理論となるサンプリング定理を証明した。
–スイッチの直列接続がAND、スイッチの並列接続がORとすることであらゆる論理演算が電気回路で実行できることを修士論文で証明した。
2012/8/29 32 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一
アーキテクチャ 機械システムとのアナロジー
J. A. Zachman: A framework for information systems architecture, IBM Systems Journal, Vol.28, No.3, 276/292, (1987)
• 機能 Functional description:
情報システムではプロセスモデル(機能モデル)に相当する
• 材料 Material description:
情報システムではデータに相当する。データモデルは製品のBOMと同等である。
• 構造 Location description:
情報システムではネットワークモデルに相当する。さまざまな要素間のフロー(あるいは結合)に注目したモデルである。
12/08/24 AIIT 川田誠一 33
施主と建築家の対話1) Zachman J. A.から
12/08/24 AIIT 川田誠一 34
• 施主「建物を建てたいのですが」
• 建築家「どんな建物を建てたいのですか?」
• 施主「はい、そこで夜に休めることができる建物ですね」
• 建築家「では,住宅を建てたいのですね?」
• 施主「そうです、私が住む家がほしいのです」
• 建築家「どの程度の大きさの家を考えていますか?」
• 施主「100フィートかける300フィートの区画の土地があります」
• 建築家「それでは、大体50フィートかける100フィート程度の家でしょうか?」
• 施主「そう、その程度の大きさですね」
• 建築家「寝室は何室必要ですか?」
• 施主「子供が二人いるので、寝室は三部屋ほしいですね」
入力と出力
• システムの入出力表現としてのブロック線図
•ブラックボックスとしての システム •入力信号を出力信号に 変換するプロセスである。
入力(信号) 出力(信号)
2012/8/29 35 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一
制御工学における図式表現 オートパイロットの例
車体 制御器
センサ
ハンドル角度
進行方向 目標方向
+
-
2012/8/29 36 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一
ブロック線図
フィードバック制御は ものとコトとの閉ループ結合
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 37
車体 制御器
センサ
ハンドル角度
進行方向 目標方向
+
-
物理的世界 もの 手続き的世界 コト
「もの」の世界を支配する法則
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 38
• 自然界の現象は、科学によって発見された自然法則に従う
– ニュートン力学における運動方程式
– 流体力学におけるナビエ・ストークス方程式
– 電磁気学におけるマクスウェル方程式
– 量子力学におけるシュレディンガー方程式
– 一般相対論におけるアインシュタイン方程式
ものづくりは、自然法則を無視できない。
「コト」の世界は 人間が構築した手続きに従う
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 39
• システム • 法体系 • 事務体系 • ソフトウェア • 学術理論 • 約束事
人は「コト」を作ることで社会生活を営んできた。 「コト」は文化、価値観など人に依存する。
離散・連続ハイブリッドシステム
12/08/24 AIIT 川田誠一 40
離散事象システム
有限状態機械,ペトリネット,ルールベース制御
連続時間システム
微分方程式
差分方程式
ものの世界
ニュートン的な時間に支配される
論理的世界
イベントに支配される
「もの」と「コト」の統合
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 41
• システムエンジニアリングでは「もの」である対象を「コト」としてのモデルで表現し操作する。
• システムエンジニアリングは、 multidisciplinary(学際的、分野横断的)アプローチを必要とする。
• システムエンジニアリングにおけるチームは、
要求仕様を作成するチーム、アーキテクチャを作成するチーム、システム解析を実施するチーム、システムを統合しテストするチーム、それらを統括するマネジメントチームなどから構成される。
• システムエンジニアリングにおけるモデルが必要である。
SysMLにおいて特徴的なものとは
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 42
• SysMLではSemantics(意味)を扱い、ビジュアルに意味を表現する。また、特定の方法論に依存しないことが特徴である。
• SysMLの図式表現はStructure図、Behavior図、Requirements図からなる。
• 設計工学などでもFunction-Structure-Behaviorなどの概念が用いられている。
例えば Function–behavior–structure paths and their role in analogy-based design Lena Qiana1 and John S. Geroa2 a1 Canon Information Systems Research Australia, 1 Thomas Holt Drive, North
Ryde, NSW 2113, Australia a2 Key Centre of Design Computing, Department of Architectural and Design
Science, University of Sydney, NSW 2006, Australia Artificial Intelligence for Engineering, Design, Analysis and
Manufacturing (1996), 10 : 289-312 Cambridge University Press
SysMLにおいて特徴的なものとは
2012/8/29 第2回「SysMLフォーラム」 川田誠一 43
• Structure図
ブロック定義図、内部ブロック図、
パッケージ図、パラメトリック図
• Behavior図
アクティビティ図、シーケンス図、
状態機械図、ユースケース図
• Requirements図
HCPの背景 (1)
• 3月11日の東日本大震災後に起こった事
– 被災地では, • 津波による家屋損壊,人命喪失 • 原発事故による農作物の被害,風評被害,検証困難な健康への不安
• 工場の損壊,物流停滞,生産活動の停滞
– 少し離れた首都圏でも,
• 直後の通信網マヒ,交通マヒ,帰宅難民 • コンビニの棚から食料品が消える • 上水道の放射能汚染 • 電力不足による計画停電
12/08/24 AIIT 川田誠一 44
HCPの背景 (2)
• 大災害はいつやってくるか分からないが,起こった時の影響は大きい
• ビジネスにおいては,事業継続計画の重要性が言われて久しい – 事業継続計画(Business Continuity Plan)略称はBCP – 中小企業庁の「中小企業庁BCP策定運用指針」
• 家庭においても,家庭生活継続計画を立て,実行できる準備をする事が重要 – 家庭生活継続計画(Home Continuity Plan)略称はHCP
12/08/24 AIIT 川田誠一 45
Home Continuity Plan
災害等の緊急時においても日常生活を維持するための計画
HCPサービスシステム
日常生活を維持するためのサービスを設計し評価する枠組み
HCPサービスの提案: HCPサービスの顧客価値
サービス HCP作成支援サービス
行動 日常生活の整理と 優先順位付け
効果 日常生活の見える化, 見直しと最適化
HCP実行支援サービス
HCP実行と 緊急時サポート受容
緊急時の生活維持
顧客の個別具体的なHCP作成実行に於ける課題解決をサポート
12/08/24 AIIT 川田誠一 47
SysMLによる サービスシステムの表現
• SysMLとは? – OMG(Object Management Group)により提案されたモデリング言語
– 使用したバージョン • OMG SysML v1.1
• 使用メリット
– サービスシステムの仕様(振る舞いと構造)を統一した手法でモデル化可能
– モデル化対象としてハードからソフトまで幅広く扱える
– ツールが使用可能:Visio 2010 + SysML v1.0 ステンシル
12/08/24 AIIT 川田誠一 48
Service System Design Process
Block Definition Diagram
Activity Diagram
Define requirements of a function
Define functions of
the HCP Service
from the customer
viewpoint
Define events and process flow of the scenario
Define components and structure appeared in the scenario
Use Case Diagram
Requirement Diagram Sequence Diagram
Define interactive service scenario with customers
12/08/24 AIIT 川田誠一 49
HCPサービスの設計
サービスの機能を抽出
家庭生活維持のプランの簡易版を作成
介護が必要な祖父の災害時サポートを相談したい
災害後、避難所ではなく家で生活する人に生活用品を届けよう
災害で保険証や登記簿などのコピーを別の場所に保管できると復旧の助けになるのでは
子供の安否確認をしたい. 子供にも自分の安否情報を送りたい
ミリシーベルトのような 初めて聞く言葉を正しく理解したい
安否確認する
生活必需品を用意する
災害時に便利な情報を確認
する
プラン作成支援
重要書類の コピーを保管
相談 する
12/08/24 AIIT 川田誠一 50
SysMLによる サービスシステムの表現
SysML Diagram
Behavior Diagram Requirement
Diagram Structure Diagram
Activity Diagram
Sequence Diagram
Package Diagram
Internal Block
Diagram
Block Definition Diagram
Use Case Diagram
State Machine Diagram
Parametric Diagram
顧客から見たHCP
サービスの機能を定義
HCPサービスの運用手順概要を定義
HCPサービスのモデル要
素,イベント,アクション,遷移を定義
HCPサービスの機能
特性,要件,要素を定義
HCPサービスシステムの構造を定義
12/08/24 AIIT 川田誠一 51
SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス概要定義
12/08/24 AIIT 川田誠一 52
SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス概要定義
12/08/24 AIIT 川田誠一 53
SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス要件定義
12/08/24 AIIT 川田誠一 54
SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス要件定義
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SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例:サービス要件定義
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L2.1 期間 買い物を検討する妥当な期間で分類しなければならない.期間=1週間
L2.2 季節 買い物の内容に差が出ると考えられる季節毎に分類できなければならない.季節=春,夏,秋,冬
L2.3 分類体系 物流の仕組みとの連動の良さを考慮した分類でなければならない.※分類=JICFS(http://www.dsri.jp/company/jicfisdb/top.htm)の分類に準じる
L2.4 正確さ 契約者から提供される情報に準じた正確さを提供しなければならない.
L2.5 契約者の手間 契約者が,買い物の整理分類のために最小限の手間で済ませられるようにしなければならない.1週間当たり=4H以内
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SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス振る舞い定義
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SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス振る舞い定義
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SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス振る舞い定義
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SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス振る舞い定義
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SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス振る舞い定義
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SysMLを用いたHCPサービスモデルの事例: サービス構造定義
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サービスの設計
サービス全体の機能モデル UseCase図
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新規サービスの課題
• 新規サービスと顧客期待
HCPサービスのような今まで存在しなかったような新規サービスをビジネスとする場合の課題
–サービス提供者側はサービスを提供するのに必要なコスト計算はできる
–そのサービスが顧客に対してどのような価値があり,どのような対価を求めれば良いのか,いわゆる値決めが難しい
–顧客期待を事前に推定することが困難である
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Service Evaluation Process
Marketing Concept
Represent dependency
of customers, values,
price by SysML
Represent equation
of the dependency
by SysML
Make marketing
concept and strategy
Customer Satisfaction Model
Simulation
Evaluate the equation
by discrete event
systems simulation
Simulation Model
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顧客価値の生成
事前期待
顧客価値
顧客満足
ランチタイムだ
おいしいカレーライスを食べた
いなあ
¥1,000. 安くないなあ
おいしそうだし、 大盛りだ
ランチには高かったけれど おいしかったから
よかった、よかった
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Customer’s Attributes
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Define Customer’s Attributes
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顧客満足度の数学モデル
• By weighted sum of customer’s attributes, customer satisfaction of a service is calculated.
• Normalizing customer satisfaction for evaluation.
• S : Overall customer satisfaction (0-1)
• Imf: Importance degree of customer’s attributes (0-1) Sum of Imf becomes “1”.
• Sf: Customer perception of service attribute (0-1)
𝑆 = (𝐼𝑚𝑓 × 𝑆𝑓)
(*) T. Narui, T. Tateyama, Y. Shimomura, S. Kawata: Design-value Tuning System for efficient Service Design, The 22nd Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, 2008
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Potential Customers
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顧客期待を形成させるための プレサービス
• HCPサービス無料セミナーの実施
– このセミナーでは,基本的なHCPサービスの概念とチェックシートの作成方法などを説明し,HCPの重要性と,HCP有料サービスに対する顧客期待が形成されるような説明がなされる
• HCPチェックシートの無料提供
–顧客は日常生活維持のために必要な計画を立てる場合,本チェックシートが参考になる
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レベル1のチェックシート 無償サービス
• 物の内外の環境と家庭内使用機器との関係からくる対応
• 防災対策
• 家族とのコンミュニケション
• 近隣地域とのコンミュ二ケション
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レベル2のチェックシート 有償サービス
• 緊急時における帰宅方法
• 安否確認
• 災害発生後に生活必需品を配送するサービス
• 緊急時に必要な知識の入手支援
• ライフライン代替方法の提供
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顧客期待が形成されたか否かを 評価するシミュレーション
• 顧客期待: サービスを利用する際に,利用者が事前に持っている印象や期待・予想を示す
• 知覚品質: 実際にサービスを利用した際に感じる,品質への評価を示す
• 知覚価値: 受けたサービスの品質と価格とを対比して,利用者が感じる納得感,コストパフォーマンスを示す
• 顧客満足: 利用して感じた満足の度合いを示す • クチコミ: 利用したサービスの内容について,肯定的に人に伝えるかどうかを示す
• ロイヤルティ:今後もそのサービスを使い続けたいか,もっと頻繁に使いたいかなどの利用意向を示す
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シミュレーション
入力と出力
• サービスに対する期待値の入力
– 想定する顧客が,HCPサービスに対し事前に期待する度合いを数値化し,パラメータとして入力する
• 予測契約率の出力
– 想定する顧客が持つ期待の度合いと,HCPサービスの条件に応じて,予測契約率が出力される
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シミュレータの構成
• HCPサービスの内容や価格が顧客の知覚にどう影響するかを数式化し組込む
• HCPサービスに対して、内容が期待通りだったか(Function)
• 信頼感があったか(Reliability) • 値ごろ感があるか(Price) などを定義する. • 契約するかどうかの閾値を val_threshold として定義する
• 契約する,しないの判定
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HCPサービスのシミュレーションの目的
HCPサービスのような新規サービスは、顧客が
の求めるもの、期待するものが不確かで、どのようなものをどのレベルでいくらで提供したらよいか、事前に知ることが困難である。
そこで、事前にどうしたら顧客満足が得られるか、サービスの評価を行うために、シミュレータを作成し、シミュレーションを実行した。
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HCPサービスの顧客モデル
Home Continuity Plan
「日常生活維持のための計画」 の説明
Home Continuity Plan Services
「HCPサービス」 の説明
「HCPサービス」への 期待を持つ
必要なサービスか? 提供先は信頼できる
か?
値頃感はあるか?
顧客期待
知覚品質
知覚価値
内容
体験品質
信頼性
価格
JCSI※の顧客満足度指数と因果関係のモデルをもとにして定義
HCPって何? 3.11以降
防災は気になる
サービス内容に納得して契約する
顧客満足
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HCPサービスのシミュレータ
関数の組込み
想定する顧客が持つ期待の度合いと、HCPサービスの条件に応じて、予測契約率が出力
想定する顧客が、HCPサービスに対し事前に期待する度合いを数値化し、パラメータとして入力
HCPサービスの内容や価格が顧客の知覚にどう影響するかを数式化し組込み
サービスに対する 期待値の入力
Arena® 離散事象シミュレーションシステム
予測契約率の 出力
HCPサービス シミュレータ
2
1 3
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顧客の定義と評価指標の数値化
想定顧客(ペルソナ)
東日本大震災や台風での交通マヒで影響を受けた。自宅マンションが少し被災。
井坂 美紀 33歳:会社員 家族: 夫、子供(小4男子)
勉強熱心でボランティア精神が強い。
神戸 三郎 36歳:研究者 独身
仕事と年老いた祖父の介護で多忙。個別に相談したい。
小林 幸子 59歳 :会社員 家族: 夫、祖父
地震の揺れが大きい江東区のマンションに住み、義母の世話をしている。
水野 泉 45歳:主婦 家族: 夫、義母、 子供(中3女,小5男)
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シュミレータへの入力値
顧客のサービス属性に対する重要度合い
内容 体験品質 信頼性 価格
0.3 0.3 0.1 0.3
0.2 0.2 0.2 0.4
0.4 0.2 0.1 0.3
0.5 0.2 0.1 0.2
※足して1になるように設定
ビデオやグループ演習で楽しさを工夫
行政担当者のビデオ映像で信頼性を高め
る
防災・減災とHCPについての十分な説明
在庫は持たずに、
市販品レベルの価格
サービスに対する 期待値の入力
1
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シュミレータへの入力値
顧客のサービスに対する想定ニーズ
0.7 1.0 0.6 0.6 0.6 0.3 0.3 0.6 0.6
0 1.0 0.7 0.7 0.8 0.3 0.3 0.6 0.6
0 0 0 1.0 0 0 0 0 0.5
0.8 1.0 0.8 0.5 0.5 0.1 0.5 0.6 0.1
サービスに対する 期待値の入力
1
井坂
水野
神戸
小林
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0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9
0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9
シュミレータへの入力値
提供側が提供できるサービス属性のレベル
内容
価格
サービスに対する 期待値の入力
1
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HCPサービスの内容や価格が顧客の知覚にどう影響するかを数式化し組込み 1) HCPサービスに対して、
1) 内容が期待通りだったか(Function)、 2) 信頼感があったか(Reraivirity)、 3) 値ごろ感があるか(Price) を定義
2) 契約するかどうかの閾値 val_threshold として定義
1) 2) を比較して、契約する、しないの判定
シュミレータへの組込み
顧客満足度関数、契約判断の式 関数の組込み 2
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シミュレーションの実行(シミュレータのsnapshot)
想定顧客4体
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シミュレーションの実行
HCPを知り、考える
「HCPサービス」への 期待を持つ
顧客期待
知覚品質
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シミュレーションの実行
HCPサービスの説明を聞いて、内容と価格が 期待通りだったか..
必要なサービスか? 提供先は信頼できる
か?
値頃感はあるか?
知覚品質
知覚価値
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シミュレーションの実行
HCPサービスを 契約するかどうか
を判断 サービス内容と価格に納得して契約する
顧客満足
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シミュレーションの実行
契約した数をカウント
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Simulation Result
Service parameters Seminar Daily Necessities Preparation Service
Functionality 0.9 0.5
Quality 0.6 Not used
Reliability 0.8 Not used
Value Not used 0.5
Service parameters Seminar Daily Necessities Preparation Service
Functionality 0.9 0.3 Quality 0.6 Not used
Reliability 0.8 Not used Value Not used 0.7
Isaka Mizuno Kobayashi Kakishita
Rate 30% 32% 10% 0%
Simulate contract decision and
Calculate the rate by every persona
Isaka Mizuno Kobayashi Kakishita
Rate 34% 46% 2% 4%
Simulate contract decision and
Calculate the rate by every persona
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シミュレーション結果
生活必需品サービスの予測契約率
空虚
安い
ふつう ふつう
充実
高い
井坂
水野
神戸
小林
井坂
水野
神戸
小林
井坂 水野
神戸
価格 内容
36%
46%
小林 2%
井坂
水野
25%
20%
小林 25% 井坂 30%
水野
32% 小林 10%
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シミュレーションの成果 • 顧客満足度モデル,ペルソナ,離散事象システムシミュレータを用いたモデルベースのHCPサービスシミュレーションを行い,サービスの評価が出来た
• サービスの機能性・収益性・品質などに対して,評価する基盤が構築できた
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おわりに •日常生活を維持するための新サービスを設計し、次にこれを評価する枠組
みを提案した。
•モデリングと設計:統合モデリング言語SysMLを使って、顧客の要件やサー
ビスの提供の仕方、顧客の振る舞い、サービスの構造などの設計(モデリン
グ)を行い、HCPサービスの生産性、収益性などの課題を抽出した。
•サービス評価のためのシミュレータの構築:今回は、離散事象シミュレーショ
ンシステムArena®を使って、 JCSIの顧客満足度指数と因果関係のモデル
をもとに、顧客の特性とサービス内容や価格等の関係について、事前に調査、
確認することができるようにした。
•シミュレーションによって、事前に契約率を予測できるようにした。
•この枠組み(設計スキーム)を利用してサービス全体の顧客満足度の最適
化を図ることも可能である。
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